Kiseijuu : Sei no Kakuritsu (Parasyte -the maxim -) Episode 9 kiseijuu|sei||kakuritsu|parasyte|||episode

光夫 みつお Mitsuo

なん だ あいつ

ちょっと やめ て

うる せ え 俺 が 誰 と やり合 お う が お前 に は 関係無い だ ろ |||おれ||だれ||やりあ||||おまえ|||かんけいない|| |||||||se battre avec|||||||||

島田 くん しまだ| Shimada, mon ami|

なるべく 問題 を 起こし たく ない から 手加減 は し た よ |もんだい||おこし||||てかげん|||| autant que possible|||||||faire preuve d'indulgence||||

けど また 意味 なく ケンカ を しかけ て くる よう なら ||いみ||けんか||||||

狩る ぞ かる|

よ しっ

泉 くん いずみ|

君 泉 新 一 君 だ よ ね きみ|いずみ|しん|ひと|きみ|||

その

ごめん 人違い で し た |ひとちがい|||

いや 泉 です |いずみ|

えっ と 君 は ||きみ|

村野 むらの

村野 里美 むらの|さとみ

入試 の 時 一緒 の 教室 だった にゅうし||じ|いっしょ||きょうしつ| Examen d'entrée|||ensemble||salle de classe|

そう だ ごめん

僕 あの 時 は ガチガチ で 余裕 が なく て ぼく||じ||がちがち||よゆう||| ||||tendu||de sang-froid|||

四 月 に なったら よろしく よっ|つき|||

同じ クラス に なる と いい ね おなじ|くらす|||||

そ そうだ ね |そう だ|

また 右手 の 反応 が 弱い |みぎて||はんのう||よわい

どうして た 眠って いる の か ||ねむって|||

前触れ も なく 強い 信号 を 送れ ば 反射 的 に 動く はず まえぶれ|||つよい|しんごう||おくれ||はんしゃ|てき||うごく| sans avertissement||||||envoie||réflexe||||

特に 殺意 に は とくに|さつい||

鈍感 すぎる どんかん| Trop insensible|

秀 って ホント イケメン だ よ ね しゅう||ほんと|||| Shū||||||

私 は 別に わたくし||べつに

隠す な 隠す な かくす||かくす|

裕子 が 似顔絵 描 い てん の 知って る よ ひろこ||にがおえ|えが||||しって|| Yuko dessine des portraits||portrait drawing|||||||

いや だ 見 た の ||み||

超 クール だ よ ね あんな イケメン 見 た こと な いか も ちょう|||||||み||||| |super cool|||||||||||

ひょっとして 整形 |せいけい Peut-être chirurgie|Chirurgie esthétique

作り 物 … まさか ね つくり|ぶつ||

ねえ ねえ 今度 さあ あたし に も 秀 の 似顔絵 描 い て よ ||こんど|||||しゅう||にがおえ|えが||| |||||||Hideto|||dessiner|||

よろしく ね

作り 物 つくり|ぶつ

なぜ 公表 を でき ない ん です か |こうひょう|||||| |Pourquoi divulguer||||||

我々 が もっとも 恐れ て いる の は われわれ|||おそれ|||| |||La peur||||

不正確 な 情報 に よって 引き起こさ れる パニック です ふせいかく||じょうほう|||ひきおこさ||ぱにっく| inexacte|||||provoqué par|||

人間 同士 が 不審 感 を 抱き 差別 意識 や 恐怖 心 を 生み にんげん|どうし||ふしん|かん||いだき|さべつ|いしき||きょうふ|こころ||うみ |||méfiance|sentiment de méfiance||éprouver|Discrimination|conscience de discrimination||Peur|||engendrer

そして デマ や 集団 的 な 狂気 が |でま||しゅうだん|てき||きょうき| |rumeur||||et collective||

息子 の 新一 です むすこ||しんいち|

どうも いらっしゃい

ともかく 我々 に は まだ 奴 ら を 見分ける 術 が ない |われわれ||||やつ|||みわける|じゅつ|| Quoi qu'il en soit|||||||||||

この タイミング で 公表 し て も なんら プラス に は 働き ませ ん |たいみんぐ||こうひょう|||||ぷらす|||はたらき|| |||rendre public||||aucunement||||||

奥さん の こと は 大変 お 気の毒 に 存じ ます おくさん||||たいへん||きのどく||ぞんじ| ||||||Je suis désolé.|||je suis désolé

が 現在 の 状況 を 率直 に 申し上げ れ ば |げんざい||じょうきょう||そっちょく||もうしあげ|| |||||franchement||dire||

日本 全体 で 数 千 にっぽん|ぜんたい||すう|せん

あるいは それ 以下 の 放し飼い の 猛獣 が いる 程度 の 問題 な の です ||いか||はなしがい||もうじゅう|||ていど||もんだい||| ||ou moins||en liberté||fauves en liberté||||||||

