×

우리는 LingQ를 개선하기 위해서 쿠키를 사용합니다. 사이트를 방문함으로써 당신은 동의합니다 쿠키 정책.

image

2 - Harry Potter, 13.2.2 重大秘密の日記 - The Very Secret Diary

13.2.2 重大 秘密の 日記 - The Very Secret Diary

ハリー は 両足 が 固い 地面 に 触れた ような 気 が して 、 震え ながら 立ち上がった 。

すると 周り の ぼんやり した 物 影 が 、 突然 はっきり 見える ように なった 。

自分 が どこ に いる の か 、 ハリー に は すぐ わかった 。

居眠り 肖僕 画 の かかって いる 円形 の 部屋 は ダンブルドア の 校長 室 だ ―― しかし 、 机 の むこう に 座って いる の は ダンブルドア で は なかった 。

皺 くちゃ で 弱々しい 小柄な 老人 が 、 パラパラ と 白髪 の 残る 禿頭 を 見せて 、 蝋燭 の 灯り で 手紙 を 読んで いた 。

ハリー が 一 度 も 会った こと の ない 魔法使い だった 。

「 すみません 」 ハリー は 震える 声 で 言った 。

「 突然 お邪魔 する つもり は なかった んです が ......」

しかし 、 その 魔法使い は 下 を 向いた まま 、 尐 し 眉 を ひそめて 読み 続けて いる 。

ハリー は 尐 し 机 に 近づき 、 突っかえ ながら 言った 。 「 あの ー 、 僕 、 すぐに 失礼 した 方 が ?」

それ でも 無視 さ れ 続けた 。 どうも ハリー の 言う こと が 聞こえて さえ いない ようだ 。 耳 が 違い かも しれ ない と 思い 、 ハリー は 声 を 張りあげた 。

「 お邪魔 して すみません でした 。 すぐ 失礼 します 」 ほとんど 怒鳴る ように 言った 。 その 魔法使い は ため息 を ついて 、 羊 皮 紙 の 手紙 を 丸め 、 立ち上がり 、 ハリー に は 目 も くれ ず に そば を 通り過ぎて 、 窓 の カーテン を 閉めた 。

窓 の 外 は ルビー の ように 真っ赤な 空 だった 。 夕 陽 が 沈む ところ らしい 。 老人 は 机 に 戻って 椅 子 に 腰掛け 、 手 を 組み 、 親指 を もてあそび ながら 入口 の 扉 を 見つめて いた 。

ハリー は 部屋 を 見回した 。 不死鳥 の フォークス も いない 。 クルクル 回る 銀 の 仕掛け 装置 も ない 。 これ は リドル の 記憶 の 中 の ホグワーツ だ 。 つまり ダンブルドア で は なく 、 この 見知らぬ 魔法使い が 校長 な んだ 。 そして 自分 は せいぜい 幻 みたいな 存在 で 、 五十 年 前 の 人 たち に は まったく 見え ない のだ 。 誰 か が 扉 を ノック した 。

「 お 入り 」 老人 が 弱々しい 声 で 言った 。

十六 歳 ぐらい の 尐年 が 入って きて 、 三角 帽子 を 脱いだ 。 銀色 の 監督 生 バッジ が 胸 に 光って い る 。 ハリー より ずっと 背 が 高かった が 、 この 尐年 も 真っ黒 の 髪 だった 。

「 ああ 、 リドル か 」 校長 先生 は 言った 。

「 ディペット 先生 、 何 かご 用 でしょう か ?」 リドル は 緊張 して いる ようだった 。

「 お 座り なさい 。 ちょうど 君 が くれた 手紙 を 読んだ ところ じゃ 」

「 あぁ 」 と 言って リドル は 座った 。 両手 を 固く 握り合わ せて いる 。

「 リドル 君 」 ディペット 先生 が やさしく 言った 。

「 夏 休み の 間 、 学校 に 置いて あげる こと は でき ない んじゃ よ 。 休暇 に は 、 家 に 帰りたい じゃ ろう ?」 「 いいえ 」 リドル が 即座に 答えた 。 「 僕 は むしろ ホグワーツ に 残りたい んです 。 その ―― あそこ に 帰る より ――」

「 君 は 休暇 中 は マグル の 孤児院 で 過ごす と 聞いて おる が ?」

ディペット は 興味深 げ に 尋ねた 。

「 はい 、 先生 」 リドル は 尐 し 赤く なった 。

「 君 は マグル 出身 かね ?」

「 ハーフ です 。 父 は マグル で 、 母 が 魔女 です 」

「 それ で ―― ご 両親 は ?」

「 母 は 僕 が 生まれて 間もなく 亡くなりました 。 僕 に 名前 を 付ける と すぐに 。 孤児院 で そう 聞 きました 。 父 の 名 を 取って トム 、 祖父 の 名 を 取って マールヴォロ です 」

ディペット 先生 は なんとも 痚 ま しい と いう ように 領 いた 。

「 しかし じゃ 、 トム 」 先生 は ため息 を ついた 。

「 特別の 措置 を 取ろう と 思って おった が 、 しかし 、 今 の この 状況 で は ......」

「 先生 、 襲撃 事件 の こと でしょう か ?」 リドル が たずねた 。

ハリー の 心臓 が 躍り上がった 。 一言 も 聞き漏らす まい と 、 近く に 寄った 。

「 その 通り じゃ 。 わかる じゃ ろう ? 学期 が 終わった あと 、 君 が この 城 に 残る の を 許す の は 、 どんなに 愚か しい こと か 。 特に 、 先日 の あの 悲しい 出来事 を 考える と ......。

かわいそうに 、 女子 学生 が 一 人 死んで しも うた ......。 孤児院 に 戻って いた 方 が ずっと 安全な んじゃ よ 。 実 を 言う と 、 魔法 省 は 今や 、 この 学校 を 閉鎖 する こと さえ 考えて おる 。 我々 は そ の 一連の 不愉快な 事件 の 怪 ―― ア 一 ―― 源 を 突き止める こと が でき ん ......」

リドル は 目 を 大きく 見開いた 。 「 先生 ―― もし その 何者 か が 捕まったら ...... もし 事件 が 起こら なく なったら ......」 「 どういう 意味 かね !」 ディペット 先生 は 椅子 に 座り 直し 、 身 を 起こして 上ずった 声 で 言った 。 「 リドル 、 何 か この 襲撃 事件 に ついて 知っている と でも 言う の か ね ?」 「 いいえ 、 先生 」 リドル が 慌てて 答えた 。

ハリー に は この 「 いいえ 」 が 、 ハリー 自身 が ダンブルドア に 答えた 「 いいえ 」 と 同じだ 、 と すぐ わかった 。

失望 の 色 を 浮かべ ながら 、 ディペット 先生 は また 椅子 に 座り込んだ 。

「 トム 、 もう 行って よろしい ......」 リドル は スッ と 椅子 から 立ち上がり 、 重い 足取り で 部屋 を 出た 。 ハリー は あと を ついて行った 。

