結婚 でき ない 男 シーズン 1-6: 融通 きか なくて 悪い か (1)
( 店員 ) いらっしゃい ませ
( 舌打ち )
( 信 介 ( しん すけ )) あの … これ この 間 から ずっと 貸し出し 中 で
は ぁ …
誰 か 返す の を 忘れて んじゃ ない です か ?
あっ … 今日 また 別の 人 借りた みたいです ね
いつ 戻り ます ? ( 店員 ) さあ …
いい です
いらっしゃい ませ 少々 お 待ち ください
( 夏美 ( なつみ )) それ どういう 話 ? ( みちる ) すごい で すよ !
古代 バビロニア に タイム スリップ した 女の子 が
王さま に 見初め られて 結婚 する んです
王さま と 結婚 か … 女の子 の 夢 ね
お 金 と 地位 と ルックス の 三拍子 そろった 男 の 人 って
やっぱり 理想 です よ ね 何だか んだ 言って も
そう でしょう ねえ
夏美 さん は 結婚 相手 の 理 想像 と か ある んです か ? 今 でも
“ 今 でも ” って …
ある わ よ ちゃん と
私 の 理想 は ね 常識 が あって 人 の 和 を 大切に して
それ で 私 と 生活 スタイル が 合う 人 かな
控えめです ね ( 夏美 ) そう 言わ れる と 控えめ ね
でも い ない の よ なんで ? ( みちる ) さあ …
じゃ お 金 と 地位 と ルックス の 全部 そろった 男 の 人 って
ますます い ない の か な ?
桑野 ( くわ の ) さん って さ
お 金 と 地位 と ルックス 一応 全部 そろって る じゃ ない
だから 何 です か ?
言って みた だけ
( みちる ) 私 たち さ
ちょっと 男 の 人 に 求める 条件 下げた ほう が いい の か な ?
うん そう … まあ はっきり 言って 妥協 って いう か さ
( 千鶴 ) 確かに ね … 時々 思う んだ よ ね
日本 に 私 の 理想 の 男性 は い ない か もって
その うち “ 地球 に は い ない ” と か 言いだす と ヤバイ よ ね
かなり ヤバイ
でも 年収 1,000万 くらい は 欲しい な と か 思う じゃ ない ?
1,000万 って 相当 多く ない ? 普通 どれ くらい よ ?
さあ … 会社 に よって 違う と 思う けど
平均 年収 って どれ くらい なんだろう ?
440万 だ ( みちる ) うわ っ … びっくり した
どうした の ? ( みちる ) 平均 440万 だって
えっ ? そんな もん ? ( みちる ) 現実 は 厳しい ね
うん … じゃ また あした
平均 年収 が 600万 を 超える の は 40 過ぎて から だ
1,000万 の 男 と 結婚 し たい なら
奥さん に 先立た れた “50 男 ” でも 探す んだ な
そう やって 人 の 夢 を 壊して 楽しい です か ?
僕 は ただ データ を 提供 した だけ だ よ
夏美 さん みたいに 控えめな 条件 に した ほう が いい の か なぁ
条件 が ある の か あの 年 で
桑野 さん は 結婚 相手 に 求める 条件 と か ある んです か ?
ない … 結婚 を 求めて ない
聞いた 私 が バカでした お やすみ なさい
ケン ちゃん 行く よ
( 真理 ( まり )) 先生 これ 何 です か ?
ああ それ ? お 見合い ( 真理 ) えっ お 見合い ?
フフッ … 患者 さん に 押しつけ られちゃ って ね
断る つもりだ けど ( 真理 ) えっ … 見て いい です か ?
うん ( 和美 ) フフッ …
どれ どれ ?
悪く ない じゃ ないで す か ( 和美 ) どうして パス な んです か ?
うーん …
30 過ぎて 何 回 も 転職 して る って いう の が ね
地 に 足 が 着いて ない 感じ が して
私 と は 人生 観 合わ ない 感じ が する ( 和美 ) ああ …
先生 は す ご ー く 地 に 足 着いて ます もん ね
ありがとう … あんまり 褒め 言葉 に 聞こえ ない けど
じゃ 先生 は どういう 人 が いい んです か ?
