Katanagatari Episode 2 (1) Katanagatari Episode 2 (1)

虚 刀 流 七 代 目 当主 きょ|かたな|りゅう|なな|だい|め|とうしゅ

鑢 七 花 やすり|なな|か

尾張 幕府 家 鳴 将軍 直轄 預かり 奉る 所 軍 所 総 監督 おわり|ばくふ|いえ|な|しょうぐん|ちょっかつ|あずかり|たてまつる|しょ|ぐん|しょ|そう|かんとく

奇 策 士 とがめ き|さく|し|

四季 崎記 紀 の 完成 形 変 体 刀 を 追う しき|さきき|き||かんせい|かた|へん|からだ|かたな||おう

二 人 の 旅 が 始まり ました ふた|じん||たび||はじまり|

天下 の すべる ほど の 力 を 持つ と 言わ れる その 十二 本 の 刀 てんか|||||ちから||もつ||いわ|||じゅうに|ほん||かたな

真庭 蝙蝠 が 所持 して いた 絶 刀 鉋 を 手 に 入れた 二 人 は まにわ|こうもり||しょじ|||た|かたな|かんな||て||いれた|ふた|じん|

旅支度 の ため に たびじたく|||

まず 　 今日 の 町 を 訪れた ので ございます |きょう||まち||おとずれた||

わ ー |-

見慣れ ない 光景 に 驚いた か みなれ||こうけい||おどろいた|

ああ 　 人間 だらけ だ な |にんげん|||

こんなに 多い と 区別 でき ない |おおい||くべつ||

区別 など せ ん で も よい くべつ||||||

そう な の か

そう だ

一 々 目 に 付く 人間 を すべて 気 に して いたら ひと||め||つく|にんげん|||き|||

頭 が 変に なる ぞ あたま||へんに||

俺 は すでに おかしく なり そうだ よ おれ|||||そう だ|

とがめ

こら 　 私 は こっち だ |わたくし|||

おお 同じ ような 背丈 だ と いよいよ 分から ん |おなじ||せたけ||||わから|

酷 い に も ほど が ある な こく|||||||

あの

何 あなた 寒く ない んです か なん||さむく||ん です| いや

ああ 　 こいつ の こと は 気 に する な |||||き|||

熊 か 何 か の 仲間 だ と 思って くれ くま||なん|||なかま|||おもって|

は 　 は あ

なんか 変な の か |へんな||

何 が 変 と 言えば なん||へん||いえば

そ なた の 何もかも が と 言わ なければ なら ない が |||なにもかも|||いわ||||

確かに そんな 格好で は な たしかに||かっこうで||

どれ も いやだ

人 の 好意 を 無にする やつ だ な じん||こうい||むにする|||

そもそも こんな もの は 俺 に 必要な い ||||おれ||ひつような|

動き にくく なる うごき||

それ 以前 に 裸 だ と |いぜん||はだか||

さっき の ような 奇異な 目 で 見 られる のだ |||きいな|め||み||

俺 は 別に かまわ ん おれ||べつに||

私 が 困る わたくし||こまる

冬 の 寒空 の 下 に ふゆ||さむぞら||した|

裸 の 若い 男 を 連れ 歩く はだか||わかい|おとこ||つれ|あるく

そんな 女 を 人 は どう 思う だろう か |おんな||じん|||おもう||

どう 思う んだ |おもう|

異常な 性癖 の 持ち主 と して いじょうな|せいへき||もちぬし||

私 は 行く 先々 で 迫害 を 受け わたくし||いく|さきざき||はくがい||うけ

石 粒 を ぶ っ つけ られる だろう な いし|つぶ|||||||

それ は 困る な ||こまる|

そう 思う なら 着物 を 着ろ |おもう||きもの||きろ

本土 って の は 色々 面倒な んだ な ほんど||||いろいろ|めんどうな||

そういう 柵 の 中 で 皆 生きて おる |さく||なか||みな|いきて|

お決まり に 成ら れ ました か おきまり||なら|||

うむ 　 これ と これ と それ と あれ と あれ を くれ

わ ー 　 そんなに |-|

俺 は そんなに 要ら ない ぞ おれ|||いら||

私 のだ わたくし|

あんた 服 だったら もう たくさん 着て いる だろう |ふく||||きて||

女子 の お 洒落 心 を 分かれ じょし|||しゃれ|こころ||わかれ

わかん ねえ なあ

分から ん の は そな ただ わから|||||

何 だ 　 その 着こなし は なん|||きこなし|

裸 じゃ ない から いい だろう はだか|||||

斬新 と いえば 斬新で ざんしん|||ざんしんで

この 冬 一 番 の 挑戦 的な お 洒落 と いえる かも 知れ ん が |ふゆ|ひと|ばん||ちょうせん|てきな||しゃれ||||しれ||

