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シュタインズ・ゲート ゼロ, シュタインズ・ゲート ゼロ (08)

シュタインズ ・ ゲート ゼロ (08)

( 岡部 ( お かべ )) あっ … あ …

( 紅 莉栖 ( くり す )) フゥ …

来て た なら 来て たって 言って よ ね

黙って 立って たら びっくり する じゃ ない

( 蛇口 の 閉まる 音 )

あけ まして おめでとう

( 岡部 ) え …

( 紅 莉栖 ) お 正月 の 挨拶 でしょ ?

それとも ハッピーニューイヤー の ほう が よかった ?

と いう か 珍しい わ ね

あんた が ここ に 顔 出す なんて

あっ …

ちょ っ … 新年 早々 何 を !

あ …

( 岡部 の 泣き声 )

♪~

~♪

( 岡部 ) すまない

気 に し ないで 私 も 時々 ある

思い出した んでしょ

まゆ り の こと

( 岡部 ) え …

特に ラボ に いる と いつも 思う

足音 が して 扉 が 開いて ―

あの 声 が 飛び込んで くる んじゃ ない か って

( コップ の 倒れる 音 ) ( 紅 莉栖 ) あっ …

岡部 ?

岡部 ?

( 岡部 ) う っ …

( 岡部 ) ハッ !

( 岡部 の 吐く 音 ) ( 紅 莉栖 ) 岡部 !

( 岡部 ) すまなかった

( 紅 莉栖 ) う うん ごめん 私 こそ よけいな こと 言った

考えて みれば あんた が ここ に 来る なんて ―

まゆ り がらみ 以外 ない もの ね

( 岡部 ) そう … か ?

あれ 以来 ほとんど 顔 見せた こと ない じゃ ない

橋田 ( は し だ ) も だ けど

あんた より は まだ … ね

( 岡部 ) ここ は 本当に アルファ 世界 線 な の か ?

ハッ !

電話 … レンジ は ?

あんた が 破棄 さ せた んでしょ 忘れた の ?

岡部 ?

少し 外 の 風 に 当たって くる

そう … しっかり ね

( ドア の 開閉 音 )

( 岡部 ) きのう まで と 何も 変わら ない 人 … 街 の 空気

だが … ここ は アルファ 世界 線 だ

現実 の … あの どんなに 避けよう と して も ―

まゆ り の 死 へ と 収束 して しまった … 世界 線

( ダル )“ 今 病院 に 運ば れて 心臓 発作 じゃ ない か って ”

( 岡部 ) たとえ SERN ( セルン ) や その 手 から 逃れた と して も ―

この 世界 線 に いる かぎり ま ゆり は “ 世界 ” に 殺さ れる

だから … だ から 俺 は …

なのに … なぜ 俺 は ここ に いる ?

なぜ リーディング ・ シュタイナー が 発動 した !

D メール も タイムリープマシン も 使って ない のに !

( ダル ) オカリン ?

あ …

ダル ?

( ダル ) アキバ に 来る なんて 珍しい じゃ ん

( ドア の 開く 音 )

( フブキ ) お かえり ニャ さ ー い

( フブキ ) ご 主人 様 ~

ただいま ー

今日 は オカリン も 連れて きた で ご ざる よ

( る か ) お … 岡部 さん !?

( フブキ ) あ … ( 岡部 ) ルカ 子 ( こ )?

( フェイリス ) 凶 真 ( きょう ま )~!

アハハッ 会い たかった ニャ ~ 凶 真 …

( 岡部 ) そんなに 久しぶりだった か

( る か ) いえ 全然 …

( ダル ) 僕 も しばらく は 足 が 遠のいて いた し ね

( フブキ ) あの …

はじめ まして フブキ と いい ます

まゆ り ちゃん と は コスプレ 仲間 で ずいぶん 世話に なって いて …

( フェイリス ) フブニャン に は まゆ し ぃ が い なく なって から ―

店 を 手伝って もらって る んだ ニャ

あ …

( フブキ ) つらかった けど ―

そっち の ほう が まゆ り ちゃん も 喜んで くれる か なって

夏 コミマ の とき の 写真 です

す っ ごく かわいく できた から って ―

みんな で 一緒に 記念 写真 も 撮って …

全然 元気だった んです よ

具合 悪 そうな ところ も なくて いつも の まゆ り ちゃん で …

( フブキ の 泣き声 )

フブニャン 前 に も 言った ニャ

泣けば それ だけ まゆ し ぃ が 心配 しちゃ う ニャ

ニャ ? フブニャン ( フブキ ) うん

( 岡部 ) もし …

( フェイリス ・ フブキ ) え ?

( 岡部 ) もし … ま ゆり が ―

生きて い られる 世界 … そんな 世界 が ―

あった と したら …

あ … ダル ?

( ダル ) オカリン ちょっと

( 岡部 ) おい …

岡部 さん …

( 岡部 ) ああ っ …

な 何 だ よ ?

( ダル ) 言って いい こと と 悪い こと が ある んじゃ まい か ?

まゆ 氏 が 生きて る 世界 だ なんて …

あの とき それ を 選ば なかった の は オカリン だ ろ ?

エシュロン の データ を ―

クラッキング する の を やめた の は オカリン だ ろ !

俺 は … 押さ なかった の か ?

