Boku dake ga Inai Machi (ERASED) Episode 1 boku|||inai|machi|erased|episode Boku dake ga Inai Machi (ERASED) Episode 1

冰 蝶 こおり|ちょう Schmetterlinge Ice butterfly

Naga naga Naga

台本 だいほん Script

怖い こわい scared

自分 の 心 に 踏み込む の が 怖い じぶん||こころ||ふみこむ|||こわい I'm afraid to step into my heart

乙 一 おつ|ひと Otsuichi

VCB - Studio vcb|studio VCB --Studio

Gissa gissa Gissa

和 路 雪 わ|じ|ゆき Wall's Snow

そつ なく 描け て いる と は 思う ん だ けど ね ||えがけ|||||おもう|||| I think I can draw it without any problems.

でも 何と いう か |なんと|| But what do you say

もっと 踏み込 ん で 描か ない と |ふみこ|||えがか|| I have to go further and draw

作品 から 見え て こ ない ん です よ あなた の 顔 が さくひん||みえ|||||||||かお| I can't see it from the work, your face

29 歳 で し た よ ね さい||||| You were 29 years old

うち で は ちょっと 難しい な ||||むずかしい| It's a little difficult at home

2006 年 ワールドカップ ドイツ 大会 開幕 まで あと 26 日 … とし|わーるどかっぷ|どいつ|たいかい|かいまく|||ひ 26 days until the opening of the 2006 World Cup in Germany …

日々 心 に よぎる 「 あの とき こうして いれ ば 」 と いう 言葉 ひび|こころ||||||||||ことば The words that come to my mind every day, "If you do this at that time"

でも それ は 後悔 と いう 切実 な 形 を 取る こと も なく |||こうかい|||せつじつ||かた||とる||| But it doesn't take the urgent form of regret.

字幕 じまく subtitles

浮か ん で は 消え て いく 言い訳 の 言葉 だ うか||||きえ|||いいわけ||ことば| It ’s an excuse that disappears when it ’s floating.

俺 は 自分 の 心 に 踏み込む の が 怖い おれ||じぶん||こころ||ふみこむ|||こわい

配達 出 ま ー す はいたつ|だ||-|

おお

気 を 付け て な き||つけ||

片桐 も 配達 行って き ま ー す かたぎり||はいたつ|おこなって|||-|

はい 気 を 付け て |き||つけ|

藤沼 さん ピザ 途中 で 食べ ちゃ 駄目 だ よ ふじぬま||ぴざ|とちゅう||たべ||だめ||

拾え ねえ 平成 生まれ の ジョーク か ひろえ||へいせい|うまれ||じょーく|

食わ ねえ よ くわ||

あの 子 顔 合わす たび に 同じ せりふ 言う な |こ|かお|あわす|||おなじ||いう| Don't say the same line every time you meet that child

つ う か それ 以外 話 した こと ない ||||いがい|はなし|||

俺 に 特別 な 感情 が ある よう に も 見え ない おれ||とくべつ||かんじょう||||||みえ|

早く 行って はやく|おこなって

変 な 女 へん||おんな

まあ 俺 も ガキ に は … |おれ||がき||

間違い ない また あれ だ まちがい||||

どこ だ どこ か に 違和感 が … |||||いわかん|

おい そこ の トラック 止まれ |||とらっく|とどまれ

おい 運転手 |うんてんしゅ

ふ … 藤沼 さん ？ |ふじぬま|

何 やって … なん|

チクショー

や っぱ 関わる ん じゃ なかった ||かかわる|||

だけど …

だけど …

大丈夫 ？ だいじょうぶ

危なかった な あぶなかった|

何 だ これ なん||

ああ 走馬灯 って やつ だ |そうまとう|||

ほら な や っぱ 他人 と 関わる と ろくな こと が ねえ ||||たにん||かかわる|||||

まあ いい か

この世 から 俺 が い なく なった ところ で … このよ||おれ|||||| Where I'm gone from this world ...

