JIN - 仁 - 完结 编 #10 (2)
大丈夫です か ?
ところで …
ヒーロー って …
何 じゃ ?
( 呼吸 困難に なる 龍 馬 )
龍 馬 さん ?
龍 馬 さん ! 龍 馬 さん ッ !
肺 塞 栓 を 起こして ます 咲 さ ん アンビュバッグ と ラリンジアルマスク を !
はい ! 大丈夫です よ 何とか なり ます から
( 佐分利 ) 脈拍 低下 血圧 も 低下 して ます !
咲 さ ん 早く !
先生 …
何で すか ?
龍 馬 さん
先生 …
わし ゃあ …
ちゃんと
先生 の …
生まれて くる 国
つくれた かのう ?
先生 の ように
優しゅう て
ばか正直な 人間 が …
笑う て 生きて いける
国 を …
はい !
ほうか え …
まっ こと …
龍 馬 さん
脈 あり ませ ん ! 心拍 停止 !
マスク 装着 早く ッ ! 足 持ち上げて ください
はい ッ
龍 馬 さん ッ
この後 …
確か … 色々 大変な んです よ
色 んな とこ で
反乱 が 起きたり して
城 と かも 燃えて しまったり する んです
先生 何 言う て …
西郷 さん と かも 大変な こと に なる んです よ
龍 馬 さん い なく なったら …
そんな こと に なる んです
まだまだ やら なきゃ いけない こと ある でしょ !
戻って こい
龍 馬 さん
戻って こい
戻って こい ッ !
坂本 龍 馬 ーッ !
何で 頭痛 が こ ない んだ ?
≪( 龍 馬 ) もう やめる ぜ よ 先生
≪( 龍 馬 ) ほれ 一緒に 行く ぜ よ
どこ に …
行く って いう んです か ?
どこ に 行く んです か ?
龍 馬 さん …
≪( 野 風 ) お っ 母さん は 昔 →
雪 に なり たい と 願った こと が あり ん して なあ
そう すれば
どこ へ でも 行ける と …
いとしい 方 の 肩 に
落ちて いく こと も できる と
安 寿
これ が 雪 であり ん すよ
≪( 大久保 ) 遺書 に は こん まま じゃれ ば →
あだ を 討つ 前 に 誰 か に 坂本 さあ を 殺さ れて しまう かも しれ ん →
そん 前 に 自分 が 本 懐 を 遂げた かち あった そうで ご わす
( 西郷 ) 東 さあ は 坂本 さ あの つくった もん を
守った と かもし れ ん
もし かして あん 夜 坂本 さあ は 誰 か に 襲わ れ
東 さあ は もはや 守りきれ ん ち 思う た と かもし れ ん
そい が 仮に 徳川 じ ゃっ たち すれば
大政 奉還 は
徳川 の 本意 じゃ なかった っ ちゅうこ つ に も なる
そげ んなれば 坂本 さあ の 成し遂げた 仕事 は
水 の 泡 ち なる じゃ ろう
じゃ っと ん ただ の あだ討ち じゃ れば
誰 も 文句 は 言え ん
ただ の 推量 じゃ っと ん
( 大久保 ) 坂本 の 志 を 継いで やろ うち
思う ちょ った と じゃ ご わ は ん か
あげ な こつ は
坂本 さあ に しか でき ん
おい は
おい の やり 方 しか 知ら ん
また 何 か ご 思案 を さ れて いる ので ?
龍 馬 さん 東 さん に
自分 を 守る ため に 斬った んだ ろ って 言った んです
龍 馬 さん に 重傷 を 負わ せれば 恭 太郎 さん 達 は 去る
その後
私 が 治す こと を 願って た の か なって 思って
かよう なお 考え なら
あそこ まで の 傷 を 負わす こと は なかった ので は ない でしょう か ?
東 様 が お守り しよう と した の は
坂本 様 の 生き 方 の ような もの だった ので は ない か と
これ を お 登 勢 さん が
坂本 様 の 形見 分け を して くださって
肌身 離さ ず
お 持ち に なら れて いた ようです
龍 馬 さん が ?
いえ …
あの …
もっと 落胆 さ れて いる か と …
ああ …
こう なる んじゃ ない か って 思わ なかった わけじゃ ない んで
どこ か …
覚悟 を して たって いう か
まあ 何の ため に 来た の か
また 分から なく なっちゃ い ました けど
咲 さん こそ
つらかった でしょう ?
恭 太郎 さん の こと …
忘れて おけ なんて … すいません
いえ …
私 は …
私 は …
すみません
気 が ゆるみ まして
兄 の こと は …
兄 の こと を
お 許し ください ませ
頭 を 上げて ください
許す も 許さ ない も 私 は …
〈 その 顔 を 見て ふと 思った 〉
〈 咲 さん は 俺 が ここ に い なければ 〉
〈 こんな 顔 を する こと は なかった んじゃ ない だろう か 〉
〈 俺 は ここ に いる 人 達 を 救え ない ばかり か 〉
〈 運命 の 歯車 を 狂わせて いる だけ な んじゃ ない だろう か ?〉
咲 さ ん
先生 … 何 や また 戦 が 起こる って
予言 みたいな こ と 言う て はり ま へんでした か ?