あたし は 好きで は ない なあ ||すきで|||

好き と か 嫌い と か すき|||きらい||

それ こそ よく 分 から ねえ |||ぶん||

何 ああ 　 こういう 輩 が 偶に いる のだ なん|||やから||たまに|| どう すれば いい

私 を 守れ わたくし||まもれ

了解 りょうかい

俺 は あんた を 守ろう おれ||||まもろう

きれいな おべべ を きっちゃ って なあ

死に たく なければ どう すれば いい か 分かる よ なあ しに|||||||わかる||

私 は 何も 渡す 気 は ない ぞ わたくし||なにも|わたす|き|||

それ に お前たち 死に たく なかったら ||おまえたち|しに||

刀 は 抜く な かたな||ぬく|

何 言って なん|いって

だから 刀 を 抜く な と |かたな||ぬく||

野郎 やろう

剣 筋 が もう 少し 増しだったら 　 お前たち 死んで いた ぞ けん|すじ|||すこし|ましだったら|おまえたち|しんで||

虚 刀 流 奥義 きょ|かたな|りゅう|おうぎ

待って 待って まって|まって

な に 止め を 刺そう と して おる のだ ||とどめ||さそう||||

して は 駄目な の か ||だめな||

して は 駄目だ ||だめだ

それ も 本土 の 仕来 り か ||ほんど||しらい||

人間 と して の 常識 だ にんげん||||じょうしき|

悪人 と 言え と あくにん||いえ|

問答 無用に 皆殺し に して よい と 言う わけで は ない もんどう|むよう に|みなごろし|||||いう|||

よかった な

私 が 止め なければ 本当に 殺さ れて いた ぞ わたくし||とどめ||ほんとうに|ころさ|||

面倒だ めんどうだ

人 を 知ら ぬ 男 と 心 を なくした 女 じん||しら||おとこ||こころ|||おんな

前途 多難な 旅 の 幕開け てした ぜんと|たなんな|たび||まくあけ|

四季 崎記 紀 の 変 体 刀 を 求める 旅 も しき|さきき|き||へん|からだ|かたな||もとめる|たび|

あれ から 一 ヶ月 ||ひと|かげつ

二 本 目 の 刀 を 求め ふた|ほん|め||かたな||もとめ

とがめ と 七 花 は ||なな|か|

因幡 を 目指して おり ました いなば||めざして||

あまり 強く する な |つよく||

加減 が 分から ん かげん||わから|

なあ 　 これ まだ 続け なきゃ なら ない の か |||つづけ|||||

そな たが 私 を しっか と 認識 できる ように なる まで だ ||わたくし||||にんしき||よう に|||

いつまでも 他人 の 判別 が つか ない びっくり 人間 の まま で は 困る |たにん||はんべつ|||||にんげん|||||こまる

確かに たしかに

茶目 気 で 声 を かけた 際 に ちゃめ|き||こえ|||さい|

刺客 と 間違え れて 殺さ れて 叶わ ん から な しかく||まちがえ||ころさ||かなわ|||

それ は そう だ

だから こうして 俺 は しっか と お前 の 色 や 匂い を 覚えよう と して いる ||おれ||||おまえ||いろ||におい||おぼえよう|||

ばか 　 噛む の は 無し だ ぞ |かむ|||なし||

噛んだら 痛む から な かんだら|いたむ||

舐める の は なめる||

舐める の は いい なめる|||

むしろ 舐めて 味 も 覚えて おけ |なめて|あじ||おぼえて|

けれど 　 あんまり 身 を よじる な ||み|||

頭 皮 が 引っ張ら れる の は 痛い あたま|かわ||ひっぱら||||いたい

そう りゃ そうだ ||そう だ

教育 と は 滑稽な もの だ きょういく|||こっけいな||

それ は ともかく

明日 は 因幡 だ あした||いなば|

おお 　 因幡 の 　 ええ と |いなば|||

何 だ っけ なん||

下 酷 城 した|こく|しろ

収集 対象 は 斬 刀 鈍 だ しゅうしゅう|たいしょう||き|かたな|どん|

弱 そうな 名前 だ なあ じゃく|そう な|なまえ||

それ は 四季 崎 なり の 皮肉だ ||しき|さき|||ひにくだ

この 斬 刀 は 比類 なき 切れ味 が 特性 だ |き|かたな||ひるい||きれあじ||とくせい|

どんな もの でも

抵抗 なく 一 刀 両 断 して しまう らしい ぞ ていこう||ひと|かたな|りょう|だん||||

ん そう する と その 斬 刀 で 頑丈な 絶 刀 を 斬ろう と した 場合 　 どう なる んだ |き|かたな||がんじょうな|た|かたな||きろう|||ばあい|||

