Clannad Episode 11 clannad|episode Clannad Episode 11

… 朋也 くん ともや|

朋也 くん … 朋也 くん ともや||ともや|

… 朋也 くん … ともや|

うっとり …

こ … こと みか …

朋也 くん 、 こんにちは ともや||

こんにちは 、 っ じゃ な いっ ! !

…… ええ と

ごきげんよう ？

あの なあ 、 人 が せっかく いい 気持ち で 寝 て た のに … ||じん||||きもち||ね|||

だから 、 子守歌 を 弾 い て み た の |こもりうた||たま|||||

ショック で 永眠 する ところ だった ぞ っ ！ しょっく||えいみん|||||

岡崎 っ ！ 　 なん な ん だ よ そい つ っ ！ おかざき|||||||||

おまえ の 知り合い か っ ||しりあい||

こんにちは 、 はじめ まして

三 年 Ａ 組 の 一ノ瀬 ことみ です みっ|とし|ａ|くみ||いちのせ||

趣味 は 読書 です しゅみ||どくしょ|

そして 武器 は ヴァイオリン だ |ぶき||ヴぁいおりん|

構えて から 発射 まで 、 わずか ０．２ 秒 の 早業 かまえて||はっしゃ|||びょう||はやわざ

倒し た 相手 は 数 知れ ず たおし||あいて||すう|しれ|

私 、 ヴァイオリン で 相手 を 倒し た こと な ん か 、 ない もん わたくし|ヴぁいおりん||あいて||たおし|||||||

ぐ を ああ あ ～ ～ っ 　 … こ っ 、 鼓膜 が あ あ ～ っ ！ |||||||こまく||||

… 今 現に 倒れ てる ん です けど … いま|げんに|たおれ||||

こら ぁ ことみ っ ! ! 　 あんた って 子 は ～… ||||||こ|

ことみ ちゃん

やっぱり 今 の 音 、 ことみ ちゃん です か |いま||おと||||

杏 ちゃん に 椋 ちゃん 、 渚 ちゃん あんず|||むく||なぎさ|

みんな まとめ て 、 こんにちは

こんにちは 、 じゃ な いっ ！

ぼん じ ゅ ー る ？ |||-|

ち ～ が ～ う ～ っ ！

ぼ ～ ん ～ じ ゅ ～ う ～ る ～ ？

ああ ああ あっ 　 ぜん っ ぜん 会話 に なら ない の は なんで ぇっ ! ? ||||||かいわ|||||||

とりあえず 落ち着 い て ください 、 杏 ちゃん |おちつ||||あんず|

そう だ 　 こいつ の ペース に ハマ ったら 負け だ ぞ ||||ぺーす||はま||まけ||

わかって る わ よっ

あんた は ここ で な に やって ん の よっ ！

ヴァイオリン を 弾 い てる の ヴぁいおりん||たま|||

それ は 音楽 室 に あった ヤツ でしょ ー が ||おんがく|しつ|||やつ||-|

貸し て もらえ る こと に なった の かし|||||||

そんなに 好き なら 、 しばらく 使って み ませ ん か って |すき|||つかって|||||

迷惑 な こと を … めいわく|||

それでは もう 一 曲 … ||ひと|きょく

弾か なく て い いっ ！ ; タイトル はじか|||||たいとる

ち ー す |-|

朋也 くん じゃ 、 あ ～ り ませ ん か ともや|||||||

おもしろく 、 なかった ？

あい や 、 悲し そう に 瞳 を 伏せ られ て も … ||かなし|||ひとみ||ふせ|||

ほら 見 なさい あんた の ギャグ は タイミング も 悪い し フリ に も 勢い が ない |み||||ぎゃぐ||たいみんぐ||わるい|||||いきおい||

