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スケットダンス, SKET Dance Episode 50

( ヒメコ ) 見 て み これ 。 ( ボッスン ) ん ?

私 手 こんなん な ん で 。

指 な こう し て ここ に つく ねん 。 すご ない ?

やって み 。 や だ ね 。

どこ が すげ え ん だ よ そんな もん 。

指 が 手 の 甲 に つく の が 将来 何 か の 役 に 立つ の か ?

立つ わ ! 何 か ショー 的 な もん に 出 られる ん ちゃ う の 。

何 の ショー だ よ … 。

ん ~ スイッチ やって み !

( スイッチ ) でき ない 。 な でき へん やろ ! 私 すご ない ! ?

何 だ そんな もん 。 余裕 だっ つう の 。

ん ? あれ ? イテテテ !

あ ~ ! ほら やっぱり でき へん 。

私 の ほう が すご い ~ !

は ? 何 言って ん の ? まだ 俺 は 力 を →

20 パーセント しか 出し て ない ん です けど !

ほ な 早う あと 80 パーセント の パワー 出 せ や !

うる せ え な 今 やる よ !

やって や ん よ 俺 やって や ん よ … 。

もう し ゃあ ない な 。 私 が 手伝った る わ ~ 。

もっと 力 入れ て グイッ と 曲げ ん ねん 。

やめ っ … イタタタタ !

う わ ぁ ~ ! う わ っ !

アイ タタ … 。

すま ん ボッスン 。 やり すぎ た わ 。

大丈夫 か ? あ … 。

あぁ … た たぶん … 。 たぶん ?

何 か ね … 。

何 か 変 な 音 し た 。 ボッス ~ ン ! !

あぁ … あ ~ 痛 え 痛 え なぁ 。

おい 見てくれ よ スイッチ 。

俺 の 手 こんなん なっちゃ っ た よ ~ 。

ど っか の バカ 女 が よ ぉ 俺 に 暴行 を は たらい て →

手 を こんなに し ち まった ん だ よ ~ 。

手首 が やわら け え ん だ か 指 が ひん 曲がる ん だ か →

知 ん ねえ けど よ … 何 か それ が 特技 な ん だって さ 。

人 を 襲う の と 手 が グ ニッ と →

気持 悪く 曲が ん の が 特技 な ん だって さ !

そりゃ 俺 も さ ~ 悪ふざけ する こと も ある よ 。

でも ね これ でも 俺 なり に 正直 に 生き てる つもり だ よ 。

人 を 助け たい ! その 一 心 で ね こう いう 部活 を 作って さ 。

及ばずながら も 人助け と いう 活動 を →

やら せ て もらって ん だ よ 。 それ が なんで ね ! ?

手のひら ひっくり返さ れ て →

指 を 逆 側 に 折ら れる なんて いう 仕打ち を ね →

受け なきゃ な ん ねえ ん だ っ つう 話 です よ !

もう ええ わ い !

あ … わかった わかった 。

ほん ま 悪かった って 。

何でも する から もう 許し て くれ や 。

何でも する ?

お ぉ … 。

召使い 契約 書 。

「 私 鬼塚 一 愛 は →

藤崎 佑 助 の 召使い に なる こと を ここ に 約束 いたし ます 。

どんな 命令 に も 服従 … 」 。

サ サイン し た で … 。 イエス !

は ~ っ は っ は !

これ でも う お前 は 俺 の 召使い だ ぞ !

手 が 治る まで 何でも 言う こと 聞か なきゃ いけ ねえ ん だ ぞ !

絶対 逆らっちゃ 駄目 な ん だ ぞ ~ !

わかった わかった 。 は ぁ ?

わかった ?

何 か … あれ ? 勘違い し て らっしゃる ?

え ? 何 な の その 言い 方 は 。

そこ は 「 かしこまり まし た ご 主人 様 」 。

じゃ ねえ の ? え ぇ ~ ! ? 嫌 や そんな ん !

う っ … 。 ん … 。

か … かしこまり まし た ご 主人 さ … 。

ちょっと 待った ~ !

スイッチ 文化 祭 の とき に 使った … 。 あれ だ な 。

さすが わかって る 。

こっち 方面 は 任せ て くれ 。 え … 。

かしこまり まし た ご 主人 様 … 。

( 2 人 ) お ぉ … 。 何 か ひと言 !

うるさい わ 。

また これ を 着る こと に なる なんて … 。

「 ガッ ドガ ガガガ ビュッ ! ボッ 。

ガン ! ぐ あ ~ ! ヒュンッ 。

なに ! ? ここ だ ! ザッ 。

終わり だ 。 バッ 残像 だ なに ! ? 」 。

あ ちょっと … もう いい わ 。

なん や もう ええ の ? もっと 漫画 読 ん だ ん のに 。

いや 声 だけ だ と 何だか さっぱり … 。

《 これ じゃ 駄目 だ 。 もっと ガンガン 攻める べし ! よし 》

ああ 腹 減った ~ !

俺 は 腹 が 減った ぞ ~ !

よっ しゃ ! あっ いや … はい ご 主人 様 。

おやつ の シュー クリーム で ござい ます !

ご 主人 様 あ ~ ん で ござい ます !

《 な … なん だ ?

うむ … 苦しゅう ない !

苦しゅう … 》

あれ ? 口 ん 中 入れ へん 。

う えっ ! ゴホッ ゴホッ ! 何 や ねん ?

どん だけ 不器用 な ん だ お前 ! 大き さ 考えろ !

マイ マウス イズ これ だけ ! OK ! ?

す … す ん ま へん ご 主人 様 。

飲み物 だ ! 余 は ノド が 渇 い た !

コーラ だ コーラ ! コーラ を 飲ま せろ この 金髪 バカ メイド !

はい ご 主人 様 !

《 あれ ? 》

い や ぁ ほん ま ご 主人 様 は コーラ お 好き ど す なぁ 。

《 なんか しゃべり 方 が 舞 妓 はん み たく なって ん な 》

飲 ん で おくれ やす 。 ん 。

《 なん だ ? 何 か 変 だ ぞ 。

いつも と 違う この 感じ 。

体 の 奥 の ほう が なぜ か ジ ~ ン と … ジ ~ ン と 。

いや ツ ~ ン と ! 》

ゴフッ ! ゴホッ ! ウエッ ! 何 や ねん ?

