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Fairy Tales, 孝行 もち 屋

孝行 もち 屋

孝行 もち 屋

むかし むかし 、 きっ ちょ むさん と 言う 、 とても ゆかいな 人 が い ました 。

さて 、 その きっ ちょ むさん が 、 ぶらぶら と 一 人 旅 に 出かけた 時 の こと です 。 ある 町 に 来て みる と 、 どこ か ので っ ち らしい 一 人 の 小僧 が 、 橋 の たもと に たたずんで 、 しくしく 泣いて いる のです 。 子ども好き なき っ ちょ むさん は 、 すぐ に 駆け寄る と 声 を かけ ました 。 「 おいおい 、 どうして 泣いて いる んだ ? 」 急に 声 を かけ られて 小僧 は びっくり し ました が 、 きっ ちょ むさん の やさし そうな 顔 を 見る と 安心 した の か 、 涙 を ふく と 事情 を 話して くれ ました 。 「 わたし は 、 すぐ そこ の 、 もち 屋 の 小僧 で 、 重松 ( しげ まつ ) と いう もの です 。 実は 昨日 、 五郎 兵 衛 ( ごろ べ え ) さん と いう お 金持ち の ご 隠居 さん から 、 お 祝い に 使う から と 、 もち を 五十 枚 用意 する ように と 頼ま れた のです が 、 先ほど 、 出来 上がった 五十 枚 の もち を 持って 届け に 行った ところ 、 どう 数え 間違えた の か 、 もち は 四十九 枚 しか ない のです 。 すると ご 隠居 さん が 、 火 の 様 に 怒り 出して 」 「 なるほど 。 それ で 、 何と 言って 怒った ん だい ? 」 「 はい 、『 祝い の もち に 、 より に も よって 四十九 と は な んだ ! 四十九 は 、 始終 苦 ( しじゅう く ) と 言って 、 この うえ も ない 縁起 の 悪い 数 だ ! 』 と 」 「 それ は 、 もっともな 言い分 だ な 」 「 はい 。 そこ で わたし は 、 すぐ 店 に 戻って 、 残り の 一 枚 を 持って くる と いって あやまり ました が 、 ご 隠居 さん は 、 どうしても 聞き入れて くれ ませ ん 。 そして 、『 こんな 縁起 の 悪い もち は 、 早く 持って 帰れ ! 』 と 、 もち を みんな 突き返さ れて し ました 。 しかし 、 このまま 店 に もち を 持って 帰れば 、 主人 から この もち を 、 わたし に 買い取れ と 言う に 違い あり ませ ん 。 でも 、 わたし の 家 は 、 母 一 人 で 貧しい 暮らし を して いる から 、 そんな お 金 は あり ませ ん 」 少年 の 足元 を 見る と 、 なるほど 、 てんびん 棒 と 、 もち を 入れた 箱 が 積み重ねて あり ます 。 きっ ちょ むさん は 、 気の毒 そうに 少年 と もち 箱 を 見比べる と 、 何 か 良い 方法 は 無い か と 考え ました 。 「 四十九 は 始終 苦 で 、 縁起 が 悪い 数 だ が 、 それ を 縁起 の いい 数 に する に は ・・・。 そう だ ! 」 そして 名案 を 思い ついて 、 にこにこ し ながら 小僧 に 言い ました 。 「 重松 さん 、 わし が お前 と 一緒に 行って 、 その もち を ご 隠居 さん に おさめて やろう 」 「 しかし 、 あの ご 隠居 さん は 、 頑固な 人 だ から 、 一 度 言い 出したら 誰 が 行って も だめです よ 」 「 な に 、 わし に まかせる が いい 。 それ に 、 うち の 村 の 庄屋 さん も そう だ が 、 そう 言う 頑固な 人 を やり込める の が 、 また 楽しい んだ 」 こうして きっ ちょ むさん と 重松 は 、 五郎 兵 衛 隠居 の 家 に やってき ました 。 