山河 三 差 路 分かれ 道
守り たい の は 己 か 人 か
常 世 の 闇 か …
非だ の 乱れ は 貢が ない
終わる 事 ない 阿 鼻 の 芸
時に 分け入れ 扉 が 開く
晴らせ ぬ 恨み 晴らし ます
ポテチ 食べて ぇ ～
ありがとう
なんか あった ？
なんか って ？
いい たく ない なら いい けど さ
悩み と か あったら 相談 に 乗る から ね
うん あり が と
さて と 帰って 受験 勉強 する か ぁ
いい なぁ 家庭 教師
あたし も お 金持ち の 家 に 生まれれば 良かった
うらやましい か ぁ
じゃ バイバイ
また ね
ありがとう 秋 恵
お陰 で なんとか なって る
話せる もの なら 話し たい
わたし の こと わたし が 今 辛い 訳 を 全部 話し たい
ねえ 秋 恵 わたし の 中 に は 地獄 少女 が いる んだ よ
あれ から どの くらい たった んだろう
もう 何 人 くらい 見た んだろう
いつ に なったら 終わる んだろう
ほら そこ ！
や べ
何 して た の か な
うん 何 だ ？
短冊 書いて いた の か
受験 よ 無くなれ
あ ～ そう いやそう か 六 文 燈 籠 だった な
六 文 燈 籠 か
この 賽 河原 市 は 地獄 に 一 番 近い 場所 と いわ れて る
江戸 の 頃 に は 罪人 が
贖罪 の ため に 遠方 から も やってきた らしい
その 罪人 たち の 想い を 知った 神社 の 宮司 が
自ら の 罪 を 燈 籠 に 書き記し
身代わり に 髪 の 毛 を 乗せて
三 途 の 川 を 渡る ため に
六 文 銭 を 模した 札 を 貼って 川 へ 流した
そい つ が 六 文 燈 籠 の 始まり だ
贖罪 ねぇ …
ま 今 じゃ 罪 じゃ なく
忘れ たい こと って のに
祈り の 主旨 が 変わって きち まっ てる みて ぇだ が な
で そんな 話 を する ため に わざわざ ここ へ 連れて きた の かい
燈 籠 流し の 晩 ほん の わずかな 間 だ が
あそこ に 地獄 の 門 が 開く
地獄 から お 嬢 に 贈り物 が 届く と さ ぁ
君 か もう はなす こと は 無い
事件 は 解決 した んだ
六 文 燈 籠 で 流して 忘れろ と でも 言う の ？
急いで る んで ね 失礼 する よ
偽善 者 ！
偽善 者 偽善 者 …
忘れたり する もん です か
絶対 に 絶対 に …
あの 人 です か この ところ 頻繁に アクセス して きて る って いう の は
名前 こそ 打ち込ま ない が
相当な 念 が 籠もって る んで さ
ちょっと 様子 見 に
怨み の 相手 は さっき の 人 です か ね
お 偉い さ ん みたいだ が
あの お っ さん いったい 何 を …
よし 聞いて きて やる ！
あっ 姫 待って ください
待って たまる か 人生 一 度 きりだ
なん じゃ そりゃ
姫 姫
あぁ 切れた
いい 風呂 だった
ねぇ ねぇ お 父さん
これ 見て あたし が 作った の よ
コロッケ か 美味 そうじゃ ない か
でしょう ？
お 嬢 様 お 上手です よ
そう か
ま お 母さん の 味 に は ほ と 遠い かもん ねぇ
お 母さん の 味 も いい が
受験 勉強 も しっかり やって もらわ ん と 困る ぞ
大丈夫 今度 の 先生 すごく 頭 いい し
え ～ と 名前 は
あけた 川 さん
そう そう 紹介 任せ で 履歴 書 も 見て ないし
今度 きちんと お 会い して 挨拶 し ない と なぁ
美人 だ よ ぉ
ば ー か
あけた 川 先生
あら 秋 恵 ちゃん
何 見て る んです か ？
う うん ちょっと ねぇ
先生 たら 声 上 ず ちゃ って 梓 百 点 なんて
え そう な んです か ？ 凄い
一 番 驚いた の は 私 よ まさか 百 点 取る 何 って
自分 でも 信じ られ なかった わ
それ 実力 です よ 当然です よ
先生 頭 いい し
駄目 よ 無駄で たって 何も …
あの 人 が 家庭 教師
あの 人 先 の …
違う か なあ
今日 は お 終い
ひ ゃ ～ 暑い 先生 ん ち 近い んです か ？
すぐ そこ よ
日焼け 止め 塗って くれば 良かった
薄暗い でしょ 日陰 で 年中 湿っぽくて
さあ どうぞ
お邪魔 し ます
お 父さん ただいま
お 父さん 寝たきり な の
時々 目 を 開ける の よ
しゃべったり は でき ない んだ けど ね
事故 です か ？
タクシー の 運転手 だった んだ けど
難癖 つけて きた 酔っ払い と 喧嘩 に なって
殴ら れて 倒れた 時 打ち 所 が 悪く って ね
酔っ払い 許せ ない よ ね
でも 無罪 に なっちゃ った な
土野 羽 氏 名家 の 息子 で ね
喧嘩 は 無かった こと に なって
お 父さん が 一 人 で 事故 を 起こした こと に さ れちゃ って
ひどい
