Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 14
( 高校 野球 の テレビ 中継 ) ( キョン ) 何 か おかしい
なんとなく そんな 気 が した
テレビ に 映る 試合 は
俺 と は まったく 縁 も ゆかり も ない 県 同士 の 戦い だ が
負けて いる ほう を なんと な ~ く 応援 して いる 気分 で いる と
これ また なんと な ~ く
そろそろ ハルヒ が 騒ぎ だす ような 気 が した
( 携帯 電話 の 着信 音 )
( キョン ) ん …
( キョン の 妹 ) キョン 君 電話 ~
( キョン ) 言わ れ ん で も 分かって る
( ハルヒ ) 今日 あんた 暇でしょ ? 2 時 ジャスト に 駅前 集合 だ から
ちゃんと 来 なさい よ ( 通話 が 切れる 音 )
( キョン ) 俺 は ひと言 もしゃ べっと ら ん のだ が
( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( キョン ) ん ?
( 妹 ) キョン 君 電話 ( キョン ) 分かって る
( キョン ) なんだ ? ( ハルヒ ) 持参 物 を 言い 忘れて たわ
水着 一式 それ と 十分な お 金 ね
あと は 必ず 自転車 に 乗って くる こと オーバー
( 通話 が 切れた 音 ) ( キョン ) なんだ ?
( キョン ) ハルヒ が 何 を 言いだす の か 分かって いる 気 が した
いや 違う な
正確に は “ 前 に まったく 同じ こと が あった 気 が した ” だ
正確に は “ 前 に まったく 同じ こと が あった 気 が した ” だ
( 打 球音 )
( 打 球音 )
( 打 球音 )
いわゆる デジャヴ って やつ か
いわゆる デジャヴ って やつ か
( アナウンサー ) 鹿島 ( かしま ) の 打球 が レフト 方向 へ !
入り ました ソロ ホームラン です
これ で 城南 ( じょう な ん ) 大 付属 8 点 目
は あ ~
( ハルヒ ) 遅い わ よ キョン もっと やる 気 を 見せ なさい !
へい へい
待た せて すみません ね
( み くる ) あたし も 今 来た ところ です
それ じゃあ 全員 そろった こと だ し 出発 し ましょう
( キョン ) どこ に
市民 プール に 決まって る じゃ ない の
( キョン ) まあ そう だろう よ
( ハルヒ ) 夏 は 夏 らしく 夏 じみ た こと を し ない と いけない の
失った 時間 は 決して 取り戻す こと は でき ない の よ
だから 今 やる の
この たった 一 度 きり の 高 1 の 夏 休み に !
ちなみに プール まで は 自転車 で 行く わ よ
お前 ら も 乗って きて る の か ?
( 古泉 ( こい ずみ )) 自転車 は あなた と 僕 の 2 台 だけ です
さあ 準備 は いい ?
いいわけ ねえ だ ろ
いい で ~ す
キョン 古泉 君 に 負けちゃ ダメ よ
出発 進行 !
う っ クソッ
♪~
~♪
ど わ っ ハァ ハァ ハァ …
( ハルヒ ) キョン
これ から 遊ぼう って のに 何 へばって ん の ?
だらしない わ ね
( キョン ) 誰 の せい だ 誰 の !
( 人々 が はしゃぐ 声 )
( ハルヒ ) う ~ ん この 消毒 液 の におい
いかにも って 気 が する わ
とりあえず 泳ぎ ましょう
競争 よ
あ …
( ハルヒ ) えい っ
( 子供 たち ) うわ あ ~
( キョン ) これ が 読め ん の か あいつ は
早く 来 なさ ~ い 水 が ぬるくて 気持ち いい わ よ
( キョン ) は あ ~
楽し そうです ね
ほほえましい 光景 です
涼 宮 ( すずみ や ) さん も 結構 ―
常識 的な 楽しみ 方 を 身 に つけて きた と 思い ませ ん か ?
ああ やって 楽しげに 笑って いる 涼 宮 さん は
この世 を 揺るがす ような こと は し ない でしょう から ね
ん …
だ と いい んだ が …
( 古泉 ) ん ? ( キョン ) うん ?
どうした
古泉 !
いいえ 多分 僕 の 気のせい です
春先 から いろいろ あった せい で
ちょっと 神経質に なって いる だけ でしょう
さ あて 僕たち も 泳ぎ ましょう
おい !
( キョン ) こら !