( ダル ) ああ

自分 でも ずっと 言い 続けて た じゃ ん か

“ 俺 が まゆ 氏 を 殺した ”

“ 俺 が それ を 選択 した んだ ” って

何で 電話 レンジ も タイムリープマシン も 破棄 した ん ?

いまさら 後悔 する くらい だったら 残して おけば よかった ん !

牧 瀬 ( まき せ ) 氏 だって あんなに …

( 岡部 ) 紅 莉栖 が ?

( ダル )“ チャンス は ある まだ やり 直せる ”

“ まだ できる こと は ある はず ” って

( 携帯 電話 の 振動 音 )

( 紅 莉栖 ) はい 牧 瀬 です

ああ 橋田 か 久しぶり あけ まして おめでとう

( ダル ) あけ お め の こと よ ろ

( 紅 莉栖 ) 珍しい わ ね 橋田 が 私 に 電話 して くる なんて

オカリン に … 会った お

そう

( ダル ) や っぱ ラボ に も 来た んだ よ ね ?

( 紅 莉栖 ) ええ … あいつ 何 か 言って た ?

うん まゆ 氏 の こと まだ …

“ もし 生きて たら そんな 世界 が あったら ” って

岡部 は ?

( ダル ) 僕 さ オカリン に ―

“ 何で いまさら そんな こと ” って 怒っちゃ った けど さ

ひょっとして …

( ドア の 開閉 音 )

( 走り去る 足音 )

( 足音 )

( 岡部 ) 紅 莉栖 …

なぜ ここ が ?

( 紅 莉栖 ) 分かる わ よ あんた の こと だ も の

そう か

( 紅 莉栖 ) ウソ よ ( 岡部 ) え ?

( 紅 莉栖 ) ん … GPS

そんな もの が …

やっぱり 知ら ない の ね

岡部 あなた ―

別の 世界 線 から 来た わ ね

ハッ !

あんた が 今 座って る 場所 は ―

ま ゆり が いつも 座って た 場所 だった

あの 子 を 諦めた あいつ は ―

そこ に は 絶対 に 座ろう と は し なかった

罪 の 意識 … だった の かしら ね

あと あんた GPS の こと も 知ら なかった でしょ ?

( 岡部 ) そうだ な なぜ だ ?

教え ない

( 岡部 ) それ は …

( 紅 莉栖 ) 作り 直した の

言う ならば “ 電話 レンジ 改 ”

いや “ 電話 レンジ ( 仮 ) 改 ” か

( 岡部 ) 作り 直した ? どうして …

過去 に メール を 送る ため … いえ …

世界 線 を 変える ため よ

( 岡部 ) あっ … ( 紅 莉栖 ) 岡部

あなた は これ を 使って 元 の 世界 線 に 戻り なさい

( 岡部 ) どう … いう ?

あなた は ま ゆり の 生きて いた … と いう より ―

ま ゆり を 生かす こと の できた 世界 線 から 来た 岡部 な んでしょ ?

( 岡部 ) ハッ !

全て お 見通し か

( 紅 莉栖 ) 分かる わ よ どん だけ 見て きた と …

あ いや そういう 意味 じゃ なく …

いや 違わ ない んだ けど

とにかく あなた は 違う 世界 線 から 来た 岡部 倫太郎 ( りん たろう )

なら 話 は 早い

戻り なさい

世界 線 を 変えて ま ゆり は 確かに 生きる こと が できた

でも そんな 世界 線 も こうして 簡単に ―

俺 が 何 を する でも なく 変わって しまった

本当に 今回 は 俺 は 何も して い ない んだ

それなのに 何で こんな こと に なる んだ ?

俺 は お前 を …

俺 なんか を 好いて くれた お前 を なかった こと に して まで …

なのに … な のに ―

お前 を もう 一 度 殺せ と いう の か

俺 に は もう そんな こと …

( 足音 )

橋田

オカリン は ?

( 紅 莉栖 ) 出て くるって

結局 は 岡部 が ま ゆり の こと 忘れ られる わけな いもん ね

牧 瀬 氏 は …

いや 何でもない お

( 携帯 電話 の 振動 音 )

( 紅 莉栖 ) 結論 は 出た ?

出る わけな いわ よ ね

もう 電車 動いて る わ よ ね

1 時間 後 秋葉原 ( あき は ばら ) の 駅 で 集合

なぜ ?

( 紅 莉栖 ) 連れて いき たい 所 が ある の

( 紅 莉栖 ) 白衣 じゃ ない と 目立た ない わ ね

どこ へ 行く んだ ?

ついてくれば 分かる わ

( 紅 莉栖 ) 何 ? ( 岡部 ) いや

こうして 電車 に 乗る ような こと なかった な と …

あんまり ジロジロ 見 ん な 駅員 に 突き出す ぞ

えん罪 だ

視線 だけ で セクハラ が 成立 した 事案 は いくら で も ある

フッ … やはり アマデウス と は 違う か

( 紅 莉栖 ) ア … アマデウス ?

( 岡部 ) あ いや 人工 知能 の

何で あんた が 知って ん の よ 私 話 した っけ ?

( 岡部 ) 比 屋 定 ( ひや じょう ) さん と レスキネン 教授 と な

( 紅 莉栖 ) は あ !? 真 帆 ( ま ほ ) 先輩 と ?

