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勇者ヨシヒコと魔王の城, 勇者ヨシヒコと魔王の城#12

勇者 ヨシヒコ と 魔 王 の 城 #12

( ゴードン ) ガリアス 様 一 つ ご 報告 が 。

( ガリアス ) なんだ ?

何やら ガリアス 様 を 倒そう と →

こちら に 向かって いる 一行 が いる と いう 情報 が 入り ました 。

フッフッフッフ …。

それ は おもしろい 話 だ な 久しぶりに ワクワク する よ 。

どれ 見せて もらおう か 。 はっ 。

ほ ほう 勇者 は まだ 子供 じゃ ない か 。

しかし 魔 王 ガリアス を 倒す ため の →

武器 装備 を 揃えて いる と いう 情報 も ございます 。

おもしろい 何なら この 城 まで 丁重に エスコート して やれ 。

この 勇者 の 名 は 何と いう のだ ?

ヨシヒコ 勇者 ヨシヒコ です 。

勇者 … ヨシヒコ 。

( ヨシヒコ ) ここ です か ね ? ( ムラサキ ) わかり やす すぎ じゃ ね ?

すみません こちら 魔 王 ビル です か ? はい さ ようで ございます 。

ここ に 魔 王 は いらっしゃい ます か ?

ガリアス 様 で ございます か ?

( ダンジョー ) 魔 王 の 名 は ガリアス と いう の か 。

はい ガリアス 様 です 。 おり ます が →

アポイント は とら れて い ます か ? いる ん かい 。

( メレブ ) アポ は とって い ない よ 。

そう です か アポ が ございませ ん と 面会 は 難しい か と …。

どのような ご 用件 です か ? 倒し に 来た んです が 。

ワォ ~ ヨシヒコ 直接 フリーキック 。 倒し に と おっしゃい ます と …。

こ 殺し に …。 はい 。

殺し に いらっしゃった と いう こと です ね ?

少々 お 待ち ください ませ 。 淡々 …。

はい こちら 受付 で ございます 。

ガリアス 様 に お 客 様 が お 見え に なって おり ます 。

お 名前 は ? 勇者 ヨシヒコ です 。

勇者 ヨシヒコ 様 はい 。

殺し に いらっしゃった と いう こと です が …。

これ で 通して くれたら 奇跡 だ な 。

はい わかり ました 。

はい お 待た せ いたし ました ガリアス の 部下 ゴードン と いう 者 が →

お迎え に 参り ます ので 少々 お 待ち ください ませ 。

ありがとう ございます 。 はい 。

案外 早 めに 倒せ そうだ な 。

何 か きな臭い 気 も する のだ が …。

あっ 勇者 ヨシヒコ 様 です か 。

はい 。 どうも はじめ まして 。

魔 王 の 秘書 の ゴードン と 申し ます 。

よろしく お 願い し ます 。 何 か 本日 は →

ガリアス 様 を 殺し に いらっしゃった と …。

はい 魔 王 を 倒す の が 私 の 使命 です から 。

それでは その 前 に 私 が 相手 に なって も よろしい です か ?

何 だ と ? おい これ や ばい ぞ !

♪♪~

( ムラサキ ) 魔 王 の 城 に も 月 は 出る んだ な …。

(( ムラサキ 私 に は お前 が 必要な んだ ))

なん な んだ よ 。 なんで 自分 が 死んで んだ よ 。

私 1 人 で どう しろ っつ うんだ よ 。

お 願い だ よ …。

生き返って よ …。

うわ ! なんだ !?

これ は … 生き返った そんな 感じ ?

なんで !? は は ぁ 。

考え られる こと は ただ 1 つ 。 何 ?

教えて ほしく ば …。

メレブ さん の いかした ほくろ に 反して 私 →

平ら 胸 で さ ~ せ ん と 言え 。

お前 生き返って 早々 う ぜ え な 。

もう 1 回 ぶ っ 殺す ぞ 。 言わ ない の かい ?

メレブ さん の いかした ほくろ に 反して 私 →

平ら 胸 で さ ~ せ ん 。

さ ~ せ ん 。 さ ~ せ ん 。

胸 平らです 。 胸 平らです 。

よかろう 教えて やる から その 間 →

かわいい ダンス を する が いい 。

笑って 。

はい もう 早く 言って 。

前 に 言って いた お前 が 覚えた と いう 呪文 →

あれ は 生き返ら せる 呪文 ザオリク だった と 考える 。

ザオリク ? あの とき どんな 呪文 でも 効く →

ヨシヒコ に 何も 起こら なかったろう 。 あれ は …。

ヨシヒコ が 生きて たから ! うむ その とおり だ 。

しかし 最初に 覚える 呪文 が ザオリク と は かなり の レアケース 。

じゃあ その ザオリク で みんな を 生き返ら せよう ! うむ 。

ダンジョー ! やった 次 は ヨシヒコ !

やった ヨシヒコ 生き返った !

