♪ ~
~ ♪
( エルシィ ) 神 に ー さ ま お 夜食 の ケーキ が 出来 まし た !
( 爆発 音 ) ( 桂 馬 ( け いま ) ) ギャー !
( エルシィ ) 神 に ー さ ま 待って ください
昨日 の あれ は 事故 な ん です ちょっと 小麦粉 の 分量 を 間違え て …
( 桂 馬 ) 人間 界 で は それ で ケーキ が 爆発 し たり し ない
お前 は この 世界 の こと を 知ら な さ すぎる !
少し は 一般 常識 を 勉強 しろ !
何度 も 言わ せる な
今どき の パートナー キャラ は 知性 と 個性 が 必要 な ん だ
じゃあ 神様 は 今どき の パートナー です ね
( 桂 馬 ) お前 主観 で 話す な そっち が パートナー な の !
私 も ちゃんと 教習 受け まし た 人間 界 の こと も 勉強 し まし た よ
日本 史 なんか 優 で し た
( エルシィ ) 日本 博士 です ( 桂 馬 ) ふ ~ ん
( 桂 馬 ) ちなみに その とき 最後 に 習った 出来事 は 何 だ
( エルシィ ) え ?
( 侍 ) く … 黒船 で ご ざる ! ( 町人 ) 黒船 が 来 た ぞ !
( 漁師 ) 黒い 船 だ !
( 人々 ) 黒い ぞ ! 黒 ! 船 !
( ペリー ) 開国 し なさい
確か … こんな …
グラウンド の 横 に 図書 館 が ある
そこ で 世 の 中 の こと を 勉強 しろ
ああ …
こちら の 学校 は 何でも そろって る ん です ね
わ あ ~
よ ー し 勉強 し ま しょ う
一般 常識 一般 常識 ♪
ああ …
ん … “ チョベリバ KY ナウ な ヤング に バカウケ ”
ん ?
も … もう 少し わかり やすい の から …
あ !
う う う … う う う ~
か … かっこいい ! 真っ赤 です
“ しょうぼう しゃ ”
今 の 時代 は こんな もの が かっ歩 し て いる ん です ね
( 男性 A ) 消防 車 が 来 た ぞ !
( 男性 B ) 消防 車 だ ! ( 男性 C ) 赤い ぞ !
( 男性 D ) 赤い ! ( 男性 E ) 赤 !
もっと この 車 の こと 知り たい です !
探し に 行き ま しょ う
しょうぼう しゃ しょうぼう しゃ ♪
しょうぼう しゃ ♪
しょうぼう しゃ … しょうぼう しゃ …
ああ … 本 が 多い あっ そう だ !
こう いう とき は “ 受付 で 聞く ” です よ !
ん …
う ~ ん ん
あ ? あ …
あの すみません これ と 同じ よう な 本 は どこ に …
あの …
あ ? 聞こえ て ない ?
ああ …
( 栞 ( しおり ) ) う ~ ん
あの ~
う わ っ す … すみません
( 栞 ) は ! ああ …
ああ …
( 栞 ) ああ あっ あ … えっ えっ えっ え …
ん ん …
ああ …
な … 何 か … 用 で ご ざる か ?
え ? “ ご ざる ” ?
( エルシィ ) あっ
ああ 本 の セリフ が …
( 栞 ) 何 か ご用 でしょ う か ?
あの … 消防 車 が 載って る 本 ほか に ない です か ?
あの …
放 課 後 に また 来 て く だ さい
放 課 後 ? 放 課 後 です か ?
( 栞 ) ん ん … ん ん …
( エルシィ ) ん ?
( 栞 ) ん ん … ん ん …
( 駆け 魂 ( たま ) センサー ) ドロドロ ドロドロ …
( 駆け 魂 ( たま ) センサー ) ドロドロ ドロドロ …
( エルシィ ) あ !
( 駆け 魂 ( たま ) センサー ) ドロドロ ドロドロ …
( 駆け 魂 ( たま ) センサー ) ドロドロ ドロドロ …
あ !
