episode 14「 温泉 旅行 は ハプニング だらけ ・ 後編 」 (2)
いつまで たって も 終わ ん ねえ から な
( 希 ) 要 は 吉川 さん が 心配 って こと だ ろ
うる せ ー ( 菜緒 ) 上原 君 !
何 か あった の か
吉川 が 腰 抜かし ち まって
遅れちゃ って すいません でした
どうせ タヌキ か なんか が 飛び出して きて
ひっくり返った んだ ろ
鋭い …
( 上原 ) あんな あやふやな もん に 頼る 奴 の 気 が 知れ ね ー よ
吉川 は お前 と の 仲 が うまく いく ように って だ な
もう 風呂 入って 寝よ
( 菜緒 ) え ? ( 一星 ) おい
ちょっと 上原 君 待って 上原 君 って ば !
( 一星 ) おい 上原 ちょっと 待てよ !
吉川 の 話 聞いて やれよ !
おい 上 … ちょっと
( 菜緒 ) え … ( 一星 ) 大丈夫 か ?
おい 上原 … あの 野郎
おい 上原 勝負 だ !
吉川 を 賭けて のな !
( 一同 ) は あ !?
( 菜緒 ) いっちゃ ん 何 言って ん の ? ( まり な ) いっちゃ ん ?
( 光 石 ) つ ー か 賭ける も 何も 菜緒 と 上原 付き合って る し
( 上原 ) アホ くさ
( 一星 ) は ~ ん
万が一 負けたら イヤだ から 逃げ ん の か ?
案外 ヘタレ だ な おい
吉川 を 賭けて と か アホ らしい から や ん ね ー けど
ケンカ 売る なら 買って やる よ
んじゃ 決まり だ な
えっ !?
あっ あ … ちょ っ … ちょっと すいません …
( 一星 ) 何 だ よ ( まり な ) 早く 早く
( 一星 ) お前 まだ 終わって ねえ … 何 だ よ
あの さ 菜緒 が 上原 君 以外 を 好きに なる 可能 性 って
正直 ちょっと ない か な あって 思う …
だから ね あの ( 一星 ) ああ
安心 し と けって 俺 負ける から
( 一同 ) え ?
上原 の 奴 吉川 に 対して 腹 立つ ほど 素直じゃ ね ー だ ろ
だから たまに は あいつ の 本気 を
吉川 に 見せて やりて え と 思って な
( 光 石 ) なるほど そういう こと か …
( まり な ) それ す っ ごい 賛成 ( 一星 ) だ ろ ?
( まり な ) うん ( 一星 ) ただ な
何で 勝負 すりゃ いい んだ ?
( 光 石 ) あっ そこ まだ 決まって ない んだ
でも 温泉 で 勝負 っつ ったら あれ しか ない でしょ
( 一星 ) 何 だ よ ( まり な ) 何 ?
ここ に 第 1 回 吉川 菜緒 争奪
温泉 卓球 大会 の 開催 を 宣言 する !
( まり な ) イェーイ ( 光 石 ) イェーイ 卓球
( 上原 ) 卓球 か よ
( 希 ) 面白 そうだ な
( 菜緒 ) え ? 北浦 さん まで
( 阿部 ) 試合 は ワン セット 勝負
ユニフォーム は 浴衣 !
浴衣 !
( 光 石 ) 何で 何で 浴衣 な の ? ( まり な ) え ~ 秘密
( 阿部 ) そして 見事 勝利 した 者 は
吉川 菜緒 を 好きに して よし と する
え ? ちょ っ … そんな 勝手に 決め ないで よ
( まり な ) もう 安心 して 見 とき なって
ヒロイン は 王子 様 が 自分 の ため に
戦って る の を 見守って れば いい の
ハッ !
違う ( まり な ) ん ?
本物 の 2 人 は 違う よ まり な ( まり な ) は ?
( 阿部 ) で は みんな 整列 !
我 こそ は と 思う 者 1 歩 前 へ !
何で 北浦 まで
お前 を ぶち の めす いい 機会 だ から な
面倒 くせ ~
( 一同 ) え ?
