JIN - 仁 - 完结 编 #01 (4)
あなた を 見殺し に すれば
俺 は あなた 達 と 同じに なる
命 を 差別 する 者 に なって しまう
だから どうか
助け させて ください
私 の ため に
あなた を 助け させて ください !
おい が 助から ん かった とき も
先生 に 手出し を す っこ つ は なら ん ど
先生
どうぞ 頼 ん み ゃげ も す
はい
〈 いくら 歴史 音痴 の 俺 でも 知っている 〉
〈 西郷 隆盛 は 明治 維新 の 立役者 だ 〉
ペニシリン は これ で 最後 で は ?
先生 が 必要 と おっしゃら れる の なら
〈 もし この 手術 が 失敗 すれば 〉
〈 日本 の 歴史 は 変わって しまう のだろう か ?〉
〈 だが こう も 思う 〉
〈 もしも 俺 が ここ に い なければ 〉
〈 この 人 は この 病気 に なった のだろう か ?〉
〈 これ は 神 の 仕組んだ 出来事 な のだろう か ?〉
〈 俺 を 使って 何 か を 変え させる ため の 〉
麻酔 導入 終わり ました
〈 だが ただ 今 は …〉
始め ます
圧 痛 点 を 中心 に 交差 切開 し ます ≪( 山田 ) はい
外 腹 斜 筋 腱 膜 を 切開 は い
直 ペアン 鉗子
何 ちゅう こっちゃ こい は
大 網 と 小腸 を 圧 排
これ が 自由 ヒモ で ございます か ?
この 収束 点 に 炎症 を 起こして る 虫 垂根 部 が あり ます
風 が 変わった ど 火 は 回らん ど かい !
( 長 州 藩士 C ) 狙う は 奸賊 薩摩 軍 の 首領 西郷 の 首
≪( 山田 ) 膿 が … 穿 孔性 の 腹膜炎 です
虫 垂 の 先端 の 炎症 が ひどく 腹壁 に 癒着 して る んです
示 指 を 入れ はく離 し ます
( 騒ぐ 声 が 聞こえる )
何 が ?
≪( 藩 医 A ) お はん 達 は 何者 じゃ ?
そこ に おる の が 西郷 じゃ ! 手術 中 です よ !
出て って ください ! 目 が … 目 が !
≪( 藩 医 A ) 曲者 じゃ 曲者 じゃ っど
≪( 長 州 藩士 D ) おのれ 薩賊
屋敷 に 潜りこま れる なんど 恥さらし も よか とこ じゃ 埋め れ
≪( 山田 ) 南方 先生
南方 先生 !
患者 が 死に ま する ぞ !
もう まいり ましょう 先生
おい ほれ ほれ これ を 使う が じゃ
≪ ありがとう ございます か まん かま ん
≪( 龍 馬 ) 先生 !
薩摩 屋敷 に 連れて いかれ たっちゅう て
どう な っち ょる かち 思い よった が じゃ
どう いた ?
≪( 山田 ) あの 長 州 の 御 仁 は ?
お 仲間 の 方 が 来て 一緒に 出て いか れ ました
あの 体 で で ございます か ?
♪♪~( お 菊 の 母 ) ねん ね なされ ませ
ちょっと まだ …
≪( 蟻 川 ) ペニシリン が なくなって しまい →
打つ手 も なく …
≪( 山田 ) 申し訳 あり ませ ん 実 は 薩摩 に 渡した の が
最後 の ペニシリン で ございました
〈 それ から 数 日間 〉
〈 俺 は 患者 を 見送り 続けた 〉
〈 俺 は 無力だった 〉
〈 神 の 定めた 歴史 の 前 に 〉
〈 俺 は 何の ため に 来た んだろう ?〉
〈 何 を する ため に ここ へ 〉
〈 この 時代 へ 〉
≪( 龍 馬 )「 ほととぎす 地 に なく 声 は 有明 の 」
「 月 より 他 に 知る 人 ぞ なし 」→
久 坂 の 辞世 の 句 じゃ
「 故郷 を 思う 私 の 声 は 」
「 誰 に も 届く こと は なかった 」→
そんな とこ じゃ が
ワシ は 久 坂 の 声 を 聞いて しもう た
のう 先生
死んで いった もん ら に 報いる 方法 は
一 つ しか ないち 思わ ん かえ ?
も っぺ ん 生まれて き たい
そう 思える 国 に する こと じゃき
そう 思わ ん かえ ?
〈 だけど 龍 馬 さん も また 〉
〈 志 半ば で 死 を 迎える のだ 〉
〈 そう 遠く ない 未来 に 〉
〈 運命 を 知っていれば 〉
〈 龍 馬 さん は それ を 避ける こと が できる かも しれ ない 〉
龍 馬 さん は
これ から この 国 を 一 つ に する ため 走り回り ます
お ッ ? おお
だけど
その 途中 で
暗 …
おお ッ 先生 ! おい ッ 先生
《( 男 ) 戻る ぜ よ あん 世界 へ 》
〈 これ も また 神 の 意志 な の か ?〉
〈 ならば 俺 は 〉
〈 俺 は 見送り 続ける しか ない のだろう か ?〉
〈 大切な 人 達 の 死 を 〉
≪( 龍 馬 ) おい ッ 先生 !