昨日 も それ 聞か れた んだ けど ね 私 が 答えた の は
常識 が あって え ~ 人 の 和 を 大切に する 人
( 和美 ・ 真理 ) ああ … ( 夏美 ) 例えば こう !
人 が ケンカ して る とき に サーッ と 間 に 入って
うまく 解決 して くれる 人 と かさ
ああ カッコイイ ! そういう 人
でも 意外 と い ない んです よ ね ( 夏美 ) でしょう ?
和 を 乱す 人 なら い そうだ けど
じゃ ここ は ピン 角 で 頼む よ ( 棟梁 ) ピン 角 ?
( 棟梁 ) ああ 分かって る よ 図面 どおり やる よ
よし …
( 英治 ) じゃ よ ろ お 願い し ます ( 棟梁 ) うん
( 八木 ( やぎ )) 失礼 し ます ( 棟梁 ) なに ?
( 八木 ) あっ … そこ の マンション に 住んで る んです が
ベランダ に これ が 飛んで き まして ( 棟梁 ) おがくず ?
あっ … どうも すいません これ から 気 を つけ ます
そう です か じゃ よろしく お 願い し ます
はい
( 棟梁 ) おい ハシモト ! ちょっと 来い
前 から 言って んだろう ?
おがくず ぐらい で … ああいう の を クレーマー って いう の か
さあ …
( せきばらい ) ( 英治 ) あっ …
私 は クレーマー です か ? ( 信 介 ) あっ … いや あの …
おい 謝れ
あっ … あの … すいません でした
聞こえる と は 思わ なかった もん です から
聞こえ なければ それ で いい んです か ?
いや そういう 意味 じゃ なくて
いや ぁ … どうも すみ ませ ん こいつ ちょっと 変な もん で
変 ? ( 棟梁 ) はい
“ 変 ” って 何 だ よ ? あんた どさくさ に 紛れて
変だろう ? ( 信 介 ) え えっ ?
大体 よ ピン 角 だって 面 取り だって 変わ ん ねえ だろう !
おいおい … また お 得意の 手抜き か !
手抜き ( 英治 ) ああ っ ! ちょっと !
ちょっと やめて ください !
( 八木 ) ちょっと やめ なさい ! やめ なさい やめ なさい !
アアッ … ( 八木 ) あっ … いた っ …
あっ … ( 八木 ) いた っ … ハァ …
あっ … 大丈夫です 血 は 出て ない みたいだ から
ハァ … 良かった 血 が 出て なくて
( 摩耶 ( ま や )) ホント ! ケガ でも さ れたら 大 問題 よ
棟梁 の 頭 が 滑った から だ よ ( 英治 ) また 人 の せいに して
改めて おわび に 行って ね
私 たち の お 客 さま は これ から ずっと あの 家 に 住む の よ
ご 近所 と 気まずい 状態 じゃ 困る でしょう
分かった 行く よ
ハァ … あの 人 八木 さん って 方
お好み焼き 屋 の チェーン の オーナー さんなん だって
いつも 本店 に いらっしゃる そうだ から
今夜 菓子 折 の ひと つ も 持って おわび に 行って ね
分かった 行く って 言って んだろう
じゃ 電話 して アポ 取って
チッ … ハァ …
はい どうぞ ( 摩耶 ) ありがとう
あれ ? 何 だ ? これ うん ?
いや 外 線 押さ ない と 通じ ないで すよ
ここ
( プッシュ 音 ) ああ
( ため息 )
フゥ … 話し 中 だ
( ため息 )
( 千鶴 ) ちょ っ … ちょっと ちょ ちょ ちょ … ちょっと
ちょっと ! ( みちる ) うん ?
ああ っ ! この 間 の 人 ! どう やって 見つけた の ?