ところが 隠居 は 、 重松 の 顔 を 見た とたん 、 「 しょうこり も なく 、 また やって 来た の か ! 縁起 が 悪い 、 帰れ 帰れ 」 と 、 どなり つけ ました 。 すると 後ろ に いた きっ ちょ むさん が 、 ニコニコ 顔 で 前 に 進み 出 ました 。 「 ご 隠居 さん 、 おめでとう ございます ! 」 「 は あ ? き さま は 、 誰 だ ? 」 「 はい 、 わたし は 重松 の 兄 で 、 ただいま 、 もち 屋 に 手伝い に まいって いる 者 で ございます 」 「 それ が 、 何 を し に 来た 」 「 実は 、 もち は 五十 枚 と の ご 注文 でした が 、 お 祝い と いう 事 なので 、 わざわざ 一 枚 少なく 持って あがら せた ので ございます 」 「 何 を 言う ! 四十九 は 、 始終 苦 ( しじゅう く ) と 言って 、 この 上 も ない 縁起 の 悪い 数 だ 。 商売人 の くせ に 、 そんな 事 も わから ぬ の か ! 」 「 いいえ 、 ご 隠居 さん 。 世の中 に 四十九 と いう 数 ほど 、 縁起 の 良い もの は あり ませ ん よ 」 「 なぜ じゃ ! 」 「 だって 七七 、 四十九 と いって 、 四十九 は 、 七福神 が 七 組 も 集まった 数 で は あり ませ ん か 」 きっ ちょ むさん が こう 言う と 、 ご 隠居 さん は 、 しばらく 考えて い ました が 、 やがて なるほど と 思った の か 、 いっぺんに 機嫌 を 直して 言い ました 。 「 う ー む 、 七福神 が 七 組 か 。 確かに これ は 縁起 が よい ! 気 に 入った ぞ ! よし 、 早く もち 代 を 払って やろう 。 それ に 、 お前 たち に も 祝い 物 を あげよう 。 さあ 、 何なり と 望め ! 」 「 それ は ありがとう ございます 。 では わたし ども も 縁起 が 良い ように 、 大黒 さま の しきもの に いたし ます から 、 たわら の お 米 を いただき とう ございます 」 「 よし よし 、 では お 米 を 一俵 あげよう 」 ご 隠居 さん は 、 さっそく 下 男 に 言いつけて 、 お 米 を 一 俵 、 持って 来さ せ ました 。 する と 、 きっ ちょ むさん は 、 ご 隠居 さん に 頭 を 下げて 、 こう 言い ました 。 「 ご 隠居 さん 、 ありがとう ございます 。 でも これ で は 、 大黒 さま の かた ひざ 分 しか あり ませ ん よ 。 どの 絵 を 見て も 、 大黒 さま は 、 二 俵 並べて 、 座って おら れ ます 」 「 あっ 、 なるほど 。 しかし お前 、 ただ の もち 屋 で は ない なあ 」 ご 隠居 さん は 、 きっ ちょ むさん の とんち に 感心 し ながら 、 また 一 俵 を 持って 来さ せ ました 。 こうして 無事に もち を ご 隠居 さん に 収めた どころ か 、 お 米 を 二 俵 も 手 に 入れた きっ ちょ むさん は 、 深々と 頭 を 下げて お 礼 を 言う 重松 に 、 「 それ は そう と 、 おれ は まだ 旅 の 途中 だ から 、 こんな 重たい 物 は いら ない よ 。 では 、 がんばり な よ 」 と 、 二 俵 と も 重松 に くれて やり 、 また 旅 を 続けた と いう 事 です 。

おしまい

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孝行 もち 屋 こうこう||や filial piety|| Takayuki Mochi shop

孝行 もち 屋 こうこう||や Kōkō Mochiya

むかし むかし 、 きっ ちょ むさん と 言う 、 とても ゆかいな 人 が い ました 。 ||||||いう|||じん||| Long, long ago, there was a very cheerful person named Kicchomu.

