注文 の 多い 料理 店 / 宮沢 賢治
ちゅうもん||おおい|りょうり|てん|みやさわ|けんじ
order||many|dish|restaurant|Miyazawa|Kenji
Ein Restaurant mit vielen Aufträgen / Kenji Miyazawa
The restaurant with many orders / Kenji Miyazawa
Un restaurante de muchos pedidos / Kenji Miyazawa
주문이 많은 요리점 / 미야자와 켄지
Restauracja wielu zamówień / Kenji Miyazawa
订单很多的餐厅/宫泽贤治
訂單很多的餐廳 / Kenji Miyazawa
注文 の 多い 料理 店 / 宮沢 賢治
ちゅうもん||おおい|りょうり|てん|みやさわ|けんじ
|||||Miyazawa|Kenji
Meistbestelltes Restaurant / Kenji Miyazawa
A restaurant with many orders / Kenji Miyazawa
주문이 많은 요리점 / 미야자와 겐지
二 人 の 若い 紳士 が 、 すっかり イギリス の 兵隊 の かたち を して 、 ぴかぴか する 鉄砲 を かついで 、 白熊 の ような 犬 を 二 疋 ひきつれて 、 だいぶ 山奥 やまおく の 、 木 の 葉 の かさかさ した とこ を 、 こんな こと を 云い ながら 、 あるいて おり ました 。
ふた|じん||わかい|しんし|||いぎりす||へいたい|||||||てっぽう|||しろくま|||いぬ||ふた|ひき|||やまおく|||き||は|||||||||うん い||||
|person|||gentleman||completely|Britain||soldier||appearance|||shining||gun|object marker|shouldering|polar bear||like|dog|||two|pulling along|quite a bit|deep in the mountains|deep in the mountains||tree||leaf||rustling||place||like this|||saying|while saying|walking|walking|
Two young gentlemen, in the shape of a British soldier, put on a shiny gun and then a dog like a white bear was squeezed a couple of dogs, and he kept the tree leaves in the depths of the mountain. I was talking about something like this.
두 젊은 신사가 완전히 영국 군인의 모습을하고 반짝하는 총을 메고, 백곰 같은 개를 두 疋 거느리고, 많이 산속 깊은 산속 나무의 잎 바삭 바삭 한 곳을 이런 것을 말하며, 도보 있으며했습니다.
两位年轻的绅士采取了一种英国士兵的形式,抓住了一把闪闪发光的枪,吸引了两只像白熊一样的狗,然后画了一点,最后触到了山顶,说这样的话,就在那里。
「 ぜんたい 、 ここ ら の 山 は 怪しから ん ね 。
||||やま||あやしから||
|here|||||||
"All in all, these mountains are suspicious.
"전체 여기에서 산은 怪しから. 안.
鳥 も 獣 も 一 疋 も 居 やがら ん 。
ちょう||けだもの||ひと|ひき||い|や がら|
bird||||||||not at all|
Neither birds nor beasts live together.
새도 짐승도 한 疋도 있던 야가라 응.
なんでも 構わ ない から 、 早く タンタアーン と 、 やって 見 たい もん だ なあ 。」
|かまわ|||はやく||||み||||
|doesn't matter||so|||||||||
I don't care about anything, so I would like to see Tat Aan as soon as possible. "
뭐든지 상관 없으니 빨리 탄타안과 해보고 싶은 걸구나. "
「 鹿 の 黄いろ な 横 っ 腹 なんぞ に 、 二三 発 お 見舞 もう したら 、 ずいぶん 痛快だろう ねえ 。
しか||きいろ||よこ||はら|なん ぞ||ふみ|はつ||みまい||||つうかいだろう|
|||||||such as||two or three|shots||sick visit|||quite|refreshing|
"A deer's yellowish flank, if you have had a couple of visits, it will be a lot of pain.
"사슴 노란색 사이드 아랫배 따위에 두 세발 문의 봉변 또되면 대단히 통쾌 하겠네.
くるくる まわって 、 それ から ど た っと 倒 たおれる だろう ねえ 。」
|||||||たお|||
|spinning|that|||suddenly|suddenly||will fall||
It will come round, and then I will fall back and forth. "
それ は だいぶ の 山奥 でした 。
||||やまおく|
It was a mountainous area.
案内 して きた 専門 の 鉄砲 打ち も 、 ちょっと まごついて 、 どこ か へ 行って しまった くらい の 山奥 でした 。
あんない|||せんもん||てっぽう|うち|||||||おこなって||||やまおく|
guidance||came||||shooter|||hesitated|||||oops|about|||
The special gun shot I was guiding was a bit confusing, and it was a mountain back where I had gone somewhere.
それ に 、 あんまり 山 が 物 凄 ものすごい ので 、 その 白熊 の ような 犬 が 、 二 疋 いっしょに めまい を 起こして 、 しばらく 吠 うなって 、 それ から 泡 あわ を 吐 は いて 死んで しまい ました 。
|||やま||ぶつ|すご||||しろくま|||いぬ||ふた|ひき||||おこして||ばい||||あわ|||は|||しんで||
||||||very|very big|||||like|||||together|dizziness||fainted|for a while|barked|barked|after||foam|foam||spit|||died||
On the other hand, because the mountain is so huge, the dog like the bear raised dizziness with her two chicks, and for a while she wandered, then spit up bubbles and died.
