Kobato . Episode 2
( 小鳥 の さえずり )
( こば と ) いおり ょぎ さん の テスト に 受かった から 頂け た →
大切 な ビン です 。
この ビン が いっぱい に なった 時 私 の 願い が かなって →
行き たい 所 へ 行ける ん です よ ね 。 いおり ょぎ さん ?
いつ いっぱい に なる ん でしょ う ? 楽しみ です ね いおり ょぎ さん 。
( いおり ょぎ ) あの な … 。
き ゃ ~ ! いっぱい に する の は お前 だ ろ ?
・~ ( オープニング ・ テーマ )
・ 「 どう すれ ば いい ん だ っけ 」
・ 「 あたりまえ の こと って いつも 難しい な 」
・ 「 嬉しい とき 笑って 」
・ 「 好き な とき に 歌い たい だけ な のに 」
・ 「 いつか 願い は 叶う と 」
・ 「 でも いつ かって どれ くらい ? 」
・ 「 待ち きれ ない よ 」
・ 「 123 ! の 合図 で 両手 広げ て 」
・ 「 全身 に ひかり を 集め て 」
・ 「 どこ に ある の 教え て 私 に できる こと 」
・ 「 めいっぱい 傷 つい て せい いっぱい 走って 」
・ 「 何 十 回 転 ん で 泣 い て それ でも また 」
・ 「 あきれる くらい 明日 を 信じ てる 」
・~
花 戸 小 鳩 ! はい !
ビン を 手 に 入れた だけ じゃ 何も 始まら ねえ !
その ビン に 集める の は 何 だ ?
はい ! いろんな 人 の 傷 つい た 心 です !
それ を 集める に は ?
はい ! 傷 つい た 心 を 癒 やし て 差し上げ なけ れ ば なり ませ ん !
よ ~ し 一応 は 分かって る らしい 。 なら 早速 集め に 行く ぞ !
は いっ ! オット … 言い 忘れ て た な 。
そば に 人間 が いる 状態 で オレ に 話しかける な 。
え ? どうして です か ? お前 に は 記憶 と 知識 と →
常識 が ない から 教え て やる が な ぬいぐるみ は 喋ら ない ん だ よ 。
喋ら ない もん に 喋り かける の は 変 な ん だ よ 。
分かった か ? なんで 喋ら ない の です か ?
ぬいぐるみ だ から だ よ 。
どうして ぬいぐるみ だ と 喋ら ない の です か ?
う … いい から さっさと 行け !
はい ! こば と 頑張り ます ! ( 落下 する 音 )
き ゃ ~ ! いきなり シーソー から 降りる な !
傷 つい た 人 は い ませ ん か ?
癒 や さ れ たい 人 は い ませ ん か ? どなた か 傷 つい た 人 は ?
あなた の 心 癒 や さ せ て 下さい 。 ま … 間に合って る から 。
あの ~ ! なに か 癒 やす お 役 に 立てる 事 は ?
心 の 声 おいおい 。
何 か お 役 に 立てる 事 は あり ませ ん か !
( 子供 たち ) ジャンケンポン アイコデ … 。 あ
( 子供 たち ) おね え ちゃん お 願い 。 え ? 何 でしょう ?
缶 けり の 鬼 やって よ ? オニ ?
オニ を やれ ば お 役 に 立てる の です か ?
( 子供 ) うん ! お 願い ! は いっ ! 頑張り ます !
( 子供 ) 缶 けった !
わ ~ い ! き ゃ ~ !
ハアハア ハアハア … 。
え ~ い ! あ ~ !
ハアハア ハアハア … 。
・~
ハアハアハア … 。
あれ ? おかしい です ね 。 まだ 何にも 入って ませ ん 。
缶 けり の 鬼 が 何 を 癒 やす ん だ よ 。
そんな ん で 癒 や さ れる 心 な ん ざ N ね ~ だ ろ ? 普通 。
そう なん です か ? ただ の 遊び 相手 だ っつ ~ の 。
そう なん です か 。
癒 や さ れ たい 方 と 巡り会う 事 は なかなか 難しい ん です ね 。
あ ! でも でも 癒 や さ れ たい 人 が い ない って 事 は →
傷 つい たり 悲し ん だ り し てる 人 が い ない って 事 な ん です よ ね !
どこ まで ポジティブ ・ シン キング な ん だ よ お め ぇ は よ 。
何 か お 役 に 立つ 方法 が 見つかれ ば いい ん です が 。
( 男 ) あ … あの … 。 え ?