自分 の ペース … 自分 の ペース で 飲み たい !

お前 が 飲ま せろ 言う たん やろ が !

ご 主人 様 が 言わ はり まし た ん ど すえ 。

ええ い もう いい ! う ~ ん !

《 なんか 違う なぁ 。

もっと 王様 気分 味わ える はず な の に 。

部室 に いたって やる こと なんて ね え ん だ よ な 。

そう だ 》

ドゥ ~ ン ドゥ ~ ン ドゥ ~ ン … 。

《 ぬ っ ふ っふ っ ふ っ … 。

や っぱ この 状況 を 人 に 見せびらかさ なきゃ なぁ 》

よ お キャプテ ~ ン !

練習 頑張って る か ね ? わ っ は っは っ は !

( 千秋 ) ボッスン ヒメコ ちゃん !

ボッスン 手 怪我 し た ん だ って ? 大丈夫 ?

い や ぁ なん の なん の たいした こと ある よ 。

ど っか の バカ の おかげ で よ ~ !

俺 じゃ なかったら 死 ん で た かも な 。

わ っ は っは っ は っ は !

服 かわいい ね ヒメコ ちゃん 。 あれ ?

どう かし た の ? ヒメコ ちゃん 。

え ? なに なに なに ? 何 が ? 何 が ?

ずっと ボッスン の 後ろ に い て … 。

ああ その こと ~ ?

い や ぁ や っぱ 上下 関係 って いう の か なぁ ?

下 の 者 … あっ ここ 大事 ね 。

下 の 者 が さ ぁ 上 の 者 と →

肩 並べ て 歩く の は おかしい でしょ ~ 。

だから や っぱ 3 歩 後ろ 歩く よう →

指示 さ せ て もらって る 。

マシュマロ 大盛り で 。

はい ご 主人 様 !

フガフガ ウグウグ … 。

こんなに 詰め込む な ボケ ! で ござい ます ね ご 主人 様 !

モガ フグ モガ モガ … モガ フグ モガ モガ … 。

少し は 加減 する こと を 覚えろ バカ 女 ! で ござい ます ね ご 主人 様 。

モガ モガ フグ フグ モガ モガ フグ フグ … 。

じゃあ 俺 ちょっと グラウンド 一 周 パトロール し て くっ から →

と 申し て おり ます 。 では 。 は ぁ どう も … 。

ご 主人 様 お供 いたし ま ~ す 。

フガッ 。 何 ? あれ 。

説明 し よ う 。

ふ ~ ん ボッスン って 子供 よ ね 。

それ に イマイチ わかって ない な 。 そう ね 。

ヒメコ ちゃん ボッスン の こと いつ だって … 。

いざ とい う とき は 頼り に なる 人 だ し ね 。

ヒメコ ちゃん なり に お礼 の つもり な の か な ?

飴 ! はい 。

ゲホゲホッ ゴホゴホッ ! はい ご 主人 様 。

ペロ キャン の サバ 味噌 味 で ござい ます 。 ゲホッ ウゲェ ~ !

その わり に は ヒメコ の ほう が 楽し ん で いる よう に 見える が 。

たぶん 本人 も 気づ い て ない だ ろ う な 。

だから なんで ペロ キャン な ん だ よ ! もっと うまい 飴 よこせ !

これ 以上 の もの を 私 は 知り ませ ん !

なに を ! 貴 様 は むかう の か ?

ふん ! チッ … 。

ほんと に お め え は 使え ねえ な 。 ( 打撃 音 )

ボール !

ヒメコ ~ ! ん っ ?

ふ ぬ ~ っ !

う ぉ ~ あっ ぶ ね え ~ ! だ … 大丈夫 だった か ! ?

はい … ご 主人 様 … 。

ご め ~ ん ! 大丈夫 だった ?

危なかった よ ! 俺 じゃ なかったら 死 ん で た かも な 。 ワッハッハッ !

ワッハッハッハッ ! ん っ ! ? ボッスン 。

なん だ ?

召使い の 分 際 で ご 主人 様 と 呼び や がれ … 。

ボッスン … あんた なんで 右手 無事 な ん ?

あぁ ~ っ ! !

う わ っ … ちょ っ … やめろ ~ !

あ ~ れ ~ !

ご っつ きれい な 手 し とる !

ど ない な っと ん ねん ! 指 折れ て へん や ん け !

おまえ 私 騙し とった ん かい !

いや … 全然 騙し て ねえ って !

病院 行ったら ね なんか ね 指 脱臼 し て た みたい で ね 。

それ で ね すげ え 痛い 思いし て ね 指 入れ て もらった 。

俺 泣か なかった 。

そん で さ … えっ と 指 は ま ぁ 折れ て なかった ん だ けど →

なんか 動かす な と か 言わ れ て →

その 医者 が 包帯 大げさ に 巻く もん だ から … 。

あれ ~ ? ちょっと 聞い てる ?

ほら 俺 ご 主人 様 だ よ ねぇ 。

なんで お前 ずっと 目 光って ん の ?

ご 主人 様 。 あっ はい ?

お 世話 に なり まし た 。 お 暇 を 取ら せ て いただき ます 。

うら ~ っ ! ! ぐ ぼっ … ! !

あっ … ティッシュ 取って もらって いい す か ?

自分 で 取れ や 。

( 仁 ) あっ … デート し て もらって いい っす か ?

自分 と ? いや や 。

( 仁 ) ねぇ いい じゃ ない っす か ~ 。 俺 に も メイド の 格好 し て ください 。

もう ええ ねん 。 しつこい 。

だって 別に 彼 氏 と か 好き な 人 と か い ない ん でしょ う ?

おれ へん よ 。 じゃあ いい じゃ ない っす か ~ !

せめて デート だけ でも … 。 もう ええ ねん ! しつこい !

