Nisekoi : False Love 2nd Season Episode 12
( 千 棘 ( ち とげ )) 遅刻 遅刻 〜!
急が なきゃ ! 急が なきゃ !
いって きま 〜 す !
ハア ハア ハア ハア …
ああ あ ああ 〜!
♪〜
〜♪
( キーンコーン カーンコーン )
( 楽 ( らく )) フウ 〜 危 ねえ 危うく 遅刻 する ところ だった ぜ
ん ?
あれ ? 珍しい な 千 棘
ギリギリ と は いえ お前 の ほう が 先 に 着いて る なんて
( ぼそぼそ …)
千 棘 ?
え ? リボン を なくした ?
( 千 棘 ) 学校 に 着いた とき に 気付いて
( 鶫 ( つぐみ )) 焦って ら した ので 結び目 が 緩かった の かも しれ ませ ん ね
( 楽 ) じゃあ どの 辺 で なく した の かも 分か ん ねえ の か
( 千 棘 ) キュッ 私 やっぱり 捜して くる !
( 楽 ) 待て 待て ! 授業 始まる って の !
ちょっと 落ち着け って
放課後 ちゃん と 一緒に 捜して やっ から
でも あれ は …
分かって る よ
華 ( は な ) さん に もらった 大事な リボン だ もん な
きっと 見つけて やる から
それ も そう だ けど
あれ は あん …
( 楽 )“ あん ”?
( 千 棘 ) いや 何でも
( 鶫 ) ご 安心 ください お 嬢 私 も 手伝い ます から
( 小 咲 ( こさ き )) 私 たち も 手伝う よ
( 千 棘 ) う う … みんな 〜
( 小 咲 ) とりあえず まとめて あげる
( 千 棘 ) ありがとう
( るり ) こんな こと も あろう か と ヘアメークセット !
え 〜 どんな 感じ に し ましょう か ?
( 万里 花 ( まり か )) まったく リボン 1 つ で 情けない 人 です わ ね
あんな 布 きれ を 届けて くださる 人 が いる と は 思え ませ ん し
今頃 ゴミ と 一緒に 捨て られて る かも しれ ませ ん わ ね
橘 ( たちばな ) 万里 花 ! 貴 様 !
あ …
わ あ !
( 千 棘 ) う う … そう かな 〜?
やっぱり そう な の か な 〜?
ちょ ちょ … 桐 崎 ( きりさき ) さん いつも と 反応 違い 過ぎ です わ
そんな 号泣 なさら ないで ください まし
分かり ました 分かり ました よ !
私 も 手伝って さしあげ ます から
いいかげん 泣きやんで ください
( 楽 ) 大丈夫 か ? あいつ
( 小 咲 ) う 〜 ん どこ に ある んだ ろ ? 千 棘 ちゃん の リボン
( 鶫 ) 交番 に も それ らしい 物 は 届いて い ない ようでした し
大丈夫です か ? お 嬢
( 千 棘 ) うん
( 楽 ) ん …
元気 出せよ 千 棘 今日 も 一緒に 捜して やっ から
( 千 棘 ) うん
( 楽 ) う …
しょうが ねえ な お前 は まったく
じゃあ 今日 は オレ が 特別に
ラーメン を おごって やる !
お前 の 好きだった 期間 限定 ラーメン も
最近 復活 し ただ ろ ?
リボン を 見つけたら みんな で 食い に 行 こ …
( 千 棘 ) いい そんな 気分 じゃ ない
( 楽 ) な っ !
ラーメン を 拒否 だ と ?
ラ … ラーメン を だ ぞ ?
こんな こと は 今 まで 1 度 も …
クソ ! すっかり しおらしく な っち まって
調子 狂う 前 に これ じゃ 見ちゃ いら ん ねえ よ
しかし 何 だ な 気のせい かも しれ ない が
心なしか こいつ 美人 に なって ない か ?
あっ いや ふだん 忘れがちだ が こいつ は もともと 美人 な んだ っけ
何だか しおらし さ も 相まって いつも より 女らしく 見える 気 が
なあ 千 棘 ちょっと オレ と 腕相撲 して み ない か ?
え ? なんで よ ?
( 楽 ) いい から いい から
( 千 棘 ) う っ う う …
( 楽 ) いく ぞ ? よ 〜 い ど …
あっ !
( 万里 花 ) ああ 〜 楽 様 〜!
( 楽 ) 淡い 期待 を した オレ が バカだった
( 男子 ) 大丈夫 か ? 一条 ( いちじょう )
ホント バカ ね
( 楽 ) しかし もし このまま リボン が 見つから なかったら
どう なる んだ ?
もし かして こいつ ずっと このまま ?
( キーンコーン カーンコーン )
( 千 棘 ) う う う …
( 鶫 ) 見つかり ませ ん ね 〜 お 嬢 の リボン
( 小 咲 ) う 〜 ん あと は どこ を 捜せば …
( るり ) 捜す 範囲 を 広げる しか ない かも ね
( 楽 ) また どっぷり 落ち込んで
いよいよ 見ちゃ いら ん ねえ な
何とか 元気づけて やりて え けど リボン は 見つか ん ねえ し
( 店員 ) ありがとう ございました
( 楽 ) 橘 の 言う とおり あの リボン を 誰 か が 拾った と して も
届けて くれる か は 怪しい 気 が する
しかた ねえ ダマ す ようで 忍び ねえ けど
( 足音 )
( 楽 ) おい 千 棘 !
あった ! リボン あった ぞ !
あっ … え ?
ウソ ! ホントに ?
どこ に あった の ?
( 楽 ) え ? あ … その辺 の 路地 裏 に 飛ばさ れて て な
ほれ もう なくす んじゃ ねえ ぞ
( 千 棘 ) き ゃあ ああ 〜
よかった ホントに あり が …
とう
匂い が 違う
( 楽 ) ん ? へ ?
え … 匂い ? お前 そんな ん で 分かる の ?
( 千 棘 ) 新品 の 匂い が する
楽 ?
( 楽 ) う っ
す … すま ん ! ダマ して 悪かった !
その … 悪気 が あった わけじゃ …
う うん いい よ
私 の ため に して くれた こと な んでしょ ?
ありがとう
( 楽 ) えっ ええ 〜!
な … 何 だ それ は !
ここ は ふだん なら オレ を フルボッコ に して
地面 に 埋めて 罵声 を 浴びせ ながら 立ち去る ところ だ ろ 〜!
一体 誰 な んだ ? お前 は
ん ? でも どう 考えて も ひどい の は そっち の 千 棘 だ よ な
もし かして こいつ このまま の ほう が いい の かも
いやいや いい わけ ねえ だ ろ
危うく 優しい ウソ に ダマ さ れる ところ だった
ハア … しかたない また 一 から 捜して …
ん ?
あれ って
( 千 棘 ) どうした の ?
なあ 千 棘 お前 目 良かった ろ ?
( 楽 ) あそこ ( 千 棘 ) ん ?
( 楽 ) あの 電柱 に 引っ掛かって ん の って
( 千 棘 ) あった 〜!
あった あった あった 〜!
逃がさ ん !
た あ !
うわ ああ あ 〜
まあ 元気に なった の は 何より だ けど
ん ?
あっ ヤベッ !
( 千 棘 ) 見失っちゃ った でも 絶対 見つける !
見つけた !
今度 こそ 捕まえて …
あっ 待って ! そっち は …
( 踏切 の 警報 音 )
( 電車 が 近づく 音 )
( ビリッ !)
あ …
ああ ああ 〜!
そ … そんな
う っ う … う …
うわ ああ 〜 わ ああ あ 〜 ん
うわ ああ うわ ああ 〜 ん
( 楽 ) おいおい 何 泣いて んだ よ お前 は
楽 … だって リボン が
いや それ オレ が 買って きた ほう の リボン だ から
( 千 棘 ) は ?
( 楽 ) オレ の も さっき 風 で 飛ばさ れた んだ よ
間違った ほう を 追って た んだ よ お前
で お前 の ほう は オレ が さっき 拾って きた
ほれ
匂い で 分かる んだ ろ ? 確認 して みろ よ
( 千 棘 ) くん …
ふ ああ 〜 本物 だ 〜!
ふえ え 〜 ん
よかった ホントに よかった 〜!
( 楽 ) った く 次 から は …
う っ
( 千 棘 ) あり が と あり が と 〜!
( 楽 ) お … おお …
( 千 棘 ) はっ 何 抱きついて ん の よ バカ !
う う … もう 絶対 なくさ ない から ね
( 楽 ) やれやれ ようやく いつも の 千 棘 に 元どおり か
ちょっと だけ 残念な ような
何 よ ?
( 楽 ) いや や っぱ この ほう が しっくり くる な
( 千 棘 ) ちょっと 何 笑って ん の よ !
( 楽 ) 別に
( 千 棘 ) 何 よ 〜!
( 千 棘 ) ああ …
フウ …
( 千 棘 ) 告白 か あ
いやいや あり え ない あり え ない
でも もし … もし したら どう なる んだろう ?
