Slam Dunk Episode 11
( 観客 の 歓声 )
♪〜
〜♪
( ナレーション ) パス や ドリブル の 基礎 練習 を こなし —
ようやく バスケット 部員 らしく なった 桜木 花道 ( さくら ぎ はなみち )
( 赤木 剛 憲 ( あか ぎ たけ のり )) よ ー し ランニング シュート
( ナレーション ) キャプテン の 赤木 の 進言 で —
初めて シュート を 打た せて もらえる ように なった の は いい が —
スラムダンク しか 頭 に ない 花道 は それ 以外 の シュート を —
“ 庶民 の シュート ” と バカに して いた
ところが これ が 一 本 も 入ら なかった
( 桜木 花道 ) う う … 晴子 ( はるこ ) さん
( 赤木 晴子 ) レイ アップ だったら 私 も 少し は 教えて あげ られる わ
中学 の 頃 私 この シュート だけ は 得意だった の よ
( 桜木 ) これ は 2 人 だけ の 秘密 特訓 と いう やつで は …
幸せ の 予感
( 桜木 )“ 二 人 だけ の 愛 の 秘密 特訓 !?”
( ドリブル の 音 )
いき ます
だ あ ! ぐ っ …
だ ああ … 晴子 さん !
う う …
フー フー フー フー …
よ ー し 今度 こそ
い … いや もう やめた ほう が いい っす よ 晴子 さん
私 の こと トロ い 女 だって 思って る でしょ
う う …
やっぱり ね みんな いつも そう 言う んだ から
失礼 しちゃ うわ
いや … いやいや 決して そのような …
でも 大丈夫 ほんとに 得意な んだ から
中学 時代 ね 私 何も 取りえ が なかった の
桜木 君 みたいに 背 が 高い わけじゃ ないし
スリーポイントシュート は 届か ない し
ドリブル は すぐ 取ら れる し 相手 に パス しちゃ うし …
だけど 走る こと だけ なら 私 に も できる から —
速攻 で 真っ先 に 走る こと だけ は やろう って 決めた の
( 女子 生徒 ) こっち こっち こっち よ 早く 早く !
( 中学生 の 晴子 ) キャー ハハハッ
( 晴子 ) だ から ランニング シュート だけ は 外さ ない ように 練習 した わ
お 兄ちゃん に 教えて もらって ね
ゴリ に …
うん ゴリ 兄ちゃん に
だ あー ! いやいや お 兄 様 に !
ウフッ 桜木 君 って すごい よ ね
あの お 兄ちゃん に 向かって いける 人 は 桜木 君 ぐらい よ
いや あ ハハハハハッ それほど でも ハーハハハ …
( 晴子 ) 私 だ から 今 でも ランニング シュート は 得意な の よ
おお ー
う っ …
入った ?
アハッ 入った 入った 入り ました よ
キャハハー やった !
ねっ 得意 だって 言った でしょ
( 桜木 ) そう か 努力 した んだ な 晴子 さん
よ ー し 俺 も 努力 しよう
( 晴子 ) さっ 今度 は 桜木 君 の 番 よ
私 が コーチ して あげる ヘヘッ
( 桜木 ) はい !
( 流川 楓 ( る かわ かえで )) くそ 先客 か …
あれ ?
うりゃ ー !
ああ ! 残念
( 桜木 ) おかしい な 何 が 悪い んだ ? なぜ 入ら ん ?
( 流川 ) 手 が 悪い
早く 帰れ
桜木 君 最初 は 誰 だって うまく いか ない もの よ
そう す か ?
( 晴子 ) そう よ 気 に する こと ない わ よ
( 桜木 ) 優しい な 晴子 さん は …
よ ー し 絶対 に 決める ぞ
何 か コツ が ある はずだ
それ さえ つかめば この 俺 に でき ない はず は ない
う うむ それ は 一体 …
( 晴子 ) 何 が いけない の かしら ? フォーム は おかしく ない と 思う けど
迫力 ある し …
( 桜木 ) そう いえば 流川 は もっと フワッ と 跳んで た ような …
く ー っ ! 汚らわしい ! 引っ込め 流川 ! くっ くっ !
ん ?
( 桜木 ) ジャンプ が 足り ねえ の かも
よし 高く ジャンプ して みよう
高く ジャンプ !
高く ジャンプ 高く ジャンプ !
お っ
( 晴子 ) あっ いい 感じ
( 桜木 ) ああ しまった !
( 晴子 ) 今 の すごく いい 感じ だった わ
うん 今 の は いい !
いや あ … 晴子 さん
今 の は 高く 跳ぶ こと に 気 を 取ら れて 手 が ほったらかし に …
今 の は なし よ
手 が ほったらかし に ?
そう か !
それ で いい の 手 を 使い すぎて た の よ
あん ?
そう か ! お 兄ちゃん の 言って た “ 置いて くる ” って —
こういう こと だった の ね
( 桜木 ) 置いて くる ?