ヒメコ さん も しか して … 。

やっぱり ボッスン さん と つきあって ん じゃ … 。

あぁ ~ っ ! !

お前 まだ そんな こと 言う と ん の かい !

もう ええ ねん ! しつこい !

私 と ボッスン は そんな ん と ちゃ う !

あぁ … 後ろ … ボッスン さん だ ! ウソ つく な サル ~ !

ウィ ~ ガシャン 。 ウィ ~ ガシャン 。

ウィ ~ ガシャン 。

ほん ま やった … 。 ウィ ~ ガシャン 。

ウィ ~ ガッ シャ ~ シュ ~ 。

いらっしゃい 。 お前 が 来た ん やろ … 。

おい 見ろ ヒメコ 。 口 の とこ に 線 描 い たら →

すげ え ロボット っぽく なった ぞ 。 プハッ !

アホ や 。 アホ や こいつ !

目 も 描 い たら ええ わ 。 目 も ! ? ま ぁ いい や 。

( 鼻歌 )

怪しい … 。

おし 。 さ ~ て と とりあえず 部室 行 こ か ~ 。

そう いえ ば 今日 スイッチ 用事 が ある と か 言う て た な 。

そう だ っけ ? おう 仁 じゃ ねえ か 。

お前 も 来る か ? 茶 でも 飲 ん で け よ 。

えっ ? マジ っす か ! ? あぁ 。

あの じゃあ お ジャマ ついでに →

部活 見学 と か さ せ て もらって も いい っす か ?

は ぁ ~ ? 部活 見学 ?

いや ~ 俺 スケット 団 って おもしろい 部活 だ な って 思って て 。

駄目 です か ?

いや ~ 仁 … あの な はっきり 言う けど →

見学 は 全然 意味 ねえ と 思う ぞ 。 い い ん す !

せ や かて 私ら 依頼 が ない とき ほん ま なん も し て へん で 。

折り紙 と か やって ん で … 。 い い ん す それ でも !

って 折り紙 ! ? そう だ ぞ ~ 。

いや ~ それ でも 絶対 お ジャマ は し ませ ん !

い ない と 思って くれ て い い ん す !

むしろ その ほう が 助かり ます !

どう す か ! ? マア … ソウ イウ … コト ナラ … 。

ええ か ? ほん ま に ほっとく から な 。

はい !

( 仁 ) あの … ボッスン さん … 前 見え て ます ?

はい 。 ん っ 。

《 あの 2 人 は 絶対 仲 が よ すぎる 。

間近 で 会話 を 聞い て →

つきあって る か どう か 見 て やる ぞ ! 》

ほ い で な あれ や ねん て 。

A 組 の 中谷 さん ダイエット し て 5 キロ も 痩せ た ん や て 。

すご ない ? うん 。

ほん ま 努力 の 人 や わ 。 頭 下がる わ 。

あんた も な 菓子 ばっかり 食う と ったら 太る ん や で 。

なん や 横 に なん の かい 。 言う てる そば から これ や 。

あんた 牛 に なんで ほん ま 。 あぁ ?

ほん で また 寝 て まう ん やろ お腹 出し て 。

知ら ん で 私 。 あぁ ? う っせ え な 。

うるさい て なん や ねん ! あんた の ため に 言う と ん の やろ !

クッション 出 そ か ? ん ? いや いい 。

あぁ お 茶 な 。 今 入れる わ 。 よ っこ い せ と 。

あれ や ねん ちょうど な ええ お 茶 もろ てん 。

ちょ お 待 っと き や 。 ( お茶 を 入れる 音 )

ほ い 。

気 い つけ な 熱い で 。 ん 。

うまい やろ ? ん 。

これ な ヤバ 沢 さん に もろ たん や けど な →

や っぱ ちゃ う わ 風味 が ちゃ う 。

あの 人 持って き て くれる お茶 は 風味 が ちゃ う わ 。

あ ~ 痛 て え 。 首 超 痛 て え 。

なん や ねん もう 。 こない だ の 後遺症 ちゃ う やろ な !

私 言 うた やろ クッション 出 そ かて 。

いい ん だ よ め ん どくせ え 。

めん どくさい って なん や の ! 出す ん の 私 や のに !

ちょ お 待 っと っ て な 。

私 が 中学 の とき 家庭 科 で 作った やつ 持って き て あった ん よ 。

え ~ どこ 置 い た かな ~ っと 。

あった あった 。 ほ い こんなん 。

ここ の な アップリケ が うまい こと いった 思う ね や ん か 。

いや いい よ どう でも 。

やわらかきゃ なんでも いい 。

何 だ ? クマ か これ ? ネズミ ?

アホ や な あんた マングース や 。

マングース なんで ?

ほん ま は な ネコ が よ かって ん 。

私 ネコ 好き やろ ネコ かわいらしい な 。

でも な かわいい ネコ の 絵 →

描か れ へん かって ん 。

いや マングース も 描 け て ねえ けど 。

また そんな ん 言う て ~ 。

ほ な あんた が ネコ の 絵 描 い て くれ たら →

私 アップリケ する わ 。 なん だ その コラボレーション 。

あ 知 っと っ た ? NA 組 の 中谷 さん な →

ネコ 飼う てんねん て 。 4 匹 や て すご ない ?

ふ … 。

夫婦 か ! !

夫婦 か あんた ら は ! ! は あ ?

黙って 見 てりゃ なんだ それ ! もう 我慢 でき ねえ 。

言わ せ て もらう ! 恋人 通り 越し て →

夫婦 か ! !

お わ ! なん や ねん ! アチッ !

服 濡れ ちゃ った じゃ ねえ か !

いい っす か ? あんた ら 自分 で 気づ い て ない だけ です 。

はた から 見 たら どう 見 て も カップル です 。

おいおい 聞き 捨て なら ねえ な 。

どう 見 たら 俺 ら が カップル に 見え ん だ よ 。

( 仁 ) どこ から どう 見 て も です !

いくら 同じ 部活 だ から って →

つきあって も ない 男女 は 普通 ここ まで ベタベタ し ない っす よ 。

ベタベタ なんか し て へん わ ! ベタベタ なんか し て ねえ よ !