“ 金田 ( かね だ )” って 名前 と “ 建築 家 ” で 検索 したら 出て きた ウフッ …
( みちる )“ 昨日 横浜 で 食べた シュー マイ です ”
どうか な ? この 人 ( みちる ) あっ … うーん 微妙 …
えっ ! 金田 ? いや やめ といた ほう が いい って
なんで ?
いや あの … “ WORKS ( ワークス )” って とこ 見て みな
工事 中 ばっかりだろう ?
いや だ から ホント は 何も やって ない と 思う よ
工事 が 長引いて る かも しれ ない じゃ ない
… で あと 女 ったら し だ よ 見る 度 に 違う 女 連れて る し
ふ ~ ん …
金田 って 何 だ ? ( 英治 ) うわ ぁ ! びっくり した
いや あの … みちる さん です よ
あの … 金田 の こと 聞く から “ やめ とけ ” っ つって んです
あっ …
もしもし ? 金田 君 は なかなか いい 男 だ ぞ
えっ ? ( 英治 ) ちょっと !
金 は ある し ルックス も いい しか も 女性 に 優しい
フェロモン ムンムン 実に いい よ うん … うん …
( 携帯 電話 を 切る 音 )
( 不通 音 ) 何て ?
なんか 知ら ない けど す っ ごい ムカ つく
いや ぁ … いい んです か ? ( 信 介 ) 俺 さ
今日 吉井 ( よし い ) 邸 の 現場 に 行って 直接 帰る から
お前 も さ 適当に 帰って いい ぞ
( 英治 ) はい あっ …
八木 さん に ちゃんと 謝って ください よ
言わ れ なくて も 行く よ ( 英治 ) そんなに イヤです か ?
“ ごめんなさい ” って 頭 下げりゃ 済む 話 じゃ ない ッス か
人 に ペコペコ 頭 下げ ん の は イヤな んだ
独立 すりゃ そんな こと ない と 思った のに
たまに は しょうがない ッス よ
だから 行く って 言って んだろう
( 呼び出し 音 ) ( 店員 ) はい “ 道 ( どう ) と ん 堀 ” です
あっ … あっ あっ あの …
( 店員 ) あっ … ご 予約 の 方 です か ?
いえ 間違え ました
( ため息 )
あれ ? いっ … いて て て て … ああ っ …
( 夏美 ) どうぞ
どう さ れ ました か ?
なんか 胃 が キリキリ と 痛んで
胃 が … どうした ん でしょう ね ?
まあ 多分 ストレス じゃ ない か と
桑野 さん に も ある んです ね ? ストレス
まあ ( 夏美 ) ストレス から 来る 胃 の 痛み
この 間 の 検査 で は 特に 問題 なかった と 思う んで
この 場合 は 一 度 心 療 内科 に 行か れた ほう が いい で すね
いや これ は すぐに 治して ほしい んです
… だったら 治療 と いう より も
ストレス の もと を 取り除いた ほう が 早い で すよ
人生 に は 逃げよう の ない ストレス も ある でしょう
私 で よければ 話 だけ でも 聞き ます よ
いい です
あっ … そうだ この 店 確か この 近く でした よ ね ?
道 と ん 堀 ? ああ 近い で すよ 結構 おいしい です
行く んです か ? ( 夏美 ) たまに
オーナー の 八木 さん が ここ に 診察 に 来 られた こと も ある んで
知り合い です か ? ( 夏美 ) ええ まあ … 何 か ?
お好み焼き って 結構 ヘルシーな んです よ ね
知って ます よ それ が ?
♪~
~♪
( 女性 ) ああ っ ! ( 男性 ) 何 やって んだ よ ?
珍しい です ね …
桑野 さん が 食事 に 誘って くれる なんて
えっ ? 誘い ました っけ
まあ いい です お好み焼き は 好きだ から
やっぱり 自分 で 焼く の が 楽しい んです よ ね
お 好きな の は 関西 風 関東 風 広島 風 … どれ です か ?
えっ ?