ど … どうぞ 。
これ を 私 に ? はい お 願い し ます 。
こんな ステキ な 物 を ためらい も なく ほか の 人 に 分け 与える なんて →
なんて すばらしい 人 でしょ う !
心 の 声 おいおい 。
こんなに 配ら ない と いけない んで 好き な だけ 持って って 下さる と … 。
ホント です か ? じゃあ 全部 持っていき ます 。
え ?
ありがとう ! 助かった !
お 役 に 立て た 上 に こんな ステキ な 物 が いっぱい です !
心 の 声 いっぱい あって どう す ん だ よ ?
今度 は 私 が みなさん に この ステキ な 品物 を お 配り する 番 です !
は ?
どうぞ ! ステキ な ティッシュ です !
必ず お 役 に 立ち ます ! どうぞ !
どうぞ !
いっぱい 差し上げ ます ! 間に合って る から 。
どうぞ ! 遠慮 なさら ず !
どうぞ ! どうぞ !
ステキ な ティッシュ です 。 どうぞ !
あ … あっ あっ … 。 ( 藤木 ) わ っ !
いって ~ な 。 す … すみません !
おい ! はい ?
道 の 真ん中 で うろうろ し て ん じゃ ねえ よ 。
ごめんなさい 。 あっ !
あの 人 … この 前 の … 。
ティッシュ 片づけ て おけ よ 。
あっ あ … 。
待って 下さい ! お 礼 を さ せ て 下さい !
( 子供 たち の 声 )
確か こちら の ほう に … ?
あ ?
あ ~ !
( 義男 ) シーツ 飛 ん で った ! ( 俊彦 ) 清 花 先生 こっち !
わ ~ !
何 して ん の ? ( 清 花 ) 大変 ! 大丈夫 です か ?
はい 。 ( 義男 ) お 鼻 すり むい てる !
え ~ っ !
ホント だ 。 ハハハ … ! 恥ずかしい です 。
笑っちゃ ダメ でしょ う 。 は ~ い ! 清 花 先生 。
ごめんなさい 。 私 よもぎ 保育 園 の 者 です 。
手 が 足り なく て 。 洗濯物 を 取り込む の が 遅れ て しまって 。
は 手 が 足り ない ん です か ? え ? ええ … 。 お 困り です か ? そ … そう ね 。
手 が 足り たら 助かり ます か ? それ は … 。
助かり ます か ? あ … はい 。
あ ~ 。 お 手伝い し ます 。
えっ ?
これ どうぞ !
ウフフ … 。 ありがとう !
ねえ ねえ 名前 は ? オレ 俊彦 !
私 は 花 戸 小 鳩 です 。 ( 俊彦 ) こば と ? 変 な 名前 !
変 な 名前 ! ( 一同 ) ワハハハ … !
そう でしょう か ? じゃあ お 父さん は 大 鳩 だ !
違い ます よ 。 じゃあ 何て 名前 ?
なんて 名前 ?
えっ と … 。 ( 満里奈 ) 名前 ~ ?
( 一同 ) ねえ ねえ ~ 。 なに ?
ねえ ? あ … 。 何 でしょう ?
お 父さん い ない の ?
多分 … 。
( 子供 たち ) 名前 は もう いい よ 。 遊 ぼ う よ !
あまり 困ら せ ない の よ 。 ( 一同 ) は ~ い ! 清 花 先生 !
あの … 私 何 か お 手伝い を ?
その 調子 で みんな の 相手 を し て くれる と 助かる わ 。
お 相手 です か … 。 えっ と … 。
( 満里奈 ) こば と 先生 ! はい ?
オルガン 弾 い て 。 オルガン の 弾き 方 を 知ら ない ん です 。
そう な ん だ 。 すみません 。
でも 一緒 に 踊ったり 出来 ます よ 。 踊る の ?
待って て !
え ?
エヘヘ 。
こば と 先生 と 一緒 に 踊る 。 こいつ は 先生 じゃ ない だ ろ う 。
じゃあ こば と ちゃん !
何 の つもり だ ? 人 の あと つけ てき たり し て 。
私 は ただ お礼 を し たく て 。 いい 。 帰れ よ 。
でも 私 は ここ で お 手伝い を さ せ て 頂 い て いる ん です !
オルガン 弾け ねえ ん だ ろ ? は ? 役立た ず だ な 。
う … 。 あら ! 二 人 と も お 友達 ?
( 2 人 ) 違い ます !
あら そう 。 一緒 に 働 い て くれ て る 藤本 清和 君 よ 。
で こちら は こば と ちゃん 。 今日 一 日 よろしく ね 。
はい !
