Gate : Jieitai Kanochi nite , Kaku Tatakaeri Episode 12

逃げ て にげ|

なんという こと だ ろ う

炎 龍 が 我が 森 を 餌 場 に し て 以来 月 は ひとたび 満ち欠け を 過ごし た えん|りゅう||わが|しげる||えさ|じょう||||いらい|つき|||みちかけ||すごし|

逃げ 隠れ た 者 に も 戦い を 挑 ん だ 者 に も 炎 龍 は 等しく 死 を もたらし た にげ|かくれ||もの|||たたかい||いど|||もの|||えん|りゅう||ひとしく|し|||

このまま で は 我が 部族 は 滅び を 待つ のみ |||わが|ぶぞく||ほろび||まつ|

ヤオ ・ ハー ・ デュッシ よ

もはや 我ら が 縋 れ る もの は あの 炎 龍 の 片腕 を 落とし |われら||つい||||||えん|りゅう||かたうで||おとし

撃退 し た と いう 噂 の 主 緑 の 人 のみ げきたい|||||うわさ||おも|みどり||じん|

ヤオ よ

我が 部族 の 生き残り の 中 で わが|ぶぞく||いきのこり||なか|

剣 と 知恵 と 精霊 の 使役 に 最も 優れ たる も の よ けん||ちえ||せいれい||しえき||もっとも|すぐれ||||

度重なる 不運 に 見舞わ れ 婚約 者 と 親友 を 失え し 者 よ たびかさなる|ふうん||みまわ||こんやく|もの||しんゆう||うしなえ||もの|

お前 の その 不幸 に も 失わ れ なかった 真摯 なる 生き様 に おまえ|||ふこう|||うしなわ|||しんし||いきざま|

我が 部族 の 運命 を 託 そ う わが|ぶぞく||うんめい||たく||

部族 最高 の 宝 を 授ける ぶぞく|さいこう||たから||さずける

女 で ある 己 が 身 が 使者 と なる 理由 も わかる な ？ おんな|||おのれ||み||ししゃ|||りゆう|||

存分 に ぞんぶん|

ならば 行け |いけ

そして 緑 の 人 の 助勢 を 得 て 戻って 参れ |みどり||じん||じょせい||とく||もどって|まいれ

は 必ずや 使命 を 果たして 戻り ます |かならずや|しめい||はたして|もどり| この 身 の 対価 が 炎 龍 の 首 なら ば |み||たいか||えん|りゅう||くび||

本 懐 です ほん|ふところ|

緑 の 服 あれ か みどり||ふく||

すま ない が 少し 話 を 聞い て ほしい |||すこし|はなし||ききい||

そ なた たち は 緑 の 人 で は ない か ||||みどり||じん||||

もし そう なら 頼み が ある の だ |||たのみ||||

我が 名 は ヤオ ・ ハー ・ デュッシ シュワルツ の 森 より ま かり 越し た わが|な|||||||しげる||||こし|

数 ヶ月 前 炎 龍 が 突然 現れ 部族 は 滅び の 道 を すう|かげつ|ぜん|えん|りゅう||とつぜん|あらわれ|ぶぞく||ほろび||どう|

我が 一族 に 救い の 手 を 差し伸べ て ほしい わが|いちぞく||すくい||て||さしのべ||

切に 頼む せつに|たのむ

えっ と

ち ょ ちょっと 待って |||まって

少し だけ 話 できる 少し だけ すこし||はなし||すこし|

なんて こと だ

片言 以上 の 会話 が でき ない 者 たち だった と かたこと|いじょう||かいわ||||もの|||

今 思う と 昨夜 の 店 に い た 男 も 緑 の 人 だった の か いま|おもう||さくや||てん||||おとこ||みどり||じん|||

奴 は この 身 の 言葉 を 理解 し て い た よう だった やつ|||み||ことば||りかい||||||

確か 名 は … たしか|な|

伊丹 さん 右側 いたみ||みぎがわ

行き まし た いき||

見送り の つもり でしょ う みおくり||||

空 自 さん 楽し そう だ な から|じ||たのし|||

楽しい もの です か たのしい|||

民間 機 も 米軍 機 も ない 空 なんて 連中 に とって 夢 だ と 思い ます よ みんかん|き||べいぐん|き|||から||れんちゅう|||ゆめ|||おもい||