いや ちょっと 待て 何で お前 が 出る んだ よ
私 上原 君 と 対等の 関係 目指 すって 決めた から
正真正銘 の 本物 の 恋人 に なる ため に
だ よ ね いっちゃ ん
え ?
あ … おお
あ ?
( 光 石 ) 第 1 試合
( まり な ) 吉川 菜緒 VS 上原 久志 ( ひさし )
フ ~!
私 が 勝った その先 に 2 人 の 輝かしい 未来 が ある
勝負 !
来い
( 菜緒 ) さ あー !
1 点
( 菜緒 ) さ あー !
さあ ー !
さあ ー !
さあ ー さ あー !
俺 ら の 未来 お 先 真っ暗だ な
( まり な ) 第 2 試合
( 光 石 ) あ べ っち VS 一星 さん
( 光 石 ・ まり な ) フ ~!
( 阿部 ) 一星 さん 俺 本気 で いき ます
( 一星 ) お前 吉川 の こと 諦めた んじゃ ね ー の かよ
知って ました ?
俺 と 吉川 って 結構 気 が 合う んです よ
そう だ っけ ?
へえ ー
( 阿部 ) 俺 の 魔 球 見え ます か ?
お も しれ え や
( 阿部 ) おりゃ
見え なかった
( 光 石 )11 点
( 光 石 ) つい さっき も 見た 光景 だ な ( まり な ) うん
( 阿部 ) 第 3 試合
( まり な ) 北浦 希 VS ( 光 石 ) 上原 久志
( 光 石 ・ まり な ) フ ~!
だから 何で 北浦 まで
さっき も 言った ろ
ちょうど いい 機会 だ から な ( 上原 ) あ ?
ここ で お前 を 潰す
あっ そう いえば
ああ お前 俺 の こと 恨んで る んだった な
( 希 ) お前 は 私 の 一 番 大切な 人 を 奪った
桃山 まみ 覚えて る だ ろ
私 が 小学生 だった 頃 …
私 は 女子 に モテモテ だった
ガサツ で 品 の ない 男子 に 比べて
私 の ほう が よっぽど 頭 も よかった し
男らしかった から な
中でも まみ は
私 の 一 番 の お気に入り だった
お 人形 みたいに かわいい 子 で いつも 私 の 後 を ついてきて
( まみ ) あの ね ( 希 ) ん ?
私 好きな 人 が できた の
えっ !?
( まみ ) 上原 久志 君
上原 久志 君 …
( 希 ) そこ から は まみ は
いつでも どこ でも お前 に べったり
クリスマス も バレンタイン も
上原 君 上原 君 !
純粋 無垢な まみ の 心 を お前 が か っ さらって った んだ !
何度 も 言う が … 知ら ん
あれ 完全に 逆恨み じゃ ない か ?
( まり な ) うん
意外 と 面白 キャラ なんだ ね 北浦 さん
( 菜緒 ) うん
今日 ここ で 私 は
長年 の 恨み つら み に 決着 を つける !
うん よう 分から ん が 来い
( 希 ) いく ぞ ( 上原 ) うん
燃え尽きた よ まみ
北浦 卓球 は 弱い のな
とうとう この 時 が 来 ました
最終 決戦
上原 久志
VS 佐多 一星
( まり な ) きた きた 菜緒
ついに 待った この 最終 決戦 が ! よし
え ? 何で 携帯 ?
俺 が 勝ったら 吉川 は 俺 の もん に なる ぞ
勝手に 言って ろ
いく ぞ
ラーメン の 湯 切り で 鍛えた 俺 の スナップ なめ ん な よ
( シャッター 音 )
わ あ やっぱり イケメン の 浴衣 いい なあ
はだける 胸元 飛び散る 汗 !
浴衣 最高 !
( 光 石 ) 浴衣 の 理由 って そこ ?
2 人 と も ~ 頑張って
ついでに もっと 乱れちゃ え
( 菜緒 ) ハハ …
( 菜緒 ) あっ もう 何 やって ん の ? 上原 君
今 の 絶対 右 でしょ 右 !
うる せ ー 外野 は 黙って ろ
フットワーク が さ こう やって ヒュン って 生かして さ
お前 は 俺 の コーチ か !