よ ~ し 手始め に ムラサキ の パンツ を のぞいて やる !

いかん 。 ヨシヒコ が 中途半端に 生き返った 。

あっ 魂 抜けた やつ だ 。 アホ なや つ だ 。

ただ の スケベ の やつ だ 。 おい なんで だ よ !

( メレブ ) 魔法 の 力 が 不足 した のだろう 残念 。

何はともあれ ヨシヒコ が 完全に 戻って よかった 。

これ で 魔 王 を 倒す 装備 を つけて いけば 勝てる わけでしょ ?

なんで この あいだ つけて いか なかった んだ よ 。

油断 して しまった 。 すべて を 完全 装備 すれば →

まさに 無敵だ な 。 そう です ね 。

( 仏 ) おいおい お前 ら 勘違い す んな よ ~ い 。

仏 様 ! お前たち が ね 集めて きた 装備 は →

実は その 魔 王 だけ に 効く もの であって →

め っちゃ 強い ゴードン と いう 秘書 に は 効か ない っす 。

なんで すって !? じゃあ また あいつ に →

全滅 さ せ られて 終わり かよ !?

( メレブ ) 苦労 して 集めた 意味 ねえ じゃ ねえ かよ !

使え ねえ 仏だ な ! った く よ !

ねぇ ごめん 。 ちょっと 待って 。

えっ と なんで そんなに よってたかって みんな に →

キレ られ なければ いけない の ?

剣 よ 剣 。

私 に は いざ ない の 剣 が あり ます 。 いやいや 。

それ は 決して 殺生 を し ない 平和 の 剣 だ 。

しかし 今回 の 戦い は そう は いく まい 。

魔 王 の 息の根 を 止め ねば なら ぬ と いう こと だ な 。

うむ 。 その ため に は より 強い 剣 が →

勇者 の 剣 が 必要だ 。

その 勇者 の 剣 は どこ に ある のです か ?

うむ 。 その昔 お前 と 同じ ように →

魔 王 と 戦った 伝説 の 勇者 が いた 。

彼 は 魔 王 と の 戦い に は 勝った が その 優し さ ゆえ に →

命 を 奪う こと が でき なかった 。

その あと 魔 王 は 復活 し →

この 街 の どこ か に 彼 を 封じ込めた のだ 。

うん 言えた 。 か まず に 。

伝説 の 勇者 …。

( ガリアス ) ゴードン 監視 モニター が やつ ら を 見失った ぞ 。

何やら また 仏 が よけいな こと を した らしい です ね 。

まさか やつ の 所 に 行った ので は …。

そんな はず は …。 至急 捜し ます !

小 料理 ロト 。

ここ か …。 うん 。

なんか すごく 勇者 っぽい 名前 だ な 。

うん 入って みる か ?

はい 。

店 6 時 から だ よ 。

ち … 父上 !

えっ ? なん つった ?

父上 こんな 所 に おら れた のです ね 。

つきあって らっしゃった 女性 は いかが なされ ました ?

連れ 子 の 方 は ?

入って くる なり いきなり なんだ よ …。

俺 は ずっと 独り 身 だ ぜ 。

ヨシヒコ どうやら すご ~ く 似て いる 人 の ようだ 。

えっ !?

似 すぎて いる !

世界 に は 何 人 か いる って いう から な →

似た やつ って いう の は 。

時に あなた 様 は 伝説 の 勇者 です か ?

なに を 寝ぼけた こと 言って ん の ?

見て の とおり 小 料理 屋 の 主人 です よ 。

小 料理 屋 の 主人 は 魔 王 に 封印 さ れ →

身 を 隠す ため の 仮 の 姿 。

本当 は 伝説 の …。 うる せ え な !

店 6 時 から だ から … ねっ 帰って 帰って 。

あなた が 持つ と いう 勇者 の 剣 を いただき たい のです が 。

そして 魔 王 を 倒し たい のです 。

いや だ から 勇者 でも なんでもない の 。

毎日 小 料理 を 作る 小 料理 屋 。

さ ぁ 仕込み 始める から 邪魔 し ねえ で くれ 。

( メレブ ) あっ それ 勇者 の かぶる やつ 。

えっ ? 違う よ 。 これ は 俺 の 料理 用 だ よ 。

とはいえ 勇者 ヨシヒコ の と 似た 感じ だ な 。

こんな 帽子 誰 でも かぶって んだろう 。

鯛 。

だから 勇者 でしょう ? あなた 。 違う つって んだ ろ !

普通の 包丁 で やり ましょう よ 。 あん だけ 種類 ある んです から 。

わざわざ やり づらい 剣 で 魚 を さばく と は →

やはり 勇者 だ 。

俺 は ず ~ っと これ で やってきて んだ 。

に して も さばき きれて ない でしょ 。 上 から →

グリグリ やって る だけ です もん 。 さ ぁ あぶる か 。

お前 ら これ から 魚 あぶる から 火 気 ぃ つけろ よ 。

こっち 向け ないで ください よ 。

( ダンジョー ) 完全に 勇者 だ 。

勇者 な んです ね 。 あなた こそ →

伝説 の 勇者 様 な んです ね 。 もう しつこい なぁ !