邪魔 す ん な よ 。 あ … 。
( 満里奈 ) 清和 先生 。 早く オルガン 弾 い て !
先生 ! 早く ! 二 人 と も お 願い ね 。
・~ ( オルガン )
( 満里奈 ) こば と ちゃん も 踊 ろ う よ 。
( 笑い声 )
なん だ … そりゃ ?
心 の 声 この 人 意地悪 です 。 でも 負け ませ ん !
ハッ ハッ ハッ … 。
おもしろ ~ いよ 。
・~
・~ N ・ ( 子供 たち の 笑い声 )
・~
・~
( 寝息 )
ここ は 子供 の 人 たち が 住む 所 です か ?
住 ん でる いる わけ じゃ なく て 昼間 子供 たち を 預かって いる の 。
そう なん です か 。 でも ね ここ 古い でしょ う ?
近く に 新しい 幼稚園 も 出来 た し 通って る くる 子 たち も 減って き て 。
あ … 。
でも 頑張ら ない と ね !
ま … 心配 する だけ 無駄 です し ね 。
ホント 。 藤本 君 の 言う とおり ね 。
ありがとう 助かった わ 。 子供 たち も 楽し そう だった し 。
そんな ! 私 は ただ 一緒 に 遊 ん で た だけ で 。
いつも いおり ょぎ さん に 怒ら れ て ばかり で … 。 エヘヘ 。
わ ~ ! 大変 です ! いおり ょぎ さん が い ませ ん !
まあ お 連れ の 方 が い た の ?
はい 。 お 連れ の 方 って いう か … N ぬいぐるみ の 人 です 。
喋れ ない ので 迎え に いか ない と きっと 怒ら れ ます ~ !
失礼 し ます !
あの … 明日 も 来 て いい です か ?
お 願い できる なら 。 清 花 先生 。
どこ に 住 ん でる か 何 を し てる の か 分から ない よう な ヤツ →
園 に 出入 さ せ て いい ん です か ?
分か ん なく ない です ! 私 は 花 戸 小 鳩 です !
名前 ぐらい で 答え た 気 に なら れ て も な 。
私 は … 。 何 だ よ ?
いろいろ 探し てる ところ な ん です 。 まあ … 。
こば と ちゃん の 都合 さえ 良 けれ ば 大 歓迎 よ 。
ただ あまり バイト 代 は 出せ ない けれど 。
いえ お 手伝い さえ させ て 頂け れ ば それ で 十 分 です から 。
じゃあ よろしく ね ! ( ため息 )
おい ! はい ?
一 つ 言って おく 。
同情 や 好奇心 なら 来る な ! え ?
迷惑 な ん だ よ 。 かわいそう だの 大変 だの 思わ れる の は 。
そんな 事 思って ませ ん !
あの … 。
・~
迷惑 … ?
迷惑 って の はな … 。
いきなり 町 の 中 に 置き去り に さ れる 事 を 言う ん だ !
見つかって 良かった です 。 良く ねえ !
人目 を 盗 ん で ちょっと ずつ 移動 する つら さ が 分かる か ?
すみません !
言った ろ う が ! こっち じゃ オレ は ぬいぐるみ だって な !
ぬいぐるみ は 勝手 に 歩 い たり し ねえ ん だ よ !
ごめんなさい ! き ゃ ~ ! ビン どころ か オレ まで 忘れ て ~ !
ビン
やっぱり … 。
何 が やっぱり な ん だ ? なんか 入って る と 思って た の か ?
やっぱり 私 の やって いる 事 は →
人 を 癒 やし て 差し上げる 事 なんか じゃ なく て →
むしろ 迷惑 なん でしょう か ?
藤本 さん 何 か 傷 つい て そう で し た 。
けれど 藤本 さん は 迷惑 だ と おっしゃって まし た 。
まあ 人 に よる かも な 。
世の中 に 傷つ い て いる 人 と 傷 つい て ない 人 が いる と して →
傷つ い て いる 人 の 中 に も 癒 や さ れ たい 人 と →
癒 や さ れ たく ない 人 が いる って 事 知り ませ ん でし た 。
… んで ? はい ?
お前 は どう し たい ん だ よ ?
私 は … 。
お前 は 癒 や し たい ん だ ろ う が よ ! なら 癒 や せ よ !
いい ん です か ? いい も 悪い も そん な こ た ぁ →
実際 に 癒 やし て から 考えろ !
はい !
・~ ( 「 家路 」 )
( 子供 たち ) また ね 。 じゃあ ね 。 明日 な 。 バイバイ !
早く 帰 ろ う よ 。
あ !
