Shingeki no Kyojin Season 4 (Attack on Titan Season 4) Episode 05
( ベルトルト ) ずっと 同じ 夢 を 見る んだ
開拓 地 で 首 を 吊 ( つ ) った おじさん の 夢 だ
なんで 首 を くくる 前 に
僕たち に あんな 話 を した んだろう って
( ライナー ) そんな の 分かる わけ ないだ ろ
( アニ ) 誰 か に 許して ほしかった んでしょ
マルセル を 置いて 逃げた 私 たち に 何 か 言える わけない のに ね
( ベルトルト ) 僕 は なぜ か こう 思う んだ
あの おじさん は きっと 誰 か に …
裁いて ほしかった んじゃ ない か な
( エレン ) よう 4 年 ぶり だ な ライナー
( ファルコ ) え 〜 と … あれ ?
お 2 人 は 古い 友人 だ と 聞いた んです が
です よ ね ? クルーガー さん
( エレン ) ああ
お互い 積もる 話 が 多くて な
何 から 話せば いい か 分から ない んだ
( ライナー ) あり え ない
エレン
{ an 8}♪〜
{ an 8}〜♪
( 観客 の 話し声 )
( 近衛 兵 長 ) タイ バー 公 そろそろ お 時間 です
( ヴィリー ) ああ
( キヨミ ) あら まあ
( ヴィリー ) これ は これ は アズマビト 家 の 皆様
わざわざ 激励 に ?
( キヨミ ) お邪魔 だった かしら ね 少し 顔 を 見 に 来た だけ な の
ぶざまな 顔 でしょう ? すっかり アガ って しまい ました
いいえ
あなた 方 は 勇敢です
我々 の 一族 は よく 知って ます もの
健闘 を 祈り ます よ
痛み 入り ます キヨミ 様
( エレン ) 座れよ ライナー
ここ は いい 席 だ ろ
ステージ の 喧騒 ( けんそう ) が よく 聞こえる
この上 の 建物 は 普通の 住居 だ ステージ の 裏側 だ が
多く の 住民 が 幕 が 上がる の を 楽しみに して 待って いる
( ライナー ) ああ …
ここ の すぐ 上 で な
( ファルコ ) あれ ? クルーガー さん
手 を ケガ して いる んです か ?
( エレン ) ああ 擦り傷 だ
ライナー 座れよ
では 僕 は 先 に 戻って ます ね
( エレン ) いい や ファルコ
お前 も ここ で 話 を 聞く んだ
え ?
( ライナー ) ファルコ
言う とおり に する んだ
はい
さて 行き ましょう か
( カリナ ) あら
お 久しぶりです レオンハート さん
( アニ の 父 ) ブラウン さん あんた の 息子 を 出迎えた とき 以来 か
そう いや 寝たきり だった フーバー さん
逝 っち まったん だって ?
( カリナ ) ええ
息子 が 全て を マーレ に 捧 ( さ さ ) げた こと が 誇り だ と —
いつも おっしゃって い ました
きっと 娘 さん も 立派に …
( アニ の 父 ) 死んで ねえ よ
アニ は 生きて る 帰って くる と 約束 した んだ
{ an 5}( マガト ) しかし まさか この 収容 区 で 宣戦 布告 を 行う こと に なる と は な
( ガビ ) すごい カルヴィ 元帥 まで 来 てるよ
( ウド ) マーレ 軍 の 中枢 が 収容 区 に そろう なんて
それ に 各国 の 大使 や 名家 の 数々
( ポルコ ) あと は 全 世界 の 主要な 新聞 社 が 全部 って ところ か
( ピーク ) 世界 の 中心 に いる 気分 だ ね
( コルト ) すごい で すね タイ バー 家 の 力 って
( ポルコ ) 同じ エルディア 人 な のに な
( ファンファーレ )
( ゾフィア ) わ っ !
( ガビ ) 始まった
( ウド ) ファルコ と ブラウン さん は まだ かな ?
( イェレナ ) マーレ の 戦士 よ
マガト 隊長 が お呼び だ
( 広場 から 聞こえる ファンファーレ )
エレン
どう やって … 何 し に ここ に 来た ?
お前 と 同じだ よ
な … な …
( エレン ) 分から ない か ?