そんな もん です か ねえ

そんな もん です

財布 を 落とし た ぞ さいふ||おとし||

商売 女 と でも 思った か 愚 かな しょうばい|おんな|||おもった||ぐ|

緑 の 人 と 話 が し たい って みどり||じん||はなし||||

知り合い な の か ？ しりあい|||

ああ つい てき な

愚 かな ぐ|

見かけ ない 顔 だ な 俺 と 遊ば ない か みかけ||かお|||おれ||あそば||

楽しま せ て やる ぜ たのしま||||

君 の 持ち物 で は 無理 で は ない か きみ||もちもの|||むり||||

ねえ お 姉ちゃん ||ねえちゃん

どこ から 来た ん だい ||きた||

なんて こと だ

町 で 出会う の は ろく で も ない 男 ばかり まち||であう|||||||おとこ|

どう すれ ば 緑 の 人 に 話 を 聞い て もらえ る の か |||みどり||じん||はなし||ききい|||||

これ は …

なんと 巨大 な 店 だ |きょだい||てん|

品揃え も すごい しなぞろえ||

お 客 さん お 目 が 高い 今 お 安く なって ます に ゃ |きゃく|||め||たかい|いま||やすく||||

じゃあ それ もら お う

僕 も ぼく|

ありがとう ござい ます に ゃ

緑 の 人 と 会話 し て いる みどり||じん||かいわ|||

また の お 越し を お 待ち し て ます に ゃ |||こし|||まち|||||

すま ん ちょっと いい か

昨日 酒場 に 来 て た きのう|さかば||らい||

今 緑 の 人 たち の 言葉 を しゃべって い た の か いま|みどり||じん|||ことば||||||

ああ 二 ホン 語 |ふた|ほん|ご

うち ら に は 赤 本 が ある に ゃ ||||あか|ほん||||

赤 本 ？ あか|ほん

会話 の 手引 書 に ゃ かいわ||てびき|しょ||

ここ で 働く 従業 員 は 無料 で もらえ る に ゃ ||はたらく|じゅうぎょう|いん||むりょう|||||

後 は 語学 の 研修 生 と か も あと||ごがく||けんしゅう|せい|||

売って は もらえ ない か うって||||

そんな こと 言わ れ て も 本 を 勝手 に 渡す わけ に は いけ に ゃ … ||いわ||||ほん||かって||わたす||||||

そこ は なんとか

なんと して も 緑 の 人 に 依頼 を 伝え ね ば なら ん の だ |||みどり||じん||いらい||つたえ||||||

今朝 から 何 十 人 と 緑 の 人 に 声 を かけ た が けさ||なん|じゅう|じん||みどり||じん||こえ||||

誰 も 会話 に なら ん の だ だれ||かいわ|||||

伏して 頼む ふして|たのむ

このまま で は …

我が 一族 が … わが|いちぞく|

気持ち は 分かる に ゃ けど そんな こと し たら 私 が お 店 を 首 に きもち||わかる||||||||わたくし|||てん||くび|

よ ー メイア ちゃん |-||

なんか 困ったり し とら ん か |こまったり||||

はい 大丈夫 です |だいじょうぶ|

カラメル 色 の 肌 に 銀 髪 |いろ||はだ||ぎん|かみ

エルフ 耳 の 美人 で 皮 鎧 そして マント 姿 |みみ||びじん||かわ|よろい||まんと|すがた

報告 の あった カツ アゲ 犯 の 特徴 に 合致 し て ます ほうこく|||かつ||はん||とくちょう||がっち|||

ほん ま や

こんにち は お嬢さん ||おじょうさん

少し 話 を 聞か せ て ほしい すこし|はなし||きか|||

少し 話 を 聞き たい って すこし|はなし||きき||

今 なんと いま|

あなた の 話 が 聞き たい ||はなし||きき|

一緒 に 来 て くれ ます か いっしょ||らい||||

いい と も いい と も

では こちら へ

大丈夫 か に ゃ だいじょうぶ|||

見事 じゃ レレイ みごと||

さすが は 我が … ||わが

門 の 向こう の 原理 の 探求 は 我々 の 遥か 先 を 行って 深く 広かった もん||むこう||げんり||たんきゅう||われわれ||はるか|さき||おこなって|ふかく|ひろかった