うん あの ね …
ねえ お 兄ちゃん
ランニング シュート の コツ を 教えて よ
そう だ な お 前 の は 膝 が 硬い よ
まず 膝 を 柔らかく して —
体 全体 で 跳んで —
ボール は リング に —
置いて くる ような 感覚 だ な
置いて くる ?
そう だった んだ
置いて くる
そう か 手 の 力 は いら ない の か
そう よ うん うん
なるほど 何 か を つかんだ ような 気 が する
よ ー し
膝 を 柔らかく 高く 跳んで 置いて くる 感覚
( 晴子 ) いい なあ 高く 跳べる 人 は …
私 に は そんな 感覚 全然 分か ん なかった
ちょっと 悔しい な
いき ます よ 晴子 さん 今度 は バッチリ
うん ! 頑張って !
イエーイ
( 桜木 ) 膝 を 柔らかく 高く 跳んで 置いて くる
膝 を 柔らかく 高く 跳んで 置いて くる
入った ー !
できた !
晴子 さん ! できた よ !
うん できた わ ね できた わ ね アハハッ
早起き して よかった
( 晴子 ) すごい わ 桜木 君 やった やった !
( ナレーション ) これ が 桜木 花道 が 初めて 入れた —
“ 庶民 の シュート ” であった
( 流川 ) 終わった ん なら 早く 帰れよ な くそ っ
ハッハハハハッ …
うーん 晴子 さん の 香り
アハッ アハハハハ ハハハハ …
( 男子 生徒 ) 桜木 君 どうした んだろう ?
今日 は やけに 機嫌 が いい なあ
( 女子 生徒 ) 珍しい わ ね
( 桜木 ) ヌハッ アハハハハ … おお ?
おお 君 は 晴子 さん の 友達
( 藤井 ( ふじい )) あっ はい ! 藤井 です
藤井 さん いや 結構 結構
ナハハハ … ダーハハハ …
ああ …
( 高宮 望 ( たかみ や のぞみ )) よう 花道 ! どうした ? ヘラヘラ して
女 に フラ れ すぎて とうとう 頭 に きた か ?
いよ ー 高宮 相変わらず 丸い な
バスケ 部 の おやじ と いい 勝負 だ
えー い 放せ 引っ張る な
ヌハハハッ ダイエット し なさい ダイエット を
これ が 16 歳 の 腹 か ? ん ん ?
この ビール 腹 が 高宮 君 ! うん ?
う う … うるさい な
スポーツ を し なさい スポーツ を
スポーツ は いい よ 君 たち 特に 早朝 は いい
ヌハハハハ …
何 なんだ 一体 … くそ っ
( 水戸 洋平 ( みと ようへい )) どうした ん だ ?
( 大楠 雄二 ( おおく す ゆうじ )) 洋平 何 か あった の か 花道
やけに 上機嫌じゃ ねえ か
フン
ああ それ が さ あった んだ よ
何 ! 晴子 ちゃん と 朝 練 を ?
( 野間 忠一郎 ( の ま ちゅうい ちろう ))2 人 っきり で ?
いつの間に そこ まで の 仲 に …
( 野間 ) でも よく 考えたら 単なる 偶然だ ろ それ …
( 大楠 ) そうだ よ な たまたま 通った だけ の こと だ もん な
進展 と は 言え ねえ な
その とおり 進展 する わけ が ない
でも そんな 偶然で あそこ まで 幸せに なれる やつ も 珍しい わ
単純 の 極地 だ な
う ー む 単純 王 だ
( 桜木 の いびき )
( 小池 ( こ いけ )) くう う … この 男 も 堂々と 寝 おって …
わし の 授業 は そんなに つまら ん か
うん が あ … は … 晴子 さん
( 生徒 たち の 笑い声 )
う ー む まさに 単純 王
俺 も 眠く なって きた
( 教師 ) 赤木
赤木 ! 赤木 !
( 松井 ( ま つい )) 晴子
レイアップシュート !
( 生徒 たち の 笑い声 )
( 男子 生徒 ) うん ?
流川 君 また 寝て ます
( 教師 ) ほっとけ
( 桜木 の いびき )
ああ … 晴子 さん …
( 桜木 ) いき ます よ 晴子 さん !
うん 頑張って 小田 ( お だ ) 君 !
小田 君 ?
あ … アハッ イエーイ
膝 を 柔らかく 高く 跳んで —
置いて くる
桜木 君 ボール ボール !
あ ?
あ ?
( 猫 の 鳴き声 )
ど わ あ !
( 猫 の 鳴き声 )
ふん が !
( 猫 の 鳴き声 )
( 猫 の 鳴き声 )
ニャーオ
おお お ー !
何 だ ありゃ …
( 晴子 ) 桜木 君 大丈夫 ?
いや … この くらい …
大丈夫 ?
おお お ー !
ど わ あ !
な … 何 だ ?
( 荒い 息 )
( 小池 ) う う う …
この 男 は …
は あ … 不吉な …
う う お … お えー
た わけ !
う っ う う …
まったく レイ アップ が 一 度 入った くらい で —
浮かれて て どう する ?
