episode 08「 超 イケメン !? 上原 兄 登場 」
( 菜緒 ( なお )) は ー い
初め まして いつも 弟 が お 世話に なって ます
弟 ?
久志 ( ひさし ) の 兄 の 上原 ( うえ はら ) 卓也 です
はっ ! 上原 君 の お 兄さん ?
( 菜緒 ) すいません
ゆり りん まだ 寝て て
上原 君 も 帰っちゃ った みたいで
( 卓也 ) いえいえ 突然 来た 僕 が 悪い んで
( 菜緒 ) いえ
久志 が うち に 来て くれて も 仕事 が 忙しくて
なかなか ゆっくり 話せ なくて
でも 今回 有 休 が 取れた ので こうして お伺い し ました
( 菜緒 ) そうです か
でも 確かに
ゆり りん と 直接 話した ほう が いい です もん ね
どうぞ
いただき ます
うん おいしい
( 百合 ) 悔しい けど さ
す っ ごく かっこいい んだ もん
上原 君 より ?
うん 月 と スッポン
スッポン …
( 卓也 ) あー そうだ 菜緒 ちゃん … でした よ ね ?
はい
これ お 口 に 合う か 分から ないで す けど
あっ すいません お 気遣い 頂いて
いえいえ いつも 久志 が お 世話に なって る お礼 です から
あなた の ような かわいい 子 が そば に いて
久志 は 幸せ 者 です ね
いや いや … そんな
この シチュエーション
( 卓也 ) 菜緒 さん
あんな 弟 です が よろしく お 願い し ます
こちら こそ よろしく お 願い し ます お 義兄 さん !
( 上原 ) 何 やって んだ よ 菜緒
久志 さん !
あっ ! 久志 さん
( 上原 ) 何 やって んだ よ 気持ち 悪い
あっ 実家 帰った んじゃ ない の ?
( 上原 ) 携帯 忘れた から 取り に 来た んだ よ
兄貴 は こっち 来る なって 言った だ ろ
( 卓也 ) だって さ 久 君 !
ひ … ひさ 君 ?
( 卓也 ) 俺 だって さ 久 君 の 生活 見て おき たい んだ よ
って いう か お 金 足りて る ?
ねえ 本当 は 困って る んじゃ ない の ?
もう 心配で 心配で さ …
俺 は 久 君 の 兄 であり 親 代わり だ よ ?
何で さ 百合 に は 住所 教えて さ 俺 に は 内緒 な んだ よ
あー う ざい
だから 教え たく なかった んだ よ
( 卓也 ) ねえ やっ ぱさ 無理 しちゃ って んじゃ ない の ?
だから ほら こんなに 痩せちゃ った じゃ ん
触 んな よ !
食べて も 太ら ね ー の 知って んだ ろ
ちゃんと 食べたら 大きく なる から
( ドア が 開く 音 )
( 百合 ) いい加減に して よ !
ゆり りん
さっき から 聞いて れば
私 の こと は どう で も いい わけ ?
あ ~ あ 面倒 くせ え
百合 飲んで る の ?
偉 そうに 常識 人 ぶって この 裏切り者 が !
いや だ から 何度 も 話して る けど
俺 は 百合 の こと 裏切ったり なんか して ない って !
とにかく うち 帰って … ( 百合 ) ウソつき !
元 カノ と 会って た くせ に
( 卓也 ) 彼女 は 仕事 仲間 で ( 菜緒 ) 仕事 仲間 ?
( 卓也 ) 俺 ハウス メーカー の 営業 やって る んです
それ で その 人 は 取引先 の 社員 で
何 だ ゆり りん 仕事 なら …
旅行 に 行く 計画 立てて た の よ ね ?
( 卓也 ) ん ?
( 百合 ) カフェ で 2 人 仲良く 海外 旅行 に 行く 計画
立てて た の よ ね ?