「 じつに ぼく は 、 二千四百 円 の 損害 だ 」
|||にせんしひゃく|えん||そんがい|
truly|||||||
"I'm actually a loss of two thousand four hundred yen."
と 一 人 の 紳士 が 、 その 犬 の 眼 まぶた を 、 ちょっと かえして みて 言い ました 。
|ひと|じん||しんし|||いぬ||がん||||||いい|
|||||||||eye||||returned|||
Said a gentleman, looking back at the dog's eyelids.
「 ぼく は 二千八百 円 の 損害 だ 。」
||にせんはっぴゃく|えん||そんがい|
||two thousand eight hundred||||
"I am the loss of 20,000 yen."
と 、 も ひと り が 、 くやし そうに 、 あたま を まげて 言い ました 。
||||||そう に||||いい|
||one|||||head||bowed||
And he said with carelessly, with warmth.
はじめ の 紳士 は 、 すこし 顔 いろ を 悪く して 、 じっと 、 も ひと り の 紳士 の 、 顔つき を 見 ながら 云い ました 。
||しんし|||かお|||わるく|||||||しんし||かおつき||み||うん い|
beginning||||||color||not well|||||||||facial expression|||while looking||said
The first gentleman made his face a little worse, and he said, looking at the face of one of the gentlemen.
「 ぼく は もう 戻 もどろう と おもう 。」
|||もど|||
I||already|return|let's go back||to think
"I'm going to come back."
「 さあ 、 ぼく も ちょうど 寒く は なった し 腹 は 空 すいて き たし 戻ろう と おもう 。」
||||さむく||||はら||から||||もどろう||
|||||||||||emptied||so|let's go back||
"Now, I'm just cold and my belly is empty and I'll try to go back."
「 そい じゃ 、 これ で 切りあげよう 。
||||きりあげよう
well|||with|let's wrap up
"Well, let 's get it done.
なあ に 戻り に 、 昨日 きのう の 宿屋 で 、 山鳥 を 拾 円 じゅう えん も 買って 帰れば いい 。」
||もどり||きのう|||やどや||やまどり||ひろ|えん||||かって|かえれば|
||return|||||inn||mountain bird||picked||ten|yen|||if I return|
Go back, pick up a mountain bird and buy a circle at yesterday's inn yesterday. "
「 兎 うさぎ も でて いた ねえ 。
うさぎ|||||
rabbit|rabbit||||
"Rabbit rabbits were also out.
そう すれば 結局 おんなじ こった 。
||けっきょく||
like that|if you do|after all||
Then, after all, it was the same.
では 帰ろう じゃ ない か 」
|かえろう|||
Well then, shall we go home?
ところが どうも 困った こと は 、 どっち へ 行けば 戻れる の か 、 いっこうに 見当 が つか なく なって い ました 。
||こまった|||||いけば|もどれる||||けんとう||||||
||||||||can return|||not at all|idea|||notできなく|||
However, the troubling thing was that I couldn't figure out which way to go back at all.
風 が どう と 吹 ふいて きて 、 草 は ざ わざ わ 、 木 の 葉 は かさかさ 、 木 は ごと ん ごと ん と 鳴り ました 。
かぜ||||ふ|||くさ|||||き||は|||き|||||||なり|
||||blew||||||suddenly||||||||||||||made a sound|
The wind blew in a rush, the grass rustled, the leaves of the trees rustled, and the trees made a thudding sound.
「 どうも 腹 が 空いた 。
|はら||あいた
|||emptied
さっき から 横 っ 腹 が 痛くて たまら ない んだ 。」
||よこ||はら||いたくて|||
|since||||||||
I've been having terrible side pains for a while now.
「 ぼく も そう だ 。
I feel the same way.
もう あんまり あるき たく ない な 。」
||want to walk|||
I don't want to walk much anymore.
「 あるき たく ない よ 。
want to walk|||
"I don't want to go there.
ああ 困った なあ 、 何 か たべ たい なあ 。」
|こまった||なん||||
|||||want to eat||
Oh, I'm in trouble, I want to eat something. "
「 喰 たべ たい もん だ なあ 」
しょく|||||
want to eat|||||
I want to eat something.
二 人 の 紳士 は 、 ざ わざ わ 鳴る すすき の 中 で 、 こんな こと を 云い ました 。
ふた|じん||しんし|||||なる|||なか|||||うん い|
The two gentlemen said this amidst the rustling of the susuki grass.
その 時 ふと うしろ を 見 ます と 、 立派な 一 軒 いっけん の 西洋 造り の 家 が あり ました 。
|じ||||み|||りっぱな|ひと|のき|||せいよう|つくり||いえ|||
|||behind||||||||one||Western|Western style|||||
At that moment, when I casually looked back, I saw a magnificent Western-style house.