あいつ の こと は まあ 好きだ
でも つきあい たい の か と 言わ れる と
正直 よく 分から ない
私 は どう し たい んだろう ?
どう なり たい んだろう ?
告白 と かすれば 何 か が 変わったり する のだろう か ?
して みよう か ? 試しに
ほんの 試しに
ホントに は し ない
ちょっと 言おう と して みる だけ
( 楽 ) ん ?
んだ よ ? 人 の 顔 ジーッ と 見て
( 千 棘 ) フッ
ムリ 〜! 絶対 に ムリ !
( 千 棘 ) 告白 する って 考えた だけ で 頭 が ハチ 切れ そうに なる
だって もし ダメだったら どう する の ?
その あと も ニセ の 恋人 続ける の よ
そんな の ムリ ! 絶対 死んじゃ う 〜!
でも もし ホントに 告白 したら こいつ は どんな 顔 する んだろう ?
喜ぶ かな ? 嫌がる かな ?
嫌がり そうだ な
だって こいつ 私 の こと
まるで 恋愛 対象 と して 見て ない だろう し
はっ ! 何 を 真面目に 考えて ん の ? 私
試しに … 試しに 考えて みて る だけ なんだ から ! アッハハ
ハア …
( 千 棘 ) 直接 が ムリ なら ラブ レター でも 書いて みよう か
それ なら ずっと ハードル 低そう だ し
えっ 何て 書く んだろう ?
“ 好きです つきあって ください ” かな ? やっぱり
くく く …
“ す ”…
ほ に ゃ 〜!
( 千 棘 ) ダメだ ! 書け ない
本気で 渡す わけじゃ ない と 分かって いて も
恥ずかしくて 耐え られ ない !
想像 以上 に ドキドキ しちゃ う
世 の カップル は みんな こんな 儀式 を クリア して
カップル に なった の ?
みんな ちょっと 勇者 すぎ ない ?
手紙 は やめ !
ひとまず 練習 でも して みよう
ゴホン
あ 〜
え 〜 っと
その … あの …
す … 好きです つきあって ください !
( 千 棘 ) フッ 言えた
ものすごく 恥ずかしかった けど 言えた
まあ 人形 相手 なら こんな もの …
何 を さ れて いる んです か ? お 嬢
ふ が 〜! 違う !
あっ 今 の は 練習 … じゃ なくて ただ ドラマ の マネ を
て ゆうか 鶫 ノック して よ ノック !
ノック は した のです が …
失礼 し ました
ハア … ハア … ハア …
( 千 棘 ) う う … や っぱ 告白 って 大変だ
ちょっと 練習 した だけ で これ な のに 本番 なんて …
みんな は 一体 どう やって る んだろう ?
( 千 棘 ) ねえ パパ ( 千 棘 の 父 ) ん ?
( 千 棘 ) パパ と ママ は どっち から 告白 した の ?
( 千 棘 の 父 ) うん ? そう だ ねえ
まっ 早い話が 僕 から な んだ けど ね
そう いえば 千 棘 に は 華 と の 出会い は 話して なかった かな
僕 と 華 が 出会った の は
たまたま 仕事 で 日本 に 来て いた とき の こと で ね
( 銃声 )
( 千 棘 の 父 ) ある 日 敵対 して いた 組織 と
廃 工場 で 銃撃 戦 を 繰り広げて いた とき の こと
う 〜 ん 押さ れて いる ね
( ギャング ) どう し ます ? ボス
( ギャング ) ん ? な っ 何 だ ? あの 女 どこ の 人間 だ ?
( ギャング ) イカレ てん の か ? 蜂 の 巣 に なん ぞ
ん ?
( 女性 ) フ 〜
( 千 棘 の 父 ) その 女性 は 銃撃 の ただ中 に 立つ と こう 言い放った
( 女性 ) こちら の ピザ を ご 注文 くださった の は
どちら 側 の 人 ?
( ギャング たち ) え ? は ?
え ? もし かして それ が ママ ?
そう だ よ 当時 の 華 は 苦学 生 で ね
バイト を 17 個 掛け持ち して 暮らして た そうだ よ
( 千 棘 ) 17? 意味 が 分から ん
( 千 棘 の 父 ) その とき の 華 は とても 美しく
さながら 戦場 に 舞い降りた 天使 の ようで ね
僕 は 思わず 彼女 に 見入って しまった んだ
( 千 棘 ) それ で その あと パパ は どうした の ?
うん プロポーズ した
結婚 して ください
なんで ?
( 千 棘 の 母 ) とう !