( 菜緒 ) 何 か 無駄な 動き が 多い んだ よ ねえ
は あ !?
おい !
無駄な 話して る そっち が 悪い
吉川 の せい だ ぞ !
上原 君 集中 して よ ! 勝つ よ
お前 に 言わ れ なくて も そう する わ
次 は 右 だ から ね 右 ( 上原 ) じゃあ 左 だ な
えっ ちょっと 何 言って ん の
うる せ ー 黙れ ( 菜緒 ) こっち …
( 上原 ) 触 んな 邪魔だ よ おい !
上原 いく ぞ
よっ しゃ
よし
( 一星 ) なあ 上原 ( 上原 ) あ ?
( 一星 ) 例え 負けて も 男 に 二 言 は ねえ よ な
二 言 も 何も
俺 が 絶対 勝つ から 関係 ねえ よ
上原 君
いく ぞ
( ラリー の 音 )
イッ … 痛 … イッタ ~
( 上原 ) よっ し ゃあ ( 菜緒 ) え ?
何 ? 勝った の ?
お前 見て なかった の か よ
え … え ? 本当 ?
ああ
やった やった 上原 君 イェーイ !
当たり前だ
( 阿部 ) 勝者 上原 ! ( 光 石 ) よっ !
あー ノド 乾いた 行く ぞ
( 菜緒 ) え ? ( 上原 ) ジュース
えっ 何で 私 ?
俺 勝った し 好きに して い いって こと は
何でも 言う こと 聞く って こと だ よ な
えっ でも 吉川 に 賭ける の なんて アホ ら し いって
行く ぞ
上原 が 本気に なって
2 人 が 盛り上がる って 作戦 だった のに
( まり な ) 進歩 なかった ね ~ ( 阿部 ) だ な
いや まあ 上原 変わった んじゃ ねえ か ?
( まり な ) え ?
あいつ と っつ き づらい し
何 考えて る か よく 分か ん ない 奴 だった けど さ
菜緒 と いる ように なって から
何 か 俺 ら に も ちょくちょく ボロ 出す ように なって きた よ な
( 阿部 ) 心 開 いたって ことか
( まり な ) あ べ っち に 開いて る か は 微妙だ けど ね
( 阿部 ) え ? ( まり な ) ん ?
上原 も 変わった んだ な
って いう か いっちゃ ん 演技 うま すぎ
( 阿部 ) そう そう 俺 もう 途中 から もう
一星 さん 本当 に 勝つ んじゃ ない か って
ハラハラ しちゃ って さ
あ ~ ハハッ そう か ?
まあ 何 だ あれ だ よ
年の功 って やつ じゃ ねえ かな ? 年の功
( 足音 )
はい お 待た せ
( 菜緒 ) 何 ?
どうした の 急に 上原 君
言う こと 聞く んだ ろ じっと しろ
あいつ さ や っぱ お前 に …
( 菜緒 ) え ?
いや … 何でもない
った く ところ 構わ ず 腰 抜かして んじゃ ね ー よ
( 菜緒 ) ごめんなさい
バーカ
( 菜緒 ) え ? ( 上原 ) いや …
汗 か いたし 風呂 入る わ じゃ あな
( 菜緒 ) 何 ? 私 汗 臭い ?
( 上原 ) これ 以上 は マズ いよ な
うん
マズ い マズ い
( まり な ) ね ! いい アイデア だ と 思わ ない ?
( 希 ) いい んじゃ ない か ? 早速 連絡 して みる か
( まり な ) うん フフフ …
( 光 石 ) こういう 時 って 女 の ほう が 大胆な んだ な
( 阿部 ) うん
あっ ねえ いっちゃ ん も オーケー だ よ ね ?
あ ? おお おお …
( まり な ) うし ! ( 一星 ) はい
え ~ 何て 言 お っか な ~
は あ ~ いい お 風呂 だった
あっ ちょっと ゆっくり し すぎた かも
( 菜緒 ) え ? え ?
( ノック )
おい ! あいつ ら の 荷物 無くなって …
こっち も かよ
( 菜緒 ) え …
って こと は …
私 たち 2 人 だけ ?