あれ ？

目 が 開 い た め||ひらき||

おはよう 藤沼 さん 2 日 経った よ |ふじぬま||ひ|たった|

片桐 君 ？ かたぎり|きみ

自分 が 誰 か と か 今 ここ に いる 理由 と か 分かる ？ じぶん||だれ||||いま||||りゆう|||わかる

藤沼 悟 29 歳 ふじぬま|さとし|さい

トラック を 追い掛け て 事故 った とらっく||おいかけ||じこ|

よかった

外傷 は ほとんど ない って 奇跡 だ ね がいしょう|||||きせき||

誰 か に 連絡 取って あげよ う か だれ|||れんらく|とって||| Would you like to contact someone

友達 と か 彼女 さん と か さ ともだち|||かのじょ||||

いい よ わざわざ 知らせ たい やつ は い ない |||しらせ|||||

チョキチョキ

何 だ よ それ 平成 生まれ の ジョーク ？ なん||||へいせい|うまれ||じょーく

何 か 薄い 膜 で 覆わ れ てる みたい だ から なん||うすい|まく||おおわ|||||

藤沼 さん って 他人 に 心 開か な そう だ もん ね ふじぬま|||たにん||こころ|あか|||||

笑わ ない し さ わらわ|||

でも ちょっと 見直し た よ ||みなおし||

何 が なん|

子供 助け た でしょ こども|たすけ||

あたし あの 現場 に いたん だ よ ||げんば||||

トラック の 運転手 心臓 発作 で 運転 中 に 死 ん で た ん だ って とらっく||うんてんしゅ|しんぞう|ほっさ||うんてん|なか||し||||||

よく 気付 い た なぁ って |きづ||||

たまたま だ よ

トラック あの 後 倉庫 に 突っ込 ん で とらっく||あと|そうこ||つっこ||

死傷 者 は 運転手 と 藤沼 さん だけ だった よ ししょう|もの||うんてんしゅ||ふじぬま||||

死傷 者 … ししょう|もの

店長 に は ちゃんと 話し た から てんちょう||||はなし||

「 バイク も 当て た 車 の こと も 気 に せ ず 戻って こい 」 って ばいく||あて||くるま||||き||||もどって||

ありがとう

ちょっと 笑った |わらった

片桐 君 は さ 何で バイト し てん の かたぎり|きみ|||なんで|ばいと|||

意外 と 踏み込 ん で くる ん だ いがい||ふみこ||||| It's surprisingly stepping on

そう かな

うん その 質問 さ れ た の って 初めて だ よ ||しつもん||||||はじめて||

あたし 夢 が ある ん だ |ゆめ||||

そ っか

そこ まで しか 聞か ない の |||きか|| I only hear that much

なあ 人 に 夢 と か 話し ち まって さ |じん||ゆめ|||はなし|||

「 実現 し なかったら どう しよ う 」 と か 思わ ない ？ じつげん||||||||おもわ|

別に 恥ずかしい と か 思わ ない べつに|はずかしい|||おもわ|

言葉 って さ ことば||

口 に 出し て 言って る うち に ホント に なる 気 が する くち||だし||いって||||ほんと|||き||

その 言葉 何だか とても 懐かしい 感じ だ |ことば|なんだか||なつかしい|かんじ|

でも まっ 藤沼 さん に は 教え ない ん だ けど ね ||ふじぬま||||おしえ|||||

別に そんな 親しい わけ じゃ ない し べつに||したしい|||| I'm not that close

じゃあ 看護 師 さん 呼 ん だ ら 直 帰 する ね |かんご|し||よ||||なお|かえ||

バイバイ

変 な 女 へん||おんな

あの 現象 を 俺 は 「 リバイバル 」 と 呼 ん で いる |げんしょう||おれ||りばいばる||よ|||

損 する こと は 分かって る の に 関わって しまう そん||||わかって||||かかわって|