芸人 と して 致命 的 よ げいにん|||ちめい|てき|

わかったら そっち の 隅 で 素振り でも し て なさい |||すみ||そぶり||||

なんで や ねん … なんで や ねん … なんで や ねん … なんで や ねん …

… おまえ ら 、 何の 話し て た ん だ よ ？ ||なんの|はなし|||||

し ー っ 　 何 か ほか の こと さ せ と か ない と 、 あの 子 、 また ヴァイオリン 弾き 始める でしょ |-||なん||||||||||||こ||ヴぁいおりん|はじき|はじめる|

なんで や ねん …

こんにちは

椋 ちゃん じゃ 、 あ ～ り ませ … むく|||||

皆さん 、 もう い ら し た ん です ね みなさん||||||||

渚 ちゃん じゃ 、 あ ～ り ませ … なぎさ|||||

ほら ほら 　 タイミング 悪い から 最後 まで 言い切れ ない の よ ||たいみんぐ|わるい||さいご||いいきれ|||

もう 一 回 トライ だ 、 ことみ |ひと|かい|とらい||

わかった の

渚 ちゃん じゃ 、 あ ～ り ませ ん か なぎさ|||||||

ことみ ちゃん じゃ 、 あ ～ り ませ ん か

杏 ちゃん 、 これ で いい の ？ あんず|||||

は ぁ … 　 いい こと に し とき ま しょ う

珍しい もの が いっぱい な の めずらしい|||||

わたし も あけ て みる の は 初めて です |||||||はじめて|

演劇 部 の 部員 集 め は 進 ん でる ん です か ？ えんげき|ぶ||ぶいん|しゅう|||すすむ|||||

まだ です けど 　 学園 祭 まで に は 人数 を 揃え たい と 思って ます |||がくえん|さい||||にんずう||そろえ|||おもって|

渚 ちゃん 、 これ な に ？ なぎさ||||

… 魔法 の バトン みたい です ね … まほう||ばとん|||

まほう の ば と ん … ？

振り ながら 呪文 を 唱える と 、 星 が ぱ ー っと 散って 、 変身 し たり する ん です よ ふり||じゅもん||となえる||ほし|||-||ちって|へんしん||||||

ふ ー ん |-|

て ぃび 、 ま ぐ ぬ む 、 い のみ なん ど ぅむ 、 し ぐ な 、 す てる ら む …

に ぐ ら る む 、 え 、 え ふ ぁ に ふ ぉ るみ す 、 さ どく え 、 し じ る む

何も おこら ない みたい です ね … なにも|||||

ちょっと 発音 が 悪かった の かも しれ ない の |はつおん||わるかった|||||

でも 、 ことみ ちゃん すごい です

わたし も そんな 風 に 、 すらすら と 台詞 を 言え る よう に なり たい です |||かぜ||||せりふ||いえ||||||

すっかり 仲良く なっちゃ っ た わ ね |なかよく|||||

おまえ も 話 に 入れ ば いい のに ||はなし||いれ|||

あたし に バトン 持って 変 な 呪文 を 唱えろ って の ？ ||ばとん|もって|へん||じゅもん||となえろ||

そんな 光景 、 想像 出来る ？ |こうけい|そうぞう|できる

え へ っ

へ ー ん しん |-||

ピラルク ピラルク 　 ギョ ギョ ギョ ギョ ギョ

お 魚 だ ぁ ～ い 好き ～～ |ぎょ||||すき

てっ へ

あー は は は は はっ ！

泣く まで 殴って いい ？ なく||なぐって|

すみません …

な に やって ん だっ ！

やっぱり 呪文 より ヴァイオリン の ほう が 得意 だって いう 話 に なって … |じゅもん||ヴぁいおりん||||とくい|||はなし||

弾く なら よそ で 弾き なさい ！ はじく||||はじき|

演劇 部 の 評判 が 悪く なったら 部長 に 迷惑 でしょ う えんげき|ぶ||ひょうばん||わるく||ぶちょう||めいわく||

あの 、 わたし は べつに …

私 、 やっぱり たくさん の 人 に 聴 い て もらい たい の わたくし||||じん||き|||||

は ぁ … 　 ずっと 図書 室 に 引っ込 ん で た おまえ が そういう 気持ち に なった の は 大切 な こと な ん だ ろ う が … |||としょ|しつ||ひっこ|||||||きもち|||||たいせつ||||||||