( ハルヒ ) そ ~ れ それ ~ ハハハッ
待ち なさ ~ い
( キョン ) まったく
市民 プール と いう より
庶民 プール と 名乗った ほう が 似つかわしい 場所 だ な
ん ? あっ …
ん …
この 感覚
ん …
こんな 光景 を 前 に も 見た 気 が する
なんとなく 長門 ( な が と ) が 退屈 そうに して いる 様子 で
そこ へ …
( ハルヒ ) キョン
( キョン ) そう ハルヒ が やって 来て こんな こと を 言いだす んだ
( ハルヒ ) この 2 人 が あたし の 団員 よ
なんでも 言う こと 聞く から なんでも 言っちゃ い なさい
あっ …
( ハルヒ ) さあ 遊ぶ わ よ 水中 サッカー を する の
おいで !
( キョン ) まあ よく ある こと さ デジャヴ なんて
( ハルヒ ) いく わ よ み くる ちゃん
( み くる ) は ~ い ( ボール を ける 音 )
( ハルヒ ) あっ ( ボール が 当たる 音 )
( ハルヒ ) あっ ご め ~ ん
( キョン ) なんだ ? これ は
( ハルヒ ) これ から の 活動 計画 を 考えて みた の
残り 少ない 夏 休み を どう 過ごす か の 予定 表 よ
夏 休み は もう あと 2 週間 しか ない の よ ね
やり 残した こと が たくさん ある ような 気 が する のに
それ だけ しか 時間 が 残って ない わけ
だから いい ? ここ から は 巻き で いく わ よ
み くる ちゃん は 何 か 他 に し たい こと ある ?
( み くる ) え ~ と あたし は 金魚すくい が いい です
( ハルヒ ) オーケー 金魚すくい っと
( 古泉 ) ちょっと 失礼 ( キョン ) ん ?
( 古泉 ) どうも
( ハルヒ ) ねえ この 近く で 盆踊り やって る とこ ある ?
花火 大会 で も いい けど
( 古泉 ) 僕 が 調べて おき ましょう
( ハルヒ ) 金魚すくい も 忘れ ないで よ
み くる ちゃん たって の 希望 なんだ から
了解 し ました
じゃあ キョン あした から 決行 よ
( キョン ) あ …
( 携帯 電話 の 着信 音 )
( キョン ) 翌朝
俺 から 惰眠 を 奪った の は またしても ハルヒ だった
うわ っ
( キョン ) “ 盆踊り の 会場 が 見つかった 今夜 市民 運動 場 ” だ そうだ
( ハルヒ ) でも み くる ちゃん も 有希 ( ゆき ) も 浴衣 持って ない んだ って
だから 今夜 着る 浴衣 を これ から 買い に 行く の
あたし も 持って ないし
セット で 安く 売って る 店 見つけた から
あんた も つきあい なさい
( キョン ) 婦 人物 衣料 の 量販 店 に 入った ハルヒ は
朝比奈 ( あさひ な ) さん と 長門 の 分 も 勝手に 選んで
ずかずか と 試着 室 へ 入って いった
それ から 待た さ れる こと 約 1 時間
あくび も 出る ね
ようやく 3 人 が 出そろった
お っ !
エクセレント !
皆さん よく お 似合い です よ
当然 よ あたし が 選んだ んだ から
特に み くる ちゃん
ん ~ かわいい わ さすが は あたし の 見立て ね
え ? あっ はい …
( キョン ) 朝比奈 さん いい ! 朝比奈 さん !
( 和 太鼓 の 音 )
( キョン ) は あ ~ よく まあ これ だけ 人 が 集まる もん だ
あっ
( キョン ) うん ? また だ この 感覚 …
久しぶりの はずな のに つい 最近 来た ような 気 が する
あの やぐら あの 出店
これ は …
( ハルヒ ) み くる ちゃん ( キョン ) ん ?
あなた が やり た がって た 金魚すくい が ある わ よ
こっち こっち ~
( み くる ) あっ … は … は ~ い
どう です ? 僕たち も
いや やめ とく
ん …
お前 こんな もの に 興味 が ある の か ?
どれ ? 俺 が 買って …
( 長門 ) いい ( キョン ) あ …
( 長門 ) これ ( おじさん ) あい よ
( キョン ) なんとなく 世話に なって る ような 気 が する から
それ くらい 買って やって も よかった んだ が …
いや ~ 大漁 よ 大漁 ! 13 匹 ~
でも そんなに いら ない から
み くる ちゃんと 1 匹 ずつ もらって きた わ
ん … あれ ?