動く 螺旋 階段 を 降り 、 二 人 は 廊下 の ガーゴイル 飾り の 脇 に 出た 。 暗く なり かけて いた 。 リド ル が 立ち止まった ので ハリー も 止まって 、 リドル を 見つめた 。

リドル が 何 か 深刻な 考え 事 を して いる の が ハリー に も よく わかった 。

リドル は 唇 を 噛み 、 額 に 皺 を 寄せて いる 。

それ から 突然 何事 か 決心 した か の ように 、 急いで 歩き 出した 。

ハリー は 音 も なり 滑る ように リドル に ついて行った 。

玄関 ホール まで 誰 に も 会わ なかった が 、 そこ で 、 長い ふさふさ した とび色 の 髪 と 髭 を 蓄えた 背 の 高い 魔法使い が 、 大理石 の 階段 の 上 から リドル を 呼び止めた 。

「 トム 、 こんな 遅く に 歩き回って 、 何 を して いる の か ね ?」

ハリー は その 魔法使い を じっと 見た 。 今 より 五十 歳 若い ダンブルドア に まちがい ない 。

「 はい 、 先生 、 校長 先生 に 呼ば れました ので 」 リドル が 言った 。 「 それでは 、 早く ベッド に 戻り なさい 」

ダンブルドア は 、 ハリー が よく 知っている 、 あの 心 の 中 まで 見通す ような まなざし で リドル を 見つめた 。

「 このごろ は 廊下 を 歩き回ら ない 方 が よい 。 例の 事件 以来 ......」

ダンブルドア は 大きく ため息 を つき 、 リドル に 「 お やすみ 」 と 言って 、 その 場 を 立ち去った 。 リドル は その 姿 が 見え なり なる まで 見て いた が 、 それ から 急いで 石段 を 下り 、 まっすぐ 地下 牢 に 向かった 。 ハリー も 必死に 追跡 した 。

しかし 残念な こと に 、 リドル は 隠れた 通路 や 、 秘密の トンネル に 行った ので は なく 、 スネイ プ が 魔法 薬学 の 授業 で 使う 地下 牢教 室 に 入った 。

松明 は 点いて い なかった し 、 リドル が 教室 の ドア を ほとんど 完全に 閉めて しまった ので 、 ハ リー に は リドル の 姿 が やっと 見える だけ だった 。 リドル は ドア の 陰 に 立って 身 じ ろ ぎ も せ ず 、 外 の 通路 に 目 を 凝らして いる 。

尐 なく と も 一 時間 は そう して いた ような 気 が する 。

ハリー の 目 に は 、 ドア の 隙間 から 目 を 凝らし 、 銅 僕 の ように じっと 何 か を 待って いる リドル の 姿 が 見える だけ だった 。 期待 も 萎え 、 緊張 も 緩み かけ 「 現在 」 に 戻りたい と 思い はじめた ちょうど その とき 、 ドア の むこうで 何 か が 動く 気配 が した 。 誰 か が 忍び足 で 通路 を 歩いて きた 。

いったい 誰 な の か 、 リドル と 自分 が 隠れて いる 地下 牢教 室 の 前 を 通り過ぎる 音 が した 。

リドル は まるで 影 の ように 静かに 、 す るり と ドア から にじ り 出て あと を つけた 。

ハリー も 誰 に も 聞こえる はず が ない こと を 忘れて 、 抜き 足 差し 足 で リドル の あと に 続いた 。

五 分 も たったろう か 。

二 人 は その 足音 に ついて 歩いた が 、 リドル が 急に 止まって 、 何 か 別の 物音 の する 方角 に 顔 を 向けた 。

ドア が ギーッ と 開き 、 誰 か が しゃが れ 声 で ささやいて いる の が 、 ハリー の 耳 に 聞こえて き た 。

「 おいで ...... おまえ さん を こっか ら 出さ なきゃ な ん ねえ ...... さあ 、 こっち へ ...... この 箱 の 中 に ......」

なんとなく 聞き覚え が ある 声 だった 。

リドル が 物陰 から 突然 飛び出した 。 ハリー も あと に ついて 出た 。

ど で かい 尐年 の 暗い 影 の ような 輪郭 が 見えた 。

大きな 箱 を 傍ら に 置き 、 開け 放した ドア の 前 に しゃがみ込んで いる 。

「 こんばんは 、 ルビウス 」 リドル が 鋭く 言った 。

尐年 は ドア を バタン と 閉めて 立ち上がった 。

「 トム 。 こんな ところ で おまえ 、 なん して る ?」

リドル が 一 歩 近寄った 。 「 観念 する んだ 」 リドル が 言った 。

「 ルビウス 、 僕 は 君 を 突き出す つもりだ 。 襲撃 事件 が やま なければ 、 ホグワーツ 校 が 閉鎖 さ れる 話 まで 出て いる んだ 」

「 なん が 言 いて え の か ――」

「 君 が 誰 か を 殺そう と した と は 思わ ない 。 だけど 怪物 は 、 ペット と して ふさわしく ない 。 君 は 運動 さ せよう と して 、 ちょっと 放した んだろう が 、 それ が ――」

「 こいつ は 誰 も 殺して ねぇ !」

で かい 尐年 は 今 、 閉めた ばかりの ドア の 方 へ あとずさり した 。

その 尐年 の 背後 から 、 ガサゴソ 、 カチカチ と 奇妙な 音 が した 。

「 さあ 、 ルビウス 」 リドル は もう 一 歩 詰め寄った 。

「 死んだ 女子 学生 の ご 両親 が 、 明日 学校 に 来る 。 娘 さん を 殺した やつ を 、 確実に 始末 する こ と 。 学校 と して 、 尐 なく と も それ だけ は できる 」

「 こいつ が やった んじゃ ねぇ !」 尐年 が 喚 く 声 が 暗い 通路 に こだま した 。

「 こいつ に できる はず ねぇ ! 絶対 やっちゃ い ねぇ !」

「 ど いて くれ 」 リドル は 杖 を 取り出した 。

リドル の 呪文 は 突然 燃える ような 光 で 廊下 を 照らした 。

ど で かい 尐年 の 背後 の ドア が ものすごい 勢い で 開き 、 尐年 は 反対 側 の 壁 まで 吹っ飛ば さ れ た 。 中 から 出て きた 物 を 見た 途端 、 ハリー は 思わず 鋭い 悲鳴 を もらした ―― 自分 に しか 聞こ え ない 長い 悲鳴 を ――。

毛 むくじゃ ら の 巨大な 胴体 が 、 低い 位置 に 吊り下げられて いる 。 絡み合った 黒い 脚 、 ギラギラ 光る たくさんの 眼 、 剃刀 の ように 鋭い 鋏 。