あ …
( 菜緒 ) あ …
( 百合 ) 友達 が 偶然 見た って わざわざ 送って くれた の
( 上原 ) おい それ 本当に 兄貴 な の か
これ は … 俺 だ けど
( 菜緒 ) えっ ち ょっ … ( 百合 ) こんな もん
( 卓也 ) 待て って 話 聞け って
( 菜緒 ) ちょ っ … どこ 行く の ?
えっ 何 する の ? 結婚 指輪 …
( 卓也 ) 失礼 し ます
離婚 よ 離婚 ! 離して !
( 卓也 ) ダメダメダメ ! ( 百合 ) あんた なんか
絶対 許さ ない !
(3 人 ) あー !
えっ
( 上原 ) とりあえず 百合 に は 落ち着いたら 戻る よう 言う から
ごめん ね 迷惑 かけて ( 上原 ) もう いい よ
百合 は ああ なる と 手 が つけ らん ね ー し
( 卓也 ) うん …
まあ それ は そう と 久 君
ちゃんと 自炊 と かして る の ?
また さ カップ ラーメン と か ピザ と か
適当な もん で 済まして んじゃ ない の ?
大体 久 君 昔 から さ …
久 君 !
う ぜ え ( 卓也 ) ねえ 久 君 って ば !
( あくび )
上原 君 お 兄さん に す っご い 愛さ れて んだ ね
いい 迷惑だ よ あの ブラコン
あっ 今日 実家 帰 ん の ?
こう なったら 必要 ねえ だ ろ
今日 から こっち で 暮らす よ
そ っか
卓也 さん 浮気 って 本当な の か な
そんな 器 じゃ ね ー と 思う けど
( 百合 ) ん … 離婚 離婚
おい しゃ ー ね ー 奴 だ な
卓也 さん 知って る の ?
上原 君 が ゆり りん の こと
ずっと … ( 上原 ) 絶対 言う な よ
え … ( 上原 ) あの 態度 見 ただ ろ ?
あいつ そんな こと 知ったら
今 から でも 身 を 引く って 言いかね ない
でも … ( 上原 ) 昔 から そう な んだ
俺 が 欲しい って 言ったら …
ぜ ~ ん ぶ
ヘラヘラ 笑って 譲り や がる
とにかく 絶対 言う な
( まり な ) 上原 兄 登場 !?
( 担任 ) 紺野 まり な ( まり な ) はい ! あ …
で で で … どんな 人 ?
あの 上原 久志 の お 兄さん なんて 超 ・ 超 ・ 超 ハイレベルでしょ ?
クール 系 ? さわやか 系 ?
まり な の イケメンリスト に 加え なきゃ !
( 光 石 ) お前 俺 の 存在 ( こと ) 見えて る ? ( まり な ) ん ?
うーん … いい 人 だ けど 何 か とぼけて る みたいで
とにかく 上原 君 に ラブ ! って 感じ なんだ よ ね
それでいて 自分 の こと 全然 見えて なくて
うーん 何 か 鈍感 みたい
( まり な ) つまり 上原 兄 って …
菜緒 の 男 版 ?
上原 君 本当の ところ どう 思って ん の か な
( まり な ) ん ?
内心 ゆり りんと お 兄さん が うまく いか なかったら
心 揺れたり する の か な
まだ そんな こと 気 に して ん の ?
( 菜緒 ) だって ずっと 好きだった 人 だ よ !
何 か 特別 みたいな さ
上原 君 は 吹っ切れて たって 言って た けど
イマイチ 本音 分か ん なくて
もう 1 人 の 御 三 家 は どう なって ん の ?
そっち は 本音 全開 で 来て くれる んだ ろ ?
まあ ね
あー も しか して
告白 さ れた から 意識 しちゃ って る と か ?
そんな わけない じゃ ん !
ただ 大 ちゃん と は 日に日に 気まずく なる って いう か …
( 光 石 ) そういう の を 意識 して る って いう んじゃ ね ー の
え ?