よし わかった 。 そこ まで 言わ れ ちゃ 俺 も 不愉快 だ 。

俺 もう ヒメコ と しゃべ ん ねえ ぞ 。 なん や と !

なん や ねん ! ほ な 私 も しゃべら ん わ !

ええ ! ? いや ちょっと !

( 仁 ) なんで そう いう こと に なる ん す か ! !

と いう わけ で なりゆき で 生物 部 から 依頼 を 受け て き た 。

生物 部 に は 大工 仕事 が 得意 な 部員 が い ない らしく →

ひと つ 作って ほしい そう だ 。 2 人 と も よろしく 頼む ぞ 。

なんで 上 から も の 言う ねん 。

よし 設計 図 は こんな もん か 。

上等 だ さすが ボッスン 。

せ や な さすが ボ … 。

あの 2 人 ケンカ し てる の か ? いや 違う ん すけ ど 。

( 仁 ) めん どくさい っす ね あの 2 人 。

よし 。 ふう こっち の 板 は 切れ た ぜ 。

なん や なんか 難しい な 。

頑張れ ヒメコ カッコ 笑 。

お前 なんで 見 て ん ねん !

よっ ! ぐ っ … 切れ ん 。

駄目 や あか ん !

何 や ねん 。

痛 っ ! どう し た ボッスン 。

いや ちょっと クギ で 指 を ヘヘ なに 大丈夫 だ 。

な なん だ よ これ 。

い らん の やったら 捨てろ 言う て くれ スイッチ 。

お前 が 絆創膏 持ち歩 い て た なんて 意外 だ ぜ 。

もっと ガサツ な 女 か と 思って た けど な 。

何 や と ! ? 何 だ よ 。

私 か て な →

ちょっと は 女らしい ところ あん ねん 。

知って る っ つう の 。

何 や ねん ! 私 の こと なんか 何 も 知ら ん くせ に !

知って る よ お前 が 河原 の 捨て 犬 に ミルク あげ て た こと も な !

み 見 て た ん か 。 た たまたま だ よ 。

たまたま 通りかかった だけ さ 。

え ? も しか して ボッスン も あの 犬 心配 し て … 。

そんな こと どう でも いい だ ろ 早く 巣箱 こしらえよ う ぜ 。

日 が 暮れ ち まう よ !

初恋 か !

シャイ な 初恋 真っ盛り の 中学生 か あんた ら は !

( 2 人 ) 何て ! ? あいつ の こと は 気 に なる けれど →

照れ と 自 意識 で うまく しゃべ れ ない 男子 と 女子 か !

え ぇ ! ? 相手 が 自分 の こと →

悪く 思って ない の は わかって いる くせ に →

素直 に なる の が 恥ずかしく て つい ケンカ に なる けど →

そんな ん が ちょっと 嬉しかったり する →

いちばん 楽しい 時 か 。 なん や こいつ !

( 叫び声 )

いや もう いい っす わ 。

どっち に しろ ヒメコ さん が 俺 に 気 が ない の は わかって る し →

ただ ボッスン さん と は どう な の か な って の を →

確認 し と き たかった だけ な ん で 。

今日 見 て て よく わかり まし た 。

あの 2 人 の 仲 に は 入って い け ない っす 。

ふむ 気持 は わかる が な 仁 君 。

彼ら の 関係 は そう 簡単 に 言い表 せる もの で も ない と 思う ぞ 。

え ? ボッスン は いい やつ だ し →

大人 な 面 を 持ち合わせ て いる が →

見 て の とおり 全体 的 に は 幼い 男 だ 。

彼 は 本当 に 何 も わかって ない の だ ろ う 。

一方 ヒメコ は … 正直 俺 に も よく わから ない 。

そんなに 単純 じゃ ない ん だ 。

ヒメコ が ボッスン を 慕う 気持 の 根底 に は →

他人 に は わかり 得 ない 特殊 な 感 情 が ある 。

それ は ボッスン が 自分 を この 場所 に 導 い て くれ た と いう 恩 。

友情 や 愛情 と 言う より →

感謝 や 尊敬 に 近い 感情 から 始まって いる の だ ろ う 。

だから ボッスン の 役 に 立ち たい と いう 気持 が →

まず 先 に ある ん だ 。

それ は 俺 も 同じ だ から わかる 。

きっと ヒメコ 自身 も →

自分 の 深い 気持 まで は 理解 し て ない の かも しれ ない し →

あえて 理解 しよ う と し て ない よう に 見える 。

だから あまり 探 ろ う と する な 。

本人 は このまま が いい と 思って る ん だ 。

今 の ところ は な 。

俺 に は お 二 人 の 関係 は 難しく て よく わかん ね っす よ 。

そう だ な 何せ 本人 たち に も よく わかって ない の だ から 。

恋人 でも 友達 でも もちろん 夫婦 で も ない 。

でも あえて ひと言 で 言い表す なら … 。

絆 … と しか 言 え ない か 。

イェ ~ イ !

わかり まし た ま ぁ 何となく だ けど 。

でも あきらめ ない っす よ 俺 。

スケット 団 の 絆 に は かなわなく て も 恋愛 は また 別 だ 。

また 部室 遊び に 行って も いい です か ?

あぁ もちろん だ ガンバレヨ カッコ 笑 。

なんか 嫌 な 言い 方 っす ね 。

そや って また 落とし た もん 食う て 。

いい ん だ よ 畳 は セーフ だ 。 あれ 何 や の ? これ また →

足 の 爪 ! ま ぁ よう ここ まで 切ら ん と 伸ばし た もん や な 。

ほん ま もう 鬼 の 子 み たい や ない の !

長く て も 別に 死な ねえ よ 。

何 や の それ ? また そんな ん 言う て 。

あか ん 早 よ 切り 私 の 爪 切り どこ やった か な っと 。

ほ い 爪 切り 。 い い っつ って ん だ ろ クソ ババア 。

誰 が クソ ババア や の ! 誰 に 向かって 言う と ん の それ !