リドル が もう 一 度 杖 を 振り上げた が 、 遅かった 。 その 生物 は リドル を 突き 転がし 、 ガサゴソ と 大急ぎで 廊下 を 逃げて 行き 、 姿 を 消した 。 リドル は 素早く 起き上がり 、 後ろ姿 を 目 で 追 い 、 杖 を 振り上げた 。

「 やめろ お おお おお おお !」 ど で かい 尐年 が リドル に 飛びかかり 、 杖 を 引った くり 、 リドル を また 投げ飛ばした 。 場面 が グルグル 旋回 し 、 真っ暗闇に なった 。 ハリー は 自分 が 落ちて 行く の を 感じた 、 そし て 、 ドサリ と 着地 した 。

ハリー は 、 グリフィンドール の 寝室 の 天 蓋付 き ベッド の 上 に 大 の 字 に なって いた 。

リドル の 日記 は 腹 の 上 に 開いた まま 乗って いた 。

息 を 弾ま せて いる 最中 に 、 寝室 の 戸 が 開いて ロン が 入って きた 。

「 ここ に いた の か 」 と ロン 。

ハリー は 起き上がった 。 汗 びっしょり で ブルブル 震えて いた 。

「 どうした の !」 と ロン が 心配 そうに 聞いた 。

「 ロン 、 ハグリッド だった んだ 。 五十 年 前 に 『 秘密の 部屋 』 の 扉 を 開けた の は 、 ハグリッド だった んだ !」

Learn languages from TV shows, movies, news, articles and more! Try LingQ for FREE

13.2.2 重大 秘密の 日記 - The Very Secret Diary じゅうだい|ひみつの|にっき|the|very|secret|diary significant|||||| 13.2.2 Das sehr geheime Tagebuch 13.2.2 The Very Secret Diary 13.2.2 Le journal très secret 13.2.2 Il Diario Segretissimo 13.2.2 Bardzo tajny dziennik 13.2.2 O Diário Muito Secreto 13.2.2 Den mycket hemliga dagboken 13.2.2 非常秘密的日記

ハリー は 両足 が 固い 地面 に 触れた ような 気 が して 、 震え ながら 立ち上がった 。 ||りょうあし||かたい|じめん||ふれた||き|||ふるえ||たちあがった Harry||both feet||stiff|ground||touched||||||| Harry felt his feet touch the hard ground and stood up, shaking.

すると 周り の ぼんやり した 物 影 が 、 突然 はっきり 見える ように なった 。 |まわり||||ぶつ|かげ||とつぜん||みえる|| then|surroundings||vaguely||object|shadow||suddenly|||| Then, the vague shadows around me suddenly became clearly visible.

自分 が どこ に いる の か 、 ハリー に は すぐ わかった 。 じぶん||||||||||| Harry knew immediately where he was.

居眠り 肖僕 画 の かかって いる 円形 の 部屋 は ダンブルドア の 校長 室 だ ―― しかし 、 机 の むこう に 座って いる の は ダンブルドア で は なかった 。 いねむり|しょうぼく|が||||えんけい||へや||||こうちょう|しつ|||つくえ||||すわって||||||| napping|portrait|picture||||circular||room||Dumbledore||principal|office|||||||||||||| Doze Xiao I The circular room with the picture is Dumbledore's principal's room-but it wasn't Dumbledore who was sitting behind the desk.

皺 くちゃ で 弱々しい 小柄な 老人 が 、 パラパラ と 白髪 の 残る 禿頭 を 見せて 、 蝋燭 の 灯り で 手紙 を 読んで いた 。 しわ|||よわよわしい|こがらな|ろうじん||ぱらぱら||しらが||のこる|とくとう||みせて|ろうそく||ともり||てがみ||よんで| wrinkle|wrinkled||feeble|small|elderly man||fluttering||white hair||remaining|bald head|||candle||candlelight||letter||reading| A wrinkled, weak, petite old man was reading a letter with a candlelight, showing a bald head with fluttering and white hair.

ハリー が 一 度 も 会った こと の ない 魔法使い だった 。 ||ひと|たび||あった||||まほうつかい| ||one||also|met||||wizard| Harry was a witch he had never met.

「 すみません 」 ハリー は 震える 声 で 言った 。 |||ふるえる|こえ||いった excuse me|||||| I'm sorry, Harry said with a trembling voice.

「 突然 お邪魔 する つもり は なかった んです が ......」 とつぜん|おじゃま|||||| suddenly|intrude||||||but I didn't mean to suddenly intrude...

しかし 、 その 魔法使い は 下 を 向いた まま 、 尐 し 眉 を ひそめて 読み 続けて いる 。 ||まほうつかい||した||むいた||||まゆ|||よみ|つづけて| ||||||||||slightly furrowed brow||furrowed|reading|| However, the wizard continued to read with a furrowed brow, looking down.

ハリー は 尐 し 机 に 近づき 、 突っかえ ながら 言った 。 ||||つくえ||ちかづき|つ っ かえ||いった |||||||stolpernd|| |||||||stumbling|| Harry approached the desk a little and said, stumbling over his words. 「 あの ー 、 僕 、 すぐに 失礼 した 方 が ?」 |-|ぼく||しつれい||かた| |||right away|excuse me||person|subject marker Um, should I excuse myself right away?

それ でも 無視 さ れ 続けた 。 ||むし|||つづけた ||ignored|||continued to be ignored Still, he continued to be ignored. どうも ハリー の 言う こと が 聞こえて さえ いない ようだ 。 |||いう|||きこえて||| |||||||even|| Apparently, they can't even hear what Harry is saying. 耳 が 違い かも しれ ない と 思い 、 ハリー は 声 を 張りあげた 。 みみ||ちがい|||||おもい|||こえ||はりあげた ||||||||||||erhoben ear||different||||||||||raised Thinking he might be hearing things wrong, Harry raised his voice.

「 お邪魔 して すみません でした 。 おじゃま||| sorry||| すぐ 失礼 します 」 ほとんど 怒鳴る ように 言った 。 |しつれい|し ます||どなる||いった right away||will do||shouted|| "I’ll excuse myself right away," he said, almost shouting. その 魔法使い は ため息 を ついて 、 羊 皮 紙 の 手紙 を 丸め 、 立ち上がり 、 ハリー に は 目 も くれ ず に そば を 通り過ぎて 、 窓 の カーテン を 閉めた 。 |まほうつかい||ためいき|||ひつじ|かわ|かみ||てがみ||まるめ|たちあがり||||め|||||||とおりすぎて|まど||かーてん||しめた that|||sigh||sighed|sheep||||||rolled up|||||glance||glanced|not||||passed by|window||||closed The wizard sighed, rolled a letter of sheepskin, stood up, passed by Harry without even looking, and closed the window curtain.