お前 と 同じだ よ
しかたなかった って やつ だ
( 拍手 と シャッター 音 )
幕 が 上がった ようだ
聞こう ぜ
昔話 を し ましょう
今 から およそ 100 年 前
エルディア 帝国 は 巨人 の 力 で 世界 を 支配 して い ました
始祖 ユミル の 出現 から 今日 ( こんにち ) に 至る まで に
現生 の 人類 が 三 度 絶滅 して も 足りない ほど の 命 が
巨人 に 奪わ れた と さ れて い ます
( 人々 ) ああ 〜
( ヴィリー ) 巨人 に よって
途方 も ない 数 の 民族 や 文化 その 歴史 が 奪わ れて きた のです
その 殺戮 ( さつりく ) こそ が 人類 史 であり エルディア 帝国 の 歩んだ 歴史 でした
そして 敵 の い なく なった エルディア 帝国 は
同族 同士 で 殺し 合い を 始め ました
巨人 大戦 の 始まり です
八 つ の 巨人 を 持つ 家 が 血 を 流し 合った のです
そして この 状況 に
勝機 を 見いだした マーレ 人 が い ました
彼 こそ が 英雄 ヘーロス
彼 の 巧みな 情報 操作 に より
エルディア 帝国 は 次々 と 同士討ち に 倒れて いき ました
そして 彼 は タイ バー 家 と 手 を 組み
勝つ こと は 不可能 と さ れた フリッツ 王 さえ も
島 に 退か せる こと に 成功 した のです
( 拍手 )
しかし パラディ 島 に 退いた 王 は
いまだに 力 を 持った まま
世界 を 踏み潰 せる だけ の 幾 千万 も の 巨人 が
あの 島 に 控えて い ます
今 現在
{ an 8} 我々 の 世界 が
{ an 8} まだ 踏み潰さ れ ず に 存在 して いる の は
偶然である
巨人 学会 は そう と しか 説明 でき ませ ん
我が 祖国 マーレ は その 脅威 を 排除 す べく
4 体 の 巨人 を 島 に 送り込み ました が
返り 討ち に 終わり 戻って こ られた の は 鎧 ( よろい ) の 巨人 のみ
つまり 暗黒の 人類 史 たる エルディア 帝国 は
いまだ 健在な のです
聞いた か ライナー
あれ が 壁 を 破壊 した 理由 だ ろ ?
お前たち は 世界 を 救おう と した
そう な んだ ろ ?
イェーガー は そのまま 正門 に 行け
( ジーク ) は 〜 い
2 人 は こっち だ
あなた を どこ か で 見た こと が ある 気 が する
どこ の 所属 ?
( イェレナ ) 西 の ラクア 基地 だ が 招集 を 受け 参加 して いる
そして エルディア 人 の ムダ 話 に つきあう 気 は ない
それ は 残念
すてきな 顎 ヒゲ だ と 思った のに
( 隊員 ) あ ! ( カルロ ) ピーク さん
パンツァー 隊 !
こんな 日 まで お 勤め ご 苦労 !
( 隊員 ) そ っ そんな … ピーク さん こそ
( 隊員 ) 今日 は ご機嫌な んです かね
何 を して いる ? 行く ぞ
( ポルコ ) どうした ?
いや 〜
車力 ( しゃ りき ) の 巨人 と 運命 を 共に する 彼ら と は
絆 が 大事で ね
今 その 絆 に 亀裂 入って ない か ?
( マガト ) 何 か 異常 は ?
( コスロ ) 今 の ところ 報告 は あり ませ ん
どんな 些細 ( ささい ) な こと で も いい
全て 知らせる ように 伝えろ
( コスロ ) 了解 です
( イェレナ ) ここ だ 入れ ( ドア が 開く 音 )
( ポルコ ) マガト 隊長 は どこ に … ( ピーク ) ポルコ !
( ポルコ ・ ピーク ) あ ! うわ 〜!
( ファルコ ) な んな んだ これ は ?
なんで ブラウン 副 長 が あんなに 怯 ( おび ) えて …
クルーガー さん は 古い 友人 じゃ ない の か ?
はっ … 古い ?
