NARUTO -ナルト - 疾風 伝 - シーズン 15 - 338 - イザナギ と イザナミ
( イタチ ) このまま 少し ループ に かけて →
本来 の 視覚 に よる 幻 術 に かけ やすく する 。
( サスケ ) なら …。
カブト は その ループ って の に ハマ った って こと か ?
それ が イザナミ …。
いつ 仕掛けた ?
( イタチ ) カブト が 最初に 俺 を その 刀 で 突き刺した とき だ 。
あの とき か …。
しかし どう やって ?
視覚 に 訴える こと なく →
ハメ る 瞳 術 が ある と 言って いた が …。
視覚 じゃ ない 瞳 術 と は どういう こと だ ?
イザナミ は 自分 と 相手 …。
2 人 の 体 の 感覚 に よって ハメ る 瞳 術 だ 。
2 人 の 体 の 感覚 ?
行動 の 中 の 任意の 一瞬 …。
その 一瞬 の 己 と 相手 の 体 の 感覚 を →
一 度 瞳 術 で 写真 の ように 記憶 する 。
仮に それ を A と する 。
更に 時 の 流れ の 中 で →
より 印象 的な 場面 を B C と →
次々 に 写 輪 眼 で 記憶 する 。
一定 の 瞬間 を 記憶 したら →
前 に 記憶 した A と 同じ 体 の 感覚 を →
わざと もう 一 度 再現 さ せた A ´ を 作る 。
イザナミ は その A と A ´ を 重ね →
更に は B ´ C ´ を 再現 する こと に より →
一定 の 時間 の 中 を さまよわ せる 。
つまり 無限 ループ を 作る 能力 だ 。
もちろん 失明 する こと と 引き換え に する 。
イザナギ と 同じに な 。
カブト の 意識 は その 幻 の イタチ と 俺 を 相手 に →
ずっと 無限に 続く ループ の 中 で 閉じ込め られる って わけ か …。
いや … この 術 に は →
その ループ から 抜け出る 道 が 用意 さ れて いる 。
そもそも イザナミ は →
イザナギ の 術 者 を 戒め 救う ため に 作ら れた 術 だ から な 。
どういう こと だ ?
イザナギ は お前 も 少し 知っている ようだ が …。
あれ は 運命 を 変える →
うち は の 完璧な 瞳 術 だ と いわ れて いた そうだ 。
己 の 結果 に うまく いか ない こと が あれば →
その 結果 を かき消し もと に 戻れる 。
いわば 都合 の いい 結果 だけ を 選び 取って いける 仕組み だ 。
これ から 語る の は イザナギ と 対 を なす →
イザナミ が 誕生 した うち は の 歴史 の 一部 だ 。
お前 に も 知って おいて もらい たい 。
うち は の …。
イザナミ 誕生 の 歴史 …。
過去 の 大きな 戦い に おいて →
うち は 一族 が 決して 失敗 でき ぬ とき →
イザナギ が 大きく 貢献 する 術 と なった 。
(( ライ : いけ っ !
( みんな ) うわ ~!
おのれ ! 罠 を 仕掛けて いた か !
なに っ !?
殲滅 せよ !
うち は に イザナギ ある かぎり →
我ら に 敗北 は あり え ぬ のだ ! ハッハッハ !))
が しかし 結果 を 己 の 思う が まま に →
変え られる 術 に は 失明 以上 の 大きな リスク が あった 。
その 強力 すぎる 瞳 力 は 術 者 を おごら せ →
個 を 暴走 さ せる 要因 と なって しまった らしい 。
それ でも イザナギ を 使う 者 が 1 人 なら 問題 ない 。
だが それ が 2 人 以上 と なる と →
うち は 一族 内 で 都合 の いい 結果 の 奪い合い が 始まった 。
(( バル : イザナギ が 使える の は お前 だけ で は ない !
お前 が リーダー 面 を する の は 気 に くわ ぬ !
だが 手柄 を 立てた の は 事実 。
忍 の 世界 は 結果 が すべて よ !
ほほ ぅ ならば その 結果 を →
我が 手柄 と して 書き換えて やろう か 。
俺 の イザナギ で な !
口 ほど に も ない !
俺 が うち は を …。
いや 忍 世界 を 仕切って み せる わ 。
俺 の イザナギ で な !
その 野望 俺 が 引き継ぐ 。
この 俺 の イザナギ で な !
ハハハハハハ !
( ナカ ) ハハハハハハ !
ハハハハハハ !))
このような 一族 内 で の イザナギ に よる →
都合 の いい 結果 の 奪い合い 。
それ を 止める ため に 作ら れた の が →
イザナミ だ 。
視覚 相手 に 視覚 で は 幻 術 に ハメ られ ない から な 。
(( ナカ : お前 も 俺 に 刃向かう と いう の なら →
しかたがない 。
( ナオリ ) 争い 以外 に も 解決 策 は ある はず よ 。
ハッ ! 俺 の 手 は すでに 血 で 染まって いる 。
立ち止まる こと など 許さ れる はず も ない !