試して み ん と 分から ん が ためして||||わから||

おそらくは 完成 度 の 低い ほう が 矛盾 なく 負ける こと に なる のだろう |かんせい|たび||ひくい|||むじゅん||まける||||

作ら れた の は 斬 刀 の ほう が 後 に なる はずだ から つくら||||き|かたな||||あと||||

絶 刀 が 斬ら れる の かも しれ ん た|かたな||きら|||||

二 本 目 に 鈍 を 選んだ の に は 理由 が ある ふた|ほん|め||どん||えらんだ||||りゆう||

ん 今回 の 相手 は 剣士 だ |こんかい||あいて||けんし| 剣士 ならば 忍者 より も やり やすい けんし||にんじゃ||||

宇練 銀閣 と いう 浪人 と いう こと に なる の か な うれん|ぎんかく|||ろうにん||||||||

それとも あるいは 城主 な の か ||じょうしゅ|||

は かつて 、 旧 将軍 が 刀 借り 令 を 出した 段階 で の 所有 者 は ||きゅう|しょうぐん||かたな|かり|れい||だした|だんかい|||しょゆう|もの| 鳥取 藩主 に 仕えた 武士 　 宇練 金閣 とっとり|はんしゅ||つかえた|ぶし|うれん|きんかく

武士 と して あるまじき こと だ が ぶし||||||

金閣 は 斬 刀 の 提出 を 拒んだ きんかく||き|かたな||ていしゅつ||こばんだ

飽 くま でも 　「 我 の もの なり 」 と ほう|||われ||||

その 際 　 斬 刀 で 撃退 した 旧 将軍 で 兵 団 は |さい|き|かたな||げきたい||きゅう|しょうぐん||つわもの|だん|

合わせて 一万 を 超えた と いう あわせて|いちまん||こえた||

一万 いちまん

現 所有 者 　 宇練 銀閣 は 十代 目 の 子孫 に あたる と 聞いて いる げん|しょゆう|もの|うれん|ぎんかく||じゅうだい|め||しそん||||きいて|

ふ ふ ふ ふ ー ||||-

よど けた 話 いし が ず は もの て るい はら かます ふ 々 堂 と が 者 忍 ||はなし||||||||||||どう|||もの|おし

忍者 が 堂々と ふすま から 入る って の も はずかしい 話 だ けど よ にんじゃ||どうどうと|||はいる|||||はなし|||

かえ ね たかし はい あば のこ 　 あま

まあ 　 この 場合 は 仕方 ねえ か ||ばあい||しかた||

ぜ うら もて せら のな 　 だ ぎさ らし わに ま

真庭 白鷺 だ 　 名乗ら せて もらう ぜ まにわ|しらさぎ||なのら|||

り と ひが う より う と に う ゆ じん ぐん にわ に ま はれ お ||ひ が||||||||||||||

俺 は 真庭 忍 軍 十二 頭領 が 一 人 おれ||まにわ|おし|ぐん|じゅうに|とうりょう||ひと|じん

など け だ ん ー つ っぎ さ らし のり べ やし さかさ うよ し うつ ||||-|||||||||||

通称 「 逆さ 喋り の 白鷺 つ ー んだ けど な 」 つうしょう|さかさ|しゃべり||しらさぎ||-|||

ふ ふ ふ ふ ー ||||-

鈍 刀 斬 なた かいしろ そ っお のみ 込 れ 触 いとい な は の も い なき で 断 両刀 一 どん|かたな|き||||||こみ||さわ|||||||||だん|りょうとう|ひと

一 刀 両 断 でき ない もの は ない と いう 触れ込み の お っそ ろ しい 刀 斬 刀 鈍 ひと|かたな|りょう|だん||||||||ふれこみ||||||かたな|き|かたな|どん