窓 の 外 は ルビー の ように 真っ赤な 空 だった 。 まど||がい||るびー|||まっかな|から| ||outside||ruby||||sky| Outside the window, the sky was as red as rubies. 夕 陽 が 沈む ところ らしい 。 ゆう|よう||しずむ|| evening|sun||setsu|| It seems like the sun is setting. 老人 は 机 に 戻って 椅 子 に 腰掛け 、 手 を 組み 、 親指 を もてあそび ながら 入口 の 扉 を 見つめて いた 。 ろうじん||つくえ||もどって|い|こ||こしかけ|て||くみ|おやゆび||||いりぐち||とびら||みつめて| old man|||||chair|||sat down|hand||folded|thumb||fidgeting with||||door||| The old man returned to the desk, sat down on the chair, folded his hands, and was staring at the entrance door while fiddling with his thumbs.

ハリー は 部屋 を 見回した 。 ||へや||みまわした ||||looked around Harry looked around the room. 不死鳥 の フォークス も いない 。 ふしちょう|||| phoenix||Fawkes|| Fawkes the phoenix is not here either. クルクル 回る 銀 の 仕掛け 装置 も ない 。 くるくる|まわる|ぎん||しかけ|そうち|| round and round||silver||device|device|| There is no silver gimmick that spins around. これ は リドル の 記憶 の 中 の ホグワーツ だ 。 ||||きおく||なか||| ||Riddle||memory||||| つまり ダンブルドア で は なく 、 この 見知らぬ 魔法使い が 校長 な んだ 。 ||||||みしらぬ|まほうつかい||こうちょう|| ||||||unknown|||principal|| In other words, it is not Dumbledore, but this unknown wizard who is the principal. そして 自分 は せいぜい 幻 みたいな 存在 で 、 五十 年 前 の 人 たち に は まったく 見え ない のだ 。 |じぶん|||まぼろし||そんざい||ごじゅう|とし|ぜん||じん|||||みえ|| |||at most|illusion||being||||||||||||| And I am at best a phantom-like existence, completely invisible to the people from fifty years ago. 誰 か が 扉 を ノック した 。 だれ|||とびら||| |||door||knock| Someone knocked on the door.

「 お 入り 」 老人 が 弱々しい 声 で 言った 。 |はいり|ろうじん||よわよわしい|こえ||いった |entered|old man||feeble||| "Come in," said the old man in a feeble voice.

十六 歳 ぐらい の 尐年 が 入って きて 、 三角 帽子 を 脱いだ 。 じゅうろく|さい|||尐ねん||はいって||さんかく|ぼうし||ぬいだ |years|||young boy||||triangle|hat||took off A boy about sixteen years old came in and took off his triangular hat. 銀色 の 監督 生 バッジ が 胸 に 光って い る 。 ぎんいろ||かんとく|せい|ばっじ||むね||ひかって|| silver||director||badge||chest||is shining|| A silver supervisor badge was shining on his chest. ハリー より ずっと 背 が 高かった が 、 この 尐年 も 真っ黒 の 髪 だった 。 |||せ||たかかった|||尐ねん||まっくろ||かみ| |than||height||tall|||boy||jet black||| He was much taller than Harry, but this boy also had jet-black hair.

「 ああ 、 リドル か 」 校長 先生 は 言った 。 |||こうちょう|せんせい||いった |riddle||principal||| "Ah, Riddle," said the headmaster.

「 ディペット 先生 、 何 かご 用 でしょう か ?」 リドル は 緊張 して いる ようだった 。 |せんせい|なん||よう|||||きんちょう||| Mr Dipet||what|basket|business|||Riddle||nervous||| "Professor Dippet, is there something you need?" Riddle seemed to be nervous.

「 お 座り なさい 。 |すわり| ちょうど 君 が くれた 手紙 を 読んだ ところ じゃ 」 |きみ|||てがみ||よんだ|| |||gave||||| I just read the letter you gave me.

「 あぁ 」 と 言って リドル は 座った 。 ||いって|||すわった |||Riddle|| Riddle sat down, saying, 'Ah.' 両手 を 固く 握り合わ せて いる 。 りょうて||かたく|にぎりあわ|| ||firmly|gripping each other|| They are tightly clasping their hands.

「 リドル 君 」 ディペット 先生 が やさしく 言った 。 |きみ||せんせい|||いった Riddle||pet||||

「 夏 休み の 間 、 学校 に 置いて あげる こと は でき ない んじゃ よ 。 なつ|やすみ||あいだ|がっこう||おいて||||||| summer||||school||at||||||| "During the summer vacation, you can't leave it at school. 休暇 に は 、 家 に 帰りたい じゃ ろう ?」 「 いいえ 」 リドル が 即座に 答えた 。 きゅうか|||いえ||かえり たい||||||そくざに|こたえた vacation|||||want to go home||||Riddle||immediately| You want to go home for the vacations, don't you? 「 僕 は むしろ ホグワーツ に 残りたい んです 。 ぼく|||||のこり たい| |||||bleiben| ||rather|||want to stay| I would rather stay at Hogwarts. その ―― あそこ に 帰る より ――」 |||かえる| that||||than Than to go back there ---

「 君 は 休暇 中 は マグル の 孤児院 で 過ごす と 聞いて おる が ?」 きみ||きゅうか|なか||||こじいん||すごす||きいて|| ||vacation|||non-magical person||orphanage||spend time|||| I have heard that you will spend your vacation at a Muggle orphanage?

ディペット は 興味深 げ に 尋ねた 。 ||きょうみぶか|||たずねた ||interesting|||asked Dipetto asked curiously.

「 はい 、 先生 」 リドル は 尐 し 赤く なった 。 |せんせい|||||あかく| ||Riddle||||| "Yes, teacher," Riddle blushed a little.

「 君 は マグル 出身 かね ?」 きみ|||しゅっしん| |||origin| "Are you from a Muggle background?"

「 ハーフ です 。 はーふ| half| 父 は マグル で 、 母 が 魔女 です 」 ちち||||はは||まじょ| ||||||witch|

「 それ で ―― ご 両親 は ?」 |||りょうしん| |||parents|

「 母 は 僕 が 生まれて 間もなく 亡くなりました 。 はは||ぼく||うまれて|まもなく|なくなり ました ||||||passed away My mother passed away shortly after I was born. 僕 に 名前 を 付ける と すぐに 。 ぼく||なまえ||つける|| I||||to give||right away As soon as she named me. 孤児院 で そう 聞 きました 。 こじいん|||き|き ました orphanage||||came I heard that in the orphanage. 父 の 名 を 取って トム 、 祖父 の 名 を 取って マールヴォロ です 」 ちち||な||とって|とむ|そふ||な||とって|| |||||||||||Marlvolo| ||||to take|Tom|grandfather|||||Marlboro| I was named after my father, Tom, and after my grandfather, Marvolo."