それ に この ヴァイオリン 、 |||ヴぁいおりん

その うち 音楽 室 に 返さ なく ちゃ いけない から 、 今 の うち に たくさん 弾 い て あげ たい の ||おんがく|しつ||かえさ|||||いま|||||たま|||||

お 姉ちゃん 、 なんとか し て あげよ う よ |ねえちゃん||||||

そう ねぇ …

よし 、 決め た |きめ|

あさって 月曜日 、 あんた の ヴァイオリン の 発表 会 を する |げつようび|||ヴぁいおりん||はっぴょう|かい||

発表 会 ？ はっぴょう|かい

その 時 に は 、 もっと たくさん 人集 め て あげる から |じ|||||ひとだかり||||

だから それ まで ここ で ヴァイオリン 弾く の は 禁 止 っ ！ |||||ヴぁいおりん|はじく|||きん|や|

発表 会 … はっぴょう|かい

うん 　 私 、 練習 し て くる の |わたくし|れんしゅう||||

わたし も ついていって いい でしょう か ？

私 も 行き ます わたくし||いき|

じゃ 、 俺 も … |おれ|

あたし は こいつ と 発表 会 の 相談 する から ||||はっぴょう|かい||そうだん||

それ じゃ 、 私 たち だけ で 行って くる ね ||わたくし||||おこなって||

それ じゃ ね 、 朋也 くん 、 杏 ちゃん |||ともや||あんず|

相談 って 何 を 相談 する ん だ よ そうだん||なん||そうだん||||

あんた と ことみ を 離す ため の 口実 よ ||||はなす|||こうじつ|

あの 子 、 いつも あんた に べったり でしょ |こ|||||

ちょっと は 他の 人 と 行動 し た 方 が いい と 思って ||たの|じん||こうどう|||かた||||おもって

確かに そう かも な たしかに|||

と いう わけ で 、 あたし たち ふた り きり に なっちゃ っ た けど ぉ ？

何 し て 遊ぶ ぅ ？ なん|||あそぶ|

疲れ た から 寝る つかれ|||ねる

… めちゃくちゃ 失礼 ね … あんた … |しつれい||

寝 てる 間 に 襲わ ない で くれよ ね||あいだ||おそわ|||

あいつ ら … ほっと い て 大丈夫 かな … ？ |||||だいじょうぶ|

あん たって ほん っっ と に 、 甘やかし な ん だ から ||||||あまやかし||||

椋 も 部長 も ついて る ん だ から 、 心配 ない わ よ むく||ぶちょう|||||||しんぱい|||

あの 二 人 だ から 心配 な ん だ が … |ふた|じん|||しんぱい||||

ねぇ 、 あんた 、 今 付き合って る 女の子 い ない ん でしょ ？ ||いま|つきあって||おんなのこ||||

もしも どこ か に あんた の こと が 好き で 好き で しょうがない 女の子 が い たら 、 付き合う 気 、 ある ？ ||||||||すき||すき|||おんなのこ||||つきあう|き|

なん だ よ 　 いきなり

いい から 　 答え て よ ||こたえ||

もし 付き合って も 、 こっち は 不良 の ろくでなし だ ぞ |つきあって||||ふりょう||||

向こう が すぐ 愛想尽 かす だ ろ むこう|||あいそづかし|||

不良 って 意外 と 憧れ の 対象 だったり する の よ ふりょう||いがい||あこがれ||たいしょう||||

特に 優等 生 の 子 から は とくに|ゆうとう|せい||こ||

それ じゃ 春原 も 憧れ の 対象 か ||すのはら||あこがれ||たいしょう|

あっ は は は は 　 それ は 死ぬ ほど あり 得 ない わ ね |||||||しぬ|||とく|||

参考 に なった わ さんこう|||

それ じゃ また 明日 |||あした

（ 日曜日 の 朝 、 皆さん 、 いかが お すごし でしょう か ） にちようび||あさ|みなさん|||||

（ 今日 は 全国 的 に 五月晴 の 良い お 天気 と なり 、 各地 で 様々 な 催し が 行わ れ て い ます ） きょう||ぜんこく|てき||さつきばれ||よい||てんき|||かくち||さまざま||もよおし||おこなわ||||