よれ く 　 れ そ

それ 　 くれよ

かえ ね やじうま ち っな くし び さ

寂しく な っち まう じゃ ねえ か さびしく||||||

よえ ね や じん す とかし 　 い おい お

おいおい 　 しかと すんじゃ ねえ よ

か の いたみ を う ぽん に のれ おに なん そ 　 たん あ も とれ そ

それとも あんた 　 そんなに 俺 の 忍法 を み たい の か |||おれ||にんぽう|||||

ぜ だ ん え ね や じん もる れ み に なん そ は し 探 鱗 逆 法 忍 の 鷺 白 庭 真 |||||||||||||||さが|うろこ|ぎゃく|ほう|おし||さぎ|しろ|にわ|まこと

真庭 白鷺 の 忍法 逆 鱗 探し は そんなに 見 れる もん じゃ ねえ んだ ぜ まにわ|しらさぎ||にんぽう|ぎゃく|うろこ|さがし|||み||||||

え ね たっ いま

参った ねえ まいった|

ん ひょっとして 　 あんた の 忍法 逆 鱗 探し と は ||||にんぽう|ぎゃく|うろこ|さがし|| 一 刀 両 断 さ れて も なお 喋り 続ける こと が できる と いう 技 な の か ひと|かたな|りょう|だん|||||しゃべり|つづける||||||わざ|||

わ あー い いつの間に 　 銀 銀閣 |||いつのまに|ぎん|ぎんかく

秘 剣 零 閃 ひ|けん|ぜろ|せん

ああ 畳 が 汚れ ち まった な |たたみ||けがれ|||

実は 俺 親父 に 聞いて いて さ じつは|おれ|おやじ||きいて||

密かに 楽しみに して いた んだ が ひそかに|たのしみに||||

ああ そ なた が 聞いて いた 因幡 の 風景 は 以前 の もの だ ||||きいて||いなば||ふうけい||いぜん|||

あ 因幡 砂漠 は 五 年 ほど 前 から 拡大 の 一途 を 辿 って な |いなば|さばく||いつ|とし||ぜん||かくだい||いっと||てん|| 鳥取 藩 全土 を 呑み込んだ とっとり|はん|ぜんど||のみこんだ