見事 過ぎ て 言葉 も ない みごと|すぎ||ことば||

さすが じゃ レレイ

魔法 の 応用 範囲 は お前 に よって 飛躍 的 に 広まる じゃ ろう まほう||おうよう|はんい||おまえ|||ひやく|てき||ひろまる||

異 界 の 研究 に 示唆 を 受け た と は いえ い|かい||けんきゅう||しさ||うけ||||

それ を 魔 導 に 組み入れ た 功績 は 博士 号 に も 与え し よ う ||ま|みちび||くみいれ||こうせき||はかせ|ごう|||あたえ|||

しかし まだ 威力 が ない ||いりょく||

おっと

お 客 の よう だ |きゃく|||

突然 すみ ませ ん 通訳 を お 願い し たい ん です が とつぜん||||つうやく|||ねがい|||||

カツ アゲ 事件 の 参考人 と して 連れ て き た ん です が かつ||じけん||さんこうにん|||つれ||||||

被害 者 の 訴え と 全然 違う こと を 言って い て よく わから ん の です ひがい|もの||うったえ||ぜんぜん|ちがう|||いって|||||||

挙句 に 襲わ れ た だの 助け て だ の と 取り止め が なく あげく||おそわ||||たすけ|||||とりとめ||

何とか し て くれ まえ ん か なんとか||||||

ヤオ ・ ハー ・ デュッシ

話 を 聞か せ て ほしい はなし||きか|||

お前 は ？ おまえ|

私 は レレイ 日本 語 を 解 する 者 だ わたくし|||にっぽん|ご||かい||もの|

く っそ まだ い て ー |||||-

ちょっと あんた

聞き たい こと が ある ん だ けど きき|||||||

お おれ ？

ただいま 訴え 出 て い た 男 が 自供 し まし た |うったえ|だ||||おとこ||じきょう|||

ヤオ 被害 者 へ の 暴行 未遂 で 男 の 身柄 を 拘束 イタリカ に 護送 し ます |ひがい|もの|||ぼうこう|みすい||おとこ||みがら||こうそく|||ごそう||

と いう こと は

ええ

あなた の 無実 は 証明 さ れ た 今 から あなた は 解放 さ れる ||むじつ||しょうめい||||いま||||かいほう||

待って くれ まって|

我が 一族 が 炎 龍 に 襲わ れ て いる の だ わが|いちぞく||えん|りゅう||おそわ|||||

炎 龍 ？ えん|りゅう

そう だ

手負い の 炎 龍 だ ておい||えん|りゅう|

この 身 は 緑 の 人 と … |み||みどり||じん|

緑 の 人 と 話 が し たい の だ みどり||じん||はなし|||||

この 通り だ |とおり|

頼む たのむ

逃げ て にげ|

二 ホン 人 に 助け て ほしい と 伝え れ ば いい の か ふた|ほん|じん||たすけ||||つたえ|||||

そう だ

それ だけ で いい ？

見 た ところ 御 身 が 顔 が 利く よう だ み|||ご|み||かお||きく||

でき れ ば 口添え も 頼み たい |||くちぞえ||たのみ|

わかった

かたじけない

ヤオ ・ ハー ・ デュッシ さん

力 に なれ ず 申し訳ない ちから||||もうし わけない

なんと 言って いる |いって|

協力 でき な いっと きょうりょく|||

待って くれ まって|

あなた の 故郷 で ある シュワルツ の 森 は 帝国 と の 国境 を 越え て ||こきょう|||||しげる||ていこく|||くにざかい||こえ|

エルベ 藩 王国 の 領土 です |はん|おうこく||りょうど|

軍 が 断り なく 相手 国 と の 国境 を 越える と どういう こと に なる か あなた なら ぐん||ことわり||あいて|くに|||くにざかい||こえる||||||||