そして 玄関 げんかん に は
|げんかん|||
|entrance|entrance||
And at the entrance
RESTAURANT
restaurant
dining establishment
RESTAURANT
西洋 料理 店
せいよう|りょうり|てん
Western cuisine restaurant
WILDCAT HOUSE
wildcat|house
|house
WILDCAT HOUSE
山猫 軒
やまねこ|のき
bobcat|
Bobcat Pavilion
と いう 札 が でて い ました 。
||さつ||||
||tag|subject marker|||
There was a sign that said.
「 君 、 ちょうど いい 。
きみ||
|just|
"You are right.
ここ は これ で なかなか 開けて る んだ 。
|||||あけて||
here||this||quite|||
It's quite open here.
入ろう じゃ ない か 」
はいろう|||
let's enter|||
Shall we enter?
「 おや 、 こんな とこ に おかしい ね 。
||||strange|
Oh, it's strange to see something like this here.
しかし とにかく 何 か 食事 が できる んだろう 」
||なん||しょくじ|||
but|||||||
But anyway, we can eat something, right?
「 もちろん できる さ 。
看板 に そう 書いて ある じゃ ない か 」
かんばん|||かいて||||
|||written||||
You may say so on the signboard "
「 は いろう じゃ ない か 。
|probably|||
"Isn't it?
ぼく は もう 何 か 喰 べ たくて 倒れ そうな んだ 。」
|||なん||しょく|||たおれ|そう な|
|||||||want to eat|||
I'm going to have something to go by and I'm going to fall. "
二 人 は 玄関 に 立ち ました 。
ふた|じん||げんかん||たち|
|||||stood|
The two stood at the front door.
玄関 は 白い 瀬戸 せと の 煉瓦 れんが で 組んで 、 実に 立派な もん です 。
げんかん||しろい|せと|||れんが|||くんで|じつに|りっぱな||
||||Seto||brick|brick||built with|truly|||
The entrance is constructed with white Seto bricks and is really magnificent.
そして 硝子 がらす の 開き戸 が たって 、 そこ に 金 文字 で こう 書いて あり ました 。
|がらす|||ひらきど|||||きむ|もじ|||かいて||
||glass||||||||character|||||
And there stood a glass door with golden letters that said this.
「 どなた も どう か お 入り ください 。
|||||はいり|
who||please||||please
"Please, anyone, feel free to come in."
決して ご 遠慮 えんりょ は あり ませ ん 」
けっして||えんりょ|||||
never|||||||
I will never hold back. "
二 人 は そこ で 、 ひどく よろこんで 言い ました 。
ふた|じん||||||いい|
|||||greatly|||
They both said that they were terribly embarrassed.
「 こいつ は どう だ 、 やっぱり 世の中 は うまく できて る ねえ 、 きょう 一 日 なんぎ した けれど 、 こんど は こんな いい こと も ある 。
|||||よのなか|||||||ひと|ひ||||||||||
||how|||the world||||||today|||trouble|||next||like this||||
How about this one? After all, the world is well made, isn't it? I had a tough day today, but now there's such a good thing.
この うち は 料理 店 だ けれども ただ で ご馳走 ちそう する んだ ぜ 。」
|||りょうり|てん|||||ごちそう||||
|||||||||feast|treat|||you know
This place is a restaurant, but they treat you for free.
「 どうも そう らしい 。
It seems like that's how it is.
決して ご 遠慮 は あり ませ ん と いう の は その 意味 だ 。」
けっして||えんりょ||||||||||いみ|
It means that there is no refrain from doing so. "
二 人 は 戸 を 押 おして 、 なか へ 入り ました 。
ふた|じん||と||お||||はいり|
||||(object marker)|pushed|pushed||||
The two people pushed the door and entered inside.
そこ は すぐ 廊下 ろうか に なって い ました 。
|||ろうか|||||
||||||became||
It immediately turned into a hallway.
その 硝子 戸 の 裏 側 に は 、 金 文字 で こう なって い ました 。
|がらす|と||うら|がわ|||きむ|もじ|||||
On the other side of the glass door, it was written in gold letters.