有希 その お 面 どうした の ?
( 長門 ) 買った
そう
( キョン ) ん っ ( ハルヒ ) ちょっと 背中 貸し なさい
( キョン ) は あ ? ( ハルヒ ) いい から 後ろ 向いて
お … おい !
( ハルヒ ) よし ! 次 は 花火 よ 花火
まとめて 今日 やっちゃ い ましょう
( キョン ) 腹八分 目 と いう 言葉 を 知ら ん の か お前 は …
( キョン ) 夏 で 夏 休み だった
だから できれば 忘れ たい のだ が
引っかかって る こと が 1 つ あった
( 線香 花火 の 音 )
( ハルヒ ) えい っ さあ みんな あした は 昆虫 採集
SOS 団 内 セミ 捕り 合戦 よ !
一 番 多く 虫 を 捕まえた 人 に は
1 日 だけ 団長 の 権利 を 譲って あげる わ
ハルヒ よ 遊ぶ の は いい が 宿題 は 終わって いる の か ?
は あ ?
何 言って る の ?
あれ くらい の 宿題 なんて 3 日 も あれば できる こと じゃ ない
あんな もの は 先 にちゃ っちゃ と 終わら せて
後 顧 の 憂い を なくして から 心おきなく 遊び 倒す の
それ が 夏 休み の 正しい 楽しみ 方 よ !
( み くる ) わ あ ~ ( 古泉 ) おお
( キョン ) なんで こんな ヤツ の 頭 が いい んだ
( キョン ) 翌日 は これ でも か と いう くらい の 日本 晴れ
SOS 団 内 セミ 捕り 合戦 は そんな 中 で 行わ れた
各人 と も それなり に 健闘 は した ようだ が
やはり と いう か なんという か
優勝 は ハルヒ と なった
( キョン ) その 翌日
なんだか 分から ない うち に 集め られた 俺 たち は
同じく なんだか 分から ない まま に カエル の 着 ぐるみ を 着せ られ
スーパー の 店先 で 風船 を 配る アルバイト を する こと と なった
う っ … ああ ~
大丈夫です か ?
あ ~ 死ぬ か と 思った っ つうか 死ぬ !
( ハルヒ ) みんな お 疲れ ~ 暑い 中 ご 苦労 さん
店長 の おっちゃん 感謝 して たわ よ
おっちゃん の 感謝 など いら ん バイト 代 は ?
これ よ
あたし 前 から これ が 欲しかった の よ ね
おっちゃん も み くる ちゃん に 免じて
バイト 代 が わりに くれる って
( キョン ) 俺 たち は そんな 物 の ため に …
み くる ちゃん いつでも 好きな 時 に これ 着て いい わ よ
あたし が 許す わ
( キョン ) ゲロゲ ~ ロ
( 携帯 電話 の 着信 音 )
( キョン ) その 夜
俺 から 安眠 を 奪った の は またしても 一 本 の 電話 だった
( キョン ) ん … クソッ
う う う …
はい
( み くる ) う う ~
う お ! あっ …
( み くる ) キョン く ~ ん
ええ ? あっ …
もし かし なくて も 朝比奈 さん ?
( み くる ) はい あたし です …
とても よく ない こと が …
このまま じゃ あたし … うえ ~ ん
( キョン ) あの … ( 古泉 ) どうも 古泉 です
なんで お前 が 朝比奈 さん と 一緒な んだ ?
( 古泉 ) ちょっとした 事情 が あり まして ね
今 から 来て いただく こと は 可能です か ?
( キョン ) 当たり前だ ! すぐ 行く !
( 自転車 が 倒れる 音 ) ( キョン ) う お ~!
ハァ ハァ ハァ …
( み くる ) う う ~ う っ う っ …
う っ …
ああ … ん ?
ハハッ
( キョン ) 朝比奈 さん 一体 どうした ん です か ?
キョン 君 あたし …
未来 に 帰れ なく なり ました
うえ ~ ん
帰れ ない ?
あの … 帰れ ない って …
つまり こういう こと です
我々 は 同じ 時間 を 延々と ループ して いる のです よ
は あ ? 何 ?
我々 は 同じ 時間 を 延々と ループ して いる のです よ
ああ …
我々 は 同じ 時間 を 延々と …
( キョン ) お前 ! 自分 が 何 を 言って る の か 分かって る の か ?