また 夢 の お告げ が あった ので は ない でしょう か ?
( 佐分利 ) 一体 何 が …
≪( 福田 ) お 帰り なさい まし
何 が あった んです か ?
仁 友 堂 が に せ の ペニシリン の 作り 方 教えた って
訴え られた んで っか ?
( 福田 ) 山田 先生 は 南方 先生 の 代わり に
牢 に 入れ られた ので ございます
私 の 代わり に ?
何 大した こと で は ございませ ぬ
( 福田 ) とにもかくにも 事実 無 根 の 訴え
元 [ 外 :6 B 60 DB 49332 DF 70 F 090 FA 736992 B 8556] 様 と 松本 先生 勝 先生 に も お忍び で 集まって いただき
鈴 屋 で 相談 を 願った のです →
そこ で 鈴 屋 の 亭主 から 仁 友 堂 に 深く 恨み を 抱く 者 と して →
三隅 の 名 が あげ られ …
《( 勝 ) ひと つ 策 を 仕掛けて み ねえ か ?》
《 策 と は ?》
≪( 福田 ) 勝 先生 の 策 で 噂 を 流して みる こと に した のです
《( 良 順 ) 訴え 出た 医者 の 一 人 が 良心 に 耐え かね 》
《 内幕 を 話し たい と 申し出て きた らしい もっとも 》
《 まだ 噂 な のだ が 仁 友 堂 の 疑い が 晴れる かも しれ ぬ 》
( 福田 ) 松本 先生 が 三隅 に ちらり と その 話 を 漏らした ところ
動き が 出 まして な 三隅 は 名 を 借りた 医者 達 を 集め →
ねぎらう ふり を して 殺そう と した のです
《( 医者 ) 変わった 香り です な 》 《( 三隅 ) くだり もの の 逸品 です 》
《≪( 女 中 ) 先生 お 客 様 が 》 《 後 に せい !》
《 その 逸品 の 酒 》
《 我ら も いただける かのう ?》
《 先生 方 の お 口 に 合う もの で は …》 《 心配 は 無用 》
《 我ら は 南方 医師 より 学んだ 胃 洗浄 の 支度 も して きて おる !》
≪( 福田 ) そこ で 三隅 は お 縄 に なり →
ただいま 詮議 に かけ られて おり ます
三隅 は 何 が し たかった んで っか ?
先生 が おら れ ぬ 間 に 仁 友 堂 を つぶし 戻って きた ところ で
先生 を 罪人 と して 葬る 算段 だった の か と →
お 調べ の とき の こと を 逆恨み して いた ようです
いや 疑い が 晴れ
誠に よかった です
ペニシリン は お守り し ました ぞ 南方 先生
当分 は 風当たり も 厳しかろう と は 思い ます が
何 いずれ 信用 も 戻り ましょう
これ まで 以上 励ま ねば なり ませ ぬ ぞ
《 御免 !》
《 うわ あー ッ !》
南方 先生 ?
あの …
仁 友 堂 は これ で 終わり に さして ください
え ッ ?
私 は 疫病 神 だ と 思う んです
私 が ここ に 来 なければ 皆さん 医学 所 や 医学 館 で
普通に 出世 して
こんな 目 に あう こと は なかった んです
私 と 関わる こと で
やり たく も ない 仕事 やらさ れたり
助けた 誰 か が
誰 か の 命 を 奪う ような こと に なったり
患者 さん だって
私 が 治療 を 行わ なければ
苦し み を 長引か せる こと も なかった んです
それ に …
私 の 頭 の 中 に は 岩 が あり ます
かなり 進行 して る と 思わ れ ます し
取り除く こと は
どう やって も でき ませ ん
これ から は
ここ を 続けて いく こと も 難しく なる と 思い ます
皆さん の こと は 松本 先生 に お 願い し ます ので
ほんと …
勝手で すいません
私 達 に …
病人 を おいて 出て 行け と おっしゃる ので ございます か ?
そのような お 言葉 に 従って は …
緒方 先生 に 向ける 顔 が ございませ ぬ
山田 先生 …
使い にくい と おっしゃって た でしょう ?→
持ち 手 の ところ を 少し 削って みた んです
先生 持って やって ください
これ から も こいつ が 先生 の なさり やすい ように
道具 を 工夫 し 続け ます から
先生
私 の 夢 は この世 で 一 番 の 医者 に なる こと で ございました
先生 が 疫病 神 でも
鬼 でも
何 や 変な 夢 ばっ か 見とって も
出会えた こと を 後悔 した こと など
一瞬 たり と も ございませ ん
先生
私 ども に
持てる すべて を
教えて ください ませ
国 の ため
道 の ため に
はい
あの 日 見た こと を 話す なって こと です か ?