( 千 棘 の 父 ) 直後 思いっ切り 蹴ら れた けど ね
( 千 棘 ) ママ も すごい な
( 千 棘 の 父 ) 要するに 僕 の ひと 目 惚 ( ぼ ) れ だった わけだ けど
大変だった の は それ から で ね ハハハ
僕 から アプローチ を 続けた んだ けど フラ れ っぱなし で
ひどい とき は フラ れる とき に 骨 まで 折ら れて
( 千 棘 ) ダメだ 特殊 すぎて 参考 に なん ない
ただ それ でも 告白 せ ず に は い られ なかった
その くらい 彼女 は 魅力 的に 見えた
運命 の 相手 は きっと この 人 だって ね
( 千 棘 ) パパ は そんなに も ママ の こと が 好きだった んだ
私 も パパ みたいに 頑張れる だろう か ?
フリ で さえ 告白 なんて でき そう も ない のに
私 は ちゃんと こいつ の こと を “ 好きだ ” って 言える ?
ん ? おい 千 棘 ! 前 前 !
は ?
( ガンッ ) ( 千 棘 ) アイタッ
( 楽 ) 子供
( 千 棘 ) う っさ いわ ね ほっといて よ もう !
ボーッ と して て 看板 で 頭 打つ と か どん だけ 注意 力 ねえ んだ よ
う っ さ い なあ
( 楽 ) 何 か 悩み 事か ?
( 千 棘 ) え ?
( 楽 ) ここん とこ ずっと 何 か 考え込んで る だ ろ ?
オレ で 役 に 立て そうな こと なら 聞いて やら ねえ でも ねえ けど ?
( 千 棘 ) 気 に かけて くれて た んだ
ちょっと うれしい な
う うん 大丈夫
( 楽 ) そう
( 千 棘 ) あ … 今 ちょっと だけ いい 雰囲気 かも
いやいや だ から って 告白 ?
ムリ !
だって 好き なら そう する べき !
すれば 何 か 変わる かも ?
本当に 好き ?
せっかく の チャンス だし !
分から ない けど でも …
( 楽 ) そう いや さあ
お前 が 日本 に 来て 恋人 の フリ 始めて から
もう 1 年 以上 たつ んだ よ な
スゲ え な 慣れた
こんな 異常 事態 に 慣れて る 自分 が 恐ろしい
( 千 棘 ) 何 よ ? 現状 に 何 か ご 不満 ?
いや そういう 話 じゃ なくて 単純に スゲ え な 〜 と
いろいろ あった よ な お前 に 殴ら れたり
殴ら れたり 殴ら れたり …
ちょっと 全部 あんた が 悪い んじゃ ない
( 楽 ) ほとんど は 不可抗力 だったろう が
つうか お前 こそ この 状況 あんなに 嫌がって たくせ に
そりゃ 観念 も する わ よ 私 大人 な ので !
( 楽 ) どこ に 大人 が いる って ?
( 千 棘 ) 目 の 前 の レディー が 見え ない ?
( 楽 ) 見え ねえ
( 千 棘 ) ムッ 殴る わ よ
( 楽 ) 今 の オレ 悪く ないだ ろ
( 千 棘 ) て ゆうか まだ 卒業 まで 半分 以上 ある んだ けど ね
まっ 先 の こと は 考えた って しかた ねえ や
気長に いこう ぜ 何とか なんだ ろ
( 千 棘 ) 気長に か
そう ね 別に 今 すぐ し なきゃ いけない わけじゃ なし
( 楽 ) ん ? 何の 話 だ ?
こっち の 話
( 千 棘 ) そうだ 私 は もっと こいつ と い たい んだ
今 は それ が 私 の 気持ち
そろそろ 行 こっか
おう
( 千 棘 ) もし このまま こいつ の こと を 好きで い 続けたら
いつか パパ みたいに 告白 し たく なる とき が 来る のだろう
そんな とき が 来た なら …
ねえ 楽
( 楽 ) ん ?
う うん 何でもない
( 楽 ) 何 な んだ ? さっき から
( 千 棘 ) あっ 何でもない こと は なかった
今日 は ラーメン を おごって あげ ましょう か ?
この 私 が あんた ごとき に
( 楽 ) え ? どう した んだ よ お前 熱 で も ある の か ?
( 千 棘 ) な っ ! なんで そういう 発想 に なる の よ !
( 楽 ) だって ふだん そんな こと あり え ない …
( 千 棘 ) ええ い う っ さ い !
( バキッ !) ( 楽 ) ああ っ !
( ズルル …)
♪〜
〜♪