渚 も まだ 起き て ない だ ろ う し … なぎさ|||おき||||||

また 春原 の 所 に でも ―― |すのはら||しょ||

まさか …

ことみ っ ！

あ … 　 朋也 くん 、 こんにちは |ともや||

日曜 だって の に なんで 来 てる ん だ よ にちよう|||||らい||||

校舎 に 住み着 い て いる 妖怪 か なに か か 、 おまえ は ？ こうしゃ||すみつ||||ようかい||||||

あっ 　 な に かよう か …

… その先 は いい そのさき||

朋也 くん … いじめっ子 ？ ともや||いじめっこ

あまり に も ベタ すぎる ので 、 咄嗟に 止め て しまった |||べた|||とっさに|とどめ||

今 の は 「 何 か ご用 です か ？ 」 の くだけ た 言い回し で ある 「 何 か 用 かい ？ 」 と 、 いま|||なん||ごよう||||||いいまわし|||なん||よう||

空想 上 の 存在 で ある ところ の 妖怪 を 引っかけ た とって も 高度 な … くうそう|うえ||そんざい|||||ようかい||ひっかけ||||こうど|

だから 高度 でも 何でもない って の |こうど||なんでもない||

中 の 上 ぐらい ？ なか||うえ|

はっきり 言って 、 ものすご ～～～～～～ く 低 レベル だ ぞ |いって|||てい|れべる||

やっぱり 、 いじめっ子 … |いじめっこ

名誉 図書 委員 ？ めいよ|としょ|いいん

毎日 毎日 鍵 を 借り て たら 、 司書 の 先生 が 鍵 を くれ て 、 名誉 図書 委員 に し て くれ た の まいにち|まいにち|かぎ||かり|||ししょ||せんせい||かぎ||||めいよ|としょ|いいん||||||

それ で 日曜 も 図書 室 通い か ||にちよう||としょ|しつ|かよい|

いつも は ご 本 を 読 ん でる ん だ けど 、 今日 は ヴァイオリン の 練習 な の |||ほん||よ||||||きょう||ヴぁいおりん||れんしゅう||

演劇 部 室 は 使っちゃ ダメ って 言わ れ た から 、 ここ で えんげき|ぶ|しつ||つかっちゃ|だめ||いわ|||||

それ が 今日 の 弁当 か ||きょう||べんとう|

本当 は ね 、 もしかしたら 朋也 くん が 来 て くれる ん じゃ な いか って 思った の ほんとう||||ともや|||らい||||||||おもった|

だから 二 人 分 |ふた|じん|ぶん

来 なかったら 、 どう する 気 だった ん だ ？ らい||||き|||

わから ない の

でも 、 来 て くれ た から |らい||||

アップルパイ な の

はじめて つくって み た から 、 うまく でき た か わから ない ん だ けど …

本格 的 だ な … ほんかく|てき||

リンゴ は ちゃんと 紅 玉 を 使って 、 仕上げ に ラム 酒 で のばし た アプリコット ジャム を 塗った の りんご|||くれない|たま||つかって|しあげ|||さけ|||||じゃむ||ぬった|