そっち の 世界 線 で は どんな こと に なって ん の よ !

( 岡部 ) 何で 怒って る んだ ?

( 紅 莉栖 ) 怒って ないし ! もう !

( 岡部 ) そして その 直前 アクセス が でき なく なった

( 紅 莉栖 ) ふむ …

アマデウス に 何 か ?

分から ない

でも 常識 的に 考えて ―

人工 知能 と 世界 線 変動 が 関係 して る と は 思え ない けど

偶然 … か

アマデウス に は 私 の 記憶 も 保管 さ れて いる

その 中 に タイム マシン の 理論 が ある こと も …

( 岡部 ) ある の か ?

( 紅 莉栖 )“ 私 ” は 理論 的に は 否定 して た けど

( アマデウス 紅 莉栖 ) タイム マシン は 可能で は ない

けれど 不可能 と まで は 言い切れ ない と いった ところ でしょう か

( 岡部 ) 紅 莉栖 の … アマデウス の 答え は 違って いた

パパ に 見て もらおう と 思って 私 なり に …

盗む の ? 私 の 論文

( 紅 莉栖 ) 岡部 ?

( 岡部 ) 大丈夫だ

それにしても 真 帆 先輩 と 知り合い に なって る なんて ね

セミナー で たまたま な

先輩 結構 が さつ で 融通 利か ない ところ が ある でしょ

不器用だ し

そこ は 変わって ない んだ な

じゃあ お前 も 生意気な 後輩 だった の か

ん … 失礼 ね 従順な 後輩 して ました

いつも 飲み物 買い に 行って たし さんぴん 茶 と か

あ …

ああ … う …

( 紅 莉栖 ) みんな 来て くれて いる の ね

ま ゆり が 死んで から の あんた は ―

それ は ひどい もの だった

ラボ に も 大学 に も 行か ず ―

毎日 ここ で 日 が 暮れる まで 過ごして いた

まるで ―

誰 か に 天国 へ ―

連れて いって ほしい か の ように

私 に は どう する こと も でき なかった

だって それ は 私 を 生かす ため だった から

紅 莉栖 …

( 紅 莉栖 ) でも それ も 終わり

終わり に し なきゃ いけない の

このまま じゃ 岡部 が 押しつぶさ れて しまう

同じだ

たとえ ベータ 世界 線 へ 行って も ―

それ は 変わら ない んだ

お前 を 見殺し に 俺 は …

しっかり し なさい 岡部 倫太郎 !

何て 顔 してん の よ

私 の 知って る 鳳凰 院 ( ほう おういん ) 凶 真 さん なら もっと 自信 に 満ちた 顔 を し なくちゃ

そんな の は 設定 だ ウソ だ

あの とき の ま ゆり を 元気づけよう と して 作り上げた …

あんた は ま ゆり に 笑って いて ほしかった

それ だけ な の よ

そして それ は 私 も 同じ

あんた の 選択 は 間違って い ない

あいつ が 間違えて しまった だけ な の よ

この 世界 線 は

だから 戻り なさい 岡部 倫太郎

あなた が 今 ここ に いる の は 夢 で しか ない

現実 に 帰る の

夢 …

( 紅 莉栖 ) そう

( 岡部 ) あ …

( 紅 莉栖 ) 戻り ましょう ラボ へ

( キーボード を 打つ 音 )

( キーボード を 打つ 音 )

( 紅 莉栖 ) 夢 から 覚める 前 に 1 つ だけ 約束 して

( 岡部 ) 何 だ ?

( 紅 莉栖 ) 戻ったら 私 の こと は 忘れ なさい

( 岡部 ) できる わけ … ないだ ろ

( 紅 莉栖 ) でき なくて も し なさい それ が 私 の 望み な んだ から

感情 の 問題 じゃ ない アマデウス

え ?

今回 の あなた の 世界 線 変動 の 原因 は 分から ない

けれど タイム マシン が 絡んで る こと は 明白

( 岡部 ) でも 電話 レンジ は …

あっ ち の 私 に ついて は 断言 でき ない けれど ―

こっち の 世界 線 で は 私 は あなた と 出会って ―

タイム マシン 理論 を 完成 さ せて しまった

同じ こと に なら ない 保証 は ない

少なくとも 深く 関わり を 持つ の は 危険だ と 思う

( 紅 莉栖 ) ん っ ( 岡部 ) ん …

指切り げん まん

ウソ ついたら 海馬 に 電極 ぶ っ 刺す

指 切った

( 岡部 ) 語呂 悪い な ( 紅 莉栖 ) ほっとけ

あ …

( 紅 莉栖 ) ねえ ( 岡部 ) あ ?

( 紅 莉栖 ) 覚えて る ? 初めて 会った とき の こと

いきなり 人 の 服 まくり 上げて …

“ 何 なんだ この ヘンタイ は !” と 思った わ よ

( 岡部 ) そう か

こいつ から したら あの とき が 初対面 に なる の か

俺 は …

待てよ

( キーボード を 打つ 音 )

準備 できた わ

これ で あと は その メール を 送れば あなた は 元 の 世界 線 に 戻れる

( 電子 レンジ の 起動 音 )

( 紅 莉栖 ) 岡部 ( 岡部 ) あっ ああ …

( 岡部 ) これ を 送れば 元 の 世界 線 に 戻れる

ま ゆり が 死んで い ない … 失わ ず に 済む 世界

だが そこ に こいつ は い ない

紅 莉栖 は い ない

俺 が 殺して しまった

一 番 大切な …

( 岡部 ) くっ …

岡部

ん ?

♪~

( 紅 莉栖 ) あなた に 会えて よかった

( 岡部 ) 紅 莉栖 …

あっ ああ …

( 紅 莉栖 の 荒い 息 )

( 携帯 電話 の 振動 音 )

( ドア の 開く 音 )

( 紅 莉栖 ) 岡部 !

私 も 岡部 の こと が …

~♪


シュタインズ ・ ゲート ゼロ (08) |げーと|

( 岡部 ( お かべ )) あっ … あ … おかべ||||

( 紅 莉栖 ( くり す )) フゥ … くれない|りせい|||

来て た なら 来て たって 言って よ ね きて|||きて||いって||

黙って 立って たら びっくり する じゃ ない だまって|たって|||||

( 蛇口 の 閉まる 音 ) じゃぐち||しまる|おと

あけ まして おめでとう

( 岡部 ) え … おかべ|

( 紅 莉栖 ) お 正月 の 挨拶 でしょ ? くれない|りせい||しょうがつ||あいさつ|

それとも ハッピーニューイヤー の ほう が よかった ?

と いう か 珍しい わ ね |||めずらしい||

あんた が ここ に 顔 出す なんて ||||かお|だす|

あっ …

ちょ っ … 新年 早々 何 を ! ||しんねん|はやばや|なん|

あ …

( 岡部 の 泣き声 ) おかべ||なきごえ

♪~

~♪

( 岡部 ) すまない おかべ|

気 に し ないで 私 も 時々 ある き||||わたくし||ときどき|

思い出した んでしょ おもいだした|

まゆ り の こと

( 岡部 ) え … おかべ|

特に ラボ に いる と いつも 思う とくに||||||おもう

足音 が して 扉 が 開いて ― あしおと|||とびら||あいて

あの 声 が 飛び込んで くる んじゃ ない か って |こえ||とびこんで|||||

( コップ の 倒れる 音 ) ( 紅 莉栖 ) あっ … こっぷ||たおれる|おと|くれない|りせい|

岡部 ? おかべ

岡部 ? おかべ

( 岡部 ) う っ … おかべ||

( 岡部 ) ハッ ! おかべ|

( 岡部 の 吐く 音 ) ( 紅 莉栖 ) 岡部 ! おかべ||はく|おと|くれない|りせい|おかべ

( 岡部 ) すまなかった おかべ|

( 紅 莉栖 ) う うん ごめん 私 こそ よけいな こと 言った くれない|りせい||||わたくし||||いった

考えて みれば あんた が ここ に 来る なんて ― かんがえて||||||くる|

まゆ り がらみ 以外 ない もの ね |||いがい|||

( 岡部 ) そう … か ? おかべ||

あれ 以来 ほとんど 顔 見せた こと ない じゃ ない |いらい||かお|みせた||||

橋田 ( は し だ ) も だ けど はしだ||||||

あんた より は まだ … ね

( 岡部 ) ここ は 本当に アルファ 世界 線 な の か ? おかべ|||ほんとうに||せかい|せん|||

ハッ !

電話 … レンジ は ? でんわ|れんじ|

あんた が 破棄 さ せた んでしょ 忘れた の ? ||はき||||わすれた|

岡部 ? おかべ

少し 外 の 風 に 当たって くる すこし|がい||かぜ||あたって|

そう … しっかり ね

( ドア の 開閉 音 ) どあ||かいへい|おと

( 岡部 ) きのう まで と 何も 変わら ない 人 … 街 の 空気 おかべ||||なにも|かわら||じん|がい||くうき

だが … ここ は アルファ 世界 線 だ ||||せかい|せん|

現実 の … あの どんなに 避けよう と して も ― げんじつ||||さけよう|||

まゆ り の 死 へ と 収束 して しまった … 世界 線 |||し|||しゅうそく|||せかい|せん

( ダル )“ 今 病院 に 運ば れて 心臓 発作 じゃ ない か って ” だる|いま|びょういん||はこば||しんぞう|ほっさ||||

( 岡部 ) たとえ SERN ( セルン ) や その 手 から 逃れた と して も ― おかべ||||||て||のがれた|||

この 世界 線 に いる かぎり ま ゆり は “ 世界 ” に 殺さ れる |せかい|せん|||||||せかい||ころさ|

だから … だ から 俺 は … |||おれ|

なのに … なぜ 俺 は ここ に いる ? ||おれ||||

なぜ リーディング ・ シュタイナー が 発動 した ! ||||はつどう|

D メール も タイムリープマシン も 使って ない のに ! |めーる||||つかって||

( ダル ) オカリン ? だる|

あ …

ダル ? だる

( ダル ) アキバ に 来る なんて 珍しい じゃ ん だる|||くる||めずらしい||

( ドア の 開く 音 ) どあ||あく|おと

( フブキ ) お かえり ニャ さ ー い |||||-|

( フブキ ) ご 主人 様 ~ ||あるじ|さま

ただいま ー |-

今日 は オカリン も 連れて きた で ご ざる よ きょう||||つれて|||||

( る か ) お … 岡部 さん !? |||おかべ|

( フブキ ) あ … ( 岡部 ) ルカ 子 ( こ )? ||おかべ||こ|

( フェイリス ) 凶 真 ( きょう ま )~! |きょう|まこと||

アハハッ 会い たかった ニャ ~ 凶 真 … |あい|||きょう|まこと

( 岡部 ) そんなに 久しぶりだった か おかべ||ひさしぶりだった|

( る か ) いえ 全然 … |||ぜんぜん

( ダル ) 僕 も しばらく は 足 が 遠のいて いた し ね だる|ぼく||||あし||とおのいて|||

( フブキ ) あの …

はじめ まして フブキ と いい ます

まゆ り ちゃん と は コスプレ 仲間 で ずいぶん 世話に なって いて … ||||||なかま|||せわに||

( フェイリス ) フブニャン に は まゆ し ぃ が い なく なって から ―

店 を 手伝って もらって る んだ ニャ てん||てつだって||||

あ …

( フブキ ) つらかった けど ―

そっち の ほう が まゆ り ちゃん も 喜んで くれる か なって ||||||||よろこんで|||

夏 コミマ の とき の 写真 です なつ|||||しゃしん|

す っ ごく かわいく できた から って ―

みんな で 一緒に 記念 写真 も 撮って … ||いっしょに|きねん|しゃしん||とって

全然 元気だった んです よ ぜんぜん|げんきだった|ん です|

具合 悪 そうな ところ も なくて いつも の まゆ り ちゃん で … ぐあい|あく|そう な|||||||||

( フブキ の 泣き声 ) ||なきごえ

フブニャン 前 に も 言った ニャ |ぜん|||いった|

泣けば それ だけ まゆ し ぃ が 心配 しちゃ う ニャ なけば|||||||しんぱい|||

ニャ ?  フブニャン ( フブキ ) うん

( 岡部 ) もし … おかべ|

( フェイリス ・ フブキ ) え ?

( 岡部 ) もし … ま ゆり が ― おかべ||||

生きて い られる 世界 … そんな 世界 が ― いきて|||せかい||せかい|

あった と したら …

あ … ダル ? |だる

( ダル ) オカリン ちょっと だる||

( 岡部 ) おい … おかべ|

岡部 さん … おかべ|

( 岡部 ) ああ っ … おかべ||

な 何 だ よ ? |なん||

( ダル ) 言って いい こと と 悪い こと が ある んじゃ まい か ? だる|いって||||わるい||||||

まゆ 氏 が 生きて る 世界 だ なんて … |うじ||いきて||せかい||

あの とき それ を 選ば なかった の は オカリン だ ろ ? ||||えらば||||||

エシュロン の データ を ― ||でーた|

クラッキング する の を やめた の は オカリン だ ろ !

俺 は … 押さ なかった の か ? おれ||おさ|||

( ダル ) ああ だる|

自分 でも ずっと 言い 続けて た じゃ ん か じぶん|||いい|つづけて||||

“ 俺 が まゆ 氏 を 殺した ” おれ|||うじ||ころした

“ 俺 が それ を 選択 した んだ ” って おれ||||せんたく|||

何で 電話 レンジ も タイムリープマシン も 破棄 した ん ? なんで|でんわ|れんじ||||はき||

いまさら 後悔 する くらい だったら 残して おけば よかった ん ! |こうかい||||のこして|||

牧 瀬 ( まき せ ) 氏 だって あんなに … まき|せ|||うじ||

( 岡部 ) 紅 莉栖 が ? おかべ|くれない|りせい|

( ダル )“ チャンス は ある まだ やり 直せる ” だる|ちゃんす|||||なおせる

“ まだ できる こと は ある はず ” って

( 携帯 電話 の 振動 音 ) けいたい|でんわ||しんどう|おと

( 紅 莉栖 ) はい 牧 瀬 です くれない|りせい||まき|せ|

ああ 橋田 か 久しぶり あけ まして おめでとう |はしだ||ひさしぶり|||

( ダル ) あけ お め の こと よ ろ だる|||||||

( 紅 莉栖 ) 珍しい わ ね 橋田 が 私 に 電話 して くる なんて くれない|りせい|めずらしい|||はしだ||わたくし||でんわ|||

オカリン に … 会った お ||あった|

そう

( ダル ) や っぱ ラボ に も 来た んだ よ ね ? だる||||||きた|||

( 紅 莉栖 ) ええ … あいつ 何 か 言って た ? くれない|りせい|||なん||いって|

うん まゆ 氏 の こと まだ … ||うじ|||

“ もし 生きて たら そんな 世界 が あったら ” って |いきて|||せかい|||

岡部 は ? おかべ|

( ダル ) 僕 さ オカリン に ― だる|ぼく|||

“ 何で いまさら そんな こと ” って 怒っちゃ った けど さ なんで|||||いかっちゃ|||

ひょっとして …

( ドア の 開閉 音 ) どあ||かいへい|おと

( 走り去る 足音 ) はしりさる|あしおと

( 足音 ) あしおと

( 岡部 ) 紅 莉栖 … おかべ|くれない|りせい

なぜ ここ が ?

( 紅 莉栖 ) 分かる わ よ あんた の こと だ も の くれない|りせい|わかる||||||||

そう か

( 紅 莉栖 ) ウソ よ ( 岡部 ) え ? くれない|りせい|うそ||おかべ|

( 紅 莉栖 ) ん … GPS くれない|りせい||

そんな もの が …

やっぱり 知ら ない の ね |しら|||

岡部 あなた ― おかべ|

別の 世界 線 から 来た わ ね べつの|せかい|せん||きた||

ハッ !

あんた が 今 座って る 場所 は ― ||いま|すわって||ばしょ|

ま ゆり が いつも 座って た 場所 だった ||||すわって||ばしょ|

あの 子 を 諦めた あいつ は ― |こ||あきらめた||

そこ に は 絶対 に 座ろう と は し なかった |||ぜったい||すわろう||||

罪 の 意識 … だった の かしら ね ざい||いしき||||

あと あんた GPS の こと も 知ら なかった でしょ ? ||||||しら||

( 岡部 ) そうだ な なぜ だ ? おかべ|そう だ|||

教え ない おしえ|

( 岡部 ) それ は … おかべ||

( 紅 莉栖 ) 作り 直した の くれない|りせい|つくり|なおした|

言う ならば “ 電話 レンジ 改 ” いう||でんわ|れんじ|かい

いや “ 電話 レンジ ( 仮 ) 改 ” か |でんわ|れんじ|かり|かい|

( 岡部 ) 作り 直した ?  どうして … おかべ|つくり|なおした|

過去 に メール を 送る ため … いえ … かこ||めーる||おくる||

世界 線 を 変える ため よ せかい|せん||かえる||

( 岡部 ) あっ … ( 紅 莉栖 ) 岡部 おかべ||くれない|りせい|おかべ

あなた は これ を 使って 元 の 世界 線 に 戻り なさい ||||つかって|もと||せかい|せん||もどり|

( 岡部 ) どう … いう ? おかべ||

あなた は ま ゆり の 生きて いた … と いう より ― |||||いきて||||

ま ゆり を 生かす こと の できた 世界 線 から 来た 岡部 な んでしょ ? |||いかす||||せかい|せん||きた|おかべ||

( 岡部 ) ハッ ! おかべ|

全て お 見通し か すべて||みとおし|

( 紅 莉栖 ) 分かる わ よ どん だけ 見て きた と … くれない|りせい|わかる|||||みて||

あ いや そういう 意味 じゃ なく … |||いみ||

いや 違わ ない んだ けど |ちがわ|||

とにかく あなた は 違う 世界 線 から 来た 岡部 倫太郎 ( りん たろう ) |||ちがう|せかい|せん||きた|おかべ|りんたろう||

なら 話 は 早い |はなし||はやい

戻り なさい もどり|

世界 線 を 変えて ま ゆり は 確かに 生きる こと が できた せかい|せん||かえて||||たしかに|いきる|||

でも そんな 世界 線 も こうして 簡単に ― ||せかい|せん|||かんたんに

俺 が 何 を する でも なく 変わって しまった おれ||なん|||||かわって|

本当に 今回 は 俺 は 何も して い ない んだ ほんとうに|こんかい||おれ||なにも||||

それなのに 何で こんな こと に なる んだ ? |なんで|||||

俺 は お前 を … おれ||おまえ|

俺 なんか を 好いて くれた お前 を なかった こと に して まで … おれ|||すいて||おまえ||||||

なのに … な のに ―

お前 を もう 一 度 殺せ と いう の か おまえ|||ひと|たび|ころせ||||

俺 に は もう そんな こと … おれ|||||

( 足音 ) あしおと

橋田 はしだ

オカリン は ?

( 紅 莉栖 ) 出て くるって くれない|りせい|でて|

結局 は 岡部 が ま ゆり の こと 忘れ られる わけな いもん ね けっきょく||おかべ||||||わすれ||||

牧 瀬 氏 は … まき|せ|うじ|

いや 何でもない お |なんでもない|

( 携帯 電話 の 振動 音 ) けいたい|でんわ||しんどう|おと

( 紅 莉栖 ) 結論 は 出た ? くれない|りせい|けつろん||でた

出る わけな いわ よ ね でる||||

もう 電車 動いて る わ よ ね |でんしゃ|うごいて||||

1 時間 後 秋葉原 ( あき は ばら ) の 駅 で 集合 じかん|あと|あきはばら|||||えき||しゅうごう

なぜ ?

( 紅 莉栖 ) 連れて いき たい 所 が ある の くれない|りせい|つれて|||しょ|||

( 紅 莉栖 ) 白衣 じゃ ない と 目立た ない わ ね くれない|りせい|はくい||||めだた|||

どこ へ 行く んだ ? ||いく|

ついてくれば 分かる わ |わかる|

( 紅 莉栖 ) 何 ? ( 岡部 ) いや くれない|りせい|なん|おかべ|

こうして 電車 に 乗る ような こと なかった な と … |でんしゃ||のる|||||

あんまり ジロジロ 見 ん な 駅員 に 突き出す ぞ |じろじろ|み|||えきいん||つきだす|

えん罪 だ えんざい|

視線 だけ で セクハラ が 成立 した 事案 は いくら で も ある しせん|||せくはら||せいりつ||じあん|||||

フッ … やはり アマデウス と は 違う か |||||ちがう|

( 紅 莉栖 ) ア … アマデウス ? くれない|りせい||

( 岡部 ) あ いや 人工 知能 の おかべ|||じんこう|ちのう|

何で あんた が 知って ん の よ 私 話 した っけ ? なんで|||しって||||わたくし|はなし||

( 岡部 ) 比 屋 定 ( ひや じょう ) さん と レスキネン 教授 と な おかべ|ひ|や|てい||||||きょうじゅ||

( 紅 莉栖 ) は あ !?  真 帆 ( ま ほ ) 先輩 と ? くれない|りせい|||まこと|ほ|||せんぱい|

そっち の 世界 線 で は どんな こと に なって ん の よ ! ||せかい|せん|||||||||

( 岡部 ) 何で 怒って る んだ ? おかべ|なんで|いかって||

( 紅 莉栖 ) 怒って ないし !  もう ! くれない|りせい|いかって||

( 岡部 ) そして その 直前 アクセス が でき なく なった おかべ|||ちょくぜん|あくせす||||

( 紅 莉栖 ) ふむ … くれない|りせい|

アマデウス に 何 か ? ||なん|

分から ない わから|

でも 常識 的に 考えて ― |じょうしき|てきに|かんがえて

人工 知能 と 世界 線 変動 が 関係 して る と は 思え ない けど じんこう|ちのう||せかい|せん|へんどう||かんけい|||||おもえ||

偶然 … か ぐうぜん|

アマデウス に は 私 の 記憶 も 保管 さ れて いる |||わたくし||きおく||ほかん|||

その 中 に タイム マシン の 理論 が ある こと も … |なか||たいむ|ましん||りろん||||

( 岡部 ) ある の か ? おかべ|||

( 紅 莉栖 )“ 私 ” は 理論 的に は 否定 して た けど くれない|りせい|わたくし||りろん|てきに||ひてい|||

( アマデウス 紅 莉栖 ) タイム マシン は 可能で は ない |くれない|りせい|たいむ|ましん||かのうで||

けれど 不可能 と まで は 言い切れ ない と いった ところ でしょう か |ふかのう||||いいきれ||||||

( 岡部 ) 紅 莉栖 の … アマデウス の 答え は 違って いた おかべ|くれない|りせい||||こたえ||ちがって|

パパ に 見て もらおう と 思って 私 なり に … ぱぱ||みて|||おもって|わたくし||

盗む の ?  私 の 論文 ぬすむ||わたくし||ろんぶん

( 紅 莉栖 ) 岡部 ? くれない|りせい|おかべ

( 岡部 ) 大丈夫だ おかべ|だいじょうぶだ

それにしても 真 帆 先輩 と 知り合い に なって る なんて ね |まこと|ほ|せんぱい||しりあい|||||

セミナー で たまたま な せみなー|||

先輩 結構 が さつ で 融通 利か ない ところ が ある でしょ せんぱい|けっこう||||ゆうずう|きか|||||

不器用だ し ぶきようだ|

そこ は 変わって ない んだ な ||かわって|||

じゃあ お前 も 生意気な 後輩 だった の か |おまえ||なまいきな|こうはい|||

ん … 失礼 ね 従順な 後輩 して ました |しつれい||じゅうじゅんな|こうはい||

いつも 飲み物 買い に 行って たし さんぴん 茶 と か |のみもの|かい||おこなって|||ちゃ||

あ …

ああ … う …

( 紅 莉栖 ) みんな 来て くれて いる の ね くれない|りせい||きて||||

ま ゆり が 死んで から の あんた は ― |||しんで||||

それ は ひどい もの だった

ラボ に も 大学 に も 行か ず ― |||だいがく|||いか|

毎日 ここ で 日 が 暮れる まで 過ごして いた まいにち|||ひ||くれる||すごして|

まるで ―

誰 か に 天国 へ ― だれ|||てんごく|

連れて いって ほしい か の ように つれて|||||よう に

私 に は どう する こと も でき なかった わたくし||||||||

だって それ は 私 を 生かす ため だった から |||わたくし||いかす|||

紅 莉栖 … くれない|りせい

( 紅 莉栖 ) でも それ も 終わり くれない|りせい||||おわり

終わり に し なきゃ いけない の おわり|||||

このまま じゃ 岡部 が 押しつぶさ れて しまう ||おかべ||おしつぶさ||

同じだ おなじだ

たとえ ベータ 世界 線 へ 行って も ― ||せかい|せん||おこなって|

それ は 変わら ない んだ ||かわら||

お前 を 見殺し に 俺 は … おまえ||みごろし||おれ|

しっかり し なさい 岡部 倫太郎 ! |||おかべ|りんたろう

何て 顔 してん の よ なんて|かお|||

私 の 知って る 鳳凰 院 ( ほう おういん ) 凶 真 さん なら もっと 自信 に 満ちた 顔 を し なくちゃ わたくし||しって||ほうおう|いん|||きょう|まこと||||じしん||みちた|かお|||

そんな の は 設定 だ ウソ だ |||せってい||うそ|

あの とき の ま ゆり を 元気づけよう と して 作り上げた … ||||||げんきづけよう|||つくりあげた

あんた は ま ゆり に 笑って いて ほしかった |||||わらって||

それ だけ な の よ

そして それ は 私 も 同じ |||わたくし||おなじ

あんた の 選択 は 間違って い ない ||せんたく||まちがって||

あいつ が 間違えて しまった だけ な の よ ||まちがえて|||||

この 世界 線 は |せかい|せん|

だから 戻り なさい 岡部 倫太郎 |もどり||おかべ|りんたろう

あなた が 今 ここ に いる の は 夢 で しか ない ||いま||||||ゆめ|||

現実 に 帰る の げんじつ||かえる|

夢 … ゆめ

( 紅 莉栖 ) そう くれない|りせい|

( 岡部 ) あ … おかべ|

( 紅 莉栖 ) 戻り ましょう ラボ へ くれない|りせい|もどり|||

( キーボード を 打つ 音 ) ||うつ|おと

( キーボード を 打つ 音 ) ||うつ|おと

( 紅 莉栖 ) 夢 から 覚める 前 に 1 つ だけ 約束 して くれない|りせい|ゆめ||さめる|ぜん||||やくそく|

( 岡部 ) 何 だ ? おかべ|なん|

( 紅 莉栖 ) 戻ったら 私 の こと は 忘れ なさい くれない|りせい|もどったら|わたくし||||わすれ|

( 岡部 ) できる わけ … ないだ ろ おかべ||||

( 紅 莉栖 ) でき なくて も し なさい それ が 私 の 望み な んだ から くれない|りせい||||||||わたくし||のぞみ|||

感情 の 問題 じゃ ない アマデウス かんじょう||もんだい|||

え ?

今回 の あなた の 世界 線 変動 の 原因 は 分から ない こんかい||||せかい|せん|へんどう||げんいん||わから|

けれど タイム マシン が 絡んで る こと は 明白 |たいむ|ましん||からんで||||めいはく

( 岡部 ) でも 電話 レンジ は … おかべ||でんわ|れんじ|

あっ ち の 私 に ついて は 断言 でき ない けれど ― |||わたくし||||だんげん|||

こっち の 世界 線 で は 私 は あなた と 出会って ― ||せかい|せん|||わたくし||||であって

タイム マシン 理論 を 完成 さ せて しまった たいむ|ましん|りろん||かんせい|||

同じ こと に なら ない 保証 は ない おなじ|||||ほしょう||

少なくとも 深く 関わり を 持つ の は 危険だ と 思う すくなくとも|ふかく|かかわり||もつ|||きけんだ||おもう

( 紅 莉栖 ) ん っ ( 岡部 ) ん … くれない|りせい|||おかべ|

指切り げん まん ゆびきり||

ウソ ついたら    海馬 に 電極 ぶ っ 刺す うそ||あしか||でんきょく|||さす

指 切った ゆび|きった

( 岡部 ) 語呂 悪い な ( 紅 莉栖 ) ほっとけ おかべ|ごろ|わるい||くれない|りせい|

あ …

( 紅 莉栖 ) ねえ ( 岡部 ) あ ? くれない|りせい||おかべ|

( 紅 莉栖 ) 覚えて る ? 初めて 会った とき の こと くれない|りせい|おぼえて||はじめて|あった|||

いきなり 人 の 服 まくり 上げて … |じん||ふく||あげて

“ 何 なんだ この ヘンタイ は !” と 思った わ よ なん||||||おもった||

( 岡部 ) そう か おかべ||

こいつ から したら あの とき が 初対面 に なる の か ||||||しょたいめん||||

俺 は … おれ|

待てよ まてよ

( キーボード を 打つ 音 ) ||うつ|おと

準備 できた わ じゅんび||

これ で あと は その メール を 送れば あなた は 元 の 世界 線 に 戻れる |||||めーる||おくれば|||もと||せかい|せん||もどれる

( 電子 レンジ の 起動 音 ) でんし|れんじ||きどう|おと

( 紅 莉栖 ) 岡部 ( 岡部 ) あっ ああ … くれない|りせい|おかべ|おかべ||

( 岡部 ) これ を 送れば 元 の 世界 線 に 戻れる おかべ|||おくれば|もと||せかい|せん||もどれる

ま ゆり が 死んで い ない … 失わ ず に 済む 世界 |||しんで|||うしなわ|||すむ|せかい

だが そこ に こいつ は い ない

紅 莉栖 は い ない くれない|りせい|||

俺 が 殺して しまった おれ||ころして|

一 番 大切な … ひと|ばん|たいせつな

( 岡部 ) くっ … おかべ|

岡部 おかべ

ん ?

♪~

( 紅 莉栖 ) あなた に 会えて よかった くれない|りせい|||あえて|

( 岡部 ) 紅 莉栖 … おかべ|くれない|りせい

あっ ああ …

( 紅 莉栖 の 荒い 息 ) くれない|りせい||あらい|いき

( 携帯 電話 の 振動 音 ) けいたい|でんわ||しんどう|おと

( ドア の 開く 音 ) どあ||あく|おと

( 紅 莉栖 ) 岡部 ! くれない|りせい|おかべ

私 も 岡部 の こと が … わたくし||おかべ|||

~♪