お 分かり に なる でしょ う |わかり||||

それ は 宣戦 布告 を 意味 する の です ||せんせん|ふこく||いみ|||

諦め た ほう が いい 彼ら の 理屈 は 通って いる あきらめ|||||かれら||りくつ||かよって|

た … 大軍 で なく て よい の です |たいぐん||||||

緑 の 人 は 十 人 ほど で 炎 龍 を 撃退 し た と 聞い て い ます それ なら … みどり||じん||じゅう|じん|||えん|りゅう||げきたい||||ききい|||||

滅 相 も ない めつ|そう||

それでは 部下 を 死 地 に 追いやる の 同然 |ぶか||し|ち||おいやる||どうぜん

その よう な 命令 を 下す こと は でき ませ ん |||めいれい||くだす|||||

遠路 はるばる おい で くださった の に 申し訳ない えんろ|||||||もうし わけない

と そんな … お前 の その 不幸 に も 失わ れ なかった 真摯 なる 生き様 に おまえ|||ふこう|||うしなわ|||しんし||いきざま|

我が 部族 の 運命 を 託 そ う わが|ぶぞく||うんめい||たく||

ならば 行け |いけ

そして 緑 の 人 の 助勢 を 得 て 戻って 参れ |みどり||じん||じょせい||とく||もどって|まいれ

伊丹 なら やる かも な いたみ||||

伊丹 なら やって くれる か も と いたみ||||||

あいつ なら 大切 に し て いる 人 を 救う ため に も しか して ||たいせつ|||||じん||すくう|||||

どうぞ

偉く 山 の 中 に 作った もん です な えらく|やま||なか||つくった|||

一応 帝国 の お 歴 々 に は 知ら れ たく ない もの です し ね いちおう|ていこく|||れき||||しら|||||||

これ から あれ で 現地 の 人間 と の 合流 地点 に 向かい ます ||||げんち||にんげん|||ごうりゅう|ちてん||むかい|

その先 に 迎え が 来 て いる はず です そのさき||むかえ||らい||||

それ は 帝都 の お 知り合い で ？ ||ていと|||しりあい|

はい 確か ハミルトン さん が 部下 と 一緒 に 来る と 聞い て ます が |たしか|はみるとん|||ぶか||いっしょ||くる||ききい|||

イタミ 殿 足 労 で あった |しんがり|あし|ろう||

えっ なんで ？

どなた です か

ピニャ ・ コ ・ ラーダ 帝国 の 第 三 皇女 殿下 です |||ていこく||だい|みっ|おうじょ|でんか|

久しい な ニホン から 戻って 以来 か ひさしい||にほん||もどって|いらい|

なんで 殿下 が こんな ところ に ？ |でんか||||

なに スガ ワラ 殿 から 新た な 外交 官 が 訪れる と 聞い て |すが|わら|しんがり||あらた||がいこう|かん||おとずれる||ききい|

まず 知己 を 得 ん と な |ちき||とく|||

それ と …

その …

ついでに 荷物 を 受け取 ろ う と な |にもつ||うけと||||

荷物 ？ にもつ

ボー ゼス より 預かって おら ん の か ？ |||あずかって||||

な … 何 を ？ |なん|

あれ しか なか ろ う

あれ ？

そう いえ ば …

これ だ これ を 待って い た ||||まって||

何 を お 受け取り に ？ なん|||うけとり|

芸術 だ げいじゅつ|

こちら は 翻訳 を 終え 本日 ピニャ 殿下 に 第 １ 便 と して 送付 致し まし た ||ほんやく||おえ|ほんじつ||でんか||だい|びん|||そうふ|いたし||