紅茶 も ね 、 はじめて ちゃんと お茶 っ 葉 を 使って み た の こうちゃ|||||おちゃ||は||つかって|||

いただき ま しょ う

いただき ます

… これ 、 ほんと に 初めて 作った の か ？ |||はじめて|つくった||

ええ と …

おいしく 、 ない ？

いや 、 め っちゃ うま いっ

え ッ ？

初めて 作った なんて 信じ られ ない くらい だ はじめて|つくった||しんじ||||

これ なら いくら だって 食べ られる ぞ ||||たべ||

って 、 おい 、 どう し た ？

たたく と 動作 不良 が 直る なんて 、 電化 製品 か 、 おまえ は ||どうさ|ふりょう||なおる||でんか|せいひん|||

ええ と …

本当 に おいしい ？ ほんとう||

本当 に 本当 ？ ほんとう||ほんとう

本当 に 本当 だ ほんとう||ほんとう|

よかった

とっても とって も うれしい の

朋也 くん ともや|

おととい は 兎 を 見 た の ||うさぎ||み||

きのう は 鹿 、 今日 は あなた ||しか|きょう||

… ことみ ？ ; B |b

これ から また ヴァイオリン の 練習 か ？ |||ヴぁいおりん||れんしゅう|

お 腹 いっぱい に なった から 、 ちょっと 休憩 |はら||||||きゅうけい

あの ね 、 朋也 くん ||ともや|

もし 、 朋也 くん が 嫌 じゃ なかったら 、 二 人 で … |ともや|||いや|||ふた|じん|

え ッ

二 人 で 、 一緒 に … ふた|じん||いっしょ|

ご 本 を 読み たい の |ほん||よみ||

なん だ …

あの な 、 本 って の は 二 人 で 読 ん で 楽しい もん じゃ ない だ ろ ||ほん||||ふた|じん||よ|||たのしい|||||

そう ？

それ じゃ 、 おまえ が 読 ん で 聞か せ て くれる か ？ ||||よ|||きか||||

私 が ？ わたくし|

俺 は 、 ことみ が 本 を 読 ん でる の 、 見る の が 好き だ し 、 おれ||||ほん||よ||||みる|||すき||

ことみ の 声 も 好き だ から さ ||こえ||すき|||

あと 、 難しい 科学 の 本 と か は ダメ だ ぞ |むずかしい|かがく||ほん||||だめ||

小説 か 何 か に し て くれ しょうせつ||なん|||||

うん

漫才 師 養成 学校 に 合格 する ため に 、 ヴァイオリン の 練習 を し て いる の まんざい|し|ようせい|がっこう||ごうかく||||ヴぁいおりん||れんしゅう|||||

いや 、 いくら なんでも 、 その 設定 は 無理 が ある だ ろ ||||せってい||むり||||

ヴァイオリン 漫談 な の ヴぁいおりん|まんだん||

なんで や ねん

♪ だんご の 花 さけ ば ー 、 わたし は うれしい ～… ||か|||-|||

なんで や ねん

… だんご ？

パン を 煮 て いる ん です ぱん||に||||

今晩 から 、 だんご たち が 恋 を 始める ん です こんばん|||||こい||はじめる||

あっ 　 だんご たち が …

占い の 結果 、 岡崎 さん は 分裂 心理 と 診断 さ れ まし た うらない||けっか|おかざき|||ぶんれつ|しんり||しんだん||||

なんで 占い で そんな こと が わかる ん だ よっ |うらない||||||||

えっ と … そんな 見方 こそ が 分裂 心理 と いう もの です … |||みかた|||ぶんれつ|しんり||||

ダメ よ 、 椋 　 そい つ は あたし の 患者 よ だめ||むく||||||かんじゃ|

… そろそろ 登場 する だ ろ う と 思った よ |とうじょう||||||おもった|

パン を 煮る 香気 は じつに 人間 の 心理 を 不 健康 に する もの な の よ ぱん||にる|こうき|||にんげん||しんり||ふ|けんこう||||||

