三姉妹探偵団(2) Chapter 07 (2) みっ しまい たんてい だん|chapter Three Sisters Detective Agency (2) Chapter 07 (2)

「 あの 人 が やった と は 思え ない の 」 |じん|||||おもえ|| "I don't think he did it."

「 そう だ な 。

しかし 、 追いつめられる と ──」 国友 が 言い かけた とき 、 ガチャン 、 と 派手に 皿 の 割れる 音 が した 。 |おいつめ られる||くにとも||いい|||||はでに|さら||われる|おと|| 「 大丈夫 ？ だいじょうぶ

綾子 が 、 茂子 の 方 へ と 駆け寄った 。 あやこ||しげこ||かた|||かけよった

「 どうした ん だ 」

太田 も やって 来た 。 おおた|||きた

「 何でもない の 。 なんでもない|

ちょっと 手 が ──」 |て|

茂子 の 顔 は 、 青ざめて いた 。 しげこ||かお||あおざめて|

「 見て ！ みて

夕 里子 は 、 国友 の 腕 を つかんだ 。 ゆう|さとご||くにとも||うで||

学生 の 間 に 混って 、 サングラス を かけた 男 が 、 ぶらぶら と 歩いて 来る 。 がくせい||あいだ||こん って|さんぐらす|||おとこ||||あるいて|くる 「 こいつ は 驚いた 」 ||おどろいた

国友 は 、 呟く ように 言った 。 くにとも||つぶやく||いった

「 神 山田 タカシ じゃ ない か 」 かみ|やまだ|たかし|||

神山 田 タカシ は 足 を 止めて 、 立ちすくんで いる 茂子 と 、 その 傍 に 立って いる 太田 を 見た 。 かみやま|た|たかし||あし||とどめて|たちすくんで||しげこ|||そば||たって||おおた||みた

サングラス を 外す 。 さんぐらす||はずす

しばし 、 沈黙 が あった 。 |ちんもく||

── 周囲 の にぎやか さ の 中 で 、 そこ だけ が 重苦しい ほど に 静かだった 。 しゅうい|||||なか|||||おもくるしい|||しずかだった

「 や あ 」

と 、 タカシ は 、 ちょっと 笑み を 浮かべた 。 |たかし|||えみ||うかべた

「 誰 か と 思った ぜ 」 だれ|||おもった|

太田 は 、 茂子 を 促して 歩き 出した 。 おおた||しげこ||うながして|あるき|だした

タカシ は 、 その後 を 追おう と は し なかった 。 たかし||そのご||おおう||||

そして 、 国友 の 姿 を 見る と 、 |くにとも||すがた||みる|

「 や あ 、 刑事 さん 」 ||けいじ|

と 、 楽しげに 手 を 振った ……。 |たのしげに|て||ふった