だいたい 1 分 から 5 分 くらい 前 に 戻って 同じ 光景 を 見る |ぶん||ぶん||ぜん||もどって|おなじ|こうけい||みる

決まって 何 か 悪い こと が 起こる 直前 だ きまって|なん||わるい|||おこる|ちょくぜん|

まるで 誰 か に 「 お前 が 防げ 」 と 強制 さ れ てる か の よう に |だれ|||おまえ||ふせげ||きょうせい|||||||

違和感 を 探し て いる 自分 が いる いわかん||さがし|||じぶん||

結果 何度 と なく トラブル を 回避 し て き た けっか|なんど|||とらぶる||かいひ||||

その ほとんど が

マイナス だった こと が プラマイ ゼロ に なる だけ の こと で まいなす|||||||||||

たまに 今回 み たく 自分 に とって マイナス に なったり する |こんかい|||じぶん|||まいなす|||

お かえり 悟 ||さとし

母さん … かあさん

病院 行った ん だ けど さ あんた 寝 てる し びょういん|おこなった||||||ね||

つま ん ない から こっち 来 ちゃ った |||||らい||

頭 は 大丈夫 な の かい あたま||だいじょうぶ|||

大丈夫 だいじょうぶ

びっくり し たべ さ 正面 衝突 って 聞い た から さ ||||しょうめん|しょうとつ||ききい|||

当分 ここ に 住む から とうぶん|||すむ|

何 だ よ それ なん|||

カワイイ 一 人 息子 が 頭 打った ん だ |ひと|じん|むすこ||あたま|うった||

様子 見 くらい いい っ しょ ようす|み||||

だから 大丈夫 だって |だいじょうぶ|

布団 だって 一 組 しか ねえ し ふとん||ひと|くみ|||

押し入れ に 寝袋 あった から あたし それ で いい よ おしいれ||ねぶくろ|||||||

ホテル 行けよ ほてる|いけよ

お 金 もったいない っ しょ |きむ|||

あっ そうだ 入院 費 返す よ |そう だ|にゅういん|ひ|かえす|

じゃ それ が 宿 代 って こと で |||やど|だい|||

実の 息子 の 俺 で さえ 52 歳 と は 思え ない ほど 昔 の まん ま だ じつの|むすこ||おれ|||さい|||おもえ|||むかし||||

悟 上野 って 電車 一 本 で 行け る ？ さとし|うえの||でんしゃ|ひと|ほん||いけ|

行け ねえ いけ|

や っぱ 観光 か よ ||かんこう||

せっかく 北海道 から 出 て き た ん だ し |ほっかいどう||だ||||||

毎日 あんた の 顔 見 て て も つま ん ない っ しょ まいにち|||かお|み||||||||

まだ 丸 一 日 も 見 て ねえ じゃ ん か よ |まる|ひと|ひ||み||||||

さあ 食べる べ |たべる|

悪い ね 布団 と テレビ もらっちゃ って わるい||ふとん||てれび||

ああ いい よ

そんな こと より

夜中 トイレ に 行く とき 気 を 使う 方 が 嫌 な ん だ よなか|といれ||いく||き||つかう|かた||いや|||

あの さ 夜中 トイレ 行く とき と か 気 ぃ 使わ なく て いい から ||よなか|といれ|いく||||き||つかわ||||

あたし 起き ない から さ |おき|||

妖怪 め ようかい|

さて 次 の ニュース です |つぎ||にゅーす|

昨日 8 日 の 夕方 から 行方 不明 に なって い た きのう|ひ||ゆうがた||ゆくえ|ふめい||||

さいた ま 市 内 の 小学 1 年生 女児 が ||し|うち||しょうがく|ねんせい|じょじ|

今日 午前 横浜 市 内 の 路上 で 無事 保護 さ れ まし た きょう|ごぜん|よこはま|し|うち||ろじょう||ぶじ|ほご||||

悟 さ 覚え てる ？ さとし||おぼえ|

何 あんた が 小学校 5 年 の とき 近所 で 起き た 事件 なん|||しょうがっこう|とし|||きんじょ||おき||じけん 記憶 薄い でしょ きおく|うすい|