「 ことに 肥 ふとった お方 や 若い お方 は 、 大 歓迎 だい かんげい いたし ます 」
|こえ||おかた||わかい|おかた||だい|かんげい||||
especially|fat|fat|||||||||great welcome||
二 人 は 大 歓迎 と いう ので 、 もう 大よろこびです 。
ふた|じん||だい|かんげい|||||おおよろこびです
|||||||||great joy
「 君 、 ぼく ら は 大 歓迎 に あたって いる のだ 。」
きみ||||だい|かんげい||||
「 ぼく ら は 両方 兼ねて る から 」
|||りょうほう|かねて||
ず ん ず ん 廊下 を 進んで 行き ます と 、 こんど は 水 いろ の ペンキ 塗 ぬり の 扉 と が あり ました 。
||||ろうか||すすんで|いき|||||すい|||ぺんき|ぬ|||とびら||||
||||||||||||||||painting|||||||
「 どうも 変な 家 うち だ 。
|へんな|いえ||
どうして こんなに たくさん 戸 が ある のだろう 。」
|||と|||
「 これ は ロシア 式 だ 。
||ろしあ|しき|
寒い とこ や 山 の 中 は みんな こう さ 。」
さむい|||やま||なか||||
そして 二 人 は その 扉 を あけよう と し ます と 、 上 に 黄いろ な 字 で こう 書いて あり ました 。
|ふた|じん|||とびら|||||||うえ||きいろ||あざ|||かいて||
「 当 軒 は 注文 の 多い 料理 店 です から どうか そこ は ご 承知 ください 」 「 なかなか はやって る んだ 。
とう|のき||ちゅうもん||おおい|りょうり|てん|||||||しょうち|||||
こんな 山 の 中 で 。」
|やま||なか|
「 それ あ そうだ 。
||そう だ
見た まえ 、 東京 の 大きな 料理 屋 だって 大通り に は すくない だろう 」
みた||とうきょう||おおきな|りょうり|や||おおどおり||||
二 人 は 云い ながら 、 その 扉 を あけ ました 。
ふた|じん||うん い|||とびら|||
すると その 裏 側 に 、
||うら|がわ|
「 注文 は ずいぶん 多い でしょう が どう か 一 々 こらえて 下さい 。」
ちゅうもん|||おおい|||||ひと|||ください
「 これ は ぜんたい どういう ん だ 。」
ひと り の 紳士 は 顔 を しかめ ました 。
|||しんし||かお|||
「 うん 、 これ は きっと 注文 が あまり 多くて 支度 したく が 手間取る けれども ごめん 下さい と 斯 こういう こと だ 。」
||||ちゅうもん|||おおくて|したく|||てまどる|||ください||し|||
「 そう だろう 。
早く どこ か 室 へや の 中 に はいり たい もん だ な 。」
はやく|||しつ|||なか||||||
「 そして テーブル に 座 すわり たい もん だ な 。」
|てーぶる||ざ|||||
||||sit||||
ところが どうも うるさい こと は 、 また 扉 が 一 つ あり ました 。
||||||とびら||ひと|||
そして その わき に 鏡 が かかって 、 その 下 に は 長い 柄 え の ついた ブラシ が 置いて あった のです 。
||||きよう||||した|||ながい|え||||ぶらし||おいて||
扉 に は 赤い 字 で 、
とびら|||あかい|あざ|
「 お 客 さま がた 、 ここ で 髪 かみ を きちんと して 、 それ から はきもの の 泥 どろ を 落して ください 。」
|きゃく|||||かみ|||||||||どろ|||おとして|
と 書いて あり ました 。
|かいて||
「 これ は どうも 尤 もっともだ 。
|||ゆう|
||||that's right
僕 も さっき 玄関 で 、 山 の なか だ と おもって 見くびった んだ よ 」
ぼく|||げんかん||やま||||||みくびった||
「 作法 の 厳しい 家 だ 。
さほう||きびしい|いえ|
きっと よほど 偉 えらい 人 たち が 、 たびたび 来る んだ 。」
||えら||じん||||くる|
そこ で 二 人 は 、 きれいに 髪 を けずって 、 靴 くつ の 泥 を 落し ました 。
||ふた|じん|||かみ|||くつ|||どろ||おとし|
そ したら 、 どう です 。
ブラシ を 板 の 上 に 置く や 否 いな や 、 そいつ が ぼうっと かすんで 無くなって 、 風 が どう っと 室 の 中 に 入って き ました 。
ぶらし||いた||うえ||おく||いな|||そい つ||||なくなって|かぜ||||しつ||なか||はいって||
二 人 は びっくり して 、 互 たがいに よりそって 、 扉 を が たん と 開けて 、 次の 室 へ 入って 行き ました 。
ふた|じん||||ご|||とびら|||||あけて|つぎの|しつ||はいって|いき|
||||||each other|||||||||||||went
The two were surprised, along with each other, opened the door and went into the next room.
早く 何 か 暖 いもの でも たべて 、 元気 を つけて 置か ない と 、 もう 途方 とほう も ない こと に なって しまう と 、 二 人 と も 思った のでした 。
はやく|なん||だん||||げんき|||おか||||とほう|||||||||ふた|じん|||おもった|
|||||||||||||||no way|||||||||||||
扉 の 内側 に 、 また 変な こと が 書いて あり ました 。
とびら||うちがわ|||へんな|||かいて||
「 鉄砲 と 弾丸 たま を ここ へ 置いて ください 。」
てっぽう||だんがん|||||おいて|
“Place your gun and bullets here.”
見る と すぐ 横 に 黒い 台 が あり ました 。
みる|||よこ||くろい|だい|||
As soon as I saw it, there was a black table next to it.