お … 親子 か ~ !

( ヒメコ ) 見 て み これ 。 ( ボッスン ) ん ?

私 手 こんなん な ん で 。

指 な こう し て ここ に つく ねん 。 すご ない ?

やって み 。 や だ ね 。

どこ が すげ え ん だ よ そんな もん 。

指 が 手 の 甲 に つく の が 将来 何 か の 役 に 立つ の か ?

立つ わ ! 何 か ショー 的 な もん に 出 られる ん ちゃ う の 。

何 の ショー だ よ … 。

ん ~ スイッチ やって み !

( スイッチ ) でき ない 。 な でき へん やろ ! 私 すご ない ! ?

何 だ そんな もん 。 余裕 だっ つう の 。

ん ? あれ ? イテテテ !

あ ~ ! ほら やっぱり でき へん 。

私 の ほう が すご い ~ !

は ? 何 言って ん の ? まだ 俺 は 力 を →

20 パーセント しか 出し て ない ん です けど !

ほ な 早う あと 80 パーセント の パワー 出 せ や !

うる せ え な 今 やる よ !

やって や ん よ 俺 やって や ん よ … 。

もう し ゃあ ない な 。 私 が 手伝った る わ ~ 。

もっと 力 入れ て グイッ と 曲げ ん ねん 。

やめ っ … イタタタタ !

う わ ぁ ~ ! う わ っ !

アイ タタ … 。

すま ん ボッスン 。 やり すぎ た わ 。

大丈夫 か ? あ … 。

あぁ … た たぶん … 。 たぶん ?

何 か ね … 。

何 か 変 な 音 し た 。 ボッス ~ ン ! !

あぁ … あ ~ 痛 え 痛 え なぁ 。

おい 見てくれ よ スイッチ 。

俺 の 手 こんなん なっちゃ っ た よ ~ 。

ど っか の バカ 女 が よ ぉ 俺 に 暴行 を は たらい て →

手 を こんなに し ち まった ん だ よ ~ 。

手首 が やわら け え ん だ か 指 が ひん 曲がる ん だ か →

知 ん ねえ けど よ … 何 か それ が 特技 な ん だって さ 。

人 を 襲う の と 手 が グ ニッ と →

気持 悪く 曲が ん の が 特技 な ん だって さ !

そりゃ 俺 も さ ~ 悪ふざけ する こと も ある よ 。

でも ね これ でも 俺 なり に 正直 に 生き てる つもり だ よ 。

人 を 助け たい ! その 一 心 で ね こう いう 部活 を 作って さ 。

及ばずながら も 人助け と いう 活動 を →

やら せ て もらって ん だ よ 。 それ が なんで ね ! ?

手のひら ひっくり返さ れ て →

指 を 逆 側 に 折ら れる なんて いう 仕打ち を ね →

受け なきゃ な ん ねえ ん だ っ つう 話 です よ !

もう ええ わ い !

あ … わかった わかった 。

ほん ま 悪かった って 。

何でも する から もう 許し て くれ や 。

何でも する ?

お ぉ … 。

召使い 契約 書 。

「 私 鬼塚 一 愛 は →

藤崎 佑 助 の 召使い に なる こと を ここ に 約束 いたし ます 。

どんな 命令 に も 服従 … 」 。

サ サイン し た で … 。 イエス !

は ~ っ は っ は !

これ でも う お前 は 俺 の 召使い だ ぞ !

手 が 治る まで 何でも 言う こと 聞か なきゃ いけ ねえ ん だ ぞ !

絶対 逆らっちゃ 駄目 な ん だ ぞ ~ !

わかった わかった 。 は ぁ ?

わかった ?

何 か … あれ ? 勘違い し て らっしゃる ?

え ? 何 な の その 言い 方 は 。

そこ は 「 かしこまり まし た ご 主人 様 」 。

じゃ ねえ の ? え ぇ ~ ! ? 嫌 や そんな ん !

う っ … 。 ん … 。

か … かしこまり まし た ご 主人 さ … 。

ちょっと 待った ~ !

スイッチ 文化 祭 の とき に 使った … 。 あれ だ な 。

さすが わかって る 。

こっち 方面 は 任せ て くれ 。 え … 。

かしこまり まし た ご 主人 様 … 。

( 2 人 ) お ぉ … 。 何 か ひと言 !

うるさい わ 。

また これ を 着る こと に なる なんて … 。

「 ガッ ドガ ガガガ ビュッ ! ボッ 。

ガン ! ぐ あ ~ ! ヒュンッ 。

なに ! ? ここ だ ! ザッ 。

終わり だ 。 バッ 残像 だ なに ! ? 」 。

あ ちょっと … もう いい わ 。

なん や もう ええ の ? もっと 漫画 読 ん だ ん のに 。

いや 声 だけ だ と 何だか さっぱり … 。

《 これ じゃ 駄目 だ 。 もっと ガンガン 攻める べし ! よし 》

ああ 腹 減った ~ !

俺 は 腹 が 減った ぞ ~ !

よっ しゃ ! あっ いや … はい ご 主人 様 。

おやつ の シュー クリーム で ござい ます !

ご 主人 様 あ ~ ん で ござい ます !

《 な … なん だ ?

うむ … 苦しゅう ない !

苦しゅう … 》

あれ ? 口 ん 中 入れ へん 。

う えっ ! ゴホッ ゴホッ ! 何 や ねん ?

どん だけ 不器用 な ん だ お前 ! 大き さ 考えろ !

マイ マウス イズ これ だけ ! OK ! ?

す … す ん ま へん ご 主人 様 。

飲み物 だ ! 余 は ノド が 渇 い た !

コーラ だ コーラ ! コーラ を 飲ま せろ この 金髪 バカ メイド !

はい ご 主人 様 !

《 あれ ? 》

い や ぁ ほん ま ご 主人 様 は コーラ お 好き ど す なぁ 。

《 なんか しゃべり 方 が 舞 妓 はん み たく なって ん な 》

飲 ん で おくれ やす 。 ん 。

《 なん だ ? 何 か 変 だ ぞ 。

いつも と 違う この 感じ 。

体 の 奥 の ほう が なぜ か ジ ~ ン と … ジ ~ ン と 。

いや ツ ~ ン と ! 》

ゴフッ ! ゴホッ ! ウエッ ! 何 や ねん ?