ディペット 先生 は なんとも 痚 ま しい と いう ように 領 いた 。 |せんせい|||||||||りょう| teacher|||not at all|painful||painful||||took| Dippet found this to be very interesting.

「 しかし じゃ 、 トム 」 先生 は ため息 を ついた 。 ||とむ|せんせい||ためいき|| |||||sigh|| But then, Tom," he sighed.

「 特別の 措置 を 取ろう と 思って おった が 、 しかし 、 今 の この 状況 で は ......」 とくべつの|そち||とろう||おもって||||いま|||じょうきょう|| special|measure||take measures|||was||||||situation|| "I was going to take special measures, but the way things are going right now, I can't ......"

「 先生 、 襲撃 事件 の こと でしょう か ?」 リドル が たずねた 。 せんせい|しゅうげき|じけん||||||| |attack|incident|||||Riddle|| "Doctor, are you referring to the attack? Riddle asked.

ハリー の 心臓 が 躍り上がった 。 ||しんぞう||おどりあがった ||||sprang auf ||heart||jumped up 一言 も 聞き漏らす まい と 、 近く に 寄った 。 いちげん||ききもらす|||ちかく||よった ||verpassen||||| ||miss hearing|will not||near||approached Not wanting to miss a single word, I moved closer.

「 その 通り じゃ 。 |とおり| |that's right| わかる じゃ ろう ? 学期 が 終わった あと 、 君 が この 城 に 残る の を 許す の は 、 どんなに 愚か しい こと か 。 |||がっき||おわった||きみ|||しろ||のこる|||ゆるす||||おろか||| understand|well||semester|||||||castle||will remain|||will allow|||how|foolish|||quotation particle You see? How foolish it is to allow you to stay in this castle after the semester is over. 特に 、 先日 の あの 悲しい 出来事 を 考える と ......。 とくに|せんじつ|||かなしい|できごと||かんがえる| especially|the other day|||sad|||| Especially considering the sad events of the other day. ......

かわいそうに 、 女子 学生 が 一 人 死んで しも うた ......。 |じょし|がくせい||ひと|じん|しんで|| ||student|||||also|it seems Poor girl, one of the students died. ...... 孤児院 に 戻って いた 方 が ずっと 安全な んじゃ よ 。 こじいん||もどって||かた|||あんぜんな|| orphanage|||||||safer|| It would be much safer to return to the orphanage. 実 を 言う と 、 魔法 省 は 今や 、 この 学校 を 閉鎖 する こと さえ 考えて おる 。 み||いう||まほう|しょう||いまや||がっこう||へいさ||||かんがえて| truth||||magic|ministry||now||school||closure|||even|| To tell the truth, the Ministry of Magic is now even considering closing this school. 我々 は そ の 一連の 不愉快な 事件 の 怪 ―― ア 一 ―― 源 を 突き止める こと が でき ん ......」 われわれ||||いちれんの|ふゆかいな|じけん||かい||ひと|げん||つきとめる|||| |||||||||||||feststellen|||| we||that||series of|unpleasant|incident||mystery|||source||locate|||| We cannot pinpoint the source of that series of unpleasant incidents...

リドル は 目 を 大きく 見開いた 。 ||め||おおきく|みひらいた Riddle|||(object marker)||opened wide Riddle opened his eyes wide. 「 先生 ―― もし その 何者 か が 捕まったら ...... もし 事件 が 起こら なく なったら ......」 「 どういう 意味 かね !」 ディペット 先生 は 椅子 に 座り 直し 、 身 を 起こして 上ずった 声 で 言った 。 せんせい|||なにもの|||つかまったら||じけん||おこら||||いみ|||せんせい||いす||すわり|なおし|み||おこして|うわずった|こえ||いった |||someone|||if caught||incident||will not occur||||meaning|||||chair||sat down|sat up|body||sat up|strained||| "Sir... if that something were to be caught... if the incident were to no longer occur..." "What do you mean by that!" Mr. Dipette sat up straight in his chair and said in an excitable voice. 「 リドル 、 何 か この 襲撃 事件 に ついて 知っている と でも 言う の か ね ?」 「 いいえ 、 先生 」 リドル が 慌てて 答えた 。 |なん|||しゅうげき|じけん|||しっている|||いう|||||せんせい|||あわてて|こたえた ||||attack|incident||||||||||||||in a hurry| "Riddle, are you saying you know something about this attack incident?" "No, sir," Riddle answered in a flustered tone.

ハリー に は この 「 いいえ 」 が 、 ハリー 自身 が ダンブルドア に 答えた 「 いいえ 」 と 同じだ 、 と すぐ わかった 。 |||||||じしん||||こたえた|||おなじだ||| |||||||Harry himself||Dumbledore|||||the same||| Harry quickly realized that this "no" was the same as Harry's own answer to Dumbledore.

失望 の 色 を 浮かべ ながら 、 ディペット 先生 は また 椅子 に 座り込んだ 。 しつぼう||いろ||うかべ|||せんせい|||いす||すわりこんだ disappointment||color||to浮かべる||||||||sat down With a look of disappointment on his face, Mr. Dippet sat down in his chair again.

「 トム 、 もう 行って よろしい ......」 リドル は スッ と 椅子 から 立ち上がり 、 重い 足取り で 部屋 を 出た 。 とむ||おこなって||||||いす||たちあがり|おもい|あしどり||へや||でた Tom||||||quietly||chair|||heavy|heavy footsteps|||| "Tom, you're all right ..." Riddle quickly got up from his chair and left the room with a heavy footstep. ハリー は あと を ついて行った 。 ||||ついていった ||||followed Harry followed behind.

動く 螺旋 階段 を 降り 、 二 人 は 廊下 の ガーゴイル 飾り の 脇 に 出た 。 うごく|らせん|かいだん||ふり|ふた|じん||ろうか|||かざり||わき||でた ||||||||||Gargoyle||||| to move|spiral|staircase||down||||||gargoyle|decoration||beside||appeared Descending the moving spiral staircase, the two of them emerged beside the gargoyle decoration in the hallway. 暗く なり かけて いた 。 くらく||| dark||| It was beginning to get dark. リド ル が 立ち止まった ので ハリー も 止まって 、 リドル を 見つめた 。 |||たちどまった||||とまって|||みつめた Riddle|||||||||| Riddle|||stopped||||stopped||| As Riddle stopped, Harry also stopped and stared at Riddle.

リドル が 何 か 深刻な 考え 事 を して いる の が ハリー に も よく わかった 。 ||なん||しんこくな|かんがえ|こと|||||||||| ||||serious|||||||||||| Harry could tell that Riddle was having some serious thoughts.