( ナオリ ) あなた は 自分 を わかって ない !
自分 自身 の 本当の 力 を わかって ない の よ 。
ええ い 黙れ !
今 なら 引き 返せる 。
その 意志 が ある のならば 私 の 手 を 。
フン ! 騙さ れる か !
どうしても 言う こと が 聞け ない の なら →
私 に も 覚悟 が ある 。
この 俺 の 背後 を とる と は やる な 。
だが イザナギ が ある かぎり 俺 を 倒す こと は でき ん 。
次 で 終わら せる !
ハァ … ハァ … ハァ …。
バカな !
俺 の 右 目 は イザナギ と ともに 視力 を 失った はず !
( ナオリ ) あなた の 頼り と する イザナギ は あなた を 守って は くれ ない 。
黙れ !
くっ … まだ まだ だ !))
( イタチ ) そもそも 現実 と は 運命 と いう 名 の 偶然 の 産物 だ 。
我々 に は 予想 が つか ない 。
だが イザナギ は 都合 の 悪い 現実 を ねじ曲げ →
新たな 運命 を 導く 。
本来 の 現実 を 術 者 の 都合 だけ で →
新たな 現実 へ と 変えて しまう 。
敵 から すれば 倒した はずの 相手 が →
復活 する のだ から たまった もの で は ない 。
そこ で イザナミ は →
イザナギ で 己 の 結果 を 都合 の いい ように →
変えよう と する と 一生 同じ ところ を →
グルグル と ループ さ せる 。
イザナギ が 究極 の 瞳 術 だ と 思って いた が …。
イザナミ は その 上 を ゆく 瞳 術 と いう こと か 。
イザナギ の 現実 を ねじ曲げる 体感 が →
イザナミ の ループ を 呼ぶ こと に なる と は な …。
だが イザナミ は イザナギ を 止める ため の 術 。
ちゃんと その ループ から 抜け出る 道 も 作ら れて いた 。
これ は 本来 うち は の 仲間 を →
おごり と 怠慢 から 救う ため の 術 だった 。
術 で 簡単に 結果 から 逃げる 者 …。
それ を 止める ため の 術 。
(( ハァ ハァ …。
なぜ だ !
イザナギ で 変え られ ない 運命 など ない はずな のに !
自分 の して きた こと →
そして その先 に 待つ 未来 を 受け止める の よ !
血 に 染まった この 手 は 許さ れる はず も ない だろう 。
それ でも 受け止めて 。
う お ~ っ !
もう イザナギ に は 頼ら ない 。
現実 を 受け止め 前 に 進む ))
( イタチ ) 本来 の 結果 を 受け入れ →
逃げ なく なった とき おのずと →
イザナミ の ループ は 解ける 。
術 に 頼る こと なく →
運命 を 自分 で 受け入れる ように 導く 術 。
抜け道 の ある 術 など 実戦 で は 危なくて 使え ない 。
そういう 意味 で イザナミ は 禁 術 に なって いる 。
だから カブト が 自分 以外 の 誰 か に 成り 代わる こと を やめれば →
ループ から 出る こと は できる 。
うち は 一族 闘争 の 歴史 。
その 歴史 の 中 で イザナギ に 伴う 術 者 の おごり 。
個 の 暴走 …。 そして 一族 内 で の 対立 。
それ を 止める ため の イザナミ 。
イザナギ と イザナミ が 対 の 禁 術 と して 存在 する 歴史 は わかった 。
過去 を 教訓 と して 運命 を 受け入れ →
前 に 進んで いく ため の 戒め と いう の も わから なく は ない 。
だが なぜ … なぜ そんな 術 を わざわざ カブト に かけた んだ ?
脱出 できる って こと は …。
こいつ は 昔 の 俺 に 似て いた 。
すべて を 手 に 入れた つもりで →
何でもな せる と 猛進 しよう と する 。
だからこそ 己 の 失敗 に おびえ →
己 に 失敗 は ない のだ と 自分 に ウソ を つく 。
結果 それ を ごまかす 方法 と して →
他人 の 力 を 信用 し なく なった の が 俺 だ 。
カブト の 場合 は それ を ごまかす 方法 と して →
他人 の 力 を も すべて 自分 の 力 だ と 思い込んだ 。
こいつ の こと も わかる んだ 。
この 忍 の 世に 翻弄 さ れた 者 同士 →
どうしても 自分 自身 を 許し 認める こと が でき ない こと も …。
確かに こいつ の やって いる こと は 間違って いる 。
だが こいつ だけ を 責める の も 間違い だ 。
カブト に は 俺 と 違い 死ぬ 前 に 気づいて ほしい 。
こんな やつ の ため に →
なんで 兄さん が そこ まで する 義理 が ある !?