( まり な ) て か 意外 と ご 近所 さん だった ね
あっという間 に 着いた し ( 光 石 ) だ な
( まり な ) もう ニオイ いい から ( 光 石 ) コインランドリー の ニオイ …
もう 1 部屋 とれた ぞ
( まり な ) ありがとう 北浦 さん ( 光 石 ) ありがとう
( スマホ の バイブ 音 )
( スマホ の バイブ 音 )
( まり な ) あっ
( スマホ の バイブ 音 )
( スマホ の バイブ 音 )
早速 菜緒 から 来 ました か
( まり な ) もしも ~ し
まり な 今 どこ い ん の ?
( まり な ) 秘密
は ?
ちょ っ … 何で 急に ?
何で って 菜緒 もともと 2 人 で 旅行 する はずだった でしょ
それ は そう だ けど
しかも 寝る 部屋 2 つ ある んだ よ ?
いつも と 同じじゃ ん
確かに ね
でも さ …
あー じゃ そういう こと で
( 菜緒 ) え ? ( まり な ) はい
ちょ っ … ちょっと まり な
フフフ …
( 光 石 ) 雑だ な ( まり な ) 一瞬 で 切った 今
あいつ ら どこ いる って ?
( 菜緒 ) あっ
か … 帰った みたい
は ?
じゃ 寝る か
へ ?
バ … バカ ! 俺 は 下 行 くし
あっ うん そ っか
だ よ ね
( 風 の 音 )
( 窓 が 揺れる 音 )
え ?
たま ~ に その方 が
こちら に お邪魔 する …
らしい です よ
( 窓 が 揺れる 音 )
( 菜緒 ) ふ あっ ! あー !
あ … あ …
( ノック )
あっ あの … えっ と
私 も こっち で 寝て いい かな ? なんて
あっ あっ ち の 部屋 ね
幽霊 が 出 そうな 気配 が し まして …
( 仲居 ) は いはい は い … ごめんなさい ねえ
すいません 遅く なり まして
もう てっきり 皆さん 用事 で 帰ら れた と ばっかり
お 2 人 は 泊まって いか れる んでしょ ?
( 菜緒 ) あっ はい ( 上原 ) まあ
幸せ もん だ ね こんな かわいい 奥さん いて
あっ 布団 1 組 に し と こっか ?
( 上原 ・ 菜緒 ) あっ いえ 2 組 で !
フフ ~ ン
じゃ ご ゆっくり ~
( ドア が 閉まる 音 )
あの さ
はい
( 上原 ) 俺
や っぱ 上 で 寝る わ
( 菜緒 ) え ?
ちょ っ … 上原 君
お やすみ
もし かして …
もし かして 私
魅力 ない ?
は あ ?
だって さっき 突然 拒否 さ れた から
だから … ( 上原 ) ハァ …
お前 と いる と 疲労 感 ハンパ ない な
俺 が 無理だ から だ よ
え ?
だから !
同じ 部屋 で 一緒に 寝て 朝 まで 何も し ない って いう の は 無理
なんで 離して もらえる ?
フッ 安心 し とけ
今 ん とこ お前 以外 に 興味 ねえ から
私 も
私 も 上原 君 以外 全く 興味 ないし
上原 君 が いつも 一 番 だ し
だから
だから そういう の …
イヤじゃ … ないで す
菜緒
お前 すげ え 熱く ね ー か ?
( 菜緒 ) うん 何 か 熱い
クラクラ する って いう か
フワフワ する って いう か …
( 菜緒 ) ごめん
何で のぼせちゃ った の かな
お 風呂 入り すぎちゃ った の かな
( 上原 ) もう いい よ 寝ろ
ごめんなさい
は いはい
った く …
本当に 寝 や がった よ こいつ
あ ~ もう 完全に 目 覚めた わ
( 一星 ) あっ
おい 待てよ
お前 吉川 どう した んだ よ
寝て る
ね … お前 それ は ないだ ろ !
って か あんた こそ 何 やって んだ よ
散歩 ( 上原 ) 真 夜中 に ?
いろいろ 考える こと あんだ よ !