「 なるほど 、 鉄砲 を 持って もの を 食う と いう 法 は ない 。」
|てっぽう||もって|||くう|||ほう||
「 いや 、 よほど 偉い ひと が 始終 来て いる んだ 。」
||えらい|||しじゅう|きて||
二 人 は 鉄砲 を はずし 、 帯 皮 を 解いて 、 それ を 台 の 上 に 置き ました 。
ふた|じん||てっぽう|||おび|かわ||といて|||だい||うえ||おき|
また 黒い 扉 が あり ました 。
|くろい|とびら|||
「 どうか 帽子 ぼうし と 外套 がいとう と 靴 を おとり 下さい 。」
|ぼうし|||がいとう|||くつ|||ください
|||||coat|||||
「 どう だ 、 とる か 。」
「 仕方ない 、 とろう 。
しかたない|
たしかに よっぽど えらい ひと な んだ 。
奥 に 来て いる の は 」
おく||きて|||
二 人 は 帽子 と オーバー コート を 釘 くぎ に かけ 、 靴 を ぬいで ぺたぺた あるいて 扉 の 中 に はいり ました 。
ふた|じん||ぼうし||おーばー|こーと||くぎ||||くつ|||||とびら||なか|||
|||||||||hook|||||||||||||
扉 の 裏 側 に は 、
とびら||うら|がわ||
「 ネクタイピン 、 カフスボタン 、 眼鏡 めがね 、 財布 さいふ 、 その他 金物 類 、 ことに 尖 とがった もの は 、 みんな ここ に 置いて ください 」
||めがね||さいふ||そのほか|かなもの|るい||とが|||||||おいて|
||||||||||pointed|pointed|||||||
と 書いて あり ました 。
|かいて||
扉 の すぐ 横 に は 黒 塗り の 立派な 金庫 も 、 ちゃんと 口 を 開けて 置いて あり ました 。
とびら|||よこ|||くろ|ぬり||りっぱな|きんこ|||くち||あけて|おいて||
鍵 かぎ まで 添 そえて あった のです 。
かぎ|||そえ|||
||||attached||
「 は は あ 、 何 か の 料理 に 電気 を つかう と 見える ね 。
|||なん|||りょうり||でんき||||みえる|
金 気 かな け の もの は あぶない 。
きむ|き||||||
ことに 尖った もの は あぶない と 斯 こう 云う んだろう 。」
|とがった|||||し||うん う|
「 そう だろう 。
して 見る と 勘定 かんじょう は 帰り に ここ で 払 はらう のだろう か 。」
|みる||かんじょう|||かえり||||はら|||
||||bill|||||||will pay||
「 どうも そう らしい 。」
「 そうだ 。
そう だ
きっと 。」
二 人 は めがね を はずしたり 、 カフスボタン を とったり 、 みんな 金庫 の なか に 入れて 、 ぱち ん と 錠 じょう を かけ ました 。
ふた|じん|||||||||きんこ||||いれて||||じょう||||
すこし 行き ます と また 扉 と が あって 、 その 前 に 硝子 がらす の 壺 つぼ が 一 つ あり ました 。
|いき||||とびら|||||ぜん||がらす|||つぼ|||ひと|||
扉 に は 斯 こう 書いて あり ました 。
とびら|||し||かいて||
「 壺 の なか の クリーム を 顔 や 手足 に すっかり 塗って ください 。」
つぼ||||くりーむ||かお||てあし|||ぬって|
みる と たしかに 壺 の なか の もの は 牛乳 の クリーム でした 。
|||つぼ||||||ぎゅうにゅう||くりーむ|
「 クリーム を ぬれ と いう の は どういう ん だ 。」
くりーむ|||||||||
「 これ は ね 、 外 が ひじょうに 寒い だろう 。
|||がい|||さむい|
室 へや の なか が あんまり 暖 いと ひび が きれる から 、 その 予防 な んだ 。
しつ||||||だん|||||||よぼう||
どうも 奥 に は 、 よほど えらい ひと が きて いる 。
|おく||||||||
こんな とこ で 、 案外 ぼく ら は 、 貴族 と ちかづき に なる かも 知れ ない よ 。」
|||あんがい||||きぞく||||||しれ||
二 人 は 壺 の クリーム を 、 顔 に 塗って 手 に 塗って それ から 靴下 を ぬいで 足 に 塗り ました 。
ふた|じん||つぼ||くりーむ||かお||ぬって|て||ぬって|||くつした|||あし||ぬり|
それ でも まだ 残って い ました から 、 それ は 二 人 と も めいめい こっそり 顔 へ 塗る ふり を し ながら 喰 べ ました 。
|||のこって||||||ふた|じん|||||かお||ぬる|||||しょく||
それ から 大急ぎで 扉 を あけ ます と 、 その 裏 側 に は 、
||おおいそぎで|とびら||||||うら|がわ||
|||||||||back|||
「 クリーム を よく 塗り ました か 、 耳 に も よく 塗り ました か 、」 と 書いて あって 、 ちいさな クリーム の 壺 が ここ に も 置いて あり ました 。
くりーむ|||ぬり|||みみ||||ぬり||||かいて|||くりーむ||つぼ|||||おいて||
「 そう そう 、 ぼく は 耳 に は 塗ら なかった 。
||||みみ|||ぬら|
あぶなく 耳 に ひび を 切らす とこ だった 。
|みみ||||きらす||
ここ の 主人 は じつに 用意 周到 しゅうとうだ ね 。」
||あるじ|||ようい|しゅうとう||
||||||thorough|thorough|
「 ああ 、 細かい とこ まで よく 気 が つく よ 。
|こまかい||||き|||
ところで ぼく は 早く 何 か 喰 べ たい んだ が 、 どうも 斯 う どこまでも 廊下 じゃ 仕方ない ね 。」
|||はやく|なん||しょく||||||し|||ろうか||しかたない|
By the way, I want to eat something quickly. "
すると すぐ その 前 に 次の 戸 が あり ました 。
|||ぜん||つぎの|と|||
「 料理 は もう すぐ でき ます 。
りょうり|||||
十五 分 と お 待た せ は いたし ませ ん 。
じゅうご|ぶん|||また|||||
すぐ たべ られ ます 。
早く あなた の 頭 に 瓶 びん の 中 の 香水 を よく 振 ふり かけて ください 。」
はやく|||あたま||びん|||なか||こうすい|||ふ|||
|||||||||||||shake|||
そして 戸 の 前 に は 金ピカの 香水 の 瓶 が 置いて あり ました 。
|と||ぜん|||きむ ピカ の|こうすい||びん||おいて||
||||||golden|||||||
二 人 は その 香水 を 、 頭 へ ぱち ゃぱ ちゃ 振り かけ ました 。
ふた|じん|||こうすい||あたま|||||ふり||
|||||||||lightly||||
The two sprinkled the perfume on their heads.