分かって い ます
これ 以上 ない と いう くらい に ね
さっき 朝比奈 さん と 話し合った んです が …
( キョン ) 俺 も 呼べよ
( 古泉 ) その 結果 ここ 最近 時間 の 流れ が
おかしく なって いる こと に 気付き ました
これ は 朝比奈 さん の 功績 と 言って も いい でしょう
おかげ で 僕 に も 確信 が 持て ました
何の ?
我々 は 同じ 時間 を 延々と ループ して
もう 何度 も 同じ 時間 を 繰り返し 経験 して いる と いう こと を です
それ は さっき 聞いた
正確に は 8 月 17 日 から 31 日 の 間 を です
僕たち は 今 終わり なき 夏 休み の 真っただ中 に いる わけです
ああ 確かに 真っただ中 だ が ?
これ は 決して 終わら ない エンドレスサマー です
今 この 世界 は ―
9 月 1 日 以降 の 時間 が まったく なくなって しまって いる んです
朝比奈 さん が 未来 に 帰れ なく なった の は
その ため です
存在 し ない 未来 へ 戻れ ない と いう の は
当然 と 言える でしょう
いいかげんに しろ
その バカげた 話 の どこ が 当然な んだ
それ を 誰 が 信じる んだ ?
あなた に は 信じて もらい たい ところ です
( み くる ) あの ~ ひ っく …
私 から も 説明 し ます
え ~ と あ … あれ は
禁 則 事項 で いつも 未来 と 連絡 したり
禁 則 事項 したり して る んです けど
1 週間 くらい 禁 則 事項 が ない な おかしい なって 思って いた の
そし たら 禁 則 事項 しちゃ って て
あたし すごく ビックリ して 慌てて 禁 則 事項 …
( キョン ) 朝比奈 さん ひょっとして その “ 禁 則 事項 ” と やら は
放送 禁止 用語 か 何 か な の か な ?
じゃあ 俺 たち は あの 閉鎖 空間 みたいな もの の 中 に
閉じ込め られて いる の か ?
そう で は あり ませ ん
一部 の 時間 のみ が 切り取ら れて いる のです よ
8 月 31 日 の 24 時 ジャスト に なった 瞬間
全て が リセット さ れて また 17 日 に 戻って くる と いう プロセス です
俺 たち の …
いや 人類 の 記憶 は ?
それ も リセット さ れ ます
もう 一 度 最初 から やり 直し と なる のです
また 時間 が どう と か いう 話 か
まあ しかたない 気 も する が
いえ この 件 に 朝比奈 さん は 無関係です
じゃあ 何 が ?
涼 宮 さん です よ
( キョン ) は あ ~
本人 は 無自覚でしょう が
この 夏 休み を 終わら せ たく ない と いう 思い が
どこ か に ある のでしょう ね
あいつ 何 か 悔い で も 残って る の か ?
そう だ と 思い ます
恐らく ―
夏 休み に やり 残した こと が ある と 感じて いる ので は ない でしょう か
は あ ~
( キョン ) つくづく しょう も ない こと を 大 宇宙 の スケール で 展開 する ヤツ だ
ん …
さっき から 気 に なって た んだ が やけに 楽し そうだ な お前
ここ 最近 頻繁に あった 既視 感 の 謎 が
ようやく 解けた もの です から
今 思えば あれ は 記憶 の リセット から こぼれ落ちた ―
残滓 ( ざん し ) だった と 分かり ます
あなた も 感じて いた のでしょう ?
これ を 世界中 の 人間 が 感じて いる の か ?
フッ
僕 や あなた は 特殊な 事例 な んです よ
涼 宮 さん に 近しい 人間 ほど
この 異常 を 感じ取れる こと に なって いる ようです
ハルヒ は どう な んだ
あいつ は 自覚 して いる の か ?
まったく して い ない ようです
もっとも して もらって は 困る と いう の も あり ます が
ただ 既視 感 どころ か
これ まで 繰り返さ れた 時間 の 全て を 記憶 する 者 が
確実に 1 人 は いる と 僕 は 考えて い ます
ん …
誰 だ ? その 1 人 って の は
分かって いる でしょう ?
長門 そう な の か ?
そう
全部 覚えて いる の か ?
そう
ちなみに その 繰り返し と やら は 今 何 回 目 だ ?
今回 が 1万5,499 回 目 に 該当 する
な っ !
( キョン ) 1万5,499?
1万5,499 って なんだ
長門 お前 は 何 を 言って る んだ ?
それ は マジ な 話 な の か ?