さあ … どれ でも ( 信 介 ) ああ …
( 店員 ) お 待た せ いたし ました ミックス です
なるほど ここ は 関西 風 です ね ( 店員 ) はい どうぞ ご ゆっくり
どうも
さあ
( 八木 ) ササキ さん いつも どうも ありがとう ございます
どうも ありがとう ございます
あっ … 君 ちょっと ( 店員 ) あっ … はい
( 八木 ) そこ の お 客 さん に 水 を 差し上げて
( 店員 ) 失礼 し ます
私 が 焼き ましょう か ? ( 信 介 ) あっ … どうぞ
お 聞き し ます が
それ は どういう 趣旨 で かき混ぜて ます か ?
趣旨 ? かき混ぜる のに 趣旨 が ある んです か ?
ハハッ … お好み焼き の 具 を かき混ぜる の は
適度に 空気 を 含ま せる の が 目的 な んです
それ を 意識 して 混ぜて ください ( 夏美 ) はい
あっ … 混ぜ 過ぎる と キャベツ から 水分 が 出て しまい ます から
その 点 十分 注意 して ( 夏美 ) はい
あっ … 詳しい んです ね お好み焼き の こと
常識 です ( 夏美 ) そうです か
ああ … はい いい でしょう ( 夏美 ) はい … ハァ …
関西 風 は 鉄板 の 上 に
厚 さ 3 センチ ぐらい に 伸ばす の が 標準 な んです
まず 山盛り に して そこ から 伸ばして いく ほう が いい でしょう
はい
自信 が なくなって き ました お 願い して も いい です か ?
でき ない ん なら 最初 から 言って ください よ
すみません
やっぱり な
( 店員 ) お 待た せ し ました
( みちる ) ハァ ~…
今日 は 沙織 ( さおり ) ちゃん に 聞き たい な と 思って さ
( 沙織 ) 何 でしょう か ?
英治 君 って あなた の 理想 の 相手 な の ?
は ぁ ? さあ … 別に 考えた こと ない です けど
適当 か よ ? ( みちる ) 英治 君 は どう な の よ ?
彼女 が 理想 な わけ ?
フフッ … そうに 決まって んじゃ ん ( 沙織 ・ みちる ) うわ っ !
なんか 今 の 取って つけた って 感じ が した
ねえ ! そう だった よね
え えっ ? そんな こと ない よ
じゃ 沙織 ちゃん の どこ が 理想 な の か 言って ごらん
人 の デート に 乱入 して 波風 立てる ような こと す ん なって
あっ … 逃げた ! ( 沙織 ) 逃げた 逃げた
( みちる ・ 沙織 ) ねえ ! ( 英治 )2 人 仲 良かった っけ ?
私 って 全然 モテ な いって わけで も ない から
誰 で も いい と 思えば 相手 くらい いる と 思う の よ
でも 適当な 人 と つきあう の も ね ( 沙織 ) でも ダメダメ な 男 でも
つきあって から 理想 の タイプ に 教育 する って いう 手 も あり ます よ
あっ ! それ ある かも ( 沙織 )… でしょう ?
( 沙織 ・ みちる ) うん ! よし
この 辺 で 少し 回転 さ せる んです ( 夏美 ) どうして です か ?
こう する と 鉄板 の 温度 に ムラ が あって も 安心な んです よ
へえ ~
うん
そろそろ いい かな ( 夏美 ) あの … マヨネーズ は …
邪道 です ( 夏美 ) すいません
よし できた
どうぞ ( 夏美 ) いただき ます
ウ ~ ン おいしい !
おいしい ように 作って る んです
ああ 早坂 先生 ( 夏美 ) あっ …
こんばん は ( 八木 ) いらっしゃい
いら っ … あっ … ( 信 介 ) あっ … どうも
お 知り合い な んです か ?
えっ えっ … ええ まあ … ( 八木 ) あの … お 2 人 は ?
えっ ? あっ … え ~
この 方 も 私 の 患者 さん です ねえ ?