ところが その 香水 は 、 どうも 酢 す の ような 匂 に おい が する のでした 。
||こうすい|||す||||にお|||||
「 この 香水 は へんに 酢 くさい 。
|こうすい|||す|
どうした ん だろう 。」
「 まちがえた んだ 。
下 女 が 風邪 かぜ でも 引いて まちがえて 入れた んだ 。」
した|おんな||かぜ|||ひいて||いれた|
二 人 は 扉 を あけて 中 に はいり ました 。
ふた|じん||とびら|||なか|||
扉 の 裏 側 に は 、 大きな 字 で 斯 う 書いて あり ました 。
とびら||うら|がわ|||おおきな|あざ||し||かいて||
「 いろいろ 注文 が 多くて うるさかった でしょう 。
|ちゅうもん||おおくて||
お 気の毒でした 。
|きのどくでした
もう これ だけ です 。
どうか からだ 中 に 、 壺 の 中 の 塩 を たくさん よくも み込んで ください 。」
||なか||つぼ||なか||しお||||みこんで|
||||||||||||absorbed|
Please infuse your body with plenty of salt in the bowl. "
なるほど 立派な 青い 瀬戸 の 塩 壺 は 置いて あり ました が 、 こんど と いう こんど は 二 人 と も ぎょっと して お 互 に クリーム を たくさん 塗った 顔 を 見合せ ました 。
|りっぱな|あおい|せと||しお|つぼ||おいて|||||||||ふた|じん||||||ご||くりーむ|||ぬった|かお||みあわせ|
「 どうも おかしい ぜ 。」
「 ぼく も おかしい と おもう 。」
「 沢山 たくさんの 注文 と いう の は 、 向う が こっち へ 注文 して る んだ よ 。」
たくさん||ちゅうもん|||||むかい う||||ちゅうもん||||
「 だ から さ 、 西洋 料理 店 と いう の は 、 ぼく の 考える ところ で は 、 西洋 料理 を 、 来た 人 に たべ させる ので は なくて 、 来た 人 を 西洋 料理 に して 、 食べて やる 家 うち と こういう こと な んだ 。
|||せいよう|りょうり|てん|||||||かんがえる||||せいよう|りょうり||きた|じん|||さ せる||||きた|じん||せいよう|りょうり|||たべて||いえ||||||
これ は 、 その 、 つ 、 つ 、 つ 、 つまり 、 ぼ 、 ぼ 、 ぼく ら が ……。」
がたがた がたがた 、 ふるえ だして もう もの が 言え ませ ん でした 。
|||||||いえ|||
「 その 、 ぼ 、 ぼく ら が 、…… うわ あ 。」
がたがた がたがた ふるえ だして 、 もう もの が 言え ませ ん でした 。
|||||||いえ|||
「 遁 にげ ……。」
とん|
がたがた し ながら 一 人 の 紳士 は うしろ の 戸 を 押 おそう と し ました が 、 どう です 、 戸 は もう 一 分 いちぶ も 動き ませ ん でした 。
|||ひと|じん||しんし||||と||お||||||||と|||ひと|ぶん|||うごき|||
|||||||||||||was about to push||||||||||||a little|||||
奥 の 方 に は まだ 一 枚 扉 が あって 、 大きな かぎ 穴 が 二 つ つき 、 銀 いろ の ホーク と ナイフ の 形 が 切りだして あって 、
おく||かた||||ひと|まい|とびら|||おおきな||あな||ふた|||ぎん|||ほーく||ないふ||かた||きりだして|
「 いや 、 わざわざ ご 苦労 です 。
|||くろう|
大へん 結構に でき ました 。
たいへん|けっこうに||
さあ さあ おなか に お はいり ください 。」
と 書いて あり ました 。
|かいて||
おまけに かぎ 穴 から は きょろきょろ 二 つ の 青い 眼 玉 めだま が こっち を のぞいて い ます 。
||あな||||ふた|||あおい|がん|たま|||||||
||||||||||||eyes||||||
In addition, two blue eyeballs are peeking out from the keyhole.