古い って 何 年 前 の …
4 年 以前 なら 知り合った の は パラディ 島
いや そんな わけ が …
だって そんな こと …
あり え ない
( ファルコ ) まさか …
( ヴィリー ) さて
ここ まで 語った 話 は 誰 も が 知る 事実
ですが 真実 と は 少々 異なり ます
ここ から は 我々 タイ バー 家 が
戦 鎚 ( せ ん つい ) の 巨人 と 共に 受け継いで きた 記憶
その 本当の 真実 を
今回 初めて 公表 さ せて いただき ます
今 から およそ 100 年 前
巨人 大戦 を 終わら せた の は
ヘーロス でも タイバー 家 で も あり ませ ん でした
あの 戦争 を 終結 さ せ 世界 を 救った の は
フリッツ 王 な のです
彼 は エルディア 帝国 の 残虐な 歴史 を 嘆き
同族 同士 の 争い に 疲れ果て
何より 虐げ られ 続けた マーレ に 心 を 痛めて おら れた のです
彼 は 始祖 の 巨人 を 継承 する と 同時に タイバー 家 と 画策 し
一 人 の マーレ 人 を 英雄 と 称し 活躍 さ せ ました
名 は ヘーロス
そして できる かぎり の エルディア 国民 を 島 に 移し
壁 の 門 を 閉ざし ました
その 際 安息 を 脅かせば
幾 千 の 巨人 で 報復 する と 言い残し ました
しかし これ は 真意 で は あり ませ ん
フリッツ 王 は 自ら の 思想 を 引き継が せる ため
“ 不戦 の 契り ” を 生み出し ました
これ に より
カール ・ フリッツ の 思想 は 代々 受け継が れ
今日 まで 島 から 巨人 が 攻めて くる こと は なかった のです
つまり 世界 を 守って いた の は
我々 が 忌む べき 壁 の 王 だ と 思って いた —
カール ・ フリッツ の 平和 を 願う 心 な のです
彼 の 目的 は 平和です
のち に マーレ が 力 を つけ
王家 の 命 や 始祖 の 巨人 を 奪おう と する なら
それ を 受け入れる
それほど まで に エルディア 人 の 犯した 罪 は 重く
決して 償う こと は でき ない
ただし いずれ 報復 を 受ける まで の 間
壁 の 中 の 世界 に 争い の ない つかの間 の 楽園 を 享受 し たい
どうか それ だけ は 許して ほしい
王 は 最後に そう 言い残し ました
( ガビ ) え ?
( 観客 ) どういう こと だ ?
( 観客 ) これ が 事実 なら …
( 観客 ) マーレ や タイ バー 家 が 世界 を 救った って の は
全て フリッツ 王 の お膳立て だった って こと か ?
( 観客 ) 本当に 壁 の 王 が 世界 を 侵略 する こと が ない なら
パラディ 島 脅威 論 と は な んだった の か ?
そう
我々 タイ バー 家 は 一族 の 安泰 を 条件 に
カール ・ フリッツ と 手 を 組み マーレ に エルディア を 売った
タイバー 家 と は
あり も し ない 名誉 を 貪る 卑しい コソ 泥 に すぎ ない
私 が この 場 を もって 偽り の 栄誉 と 決別 した の は
この 世界 が 置か れて いる 危険な 状況 を 理解 した から です
( マーレ 兵 ) 隊長 ! ( マガト ) ん ?
( マーレ 兵 ) 戦士 たち が
呼び に 向かった 兵士 ともども 姿 を 消し ました
予備 隊 を 動員 し 捜索 しろ !
了解
始まった か
( ポルコ ) イッテ え な クソ
なんだ よ これ は
戦士 を 拘束 する 仕掛け だろう ね
古典 的だ けど この 狭 さ じゃ 巨大 化 でき ない
まして や 2 人 じゃ …
ああ 最悪 圧死 だ
あの ノッポ の 兵士 何 が 目的 だ ?
分から ない
でも あの 兵士 どこ か で …
( ヴィリー ) そこ で 見て て くれ
これ が 俺 の ケジメ だ
( 太鼓 の 音 )
カール ・ フリッツ は
始祖 の 巨人 の 力 で 三重 の 壁 を 築き ました
この 壁 は およそ 幾 千万 も の 超 大型 巨人 で 造ら れて おり
盾 と 矛 と して 平和 を 守って き ました
しかし 近年 パラディ 島 内 で 反乱 が 起き ました
フリッツ 王 の 平和 思想 は 淘汰 ( とうた ) さ れ
始祖 の 巨人 は ある 者 に 奪わ れ ました
世界 に 再び 危機 が 迫って い ます
平和 へ の 反逆 者
その 名 は …
エレン ・ イェーガー
( ファルコ ) だました
尊敬 して た のに …
ずっと だまして た
悪い な ファルコ
お前 に は 助け られた
え ? あっ
あの 手紙
俺 に 届け させた あの 手紙 は …
{ an 5}( エレン ) 家族 宛て の 手紙 じゃ なかった が 仲間 に は 届いた
ああ … そんな まさか …
な … 仲間 だ と ?
