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江戸小話, つけ鼻

つけ 鼻

つけ 鼻

江戸 の 赤坂 ( あか さ か ) に 、 鼻 を 治す 事 で は 日本 一 と 言わ れた 名医 が い ました 。 この 鼻 医者 の ところ ヘ 、 怪我 で 鼻 の 欠けた 男 が やって 来て 、 新しい 鼻 を つけて もらい ました 。 「 さあ 、 いかがで ございます な 」 医者 の 差し出した カガミ を 見た 男 は 、 大 満足 です 。 「 うむ 。 これ は けっこう 」 そして うれしく なった 男 は 、 友だち の ところ ヘ 自慢 に 行き ました 。 「 どう だい 。 おれ の 鼻 を 見てくれ 」 「 ほほ う 。 これ は 立派な 物 だ 。 前 より も いい 男 に なった なあ 。 それ で 、 どこ で やって もらった ? 」 「 うわさ の 、 赤坂 の 鼻 先生 の ところ さ 」 「 そう か 。 さすが に うまい もの だ 。 継ぎ目 が ちっとも 分から ん 」 「 そう だろう 」 ほめ られた 男 は 、 ますます うれしく なって 、 たもと から 紙 に 包んだ 物 を 取り出し ました 。 「 これ も 見てくれ 。 これ は 治療 の おまけ に もらった 物 だ 」 包み を 開けて みる と 、 中 に は 赤い 鼻 が 入って い ます 。 「 はて 、 これ も 鼻 の 様 だ が 。 こんな 赤い 鼻 、 一体 何 に 使う のだ 」 「 おう 。 そい つ は 、 酒 に 酔った 時 に つける 鼻 さ 」

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )


つけ 鼻 |はな

つけ 鼻 |はな

江戸 の 赤坂 ( あか さ か ) に 、 鼻 を 治す 事 で は 日本 一 と 言わ れた 名医 が い ました 。 えど||あかさか|||||はな||なおす|こと|||にっぽん|ひと||いわ||めいい||| この 鼻 医者 の ところ ヘ 、 怪我 で 鼻 の 欠けた 男 が やって 来て 、 新しい 鼻 を つけて もらい ました 。 |はな|いしゃ||||けが||はな||かけた|おとこ|||きて|あたらしい|はな|||| 「 さあ 、 いかがで ございます な 」   医者 の 差し出した カガミ を 見た 男 は 、 大 満足 です 。 ||||いしゃ||さしだした|||みた|おとこ||だい|まんぞく| 「 うむ 。 これ は けっこう 」   そして うれしく なった 男 は 、 友だち の ところ ヘ 自慢 に 行き ました 。 ||||||おとこ||ともだち||||じまん||いき| 「 どう だい 。 おれ の 鼻 を 見てくれ 」 「 ほほ う 。 ||はな||みてくれ|| これ は 立派な 物 だ 。 ||りっぱな|ぶつ| 前 より も いい 男 に なった なあ 。 ぜん||||おとこ||| それ で 、 どこ で やって もらった ? 」 「 うわさ の 、 赤坂 の 鼻 先生 の ところ さ 」 「 そう か 。 ||あかさか||はな|せんせい||||| さすが に うまい もの だ 。 継ぎ目 が ちっとも 分から ん 」 「 そう だろう 」   ほめ られた 男 は 、 ますます うれしく なって 、 たもと から 紙 に 包んだ 物 を 取り出し ました 。 つぎめ|||わから||||||おとこ|||||||かみ||つつんだ|ぶつ||とりだし| 「 これ も 見てくれ 。 ||みてくれ これ は 治療 の おまけ に もらった 物 だ 」   包み を 開けて みる と 、 中 に は 赤い 鼻 が 入って い ます 。 ||ちりょう|||||ぶつ||つつみ||あけて|||なか|||あかい|はな||はいって|| 「 はて 、 これ も 鼻 の 様 だ が 。 |||はな||さま|| こんな 赤い 鼻 、 一体 何 に 使う のだ 」 「 おう 。 |あかい|はな|いったい|なん||つかう|| そい つ は 、 酒 に 酔った 時 に つける 鼻 さ 」 |||さけ||よった|じ|||はな|

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )