サル の 王さま さる||おうさま monkey king

サル の 王さま さる||おうさま King of monkeys

むかし むかし 、 インド の ガンジス 川 の ほとり に 、 たくさんの 実 が なった 一 本 の マンゴー の 木 が 生えて い ました 。 ||いんど|||かわ|||||み|||ひと|ほん||||き||はえて|| Once upon a time, a mango tree with many fruits grew on the banks of the Ganges River in India. その マンゴー の 実の おいし さ と いったら 、 一 度 食べたら 一生 忘れ られ ない ほど です 。 |||じつの|||||ひと|たび|たべたら|いっしょう|わすれ|||| The deliciousness of the mango fruit is such that once you eat it, you will never forget it.

ある 時 、 サル たち が マンゴー の 実 を 食べ に やって 来 ました 。 |じ|さる|||||み||たべ|||らい| At one point, monkeys came to eat mango fruit. 「 ああ 、 なんて うまい 実 だろう 」 「 こんなに おいしい 実は 、 始めて だ 」 　 夢 中 で 食べて いる サル たち を 見て 、 王さま ザル は 考え ました 。 |||み||||じつは|はじめて||ゆめ|なか||たべて||さる|||みて|おうさま|ざる||かんがえ| "Oh, how good the fruit is." "This is the first time I've had such a delicious fruit." When I saw the monkeys eating crazy, the King monkey thought. ( こんなに うまい マンゴー の 実 が 川 に 落ちて 人間 たち の ところ へ 流れて いったら 、 人間 たち が 取り に 来る だろう 。 ||||み||かわ||おちて|にんげん|||||ながれて||にんげん|||とり||くる| それ は まずい な ) 　 王さま ザル は 、 すぐ に サル たち を 集めて 言い ました 。 ||||おうさま|ざる||||さる|||あつめて|いい| 「 川 の 上 に 伸びた 枝 に なって いる 実は 、１ つ 残らず 取って しまい なさい 」 「 はい 、 王さま 」 　 サル たち は 、 さっそく 言わ れた 通り に し ました 。 かわ||うえ||のびた|えだ||||じつは||のこらず|とって||||おうさま|さる||||いわ||とおり||| 「 よし よし 、 これ で 安心だ 」 　 ところが サル たち は 、 たった １ つ の 実 を 見落として いた のです 。 ||||あんしんだ||さる||||||み||みおとして||の です その実 は 甘く うれて 、 ある 日 ポタリ と 枝 から 川 へ 落ち ました 。 そのじつ||あまく|||ひ|ぽたり||えだ||かわ||おち| マンゴー の 実は 、 そのまま 人間 が 暮らして いる 町 まで 流れて 行き ました 。 ||じつは||にんげん||くらして||まち||ながれて|いき| 「 おや ？ これ は これ は 、 実に 見事な マンゴー の 実 だ 」 　 漁師 ( りょうし ) は マンゴー の 実 を アミ で すくい 上げる と 、 王さま の ところ へ 持って 行き ました 。 ||||じつに|みごとな|||み||りょうし|||||み|||||あげる||おうさま||||もって|いき| 「 ほう 、 これ は すばらしい 。 こんなに うまい マンゴー は 始めて だ 」 　 すっかり 気 に 入った 王さま は 、 家来 を 引き連れて マンゴー の 木 を 探し に 行き ました 。 ||||はじめて|||き||はいった|おうさま||けらい||ひきつれて|||き||さがし||いき| いく 日 かたって 、 王さま は ついに あの マンゴー の 木 を 見つけ ました 。 |ひ||おうさま||||||き||みつけ| 「 あった ぞ 。 