自分 の ペース … 自分 の ペース で 飲み たい !

お前 が 飲ま せろ 言う たん やろ が !

ご 主人 様 が 言わ はり まし た ん ど すえ 。

ええ い もう いい ! う ~ ん !

《 なんか 違う なぁ 。

もっと 王様 気分 味わ える はず な の に 。

部室 に いたって やる こと なんて ね え ん だ よ な 。

そう だ 》

ドゥ ~ ン ドゥ ~ ン ドゥ ~ ン … 。

《 ぬ っ ふ っふ っ ふ っ … 。

や っぱ この 状況 を 人 に 見せびらかさ なきゃ なぁ 》

よ お キャプテ ~ ン !

練習 頑張って る か ね ? わ っ は っは っ は !

( 千秋 ) ボッスン ヒメコ ちゃん !

ボッスン 手 怪我 し た ん だ って ? 大丈夫 ?

い や ぁ なん の なん の たいした こと ある よ 。

ど っか の バカ の おかげ で よ ~ !

俺 じゃ なかったら 死 ん で た かも な 。

わ っ は っは っ は っ は !

服 かわいい ね ヒメコ ちゃん 。 あれ ?

どう かし た の ? ヒメコ ちゃん 。

え ? なに なに なに ? 何 が ? 何 が ?

ずっと ボッスン の 後ろ に い て … 。

ああ その こと ~ ?

い や ぁ や っぱ 上下 関係 って いう の か なぁ ?

下 の 者 … あっ ここ 大事 ね 。

下 の 者 が さ ぁ 上 の 者 と →

肩 並べ て 歩く の は おかしい でしょ ~ 。

だから や っぱ 3 歩 後ろ 歩く よう →

指示 さ せ て もらって る 。

マシュマロ 大盛り で 。

はい ご 主人 様 !

フガフガ ウグウグ … 。

こんなに 詰め込む な ボケ ! で ござい ます ね ご 主人 様 !

モガ フグ モガ モガ … モガ フグ モガ モガ … 。

少し は 加減 する こと を 覚えろ バカ 女 ! で ござい ます ね ご 主人 様 。

モガ モガ フグ フグ モガ モガ フグ フグ … 。

じゃあ 俺 ちょっと グラウンド 一 周 パトロール し て くっ から →

と 申し て おり ます 。 では 。 は ぁ どう も … 。

ご 主人 様 お供 いたし ま ~ す 。

フガッ 。 何 ? あれ 。

説明 し よ う 。

ふ ~ ん ボッスン って 子供 よ ね 。

それ に イマイチ わかって ない な 。 そう ね 。

ヒメコ ちゃん ボッスン の こと いつ だって … 。

いざ とい う とき は 頼り に なる 人 だ し ね 。

ヒメコ ちゃん なり に お礼 の つもり な の か な ?

飴 ! はい 。

ゲホゲホッ ゴホゴホッ ! はい ご 主人 様 。

ペロ キャン の サバ 味噌 味 で ござい ます 。 ゲホッ ウゲェ ~ !

その わり に は ヒメコ の ほう が 楽し ん で いる よう に 見える が 。

たぶん 本人 も 気づ い て ない だ ろ う な 。

だから なんで ペロ キャン な ん だ よ ! もっと うまい 飴 よこせ !

これ 以上 の もの を 私 は 知り ませ ん !

なに を ! 貴 様 は むかう の か ?

ふん ! チッ … 。

ほんと に お め え は 使え ねえ な 。 ( 打撃 音 )

ボール !

ヒメコ ~ ! ん っ ?

ふ ぬ ~ っ !

う ぉ ~ あっ ぶ ね え ~ ! だ … 大丈夫 だった か ! ?

はい … ご 主人 様 … 。

ご め ~ ん ! 大丈夫 だった ?

危なかった よ ! 俺 じゃ なかったら 死 ん で た かも な 。 ワッハッハッ !

ワッハッハッハッ ! ん っ ! ? ボッスン 。

なん だ ?

召使い の 分 際 で ご 主人 様 と 呼び や がれ … 。

ボッスン … あんた なんで 右手 無事 な ん ?

あぁ ~ っ ! !

う わ っ … ちょ っ … やめろ ~ !

あ ~ れ ~ !

ご っつ きれい な 手 し とる !

ど ない な っと ん ねん ! 指 折れ て へん や ん け !

おまえ 私 騙し とった ん かい !

いや … 全然 騙し て ねえ って !

病院 行ったら ね なんか ね 指 脱臼 し て た みたい で ね 。

それ で ね すげ え 痛い 思いし て ね 指 入れ て もらった 。

俺 泣か なかった 。

そん で さ … えっ と 指 は ま ぁ 折れ て なかった ん だ けど →

なんか 動かす な と か 言わ れ て →

その 医者 が 包帯 大げさ に 巻く もん だ から … 。

あれ ~ ? ちょっと 聞い てる ?

ほら 俺 ご 主人 様 だ よ ねぇ 。

なんで お前 ずっと 目 光って ん の ?

ご 主人 様 。 あっ はい ?

お 世話 に なり まし た 。 お 暇 を 取ら せ て いただき ます 。

うら ~ っ ! ! ぐ ぼっ … ! !

あっ … ティッシュ 取って もらって いい す か ?

自分 で 取れ や 。

( 仁 ) あっ … デート し て もらって いい っす か ?

自分 と ? いや や 。

( 仁 ) ねぇ いい じゃ ない っす か ~ 。 俺 に も メイド の 格好 し て ください 。

もう ええ ねん 。 しつこい 。

だって 別に 彼 氏 と か 好き な 人 と か い ない ん でしょ う ?

おれ へん よ 。 じゃあ いい じゃ ない っす か ~ !

せめて デート だけ でも … 。 もう ええ ねん ! しつこい !