そう
それ だけ の 回数
俺 たち は まったく 同じ こと を 繰り返して きた って の か ?
必ずしも そう で は ない
1万5,499 回 中 盆踊り に 行か なかった パターン が
2,391 回 目 と 1万1,054 回 目 の 2 回 ある
また 盆踊り に 行った が 金魚すくい を し なかった パターン が
437 回 ある
アルバイト を 行った の は 9,026 回 である が
その 内容 は 6 つ に 分岐 する
風船 配り 以外 で は 荷物 運び
レジ 打ち ビラ 配り 電話 番 …
分かった もう いい
( キョン ) 1万5,499 回 目
長門 は そう 言った
かける 2 週間 で … え ~ と
594 年 分 だ
それ だけ の 時間 を ただ 一 人 しっかり 記憶 を 持った まま
何度 も やり 直して きた って の か
長門
お前 は その 繰り返さ れる 同じ 時間 を どんな 気持ち で 過ごして きた んだ ?
ふう …
また アホ な 話 を 聞 いち まった ぜ
( キョン ) その 翌日 は 天体 観測 だった
場所 は 長門 の マンション
天体 望遠 鏡 は 古泉 が 用意 した
( ハルヒ ) あ ~ あ もう 飽きちゃ った UFO 探し ましょう UFO
( キョン ) こ … こら ハルヒ よせ って おい !
ダメ … あの … 壊れちゃ う
( 寝息 )
( キョン ) 何 が し たい んだろう な こいつ は
( 古泉 ) さて な んでしょう ね
それ が 分かれば 解決 した も 同然です が
試しに こういう の は どう です ?
涼 宮 さん を 後ろ から 突然 抱きしめて
耳元 で “ アイ ラブ ユー ” と ささやく んです
それ を 誰 が する んだ ?
あなた 以外 に 適役 が いま す かね
断固 辞退 する
では 僕 が やって み ましょう か
フフッ 冗談 です よ
僕 で は 役者 が 不足 して い ます
涼 宮 さん を 余計に 混乱 さ せる だけ でしょう ね
( キョン ) は あ …
( キョン ) 怒涛 ( どとう ) の 夏 休み イベント 消化 態勢 は それ から も 続いた
バッティングセンター へ 出向き
本物 の 花火 大会 に も 行き
ハゼ 釣り 大会 に も 参加 した
他 に も 肝 試し
映画 の はしご 海水 浴 ボウリング
それ に カラオケ と 俺 たち はず ~ っと 動き ずくめ だった
もちろん それ で ハルヒ が 満足 して る はず が ない と
思って は いた が
だからといって 何 か 手 を 打つ わけで も なく
それ でも 夏 休み の 残り の 日 にち だけ は
確実に 減って いった
そう こうして いる うち に やって 来た 8 月 30 日
( ハルヒ ) これ で 課題 は ひととおり 終わった わ ね
は あ ~ こんなんで よかった の かしら
うん でも こんな もん よ ね
ねえ 他 に 何 か し たい こと ある ?
まあ いい わ この 夏 は いっぱい いろんな こと が できた から
もう 十 分 よ ね
( キョン ) いや ハルヒ
お前 は まだ 満足 して い ない はずだ お前 は …
じゃあ 今日 は これ で 終了
あした は 予備 日 に 空けて おいた けど そのまま 休み に しちゃ って いい わ
また あさって 部室 で 会い ましょう
( キョン ) あっ
ま … 待て ハルヒ
また 来た ! デジャヴ だ
それ も 今 まで に ない 強烈な ヤツ だ
ここ で ハルヒ を 帰しちゃ ダメだ
ここ で 帰したら 1万 何 千 回 と 繰り返して きた ―
あの 2 週間 を また 繰り返す は めに な っち まう
だが 何 を す べきな んだ ?
何 を 言う べきな んだ ?
ハルヒ の 言葉 の 中 に その ヒント が あった はずだ
だが それ は なんだ ?
あいつ は 今 まで に なんて 言って きた ?
分から ない
思いつか ない …
( 秒針 の 音 )
( キョン ) 8 月 31 日
宿題 手つかず
は あ もう 知ら ん
どうにでも なれ だ
もし また 繰り返す ん なら
宿題 なんて やった ところ で 意味 は ない しな
( あくび )
( キョン ) は あ ~
( キョン ) あした が 来よう が 来 まい が
まあ それ は そん 時 の 俺 に 任せりゃ いい か
♪~
~♪