( 駆け 魂 ( たま ) センサー ) ドロドロ ドロドロ …
( 駆け 魂 センサー ) ドロドロ ドロドロ …
( 駆け 魂 センサー ) ドロドロ ドロドロ …
( エルシィ ) あっ ああ …
( 栞 ) し … 静か に お 願い し ます
( 駆け 魂 センサー ) ドロドロ ドロドロ …
( 駆け 魂 センサー ) ドロドロ ドロドロ …
( 駆け 魂 センサー ) ドロドロ ドロドロ …
( エルシィ ) あ … すみません
( エルシィ ) あの 人 … あの 子 の 中 に 駆け 魂 が …
( エルシィ ) か ー み ー の ー み ー ♪
♪ ( か の ん が 歌う “ 鳩 ポッポ ” )
( 桂 馬 ) か ー み ー の ー み ー
( エルシィ ) こっち です こっち です よ
図書 委員 の 子 に 反応 が !
また か もう 図書 館 へ は 行き 飽き た よ
え ? あ …
( 桂 馬 ) 最近 ゲーム で 絶対 出 て くる ん だ よ 図書 委員 が
図書 館 は 大抵 の 学校 に ある から な
そこ を ホーム と する キャラ なら ―
出現 ポイント も 絞ら れる し イベント も 作り やすい
今や 図書 委員 は 学園 もの の ゲーム に 欠かせ ない ―
激戦 区 中 の 激戦 区 だ
よっぽど 優秀 な ヤツ じゃ ない と やる 気 ゼロ だ な
( エルシィ の ため 息 )
優秀 じゃ なかった よう な …
だって 消防 車 の 本 の ある 所 すぐ に 教え て くれ なかった し …
消防 車 ?
フン 中途半端 な ヤツ だったら 抗議 の ユーザー 葉書 出し て やる
( エルシィ ) どこ 宛て に です か ?
( エルシィ ・ 桂 馬 ) ん ?
( 栞 ) お 待た せ し まし た
この 図書 館 で 消防 車 が 載って いる 本 全部 です これ で …
( 栞 ) 458 冊 あり ます ( エルシィ ) あ !
ああ … う わ ~
( 栞 ) ここ まで が 消防 車 が テーマ の 本
これ は 挿絵 に 消防 車 が 載って い ます
これ は 根津 ( ね ず ) と いう 刑事 の 思い出 話 で 火事 の くだり が …
( 桂 馬 ) ふ ~ ん
ウチ の 図書 館 すごい 検索 が できる ん だ な ん ?
ん ?
( 栞 ) 検索 じゃ あり ませ ん 大体 覚え て いる の です
私 この 図書 館 の 本 全部 読 ん で い ます から
なんて 言っちゃ ダメダメ
そんな こと 言ったら 気味 悪 がら れ ちゃ う
わ ー じゃあ 消防 車 の 本 ―
こんなに 持って き て それ は どう な の ?
こっち の ほう が 気味 悪い じゃ ない
2 ~ 3 冊 で よかった の かも …
もう 一 度 どんな 消防 車 が 見 たい です か って 聞こ う かな
いやいや そんな 今さら
ああ … どう しよ う
( 桂 馬 ) ん …
( 栞 ) ハァ … ( 桂 馬 ) ん ?
無口 な 人 です ね
( 栞 ) 人 と 触れ合う の は 苦手
でも いい の
本 さえ あれ ば …
ここ に いれ ば 私 は 大丈夫
この 城 の 中 で 私 は 生き て いく ん だ
フフッ
今回 も また 難敵 そう です ね
ところで お前 は 何 の 勉強 を し て た ん だ ?
え ?
( 栞 ) 私 は 本 が 好き ここ が 大好き
1 冊 の 本 は 1 つ の 世界
異なる 言葉 の 異なる 世界
1 つ の 棚 は 1 つ の 宇宙
無限 に 広がる 空想 の 空間
ここ に いれ ば 私 は どこ に でも 行 ける
誰 に でも な れる
何でも できる
本 は 紙 と 文字 そして 人 が 奏でる アンサンブル
はるか な 時 を 越え て 思い を 伝える 魔法
本 は 芸術 本 は 文化
本 は 奇跡 本 は 時代 本 は 命
本 は 太陽 本 は 歌
本 は 人生 本 は 約束
本 は 風 本 は 海
本 は 星 本 は 心
本 は 夢 本 は 希望
本 は 愛 本 は 喜び 本 は 感動
ハァ …
今日 も また 本 と 過ごす 時間 が 始まる
本当 の 私 の 時間 が …
( エルシィ ) “ 汐宮 ( しお み や ) 栞 2 年 C 組 ”
“ 12 月 26 日 生まれ ”
“ 血液型 B 図書 委員 ”
すごく 無口 な 子 です よ ね
そんな 子 と 仲良く な れる もの な の でしょ う か
わかる もん か が とりあえず 図書 委員 の 女子 に は 鉄則 が ある
鉄則 ?