あたし たち 必死 だった の さ ||ひっし|||

あんた たち から 事件 の 記憶 を 少し でも 取り除 こ う と し た ん だ |||じけん||きおく||すこし||とりのぞ|||||||

あんた 危ない とこ だった ん だ よ |あぶない|||||

俺 が 小 5 の とき 誘拐 事件 … おれ||しょう|||ゆうかい|じけん

クラスメート が 2 人 い なく なった ん だった ||じん|||||

行け 行け いけ|いけ

幼い ころ おさない|

ユウキ さん と いう 二十 歳 くらい の お 兄さん が よく 遊 ん で くれ て い た ||||にじゅう|さい||||にいさん|||あそ||||||

ユウキ は 名前 じゃ なく ||なまえ||

「 勇気 勇気 」 を 連発 する から そう 呼 ん で い た ゆうき|ゆうき||れんぱつ||||よ||||

き … 君 の クラス の 人気者 の こと あ … 当て て みよ う か |きみ||くらす||にんきもの||||あて||||

そい つ は さ 明るく て スポーツ が 得意 ||||あかるく||すぽーつ||とくい

はっきり 物 を 言って ふざける こと も ある けど |ぶつ||いって|||||

何 か 一 つ の 物事 に 対 し て 真面目 な やつ なん||ひと|||ものごと||たい|||まじめ||

すげ え

人気者 って だいたい そんな やつ だ よ にんきもの||||||

ま … まね し て み たら どう かな

一 つ でも 二 つ でも できる こと だけ ひと|||ふた|||||

恥ずかし がら ず 勇気 を 持って はずかし|||ゆうき||もって

事件 から 半年 後 じけん||はんとし|あと

連続 誘拐 殺人 犯 と して 捕まった の は 白鳥 潤 れんぞく|ゆうかい|さつじん|はん|||つかまった|||はくちょう|じゅん

ユウキ さん だった

いくら 何でも 買い 過ぎ じゃ ねえ ？ |なんでも|かい|すぎ||

重 過ぎ た かい おも|すぎ||

まっ カレー は 何 日 でも 食べ られる っ しょ |かれー||なん|ひ||たべ|||

あら ら だ から 走る なって 言った のに ||||はしる||いった|

もう 一 個 買い に 戻 ろ う か |ひと|こ|かい||もど|||

悟 なし た ？ さとし||

いや

重 過ぎ た かい おも|すぎ||

まっ カレー は 何 日 でも 食べ られる っ しょ |かれー||なん|ひ||たべ|||

「 リバイバル 」 かよ りばいばる|

あら ら だ から 走る なって 言った のに ||||はしる||いった|

もう 一 個 買い に 戻 ろ う か |ひと|こ|かい||もど|||

まずい 分から ない |わから|

何 だ 何 が 起きる なん||なん||おきる

母さん 周り を 見 て くれ ない か かあさん|まわり||み||||

何 か さ ちょっと 変 な 感じ が し ない か なん||||へん||かんじ||||

何 言って ん の あんた なん|いって|||

そう いや あんた 昔 も 同じ こと 言った とき が あった ね |||むかし||おなじ||いった||||

そう だ っけ ？

あん とき は ぼや 騒ぎ ||||さわぎ

あたし を … 見 て た ？ ||み||

何も 起き なかった の か なにも|おき|||

藤沼 さ ー ん ふじぬま||-|

お ー い |-|

えっ 嘘 お 母さん ？ |うそ||かあさん

絶対 お 姉さん だ と 思った よ ぜったい||ねえさん|||おもった|

妖怪 って 信じる か ようかい||しんじる|

今日 から 信じる よ きょう||しんじる|

て か ケンカ し てん の ||けんか|||

いや

愛 梨 さん … だ っけ ？ あい|なし|||

カレー 作る けど 食べ て いか ない ？ かれー|つくる||たべ|||

片桐 愛 梨 です かたぎり|あい|なし|

いただき ます お 手伝い し ます |||てつだい||

食う の か くう||

もう おなか ぺこ ぺこ です

えっ 漫画 描 い て た ん だ |まんが|えが|||||

意外 だった か いがい||

う うん 全然 ||ぜんぜん

ホント だ ウィキタニカ に 載って る ほんと||||のって|

調べ ん な よ しらべ|||