ヒメコ さん も しか して … 。

やっぱり ボッスン さん と つきあって ん じゃ … 。

あぁ ~ っ ! !

お前 まだ そんな こと 言う と ん の かい !

もう ええ ねん ! しつこい !

私 と ボッスン は そんな ん と ちゃ う !

あぁ … 後ろ … ボッスン さん だ ! ウソ つく な サル ~ !

ウィ ~ ガシャン 。 ウィ ~ ガシャン 。

ウィ ~ ガシャン 。

ほん ま やった … 。 ウィ ~ ガシャン 。

ウィ ~ ガッ シャ ~ シュ ~ 。

いらっしゃい 。 お前 が 来た ん やろ … 。

おい 見ろ ヒメコ 。 口 の とこ に 線 描 い たら →

すげ え ロボット っぽく なった ぞ 。 プハッ !

アホ や 。 アホ や こいつ !

目 も 描 い たら ええ わ 。 目 も ! ? ま ぁ いい や 。

( 鼻歌 )

怪しい … 。

おし 。 さ ~ て と とりあえず 部室 行 こ か ~ 。

そう いえ ば 今日 スイッチ 用事 が ある と か 言う て た な 。

そう だ っけ ? おう 仁 じゃ ねえ か 。

お前 も 来る か ? 茶 でも 飲 ん で け よ 。

えっ ? マジ っす か ! ? あぁ 。

あの じゃあ お ジャマ ついでに →

部活 見学 と か さ せ て もらって も いい っす か ?

は ぁ ~ ? 部活 見学 ?

いや ~ 俺 スケット 団 って おもしろい 部活 だ な って 思って て 。

駄目 です か ?

いや ~ 仁 … あの な はっきり 言う けど →

見学 は 全然 意味 ねえ と 思う ぞ 。 い い ん す !

せ や かて 私ら 依頼 が ない とき ほん ま なん も し て へん で 。

折り紙 と か やって ん で … 。 い い ん す それ でも !

って 折り紙 ! ? そう だ ぞ ~ 。

いや ~ それ でも 絶対 お ジャマ は し ませ ん !

い ない と 思って くれ て い い ん す !

むしろ その ほう が 助かり ます !

どう す か ! ? マア … ソウ イウ … コト ナラ … 。

ええ か ? ほん ま に ほっとく から な 。

はい !

( 仁 ) あの … ボッスン さん … 前 見え て ます ?

はい 。 ん っ 。

《 あの 2 人 は 絶対 仲 が よ すぎる 。

間近 で 会話 を 聞い て →

つきあって る か どう か 見 て やる ぞ ! 》

ほ い で な あれ や ねん て 。

A 組 の 中谷 さん ダイエット し て 5 キロ も 痩せ た ん や て 。

すご ない ? うん 。

ほん ま 努力 の 人 や わ 。 頭 下がる わ 。

あんた も な 菓子 ばっかり 食う と ったら 太る ん や で 。

なん や 横 に なん の かい 。 言う てる そば から これ や 。

あんた 牛 に なんで ほん ま 。 あぁ ?

ほん で また 寝 て まう ん やろ お腹 出し て 。

知ら ん で 私 。 あぁ ? う っせ え な 。

うるさい て なん や ねん ! あんた の ため に 言う と ん の やろ !

クッション 出 そ か ? ん ? いや いい 。

あぁ お 茶 な 。 今 入れる わ 。 よ っこ い せ と 。

あれ や ねん ちょうど な ええ お 茶 もろ てん 。

ちょ お 待 っと き や 。 ( お茶 を 入れる 音 )

ほ い 。

気 い つけ な 熱い で 。 ん 。

うまい やろ ? ん 。

これ な ヤバ 沢 さん に もろ たん や けど な →

や っぱ ちゃ う わ 風味 が ちゃ う 。

あの 人 持って き て くれる お茶 は 風味 が ちゃ う わ 。

あ ~ 痛 て え 。 首 超 痛 て え 。

なん や ねん もう 。 こない だ の 後遺症 ちゃ う やろ な !

私 言 うた やろ クッション 出 そ かて 。

いい ん だ よ め ん どくせ え 。

めん どくさい って なん や の ! 出す ん の 私 や のに !

ちょ お 待 っと っ て な 。

私 が 中学 の とき 家庭 科 で 作った やつ 持って き て あった ん よ 。

え ~ どこ 置 い た かな ~ っと 。

あった あった 。 ほ い こんなん 。

ここ の な アップリケ が うまい こと いった 思う ね や ん か 。

いや いい よ どう でも 。

やわらかきゃ なんでも いい 。

何 だ ? クマ か これ ? ネズミ ?

アホ や な あんた マングース や 。

マングース なんで ?

ほん ま は な ネコ が よ かって ん 。

私 ネコ 好き やろ ネコ かわいらしい な 。

でも な かわいい ネコ の 絵 →

描か れ へん かって ん 。

いや マングース も 描 け て ねえ けど 。

また そんな ん 言う て ~ 。

ほ な あんた が ネコ の 絵 描 い て くれ たら →

私 アップリケ する わ 。 なん だ その コラボレーション 。

あ 知 っと っ た ? \ NA 組 の 中谷 さん な →

ネコ 飼う てんねん て 。 4 匹 や て すご ない ?

ふ … 。

夫婦 か ! !

夫婦 か あんた ら は ! ! は あ ?

黙って 見 てりゃ なんだ それ ! もう 我慢 でき ねえ 。

言わ せ て もらう ! 恋人 通り 越し て →

夫婦 か ! !

お わ ! なん や ねん ! アチッ !

服 濡れ ちゃ った じゃ ねえ か !

いい っす か ? あんた ら 自分 で 気づ い て ない だけ です 。

はた から 見 たら どう 見 て も カップル です 。

おいおい 聞き 捨て なら ねえ な 。

どう 見 たら 俺 ら が カップル に 見え ん だ よ 。

( 仁 ) どこ から どう 見 て も です !

いくら 同じ 部活 だ から って →

つきあって も ない 男女 は 普通 ここ まで ベタベタ し ない っす よ 。

ベタベタ なんか し て へん わ ! ベタベタ なんか し て ねえ よ !