( 桂 馬 ) 文系 女子 は 物静か で は ある が ―
頭 の 中 で は 人一倍 考え て いる もの な ん だ
へ ぇ ~
ギャーギャー 騒ぐ 割 に 頭 空っぽ なんて の と 対極 だ
( 桂 馬 ) この 内 的 な 二 面 性 が 文系 女子 の 魅力
控えめ ! 知的 !
これ から は 文系 女子 だ よ !
( エルシィ ) わかり まし た よ !
あっ でも どう やって その 心 の 声 を 聞く ん です か ?
これ だ から 素人 は … そんな の いつ でも 聞 ける じゃ ない か
ほら ここ
あの … これ は ゲーム で …
( 桂 馬 ) じゃあ 攻略 不可能 だ な
( エルシィ ) え ? あ … 神様 !
( 女子 生徒 ) え ~ ホント に ? ( 男子 生徒 ) ホント だ って
( 女子 生徒 ) だって さ それ って さ …
( 男子 生徒 ) じゃあ 今度 ウチ 来 て 見 て みる ?
( 女子 生徒 ) え ~ どう し よっ か なぁ
( 栞 ) なんて ふ らち な !
ここ は 知識 欲 を 満たす 神聖 な 場所 で あって ―
お 二 方 が あ いびき する 所 で は あり ませ ん の こと よ
そもそも “ 男女 七 歳 に し て 席 を 同 じゅう せ ず ” ―
と いう 言葉 に ある よう に “ 正し ひ 男女 交際 と い ふ もの は … ”
と いう 言葉 に ある よう に “ 正し ひ 男女 交際 と い ふ もの は … ”
( 委員 長 ) 汐宮 !
( 委員 長 ) 汐宮 !
( 委員 長 ) 汐宮 !
あ !
あ !
( 委員 長 ) ご 苦労 さん 毎日 毎日 すま ない ね
( 栞 ) いえ …
悪い けど ちょっと これ 頼ま れ て くれる ?
私 これ から 職員 室 に 用 が ある から お 願い ! ね !
( 栞 ) はい
ありがとう いい 知らせ 持って くる から !
ああ …
さよう なら 本 たち
間もなく あなた たち は この 図書 館 を 去る の
ある もの は ほか の 図書 館 ある もの は 古書 店
そして ある もの は …
( 桂 馬 ) ん ? ( エルシィ ) あ ?
( 栞 ) 本 は 紙 で あって 紙 で なし
蓄積 さ れ た 英知 の 記憶 それ を 簡単 に 捨てる なんて …
バカ …
あ …
う っ う う …
う っ うん …
う う う … ん ! ん ー ん ! う っ う う …
ああ …
あっ お … あっ あ … あっ あ …
あ !
う っ ああ …
あ …
( 桂 馬 ) ん …
( 栞 ) あ !
( 栞 の 心臓 の 音 )
( 栞 の 心臓 の 音 )
う う … ああ …
( 栞 の 心臓 の 音 )
( 栞 の 心臓 の 音 )
えっ 何 … 何 ?
( 桂 馬 ) ん ?
( 栞 ) この 人 確か 昨日 の …
今 助け て くれ た の か な
どう し て だ ろ う
あっ 親切 か 親切 だ な
でも なんで 私 を ?
あっ いや 普通 か な
そう だ お 礼 言わ ない と …
えー と … 普通 に 言え ば いい の か な
普通 と いう か ごく 軽い 感じ の …
あれ ? でも 昨日 会って る から ―
“ 昨日 は どう も … ” 的 な 一 文 を 付け た ほう が いい の か な
シミュレート し て みよ う
どう も 昨日 会い まし た よ ね
待って 待って 待って !
向こう は 覚え て ない かも しれ ない じゃ ない
えー と えー と …
いけ ない ! 迷って る 間 に また タイミング を 失っちゃ う
早く 何 か 言う の お 礼 を
早く … 早く !
あ … あり が ろ ん
あ …
♪ ~
~ ♪