JIN - 仁 - 完结 编 #07 (2) |しとし|かん结|

先生 と 　 お 会い する の も これ が 最後 か と 思い ん して なあ せんせい|||あい||||||さいご|||おもい|||

最後に 　 もう 一 度 だけ さいごに||ひと|たび|

あ ちき の 全て を みて いただこう と 思い ん した |||すべて|||||おもい||

「 みて 」 って ？

患者 は かんじゃ|

あ ちき であり ん す

左側 の 　 わき の 下 に ひだりがわ||||した|

いく つ か 　 しこり を 感じ いす |||||かんじ|

え ッ …

失礼 し ます しつれい||

先生 せんせい

正直に 　 言って おく ん なん し しょうじきに|いって||||

腫れて 大きく なって る リンパ 節 が はれて|おおきく|||りんぱ|せつ|

全て 　 岩 が 転移 した もの だ と する と すべて|いわ||てんい||||||

腋窩 リンパ 節 へ の 転移 は 十 ヵ 所 です えきか|りんぱ|せつ|||てんい||じゅう||しょ|

それ は かなり 進んで いる と いう こと … |||すすんで||||

大丈夫です か ？ だいじょうぶ です|

冷えて しまった かも ひえて||

風邪 で は 　 ござ りんせん かぜ||||

この ところ 　 空 咳 が 出 ||から|せき||だ

息苦しく なる こと が … いきぐるしく|||

これ も 新たな 岩 の せい で ござ りん す か ？ ||あらたな|いわ|||||||

はっきり と は 分かり ませ ん が … |||わかり|||

すいません でした ！

あの とき 　 もっと 徹底 して 　 リンパ の 郭清 を して いれば |||てってい||りんぱ||かくきよし|||

こんな こと に 　 なら なかった かも

謝ら れる ような こと で は ござ りんせん あやまら|||||||

あの とき

死んで しまう はずだった 　 あ ちき が しんで|||||

助かった ばかり か たすかった||

このような 　 幸せな 人生 を 送れて いる のであり ん す |しあわせな|じんせい||おくれて||||

先生 に は 　 感謝 しか ござ りんせん せんせい|||かんしゃ|||

ですが …

もう 一 つ だけ |ひと||

よろしゅう あり ん す か ？

子 に は こ||

岩 の 毒 は 　 回り ん す か ？ いわ||どく||まわり|||

え ッ ？

あ ちき の おなか に は

子 が おり ん す こ||||

子供 に 　 岩 が 転移 する こと は あり ませ ん が … こども||いわ||てんい|||||||

では 　 で は …

あ ちき は 　 いつまで 生きて い られ ん しょう ？ ||||いきて||||

転移 性 乳 がん の 生存 率 は てんい|せい|ちち|||せいぞん|りつ|

二 年 で 　 五 割 と いわ れて い ます ふた|とし||いつ|わり|||||

二 年 もちろん ふた|とし|

もっと 長く 生き られる 方 も いま すし |ながく|いき||かた|||

それ は 一概に は ||いちがいに|

そんなに ？

え ッ ？

二 年 も … ふた|とし|

それ なら 　 この 子 を |||こ|

抱け ん す なあ いだけ|||

笑い顔 を 見る こと も わらいがお||みる||

声 を 聞く こと も こえ||きく||

でき ん す なあ

手 を つなぎ 　 歩く こと も て|||あるく||

できる や もし れんせん

≪（ 山田 ） 物音 が した と いう の は まこと か ？ やまだ|ものおと||||||||

（ 佐分利 ） 確か 　 こっち の ほう から さぶり|たしか||||

（ 山田 ） 気のせい で は ない の か ？ そう です か ねえ やまだ|きのせい|||||||||

あの 　 ルロン さん に 　 この こと は ？

腹 の 子 の こと は 知って おり ん す が はら||こ||||しって||||

岩 の こと は 　 お 伝え して お りんせん いわ|||||つたえ|||

妊娠 　 出産 は にんしん|しゅっさん|

母体 に は 大きな 負担 が 　 かかり ます ぼたい|||おおきな|ふたん|||

野 風 さん の 体 を 考える と の|かぜ|||からだ||かんがえる|

医師 と して は 到底 　 お すすめ でき ませ ん いし||||とうてい|||||

せめて 　 ルロン さん に は 相談 する べきだ と … |||||そうだん|||

けん ど

治せ ぬ のであり ん しょう なおせ||||

先生 　 この 子 は せんせい||こ|

あ ちき の 夢 な のであり ん すよ |||ゆめ||||

夢 ？ ゆめ

あ ちき は 　 この先 そう 長く は 生き られ ん せんけん ど |||このさき||ながく||いき||||

この 子 は 何 十 年 も 　 生きて い けんしょう |こ||なん|じゅう|とし||いきて||

この 子 が 　 子 を 持てば |こ||こ||もてば

それ こそ 　 百 年 　 二百 年 ||ひゃく|とし|にひゃく|とし

後 の 世 まで も 　 あ ちき の 血 は 流れ 続ける であり ん しょう あと||よ||||||ち||ながれ|つづける|||

その 営み の 中 で |いとなみ||なか|

あ ちき は 　 永久 に 生き 続け |||えいきゅう||いき|つづけ

その 子 の 血 と なり 　 肉 と なり |こ||ち|||にく||

目 と なり め||

見る こと が でき ん しょう みる|||||

未来 を 　 です か ？ みらい|||

お やすみ な さ いんし 　 南方 先生 |||||なんぽう|せんせい

〈 未来 へ と 続く 　 命 の 川 〉 みらい|||つづく|いのち||かわ

〈 未来 の 生まれ変わり へ と 続いて いく かも しれ ない 子供 〉 みらい||うまれかわり|||つづいて|||||こども

〈 野 風 さん の 夢 は 　 俺 の 夢 で も ある 〉 の|かぜ|||ゆめ||おれ||ゆめ|||

〈 けれど 　 歴史 の 修正 力 は この 夢 を 許す のだろう か 〉 |れきし||しゅうせい|ちから|||ゆめ||ゆるす||

〈 未来 が 　 別の 人間 と して 生まれ変わる こと を 〉 みらい||べつの|にんげん|||うまれかわる||

〈 歴史 を 変える こと と は 見なさ ないで くれる だろう か 〉 れきし||かえる||||みなさ||||

今 　 何 どき いま|なん|

あ ～ ッ

も ッ 　 申し訳 ございませ ん ||もうし わけ||

恥ずかしい ほど 眠って しまい ました はずかしい||ねむって||

咲 様 に 　 お 食事 を ≪（ メイド ） はい さ|さま|||しょくじ|||

あの 　 先生 |せんせい

私 　 途中 から 記憶 が ない ので ございます が わたくし|とちゅう||きおく|||||

何 か 　 妙な こと を 口走ったり … なん||みょうな|||くちばしったり

それ は 　 別に ||べつに

左 様 で ひだり|さま|

先生 に いつ 結婚 して くださる の か と せんせい|||けっこん|||||

そこ で 叫んで おら れ ん した よ ||さけんで|||||

え ッ ！？ 戯れ であり ん す ||たわむれ|||

と いう の は 　 戯れ であり ん す ||||たわむれ|||

ど ッ 　 どちら な ので ございます か ！？

では 　 あ ちき は 　 一 足先 に ||||ひと|あしさき|

天主 堂 の ほう へ まいって おり ん す ので てんしゅ|どう||||||||

お 支度 が 整い ましたら その者 に 　 お 言いつけ くださ ん し |したく||ととのい||そのもの|||いいつけ|||

あの 　 先生 |せんせい

何 か 　 あった ので ございます か ？ なん|||||

ああ …

はい

既に 　 全身 の リンパ に 転移 して る でしょう し すでに|ぜんしん||りんぱ||てんい||||

肺 へ の 転移 も 　 うかがえ ます はい|||てんい|||

しかし 　 そのような お 体 で 出産 できる のです か ？ |||からだ||しゅっさん||の です|

母体 の こと を 考えれば ぼたい||||かんがえれば

子供 は 諦めて 静養 して ほしい ところ です が こども||あきらめて|せいよう|||||

野 風 さん が 　 産み たい と 言う 以上 の|かぜ|||うみ|||いう|いじょう

止める こと は … とどめる||

野 風 さん は 　 産み たい と の|かぜ|||うみ||

子供 は 自分 の 夢 だ から って こども||じぶん||ゆめ|||

夢 ？ ゆめ

この 子 が 生まれ 命 を つないで いく こと で |こ||うまれ|いのち|||||

自分 は 永久 に 生きて いける んだ と 言って ました じぶん||えいきゅう||いきて||||いって|

野 風 さん が 　 そう おっしゃった ので ございます か ？ の|かぜ|||||||

はい

やはり 　 野 風 さん は … |の|かぜ||

あの 　 何とか 分娩 を せ ず に |なんとか|ぶんべん||||

安全に 　 子供 を 取り出す 方法 は ない ので ございましょう か ？ あんぜんに|こども||とりだす|ほうほう|||||

未来 なら 　 子宮 を 切って 取り出す 帝王 切開 と いう 手 も あり ます が みらい||しきゅう||きって|とりだす|ていおう|せっかい|||て||||

この 時代 の 麻酔 を 使用 して それ を 行う と |じだい||ますい||しよう||||おこなう|

胎児 は 　 生きて い られ なく なって しまう んです たいじ||いきて||||||ん です

では せめて 　 仁 友 堂 で 出産 して いただいて は 　 どう でしょう ？ ||しとし|とも|どう||しゅっさん|||||

私 に は 　 産科 の 経験 は ほとんど 　 あり ませ ん し わたくし|||さんか||けいけん||||||

通常 分娩 しか ない 以上 つうじょう|ぶんべん|||いじょう

いい 産婆 さん の もと で 出産 する の が |さんば|||||しゅっさん|||

一 番 　 体 に 負担 の 少ない 方法 だ と 思う んです ひと|ばん|からだ||ふたん||すくない|ほうほう|||おもう|ん です

恐れて 　 いらっしゃる のです か ？ おそれて||の です|

この 出産 を 通して 野 風 さん と 　 その 子供 に |しゅっさん||とおして|の|かぜ||||こども|

歴史 の 修正 力 なる もの が 働く こと を れきし||しゅうせい|ちから||||はたらく||

《 ＤＩＣ …　 お初 ちゃん ！》 |おはつ|

もし 　 野 風 さん と 子供 を |の|かぜ|||こども|

目の前 で 死な せて しまったり したら … めのまえ||しな|||

（ 彦三郎 ） 南方 先生 　 咲 様 ひこさぶろう|なんぽう|せんせい|さ|さま

いら して た んです か 親 代わり と しちゃ |||ん です||おや|かわり||

来 ない わけに は いきま せ ん よ らい|||||||

あいつ に ゃあ 実の 親 も ない んです から |||じつの|おや|||ん です|

そう です よ ね

（ 拍手 ） はくしゅ

野 風 さん の|かぜ|

まるで 天女 の ようで ございます ね |てんにょ||||

≪（ 彦三郎 ） 思い出す ねえ ひこさぶろう|おもいだす|

野 風 の 最後 の 花魁 道中 → の|かぜ||さいご||おいらん|どうちゅう

一 人 っきり で 　 白 無垢で 大 門 を 出て って ひと|じん|||しろ|むくで|だい|もん||でて|

≪（ 彦三郎 ） あれ も 　 きれいだった が 今日 に ゃあ 　 からっきし … ひこさぶろう|||||きょう|||

〈 この 美しい 人 に 〉 |うつくしい|じん|

〈 俺 は 　 どれほど の 愛情 を もらって きた んだろう 〉 おれ||||あいじょう||||

《 五十 両 と 少し ばかり あり ん す 》 ごじゅう|りょう||すこし||||

《 どうか 　 お 役立て くださ ん し 》 ||やくだて|||

《 その方 の 名 は 　 何と ？》 そのほう||な||なんと

《 今 宵 は 　 あ ちき を そう 呼んで おく ん なん し 》 いま|よい||||||よんで||||

《 誰 より も 　 幸せに なる であり ん す 》 だれ|||しあわせに||||

《 南方 先生 の 手 で 》 なんぽう|せんせい||て|

《 生まれ変わら せて いただいた のであり ん す から 》 うまれかわら||||||

《 これ より 先 の 心配 は ご 無用であり ん す 》 ||さき||しんぱい|||むようであり||

《 先生 も 　 我が身 の お 幸せ だけ を お 考え ください 》 せんせい||わがみ|||しあわせ||||かんがえ|

《 先生 　 この 子 は 》 せんせい||こ|

《 あ ちき の 夢 な のであり ん すよ 》 |||ゆめ||||

〈 幸せ と は 言え ない 人生 の 中 で 〉 しあわせ|||いえ||じんせい||なか|

〈 やっと 　 つかんだ たった 一 つ の 夢 〉 |||ひと|||ゆめ

〈 俺 は 　 その 夢 すら 〉 おれ|||ゆめ|

〈 かなえて やる こと も でき ない のだろう か 〉

野 風 さん の 夢 は の|かぜ|||ゆめ|

かなう ので は ない でしょう か

未来 の 人間 である 先生 が 歴史 を 変える こと に 対して みらい||にんげん||せんせい||れきし||かえる|||たいして

歴史 は 　 修正 を 加えよう と する の かも しれ ませ ん れきし||しゅうせい||くわえよう|||||||

けれど 　 もし 　 これ は 野 風 さん が ||||の|かぜ||

この 時代 の 人間 が 強い 意志 を 持って |じだい||にんげん||つよい|いし||もって

未来 を 変え たい と 願った こと だ と したら みらい||かえ|||ねがった||||

それ は 　 もはや 修正 さ れる べき 歴史 で は なく |||しゅうせい||||れきし|||

ただ の 歴史 な ので は ない でしょう か ||れきし||||||

何 を 　 言って る んです か ？ なん||いって||ん です|

野 風 さん は の|かぜ||

おそらく 　 ご存じ な んです |ごぞんじ||ん です

先生 が 　 未来 から 来た と いう こと も せんせい||みらい||きた||||

先生 の 思い 人 が せんせい||おもい|じん|

自分 の 子孫 である かも しれ ない と いう こと も じぶん||しそん||||||||

だから 　 命 を かけて も |いのち|||

産み たい んです うみ||ん です

もちろん 　 お 慕い する ルロン さん の お 子 と いう こと も あり ましょう ||したい||||||こ||||||

けれど 　 それ だけ で は なく

後 の 世 で 　 先生 の 出会う べき お方 を 野 風 さん は 　 もう 一 度 あと||よ||せんせい||であう||おかた||の|かぜ||||ひと|たび

つくって 差し上げよう と して おら れる ので は ない でしょう か |さしあげよう|||||||||

かよう な 夢 を 握り潰す ほど ||ゆめ||にぎりつぶす|

天 は 無慈悲で は ない と てん||むじひで|||

私 は 　 信じ とう ございます わたくし||しんじ||

写真 が 　 なく なって しまった の は しゃしん||||||

未来 さん が 新たに 　 生まれ変わる と いう みらい|||あらたに|うまれかわる||

天 の 声 だ と てん||こえ||

咲 さ ん さ||

咲 様 ！ さ|さま

あの 　 これ は …

花嫁 の 花束 を 受け取った 人 は はなよめ||はなたば||うけとった|じん|

次に 幸せに なれる と いう 言い伝え が ある んです つぎに|しあわせに||||いいつたえ|||ん です

先生 せんせい

私 に 　 野 風 さん の 子 を 取り上げ させて もらえ ませ ん か ？ わたくし||の|かぜ|||こ||とりあげ|さ せて||||

先生 に は 　 かかわり の ない せんせい|||||

ただ の 私 達 の 歴史 と する ため に ||わたくし|さとる||れきし||||

よろしく お 願い し ます ||ねがい||

《 いい よ 　 仁 先生 きっと 　 また いつか 会える から 》 ||しとし|せんせい||||あえる|

そういう 意味 だった の か よ |いみ||||

未来 みらい

そういう …

先生 方 が せんせい|かた|

あ ちき の 子 を 取り上げて くださる のであり ん す か ？ |||こ||とりあげて|||||

はい

ルロン さん 　 野 風 さん が 以前 ||の|かぜ|||いぜん

仁 友 堂 で 　 岩 の 手術 を さ れた こと は ご存じ です か ？ しとし|とも|どう||いわ||しゅじゅつ||||||ごぞんじ||

はい その こと も あって

私 達 は 　 野 風 さん の 体 に 少し 　 不安 を 持って ます わたくし|さとる||の|かぜ|||からだ||すこし|ふあん||もって|

ですから 　 私 ども の 手 で |わたくし|||て|

出産 を 診 させて いただき たい んです しゅっさん||み|さ せて|||ん です

野 風 さん の 体 は 　 出産 に 耐え られ ない と いう こと です か ？ の|かぜ|||からだ||しゅっさん||たえ|||||||

そう なら ない よう

万全 を 尽くさ せて ほしい と いう こと です ばんぜん||つくさ||||||

無理 を し ないで いい です むり|||||

私 は 　 あなた さえ 　 いて くれれば いい です から 　 子 は … わたくし|||||||||こ|

ルロン さん 　 あ ちき は

お 世話に なる ばかりで 何の お礼 も 　 で きんせん |せわに|||なんの|お れい|||

せめて 　 これ くらい の 贈り物 は さ せて くだ さん し ||||おくりもの||||||

先生 方 が いれば きっと 　 うまく いき ん す から せんせい|かた||||||||

先生 　 野 風 さん …　 野 風 と 子 を よろしく お 願い し ます せんせい|の|かぜ||の|かぜ||こ||||ねがい||

はい

絶対 に 　 お 二 人 を 守って みせ ます ぜったい|||ふた|じん||まもって||

（ 喜市 ） お 待た せ し ました きいち||また|||

新しく 　 子 あん ドーナツ って の 作った んだ よ → あたらしく|こ||どーなつ|||つくった||

あん ドーナツ の 中 に 餅 を 入れて みた んだ |どーなつ||なか||もち||いれて||

へえ ～

子 … こ

どうかした んです か ？ |ん です|

いえ 　 ちゃんと 　 お 二 人 を お 救い し なければ なら ない と … |||ふた|じん|||すくい|||||

すくう ？