( 担任 ) 吉川 ( よし かわ ) 菜緒 さん ( 菜緒 ) は ー い
あ ~ あ
心 の 揺れ が 点数 に 出て る ね
何 点 ? ( まり な )32 点
頑張った じゃ ん ヘヘヘ ( まり な ) みっ ちゃん
( 大地 ) 菜緒 !
( 菜緒 ) 大 ちゃん
部活 の ほう どう ? ( 大地 ) 今週 休み
( 菜緒 ) そ っか
( 菜緒 ) あの さ ( 大地 ) あの …
あっ どうぞ
百合 さん まだ いる んだ ろ ?
( 菜緒 ) うん
って いう か 上原 君 の お 兄ちゃん が 現れて
マジ で ? じゃ もう 解決 した の ?
それ が 火 に 油 って いう か
余計 こじれた って いう か
お前 な
他人 の 家庭 問題 に 首 突っ込んで る 場合 じゃ ないだ ろ
もう すぐ 期末 テスト だ ろ 大丈夫な の か ?
だ … 大丈夫 大丈夫 !
分かり やす すぎ
勉強 行き詰まったら 連絡 して こ いよ
だから 大丈夫 だって ば
気まずい ?
( 菜緒 ) え ?
俺 と いる の
それ は …
まあ そう だ よ な
大 ちゃん 性格 変わった ?
そう ?
うん
菜緒 が 知ら なかった だけ だ ろ ?
( 菜緒 ) え ?
俺 待つ と は 言った けど 黙って 待つ と は 言って ない から
じゃあ な
俺 菜緒 に 好き だって 伝えた から
あ …
おう
あれ ? 卓也 さん ?
何 して んだろう
( 菜緒 ) 指輪 !
久 君 ! 菜緒 ちゃん !
俺 バイト 行 くわ
( 菜緒 ) えっ ちょっと 待って よ
ちょっと 久 君 !
指輪 見つか ん なかった んです ね
はい また 捜し ます ( 菜緒 ) うん
どうぞ ( 卓也 ) ありがとう
ごめんなさい 上原 君 バイト で
… って 私 が 言う こと じゃ ない んです けど ね
いや もう 顔 見 れた だけ で うれしい です から
卓也 さん って 上原 君 ラブ な んです ね
うーん
今 まで ずーっと 2 人 で やってきた から ね
( 菜緒 ) やっぱり 反対な んです か ?
上原 君 の 一 人 暮らし
まあ 1 人 じゃ ない んです けど
久 君 は 昔 っ から 手 の かから ない 子 で
あんまり 感情 も 出さ ない し 妙に 大人びて て
フケガキ ( 卓也 ) え ?
フフフ ゆり りん が 言って た んです
ハッハハ そう フケガキ
心配 さ せ ない ように いつも 我慢 ばっかり して て
でも … ( 菜緒 ) あれ です よ ね
時々 子供 みたい
しかも すぐ 怒る し
そう そこ が かわいい んです よ ね
( 菜緒 ) そうです か ? ( 卓也 ) そうです よ !
必死に 大人 ぶって る くせ に 感情 ダダ 漏れ で
肝心な こと は 何一つ 言わ ない けど
だから 俺 は 無理に
久 君 を 連れて 帰ろう なんて 思って ない よ
え ?
久 君 に は 久 君 の 考え が ある だろう し
ただ 夢 が あって
夢 ?
こんな 年 で 何 言って ん だって 感じ だ けど
子供 の 頃 から いつか
自分 が 手がけた 家 で 暮らし たい って いう 夢 が ある んです
そこ に は 百合 が いて 久 君 が いて …
いつか そうなれば いい なって 思って る んです
まだ その いつか は 来 ない みたいだ けど
卓也 さん …
卓也 さん
ちゃんと ゆり りんと 仲直り して ください
え ?
だって こんなんじゃ ダメです よ
上原 君 の ため に も 2 人 が ちゃんと 幸せに なん ない と
そんな ん じゃ ダメな んです よ
それとも 本当に 浮気 を …
ち … 違い ます よ !
昨日 も 言った けど あれ は 旅行 計画 なんか じゃ なくて
仕事 の 打ち合わせ な んです
彼女 の ほう も 百合 の 誤解 解こう と
勝手に 電話 しちゃ うし
じゃあ 何で ゆり りん に ちゃんと 説明 し ない んです か ?
し ました よ
でも ほら 聞く 耳 持って くれ ない から
卓也 さん ! ( 卓也 ) はい
ここ は 1 つ 私 に 任せて ください
はい は いはい はい
特製 ラーメン お 待た せ し ました !
菜緒 ちゃん これ どういう こと ?
気 に し ないで ゆり りん
新作 ラーメン は 私 の おごり だ から
それ は いい んだ けど
何で この 人 が いん の よ
( 菜緒 ) ほら 男女 と 一緒に ラーメン 食べたら
本音 が 言い 合える って いう し ( 徹 平 ) そう
特に うち の は カップル に も 人気 な んだ よ
こじれた 仲 も 麺 みたいに まっすぐに なる って ね
( 阿部 ) 俺 は 毎日 食って て も 全然 効果 ない けど な
( 一星 ( いっせい )) そりゃ 1 人 で 食って も 意味 ね ー だ ろ
( 百合 ) アホ みたい
うん おいしい ( 卓也 ) うまい !
店長
( ムーディー な 音楽 )
( せきばらい )
まあ せっかく だ から ? 話 ぐらい 聞いて やって も いい けど
( 卓也 ) あっ ! これ 久 君 に ピッタリ じゃ ん !
( 菜緒 ) え ? ( 卓也 ) 店長 これ いつ です か ?
( 徹 平 ) 来週 の 頭 だ ね
“ ラーメン 大 食い 大会 チャンピオン は 無料 ” って
久 君 なら 余裕 だ よ なあ ? 百合 …
あ …
った く あの ブラコン
ゆり りん
あの ね ゆり りん
ごめん ね
菜緒 ちゃん に まで 迷惑 かけちゃ って
そんな 私 は ( 百合 ) 菜緒 ちゃん
好き なら バカに なって いい よって 言って くれた けど さ
でも …
それ も 何 か しんどい よ ね
私 も 浮気 しちゃ お っか な
( 菜緒 ) え ? ( 百合 ) そうだ そう しよ !
私 だって 男 友達 ぐらい いる んだ から !
まずは 大西 に
( 菜緒 ) あっ ダメ !
ダメだ よ
浮気 って …
そんな の 失礼だ よ
卓也 さん だって もちろん そう
この 大西 さん って 人だって
それ に 上原 君 …
上原 君 は
ずっと ゆり りん の こと が 好きだった のに
2 人 の 幸せ なら って
身 引いた んだ よ ?
それなのに
簡単に 別れる と か 浮気 する と か
そんな の
上原 君 に す っご い 失礼だ よ !
( 菜緒 ) ごめん
( スマホ の 着信 音 )
( 百合 ) 戻って ( 菜緒 ) え …
浮気 なんて し ない から
( 菜緒 ) でも … ( 百合 ) 大丈夫
ねっ
ありがとう 菜緒 ちゃん
俺 菜緒 に 好き だって 伝えた から
( なな こ ) ハァ …
( 明 ) 上原 君 は 今日 も 順調に 無愛想だ ね
あっ あの 件 かな ( 明 ) 何 ?
この 間 うち の クラス の 男子 が ここ に 来て
なな こ 仲良く しちゃ った んだ よ ね
ん ? だ から ?
いくら イケメン でも 好きな 子 の こと 考えて
一喜一憂 する の が 恋 な んだ よ ね
( 上原 ) おい !
おい
おい
お 父さん
どう したら なな こ 許して もらえる かな
ちょっと 待って えー と な 今日 の 占い に よる と な
えー っと あっ “ 北 へ 向かえ ” って 書いて ある
( チャイム )
( 菜緒 ) は ー い
( 大地 ) おう ( 菜緒 ) 大 ちゃん
これ 去年 の テスト 用紙 勉強 に 使える か なって 思って
ありがとう 助かる
ごめん ね こんな 変な 格好で
フッ フフ … ( 菜緒 ) えっ おかしい ?
いや 何 か うれしくて さ ( 菜緒 ) え ?
だって こない だ まで
ラーメン 屋 の バイト の ジャージ 姿 俺 に 見せて た じゃ ん
あっ それ は …
告白 して 少し は 俺 の こと も 意識 して もらえて る んだ な
そういう こと じゃ なくて
( 上原 ) 人 ん ち の 玄関 先 で 何 やって ん す か ?
お前 も この際 はっきり したら どう だ ?
は ?
お前 の 気持ち は どう な んだ ?
ちょっと 大 ちゃん
こない だ から 何 言って …
百合 さん の こと 今 は どう 思って る んだ ?
好きだった んだろう ?
( 卓也 ) 菜緒 ちゃん の おかげ で
ちゃんと した もの 食べて る みたいだ けど
2 人 に お 礼 も 兼ねて
今日 は 俺 が 夕飯 作ろう か な なんて
久 君 は 何でも 食べる けど
シチュー だけ は 子供 の 頃 から 苦手だった んだ よ ね
まあ 俺 も だ けど 何 だろう
あからさまな 家庭 メニュー だ から …
何で 聞か ねえ んだ よ
( 卓也 ) ん ?
もし かして 知って た の か よ
俺 が 百合 の こと ずっと …
聞いて ん の か よ
こっち 見ろ よ !
( 卓也 ) 百合 は ダメ
( 上原 ) は ?
百合 だけ は 譲れ ない んだ
卓也 さん
ごめん な 久 君
( 菜緒 ) ちょっと 上原 君 !
( ドア が 閉まる 音 )
( 百合 ) バ ~ カ
百合 お前 いつ から …
バ ~ カ !
うん
上原 君
8 年間
ずっと 知らん顔 して たって こと か よ
ふざけ や がって
フッ …
バカ みて ー
こっち は 必死で 気持ち 隠して きた のに
( 菜緒 ) 譲ら なかった じゃ ん
え ?
ヘラヘラ 笑って 譲ら なかった じゃ ん
かっこいい ね 卓也 さん
さすが 上原 君 の お 兄さん
上原 君 ?
( 菜緒 ) 遠い ( 上原 ) 重い んだ から よ
( 菜緒 ) 見え ない って ば ( 上原 ) は ?
( 菜緒 ) もう ちょっと 上 行って ( 上原 ) 上 無理だ よ おら !
( 菜緒 ) うーん ない ( 上原 ) は ?
( 菜緒 ) え ?
あった ! ( 上原 ) え ?
あった !
あ …
( 上原 ) は ? ちょ っ … 見せろ よ
おい 何で 隠して んだ よ 見せろ よ おい !
( 菜緒 ) 分かった ( 上原 ) 何 だ よ
キーホルダー じゃ ねえ かよ !
( 大地 ) 菜緒 ?
大 ちゃん
こんな とこ で 何 やって んだ よ 寒い し 風邪 ひく ぞ
指輪 見つけ なきゃ ( 大地 ) 指輪 ?
ゆり りん の 結婚 指輪 上原 君 捜して る から
そんな こと 菜緒 に は 関係ない だ ろ
テスト だって ある し ( 菜緒 ) 私 に は …
テスト より 大事な の
そ っか
お前 は もう 帰れ
ダメだ よ
私 も 見つかる まで は ( 上原 ) 帰れ って
これ は
俺 の けじめ だ から
それ に ほら お前 は 俺 と 違って アホ だし
テスト で 失敗 して 恨ま れたら いい 迷惑 だ から な
留年 して 後輩 に なったら シャレ に なん ね ー し
そんな 悪く ない し
大体 補習 受ければ さすが に 留年 なんて
補習 前提 って ところ が ヤバ いんだ よ
大体 普段 から 勉強 して おか ない から いけない んだ
誰 の せい で ゴタゴタ に 巻き込ま れて る と 思って ん の ?