違う っつ って んだ ろ !

おい シゲ ! 仕込み 手伝い な ! ( シゲ ) あい よっ !

魔物 使い !

100 パー 勇者 だ 。 あなた 勇者 だ 。

もう 隠し 立て は でき ない ようだ な 。

自ら バレ る 流れ を 作った と しか 思え ませ ん が …。

確かに … 私 は かつて の 勇者 ロトスケ 。

ロトスケ …。

あなた が 勇者 の 剣 なる もの を 持って る と 聞いた んだ が 。

そう か … 奥 に 入れ 。

はい どうぞ と 差し上げ たい ところ だ が →

通ら ねば なら ぬ 関門 が ある 。 何 です か それ は 。

これ から 7 本 の 剣 を 見せる 。

お前 が 真 の 勇者 なら →

本物 の 勇者 の 剣 を 選べる はずだ 。

ただし … 間違った 剣 に 手 を 触れた とたん →

お前 の 体 は 一瞬にして 朽ち果てる 。

やめる なら 今 の うち だ ぞ 。

私 は 真 の 勇者 です 。

必ずや 真 の 剣 を 選んで みせ ます 。

よくぞ 申した 。 さ ぁ 選べ 。

( メレブ ) っと これ は …。

選ぶ まで も ない ような 気 が し ます けども …。

ま ぁ … 1 本 しか メンテ して ない もん だ から 。

更に ヒント 出しちゃ った 感じ に なった ぞ 。

しかし これ は 逆に 罠 って こと も ある 。

明らかに それ と 見せかけ →

サッビサビ の やつ が 本物 だったり と か …。

そ っか 。 ヨシヒコ よく 考えろ !

さ ぁ 選べ !

逆に 質素な やつ が 名 器 と いう …。

正解 。 ひっかけ なかった 。 なかった 。

子供 レベル の 関門 だ な 。

待って いた ぞ 勇者 よ 。

今度 こそ 魔 王 ガリアス の 息の根 を 止めて くれ 。

はい 。

やつ の 生命 力 は 恐ろしい ぞ 。

なにしろ もともと 目 の 玉 だけ だった 体 を →

すべて 復活 さ せた 化け物 だ 。

鬼 太郎 の 親父 みたいだ な 。 え ? きたろう ?

そこ ひっかか ん なくて いい です から 。

ちょっと 面倒くさく なり ます から 。 あぁ そう 。

ある 日 宇宙 より 飛来 し →

体 は 砕け 散った が 目玉 だけ は 残った 。

やつ は 不死身な のだ 。

じゃあ … 勝て ない って こと じゃ ん 。

しかし 命 ある もの は 必ず 死ぬ 。

戦い の 中 で それ を 見いだす んだ 。 わかり ました 。

わかって る と 思う が ゴードン を 呼んで くれ 。

これ は これ は 生きて らっしゃった と は 。

何度 も 来 られて は 困り ます ね 。

その 剣 は 。 貴 様 ら やはり 伝説 の 勇者 に 。

その とおり だ 。 これ ぞ 魔 王 を 窮地 に 追い込んだ 勇者 の 剣 。

受けて みよ 。

魔 王 は 進化 した 。 そんな 剣 で 倒 せる と 思う な よ 。

魔 王 出て こい 。 私 は 勇者 ヨシヒコ 。

世界 の 平和 を 取り戻す ため お前 を 倒し に 来た 。

見ろ この 繁栄 した 都市 を 。

私 が ここ に 城 を 築いた とき は 何も ない 平原 だった 。

すべて すべて 私 が 作った のだ 。

お前 が 魔 王 ガリアス 。

( ガリアス ) ここ で は 皆 平和に 暮らして いる 。

あくまで 私 の 支配 下 の もと で な 。

お前たち も 街 の 人間 たち と 触れ合った はずだ 。

彼ら が 何 か 不満 を 漏らして いた か ? 彼ら は 幸せだ 。

お前たち と 1 つ だけ 違う の は 私 の 思い の まま に 動く →

チップ が 内蔵 さ れて いる か い ない か だ 。

人間 は 自由だ 。 誰 か の 支配 を 受けて 幸せ など あり え ない 。

私 の 支配 を 受ければ 私 に 守ら れる のだ 。 何 が 悪い ?

お前 は お前 は 間違って いる 。

そう 考える 人間 を 魔物 と 疫病 で 処理 して きた まで だ 。

どう だ 文明 の 遅れた 外 の 世界 など 捨てて 私 の 街 で 暮らさ ない か 。

断る 。 私 は お前 を 倒し に 来た 。

そう か 残念だ な 。

死んで も お前 の 使い っぱ に なんて なん ねえ から な 。

じゃあ お前 は 死ね 。

ムラサキ 。 ハッハッ 。

その 女 どうも 生き返り の 呪文 を 持って いる らしい から な 。

さっさと 消さ せて もらった よ 。

これ で 誰 も 生き返れ ない な 。

ハッハッ さあ どう する ?