何で すごい じゃ ん なんで|||

さあ 食べよ う |たべよ|

すごく ねえ から 嫌 な ん だ |||いや|||

いただき ま ー す ||-|

おいしい

ありがとう

彼女 に し ちゃ 若 過ぎる と 思った けど 違う ん だ かのじょ||||わか|すぎる||おもった||ちがう||

料理 も 上手 な の に な りょうり||じょうず||||

ごめんなさい 違い ます |ちがい|

藤沼 さん は 何て いう か 尊敬 できる お 友達 です ふじぬま|||なんて|||そんけい|||ともだち|

何 辛 過ぎ た かい なん|しん|すぎ||

いや うめ えよ

ごちそうさま で し た

じゃあ 駅 まで 送って く よ |えき||おくって||

えっ もう 帰る の ||かえる|

泊まって いけ ば いい のに とまって||||

片桐 君 は 高校 生 だ ぞ かたぎり|きみ||こうこう|せい||

ごちそう に なった 上 に ありがとう 悟 さん |||うえ|||さとし|

いい さ 警官 だけ 見張って て くれよ ||けいかん||みはって||

お かえり

バイト の 後輩 だ ぞ ばいと||こうはい||

嫁 探し し てる みたい な 浅ましい 目 で 見る な よ よめ|さがし|||||あさましい|め||みる||

あんた も 鈍い ね あの 子 は 脈 あり だ べ さ ||にぶい|||こ||みゃく||||

尊敬 し てる って さ そんけい||||

だから そんな ん じゃ ねえ し

社交 辞令 真に 受け ん な よ しゃこう|じれい|しんに|うけ|||

あの 子 愛 梨 ちゃん は 社交 辞令 なんて 言わ ない べ |こ|あい|なし|||しゃこう|じれい||いわ||

そう そう さっき 大家 さん が 家賃 取り に 来 た よ |||たいか|||やちん|とり||らい||

ああ そう

悟 昼間 の 件 だ けど さとし|ひるま||けん||

スーパー の 駐車 場 の すーぱー||ちゅうしゃ|じょう|

それ が どう し た

誘拐 事件 が 未遂 に 終わった よ ゆうかい|じけん||みすい||おわった|

えっ 何 だって |なん|

冗談 に 決まって る べ さ じょうだん||きまって|||

思い出し た おもいだし|

あの 子 は 18 年 前 の 誘拐 事件 で い なく なった クラスメート の 一 人 |こ||とし|ぜん||ゆうかい|じけん|||||||ひと|じん

雛 月 加代 ひな|つき|かよ

いつも 一 人 で 公園 に い た |ひと|じん||こうえん|||

友達 って わけ じゃ なかった けど ともだち|||||

あれ が 雛 月 を 見 た 最後 の 姿 だった ||ひな|つき||み||さいご||すがた|

僕 なら 助け られ た はず な のに ぼく||たすけ|||||

僕 が あの とき 一緒 に 帰 ろ う って 言え ば 雛 月 は … ぼく||||いっしょ||かえ||||いえ||ひな|つき|

それ こそ が 自分 が 一 番 忘れ たかった 思い |||じぶん||ひと|ばん|わすれ||おもい

そして おそらく 母 が 俺 から 本当 に 消 そ う と して い た もの ||はは||おれ||ほんとう||け|||||||

もっと 踏み込 ん で 描か ない と |ふみこ|||えがか||

作品 から 見え て こ ない ん です よ あなた の 顔 が さくひん||みえ|||||||||かお|

「 わ 」 ナンバー は レンタカー |なんばー||れんたかー

あれ は 間違い なく 誘拐 だ ||まちがい||ゆうかい|

あたし を 見 て 連れ 去る の を やめ た ？ ||み||つれ|さる||||

あの 反応 は 顔 を 隠し た … だ べ |はんのう||かお||かくし|||

あいつ は あたし を 知って た ||||しって|

あの 目 の 男 を あたし は 知って る |め||おとこ||||しって|

喉 まで 出 かかって る のに … のど||だ|||

どこ で いつ

思い出し た あの 目 の 男 が 誰 か を おもいだし|||め||おとこ||だれ||

犯人 … ホント に 白鳥 君 じゃ ない の かも はんにん|ほんと||はくちょう|きみ||||

もしもし 久しぶり 藤沼 佐知子 です |ひさしぶり|ふじぬま|さちこ|