( ヴィリー ) パラディ 島 の 脅威 と は
この 超 大型 巨人 群 に よる 襲撃 “ 地 鳴らし ” です
先ほど 説明 した とおり
王家 の 血筋 は 不戦 の 契り に より 始祖 の 巨人 を 行使 する こと は ない
しかし 現在
始祖 の 巨人 を 身 に 宿す エレン ・ イェーガー は
地 鳴らし を 発動 さ せる 可能 性 を 秘めて い ます
一 度 地 鳴らし が 発動 さ れて しまえば
我々 に できる こと は もう あり ませ ん
人類 は ただ 終末 の 足音 に 震え 逃げ惑う のみ
あらゆる 都市 や 文明 は 踏み潰さ れ
文字どおり 全て は 平らな 地表 と 化す のです
( エレン ) その とおり だ
ヴィリー ・ タイ バー の 言う とおり 俺 は 悪者 だ
世界 を 滅ぼし ち まう かも しれ ない
だが 俺 に も お前たち が 悪者 に 見えた
あの 日 壁 が 破ら れ
俺 の 故郷 は 巨人 に 蹂躙 ( じゅうりん ) さ れ
目の前 で 母親 が 食わ れた
はっ
( エレン ) 俺 に は 分から なかった
なぜ だ ? ライナー
なんで 母さん は あの 日 巨人 に 食わ れた ?
それ は …
俺 たち が あの 日 壁 を 破壊 した から だ
( エレン ) なぜ 壁 を 破壊 した ?
混乱 に 乗じて 壁 内 に 侵入 し 壁 の 王 の 出方 を 窺 ( うか が ) うた めに …
その 任務 と は ?
始祖 を 奪還 し 世界 を 救う こと だ
そう か
世界 を 救う ため だったら そりゃ あ しかたない よ な
( ライナー ) あの とき 言って たよ な
お前 ら が できる だけ 苦しんで 死ぬ ように 努力 する って
その ため に 来た んだ ろ ?
ああ 言った っけ そんな こと
え ?
忘れて くれ
確かに 俺 は
海 の 向こう側 に ある もの 全て が 敵 に 見えた
そして 今
海 を 渡って 敵 と 同じ 屋根 の 下 で 敵 と 同じ 飯 を 食った
ライナー お前 と 同じだ よ
もちろん ムカ つく ヤツ も いる し いい ヤツ も いる
う っ …
海 の 外 も 壁 の 中 も
同じ なんだ
だが お前たち は
壁 の 中 に いる ヤツ ら は 悪魔 だ と 教え られた
まだ 何も 知ら ない 子供 が そう たたき込ま れた
一体 何 が できた よ ? 子供 だった お前 に
なあ ライナー
お前 ずっと 苦しかった だ ろ ?
( ライナー ) 違う ! 違う んだ エレン
俺 は あの 日
マルセル が 食わ れて アニ と ベルトルト は
作戦 を 中止 して 引き返そう と した のに
俺 は 2 人 を 無理やり 説得 して 作戦 を 続行 さ せた んだ
俺 は 英雄 に なり たかった
誰 か に 尊敬 さ れ たかった
俺 が 悪い んだ よ
お前 の 母親 が 巨人 に 食わ れた の は 俺 の せい だ !
( ヴィリー ) 私 は この 血 を 恨み ました
ほか の 誰 より も エルディア 人 の 根絶 を 願い ました
( ライナー ) もう 嫌な んだ 自分 が
俺 を 殺して くれ
ですが 私 は 死に たく あり ませ ん
それ は 私 が この世 に 生まれて きて しまった から です
我々 は 国 も 人種 も 異なる 者 同士 です
しかし 強大な 敵 を 前 に した 今 こそ
ひと つ に なる とき な のです
だから 今
死に たく ない 者 は 力 を 貸して ほしい
どう か 一緒に 未来 を 生きて ほしい
( 拍手 と 歓声 )
( ヴィリー ) 皆 で 力 を 合わせれば
どんな 困難 も 乗り越えて いける はずです
( エレン ) やっぱり 俺 は お前 と 同じだ
( ライナー ) え ?
( ヴィリー ) どうか 私 と 共に
力 を 合わせて パラディ 島 の 悪魔 と 戦って ほしい !
( エレン ) 多分 生まれた とき から こう な んだ
( ヴィリー ) 私 ヴィリー ・ タイ バー は
マーレ 政府 特使 と して 今 ここ に 宣言 し ます !
俺 は 進み 続ける
え ?
( エレン ) 敵 を 駆逐 する まで
( ヴィリー ) パラディ 島 勢力 へ 宣戦 布告 を !
( エレン ) アアアア 〜!
アアアア 〜!
{ an 8}♪〜
{ an 8}〜♪
( ナレーション ) 突如 現れた 進撃 の 巨人
その 咆哮 ( ほうこう ) 響く 中
容赦 なく 踏み 殺さ れて いく 人々
暴 虐 を 尽くす エレン に 戦 鎚 が 振り下ろさ れる
次回 「 戦 鎚 の 巨人 」