あれ は … ?
俊彦 君 ?
こば と ちゃん 。
保育 園 は ? これ から お うち に 帰る 所 です か ?
うん 。 でも まだ … 。 うん ?
ブランコ 好き な ん です か ? すごく 好き って わけ じゃ ない … 。
でも もう 少し ここ に い ない と お 母さん 帰って 来 ない し … 。
お 仕事 だ から … 。 お 仕事 です か 。
でも お 母さん 本当 に 一生懸命 な ん だ !
「 りこ ん 」 し て 大変 な の に 朝 ご飯 も ちゃんと 作って くれる し 。
優しい し … ホント だ よ !
すごい です ね !
え … ?
言わ ない の ? いけない って … ?
何 が です か ?
回想
( 児童 の 親 1 ) 今日 も お 母さん まだ 迎え に 来 ない の ? →
俊彦 君 は お 利口 ね 。 わがまま も 言わ ず に 。
( 児童 の 親 2 ) また 今日 も ? 偉い わ 。 ガマン し て 待って る なんて 。
( 児童 の 親 3 ) もう 少し 俊彦 君 の 事 考え て くれる と いい のに ねえ 。
( 児童 の 親 4 ) でも 幾ら 仕事 が 忙しい から って マズ い ん じゃ ない かしら ねえ 。
みんな 悪い お 母さん って 。 いけない お 母さん だって 。
いけない お 母さん な ん です か ?
違う ! お 母さん 一生懸命 な ん だ !
ホント に … ホント に お 母さん すごい ん だ !
( 拍手 )
ステキ です 。
え ?
一生懸命 で すごい お 母さん ステキ です 。
ホント ?
はい ! ステキ な お 母さん です 。
は ~ っ 。
う っ … 。
( すすり泣き )
どう し まし た ?
どこ か 痛い の です か ?
違う … 。
本当 に ?
うん … 。
・~
え ~ !
は … 入って ます ! でも でも 何で ?
あの 俊彦 って 子供 の だ な 。
俊彦 君 ?
回想 ( はしゃぐ 声 )
頑張れ ! こば と ちゃん !
上手 です ね ! もっと こが なきゃ !
( 笑い声 )
うれしかった ん だ ろ う 。 母親 を 褒め て もらって 優しく さ れ て 。
え ?
優しく し た ん でしょ う か ? 私 。
裏 や 下心 が ある の に 優しく し て も 人 は 癒 や さ れ ない し 。
お前 は お前 の し たい よう に やってき ゃ いい ん だ よ 。
はい !
頑張って 人 の 傷 つい た 心 集め ます !
アレ … ちょっと 待て !
その 言い 方 だ と まるで 人 を 傷つけ て 回る み て え じゃ ねえ か 。
じゃあ 癒 や さ れ た 心 ?
それ も せっかく 癒 や し た の に 取り上げ てる み て え だ な 。
では これ は 何と 言え ば よろしい の です か ?
あ ~ もう 面倒 くせ え !
それ コンペイトウ みたい だ から コンペイトウ で いい !
コンペイトウ … 。
分かり まし た 。 これ の 事 コンペイトウ って 言う 事 に し ます 。
おい こば と ! はい ?
イヒヒ 。
オレ を 置き去り に し た 事 は 言語道断 だ が →
初めて に し ちゃ 上出来 。 大 負け に 負け て 100 点 !
あ … 。 この 調子 で 気合い 入れ て いく ぞ !
はい ! こば と 頑張り ます !
100 点 だ から って 調子 に 乗って ん じゃ ねえ ぞ 。
え ? でも 今 この 調子 で って 。 そういう 意味 じゃ ねえ !
じゃあ どういう 調子 で いく ん です か ?
もう いい ! 100 点 は や っぱなし !
え ~ そんな !
・ 「 人 は み な 飛 ん で み たい の に 」
・ 「 重力 に 騙さ れ てる ん だ 」
・ 「 誰 も ほんと は 飛べ る ん だ よ 」
・ 「 あの コ が あんなに 哀し そう な の は 」
・ 「 自分 の 影 を どこ か に 忘れ てき ちゃ った から かも 」
・ 「 それ なら 」
・ 「 アリガトウ 、 って 君 に 言え たら 」
・ 「 アリガトウ 、 って 君 が 笑え ば 」
・ 「 行ったり 来たり うれしく なる 」
・ 「 君 が 幸せ に なる 」
・ 「 心配 なんて いら ない よ 一緒 に いる から 」
・ 「 うれしく って も 涙 が 出る なんて 不思議 だ 」