今や 因幡 は 人 の 住め ぬ 地 だ いまや|いなば||じん||すめ||ち|

その 宇練 銀閣 って の は こんな ところ で 何 を やって る んだ |うれん|ぎんかく|||||||なん||||

言った であろう 　 城主 である と いった||じょうしゅ||

そい つ が 分から ねえ |||わから|

こんな 人 の 住め ない ところ で 殿様 を やって いて も 仕方 が ない だろう に |じん||すめ||||とのさま|||||しかた||||

そう 思って 幕府 から の 遣い の 者 が 何度 も 訪ねた のだ が な |おもって|ばくふ|||つかい||もの||なんど||たずねた|||

誰一人 と して 戻ら なかった だれひとり|||もどら|

切り捨て ごめん ね きりすて||

四季 崎 の 刀 の 毒 に やられて おる の か しき|さき||かたな||どく|||||

はたまた 別に 理由 が ある の か |べつに|りゆう||||

何も 分かって い ない って こと なにも|わかって||||

あんた 頭脳 労働 専門 だって 言って たよ な |ずのう|ろうどう|せんもん||いって||

あれ も これ も 奇 策 の うち だ 　 そ なた は 詮索 せ ん で も よい ||||き|さく|||||||せんさく|||||

ああ 　 そうだ 　 それ は それ と して そろそろ 口癖 を 考え なければ なあ |そう だ|||||||くちぐせ||かんがえ||

は あ 口癖 ||くちぐせ

そう だ

誰 の だれ|

そな た のだ

は あ

先月 の なあ 　 そ なた の 活躍 ぶり を とりあえず 文字 に して みた のだ せんげつ||||||かつやく||||もじ||||

ああ 　 報告 書 って 奴 な |ほうこく|しょ||やつ|

そう そう 　 あんた の 言う とおり ||||いう|

俺 は あの 忍者 野郎 を 派手に 遣 っ 付けた んだ おれ|||にんじゃ|やろう||はでに|つか||つけた|

それ な のだ が

そな たが どれほど 派手に 真庭 を 遣 っ 付けた の か は |||はでに|まにわ||つか||つけた|||

直 に 見た わけで は ない から 　 書け なかった なお||みた|||||かけ|

は 　 せっかく あんた の 言う とおり に したって ん のに ||||いう|||||

仕方なかろう が しかたなかろう|

見て い ない もの は 書き よう が ない みて|||||かき|||

しかし まあ 　 それ は あまり 大した 問題 で は ない |||||たいした|もんだい|||

また 機会 も ある だろう しな |きかい||||

それ より も 　 七 花 |||なな|か

鉋 収集 の 模様 を 書いて いる うち に かんな|しゅうしゅう||もよう||かいて|||

私 は 一 つ 大事な こと に 気づいた のだ わたくし||ひと||だいじな|||きづいた|

へえ 　 大事な こと って |だいじな||

そ なた は 個性 が 弱い |||こせい||よわい

と 流れ の まま 一応 驚いて みた が |ながれ|||いちおう|おどろいて||

それ が 何の 問題 だ ||なんの|もんだい|

甘い ぞ 　 素人 か あまい||しろうと|

剣 法 以外 は 素人 だ よ けん|ほう|いがい||しろうと||

そういう 自分 本位 で は 治る こと いかんな |じぶん|ほんい|||なおる||

どうも 報告 書 を 書いて いる と |ほうこく|しょ||かいて||

そな たより も あの 忍者 　 真庭 蝙蝠 の ほう が 目立って しまう のだ ||||にんじゃ|まにわ|こうもり||||めだって||

推敲 して も 推敲 して も 結果 は 同じだ すいこう|||すいこう|||けっか||おなじだ

ついぞ 蝙蝠 より も そな た を 目立た せる こと は でき なかった のだ |こうもり||||||めだた||||||

いや 　 ちょっと 待って ||まって

最終 的に 清書 上 で 自分 で 読み返して みて も さいしゅう|てきに|せいしょ|うえ||じぶん||よみかえして||

そ なた の こと は 上半身 裸 の バ か と いう 印象 しか 残ら なかった |||||じょうはんしん|はだか||||||いんしょう||のこら|

だから 待って よ 　 とがめ さ ん |まって||||

あんな よ

口 から 刀 を 取り出す ような 奴 は 相手 に くち||かたな||とりだす||やつ||あいて|

個性 で 勝てる わけ が ない だろう が こせい||かてる|||||

戦闘 で は 俺 の 勝ち だった んだ から かまわ ない だろう せんとう|||おれ||かち||||||

それ は もちろん 戦闘 で 負けて もらって は 困る が |||せんとう||まけて|||こまる|

個性 でも 負けて もらって は 困る こせい||まけて|||こまる

そ なた の 人間 性 に は いまいち 花 が ない のだ |||にんげん|せい||||か|||

あんた に 気遣い はね の か ||きづかい|||

気遣い で 読者 を 取り込み する ような 報告 書 が 書ける か きづかい||どくしゃ||とりこみ|||ほうこく|しょ||かける|

こいつ は いったい 何と 戦って いる のだろう |||なんと|たたかって||

たとえば 蝙蝠 に 限ら ず 　 もっと 強い 個性 を 持つ 忍び も いる のだ ぞ |こうもり||かぎら|||つよい|こせい||もつ|しのび||||

私 が 知っている 中 でも わたくし||しっている|なか|

そう だ な 　 逆さ 喋り の 白鷺 と いう 忍者 が いて |||さかさ|しゃべり||しらさぎ|||にんじゃ||

そい つ は なんと 常に 逆さ 向き に 喋る のだ ||||とわに|さかさ|むき||しゃべる|

それ に どういう 意味 が ある んだ |||いみ|||

没 個性 に なら ぬ よう 一生懸命な のだ ぼつ|こせい|||||いっしょうけんめいな|

忍者 で そんな こと も 考え なくちゃ なら ない の か 　 庭 庭 に って 奴 は にんじゃ|||||かんがえ||||||にわ|にわ|||やつ|

庭 庭 に にわ|にわ|

ああ 　 略した の か |りゃくした||

真庭 忍 軍 なんて 言いにくい から なあ まにわ|おし|ぐん||いいにくい||

いつか 舌 を 噛 ん じ まう |した||か|||

庭 庭 に か にわ|にわ||

変 か へん|

いい な 　 それ 　 可愛い ぞ 　 採用 だ |||かわいい||さいよう|

そう か

でか した ぞ 初めて 冴えた こと を 言えた な 　 うむ うむ |||はじめて|さえた|||いえた|||

読者 が 親し み を 思って より 世界 観 に 引き込ま れる どくしゃ||したし|||おもって||せかい|かん||ひきこま|

あんた の 報告 書 って 　 大変な んだ な ||ほうこく|しょ||たいへんな||

やっと 分かった か |わかった|