( 橘 ) はい
咲 と 母 の ため と 思って
何とぞ お 含み くだされば と
己 が どれほど 卑しい こと を 申して おる か は
分かって おる つもりです が
何とぞ
恭 太郎 さん
龍 馬 さん の 最後 の 言葉 は
「 この 国 を ちゃんと つくれた の か ?」 でした
死んで いった 人 達 に できる の は
その 人 達 が
もう 一 度 生まれて き たい と 思う 国 を つくる こと だ って
ずっと 思って た んだ と 思い ます
この こと を 忘れ ず に
前 を 向き ませ ん か ?
はい
〈 それ から 俺 は …〉
〈 仁 友 堂 を 続け ながら 〉
〈 松本 先生 と 多紀 先生 に 頼んで 〉
〈 医学 所 や 医学 館 で の 講義 も 改めて 持た せて もらった 〉
抽出 液 を 浸した 紙 を 置いた 周り に
このように 丸い …
大丈夫です か ? 先生 ! 先生 も お 年 な もん で …
〈 だけど 頭痛 は 前 に も 増して 頻繁に なって いった 〉
( 喜市 ) 先生 元気 ねえ な ちゃん と 食って ん の か よ ?
( 茜 ) ほら 子 あん ドーナツ も 食べ な よ ありがとう ございます
( 町人 A ) 鳥羽 伏見 で 負けた って ? 徳川 が ?
( B ) そう だって よ
〈 一方 で 龍 馬 さん の 死後 〉
〈 徳川 を 武力 でも 倒そう と いう 流れ は 止め られ ず 〉
〈 旧 幕府 軍 と 新 政府 軍 の 戦い が 起こり 〉
〈 この 年 の 三 月 〉
〈 新 政府 軍 西郷 さん の 率いる 官軍 が 〉
〈 品川 に まで 迫って くる まで に なって いた ようだった 〉
先生 胃 の 腑 が 痛んで よ
じゃあ 診て み ましょう か 訳 は 分かって んだ よ
明日 西郷 と の 談判 なんだ が よ
うまく いか なかったら て め えら の 手 で 江戸 に 火 を かけて
みんな を 逃がせ って おい ら 実は 新 門 の 親分 に 頼んで んだ
何で そんな …
西郷 を 話し合い に 応じ させる ため さ
焼き払わ れた 江戸 に 入った って 餌 は なく なる だ ろ
すごい 賭け です ね
先生 これ だけ 教えて くれ
江戸 は 火 の 海 に なる の かい ?
なら ない の かい ?
これ が 禁じ手 だって こ た あ よく 分かって んだ
火 の 海 …
火 の 海 …
でも それ って
勝 先生 しだい な んじゃ ない でしょう か ?
そう
そう だ よ な
江戸 を 火 の 海 に したって ひと つ も いい こと も ある め え
列強 の 餌食 に なる の が 落ち だ と 思わ ねえ か ?
俺 ら が やって ん の は この 茶碗 の 中 の 戦い と 一緒 よ
坂本 さあ が
以前 同じ こつ を 言わ れ も した どん
あんた は 勘違い し てるよ
おい ら が あいつ を まね して んじゃ ねえ
あいつ が おい ら の まね を して んだ よ
あいつ と おい ら は 一緒な んだ よ
あいつ は 終わっちゃ い ねえ んだ よ
西郷 さん
分かり も した
そうかい
〈 龍 馬 さん が い なく なった 今 〉
〈 あの 患者 は おそらく 確実に 俺 な んだろう 〉
〈 あんな 腫瘍 を 放置 すれば 確実に 死に 至る 〉
〈 だ と したら 生 ある うち に 持てる すべて を 伝えよう 〉
〈 それ は 明日 に つながる はずだ から 〉
( 佐分利 ) メス は い
〈 命 を 救う 技術 は 刻みつけ られて いく はずだ 〉
〈 この 人 達 の 手 に 目 に 〉
〈 心 に 〉
〈 生き残る すべ を 命 の らせん が 刻む ように 〉
≪( 龍 馬 ) その とおり ぜ よ 先生
え ッ ?
どうか なさ い ました か ?
あ ッ … いえ
≪( 龍 馬 ) ここ ぜ よ 先生
あ ッ ! あー ッ … 先生 !
大丈夫で ございます か ?
《( 象 山 ) 意 に 沿わ ぬ こと であったら 神 は 容赦 なく →》
《 お前 の やった こと を 取り消す 》
《( 未来 ) こんなに 怖い んだ ね 手術 さ れる 方 って 》