さて 、 その きっ ちょ むさん が 、 ぶらぶら と 一 人 旅 に 出かけた 時 の こと です 。 ||||||||ひと|じん|たび||でかけた|じ||| well|||||||||||||||| Now, it was the time when this Kicchomu went off on a leisurely journey alone. ある 町 に 来て みる と 、 どこ か ので っ ち らしい 一 人 の 小僧 が 、 橋 の たもと に たたずんで 、 しくしく 泣いて いる のです 。 |まち||きて|||||||||ひと|じん||こぞう||きょう||||||ないて|| ||||||||so|||||||||||||standing|sobbing||| When he came to a certain town, he found a boy who seemed to be from somewhere nearby, standing by the bridge and crying softly. 子ども好き なき っ ちょ むさん は 、 すぐ に 駆け寄る と 声 を かけ ました 。 こども すき||||||||かけよる||こえ||| ||||||||ran over||||| The child-loving Kicchomu quickly ran over and called out. 「 おいおい 、 どうして 泣いて いる んだ ? ||ないて|| "Hey, hey, why are you crying?" 」   急に 声 を かけ られて 小僧 は びっくり し ました が 、 きっ ちょ むさん の やさし そうな 顔 を 見る と 安心 した の か 、 涙 を ふく と 事情 を 話して くれ ました 。 きゅうに|こえ||||こぞう|||||||||||そう な|かお||みる||あんしん||||なみだ||||じじょう||はなして|| |||||boy||||||||||kind||||||relief|||||||||||| Startled by the sudden voice, the boy was surprised, but when he saw Kicchomu's kind-looking face, he seemed to feel relieved, wiped his tears, and told him the situation. 「 わたし は 、 すぐ そこ の 、 もち 屋 の 小僧 で 、 重松 ( しげ まつ ) と いう もの です 。 ||||||や||こぞう||しげまつ|||||| ||||||rice cake shop||||Shigematsu|||||| I am a boy from the rice cake shop right over there, and my name is Shigematsu. 実は 昨日 、 五郎 兵 衛 ( ごろ べ え ) さん と いう お 金持ち の ご 隠居 さん から 、 お 祝い に 使う から と 、 もち を 五十 枚 用意 する ように と 頼ま れた のです が 、 先ほど 、 出来 上がった 五十 枚 の もち を 持って 届け に 行った ところ 、 どう 数え 間違えた の か 、 もち は 四十九 枚 しか ない のです 。 じつは|きのう|ごろう|つわもの|まもる||||||||かねもち|||いんきょ||||いわい||つかう|||||ごじゅう|まい|ようい||||たのま||||さきほど|でき|あがった|ごじゅう|まい||||もって|とどけ||おこなった|||かぞえ|まちがえた|||||しじゅうきゅう|まい||| |||||||||||||||||||||to use||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| Actually, yesterday, I was asked by a wealthy old man named Gorobei to prepare fifty rice cakes for a celebration. However, when I went to deliver the completed fifty rice cakes just now, I realized that for some reason I had only prepared forty-nine. すると ご 隠居 さん が 、 火 の 様 に 怒り 出して 」 「 なるほど 。 ||いんきょ|||ひ||さま||いかり|だして| |||||||||anger|| Then the old man got angry like fire and said, 'I see.' それ で 、 何と 言って 怒った ん だい ? ||なんと|いって|いかった|| So, what did you say to get angry? 」 「 はい 、『 祝い の もち に 、 より に も よって 四十九 と は な んだ ! |いわい||||||||しじゅうきゅう|||| Yes, "Regarding the celebratory rice cake, of all things, what about forty-nine?! 四十九 は 、 始終 苦 ( しじゅう く ) と 言って 、 この うえ も ない 縁起 の 悪い 数 だ ! しじゅうきゅう||しじゅう|く||||いって|||||えんぎ||わるい|すう| ||always|||||||||||||| Forty-nine is said to be 'constant suffering' and is an extremely unfortunate number! 』 と 」 「 それ は 、 もっともな 言い分 だ な 」 「 はい 。 ||||いいぶん||| ||||argument||| That's a very reasonable argument. そこ で わたし は 、 すぐ 店 に 戻って 、 残り の 一 枚 を 持って くる と いって あやまり ました が 、 ご 隠居 さん は 、 どうしても 聞き入れて くれ ませ ん 。 |||||てん||もどって|のこり||ひと|まい||もって||||||||いんきょ||||ききいれて||| So, I apologized and said I would go back to the store right away to bring the remaining piece, but the old man just wouldn't listen. そして 、『 こんな 縁起 の 悪い もち は 、 早く 持って 帰れ ! ||えんぎ||わるい|||はやく|もって|かえれ And he said, 'Get rid of such an ominous rice cake quickly!' 』 と 、 もち を みんな 突き返さ れて し ました 。 ||||つきかえさ||| ||||returned||| The translation of the Japanese text is: "And everyone pushed back the mochi." しかし 、 このまま 店 に もち を 持って 帰れば 、 主人 から この もち を 、 わたし に 買い取れ と 言う に 違い あり ませ ん 。 ||てん||||もって|かえれば|あるじ|||||||かいとれ||いう||ちがい||| |||||||if I return||||||||||||||| However, if I take this rice cake home to the shop like this, I'm sure the master will tell me to buy this rice cake from me. でも 、 わたし の 家 は 、 母 一 人 で 貧しい 暮らし を して いる から 、 そんな お 金 は あり ませ ん 」   少年 の 足元 を 見る と 、 なるほど 、 てんびん 棒 と 、 もち を 入れた 箱 が 積み重ねて あり ます 。 |||いえ||はは|ひと|じん||まずしい|くらし|||||||きむ|||||しょうねん||あしもと||みる||||ぼう||||いれた|はこ||つみかさねて|| But, my house is poor because my mother is living alone, so we don't have that kind of money. きっ ちょ むさん は 、 気の毒 そうに 少年 と もち 箱 を 見比べる と 、 何 か 良い 方法 は 無い か と 考え ました 。 ||||きのどく|そう に|しょうねん|||はこ||みくらべる||なん||よい|ほうほう||ない|||かんがえ| When Kicchomu looked at the boy and the mochi box with sympathy, he thought about whether there was a good way to help. 「 四十九 は 始終 苦 で 、 縁起 が 悪い 数 だ が 、 それ を 縁起 の いい 数 に する に は ・・・。 しじゅうきゅう||しじゅう|く||えんぎ||わるい|すう|||||えんぎ|||すう|||| "Forty-nine is a number that is always associated with suffering and is considered an unlucky number, but to turn it into a lucky number..." そう だ ! That's right! 」   そして 名案 を 思い ついて 、 にこにこ し ながら 小僧 に 言い ました 。 |めいあん||おもい|||||こぞう||いい| And then, coming up with a great idea, I said to the boy with a smile. 「 重松 さん 、 わし が お前 と 一緒に 行って 、 その もち を ご 隠居 さん に おさめて やろう 」 「 しかし 、 あの ご 隠居 さん は 、 頑固な 人 だ から 、 一 度 言い 出したら 誰 が 行って も だめです よ 」 「 な に 、 わし に まかせる が いい 。 しげまつ||||おまえ||いっしょに|おこなって|||||いんきょ||||||||いんきょ|||がんこな|じん|||ひと|たび|いい|だしたら|だれ||おこなって|||||||||| |||||||||||||||delivered||||||||||||||||||||||||||will leave it to|| Mr. Shigematsu, I'll go with you and deliver that rice cake to the old man. However, that old man is a stubborn person, so once he says something, it won't do any good no matter who goes. Don't worry, just leave it to me. それ に 、 うち の 村 の 庄屋 さん も そう だ が 、 そう 言う 頑固な 人 を やり込める の が 、 また 楽しい んだ 」   こうして きっ ちょ むさん と 重松 は 、 五郎 兵 衛 隠居 の 家 に やってき ました 。 ||||むら||しょうや|||||||いう|がんこな|じん||やりこめる||||たのしい|||||||しげまつ||ごろう|つわもの|まもる|いんきょ||いえ||| |||||||||||||||||to outsmart||||||||||||||||||||| However, our village's headman is also like that, but it is also enjoyable to outwit such stubborn people. With that, Kicchoumu and Shigematsu arrived at Goroheisuke's house. ところが 隠居 は 、 重松 の 顔 を 見た とたん 、 「 しょうこり も なく 、 また やって 来た の か ! |いんきょ||しげまつ||かお||みた|||||||きた|| However, as soon as the retired man saw Shigematsu's face, he exclaimed, 'You stubbornly came back again! It's bad luck, go away, go away!' 縁起 が 悪い 、 帰れ 帰れ 」 と 、 どなり つけ ました 。 えんぎ||わるい|かえれ|かえれ|||| He shouted at them. すると 後ろ に いた きっ ちょ むさん が 、 ニコニコ 顔 で 前 に 進み 出 ました 。 |うしろ|||||||にこにこ|かお||ぜん||すすみ|だ| Then, Kit Chomu, who was standing behind me, moved forward with a smiling face. 「 ご 隠居 さん 、 おめでとう ございます ! |いんきょ||| |retirement||| Congratulations, old man! 」 「 は あ ? Huh? き さま は 、 誰 だ ? |||だれ| Who are you? 」 「 はい 、 わたし は 重松 の 兄 で 、 ただいま 、 もち 屋 に 手伝い に まいって いる 者 で ございます 」 「 それ が 、 何 を し に 来た 」 「 実は 、 もち は 五十 枚 と の ご 注文 でした が 、 お 祝い と いう 事 なので 、 わざわざ 一 枚 少なく 持って あがら せた ので ございます 」 「 何 を 言う ! |||しげまつ||あに||||や||てつだい||||もの|||||なん||||きた|じつは|||ごじゅう|まい||||ちゅうもん||||いわい|||こと|な ので||ひと|まい|すくなく|もって|||||なん||いう |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||brought|||||| "Yes, I am the brother of Shigematsu, and I have come to help at the mochi shop." "Then, what have you come for?" "Actually, it was an order for fifty pieces of mochi, but since it’s for a celebration, I brought one piece less on purpose." "What are you saying!" 四十九 は 、 始終 苦 ( しじゅう く ) と 言って 、 この 上 も ない 縁起 の 悪い 数 だ 。 しじゅうきゅう||しじゅう|く||||いって||うえ|||えんぎ||わるい|すう| Forty-nine is the most unlucky number of all. 商売人 の くせ に 、 そんな 事 も わから ぬ の か ! しょうばいにん|||||こと||||| merchant|||||||||| You're a businessman, yet you don't understand such things? 」 「 いいえ 、 ご 隠居 さん 。 ||いんきょ| No, elder. 世の中 に 四十九 と いう 数 ほど 、 縁起 の 良い もの は あり ませ ん よ 」 「 なぜ じゃ ! よのなか||しじゅうきゅう|||すう||えんぎ||よい|||||||| In this world, there is nothing as auspicious as the number forty-nine. Why is that? 」 「 だって 七七 、 四十九 と いって 、 四十九 は 、 七福神 が 七 組 も 集まった 数 で は あり ませ ん か 」   きっ ちょ むさん が こう 言う と 、 ご 隠居 さん は 、 しばらく 考えて い ました が 、 やがて なるほど と 思った の か 、 いっぺんに 機嫌 を 直して 言い ました 。 |しちしち|しじゅうきゅう|||しじゅうきゅう||しちふくじん||なな|くみ||あつまった|すう||||||||||||いう|||いんきょ||||かんがえて|||||||おもった||||きげん||なおして|いい| |seventy-seven|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||all at once||||| " But," he said, "49 is the number of seven pairs of the Seven Gods of Good Fortune gathered together, isn't it? When Mr. Kitamura said this, the retired man thought about it for a while, but then he seemed to understand and suddenly changed his mood. 「 う ー む 、 七福神 が 七 組 か 。 |-||しちふくじん||なな|くみ| |||seven lucky gods|||| Hmm, the Seven Lucky Gods are seven groups. 確かに これ は 縁起 が よい ! たしかに|||えんぎ|| Indeed, this is auspicious! 気 に 入った ぞ ! き||はいった| I like it! よし 、 早く もち 代 を 払って やろう 。 |はやく||だい||はらって| Okay, let's pay for the glutinous rice as soon as possible. それ に 、 お前 たち に も 祝い 物 を あげよう 。 ||おまえ||||いわい|ぶつ|| And I'll give you something to celebrate, too. さあ 、 何なり と 望め ! |なんなり||のぞめ |whatever|| "Well then, wish for anything!" 」 「 それ は ありがとう ございます 。 Thank you very much. では わたし ども も 縁起 が 良い ように 、 大黒 さま の しきもの に いたし ます から 、 たわら の お 米 を いただき とう ございます 」 「 よし よし 、 では お 米 を 一俵 あげよう 」   ご 隠居 さん は 、 さっそく 下 男 に 言いつけて 、 お 米 を 一 俵 、 持って 来さ せ ました 。 ||||えんぎ||よい||おおくろ|||||||||||べい|||||||||べい||ひと たわら|||いんきょ||||した|おとこ||いいつけて||べい||ひと|たわら|もって|きたさ|| |||||||||||sacred cloth|||||||||||||||||||||||||||||told||||||||| Well then, we too will do as Daikoku-sama wishes, so we would like to receive a sack of rice." "Very well, I will give you a sack of rice." The old man immediately instructed the servant to bring a sack of rice. する と 、 きっ ちょ むさん は 、 ご 隠居 さん に 頭 を 下げて 、 こう 言い ました 。 |||||||いんきょ|||あたま||さげて||いい| Then, Kicchōmu-san bowed to the old man and said this. 「 ご 隠居 さん 、 ありがとう ございます 。 |いんきょ||| "Thank you very much, old man." でも これ で は 、 大黒 さま の かた ひざ 分 しか あり ませ ん よ 。 ||||おおくろ|||||ぶん||||| But this is only a knee length away from Daikoku-sama. どの 絵 を 見て も 、 大黒 さま は 、 二 俵 並べて 、 座って おら れ ます 」 「 あっ 、 なるほど 。 |え||みて||おおくろ|||ふた|たわら|ならべて|すわって||||| "Whenever I look at any painting, Daikokuten is sitting with two bags of rice placed side by side." "Ah, I see." しかし お前 、 ただ の もち 屋 で は ない なあ 」   ご 隠居 さん は 、 きっ ちょ むさん の とんち に 感心 し ながら 、 また 一 俵 を 持って 来さ せ ました 。 |おまえ||||や||||||いんきょ|||||||||かんしん||||ひと|たわら||もって|きたさ|| "However, you are not just an ordinary rice cake shop," the old man said, impressed by Kicchomu's cleverness, and had another bale brought in. こうして 無事に もち を ご 隠居 さん に 収めた どころ か 、 お 米 を 二 俵 も 手 に 入れた きっ ちょ むさん は 、 深々と 頭 を 下げて お 礼 を 言う 重松 に 、 「 それ は そう と 、 おれ は まだ 旅 の 途中 だ から 、 こんな 重たい 物 は いら ない よ 。 |ぶじに||||いんきょ|||おさめた||||べい||ふた|たわら||て||いれた|||||しんしんと|あたま||さげて||れい||いう|しげまつ|||||||||たび||とちゅう||||おもたい|ぶつ|||| ||||||||delivered|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| Kichomu-san, who had not only successfully delivered the mochi to his mistress, but also obtained two bales of rice, bowed deeply and thanked Shigematsu, saying, "Well, I'm still on my way, so I don't need this kind of heavy thing. では 、 がんばり な よ 」 と 、 二 俵 と も 重松 に くれて やり 、 また 旅 を 続けた と いう 事 です 。 |||||ふた|たわら|||しげまつ|||||たび||つづけた|||こと| So, 'Do your best,' he gave Nishimatsu the two bags and continued his journey.

おしまい The end