18 年 前 の 事件 は 時効 だ けど とし|ぜん||じけん||じこう||

同じ よう な 手口 で 何度 も 犯行 を 繰り返し て いる に 違いない おなじ|||てぐち||なんど||はんこう||くりかえし||||ちがいない

あの 事件 は まだ 終わって い ない |じけん|||おわって||

悟 と 話さ なく ちゃ さとし||はなさ||

とうとう あの とき の こと を 話す とき が 来 た ん だ ||||||はなす|||らい|||

悟 … さとし

やっぱり …

悟 に 電話 し なく ちゃ さとし||でんわ|||

帰って くる なって … かえって||

そして 謝ら なくっちゃ … |あやまら|

僕 なら 助け られ た はず な のに ぼく||たすけ|||||

絶対 絶対 ユウキ さん じゃ ない ぜったい|ぜったい||||

ユウキ さん じゃ ない ん だ よ お 母さん ||||||||かあさん

あの とき 信じ て あげる べき だった … ||しんじ||||

警察 が 信じ なく て も けいさつ||しんじ|||

あたし が 信じ て あげ なきゃ いけなかった … ||しんじ||||

悟 … さとし

ごめん ね …

じゃあ 上がり ま ー す |あがり||-|

お 疲れ さま です |つかれ||

おう お 疲れ ||つかれ

お 疲れ さま |つかれ|

お 疲れ っす |つかれ|

お 疲れ っし た |つかれ||

そう だ 悟 さん ||さとし|

朝 ご飯 何 食べ た か 当てよ う か あさ|ごはん|なん|たべ|||あてよ||

カレー かれー

当たり あたり

よっ しゃ

そりゃ あの 量 あれ ば 朝 も 食う だ ろ ||りょう|||あさ||くう||

ねえ また お 母さん に リクエスト し て いい か 聞い て |||かあさん||りくえすと|||||ききい|

す っ ごく おいしかった よ あの カレー ||||||かれー

分かった 分かった わかった|わかった

じゃあ な

った く

し ゃ あ ねえ な

母さん 何 やって ん だ 北海道 の 実家 じゃ ねえ ん だ ぞ かあさん|なん||||ほっかいどう||じっか|||||

鍵 くらい しめろ よ かぎ|||

おい おい 返事 しろ よ ||へんじ||

嘘 だ ろ やめろ って … うそ||||

起きろ よ 母さん おきろ||かあさん

藤沼 さん 昨日 お 母さん に お裾分け し て もらった … ふじぬま||きのう||かあさん||おすそわけ|||

ちょっと 待って |まって

藤沼 さん の 手 が 血まみれ で ふじぬま|||て||ちまみれ|

藤沼 悟 さん です か ふじぬま|さとし|||

署 で 事情 を 聴か せ て … しょ||じじょう||きか||

何 だ これ なん||

違う 違う ちがう|ちがう

俺 じゃ … おれ|

俺 じゃ … おれ|

ちょっと 君 |きみ

「 リバイバル 」 … し た の か りばいばる||||

けど ここ は …

見覚え ある けど みおぼえ||

何 か … なん|

よう 悟 遅刻 する ぞ |さとし|ちこく||

あれ ？ 誰 だ っけ ？ |だれ||

ランドセル ？ らんどせる

昭和 63 年 ？ しょうわ|とし

君 を 待った 僕 は 待った きみ||まった|ぼく||まった

途切れ ない 明日 も 過ぎ て いって とぎれ||あした||すぎ||

立ち止まって 振り返って たちどまって|ふりかえって

とめど ない 今日 を 嘆き あった ||きょう||なげき|

記憶 だって 永遠 に なんて きおく||えいえん||

殘 ら ない もん と 思い知って ざん|||||おもいしって

僕 は ずっと 掻きむしって ぼく|||かきむしって

心 の 隅 っこ で 泣 い た こころ||すみ|||なき||

そして どう か なく さ ない で よ って

高架 下 過ぎる 日々 を こうか|した|すぎる|ひび|

後悔 し て ん だ よって そう 言い 逃し た あの 日 こうかい|||||||いい|のがし|||ひ

君 を 待った 僕 は 待った きみ||まった|ぼく||まった

途切れ ない 明日 も 過ぎ て いって とぎれ||あした||すぎ||

僕 は 今日 も 掻きむしって ぼく||きょう||かきむしって

忘れ ない 傷 を つけ てる ん だ よ わすれ||きず||||||