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ギルティクラウン
2029年、突如発生した“アポカリプスウィルス"の蔓延によって、大混乱に陥った日本。 無政府状態となったこの国は、超国家間で組織された“GHQ"の武力介入を受け、その統治下に置かれることとなる。 のちに「ロスト・クリスマス」と呼ばれるこの事件をきっかけに、日本は独立国家としての体を失い、形だけの自治権を与えられ、人々はかりそめの平和を享受していた。 そして時は流れ、10年後の2039年。 鬱屈した気持ちを抱えながら、どこか世間に冷めた視線を送る少年の名は、桜満 集(おうま しゅう)。 天王洲第一高校に通う高校2年生の彼は、クラスメイトたちとも一定の距離を保ち、ただ漫然と、平穏な日々を送っていた。 しかし集の平穏な日常はある日、突然、打ち破られる。 放課後、お気に入りの場所で出会った、ひとりの少女。 彼女の名は楪 いのり(ゆずりは いのり)といった。 集が憧れ、ウェブ上で絶大な影響力を誇る人気の歌姫。 そして彼女には、もうひとつの裏の顔があった。 “GHQ"からの「日本の解放」を謳い、命を賭けて孤独な戦いを続けるレジスタンス組織“葬儀社"。 いのりは、17歳の若き首領 恙神涯(つつがみ がい)に率いられたこの組織のメンバーでもあったのだ。 いのりや涯たちに導かれ、“葬儀社"の活動に関わり始める集。 そして、彼の右手に現れる“王の刻印"。 その“印"により集は、人の身体から「ヴォイド」と呼ばれる物質を自在に引き出し、それを武器に闘う力を得る。 しかしそれはまた、彼が背負った“罪の王冠"の物語の始まりでもあった……。