リドル は 唇 を 噛み 、 額 に 皺 を 寄せて いる 。 ||くちびる||かみ|がく||しわ||よせて| ||lips||biting|forehead||wrinkle||furrow|is Riddle bites his lip and wrinkles his forehead.

それ から 突然 何事 か 決心 した か の ように 、 急いで 歩き 出した 。 ||とつぜん|なにごと||けっしん|||||いそいで|あるき|だした |||||decision|||||||started Then, as if suddenly having made a decision about something, he began to walk hurriedly.

ハリー は 音 も なり 滑る ように リドル に ついて行った 。 ||おと|||すべる||||ついていった |||||slipped||||followed Harry followed Riddle, gliding silently behind him.

玄関 ホール まで 誰 に も 会わ なかった が 、 そこ で 、 長い ふさふさ した とび色 の 髪 と 髭 を 蓄えた 背 の 高い 魔法使い が 、 大理石 の 階段 の 上 から リドル を 呼び止めた 。 げんかん|ほーる||だれ|||あわ|||||ながい|||とびいろ||かみ||ひげ||たくわえた|せ||たかい|まほうつかい||だいりせき||かいだん||うえ||||よびとめた |||||||||||long|fluffy||tawny color||||beard||accumulated|tall|||||marble||marble stairs||||||called out He didn't encounter anyone until the entrance hall, where a tall wizard with long, fluffy, auburn hair and a beard called out to Riddle from the top of the marble staircase.

「 トム 、 こんな 遅く に 歩き回って 、 何 を して いる の か ね ?」 とむ||おそく||あるきまわって|なん|||||| ||so late||walking around||||||| "Tom, what are you doing, walking around so late?"

ハリー は その 魔法使い を じっと 見た 。 |||まほうつかい|||みた Harry|||||| Harry stared at the wizard. 今 より 五十 歳 若い ダンブルドア に まちがい ない 。 いま||ごじゅう|さい|わかい|||| |than||years|younger|||| Without a doubt, Dumbledore was fifty years younger than now.

「 はい 、 先生 、 校長 先生 に 呼ば れました ので 」 リドル が 言った 。 |せんせい|こうちょう|せんせい||よば|れ ました||||いった |teacher|principal|||called|was called|||| "Yes, sir, I was called by the headmaster," said Riddle. 「 それでは 、 早く ベッド に 戻り なさい 」 |はやく|べっど||もどり| ||bed||| "Now, get back into bed."

ダンブルドア は 、 ハリー が よく 知っている 、 あの 心 の 中 まで 見通す ような まなざし で リドル を 見つめた 。 |||||しっている||こころ||なか||みとおす||||||みつめた |||||||||||see through||gaze||||stared Dumbledore stared at Riddle with a look that Harry was familiar with, looking into that heart.

「 このごろ は 廊下 を 歩き回ら ない 方 が よい 。 ||ろうか||あるきまわら||かた|| ||||herumlaufen|||| these days||hallway||walk around||||better It's better not to walk around in the hallways these days," he said. 例の 事件 以来 ......」 れいの|じけん|いらい the|incident|since Since the incident...

ダンブルドア は 大きく ため息 を つき 、 リドル に 「 お やすみ 」 と 言って 、 その 場 を 立ち去った 。 ||おおきく|ためいき||||||||いって||じょう||たちさった |||||sighed|||good|good night||||spot||left the place Dumbledore let out a deep sigh, said 'Good night' to Riddle, and left the scene. リドル は その 姿 が 見え なり なる まで 見て いた が 、 それ から 急いで 石段 を 下り 、 まっすぐ 地下 牢 に 向かった 。 |||すがた||みえ||||みて|||||いそいで|いしだん||くだり||ちか|ろう||むかった |||appearance||could be seen||なる|||||||quickly|stone steps||down||underground|prison|| Riddle watched until he could no longer see him, then hurried down the stone steps and headed straight for the dungeon. ハリー も 必死に 追跡 した 。 ||ひっしに|ついせき| ||desperately|pursuit| Harry was also trying his best to track him down.

しかし 残念な こと に 、 リドル は 隠れた 通路 や 、 秘密の トンネル に 行った ので は なく 、 スネイ プ が 魔法 薬学 の 授業 で 使う 地下 牢教 室 に 入った 。 |ざんねんな|||||かくれた|つうろ||ひみつの|とんねる||おこなった|||||||まほう|やくがく||じゅぎょう||つかう|ちか|ろうきょう|しつ||はいった |regrettable|||||hidden|passage||secret|secret tunnel||||||Snape|||magic|potions class||class||uses|basement|detention room||| Unfortunately, Riddle did not go into the hidden passageways or secret tunnels, but into the dungeon room that Snape uses for Potions classes.

松明 は 点いて い なかった し 、 リドル が 教室 の ドア を ほとんど 完全に 閉めて しまった ので 、 ハ リー に は リドル の 姿 が やっと 見える だけ だった 。 たいまつ||ついて||||||きょうしつ||どあ|||かんぜんに|しめて|||||||||すがた|||みえる|| torch||was lit||||||classroom|||||almost completely|closed|||||||||figure||||| The torch wasn't on, and Riddle closed the classroom door almost completely, so Harry could only see Riddle. リドル は ドア の 陰 に 立って 身 じ ろ ぎ も せ ず 、 外 の 通路 に 目 を 凝らして いる 。 ||どあ||かげ||たって|み|||||||がい||つうろ||め||こらして| ||||shadow|||body||locomotion||also||not|outside||corridor||||fixated on| Riddle stands behind the door, not stirring, his eyes fixed on the passageway outside.

尐 なく と も 一 時間 は そう して いた ような 気 が する 。 ||||ひと|じかん||||||き|| I feel like I've been doing that for at least an hour.

ハリー の 目 に は 、 ドア の 隙間 から 目 を 凝らし 、 銅 僕 の ように じっと 何 か を 待って いる リドル の 姿 が 見える だけ だった 。 ||め|||どあ||すきま||め||こらし|どう|ぼく||||なん|||まって||||すがた||みえる|| |||||||gap||||staring intently|copper|I||||||||||||||| Harry's eyes could only see Riddle, squinting through the gap in the door and waiting for something like a bronze servant. 期待 も 萎え 、 緊張 も 緩み かけ 「 現在 」 に 戻りたい と 思い はじめた ちょうど その とき 、 ドア の むこうで 何 か が 動く 気配 が した 。 きたい||なえ|きんちょう||ゆるみ||げんざい||もどり たい||おもい|||||どあ|||なん|||うごく|けはい|| ||||||||||||||||||drüben||||||| expectation||withering|||loosening||now||want to return|||||||||beyond the door||||moved|sign|| Just when I was beginning to feel like I wanted to return to the present, my expectations were fading and my nerves were beginning to loosen, I felt something move beyond the door. 誰 か が 忍び足 で 通路 を 歩いて きた 。 だれ|||しのびあし||つうろ||あるいて| |||tiptoe||corridor||| Someone walked down the corridor on tiptoe.

いったい 誰 な の か 、 リドル と 自分 が 隠れて いる 地下 牢教 室 の 前 を 通り過ぎる 音 が した 。 |だれ||||||じぶん||かくれて||ちか|ろうきょう|しつ||ぜん||とおりすぎる|おと|| |||||||||hiding||basement|prison|classroom||||passed||| I wonder who it is; I heard the sound of someone passing by in front of the underground prison classroom where Riddle and I are hiding.

リドル は まるで 影 の ように 静かに 、 す るり と ドア から にじ り 出て あと を つけた 。 |||かげ|||しずかに||||どあ||||でて||| ||||||||||||schlüpfen||||| |||shadow|||quietly|slipped|slipped||||slipped||||| Riddle quietly slipped out from the door like a shadow and started to follow.

ハリー も 誰 に も 聞こえる はず が ない こと を 忘れて 、 抜き 足 差し 足 で リドル の あと に 続いた 。 ||だれ|||きこえる||||||わすれて|ぬき|あし|さし|あし||||||つづいた |||||||||||forgot|stealthily|stealthy steps|stealthily approached|stepping||||||followed Harry, forgetting that no one was supposed to hear him, followed Riddle, unannounced and unassisted.

五 分 も たったろう か 。 いつ|ぶん||| |||has passed| It must have been five minutes.

二 人 は その 足音 に ついて 歩いた が 、 リドル が 急に 止まって 、 何 か 別の 物音 の する 方角 に 顔 を 向けた 。 ふた|じん|||あしおと|||あるいた||||きゅうに|とまって|なん||べつの|ものおと|||ほうがく||かお||むけた ||||footsteps|||||||suddenly||||another|sound|||direction|||| They followed the footsteps, but Riddle suddenly stopped and turned his head in the direction of another noise.

ドア が ギーッ と 開き 、 誰 か が しゃが れ 声 で ささやいて いる の が 、 ハリー の 耳 に 聞こえて き た 。 どあ||||あき|だれ|||しゃ が||こえ||||||||みみ||きこえて|| ||quietly|||||||||||||||||||| ||creaking||opened||||squatting||||whispering||||||ear|||| The door gaped open, and Harry could hear someone whispering in his ear.

「 おいで ...... おまえ さん を こっか ら 出さ なきゃ な ん ねえ ...... さあ 、 こっち へ ...... この 箱 の 中 に ......」 ||||||ださ|||||||||はこ||なか| ||||here|||||||||||box||| "Come here. ...... We have to get your hotel out of there. ...... Come on, come here. ...... In this box. ......

なんとなく 聞き覚え が ある 声 だった 。 |ききおぼえ|||こえ| somehow|familiarity|||| The voice sounded vaguely familiar.

リドル が 物陰 から 突然 飛び出した 。 ||ものかげ||とつぜん|とびだした ||shadow||suddenly|suddenly appeared Riddle suddenly jumped out from behind a shadow. ハリー も あと に ついて 出た 。 |||||でた |||||came out Harry followed behind him.

ど で かい 尐年 の 暗い 影 の ような 輪郭 が 見えた 。 |||尐ねん||くらい|かげ|||りんかく||みえた where|at|a little|young boy||dark|shadow|||outline|| A silhouette of a large, dark shadow resembling a young boy could be seen.

大きな 箱 を 傍ら に 置き 、 開け 放した ドア の 前 に しゃがみ込んで いる 。 おおきな|はこ||かたわら||おき|あけ|はなした|どあ||ぜん||しゃがみこんで| big|box||beside||putting|opened|opened|||||squatting down| A large box is placed beside me, crouching in front of the open door.

「 こんばんは 、 ルビウス 」 リドル が 鋭く 言った 。 こんばん は||||するどく|いった |Rubius|||| |Rubius|||sharply| "Good evening, Rubius," Riddle said sharply.

尐年 は ドア を バタン と 閉めて 立ち上がった 。 尐ねん||どあ||||しめて|たちあがった boy||||with a bang||| The boy shut the door with a bang and stood up.

「 トム 。 とむ こんな ところ で おまえ 、 なん して る ?」

リドル が 一 歩 近寄った 。 ||ひと|ふ|ちかよった |||step|approached Riddle stepped a step closer. 「 観念 する んだ 」 リドル が 言った 。 かんねん|||||いった to resign||||| "Give it up," Riddle said.

「 ルビウス 、 僕 は 君 を 突き出す つもりだ 。 |ぼく||きみ||つきだす| Rubius|I||||expose|intend to "Rubius, I intend to expose you." 襲撃 事件 が やま なければ 、 ホグワーツ 校 が 閉鎖 さ れる 話 まで 出て いる んだ 」 しゅうげき|じけん|||||こう||へいさ|||はなし||でて|| attack|incident||mountain|if it doesn't stop||school||closure||||||| If the assault does not stop, there is even talk of the Hogwarts school being closed. "

「 なん が 言 いて え の か ――」 ||げん|||| What do you want to say?

「 君 が 誰 か を 殺そう と した と は 思わ ない 。 きみ||だれ|||ころそう|||||おもわ| ||||||||||think| I don't think you tried to kill anyone. だけど 怪物 は 、 ペット と して ふさわしく ない 。 |かいぶつ||ぺっと|||| |monster|||||not suitable| But a monster is not an appropriate pet. 君 は 運動 さ せよう と して 、 ちょっと 放した んだろう が 、 それ が ――」 きみ||うんどう||||||はなした|||| ||exercise||let||||let go|||| You tried to exercise, and you probably let go, but that was-- "

「 こいつ は 誰 も 殺して ねぇ !」 ||だれ||ころして| "This guy doesn't kill anyone!"

で かい 尐年 は 今 、 閉めた ばかりの ドア の 方 へ あとずさり した 。 ||尐ねん||いま|しめた||どあ||かた||| |a little|young boy|||closed||||||backed away| For a big year, I've just stepped back towards the door I just closed.

その 尐年 の 背後 から 、 ガサゴソ 、 カチカチ と 奇妙な 音 が した 。 |尐ねん||はいご|||かちかち||きみょうな|おと|| |||behind||rustling|clicking||strange||| From behind the young boy, strange sounds like rustling and clattering were heard.

「 さあ 、 ルビウス 」 リドル は もう 一 歩 詰め寄った 。 |||||ひと|ふ|つめよった |||||||stepped closer "Come on, Rubius," Riddle stepped closer.

「 死んだ 女子 学生 の ご 両親 が 、 明日 学校 に 来る 。 しんだ|じょし|がくせい|||りょうしん||あした|がっこう||くる ||student|||parents||tomorrow||| The parents of the deceased female student are coming to school tomorrow. 娘 さん を 殺した やつ を 、 確実に 始末 する こ と 。 むすめ|||ころした|||かくじつに|しまつ||| daughter||||||definitely|settle accounts|||quotation particle Make sure whoever killed your daughter is dealt with. 学校 と して 、 尐 なく と も それ だけ は できる 」 がっこう|||||||||| school|||at least|||||||can As a school, we can at least do that."