こいつ と 兄さん は 違う !
兄さん は 完璧だった 。 ( イタチ ) サスケ 。
俺 は 別 天神 と いう 瞳 術 まで 使い →
お前 を 操る かたち で 導こう と した 。
誰 より も お前 を 子供 扱い し →
守る べき 対象 と して しか 見 ず →
お前 の 力 を 信用 して い なかった 。
なんで あれ 一 つ と して 一 つ で 完璧 なんて もの は →
ない の かも しれ ない 。
だからこそ 補う もの が 引き寄せ られる ように 生まれ →
そば で 対 を 成して →
初めて 少し でも よい 方向 へ 近づける のだ と 思う 。
イザナギ と イザナミ の 術 の ように 。
俺 を 見て 俺 に なかった もの を お前 に は 探して ほしい 。
だから 俺 を 完璧だった なんて 言って くれる な 。
まずは …。
( カラス の 鳴き声 )
( カブト ) そんな はず は ない ! 僕 は 完璧に なる 存在 だ !
こんな の は … 僕 じゃ ない !
いつまで 大 蛇 丸 に 成り 代わって いる !
この ループ から 抜け たい なら お前 の 失敗 を 見つめ 直せ 。
うるさい !
《 ここ で 火 遁 が くる の は わかって いる 》
水 遁 水 龍 …。 水 遁 水 龍 弾 の 術 !
うわ っ !
《 写 輪 眼 で 術 の 先 読み を …》
♪♪~
何 が 失敗 だった と いう んだ !?
この 僕 の やってきた どこ に 失敗 が あった と !?
( カブト ) 僕 は ただ 自分 の 存在 を 誰 か に →
見て もらい たい だけ だった !
認めて もらい たい だけ だった !
それ の どこ が 失敗 だった と いう んだ !
まずは ありのままの 自分 を →
自分 自身 が 認めて やる こと だった 。
そう し え さえ すれば 誰 に も ウソ を つく こと は なかった 。
お前 に も 俺 自身 に も 。
ウソ に 信頼 は なく 背中 を 預ける 仲間 は でき ん 。
そして … ウソ は 本当の 自分 すら 見え なく させる 。
《 こんな … こんな とこ に 閉じ込め られ なきゃ →
今頃 戦争 に 勝って …》
とっくに 寝て る 時間 だった のに 。
イタチ め ~!!
( ウルシ ) もう 9 時 か …。
どうした ? いや →
さっさと この 戦争 を 終わら せて ゆっくり 寝 たい と 思って な 。
俺 たち 末端 の 忍 に は もう 何 が 何やら 。
詳しい こと は いつも わかん ねえ し よ 。
まあ な 。
お前 この 戦争 が 終わったら どう すんだ ?
とりあえず 家 に 帰る か な 。
戦争 が 終わって 五 大国 が このまま 仲間 で いる なら →
ずっと 任務 で 会えて ない 弟 も →
帰って きて る かも しれ ない から さ 。
帰る 所 が ある やつ は うらやましい な 。
お前 も 来る か ? 俺 と 一緒に 。 え ?
俺 の 家 は 孤児院 だ から よ 。
それ に 弟 が いたら 傷 を みて もらう と いい 。
ありがとう ウルシ 。
《 今度 こそ 帰って くる と いい な …。
カブト 》
これ より 穢土 転生 の 術 を 止める 。
( イタチ ) これ で … 転生 の 死人 は すべて 消える 。
戦争 も 終わり の 時 が 近づく 。
なら … 兄さん あんた も …。
俺 は 木 ノ 葉 隠れ の うち は イタチ と して →
もう 一 度 忍 里 を 守る こと が できる 。
もう この 世界 に 未練 は ない 。
なぜ だ ! 兄さん に →
あんな こと を さ せた 木 ノ 葉 の ため に →
なんで また 兄さん が !?
兄さん が 許せて も 俺 が 木 ノ 葉 を 許せ ない !
この世 に 未練 が ないだ と ?
俺 を こんなふうに さ せた の は 兄さん な んだ ぞ !
ハァ ハァ ハァ …。
(( サスケ は お前 に 任せる 。
俺 は 1 人 で 何でも しよう と し 失敗 した 。
今度 は それ こそ 仲間 に 任せる さ ))
お前 を 変え られる の は もう 俺 じゃ ない 。
だから せめて … この 術 を 止める こと が →
今 の 俺 に できる こと 。
ナルト に 託した こと を ないがしろに し ない ため に も な 。
( イタチ ) 穢土 転生 の 術 を 止める 。
印 を 教えろ 。
月 読 !
( イタチ ) 約束 は 果たした 。
あと は 頼んだ ぞ 。 ナルト 。