あの 　 先生 |せんせい

坂本 様 の 歌 は い さかもと|さま||うた||

「 虫 が すくう 」 の 「 すくう 」 は ちゅう|||||

食べる ほう の 「 巣くう 」 で は なく たべる|||すくう|||

助ける ほう の 「 救う 」 な ので は ない でしょう か たすける|||すくう||||||

ですから 　 あの 歌 は ||うた|

長 芋 から 出た 虫 が 江戸 を 食べて しまう ので は なく ちょう|いも||でた|ちゅう||えど||たべて||||

江戸 を 救う と いう 意味 な ので は ない でしょう か えど||すくう|||いみ||||||

「 すくう 」 は 　「 助ける 」 ||たすける

はい

分か ん ないで すよ 　 龍 馬 さん わか||||りゅう|うま|

これ 　 龍 馬 さん だ |りゅう|うま||

（ 龍 馬 ）「 先生 ホトガラ は 届いた かえ ？」 りゅう|うま|せんせい|||とどいた|

「 あん 歌 の ような 心持ち で 」 |うた|||こころもち|

「 わしゃ 　 再び 走り回 っち ょる ぜ よ 」 |ふたたび|はしりまわ||||

「 まあ 　 なかなか 難し いけ ん ど 」 ||むずかし|||

「 戦 を せ ず に こん 国 を 立て直せ ん か と 」 いくさ||||||くに||たてなおせ|||

「 ない 知恵 を 絞 うち ょる 」 |ちえ||しぼ||

「 そうそう 　 こん 間 ふと 　 野 風 を 思い出した が じゃ 」 そう そう||あいだ||の|かぜ||おもいだした||

「 野 風 は 　 まこと の 心根 を 押し 隠し 嘘 ばっかり 　 つい ちょ った 」 の|かぜ||||こころね||おし|かくし|うそ||||

「 けん ど 大切な もん を 守る ため に は 」 ||たいせつな|||まもる|||

「 野 風 は 　 嘘 の よろい で 固め ん と いかん かった が や ない か と 」 の|かぜ||うそ||||かため|||||||||

「 そんな こと を 思う た ぜ よ 」 |||おもう|||

「 先生 　 わしゃ 　 これ から 大 嘘つき に なる ぜ よ 」 せんせい||||だい|うそつき||||

「 先生 が 教えて くれた 明るい 道 を 潰さ れ ん ように 」 せんせい||おしえて||あかるい|どう||つぶさ|||よう に

「 全て を 　 あざむいて 」 すべて||

「 こん 道 を 　 未来 へ つないで みせる ぜ よ 」 |どう||みらい|||||

あれ ？

文 箱 の 中 から 　 なく なって る もの が ある んです けど 　 知り ませ ん か ？ ぶん|はこ||なか||||||||ん です||しり|||

あ ッ な ッ 　 何 です か ？ ||||なん||

実は 　 物 とり が 入った ん ちゃ うか と いう 日 が あった んです が じつは|ぶつ|||はいった||||||ひ|||ん です|

金 も 医療 道具 も 全く 　 なくなって へん かった んで きむ||いりょう|どうぐ||まったく||||

気のせい かって きのせい|

何 か 　 あった ので ございます か ？ なん|||||

龍 馬 さん から の 手紙 と 写真 を 盗ま れた みたいな んです りゅう|うま||||てがみ||しゃしん||ぬすま|||ん です

仁 友 堂 は 　 誰 か に 目 を つけ られて る の かも しれ ませ ん しとし|とも|どう||だれ|||め|||||||||

今 の 話 は 　 まこと か ？ いま||はなし|||

まこと で ございます

龍 馬 さん は 今 何 を しよう と して る んでしょう か りゅう|うま|||いま|なん|||||||

仁 友 堂 まで 　 目 を つけ られる ほど しとし|とも|どう||め||||

危ない 橋 を 渡って る んでしょう か あぶない|きょう||わたって|||

あいつ は 　 ひょっとして