「 うわ あ 。」
がたがた がたがた 。
「 うわ あ 。」
がたがた がたがた 。
ふた り は 泣き 出し ました 。
|||なき|だし|
すると 戸 の 中 で は 、 こそこそ こんな こと を 云って い ます 。
|と||なか|||||||うん って||
「 だめだ よ 。
もう 気 が ついた よ 。
|き|||
塩 を も みこま ない ようだ よ 。」
しお||||||
「 あたりまえ さ 。
親分 の 書き よう が まずい んだ 。
おやぶん||かき||||
The boss's writing is bad.
あす こ へ 、 いろいろ 注文 が 多くて うるさかった でしょう 、 お 気の毒でした なんて 、 間 抜 ま ぬけた こと を 書いた もん だ 。」
||||ちゅうもん||おおくて||||きのどくでした||あいだ|ぬき|||||かいた||
|||||||||||||silly||silly|||||
「 どっち でも いい よ 。
どうせ ぼく ら に は 、 骨 も 分けて 呉 くれ や し ない んだ 。」
|||||こつ||わけて|くれ|||||
Anyway, we don't give up the bones separately. "
「 それ は そう だ 。
けれども もし ここ へ あいつ ら が はいって 来 なかったら 、 それ は ぼく ら の 責任 だ ぜ 。」
||||||||らい|||||||せきにん||
「 呼ぼう か 、 呼ぼう 。
よぼう||よぼう
おい 、 お 客 さん 方 、 早く いらっしゃい 。
||きゃく||かた|はやく|
いらっしゃい 。
いらっしゃい 。
お 皿 さら も 洗って あり ます し 、 菜っ葉 も もう よく 塩 で もん で 置き ました 。
|さら|||あらって||||なっぱ||||しお||||おき|
||plate|||||||||||||||
あと は あなた がた と 、 菜っ葉 を うまく とり あわせて 、 まっ 白 なお 皿 に のせる だけ です 。
|||||なっぱ||||||しろ||さら||||
はやく いらっしゃい 。」
「 へい 、 いらっしゃい 、 いらっしゃい 。
hey||
それとも サラド は お 嫌 きらいです か 。
||||いや||
|||||dislike it|
そん なら これ から 火 を 起して フライ に して あげ ましょう か 。
||||ひ||おこして|ふらい|||||
|||||||fry|||||
とにかく はやく いらっしゃい 。」
二 人 は あんまり 心 を 痛めた ため に 、 顔 が まるで くしゃくしゃの 紙屑 かみくず の ように なり 、 お 互 に その 顔 を 見合せ 、 ぶるぶる ふるえ 、 声 も なく 泣き ました 。
ふた|じん|||こころ||いためた|||かお||||かみくず||||||ご|||かお||みあわせ|||こえ|||なき|
||||||suffered||||||wrinkled||scrap paper|||||||||||||||||
中 で は ふっ ふっと わらって また 叫 さけんで い ます 。
なか|||ふ っ||||さけ|||
|||||laughing||shouting|shouting||
「 いらっしゃい 、 いらっしゃい 。
そんなに 泣いて は 折角 せっかく の クリーム が 流れる じゃ あり ませ ん か 。
|ないて||せっかく|||くりーむ||ながれる|||||
|||with great effort||||||||||
If you cry so much, willn't the precious cream flow?
