Sword Art Online II Episode 10 sword|art|online|ii|episode Sword Art Online II Episode 10

黒星 五四 式 くろぼし|ごし|しき

あの 銃 なんで |じゅう|

なんで 今 ここ に あの 銃 が |いま||||じゅう|

強 さ の 意味 つよ|||いみ

戦う こと の 意味 たたかう|||いみ

あいつ を キリト を 見て い れ ば いつか きっと 分かる と 思った のに ||||みて||||||わかる||おもった|

諦め たく ない あきらめ||

グレネード

キリ … ト きり|

もう いい よ

置 い て 行って お|||おこなって

馬 は 無理 よ うま||むり|

踏破 力 が 高い けど 扱い が 難し すぎる とうは|ちから||たかい||あつかい||むずかし|

シノン 君 の ライフル で あの 馬 を 破壊 し て くれ |きみ||らいふる|||うま||はかい|||

分かった やって みる わかった||

なんで

引け ない ひけ|

なんで よ

トリガー が 引け ない ||ひけ|

シノン 掴ま れ |つかま|

逃げ 切れる にげ|きれる

クソ まだ だ くそ||

気 を 抜く な よ き||ぬく||

なんで

追い つかれる おい|

もっと 速く |はやく

逃げ て 逃げ て にげ||にげ|

い や ー ||-

や だ よ

助け て 助け て たすけ||たすけ|

シノン 聞こえる か シノン |きこえる||

シノン このまま だ と 追い つかれる ||||おい|

君 が やつ を 狙撃 し て くれ きみ||||そげき|||

無理 だ よ むり||

当たら なく て も いい あたら||||

牽制 だけ で いい ん だ けんせい|||||

無理 むり

あいつ あいつ は

なら 運転 を 代わって くれ |うんてん||かわって|

俺 が その 銃 を 撃つ おれ|||じゅう||うつ

ヘカート は 私 の 分 身 ||わたくし||ぶん|み

私 以外 の 誰 に も 扱え ない わたくし|いがい||だれ|||あつかえ|

撃て ない うて|

撃て ない の うて||

指 が 動か ない ゆび||うごか|

私 もう 戦え ない わたくし||たたかえ|

いや 撃て る |うて|

戦え ない 人間 な ん か い ない たたかえ||にんげん|||||

戦う か 戦わ ない か その 選択 が ある だけ だ たたかう||たたかわ||||せんたく||||

選択 なら 私 は 戦わ ない ほう を 選ぶ せんたく||わたくし||たたかわ||||えらぶ

だって もう 辛い 思い は し たく ない ||からい|おもい||||

この 世界 で なら 強く なれる と 思った の は |せかい|||つよく|||おもった||

ただ の 幻想 だった ん だ ||げんそう|||

俺 も 撃つ おれ||うつ

だから 一 度 で いい |ひと|たび||

この 指 を 動かし て くれ |ゆび||うごかし||

ダメ こんなに 揺れ て たら 照準 が だめ||ゆれ|||しょうじゅん|

大丈夫 5 秒 後 に 揺れ が 止まる だいじょうぶ|びょう|あと||ゆれ||とまる

2 1 今 いま

この 状況 で 何故 そんなに も 冷静 で い られる の |じょうきょう||なぜ|||れいせい||||

う うん 冷静 と か そういう こと じゃ ない ||れいせい||||||

この 人 は ただ 全力 な ん だ |じん|||ぜんりょく|||

自分 に 言い訳 せ ず 全力 を 尽くし て 戦う こと を 選び 続け て いる じぶん||いいわけ|||ぜんりょく||つくし||たたかう|||えらび|つづけ||