意味 不明 だ し いみ|ふめい||

それ も まったく パン を 煮る 香気 の せい ね |||ぱん||にる|こうき|||

… 朋也 くん ともや|

朋也 くん ともや|

朋也 くん 、 うなされ て た の ともや|||||

ちょっと 変 な 夢 を 見 て た ん だ |へん||ゆめ||み||||

… こわい 夢 ？ |ゆめ

… と いう より 、 デタラメ な 夢 だった |||||ゆめ|

それ じゃ 、 朋也 くん 　 また 明日 ||ともや|||あした

ああ 　 また 明日 ||あした

あの ね 、 朋也 くん ||ともや|

なん だ ？

今日 は 朋也 くん が 来 て くれ て 、 とっても うれしかった の きょう||ともや|||らい||||||

俺 は ほとんど 寝 て た ぞ おれ|||ね|||

… それ でも 、 うれしかった の

じゃ ね

一ノ瀬 ことみ 　 ヴァイオリン リサイタル いちのせ||ヴぁいおりん|りさいたる

これ 、 描 い た の は … |えが||||

… だ よ な

はい 　 杏 ちゃん に 頼ま れ まし た |あんず|||たのま|||

正直 、 だんご 大 家族 は どう か と 思った けど しょうじき||だい|かぞく|||||おもった|

インパクト ある から アリ って こと で いんぱくと|||あり|||

きっと お 客 さん 、 たくさん 来 て くれ ます ||きゃく|||らい|||

でも 、 本当 に 大丈夫 でしょう か ？ |ほんとう||だいじょうぶ||

前 も 部員 募集 の チラシ を 貼って 、 叱ら れ た こと が … ぜん||ぶいん|ぼしゅう||ちらし||はって|しから||||

気 に し ない 　 気 に し ない き||||き|||

後 で あたし が 適当 に 話 通し とく から あと||||てきとう||はなし|とおし||

この 図 々 し さ は 見習う べき だ ぞ 、 渚 |ず|||||みならう||||なぎさ

周り を 気づかって ばっかり い たら 、 演劇 部 の 再建 なんて 出来 ない ぞ まわり||きづかって||||えんげき|ぶ||さいけん||でき||

確かに そう かも しれ ませ ん … たしかに|||||

さあ 　 放課後 まで 知り合い に 片っ端から 誘い を かける の よ |ほうかご||しりあい||かたっぱしから|さそい||||

悪い な 　 わざわざ わるい||

せっかく の お 誘い です から |||さそい||

ヴァイオリン の リサイタル なんて 、 初めて です し ヴぁいおりん||りさいたる||はじめて||

声 かけ と い て こんな こと 言う の も なん だ けど … こえ|||||||いう|||||

なるべく 後ろ で 、 いつ でも 逃げ られる 体勢 取って た ほう が いい ぞ |うしろ||||にげ||たいせい|とって|||||

は ぁ …

おまえ 、 何 やった の ？ |なん||

おととい 掃除 さ ぼっ た だけ だ よ |そうじ||||||

俺 だって 生活 指導 の プリント 忘れ た だけ だ ぞ おれ||せいかつ|しどう||ぷりんと|わすれ||||

それ が なんで こんな 目 に … ||||め|

俺 も 半年 前 の 早 弁 、 たて に 取ら れ て 脅迫 さ れ て … おれ||はんとし|ぜん||はや|べん|||とら|||きょうはく|||

さすが 杏 委員 長 権限 で 軽 犯罪 者 を 手当たり次第 に し ょっ 引 い て き た か |あんず|いいん|ちょう|けんげん||けい|はんざい|もの||てあたりしだい||||ひ|||||

岡崎 ぃ 　 何 この 人 混 み おかざき||なん||じん|こん|

ここ で 何 か ある の ？ ||なん|||

おまえ 、 何も 知ら ず に 来 た の |なにも|しら|||らい||

杏 に 呼び出さ れ た ん だ よ あんず||よびださ|||||

す っ ごい 美 少女 が 会い たがって る から って |||び|しょうじょ||あい||||

いや ～ 　 モテ る 男 は つらい って いう か さあ … |||おとこ||||||

そう か …

幸運 を 祈る … こううん||いのる

お 近づき に なれ たら 、 岡崎 に も 紹介 して やる から ね |ちかづき||||おかざき|||しょうかい||||

じゃ ね ～

もう 少し だけ … 美しい 夢 を 見せ とい て やろ う … |すこし||うつくしい|ゆめ||みせ||||

美佐枝 さん も 来 て くれ た の か みさえ|||らい|||||

ラグビー 部 の 連中 に 誘わ れ て ね らぐびー|ぶ||れんちゅう||さそわ|||

どうせ ヒマ だった し |ひま||

どんな もん か と 思って ||||おもって

失礼 しつれい

もしかしたら 、 男子 寮 の 管理人 を さ れ て いる 相楽 美佐枝 さん で は ない か ？ |だんし|りょう||かんりにん||||||さがら|みさえ|||||