咲 さ ん
その 髪 って …
〈 神 の 定めた 死 を 〉
栄 さん
栄 さん
夢 か
お 気づき に なら れ ました か すいません
どうぜよ 先生 は ?
おうおう 先生
江戸 に 着いた ぜ よ
南方 先生 !
そんな …
≪( 栄 ) お 久しゅう ございます
この度 は …
良かった です
良かった
これ を お 考え に なった の は 先生 で ございましょう ?
一口 食べて 分かり ました よ
咲 の 味 が いたし ました ゆえ
どうして 食べて くださった んです か ?
意地でも 食べて やる もの か と 思って いた ので ございます が
喜市 ちゃん が
毎日 毎日 足 を 運んで きて
≪( 栄 ) これ は もう いたしかたない と 思い →
正直に 説明 した ので ございます →
私 は もう 生きて い たく ない のだ と
すると 喜市 ちゃん は
《≪( 喜市 ) 奥 方 様 おい ら も そう でした 》
《( 喜市 ) お っ 母さん が 死んだ とき おい ら も コロリ から 》
《 助から なきゃ 良かった って 思い ました 》
《 先生 に は 悪い けど おい ら 助から なければ 良かった よ 》
《≪( 喜市 ) だ けど おい ら あれ から いい こと いっぱい あり ました 》
《 私 は 喜市 ちゃん の ように 若く は あり ませ ぬ ゆえ 》
《≪( 喜市 ) 変わった こと だって いっぱい あり ます 》
《 ペニシリン が できて 治る 病 が 増えて 》
《 今度 は 脚気 に 効く お 菓子 が できて 》
《 南方 先生 が 来て 江戸 は すごく 変わり ました 》
《≪( 喜市 ) だ から これ から も きっと 変わり ます →》
《 咲 様 の こと 今 は 笑う 人 も いる かも しれ ませ ん けど →》
《 咲 様 は きっと 江戸 で 初めて の 女 の お 医者 様 に なり ます →》
《 女 で お 医者 様 なんて すごい 事 だ と おい ら 思い ます 》
《 えっ と … だ から 》
《 奥 方 様 が 笑える 日 は 必ず 来 ます 》
《≪( 喜市 ) 南方 先生 が きっと そうして くれ ます 》
《 神様 は 乗り越え られる 試練 しか 与え ない んです 》
《 でも 笑え ない んです 》
《 死んだら ダメな んです 》
《 生きて なきゃ 笑え ない んです 》
《 いただき ます ね 》
《 おいしい 》
≪( 栄 ) 私 は
あの 子 に 救わ れ ました
私 も です
この こと は 咲 さん に は ?
治った こと は 承知 して おり ます が 母 と は まだ 会って は …
( 物音 )
あの …
負け は 許し ませ ん よ 咲 !
お前 は 戦 の ような 人生 を 歩む のでしょう
けれど 選んだ の は お前 です
≪( 栄 ) 橘 の 家 に 泥 を 塗って も
その道 を 選んだ のです
ならば
勝ち なさい
橘 の 家 の ため に
同じ ような 生き 方 を 選ぶ 世 の 女子 達 の ため に も
道 を 開き なさい
母 は ここ で 見て おり ます
くじける こと は 許し ませ ん よ
楽しみに して い ます
≪( 栄 ) 咲
〈 神 の 許した 行為 〉
〈 神 の 許さ なかった 行為 〉
〈 その 違い が どこ に ある の か 俺 に は 分から ない 〉
〈 だけど 一 つ だけ 確かな こと が ある 〉
〈 この 手 を 止めて しまって は 〉
〈 何も 変わら ない と いう こと だ 〉
〈 橘 家 の 汚名 を そそぐ こと も 〉
〈 龍 馬 さん の 運命 を 変える こと も 〉
これ は …
《「 平成 二十二 年 」》
それ は あの とき の ?
違い ます
ある 方 に もらった んです
では あの とき の もの も その方 が ?
分かり ませ ん
でも
この 出会い は 運命 だ と 思う んです
神 の 仕組んだ …
《 救え ~ ッ !》
〈 ならば 心 の まま に 〉
〈 まずは 江戸 の 町 を 〉
〈 脚気 から 救おう 〉
≪( 茜 ) 今 評判 の あん ドーナツ あん ドーナツ だ よ →
脚気 に も 効く 仁 友 堂 が 作った 体 に いい お 菓子 だ よ
( 町人 A ) 脚気 以外 も 診て くれる って
( B ) 薬 は 全部 菓子 らしい ぜ
あん ドーナツ 様様 で んな
先生 ど っか 行 か はる んで っか ? 松本 先生 の ところ に 行って き ます
行って らっしゃい で は あと よろしく お 願い し ます
〈 だが この とき の 俺 は まだ 知ら なかった のだ 〉
〈 この あん ドーナツ が 巻き起こす 出来事 を 〉
では お 大事に ありがとう ございました
≪( 多紀 ) 止まれ !
元 えん 様
( 多紀 ) 久しぶりじゃ のう 玄 孝
〈 そして それ が 〉
〈 仁 友 堂 最大 の 危機 を 招いて しまう こと を 〉
どっち 行った ? あっ ち だ 捜せ !
はい 頑張った 頑張った
もう 大丈夫 よ
〈 大いなる 神 の たくらみ を 〉
♪♪~