すばらしい 、 あんなに 実 が なって いる 」 　 王さま たち は 、 急いで マンゴー の 木 に かけ寄り ました 。 ||み||||おうさま|||いそいで|||き||かけより| ところが 木 の そば まで 行く と 、 たくさんの サル が マンゴー の 実 を おいし そうに 食べて いる で は あり ませ ん か 。 |き||||いく|||さる||||み|||そう に|たべて||||||| 「 王さま 、 どう いたし ましょう ？ おうさま||| 」 「 む む 、 サル の くせ に なまいきな 。 ||さる|||| 矢 で 撃ち落として しまえ ！ や||うちおとして| 」 　 家来 たち は さっそく 、 サル たち 目がけて 弓矢 を 放ち ました 。 けらい||||さる||めがけて|ゆみや||はなち| それ に 気づいた サル たち は 、 王さま ザル の ところ へ 知らせ に 行き ました 。 ||きづいた|さる|||おうさま|ざる||||しらせ||いき| 「 大変です ！ たいへん です 人間 たち が 、 私 たち を 殺そう と して い ます 」 「 あわてる な 、 わたし に まかせ なさい 」 　 王さま ザル は マンゴー の 木 に 登る と 、 飛んで 来る 矢 を 長い 尻尾 と 手 を 使って 打ち 落とし 、 仲間 の サル たち を 助け ました 。 にんげん|||わたくし|||ころそう|||||||||||おうさま|ざる||||き||のぼる||とんで|くる|や||ながい|しっぽ||て||つかって|うち|おとし|なかま||さる|||たすけ| 「 さあ 、 今 の うち に 逃げ なさい 」 　 サル たち は 次々 に 逃げて 行き ました が 、 みんな が 逃げる まで は まだ 時間 が かかり ます 。 |いま||||にげ||さる|||つぎつぎ||にげて|いき|||||にげる||||じかん||| やがて 王さま ザル の 体 に 何 本 も 矢 が 刺さり ました が 、 王さま ザル は 頑張って 仲間 の サル たち を 守り ました 。 |おうさま|ざる||からだ||なん|ほん||や||ささり|||おうさま|ざる||がんばって|なかま||さる|||まもり| それ を 見て いた 人間 の 王さま は 、 家来 たち に 矢 を 打つ の を 止め させ ました 。 ||みて||にんげん||おうさま||けらい|||や||うつ|||とどめ|さ せ| 「 まて 、 矢 を 打つ の を 止める のだ 。 |や||うつ|||とどめる| それ より 、 あの 王さま ザル を ここ へ 連れて 来 なさい 」 　 家来 たち は 、 傷ついて 動け なく なった 王さま ザル を 連れて 来 ました 。 |||おうさま|ざる||||つれて|らい||けらい|||きずついて|うごけ|||おうさま|ざる||つれて|らい| 人間 の 王さま 、 王さま ザル に たずね ました 。 にんげん||おうさま|おうさま|ざる||| 「 なぜ 自分 の 体 を 痛めて まで 、 仲間 を 助けた の か ね ？ |じぶん||からだ||いためて||なかま||たすけた||| 」 　 王さま ザル は 、 苦しい 息 を はき ながら 答え ました 。 おうさま|ざる||くるしい|いき||||こたえ| 「 わたし は 王 です 。 ||おう| 仲間 の サル たち を 守る の が 、 わたし の つとめ です 」 「 おお 、 なんと 立派な サル だろう 。 なかま||さる|||まもる|||||||||りっぱな|さる| わたし も 見習わ なければ 」 　 感動 した 王さま は 王さま ザル の 手当 を して やる と 、 マンゴー に は 一切 手 を つけ ず 、 そのまま 自分 の 国 へ 帰って 行き ました 。 ||みならわ||かんどう||おうさま||おうさま|ざる||てあて||||||||いっさい|て|||||じぶん||くに||かえって|いき| それ から は どんな 時 でも 人々 の 幸せ を 一 番 に 考える 、 心 やさしい 王さま に なり ました 。 ||||じ||ひとびと||しあわせ||ひと|ばん||かんがえる|こころ||おうさま|||

おしまい