それ こそ が この 人 の 強 さ ||||じん||つよ|

外 し た がい||

やれやれ こう も 見晴らし が いい と |||みはらし|||

隠れよ う に も な かくれよ||||

あそこ 多分 洞窟 が ある |たぶん|どうくつ||

あそこ に 行け ば 衛星 スキャン も 避け られる ||いけ||えいせい|すきゃん||さけ|

よし 行 こ う |ぎょう||

とりあえず ここ で 次 の スキャン を 回避 しよ う |||つぎ||すきゃん||かいひ||

あいつ は さっき いきなり 君 の 近く に 現れ た よ な ||||きみ||ちかく||あらわれ|||

もし かして あの ボロ マント は 自分 を 透明 化 する 能力 が ある の か ||||まんと||じぶん||とうめい|か||のうりょく||||

衛星 に 映ら なかった の も その 力 で えいせい||うつら|||||ちから|

多分 そう たぶん|

メタ マテリアル 光 歪曲 迷彩 って いう アビリティ |まてりある|ひかり|わいきょく|めいさい|||

ここ なら 大丈夫 だ と 思う ||だいじょうぶ|||おもう

下 が 粗い 砂 だ から した||あらい|すな||

透明 に なって も 足音 は 消せ ない し 足跡 も 見える とうめい||||あしおと||けせ|||あしあと||みえる

さっき みたい に いき なり 近く に 現れる の は 無理 |||||ちかく||あらわれる|||むり

なるほど

じゃ せいぜい 耳 を 澄ま せ て ない と な ||みみ||すま|||||

ね あいつ

デス ・ ガン が さっき の 爆発 で 死 ん だ って 可能 性 は |がん||||ばくはつ||し||||かのう|せい|

いや

トラック が 爆発 する 寸前 とらっく||ばくはつ||すんぜん

ロボット ホース から 飛び降りる の が 見え た ろぼっと|ほーす||とびおりる|||みえ|

無傷 じゃ ない だ ろ う けど むきず||||||

あれ で 死 ん だ と は 思え ない な ||し|||||おもえ||

そう

さっき スタジアム の とこ で どう やって あんなに 早く 私 を 助け に 来 られ た の |すたじあむ|||||||はやく|わたくし||たすけ||らい|||

あんた 外周 の 上 に い た ん でしょ |がいしゅう||うえ|||||

俺 たち が デス ・ ガン の 正体 だ と 踏 ん だ 銃 士 X さん が 人違い だった の は 一目 で 分かった から な おれ||||がん||しょうたい|||ふ|||じゅう|し|x|||ひとちがい||||いちもく||わかった||

どうして

どう 見 て も 女 の 人 だった から |み|||おんな||じん||

その 時点 で 俺 たち が なに か で かい 見落とし を し てる と 分かった |じてん||おれ|||||||みおとし|||||わかった

ちなみに 本当 は 銃 士 X じゃ なく て |ほんとう||じゅう|し|x|||

マスケティア ・ イクス って 読む らしい |||よむ|

なんとか マスケティア さん を 倒し て スタジアム の 上 から 南 を 見 たら ||||たおし||すたじあむ||うえ||みなみ||み|

シノン が 道路 に 倒れ て て さ ||どうろ||たおれ|||

や ばい と 思って |||おもって

マスケティア さん の ライフル と 煙幕 を 拝借 し て |||らいふる||えんまく||はいしゃく||

撃ったり 投げ た り し ながら 突っ込 ん で うったり|なげ|||||つっこ||

私 が もっと しっかり し て い れ ば わたくし||||||||

そんなに 自分 を 責め なく て いい |じぶん||せめ|||

俺 だって あいつ が 隠れ てる こと に 気付か なかった ん だ おれ||||かくれ||||きづか|||

もし 役割 を 逆 に し て い たら 麻酔 弾 を 喰 ら って い た の は 俺 だった |やくわり||ぎゃく||||||ますい|たま||しょく|||||||おれ|

その 場合 は シノン が 俺 を 助け て くれ て い た |ばあい||||おれ||たすけ|||||

そう だ ろ う

私 慰め られ てる ん だ ライバル と 思って い た 相手 に わたくし|なぐさめ|||||らいばる||おもって|||あいて|

くじけ て 弱気 に なって る こと も 全部 見透かさ れ て ||よわき||||||ぜんぶ|みすかさ||

子供 み たい に あやし て もらって る こども|||||||

じゃあ 俺 は 行く よ |おれ||いく|

シノン は ここ で もう 少し 休 ん でる と いい |||||すこし|きゅう||||

本当 は ログアウト し て 欲しい けど ほんとう|||||ほしい|

大会 中 は でき ない もん な たいかい|なか|||||

え 一 人 で あの 男 デス ・ ガン と 戦う の |ひと|じん|||おとこ||がん||たたかう| ああ あいつ は 強い |||つよい

正直 あの 銃 を 一 発 も 撃た せ ない で 倒す の は 難しい だ ろ う しょうじき||じゅう||ひと|はつ||うた||||たおす|||むずかしい|||

次に あの 銃口 を 向け られ たら つぎに||じゅうこう||むけ||

君 を 見捨て て 逃げ て しまう かも しれ ない きみ||みすて||にげ|||||

だから これ 以上 君 を 付き 合わせる わけ に は いか ない よ ||いじょう|きみ||つき|あわせる||||||

あなた でも あいつ が 恐い の ||||こわい|

ああ 恐い よ |こわい|

昔 の 俺 なら むかし||おれ|

あるいは 本当 に 死ぬ 可能 性 が あ ろ う と 戦え た かも しれ ない |ほんとう||しぬ|かのう|せい||||||たたかえ||||

でも 今 は 守り たい もの が いろいろ 出来 た から な |いま||まもり|||||でき|||

死ね ない し 死に たく ない しね|||しに||

守り たい もの まもり||

ああ 仮想 世界 に も 現実 世界 に も |かそう|せかい|||げんじつ|せかい||

なら このまま この 洞窟 に 隠れ て れ ば いい じゃ ない |||どうくつ||かくれ||||||

BOB 中 は 自発 的 ログアウト 不可 だ けど bob|なか||じはつ|てき||ふか||

残り が 私 たち と 誰 か 一 人 だけ に なれ ば のこり||わたくし|||だれ||ひと|じん||||

自殺 し て その 誰 か を 優勝 さ せ れ ば いい じさつ||||だれ|||ゆうしょう|||||

それ で 大会 は 終わる わ ||たいかい||おわる|

なるほど 確かに その 手 も ある ね |たしかに||て|||

でも そういう わけ に も いか ない

このまま 大会 が 終わる まで 放って おい たら |たいかい||おわる||はなって||

あと 何 人 に あの 拳銃 を 向ける か 分から ない から な |なん|じん|||けんじゅう||むける||わから|||

そう

やっぱり 君 は 強い よ |きみ||つよい|

私 逃げ ない わたくし|にげ|

え 私 も 外 に 出 て あの 男 と 戦う |わたくし||がい||だ|||おとこ||たたかう ダメ だ シノン だめ||

あいつ に 撃た れ れ ば 本当 に 死ぬ かも しれ ない ん だ ||うた||||ほんとう||しぬ|||||

俺 は 完全 な 近接 戦闘 タイプ だ けど 君 は 違う おれ||かんぜん||きんせつ|せんとう|たいぷ|||きみ||ちがう

姿 を 消せ る あの 男 に 零 距離 から 不意打ち さ れ たら すがた||けせ|||おとこ||ぜろ|きょり||ふいうち|||

危険 は 俺 の 比 じゃ ない きけん||おれ||ひ||

死 ん で も 構わ ない し||||かまわ|

私 さっき すごく 怖かった 死ぬ の が 恐ろしかった わたくし|||こわかった|しぬ|||おそろしかった

五 年 前 の 私 より も 弱く なって 情けなく 悲鳴 上げ て いつ|とし|ぜん||わたくし|||よわく||なさけなく|ひめい|あげ|

そんな 私 の まま 生き つづける くらい なら 死 ん だ ほう が いい |わたくし|||いき||||し|||||

怖い の は 当たり前 だ こわい|||あたりまえ|

死ぬ の が 怖く ない 奴 なんて い ない しぬ|||こわく||やつ|||

嫌 な の 怖い の は いや|||こわい||

もう 怯え て 生きる の は 疲れ た |おびえ||いきる|||つかれ|

別に あなた に 付き合って くれ なんて 言わ ない べつに|||つきあって|||いわ|

一 人 でも 戦え る から ひと|じん||たたかえ||

一 人 で 戦って 一 人 で 死ぬ と でも 言い たい の か ひと|じん||たたかって|ひと|じん||しぬ|||いい|||

そう たぶん それ が 私 の 運命 だった ん だ ||||わたくし||うんめい|||

放し て 私 行か ない と はなし||わたくし|いか||

君 は 間違って いる きみ||まちがって|

人 が 一 人 で 死ぬ なんて こと は 有り 得 ない じん||ひと|じん||しぬ||||あり|とく|

人 が 死ぬ とき は ほか の 誰 か の 中 に いる そい つ も 同時に 死ぬ ん だ じん||しぬ|||||だれ|||なか||||||どうじに|しぬ||

俺 の 中 に も もう シノン が いる ん だ おれ||なか||||||||

そんな こと 頼 ん だ わけ じゃ ない ||たの|||||

私 は 私 を 誰 か に 預け た こと な ん か ない わたくし||わたくし||だれ|||あずけ||||||

もう こうして 関わり あって いる じゃ ない か ||かかわり|||||

なら なら あなた が 私 を 一生 守って よ ||||わたくし||いっしょう|まもって|

何も 知ら ない くせ に 何も でき ない くせ に なにも|しら||||なにも||||

勝手 な こ と 言わ ない で かって||||いわ||

これ は これ は 私 の 私 だけ の 戦い な の よ ||||わたくし||わたくし|||たたかい|||

たとえ 負け て 死 ん で も |まけ||し|||

誰 に も 私 を 責める 権利 な ん か ない だれ|||わたくし||せめる|けんり||||

それとも あなた が 一緒 に 背負って くれる の |||いっしょ||せおって||

この この ひ … 人殺し の 手 を あなた が 握って くれる の |||ひとごろし||て||||にぎって||

人殺し 人殺し 人殺し 人殺し ひとごろし|ひとごろし|ひとごろし|ひとごろし

人殺し 人殺し この 人殺し ひとごろし|ひとごろし||ひとごろし

触 ん な よ 人殺し が さわ||||ひとごろし|

血 が つく だ ろ ち||||

人殺し ひとごろし

嫌い きらい

大嫌い よ あんた な ん か だいきらい|||||

あんた の こと は 嫌い だ けど ||||きらい||

少し 寄りかから せ て すこし|よりかから||

私 ね 人 を 殺し た の わたくし||じん||ころし||

五 年 前 東北 の 小さな 街 で 起き た 郵便 局 の 強盗 事件 で いつ|とし|ぜん|とうほく||ちいさな|がい||おき||ゆうびん|きょく||ごうとう|じけん|