む むっ
( 木暮 公 延 ( こぐ れ きみ の ぶ )) いや あ しかし 大した 進歩 だ よ
まだ 習った ばかり だって いう のに な っ 桜木
ハッハハハ やっぱり そう 思う ?
( 赤木 ) バカ 者 !
シュート は 毎日 の 反復 練習 が 一 番 大事な んだ
浮かれて る 暇 が あったら 練習 せい た わけ が !
ぬ !
しかし まあ こんなに 成長 の 早い やつ は 初めて 見た よ
ハハッ
その 調子 で 頑張れよ 桜木
やっぱり !
練習 第 一 だ
運動 神経 が いい んだ よ な きっと
( 赤木 ) ガミガミガミガミ
( 木暮 ) ホメホメホメホメ
( 赤木 ) ガミガミガミ …
( 木暮 ) ホメホメホメ …
( 赤木 ) ガミガミガミ …
( 木暮 ) ホメホメホメ …
( 赤木 ) ガミガミガミ …
( 木暮 ) ホメホメホメ … ( 赤木 ) ガミガミガミ …
( 彩子 ( あやこ )) 湘北 バスケ 部 名物 アメ と ムチ
なるほど
( 赤木 ) とにかく いい か !
1 週間 後 に は 陵南 と の 練習 試合 が 迫って いる
( 潮 崎哲 士 ( しお ざ きて つ し )) 陵南 !
( 安田 靖 春 ( やす だ やす はる )) 昨年 県 で ベスト 4( フォー ) の …
そう だ あの 陵南 だ
( 部員 たち の どよめき )
( 赤木 ) 新 チーム の 実力 が 試さ れる 初めて の 試合 に なる
これ に 勝って インターハイ 予選 へ の 弾み を つける んだ
気合 入れて いけよ !
( 桜木 ) いよいよ 試合 か …
俺 の 実力 を 発揮 する 時 が ついに 来た !
よ ー し そんじゃ いく ぞ !
湘北 !
ファイト !
( 部員 たち ) オー !
( 相田 彦一 ( あいだ ひ こい ち )) 湘北 高校 部員 13 名
去年 の 成績 は どの 大会 も いまいち パッと せ え へん
しかし 今年 は スーパー ルーキー と 言わ れる 流川 が 加わ っと る
要 チェック や !
( 女子 生徒 ) ほんとに そんで さ 笑う に 笑え ない じゃ ない …
( 相田 ) ああ そこ の お 姉ちゃん ちょっと 聞き ます けど …
バスケ 部 の 体育 館 は ?
( 女子 生徒 ) ん …
( 相田 ) どうも おおき に
フフフッ
( 女子 生徒 たち ) フフフ …
( 相田 ) 要 チェック や
よっ しゃ !
( 桜木 ) だいぶ 入る ように なって きた ぞ レイアップシュート
3 本 に 1 本 は 入る な
これ が 天才 に つきもの の 陰 の 努力 って やつ だ な
やった ! やった !
アハハハハ … ウハハハハ …
( 桜木 ) 晴子 さん が この 姿 を 見たら どう 思う かな ?
あ … いや 見 られたら 陰 の 努力 に なん ねえ か
( 桜木 ) この 天才 桜木 が —
実は みんな が 帰って から も 1 人 で 特訓 して る と は 誰 も 思う まい
よっ しゃ ! 今日 の 最後 は スカッ と 一 発 ダンク で 締め だ !
見て ろ よ ゴリ 流川 !
お ー やっ とる やっ とる こんな 遅う まで
感心 感心
湘北 高校 さすが うち の 最初の 相手 だけ ある
要 チェック や !
おお ー ! ああ … おお !
踏み切り 位置 が 遠 すぎた
うん ?
う お ー !
何 だ て め え は ?
( 相田 ) 見た で 見た で わ い は 見た で
シュート は 失敗 に 終わった けど 信じ られ へん ジャンプ 力 や
もし 踏み切り 位置 が もう ちょっと 近かったら —
あの ジャンプ 力 なら ものすごい ダンク を 決め とった はず や
間違い ない この 男 の こと や な
お前 うち の 学校 の もん じゃ ねえ な
あんた が 流川 君 や な
ふ ぬ !
( ナレーション ) ようやく レイアップシュート が 打てる ように なった 桜木 花道
その 花道 の 前 に 現れた この 男 の 正体 は ?
♪〜
〜♪
( 桜木 ) 陵南 の エース 仙道 ( せんどう )? そい つ は 俺 が 倒す !
( 赤木 ) そうだ
あいつ を 止め ん こと に は うち の 勝ち は ない
( 桜木 ) う う う … それ で 俺 だけ 居残り 特訓 と は !
ゴリ め 俺 の 天才 に 嫉妬 して る な
( 赤木 ) 天才 なら これ くらい 軽い だ ろ ん ?
( 桜木 ) うーん 晴子 さん と の 練習 に 比べたら —
まさに 天国 と 地獄
「 スラムダンク 」
“ 倒せ 陵南 ! 決戦 前夜 の 猛 特訓 ”
見てくれ よ な