お前 と 戦う こと を 決めて から …。

生き返ろう なんて 思って おら ん よ 。

う お ~ っ !

や ぁ ~! なんだ と !?

ならば 俺 の メラチン 100 連発 を 受けて みよ 。

1 回 なら ご飯 を 温める 程度 。 だが 100 回 受けたら 灼熱 地獄 だ 。

メラチン メラチン メラチン メラチン …。

うわ ぁ ~!

やった 。

フッ フッ フッ フッ …。

そんな 子供 だ まし の 呪文 が 効く と 思わ れたら 心外だ な !

魔 王 私 と 戦え !

フフフ … 仏 に 言わ れて いろいろ と 揃えて きた らしい な 。

ほ ほう みかわし の 羽衣 か 。

なるほど 。 は ぁ ~ っ !

無駄だ 魔 王 。 お前 の 攻撃 は 私 に は 通じ ない 。

その ようだ な 。 よくも 集めた もん だ 。

覚悟 しろ 。

勇者 の 剣 だ な 。

私 の 体 を 引き裂く こと が できる 唯一 の 剣 だ 。

魔 王 お前 の 支配 は これ で 終わり だ 。

や ~ っ ! うわ ~ っ !

やった ぞ ヨシヒコ 。

勝った んだ な 。 はい 。

何 な んだ !?

私 の 本当の 姿 を 見せて やる 。

なんだ と ? 俺 に … 俺 に 任せろ 。

チョヒャド チョヒャド チョヒャド チョヒャド …。

メレブ さん ! ヨシヒコ 勇者 の 剣 で 戦う んだ 。

はい 。

危ない !

ダンジョー さん 。

ヨシヒコ お前 なら 倒 せる 。

絶対 に あきらめ …。

ダンジョー さん !

♪♪~

私 は … 私 は →

絶対 に … お前 を … 倒す !

よく 粘った の は 褒めて やる 。

しかし 次 が とどめ だ !

(( もともと 目 の 玉 だけ だった 体 を すべて 復活 さ せた 化け物 だ ))

この 靴 … もしや …。

♪♪~

ぐ ぁ ~!

無敵の 靴 の 意味 が … ようやく わかった ぞ 。

いく ぞ 魔 王 。

う ぉ ~!

うわ ぁ !

うわ ぁ !

貴 様 の 心臓 部 は … すべて を 復活 さ せた →

その 目 だ !

うわ ぁ !

♪♪~

ヨシヒコ …。

ムラサキ … 勝った ぞ 。

魔 王 を … 倒した ぞ 。

♪♪~

は ぁ ~ それ じゃあ 俺 は ここ で 。

ダンジョー さん …。

俺 は もっと もっと 修行 して 世界 一 の 戦士 に なる 。

私 も 魔法 の 修行 が できる と いう 西 の 大きな 国 に 旅 に 発 つ 。

人 の 役 に 立つ 呪文 を 手 に 入れ たい 。

メレブ さん 。

私 は … 故郷 に 帰ら ない と 。

私 の 首 は 持ち帰ら なくて いい の か ?

冗談 でしょ 。

家族 が 待って る 。 ムラサキ …。

お前 は どう する んだ ? ヨシヒコ 。

私 は この 旅 で 通って きた 村 々 が 平和に なった か を 見届け ながら →

故郷 の カボイ へ 帰り ます 。

そう か 。

きっと 皆 笑顔 で 過ごして いる こと でしょう 。

だ と いい な 。 大丈夫だ もう 魔 王 は い ない のだ 。

元気で な みんな 。

楽しかった ぞ !

さらば じゃ … うむ 。

じゃあ な ヨシヒコ 。

あぁ 。

いい の か !? 止め なくて ほんとに 行っちゃ う ぞ !

また いつか …。

フン ! バ ~ カ バ ~ カ !

( オザル ) 村 の 民 よ ! 勇者 ヨシヒコ が 帰った ぞ !

( 歓声 )

ただ今 戻り ました 。

( 歓声 と 拍手 )

( ヒサ ) 兄 様 … お かえり なさい ませ 。

ヒサ 。

< こうして カボイ の 村 に 平和 が 戻った 。

魔 王 に 操ら れ し 魔物 たち も 姿 を 消し →

人々 は 再び 平穏な 暮らし を 取り戻した 。

しかし この 時 私 は 知る よし も なかった 。

新たな 悪 が この 世界 に 降り立とう と して いる こと を …。

と 言ったら 映画 に なる かも しれ ない ので →

とりあえず 言って みた 私 だ >


勇者 ヨシヒコ と 魔 王 の 城 #12 ゆうしゃ|||ま|おう||しろ

( ゴードン ) ガリアス 様   一 つ ご 報告 が 。 ごーどん||さま|ひと|||ほうこく|

( ガリアス ) なんだ ?