続 い て 第 ２ 便 の 翻訳 対象 と なる 本 の 選定 です が … つづ|||だい|びん||ほんやく|たいしょう|||ほん||せんてい||

ぜひ 私 に 翻訳 を お 任せ ください |わたくし||ほんやく|||まかせ|

そう 焦ら ず と も 作業 の 分担 は こちら で お 決め 致し ます ので |あせら||||さぎょう||ぶんたん|||||きめ|いたし||

お 嬢 様 |じょう|さま

本日 の 新しい 茶 葉 が 入り まし た お 試し ください ほんじつ||あたらしい|ちゃ|は||はいり||||ためし|

まあ 美味しい この お 菓子 は 何 ？ |おいしい|||かし||なん

日本 は 青山 に ござい ます にっぽん||あおやま|||

高名 な 菓子 職人 の 手 に よる ミルフィーユ ・ グラッセ で ござい ます こうめい||かし|しょくにん||て|||||||

素晴らしい わ すばらしい|

ニホン と いう 国 は どうして 些細 な 食べ物 すら 芸術 の 域 に 高め て しまう の かしら にほん|||くに|||ささい||たべもの||げいじゅつ||いき||たかめ||||

です よ ね

美味 びみ

失礼 し ます しつれい||

腐って や がる こんな の 何て 報告 すりゃ い い ん だ よ くさって|||||なんて|ほうこく||||||

あれ 情報 担当 の 二 科 だ よ な |じょうほう|たんとう||ふた|か|||

執事 番 か しつじ|ばん|

柳田 が 池袋 の 某 店 で 研修 さ せ た って 噂 です よ やなぎた||いけぶくろ||ぼう|てん||けんしゅう|||||うわさ||

よ ー やる わ |-||

それ より あれ

お まち ど おさま

セントジョーンズ ワート の ハーブティー せんとじょーんず|||

隊長 さん いらっしゃい たいちょう||

憂鬱 や 不安 を 取り除く と 言わ れ て いる ゆううつ||ふあん||とりのぞく||いわ|||

飲 ん で いん||

飲 ん で いん||

なんだか … 悪夢 を 見て い た よう な 気 が し て いる |あくむ||みて|||||き||||

妙に 現 実感 が ない みょうに|げん|じっかん||

そう か 夢 だった ん だ ||ゆめ|||

何 か 言って くれ ない か ？ 翻訳 の 間違い だった と か なん||いって||||ほんやく||まちがい|||

夢 でも 間違い で も ない ゆめ||まちがい|||

あなた が 聞い た 言葉 見 た 光景 すべて が 現実 ||ききい||ことば|み||こうけい|||げんじつ

間違い だ と 言って くれ まちがい|||いって|

お 願い だ 間違い だ と 言って くれ |ねがい||まちがい|||いって|

なぜ ダメ な ん だ |だめ|||

ハザマ 将軍 は その 説明 を さ れ た |しょうぐん|||せつめい||||

でも それ で は あまり に も あまり に も …

やれやれ

まるで お 通夜 みたい だ ね ||つや|||

あの ダーク エルフ の 姉さん 炎 龍 退治 を ハザマ 将軍 に 断ら れ た ん だって な |だーく|||ねえさん|えん|りゅう|たいじ|||しょうぐん||ことわら|||||

ロゥリィ の 姉 御 を 怒ら せ たから かな ||あね|ご||いから|||

違う だ ろ 今回 は イタミ の 旦那 絡 ん で ねぇ ちがう|||こんかい||||だんな|から|||

そう す っと 上 の 事情 って やつ か |||うえ||じじょう|||

せっかく 隊長 さん たち が 集まって き てる って ぇ の に |たいちょう||||あつまって||||||

あたい も ニホン 語 の 聞き取り を もっと 磨か ない と ダメ だ な ||にほん|ご||ききとり|||みがか|||だめ||

デリラ お前 さん の 陰 仕事 に つい ちゃ うるさく は 言わ ん |おまえ|||かげ|しごと||||||いわ|

だが 俺 は この 仕事 を 失い たく ない から な |おれ|||しごと||うしない||||

何 か あったら お前 さん の 名 真っ先 に 告げる ぜ なん|||おまえ|||な|まっさき||つげる|

分かって る って わかって||

ヘマ は し ない よ

用賀 何とか して や れ ん か ？ ようが|なんとか|||||

無理 です ね むり||

市ヶ谷 から 野党 に 突っ込ま れる よう な こと は する な と お 達し が 来 て ます から ね いちがや||やとう||つっこま||||||||||たっし||らい||||