よし わかった 。 そこ まで 言わ れ ちゃ 俺 も 不愉快 だ 。

俺 もう ヒメコ と しゃべ ん ねえ ぞ 。 なん や と !

なん や ねん ! ほ な 私 も しゃべら ん わ !

ええ ! ? いや ちょっと !

( 仁 ) なんで そう いう こと に なる ん す か ! !

と いう わけ で なりゆき で 生物 部 から 依頼 を 受け て き た 。

生物 部 に は 大工 仕事 が 得意 な 部員 が い ない らしく →

ひと つ 作って ほしい そう だ 。 2 人 と も よろしく 頼む ぞ 。

なんで 上 から も の 言う ねん 。

よし 設計 図 は こんな もん か 。

上等 だ さすが ボッスン 。

せ や な さすが ボ … 。

あの 2 人 ケンカ し てる の か ? いや 違う ん すけ ど 。

( 仁 ) めん どくさい っす ね あの 2 人 。

よし 。 ふう こっち の 板 は 切れ た ぜ 。

なん や なんか 難しい な 。

頑張れ ヒメコ カッコ 笑 。

お前 なんで 見 て ん ねん !

よっ ! ぐ っ … 切れ ん 。

駄目 や あか ん !

何 や ねん 。

痛 っ ! どう し た ボッスン 。

いや ちょっと クギ で 指 を ヘヘ なに 大丈夫 だ 。

な なん だ よ これ 。

い らん の やったら 捨てろ 言う て くれ スイッチ 。

お前 が 絆創膏 持ち歩 い て た なんて 意外 だ ぜ 。

もっと ガサツ な 女 か と 思って た けど な 。

何 や と ! ? 何 だ よ 。

私 か て な →

ちょっと は 女らしい ところ あん ねん 。

知って る っ つう の 。

何 や ねん ! 私 の こと なんか 何 も 知ら ん くせ に !

知って る よ お前 が 河原 の 捨て 犬 に ミルク あげ て た こと も な !

み 見 て た ん か 。 た たまたま だ よ 。

たまたま 通りかかった だけ さ 。

え ? も しか して ボッスン も あの 犬 心配 し て … 。

そんな こと どう でも いい だ ろ 早く 巣箱 こしらえよ う ぜ 。

日 が 暮れ ち まう よ !

初恋 か !

シャイ な 初恋 真っ盛り の 中学生 か あんた ら は !

( 2 人 ) 何て ! ? あいつ の こと は 気 に なる けれど →

照れ と 自 意識 で うまく しゃべ れ ない 男子 と 女子 か !

え ぇ ! ? 相手 が 自分 の こと →

悪く 思って ない の は わかって いる くせ に →

素直 に なる の が 恥ずかしく て つい ケンカ に なる けど →

そんな ん が ちょっと 嬉しかったり する →

いちばん 楽しい 時 か 。 なん や こいつ !

( 叫び声 )

いや もう いい っす わ 。

どっち に しろ ヒメコ さん が 俺 に 気 が ない の は わかって る し →

ただ ボッスン さん と は どう な の か な って の を →

確認 し と き たかった だけ な ん で 。

今日 見 て て よく わかり まし た 。

あの 2 人 の 仲 に は 入って い け ない っす 。

ふむ 気持 は わかる が な 仁 君 。

彼ら の 関係 は そう 簡単 に 言い表 せる もの で も ない と 思う ぞ 。

え ? ボッスン は いい やつ だ し →

大人 な 面 を 持ち合わせ て いる が →

見 て の とおり 全体 的 に は 幼い 男 だ 。

彼 は 本当 に 何 も わかって ない の だ ろ う 。

一方 ヒメコ は … 正直 俺 に も よく わから ない 。

そんなに 単純 じゃ ない ん だ 。

ヒメコ が ボッスン を 慕う 気持 の 根底 に は →

他人 に は わかり 得 ない 特殊 な 感 情 が ある 。

それ は ボッスン が 自分 を この 場所 に 導 い て くれ た と いう 恩 。

友情 や 愛情 と 言う より →

感謝 や 尊敬 に 近い 感情 から 始まって いる の だ ろ う 。

だから ボッスン の 役 に 立ち たい と いう 気持 が →

まず 先 に ある ん だ 。

それ は 俺 も 同じ だ から わかる 。

きっと ヒメコ 自身 も →

自分 の 深い 気持 まで は 理解 し て ない の かも しれ ない し →

あえて 理解 しよ う と し て ない よう に 見える 。

だから あまり 探 ろ う と する な 。

本人 は このまま が いい と 思って る ん だ 。

今 の ところ は な 。

俺 に は お 二 人 の 関係 は 難しく て よく わかん ね っす よ 。

そう だ な 何せ 本人 たち に も よく わかって ない の だ から 。

恋人 でも 友達 でも もちろん 夫婦 で も ない 。

でも あえて ひと言 で 言い表す なら … 。

絆 … と しか 言 え ない か 。

イェ ~ イ !

わかり まし た ま ぁ 何となく だ けど 。

でも あきらめ ない っす よ 俺 。

スケット 団 の 絆 に は かなわなく て も 恋愛 は また 別 だ 。

また 部室 遊び に 行って も いい です か ?

あぁ もちろん だ ガンバレヨ カッコ 笑 。

なんか 嫌 な 言い 方 っす ね 。

そや って また 落とし た もん 食う て 。

いい ん だ よ 畳 は セーフ だ 。 あれ 何 や の ? これ また →

足 の 爪 ! ま ぁ よう ここ まで 切ら ん と 伸ばし た もん や な 。

ほん ま もう 鬼 の 子 み たい や ない の !

長く て も 別に 死な ねえ よ 。

何 や の それ ? また そんな ん 言う て 。

あか ん 早 よ 切り 私 の 爪 切り どこ やった か な っと 。

ほ い 爪 切り 。 い い っつ って ん だ ろ クソ ババア 。

誰 が クソ ババア や の ! 誰 に 向かって 言う と ん の それ !

お … 親子 か ~ !