何やら ガリアス 様 を 倒そう と → なにやら||さま||たおそう|

こちら に 向かって いる 一行 が いる と いう 情報 が 入り ました 。 ||むかって||いっこう|||||じょうほう||はいり|

フッフッフッフ …。

それ は   おもしろい 話 だ な 久しぶりに ワクワク する よ 。 |||はなし|||ひさしぶりに|わくわく||

どれ   見せて もらおう か 。 はっ 。 |みせて|||

ほ ほう   勇者 は まだ 子供 じゃ ない か 。 ||ゆうしゃ|||こども|||

しかし   魔 王 ガリアス を 倒す ため の → |ま|おう|||たおす||

武器 装備 を 揃えて いる と いう 情報 も ございます 。 ぶき|そうび||そろえて||||じょうほう||

おもしろい   何なら この 城 まで 丁重に エスコート して やれ 。 |なんなら||しろ||ていちょうに|||

この 勇者 の 名 は 何と いう のだ ? |ゆうしゃ||な||なんと||

ヨシヒコ   勇者 ヨシヒコ です 。 |ゆうしゃ||

勇者 …  ヨシヒコ 。 ゆうしゃ|

( ヨシヒコ ) ここ です か ね ? ( ムラサキ ) わかり やす すぎ じゃ ね ?

すみません   こちら 魔 王 ビル です か ? はい   さ ようで ございます 。 ||ま|おう|びる||||||

ここ に 魔 王 は いらっしゃい ます か ? ||ま|おう||||

ガリアス 様 で ございます か ? |さま|||

( ダンジョー ) 魔 王 の 名 は ガリアス と いう の か 。 |ま|おう||な||||||

はい   ガリアス 様 です 。 おり ます が → ||さま||||

アポイント は とら れて い ます か ? いる ん かい 。

( メレブ ) アポ は とって い ない よ 。 |あぽ|||||

そう です か   アポ が ございませ ん と 面会 は 難しい か と …。 |||あぽ|||||めんかい||むずかしい||

どのような ご 用件 です か ? 倒し に 来た んです が 。 ||ようけん|||たおし||きた|ん です|

ワォ ~  ヨシヒコ   直接 フリーキック 。 倒し に と おっしゃい ます と …。 ||ちょくせつ||たおし|||||

こ   殺し に …。 はい 。 |ころし||

殺し に いらっしゃった と いう こと です ね ? ころし|||||||

少々 お 待ち ください ませ 。 淡々 …。 しょうしょう||まち|||たんたん

はい   こちら 受付 で ございます 。 ||うけつけ||

ガリアス 様 に   お 客 様 が お 見え に なって おり ます 。 |さま|||きゃく|さま|||みえ||||

お 名前 は ? 勇者 ヨシヒコ です 。 |なまえ||ゆうしゃ||

勇者 ヨシヒコ 様   はい 。 ゆうしゃ||さま|

殺し に いらっしゃった と いう こと です が …。 ころし|||||||

これ で 通して くれたら 奇跡 だ な 。 ||とおして||きせき||

はい   わかり ました 。

はい   お 待た せ いたし ました ガリアス の 部下 ゴードン と いう 者 が → ||また||||||ぶか|ごーどん|||もの|

お迎え に 参り ます ので 少々 お 待ち ください ませ 。 おむかえ||まいり|||しょうしょう||まち||

ありがとう ございます 。 はい 。

案外 早 めに 倒せ そうだ な 。 あんがい|はや||たおせ|そう だ|

何 か   きな臭い 気 も する のだ が …。 なん||きなくさい|き||||

あっ   勇者 ヨシヒコ 様 です か 。 |ゆうしゃ||さま||

はい 。 どうも   はじめ まして 。

魔 王 の 秘書 の ゴードン と 申し ます 。 ま|おう||ひしょ||ごーどん||もうし|

よろしく お 願い し ます 。 何 か 本日 は → ||ねがい|||なん||ほんじつ|

ガリアス 様 を 殺し に いらっしゃった と …。 |さま||ころし|||

はい   魔 王 を 倒す の が 私 の 使命 です から 。 |ま|おう||たおす|||わたくし||しめい||

それでは   その 前 に 私 が 相手 に なって も よろしい です か ? ||ぜん||わたくし||あいて||||||

何 だ と ? おい   これ や ばい ぞ ! なん|||||||

♪♪~

( ムラサキ ) 魔 王 の 城 に も 月 は 出る んだ な …。 |ま|おう||しろ|||つき||でる||

(( ムラサキ   私 に は お前 が 必要な んだ )) |わたくし|||おまえ||ひつような|

なん な んだ よ 。 なんで   自分 が 死んで んだ よ 。 |||||じぶん||しんで||

私 1 人 で どう しろ っつ うんだ よ 。 わたくし|じん||||||

お 願い だ よ …。 |ねがい||

生き返って よ …。 いきかえって|

うわ !  なんだ !?