ドラゴン 退治 が 攻撃 材料 に なる か ？ |たいじ||こうげき|ざいりょう|||

実際 前 の ドラゴン 戦 を 理由 に じっさい|ぜん|||いくさ||りゆう|

参考人 招致 まで さ れ た ん です から さんこうにん|しょうち|||||||

越境 攻撃 じゃ 証人 喚問 悪く すりゃ 内閣 不 信任 案 まで ある か えっきょう|こうげき||しょうにん|かんもん|わるく||ないかく|ふ|しんにん|あん|||

今度 の 森田 内閣 は 弱腰 です から ね こんど||もりた|ないかく||よわごし|||

あいつ なら どう だ

伊丹 なら いたみ|

伊丹 なら 何とか しまう ん じゃ ねぇ か ？ いたみ||なんとか|||||

実際 国会 だって 乗り切った ん だ し じっさい|こっかい||のりきった|||

あれ は あいつ に ついていった 三 人 娘 の インパクト を 含め て |||||みっ|じん|むすめ||いんぱくと||ふくめ|

伊丹 だ から と しか 言い よう が あり ませ ん いたみ|||||いい|||||

そう は 言って も 始まら ん 女 が 泣 い て いる の だ ||いって||はじまら||おんな||なき|||||

最小 戦力 で 事 を 荒立て ず ドラゴン を 退治 すれ ば よい の だ ろ う さいしょう|せんりょく||こと||あらだて||||たいじ|||||||

どうにか なら ん の か ？

空 自 の ファントム は どう だ ？ から|じ|||||

相手 は 空 飛ぶ 戦車 と さえ 言わ れ て いる ドラゴン です よ 威力 が 足り ませ ん あいて||から|とぶ|せんしゃ|||いわ|||||||いりょく||たり||

もし 自分 なら |じぶん|

まず ファントム で 攻撃 し 高度 ２０ メートル 以下 に 押さえ 込み ます |||こうげき||こうど|めーとる|いか||おさえ|こみ|

特科 が 榴弾 の 雨 を 降らせ て 地面 に 釘付け に し た ところ で とっか||りゅうだん||あめ||ふらせ||じめん||くぎづけ|||||

コブラ から ＴＯＷ ミサイル の つるべ 打ち こぶら|||みさいる|||うち

可能 なら ７４ 式 戦車 で 徹 甲 弾 を 叩き込み ます かのう||しき|せんしゃ||てつ|こう|たま||はたきこみ|

最後 は 普通 科 隊員 に よる 死亡 確認 必要 なら 爆薬 で とどめ です ね さいご||ふつう|か|たいいん|||しぼう|かくにん|ひつよう||ばくやく||||