あの 今度 は どう です か |こんど||||

はい ちょうど こんな 感じ で し た |||かんじ||| |"exactement"|||||

変形 は 自在 か へんけい||じざい| ||À volonté|

まさしく なんでも あり だ な Tout à fait||||

噂 は 相当 広まって いる よう ね うわさ||そうとう|ひろまって||| rumeur||assez||||

その よう だ

でも それ も 予測 でき た こと |||よそく||| |||prédire|||

今 まで の よう に 昆虫 的 な 捕食 を 繰り返す だけ で は いま|||||こんちゅう|てき||ほしょく||くりかえす||| |||||insecte|||prédation des insectes|||||

やがて 追い詰め られ 残らず 駆除 さ れ て しまう |おいつめ||のこらず|くじょ|||| |Acculé||sans exception|éliminés||||

なんと 弱々しく 不完全 な 生き物 な の か |よわよわしく|ふかんぜん||いきもの||| |faible|imparfait|||||

そこ まで 考え 悩 ん で いる の は 君 ぐらい の もの だ ろ う な ||かんがえ|なや||||||きみ|||||||

私 の 疑問 は ただ 一 つ わたくし||ぎもん|||ひと| ||question||||

私 達 寄生 生物 は 一体 何の ため に 存在 する の か わたくし|さとる|きせい|せいぶつ||いったい|なんの|||そんざい|||

答え は 簡単 だ よ こたえ||かんたん||

地球 に とって 人間 が 毒 と なり ちきゅう|||にんげん||どく||

中和 剤 が 必要 に なった ちゅうわ|ざい||ひつよう||

私 は 毒 を 体 内 で 育て て いる と いう わけ か わたくし||どく||からだ|うち||そだて||||||

お 客 様 たち 帰った ん だ |きゃく|さま||かえった|| |clients|||||

猛獣 か もうじゅう| Fauve, hein ?|

やはり お前 に だけ は 話し て おく |おまえ||||はなし||

そう だ 母さん の こと だ ||かあさん|||

俺 は ただ 黙って 聞い た おれ|||だまって|ききい|

右手 の こと は 一切 話さ ず みぎて||||いっさい|はなさ|

父さん の 話 に 頷 い た とうさん||はなし||うなず|| ||||a hoché tête||

最後 に 父さん は 初めて はっきり と 俺 に 告げ た さいご||とうさん||はじめて|||おれ||つげ| |||||clairement||||annonça|

母さん の 死 を かあさん||し|

本日 は 口 だけ 顏 教授 に 歯磨き は 朝 か 夜 か に つい て … ほんじつ||くち||かお|きょうじゅ||はみがき||あさ||よ|||| |||||||brossage des dents||||||||