これ は …  生き返った そんな 感じ ? ||いきかえった||かんじ

なんで !? は は ぁ 。

考え られる こと は   ただ 1 つ 。 何 ? かんがえ||||||なん

教えて ほしく ば …。 おしえて||

メレブ さん の いかした ほくろ に 反して   私 → ||||||はんして|わたくし

平ら 胸 で   さ ~ せ ん と 言え 。 たいら|むね||||||いえ

お前   生き返って 早々 う ぜ え な 。 おまえ|いきかえって|はやばや||||

もう 1 回   ぶ っ 殺す ぞ 。 言わ ない の かい ? |かい|||ころす||いわ|||

メレブ さん の いかした ほくろ に 反して   私 → ||||||はんして|わたくし

平ら 胸 で   さ ~ せ ん 。 たいら|むね||||

さ ~ せ ん 。 さ ~ せ ん 。

胸   平らです 。 胸   平らです 。 むね|たいら です|むね|たいら です

よかろう   教えて やる から その 間 → |おしえて||||あいだ

かわいい ダンス を する が いい 。 |だんす||||

笑って 。 わらって

はい   もう 早く 言って 。 ||はやく|いって

前 に 言って いた お前 が 覚えた と いう 呪文 → ぜん||いって||おまえ||おぼえた|||じゅもん

あれ は   生き返ら せる 呪文 ザオリク だった と 考える 。 ||いきかえら||じゅもん||||かんがえる

ザオリク ? あの とき   どんな 呪文 でも 効く → ||||じゅもん||きく

ヨシヒコ に   何も 起こら なかったろう 。 あれ は …。 ||なにも|おこら|||

ヨシヒコ が 生きて たから ! うむ   その とおり だ 。 ||いきて|||||

しかし   最初に 覚える 呪文 が ザオリク と は   かなり の レアケース 。 |さいしょに|おぼえる|じゅもん|||||||

じゃあ   その ザオリク で みんな を 生き返ら せよう ! うむ 。 ||||||いきかえら||

ダンジョー ! やった   次 は ヨシヒコ ! ||つぎ||

やった   ヨシヒコ 生き返った ! ||いきかえった

よ ~ し   手始め に ムラサキ の パンツ を のぞいて やる ! ||てはじめ||||ぱんつ|||

いかん 。 ヨシヒコ が   中途半端に 生き返った 。 |||ちゅうとはんぱに|いきかえった

あっ   魂 抜けた やつ だ 。 アホ なや つ だ 。 |たましい|ぬけた||||||

ただ の スケベ の やつ だ 。 おい   なんで だ よ !