だから もう いい って 言って んだ ろ !
分かった よ 帰れば いい んでしょ !
本当に いい の ?
うわ っ ! ちょっと …
あっ ご … ごめん
おい 何 して んだ よ 重 ( お め ) えよ
( 菜緒 ) イッタ …
重く ない し
ウソ だ ろ
( 菜緒 ) 上原 君 !
上原 君 !
あった
あった あった !
お っ …
( 菜緒 ) あー アハハ
あった よ あった よ 上原 君 !
上原 君 …
あった あった やった ! 上原 君
ちょ っ … 危 ねえ から 返せ
あり が と な
え ?
あり が と な
ん ? ( 上原 ) った く …
“ あり が と な ” って 言って んだ よ
ん ? フフフ
( 上原 ) 調子 に 乗 んな よ
( 菜緒 ) 痛い …
( 上原 ) しゃ ー ね ー な ほら 見せて みろ よ
痛い の 痛い の 飛んで け
( 菜緒 ) 痛い って ば
お かえり 久 君
ただいま
( 菜緒 ) ただいま です
( 百合 ) ちょっと
2 人 と も どうした の ?
ゆり りん
って か お前 ら もう 仲直り した の か よ
うるさい わ ね
それ より あんた たち どこ で 何 して た の よ ?
あっ !
もう 外さ せ ん な よ
久 君
ありがとう
( ドア の 開閉 音 )
( 百合 ) 菜緒 ちゃん
あり が と ね
“ 上原 君 に 失礼だ よ ” って 叱って くれて
本当 そう
ゆり りん
( 卓也 ) 何の 話 ?
卓也 は 知ら なくて いい の ( 卓也 ) え ?
( 百合 ・ 菜緒 ) ねっ ( 卓也 ) ちょっと 何 それ
( 上原 ) これ は
俺 の けじめ だ から
もしもし 大 ちゃん
今日 どこ か で会えたり する ?
大事な 話 が ある んだ けど
よし
( 一星 ) いらっしゃい ( 大地 ) 悪い
間 持た なくて 先 食って た
( 菜緒 ) 大 ちゃん ちの 近く で よかった のに
いい んだ 俺 ここ の ラーメン 好きだ し
それ に ここ 辛 気 くさく ない しな
は いよ
ありがとう いっちゃ ん
大 ちゃん
私 ね 今日 謝り に 来た の
ごめんなさい
菜緒 ?
私 大 ちゃん が 優しい の を いい こと に 甘えて た ずっと 昔 から
そんな こと 気 に す んな よ ( 菜緒 ) ごめん ね
だから 謝 ん なって
別に お前 謝る ような こと して ね ー し
大 ちゃん
うまい !
や っぱ うまい な ここ の ラーメン
うまい
( 大地 ) 寒 っ ( 菜緒 ) 寒い
( 大地 ) ん っ
( 菜緒 ) 大丈夫
そ っか
じゃあ ここ で いっか
うん
( 大地 ) そんな 顔 す んな よ
よかった な 百合 さん の こと も 解決 して
じゃあ な
ハァ … フゥー
あっ あの 指輪 …
( ドア の 開閉 音 )
ただいま
おう お かえり
あれ ? お前 何 か 食って きた の ?
うん お腹 いっぱい
( 上原 ) うん そ っか
何 か ゆり りん たち い ない と すごい 静かだ ね
ああ 何 か テレビ でも つける か
ご飯 何 食べる ?
え ? お前 食って きた んじゃ ない の ?
あ … うん
でも 卓也 さん が 作った シチュー 食べ たい なあ って 思って
いい ? ( 上原 ) うん
じゃあ あっ ため ない と だ ね
あの さ
( 菜緒 ) ん ?