報道 で は 犯人 は 銃 の 暴発 で 死 ん だ って ことに なって た ん だ けど ほうどう|||はんにん||じゅう||ぼうはつ||し|||||||||

本当 は その 場 に い た 私 が 強盗 の 拳銃 を 奪って 撃ち 殺し た ほんとう|||じょう||||わたくし||ごうとう||けんじゅう||うばって|うち|ころし|

五 年 前 いつ|とし|ぜん

十一 歳 の とき じゅういち|さい||

私 それ から ずっと 銃 を 見る と 吐 い たり 倒れ た り し ちゃ う ん だ わたくし||||じゅう||みる||は|||たおれ|||||||

銃 を 見る と 目の前 に 殺し た とき の あの 男 の 顔 が 浮か ん で き て じゅう||みる||めのまえ||ころし|||||おとこ||かお||うか||||

怖い の すごく 怖い こわい|||こわい

でも

うん でも この 世界 で なら 大丈夫 だった |||せかい|||だいじょうぶ|

だから 思った ん だ |おもった||

この 世界 で 一 番 強く なれ たら きっと 現実 の 私 も 強く なれ る |せかい||ひと|ばん|つよく||||げんじつ||わたくし||つよく||

あの 記憶 を 忘れる こと が できる って |きおく||わすれる||||

なのに

さっき デス ・ ガン に 襲わ れ た とき すごく 怖く て ||がん||おそわ|||||こわく|

いつの間にか シノン じゃ なく なって 現実 の 私 に 戻って た いつのまにか|||||げんじつ||わたくし||もどって|

死ぬ の は そりゃ 怖い よ しぬ||||こわい|

でも でも ね

それ と 同じ くらい 怯え た まま 生きる の も 辛い ん だ ||おなじ||おびえ|||いきる|||からい||

デス ・ ガン と あの 記憶 と 戦わ ない で 逃げ ちゃ ったら |がん|||きおく||たたかわ|||にげ||

私 きっと 前 より 弱く なっちゃ う わたくし||ぜん||よわく||

だから だ から

俺 も 俺 も 人 を 殺し た こと が ある おれ||おれ||じん||ころし||||

え 前 に も 言った ろ |ぜん|||いった| 俺 は あの ボロ マント デス ・ ガン と 他の ゲーム で 顔見知り だった って おれ||||まんと||がん||たの|げーむ||かおみしり||

その ゲーム の タイトル は ソード アート ・ オンライン |げーむ||たいとる|||あーと|おんらいん

じゃあ あなた は やっぱり

ああ SAO サバイバー って 奴 だ |sao|||やつ|

そして あの デス ・ ガン も |||がん|

あの 男 は ラフィン ・ コフィン って いう 名前 の 殺人 ギルド に 所属 し て い た レッド プレイヤー だ |おとこ||||||なまえ||さつじん|ぎるど||しょぞく|||||れっど|ぷれいやー|

ある とき 奴 ら を 牢獄 に 送る ため に 大規模 な 討伐 パーティー が 組ま れ て ||やつ|||ろうごく||おくる|||だいきぼ||とうばつ|ぱーてぃー||くま||

俺 も メンバー に 加わった ん だ おれ||めんばー||くわわった||

情報 が 漏れ て て 逆 に 奇襲 を 受け て しまった じょうほう||もれ|||ぎゃく||きしゅう||うけ||

ものすごい 混戦 の 中 で 俺 は ラフコフ の メンバー を 2 人 自分 の 手 で 殺し た ん だ |こんせん||なか||おれ||||めんばー||じん|じぶん||て||ころし|||

なのに 俺 は 自分 の した こと を 無理矢理 忘れ て しまって い た |おれ||じぶん|||||むりやり|わすれ||||

昨日 あの 男 デス ・ ガン に 会う まで は きのう||おとこ||がん||あう||

じゃ デス ・ ガン は あなた が 戦った その ラフィン ・ コフィン の ||がん||||たたかった||||

ああ 討伐 戦 で 生き残って 牢獄 に 送ら れ た メンバー の 一 人 の はず だ |とうばつ|いくさ||いきのこって|ろうごく||おくら|||めんばー||ひと|じん|||

だから 俺 は ここ で あいつ と 決着 を つけ なく ちゃ なら ない |おれ||||||けっちゃく||||||

この 世界 で |せかい|

次回 強 さ の 意味 じかい|つよ|||いみ