最小 戦力 と は 言え ん ね さいしょう|せんりょく|||いえ||

用 が ある の で 先 に 行く よう|||||さき||いく

もし 泊まる 場所 に 困る なら 組合 事務 所 に 行く よう に |とまる|ばしょ||こまる||くみあい|じむ|しょ||いく||

軍 が 動か ない なら どう すれ ば いい ぐん||うごか||||||

国 と して 軍 と して の 理由 が あって 断った もの を 動かす に は くに|||ぐん||||りゆう|||たった|||うごかす||

配下 の 武将 を 籠 絡 する か はいか||ぶしょう||かご|から||

金 か きむ|

色 仕掛け か いろ|しかけ|

あら ぁ あなた あの 時 の ||||じ|

すまない

レレイ から 聞い てる わ ヤオ さん ね ||ききい|||||

今 宿舎 に 案内 する から 待って て いま|しゅくしゃ||あんない|||まって|

金 か 色 仕掛け か きむ||いろ|しかけ|

はたまた 両方 それとも … |りょうほう|

イタミ なら やって くれる か も

そう 伊丹 なら |いたみ|

伊丹 なら いたみ|

イタミ

何 か 言った ？ なん||いった

イタミ

では 殿下 |でんか

我々 も 後 ほど 殿下 の お 屋敷 に 向かい ます われわれ||あと||でんか|||やしき||むかい|

すま なかった な イタミ 殿 ||||しんがり

いいえ

それ を 渡す ため だけ に 来た ん じゃ あり ませ ん から ||わたす||||きた||||||

わ … 分かって おる |わかって|

貴 殿 ら の 狙い は 妾 の 願い で も ある とうと|しんがり|||ねらい||めかけ||ねがい|||

我々 の 共通 の 目的 は 一 つ われわれ||きょうつう||もくてき||ひと|

帝国 と 日本 と の 講和 ていこく||にっぽん|||こうわ

さあ 妾 ら も 帝都 へ 戻 ろ う |めかけ|||ていと||もど||

姫 様 わざわざ こんな 場所 に 何 を 目的 に い ら し た の です か ？ ひめ|さま|||ばしょ||なん||もくてき||||||||

これ を

ち ち ち 違う この 中 だ |||ちがう||なか|

これ って

イタミ 殿 の 記録 ？ |しんがり||きろく

あくまで 芸術 の 翻訳 の ついで な の だ が |げいじゅつ||ほんやく||||||

我が 帝国 の 侵入 を 防ぎ ニホン 国 の 人民 を 救った 英雄 わが|ていこく||しんにゅう||ふせぎ|にほん|くに||じんみん||すくった|えいゆう

あの イタミ 殿 が ？ ||しんがり|

アルヌス の 丘 で 諸 王 国軍 を 粉砕 し た 軍 に も い た らしい ||おか||しょ|おう|こくぐん||ふんさい|||ぐん|||||

コダ 村 を 炎 龍 から 救った 緑 の 人 は |むら||えん|りゅう||すくった|みどり||じん|

もちろん あの 男 ||おとこ

そして 我ら と イタリカ で 共に 戦った の も な |われら||||ともに|たたかった|||

何者 な の だ ろ う な あの 男 なにもの||||||||おとこ

隊長 たいちょう

聞い た こ と あり ます ？ ききい|||||

帝都 に は 獣 娘 や 鳥 娘 な ん か が いっぱい いる らしい っす よ ていと|||けだもの|むすめ||ちょう|むすめ|||||||||

って お前 猫 耳 一筋 じゃ なかった の か ？ |おまえ|ねこ|みみ|ひとすじ||||

つま ん ない こと 話し て ない 私 語 厳禁 ||||はなし|||わたくし|ご|げんきん

つま ん なく ない

俺 たち に とっちゃ 大事 な 話 だ おれ||||だいじ||はなし|

そう だ そうだ ||そう だ

隊長 たいちょう

そう いえ ば アルヌス を 出る 前 に あそこ の コダ 村 難民 の 子供 が |||||でる|ぜん|||||むら|なんみん||こども|

あいつ ら が ？

ええ 私 たち に ありがとう って 言って まし た |わたくし|||||いって||

ここ に 連れ てき て くれ て ありがとう って ||つれ||||||

日本 語 で ？ にっぽん|ご|

なんで 隊長 なんで |たいちょう|

早く 平和 が 来る と いい な はやく|へいわ||くる|||

帝 暦 ６８７ 年 帝国 に 災い と 戦乱 荒れ狂った その 年 は まだ みかど|こよみ|とし|ていこく||わざわい||せんらん|あれくるった||とし||

半ば を 過ぎ た ばかり だった なかば||すぎ|||

特に 何も 望む こと なんて ない とくに|なにも|のぞむ|||

身の程 は 知って いる さ みのほど||しって||

そんな 僕 で さえ も 奥 の 方 に |ぼく||||おく||かた|

譲り たく ない 意向 程度 は ある らしい ゆずり|||いこう|ていど|||

守る って 案外 と 難しい ね まもる||あんがい||むずかしい|

諦める わけ じゃ ない けど あきらめる||||

青い 空 の 果て 繋がった 道 の 行方 あおい|から||はて|つながった|どう||ゆくえ

人 と 人 は 分かり 合え ない じん||じん||わかり|あえ|

だけど い い ん じゃ ない ？

開 い た 扉 は 全て を 変え て ゆく ひらき|||とびら||すべて||かえ||

それ は 暁 の よう に ||あかつき|||