ひどい でしょ
土野 羽 氏 の 息子 が その後 は アメリカ に 逃げちゃ った うし
警察 は 警察 の 力 でも なんとも なら なかった んです か ？
問題 は そこ わたし は それ が 許せ ない の
警察 は 捜査 なんか し なかった の よ
トップ が そう 命令 した の
トップ ？
賽 河原 警察 署 署長 高杉 憲 久
そ あなた の お 父さん が 部下 に 言った の
何も 無かった こと に しろ って
嘘 お 父さん そんな 人 じゃ
残念だ けど 本当な の よ 秋 恵 ちゃん
土野 羽 氏 の 息子 が 憎い
でも それ 以上 に 高杉 所長 が 憎い
罪 を 裁く 立場 に あり ながら
自分 を 守る ため に 犯罪 者 の 片 棒 を 担いだ
偽善 者
娘 の あなた に 偶然 出会って こんなに 仲良く なる なんて
皮肉 よ ね
でも 安心 して わたし は あなた が 大好き
あなた を 憎んだり なんか し ない
何 進学 し ない ？
お 嬢 様
何 を 言って る んだ 秋 恵
高校 に 行か ないで 何 を する って よんだ
何 か やり たい 事 で も ある の か ？
だったら 相談 に 乗る
話して み なさい
秋 恵 顔 上げ なさい
うち を 出る お 父さん が 借りて る マンション
これ から あそこ に 住む
一体 如何 言う 事 だ
訳 が 分から ん
もっと わかる ように 説明 なさい
信じて た のに ！
待ち なさい 秋 恵 秋 恵
まったく なんだ と 言う んだ
そう 簡単に 終わら せたり し ない 苦しめば いい
苦しみ 心 が ズタズタ に なれば いい
そして 最後に …
いい なぁ
気分 転換 で こんな いい マンション に 一 人 で 住める なんて
や っぱ うらやましい
そ っ 気分 転換 気分 転換
あっ ゆず き も ここ で 勉強 すれば
そう だ ね そう しな よ
でも …
あっ やって る な
あ 先生 わざわざ 手伝い に 来て くれる って
うれしい
ねぇ 先生 も 一緒に 行く でしょ 今夜
あぁ 六 文 燈 籠 か
ごめん ちょっと 用事 が できちゃ って
え ぇ ー 嘘 ー
ショックー
あ この 子 ゆず き 親友 な の
家庭 教師 の あけた 川 梓 さん
こんにちは
こんにちは
どうした の 秋 恵 ？
秋 恵 ？
やめた
大丈夫 ？
ごめん 先 帰る
秋 恵
明日 夏期 講習 が 終わったら マンション に 寄って
秋 恵 ちょっと 待って よ ！
秋 恵 秋 恵 ったら
もう せっかく 二 人 で 楽しもう と 思った のに
光って る
わたし ？
お よし なさい
誰 ？
行ったら 戻れ なく なる わ よ
柴田 先生 見える んです か あれ が
あっ 先生
秋 恵
もう 少し 早ければ 六 文 燈 籠 間に合った のに
はい 葡萄
おいし そう いただき ます
残念だった わ 忘れ たい こと いっぱい あった のに
はい どうぞ
美味しい ？
じゃ もう 一 つ ね
シャワー 浴びて きたら
嫌だ すぐ 浴びて き ます
ふ っ 慌て なくて いい の よ
わたし よ 今 すぐ お 願い
梓 さん ？
誰 ？
いや ぁ ー いや ぁ ー ！
先生
いや ぁ ー いや ぁ ー ！
高杉 さん 早く 来た ほう が いい かも よ
間に合わ ない と 思う けど
秋 恵
貴 様
秋 恵 大丈夫 か ？
よし よし もう いい ぞ もう 心配 ない
秋 恵
ゆず き ちゃん が 知らせて くれた んだ
ゆず き
あんた で も いい よ だったら …
だめ っ ！ 秋 恵 の お 父さん を 流す 気 ね
事情 も 知ら ない くせ に 邪魔 し ないで
事情 なんか どう だって いい ！
そんな やり 方 で する 復讐 なんて 間違って る ！
うるさい お前 に 何 が わかる
だめ っ ！
放せ 放せ
だめ 絶対 だめ ！
返せ 返せ
せ 先生
真山 梓 貴 様 が あけた 川 だった の か
待て
もう いい もう いい よ
秋 恵
秋 恵
来 ないで お 願い
秋 恵
あと は あなた が 決める こと よ
決める ？ 何 を ？
どういう こと 地獄 少女 ！
今度 こそ お 帰り だ ね
おう 帰った か ごく ろうご くろう
うん ただいま
地獄 少女 は 出て 行った これ で 全部 元通りに なる
明日 秋 恵 に 会い に 行こう
会わ なくっちゃ 会わ なくっちゃ
秋 恵 秋 恵 ！
ゆず き ～
秋 恵 … 秋 恵 …
それ が 新しい 苦しみ の 始まり だった
名前 は ？
柏木 ひでみ
終電 に 乗り 損ねた せい で やっかいな こと に な っち まった な
わたし は 周り の 噂 なんか 怖く なかった
真実 が 全て を 伝えて くれる と 思った から
なのに どう しよう
このまま じゃ わたし
お 願い 地獄 へ 流して
困った なぁ どう する お 嬢
次回
怨念 的 街角