へい 、 ただいま 。
じき もって まいり ます 。
さあ 、 早く いらっしゃい 。」
|はやく|
「 早く いらっしゃい 。
はやく|
親方 が もう ナフキン を かけて 、 ナイフ を もって 、 舌なめずり して 、 お 客 さま 方 を 待って い られ ます 。」
おやかた||||||ないふ|||したなめずり|||きゃく||かた||まって|||
|||napkin||||||||||||||||
二 人 は 泣いて 泣いて 泣いて 泣いて 泣き ました 。
ふた|じん||ないて|ないて|ないて|ないて|なき|
その とき うしろ から いきなり 、
「 わん 、 わん 、 ぐ ゎあ 。」
|||wow
と いう 声 が して 、 あの 白熊 しろくま の ような 犬 が 二 疋 ひき 、 扉 と を つきやぶって 室 へや の 中 に 飛び 込んで き ました 。
||こえ||||しろくま||||いぬ||ふた|ひき||とびら||||しつ|||なか||とび|こんで||
||||||||||||||||||broke through|||||||||
鍵 穴 かぎ あな の 眼 玉 は たちまち なくなり 、 犬 ども は う うとう なって しばらく 室 の 中 を くるくる 廻 まわって い ました が 、 また 一声 「 わん 。」
かぎ|あな||||がん|たま||||いぬ|||||||しつ||なか|||まわ||||||ひとこえ|
|||hole|||||||||||whining||||||||circling|||||||
と 高く 吠 ほえて 、 いきなり 次の 扉 に 飛びつき ました 。
|たかく|ばい|||つぎの|とびら||とびつき|
|||barked|||||jumped at|
戸 は がた り と ひらき 、 犬 ども は 吸い 込ま れる ように 飛んで 行き ました 。
と||||||いぬ|||すい|こま|||とんで|いき|
その 扉 の 向う の まっくらやみの なか で 、
|とびら||むかい う||||
|||||pitch darkness||
「 に ゃ あお 、 く ゎあ 、 ごろごろ 。」
||blue|||
と いう 声 が して 、 それ から がさがさ 鳴り ました 。
||こえ||||||なり|
|||||||rustling||
室 は けむり の ように 消え 、 二 人 は 寒 さ に ぶるぶる ふるえて 、 草 の 中 に 立って い ました 。
しつ|||||きえ|ふた|じん||さむ|||||くさ||なか||たって||
見る と 、 上着 や 靴 くつ や 財布 さいふ や ネクタイピン は 、 あっち の 枝 えだ に ぶらさがったり 、 こっち の 根 もと に ちらばったり して い ます 。
みる||うわぎ||くつ|||さいふ|||||あっ ち||えだ||||||ね||||||
|||||||||||||||||hanging down||||||scattered around|||
風 が どう と 吹 ふいて きて 、 草 は ざ わざ わ 、 木 の 葉 は かさかさ 、 木 は ごと ん ごと ん と 鳴り ました 。
かぜ||||ふ|||くさ|||||き||は|||き|||||||なり|
犬 がふう と うなって 戻 もどって き ました 。
いぬ||||もど|||
|growled||||||
そして うしろ から は 、
「 旦那 だ ん なあ 、 旦那 あ 、」 と 叫ぶ もの が あり ます 。
だんな||||だんな|||さけぶ||||
二 人 は 俄に わか に 元気 が ついて
ふた|じん||にわかに|||げんき||
|||suddenly|||||
「 おおい 、 おおい 、 ここ だ ぞ 、 早く 来い 。」
|||||はやく|こい
と 叫び ました 。
|さけび|
簔 帽子 みの ぼうし を かぶった 専門 の 猟師 りょうし が 、 草 を ざ わざ わ 分けて やってき ました 。
みの|ぼうし|||||せんもん||りょうし|||くさ|||||わけて||
straw||straw cape||||||hunter|hunter|||||||||
そこ で 二 人 は やっと 安心 し ました 。
||ふた|じん|||あんしん||
そして 猟師 の もって きた 団子 だんご を たべ 、 途中 とちゅう で 十 円 だけ 山鳥 を 買って 東京 に 帰り ました 。
|りょうし||||だんご||||とちゅう|||じゅう|えん||やまどり||かって|とうきょう||かえり|
|||||dumpling||||||||||||||||
しかし 、 さっき 一ぺん 紙くず の ように なった 二 人 の 顔 だけ は 、 東京 に 帰って も 、 お 湯 に は いって も 、 もう もと の とおり に なおり ませ ん でした 。
||いっぺん|かみくず||||ふた|じん||かお|||とうきょう||かえって|||ゆ|||||||||||||
||once|scrap paper|||||||||||||||||||||||||will not recover|||
底 本 :「 注文 の 多い 料理 店 」 新 潮 文庫 、 新潮社 1990( 平成 2) 年 5 月 25 日 発行 1997( 平成 9) 年 5 月 10 日 17 刷 初 出 :「 イーハトヴ 童話 注文 の 多い 料理 店 」 盛岡 市 杜陵 出版 部 ・ 東京 光 原 社 1924( 大正 13) 年 12 月 1 日 入力 : 土屋 隆 校正 : noriko saito 2005 年 1 月 26 日 作成 青空 文庫 作成 ファイル : この ファイル は 、 インターネット の 図書 館 、 青空 文庫 ( http :// www . aozora . gr . jp /) で 作ら れ ました 。
そこ|ほん|ちゅうもん||おおい|りょうり|てん|しん|しお|ぶんこ|しん しお しゃ|へいせい|とし|つき|ひ|はっこう|へいせい|とし|つき|ひ|す|はつ|だ||どうわ|ちゅうもん||おおい|りょうり|てん|もりおか|し|もりりょう|しゅっぱん|ぶ|とうきょう|ひかり|はら|しゃ|たいしょう|とし|つき|ひ|にゅうりょく|つちや|たかし|こうせい|||とし|つき|ひ|さくせい|あおぞら|ぶんこ|さくせい|ふぁいる||ふぁいる||いんたーねっと||としょ|かん|あおぞら|ぶんこ|||||||つくら||
|||||||||paperback|Shinchosha||||||||||printing|||Ihatov|||||||Morioka||Morioka|||||||Taisho era|||||Tsuchiya|Takahiro|proofreading||saito||||||||||||||||||||blue sky|gr|Aozora Bunko||||
入力 、 校正 、 制作 に あたった の は 、 ボランティア の 皆さん です 。
にゅうりょく|こうせい|せいさく|||||ぼらんてぃあ||みなさん|