そう だ けど ？

私 は 二 年 の 坂上 智代 わたくし||ふた|とし||さかうえ|ちよ

あなた の 噂 は 聞い て いる ||うわさ||ききい||

伝説 的 な 名 生徒 会長 で 、 今 は 寮 の 仕事 を し て おら れる と か でんせつ|てき||な|せいと|かいちょう||いま||りょう||しごと|||||||

生徒 会長 ! ? せいと|かいちょう

伝説 的 な ! ? でんせつ|てき|

おおげさ よ 　 おおげさ

そんな たいそう な もん じゃ ない って

ねぇ

に ゃ ～

私 も 生徒 会長 を 目指し て いる わたくし||せいと|かいちょう||まなざし||

その うち お 話 を うかがい に 行って も いい だ ろ う か ？ |||はなし||||おこなって||||||

大した 話 なんか でき ない けど ね たいした|はなし|||||

それ でも よかったら 、 いつ でも おいで

美佐枝 さん 　 席 とって おき まし た よ みさえ||せき|||||

じゃ ね

美佐枝 さん が 生徒 会長 ね … みさえ|||せいと|かいちょう|

感謝 する ぞ 、 岡崎 かんしゃ|||おかざき

よく この 発表 会 に 誘って くれ た ||はっぴょう|かい||さそって||

それ じゃ な

岡崎 さん おかざき|

早苗 さん ！ さなえ|

オッサン ！

来 ちゃ った ん です か … らい|||||

わたし が 声 を かけ まし た ||こえ||||

娘 に 頼ま れ て 来 ない わけ に ゃ 、 な むすめ||たのま|||らい|||||

わたし たち 、 創立 者 祭 は 来 られ ませ ん でし た から ||そうりつ|もの|さい||らい||||||

せめて 今日 くらい |きょう|

いい の か 　 ことみ の 演奏 って … |||||えんそう|

大丈夫 です だいじょうぶ|

ずいぶん 上手 に なり まし た から |じょうず|||||

あ ッ 　 ことみ ちゃん です

かわいらしい 人 です ね |じん||

うち の 娘 ほど じゃ ない けど な ||むすめ|||||

は ー い 　 いっぱい の お 運び 、 ありがとう ござい ま ー す |-|||||はこび||||-|

俺 、 あいつ に こんな もん 売り付け られ た ん だ けど … おれ|||||うりつけ|||||

俺 も 　 三 百 円 で おれ||みっ|ひゃく|えん|

杏 の やつ 　 商売 し て た の か よ あんず|||しょうばい||||||

言って おく けど 、 耳 栓 は 最後 の 武器 よっ ！ いって|||みみ|せん||さいご||ぶき|

なんでもない ところ で 使った 根性 なし に は 罰 が 待って る から ね |||つかった|こんじょう||||ばち||まって|||

ことみ ちゃん 　 みんな に ご挨拶 ||||ごあいさつ

う 、 うん

ええ と 　 三 年 Ａ 組 の 一ノ瀬 ことみ です ||みっ|とし|ａ|くみ||いちのせ||

趣味 は 読書 です しゅみ||どくしょ|

よろしく お 願い し ます ||ねがい||

よく 言え まし た 　 みんな 拍手 |いえ||||はくしゅ

何 よそ の シケ た 拍手 っ なん|||しけ||はくしゅ|

もっと 盛大 に っ ！ |せいだい||

なかなか いい 前 説 する じゃ ね ー か ||ぜん|せつ||||-|

あの 方 達 、 どこ か で 会った よう な 気 が する けど … |かた|さとる||||あった|||き|||

杏 ちゃん と 椋 ちゃん です あんず|||むく||

この 間 お 友達 に なり まし た |あいだ||ともだち||||

その うち 連れ て こい ||つれ||