( メレブ ) 魔法 の 力 が 不足 した のだろう 残念 。 |まほう||ちから||ふそく|||ざんねん

何はともあれ ヨシヒコ が   完全に 戻って よかった 。 なにはともあれ|||かんぜんに|もどって|

これ で   魔 王 を 倒す 装備 を つけて いけば 勝てる わけでしょ ? ||ま|おう||たおす|そうび||||かてる|

なんで   この あいだ つけて いか なかった んだ よ 。

油断 して しまった 。 すべて を 完全 装備 すれば → ゆだん|||||かんぜん|そうび|

まさに 無敵だ な 。 そう です ね 。 |むてきだ||||

( 仏 ) おいおい   お前 ら 勘違い す んな よ ~ い 。 ふつ||おまえ||かんちがい||||

仏 様 ! お前たち が ね   集めて きた 装備 は → ふつ|さま|おまえたち|||あつめて||そうび|

実は その 魔 王 だけ に 効く もの であって → じつは||ま|おう|||きく||

め っちゃ 強い ゴードン と いう 秘書 に は   効か ない っす 。 ||つよい|ごーどん|||ひしょ|||きか||

なんで すって !? じゃあ   また あいつ に →

全滅 さ せ られて 終わり かよ !? ぜんめつ||||おわり|

( メレブ ) 苦労 して 集めた 意味 ねえ じゃ ねえ かよ ! |くろう||あつめた|いみ||||

使え ねえ 仏だ な !  った く よ ! つかえ||ぶつだ||||

ねぇ   ごめん 。  ちょっと 待って 。 |||まって

えっ と   なんで   そんなに よってたかって   みんな に →

キレ られ なければ いけない の ? きれ||||

剣 よ 剣 。 けん||けん

私 に は   いざ ない の 剣 が あり ます 。 いやいや 。 わたくし||||||けん||||

それ は 決して 殺生 を し ない   平和 の 剣 だ 。 ||けっして|せっしょう||||へいわ||けん|

しかし   今回 の 戦い は そう は いく まい 。 |こんかい||たたかい|||||

魔 王 の 息の根 を 止め ねば なら ぬ と いう こと だ な 。 ま|おう||いきのね||とどめ||||||||

うむ 。 その ため に は   より 強い 剣 が → ||||||つよい|けん|

勇者 の 剣 が   必要だ 。 ゆうしゃ||けん||ひつようだ

その 勇者 の 剣 は どこ に ある のです か ? |ゆうしゃ||けん|||||の です|

うむ 。  その昔   お前 と 同じ ように → |そのむかし|おまえ||おなじ|よう に

魔 王 と 戦った   伝説 の 勇者 が いた 。 ま|おう||たたかった|でんせつ||ゆうしゃ||

彼 は   魔 王 と の 戦い に は 勝った が その 優し さ ゆえ に → かれ||ま|おう|||たたかい|||かった|||やさし|||

命 を 奪う こと が   でき なかった 。 いのち||うばう||||

その あと   魔 王 は 復活 し → ||ま|おう||ふっかつ|

この 街 の どこ か に 彼 を 封じ込めた のだ 。 |がい|||||かれ||ふうじこめた|

うん   言えた 。  か まず に 。 |いえた|||

伝説 の 勇者 …。 でんせつ||ゆうしゃ

( ガリアス ) ゴードン 監視 モニター が   やつ ら を 見失った ぞ 。 |ごーどん|かんし|もにたー|||||みうしなった|

何やら   また 仏 が よけいな こと を した らしい です ね 。 なにやら||ふつ||||||||

まさか やつ の 所 に 行った ので は …。 |||しょ||おこなった||

そんな はず は …。  至急   捜し ます ! |||しきゅう|さがし|

小 料理   ロト 。 しょう|りょうり|

ここ か …。 うん 。

なんか   すごく 勇者 っぽい 名前 だ な 。 ||ゆうしゃ||なまえ||

うん   入って みる か ? |はいって||

はい 。

店  6 時 から だ よ 。 てん|じ|||

ち …  父上 ! |ちちうえ

えっ ?  なん つった ?

父上 こんな 所 に   おら れた のです ね 。 ちちうえ||しょ||||の です|

つきあって らっしゃった 女性 は いかが なされ ました ? ||じょせい||||

連れ 子 の 方 は ? つれ|こ||かた|

入って くる なり いきなり   なんだ よ …。 はいって|||||

俺 は ずっと   独り 身 だ ぜ 。 おれ|||ひとり|み||

ヨシヒコ   どうやら すご ~ く 似て いる 人 の ようだ 。 ||||にて||じん||

えっ !?