獅子舞 か おのれ は ししまい||| Danse du lion|||

また 寝 てる よ |ね||

何 これ 気持ち 悪い なん||きもち|わるい

ダメ だ よ これ は 捜査 中 の だめ|||||そうさ|なか|

それ が 今度 の 容疑 者 な ん だ ||こんど||ようぎ|もの|||

容疑 者 な わけな い だ ろ こんな バケ モン ようぎ|もの||||||||もん

それ より な ん だ よ

何 か 用 かい なん||よう|

ちょっと これ 見 て ほしい ん だ ||み||||

友達 か ともだち|

よく 描け てる な |えがけ||

やっぱり お前 才能 ある よ |おまえ|さいのう||

ね 何 か ぴんと 来 ない |なん|||らい|

例えば 性格 や 考え 方 と か たとえば|せいかく||かんがえ|かた||

お 兄ちゃん 仕事 で 似顔絵 描 い てる ん だ し |にいちゃん|しごと||にがおえ|えが|||||

ねえ 分かる でしょ |わかる|

無 茶 言う な よ む|ちゃ|いう||

いくら なんでも これ だけ じゃ

そう

今日 も 一 人 で 誰 か 待って る の きょう||ひと|じん||だれ||まって||

いや 見張って る の か な |みはって||||

おい 危ない ぞ |あぶない|

あの

大丈夫 です か だいじょうぶ||

ああ

つ … 作り 物 の 顔 |つくり|ぶつ||かお

今日 こそ 村野 と 仲直り し なきゃ な きょう||むらの||なかなおり|||

村野 むらの

この 前 の アレ は その |ぜん||||

なんでもない ん だ

俺 は ただ あの 子 に 絡ま れ た だけ で おれ||||こ||からま||||

つまり

シン イチ |いち

何 だ よ ミギー なん|||

こんな 時 に |じ|

島田 が いま 殺意 を 抱 い て いる しまだ|||さつい||いだ|||

狩る と 言った はず だ が かる||いった|||

仕方 が ない しかた||

とりあえず

人目 の ない ところ へ 行 こ う か ひとめ|||||ぎょう|||

攻撃 対象 は 4 から 6 こうげき|たいしょう||

たぶん 皆 人間 だ ろ う |みな|にんげん|||

一方的 な 殺戮 に なり そう だ いっぽうてき||さつりく||||

泉 くん いずみ|

止め に 入る なら 位置 は 指示 する が とどめ||はいる||いち||しじ||

どう する

決まって る だ ろ きまって|||

泉 くん いずみ|

こいつ 物分かり が よ すぎる ぜ |ものわかり|||| |trop compréhensif||||

自分 の 立場 理解 し て ねえ ん じゃ ない の じぶん||たちば|りかい|||||||

いい か 手 を 出す な よ ||て||だす||

こいつ は 俺 が やる ||おれ||

みんな 同時に 来い よ |どうじに|こい|

ちょっと うるさい 奴 が 近づ い て き た んで ね ||やつ||ちかづ||||||

やる なら 早い 方 が いい ||はやい|かた||

あの 向こう |むこう

泉 … いずみ

3 メートル は 跳 ん でる ぞ めーとる||と|||

右手 の 力 か そんな はず は みぎて||ちから||||

島田 お前 とうとう 正体 を 現し た な しまだ|おまえ||しょうたい||あらわし||

正体 ？ しょうたい

じゃ ここ で 勝負 する かい |||しょうぶ||

これ は 僕 が 望 ん だ 状況 じゃ ない ||ぼく||のぞみ|||じょうきょう||

降りかかった 火 の 粉 だ よ ふりかかった|ひ||こな||

そう だ ろ

行け よ いけ|

あと は 俺 が なんとか する ||おれ|||

そう じゃあ 任せよ う ||まかせよ|

おいおい 逃げ ん の か よ |にげ||||

カッコ つけ や がって かっこ|||

仲間 を 庇った つもり か よ なかま||かばった|||

仲間 なかま

おまえ ら なんか に 何 が 分かる ||||なん||わかる

今日 は このまま 帰って くれ きょう|||かえって|

それ から さっき の 奴 に は 二 度 と 手 を 出す な ||||やつ|||ふた|たび||て||だす|

アンタ に 言って る ん だ ||いって|||

この 中 で 一 番 強い ん だ ろ |なか||ひと|ばん|つよい|||

こいつ なんで 知って る ん だ ||しって|||

矢野 さん と は 初めて 会った はず な のに やの||||はじめて|あった|||

いい 目 を し て いる な |め|||||

何も 知ら ない くせ に 勝手 な こと ばかり 言う ん じゃ ない なにも|しら||||かって||||いう|||

口 で 言って 分 から なけ れ ば ほん の 少し 痛み を くち||いって|ぶん|||||||すこし|いたみ|

帰る ぞ かえる|

矢野 さん やの|

負ける まける

やったら きっと 負ける ||まける

村野 むらの

あの これ

ありがとう

なん だ よ

ヤツ ら が どう なった か と 思って さ やつ|||||||おもって|

もう お前 と は 関係無い |おまえ|||かんけいない

手 は 使った の か て||つかった||

全員 君 たち が ぶち のめ し た ん だ ろ ぜんいん|きみ|||||||||

そんな こと は し て い ない

行け 行け よ いけ|いけ|

痛い いたい

ごめん

なに か あった の 島田 君 と ||||しまだ|きみ|

アイツ は とんでもない 奴 だ |||やつ|

大人 し そう な ツラ し てる けど クソ 野郎 な ん だ おとな||||||||くそ|やろう|||

泉 くん いずみ|

おかしい よ 泉 くん ||いずみ|

そんな 言葉 泉 くん に は 似合わ ない |ことば|いずみ||||にあわ|