「 こいつ が やった んじゃ ねぇ !」 尐年 が 喚 く 声 が 暗い 通路 に こだま した 。 |||||尐ねん||かん||こえ||くらい|つうろ||| this guy||||hey|||shouted||voice||dark|dark corridor||echo| "It wasn't him that did it!" The voice of the boy echoed in the dark corridor.

「 こいつ に できる はず ねぇ ! 絶対 やっちゃ い ねぇ !」 |||||ぜったい||| |||||absolutely|definitely won't|| "There's no way he could have done it! Absolutely not!"

「 ど いて くれ 」 リドル は 杖 を 取り出した 。 |||||つえ||とりだした |||||staff|| "Get out of the way," Riddle said as he took out his wand.

リドル の 呪文 は 突然 燃える ような 光 で 廊下 を 照らした 。 ||じゅもん||とつぜん|もえる||ひかり||ろうか||てらした ||spell||suddenly|burning||light||hallway||lit up Riddle's spell suddenly illuminated the corridor with a burning light.

ど で かい 尐年 の 背後 の ドア が ものすごい 勢い で 開き 、 尐年 は 反対 側 の 壁 まで 吹っ飛ば さ れ た 。 |||尐ねん||はいご||どあ|||いきおい||あき|尐ねん||はんたい|がわ||かべ||ふっとば||| |||||behind|||||with great force|||||opposite|opposite||wall||blown away||| The door behind the huge boy swung open with tremendous force, sending the boy flying to the wall on the opposite side. 中 から 出て きた 物 を 見た 途端 、 ハリー は 思わず 鋭い 悲鳴 を もらした ―― 自分 に しか 聞こ え ない 長い 悲鳴 を ――。 なか||でて||ぶつ||みた|とたん|||おもわず|するどい|ひめい|||じぶん|||ききこ|||ながい|ひめい| ||||||||||||||ließ entkommen||||||||| |||||||at that moment|||unintentionally|sharp|||let out|||||||long|long scream| The moment Harry saw what came out, he let out a sharp scream involuntarily—a long scream that only he could hear.

毛 むくじゃ ら の 巨大な 胴体 が 、 低い 位置 に 吊り下げられて いる 。 け||||きょだいな|どうたい||ひくい|いち||つりさげ られて| ||||||||||hängt| hair|mukujya|||huge|body||low|position||suspended| A huge, hairy torso is hung in a low position. 絡み合った 黒い 脚 、 ギラギラ 光る たくさんの 眼 、 剃刀 の ように 鋭い 鋏 。 からみあった|くろい|あし|ぎらぎら|ひかる||がん|かみそり|||するどい|やっとこ entwined|black|legs|glaring|||eyes|razor|||sharp|scissors Intertwined black legs, many glistening eyes, and razor-sharp scissors.

リドル が もう 一 度 杖 を 振り上げた が 、 遅かった 。 |||ひと|たび|つえ||ふりあげた||おそかった |||||||raised||too late Riddle raised his cane once more, but it was too late. その 生物 は リドル を 突き 転がし 、 ガサゴソ と 大急ぎで 廊下 を 逃げて 行き 、 姿 を 消した 。 |せいぶつ||||つき|ころがし|||おおいそぎで|ろうか||にげて|いき|すがた||けした |creature||||pushed|rolling over|rustling||in a hurry|hallway||escaped||appearance|| The creature rolled over Riddle and hurriedly逃げて行き down the hallway, disappearing from sight. リドル は 素早く 起き上がり 、 後ろ姿 を 目 で 追 い 、 杖 を 振り上げた 。 ||すばやく|おきあがり|うしろすがた||め||つい||つえ||ふりあげた ||quickly|got up|back view||||followed||staff||raised Riddle quickly got up, followed the figure with his eyes, and raised his wand.

「 やめろ お おお おお おお !」 ど で かい 尐年 が リドル に 飛びかかり 、 杖 を 引った くり 、 リドル を また 投げ飛ばした 。 ||||||||尐ねん||||とびかかり|つえ||ひ った|||||なげとばした ||||||||||||||||||||geworfen ||||||||||||jumped at|staff||pulled|pulled|||again|threw away "Stop it!" shouted a large boy as he lunged at Riddle, snatched the wand, and threw Riddle down again. 場面 が グルグル 旋回 し 、 真っ暗闇に なった 。 ばめん||ぐるぐる|せんかい||まっくらやみに| |||||in völliger Dunkelheit| scene||spiraling|spinning||pitch darkness| The scene whirled around and became pitch black. ハリー は 自分 が 落ちて 行く の を 感じた 、 そし て 、 ドサリ と 着地 した 。 ||じぶん||おちて|いく|||かんじた|||||ちゃくち| ||||falling|||||and||with a thud||landed| Harry felt himself falling and then landed with a thud.

ハリー は 、 グリフィンドール の 寝室 の 天 蓋付 き ベッド の 上 に 大 の 字 に なって いた 。 ||||しんしつ||てん|ふたつき||べっど||うえ||だい||あざ||| ||||bedroom||ceiling|with canopy||||||||sprawled out||| Harry was lying on his back on the four-poster bed in the Gryffindor dormitory.

リドル の 日記 は 腹 の 上 に 開いた まま 乗って いた 。 ||にっき||はら||うえ||あいた||のって| ||||stomach||||opened||sitting on| Riddle's diary was resting open on his stomach.

息 を 弾ま せて いる 最中 に 、 寝室 の 戸 が 開いて ロン が 入って きた 。 いき||はずま|||さい なか||しんしつ||と||あいて|||はいって| ||panting|||during||bedroom||door|||||| While catching his breath, the door to the bedroom opened, and Ron came in.

「 ここ に いた の か 」 と ロン 。 'So you were here,' said Ron.

ハリー は 起き上がった 。 ||おきあがった ||got up Harry sat up. 汗 びっしょり で ブルブル 震えて いた 。 あせ|||ぶるぶる|ふるえて| sweat|soaked thoroughly||shivering|| I was shaking all over with sweat.

「 どうした の !」 と ロン が 心配 そうに 聞いた 。 |||||しんぱい|そう に|きいた Ron asked worriedly, 'What's wrong!'

「 ロン 、 ハグリッド だった んだ 。 'It was Hagrid, Ron.' 五十 年 前 に 『 秘密の 部屋 』 の 扉 を 開けた の は 、 ハグリッド だった んだ !」 ごじゅう|とし|ぜん||ひみつの|へや||とびら||あけた||||| ||||secret|||door|||||||explanatory particle