盛大 に もてなし て やる から せいだい|||||

は いっ

それでは 一 曲目 、 どうぞ |ひと|きょくもく|

どこ が 上達 し てる ん だ よ ～ ！ ||じょうたつ|||||

練習 の 時 は 上手 に 出来 て た ん です ！ れんしゅう||じ||じょうず||でき||||

きっと 、 緊張 し てる ん だ と 思 いま す っ ！ |きんちょう||||||おも|||

い や ぁ ―― っ ！ 助け て くれ ぇ ―― っ ! ! ||||たすけ||||

どさくさ に 紛れ て なに を する か っ ! ! ||まぎれ||||||

プ 、 プ 、 ブヒ …

ボタン ! ? 　 また 来 て た の か ぼたん||らい||||

なに よ 　 この 演奏 ー |||えんそう|-

秋生 さん … 　 わたし … もう ダメ です … あきお||||だめ|

早苗 っ 　 しっかり しろ 、 早苗 ！ 　 早苗 ぇぇ ぇぇ ぇっ ! ! さなえ||||さなえ|さなえ|||

なんとか 無事 に 終わり まし た ね |ぶじ||おわり|||

お 客 は 息 絶え絶え だった けど ね |きゃく||いき|たえだえ|||

最後 の 曲 は とって も 上手 に 弾け て い た と 思い ます さいご||きょく||||じょうず||はじけ|||||おもい|

お 父さん も 褒め て い まし た |とうさん||ほめ||||

「 こんなに 衝撃 的 な ステージ は 久しぶり だ ー 」 って |しょうげき|てき||すてーじ||ひさしぶり||-|

よかった … 嬉しい の |うれしい|

俺 たち 、 なんで こんなに あいつ の ため に 一生懸命 な ん だ ろ う なぁ おれ||||||||いっしょうけんめい||||||

あの 子 って 、 なんて いう か 、 ちっちゃ い 子供 みたい な ところ が ある の よ ね |こ|||||||こども||||||||

ほっとけ ない って いう か 、 母性 本能 を くすぐら れる って いう か |||||ぼせい|ほんのう||||||

そう だ よ ねぇ 私 も ことみ ちゃん の ため なら 、 何でも やって あげ たく なる もの ||||わたくし|||||||なんでも|||||

あんた も とことん 人 が いい わ ねぇ |||じん||||

一応 、 恋 敵 でしょ う が いちおう|こい|てき|||

あぁ ？ 　 恋 敵 が なん だって ？ |こい|てき|||

なんでもない ！ 　 なんでもない で す っ ! !

… ん ？ 　 ちょっと 、 なに あいつ ! ?

渚 ！ なぎさ

岡崎 さん ！ おかざき|

ことみ ちゃん

何 だ よ 、 あんた ！ なん|||

何 か 話 が ある なら 、 代わり に お 聞き し ます けど ？ なん||はなし||||かわり|||きき|||

あ 、 いや …

日 を 改める こと に しよ う … ひ||あらためる||||

では 、 また いずれ

誰 だ 、 あいつ … だれ||

えっ と 、 わる もの …

は ぁ ？

わる もの …… ; 次回 予告 ||じかい|よこく

朋也 くん 、 ありがとう ともや||

朋也 くん に 会わ なかったら 、 こんな 楽しい 気持ち に なる こと は なかった と 思う ともや|||あわ|||たのしい|きもち|||||||おもう

俺 は 何も し て ない さ おれ||なにも||||

渚 も 杏 も 藤林 も 、 みんな 、 おまえ が 好き な ん だ なぎさ||あんず||ふじばやし|||||すき|||

それ だけ だ よ

もし そう なら 、 本当 に うれしい |||ほんとう||

ことみ 、 どう し た ？

ことみ ちゃん ？