不自然 だ よ ふしぜん||

不自然 どこ が ふしぜん||

なんて 言う の か |いう||

あたし の 知って いる 泉 君 は そんな 人 じゃ なかった ||しって||いずみ|きみ|||じん||

今 の 泉 君 すごく 無理 し てる みたい いま||いずみ|きみ||むり|||

無理 なんて し て ない よ むり|||||

嘘 だ よ うそ||

だって 前 と 全然 違う もん |ぜん||ぜんぜん|ちがう|

変わった わ かわった|

変わった かも しれ ない かわった|||

だけど 無理 は し て ない |むり||||

じゃあ なんで 違う の ||ちがう|

無理 せ ず に そんなに 変われ る もの な の むり|||||かわれ||||

君 … 本当 に 泉 くん きみ|ほんとう||いずみ|

うる せ え

ごめん 人違い で し た |ひとちがい|||

胸 の 穴 の せい だ むね||あな|||

背中 の 穴 と も 言え る な せなか||あな|||いえ||

私 が 思う に 君 は 強く なった の だ よ わたくし||おもう||きみ||つよく||||

人間 的 に と 言う より 生物 と して にんげん|てき|||いう||せいぶつ||

物事 に 動じ ず ものごと||どうじ|

落ち込 ん で も 立ち直り が 早く おちこ||||たちなおり||はやく

思考 も 極めて 合理 的 だ しこう||きわめて|ごうり|てき|

見方 に よって は 君 が 変わった と 思わ れ て も 仕方 が ない みかた||||きみ||かわった||おもわ||||しかた||

適当 な こ と 言い や がって てきとう||||いい||

でも こうした 精神 的 強 さ は 君 に とって プラス に なる ||せいしん|てき|つよ|||きみ|||ぷらす||

それ って 俺 を 慰め てる わけ ||おれ||なぐさめ|| ||||Me réconforter||

そう なる かな

必要 で あれ ば また 慰める ネタ を 考え て おく ひつよう|||||なぐさめる|ねた||かんがえ||

そい つ は ありがたい な

確かに 見 た この 目 で たしかに|み|||め|

着替え てる きがえ|

どこ へ 行く ん だ ろ う ||いく||||

顔 が … 変わった かお||かわった

顔 の 形 を 変え られる かお||かた||かえ|

別人 に なれる べつじん||

あり え ない よ

それ って まるで

そんな まさか

お 兄ちゃん |にいちゃん

どう し た 裕子 |||ひろこ

まだ 着替え て ない の か |きがえ||||

聞き たい こと が ある の きき|||||

実は これ が 何 な の か 何も 分かって ない ん だ じつは|||なん||||なにも|わかって|||

宇宙 人 説 や 突然 変異 説 または バイオ 兵器 説 うちゅう|じん|せつ||とつぜん|へんい|せつ|||へいき|せつ

でも 間違い ない の よ ね 顔 の 形 が 変わる って いう の は |まちがい|||||かお||かた||かわる||||

ああ 目撃 者 は そう 証言 し てる |もくげき|もの|||しょうげん||

そして やつ ら は 人間 の 言葉 を 話し 人 を 食い 殺す ||||にんげん||ことば||はなし|じん||くい|ころす

お前 も 夜道 の 一 人 歩き に は 気 を つけろ よ おまえ||よみち||ひと|じん|あるき|||き||| ||rue la nuit||||||||||

と 言って も 人間 全体 の 数 から すりゃ ごく わずか だ し |いって||にんげん|ぜんたい||すう||||||

出会う こと も ない だ ろ う けど であう|||||||

そ そう よ ね

こいつ を 生け捕り に でも できりゃ な ||いけどり||||

人 を 食い 殺す あの 島田 君 が じん||くい|ころす||しまだ|きみ|

やっぱり お 兄ちゃん に ||にいちゃん|

いや でも 万が一 間違い だったら ||まんがいち|まちがい|

そう だ まずは 直接 話し て みよ う |||ちょくせつ|はなし|||

いかに もって 感じよ ね ||かんじよ|

これ なら

なに 僕 に 話 って |ぼく||はなし|

全然 気付 い て ない だ ろ う けど ぜんぜん|きづ|||||||

私 島田 君 の こと かっこいい と 思って た わたくし|しまだ|きみ|||||おもって|

いつも 見 て た |み||

それ で その

見 ちゃ った の み|||

私 は 島田 君 が 別 の 世界 の 人 だ なんて 思い たく ない わたくし||しまだ|きみ||べつ||せかい||じん|||おもい||

だけど 一部 の 人 が 噂 し てる よう に |いちぶ||じん||うわさ||||

人間 を その にんげん||

殺し たり 食べ た り する 生き物 だったら ころし||たべ||||いきもの|

だったら ?

もしも もしも そう なら

何も 言わ ず に このまま 家 に 帰って 二 度 学校 に は 来 ない で なにも|いわ||||いえ||かえって|ふた|たび|がっこう|||らい||

人 を 殺す なんて もう やめ て ほしい の じん||ころす||||||

その こと を 誰 か に 話し た かい |||だれ|||はなし||

ねえ

島田 君 は 本当 に 人 を 殺す の しまだ|きみ||ほんとう||じん||ころす|

いい か 口語 文 と 古典 は 違う もの だ ||こうご|ぶん||こてん||ちがう|| ||langue parlée|||||||

動詞 は リズム で 覚えろ よ どうし||りずむ||おぼえろ|

シン イチ |いち

マズイ

マズイ な

し 島田 くん |しまだ|

バカ 野郎 ばか|やろう

次回 「 発 狂 し た 宇宙 」 じかい|はつ|くる|||うちゅう ||Folie|||