江戸小話, あんどん

あんどん

日 が 暮れて 、 薄暗く なって き ました 。 ひ||くれて|うすぐらく||| する と 奥 の 間 から 旦那 が 、 「 これ これ 、 長吉 （ ちょう きち ） どん 。 ||おく||あいだ||だんな||||ながよし||| 用 が ある から 早く 来 ておくれ 」 と 、 よぶ 声 が し ます 。 よう||||はやく|らい||||こえ||| 「 は ー い 」 　 長吉 は 、 あわてて 走り出した ひょうし に 、 そば に あった あんどん に ぶつかり 、 あんどん の 火 を 消して しまった から 、 あたり は まっ 暗 です 。 |-||ながよし|||はしりだした|||||||||||ひ||けして||||||あん| それ を 見た だんな が 、 「 まったく 、 いつも いつも 。 ||みた||||| どうして そう 注意 が 足りない のだ 。 ||ちゅうい||たりない| お前 の 様 な 慌て 者 は 、 めったやたらに は おら ん ぞ ！ おまえ||さま||あわて|もの|||||| Those who are in a hurry like you are rarely seen! 」 と 、 叱りつける と 、 長吉 は ふくれ っ 面 で 言い ました 。 |しかりつける||ながよし||||おもて||いい| 「 あっし が 悪い ので は あり ませ ん 。 ||わるい||||| "It's not because I'm bad. この 様 に 、 真っ 暗い 所 に 物 を 置いて おく の が 悪い のです 」 「 何 を 言う 。 |さま||まっ|くらい|しょ||ぶつ||おいて||||わるい||なん||いう It's bad to put things in a pitch-black place like this. "" What do you say? 真っ暗に した の は 、 お前 だろう 」 まっくらに||||おまえ| You must have made it pitch black. "

♪ ちゃん ちゃん ( おしまい )