昨日 は … って いう か
今回 は って いう か
いや まあ 結構 最近 ずっと だ けど
巻き込んで 悪かった な
う うん
お前 の おかげ で いろいろ 吹っ切れた
いや …
今回 は 本当に
私 も
今回 で いろいろ 自分 が 見えた って いう か
( 上原 ) うん
そ っか
( 菜緒 ) うん ( 上原 ) よかった な
( 菜緒 ) うん
シチュー おいしい ね
うん
うまい な
うん
( スマホ の 着信 音 )
は ー い
菜緒 ちゃん おはよう
あの さ 久 君 いるか な ? 電話 全然 繋が ん なくて さ
( 菜緒 ) 卓也 さん どうした ん です か ? こんな 時間 に
あれ から 百合 と 話し合って
やっぱり 家族 3 人 で 暮らす って 決めた んだ
で 善 は 急げ って さ
えっ !?
( 卓也 ) 菜緒 ちゃん ごめん ね いろいろ 迷惑 かけて
( 菜緒 ) え … ( 卓也 ) 菜緒 ちゃん ?
えっ あ …
でも そんな 急 すぎ ませ ん ?
( 卓也 ) 心配な いよ 家賃 は ちゃんと 半額 払い 続ける から
( 菜緒 ) いや …
そういう こと じゃ なくて
( 卓也 ) あ … ごめん ! ちょっと 車 動かさ なきゃ
あっ ち ょっ …
( 通話 が 切れる 音 )
( 百合 ) 一体 何 に こだわって ん の ?
( 上原 ) 静かに しろ よ あいつ まだ 寝て んだ から
( 百合 ) 吹っ切れた ん なら いい じゃ ない
私 たち と 住む の が そんなに イヤ ?
別に そう じゃ ない けど
今 の まま で 不自由 して ないし
不自由でしょう お 金 の こと と か
じゃ 仕送り して くれ や
冗談 じゃ ない ! そんな 無駄 金
ここ の が 学校 近い し
これ まで 通って た 家 じゃ ない
それとも
どうしても ここ に 住み たい 理由 で も ある の ?
何 だ よ その 言い 方
例えば …
菜緒 ちゃん と 離れ たく ない と か ?
菜緒 ちゃん の こと 好きだ と か ?
え ?
( 菜緒 ) 今日 ね
上原 君 の 言う とおり デート だった
一緒に いる の は まだまだ 短い けど
私 たち に は これ が ある もん ね !
今日 の プリン は 一 段 と おいしい !
好きな の ? 菜緒 ちゃん の こと
そう だ よ
えっ !?
( 物音 )
( 百合 ) 今 の 聞いた ? 菜緒 ちゃん
百合 !
何 ? 何 が 一体 …
( 百合 ) じゃあ 私 帰る わ あっ 久志
もちろん ずーっと ここ に いて もらって いい から ね
そりゃ あ ぶっちゃ け 新婚 だ も の
邪魔 さ れ ない に 越した こと ないし
じゃ お邪魔 し ました
おい … おい 百合 !
おい
( 菜緒 ) ハッ !
ハッ ! あ …
おい
( 菜緒 ) 無理だ から ( 上原 ) おい
無理 … 無理だ から
何 して んだ よ ( 菜緒 ) 無理だ から
おい ! ( 菜緒 ) 無理だ から !
( 上原 ) 早く 開けろ 1 回 開けろ って !
( ドア が 開く 音 )
( 百合 ) 大 成功 ! ( 卓也 ) イェイ !
いや あ うまく いった
これ で 少し は 恩返し できた かな
散々 居座っちゃ った から ね
それ に 私 菜緒 ちゃん の おかげ で 助かった し
に して も 菜緒 ちゃん やっと 想い が 通じた んだ
本当 よかった
よ ー し 出発 !
( 卓也 ) は いよ
ハァ …
さっき の 聞いて たか ?
はい
そういう こと だ から
え …
え …
♪~