似 すぎて いる ! に||

世界 に は 何 人 か いる って いう から な → せかい|||なん|じん||||||

似た やつ って いう の は 。 にた|||||

時に あなた 様 は   伝説 の 勇者 です か ? ときに||さま||でんせつ||ゆうしゃ||

なに を   寝ぼけた こと 言って ん の ? ||ねぼけた||いって||

見て の とおり 小 料理 屋 の 主人 です よ 。 みて|||しょう|りょうり|や||あるじ||

小 料理 屋 の 主人 は 魔 王 に 封印 さ れ → しょう|りょうり|や||あるじ||ま|おう||ふういん||

身 を 隠す ため の   仮 の 姿 。 み||かくす|||かり||すがた

本当 は   伝説 の …。 うる せ え な ! ほんとう||でんせつ|||||

店  6 時 から だ から … ねっ   帰って   帰って 。 てん|じ|||||かえって|かえって

あなた が 持つ と いう   勇者 の 剣 を いただき たい のです が 。 ||もつ|||ゆうしゃ||けん||||の です|

そして   魔 王 を 倒し たい のです 。 |ま|おう||たおし||の です

いや   だ から 勇者 でも なんでもない の 。 |||ゆうしゃ|||

毎日   小 料理 を 作る 小 料理 屋 。 まいにち|しょう|りょうり||つくる|しょう|りょうり|や

さ ぁ   仕込み 始める から 邪魔 し ねえ で くれ 。 ||しこみ|はじめる||じゃま||||

( メレブ ) あっ   それ 勇者 の かぶる やつ 。 |||ゆうしゃ|||

えっ ?  違う よ 。 これ は   俺 の 料理 用 だ よ 。 |ちがう||||おれ||りょうり|よう||

とはいえ 勇者 ヨシヒコ の と   似た 感じ だ な 。 |ゆうしゃ||||にた|かんじ||

こんな 帽子 誰 でも かぶって んだろう 。 |ぼうし|だれ|||

鯛 。 たい

だから   勇者 でしょう ?  あなた 。 違う つって んだ ろ ! |ゆうしゃ|||ちがう|||

普通の 包丁 で   やり ましょう よ 。 あん だけ   種類 ある んです から 。 ふつうの|ほうちょう|||||||しゅるい||ん です|

わざわざ   やり づらい 剣 で 魚 を さばく と は → |||けん||ぎょ||||

やはり   勇者 だ 。 |ゆうしゃ|

俺 は   ず ~ っと これ で やってきて んだ 。 おれ|||||||

に して も   さばき きれて ない でしょ 。  上 から → |||||||うえ|

グリグリ やって る だけ です もん 。 さ ぁ   あぶる か 。

お前 ら   これ から 魚 あぶる から 火   気 ぃ つけろ よ 。 おまえ||||ぎょ|||ひ|き|||

こっち   向け ないで ください よ 。 |むけ|||

( ダンジョー ) 完全に 勇者 だ 。 |かんぜんに|ゆうしゃ|

勇者 な んです ね 。 あなた こそ → ゆうしゃ||ん です|||

伝説 の 勇者 様 な んです ね 。 もう   しつこい なぁ ! でんせつ||ゆうしゃ|さま||ん です||||

違う っつ って んだ ろ ! ちがう||||

おい   シゲ !  仕込み 手伝い な ! ( シゲ ) あい よっ ! |しげ|しこみ|てつだい||しげ||

魔物 使い ! まもの|つかい

100 パー 勇者 だ 。  あなた   勇者 だ 。 |ゆうしゃ|||ゆうしゃ|

もう   隠し 立て は でき ない ようだ な 。 |かくし|たて|||||

自ら   バレ る 流れ を 作った と しか 思え ませ ん が …。 おのずから|||ながれ||つくった|||おもえ|||

確かに … 私 は   かつて の 勇者   ロトスケ 。 たしかに|わたくし||||ゆうしゃ|

ロトスケ …。

あなた が   勇者 の 剣 なる もの を 持って る と 聞いた んだ が 。 ||ゆうしゃ||けん||||もって|||きいた||

そう か …  奥 に 入れ 。 ||おく||いれ

はい   どうぞ と 差し上げ たい ところ だ が → |||さしあげ||||

通ら ねば なら ぬ   関門 が ある 。 何 です か   それ は 。 とおら||||かんもん|||なん||||

これ から  7 本 の 剣 を 見せる 。 ||ほん||けん||みせる

お前 が   真 の 勇者 なら → おまえ||まこと||ゆうしゃ|

本物 の 勇者 の 剣 を 選べる はずだ 。 ほんもの||ゆうしゃ||けん||えらべる|

ただし … 間違った 剣 に 手 を 触れた とたん → |まちがった|けん||て||ふれた|

お前 の 体 は 一瞬にして 朽ち果てる 。 おまえ||からだ||いっしゅんにして|くちはてる

やめる なら   今 の うち だ ぞ 。 ||いま||||

私 は   真 の 勇者 です 。 わたくし||まこと||ゆうしゃ|

必ずや 真 の 剣 を 選んで みせ ます 。 かならずや|まこと||けん||えらんで||

よくぞ 申した 。  さ ぁ   選べ 。 |もうした|||えらべ

( メレブ ) っと   これ は …。

選ぶ まで も ない ような 気 が し ます けども …。 えらぶ|||||き||||

ま ぁ … 1 本 しか メンテ して ない もん だ から 。 ||ほん|||||||

更に   ヒント 出しちゃ った 感じ に なった ぞ 。 さらに|ひんと|だしちゃ||かんじ|||

しかし   これ は 逆に 罠 って こと も ある 。 |||ぎゃくに|わな||||

明らかに それ と 見せかけ → あきらかに|||みせかけ

サッビサビ の やつ が 本物 だったり と か …。 ||||ほんもの|||

そ っか 。 ヨシヒコ   よく 考えろ ! ||||かんがえろ

さ ぁ   選べ ! ||えらべ

逆に 質素な やつ が 名 器 と いう …。 ぎゃくに|しっそな|||な|うつわ||

正解 。 ひっかけ   なかった 。  なかった 。 せいかい|||

子供 レベル の 関門 だ な 。 こども|れべる||かんもん||

待って いた ぞ   勇者 よ 。 まって|||ゆうしゃ|

今度 こそ   魔 王 ガリアス の 息の根 を 止めて くれ 。 こんど||ま|おう|||いきのね||とどめて|

はい 。

やつ の 生命 力 は 恐ろしい ぞ 。 ||せいめい|ちから||おそろしい|

なにしろ   もともと 目 の 玉 だけ だった 体 を → ||め||たま|||からだ|

すべて 復活 さ せた 化け物 だ 。 |ふっかつ|||ばけもの|

鬼 太郎 の 親父 みたいだ な 。 え ?  きたろう ? おに|たろう||おやじ||||

そこ ひっかか ん なくて いい です から 。

ちょっと 面倒くさく なり ます から 。 あぁ   そう 。 |めんどうくさく|||||

ある 日   宇宙 より 飛来 し → |ひ|うちゅう||ひらい|

体 は 砕け 散った が 目玉 だけ は 残った 。 からだ||くだけ|ちった||めだま|||のこった

やつ は   不死身な のだ 。 ||ふじみな|

じゃあ … 勝て ない って こと じゃ ん 。 |かて|||||

しかし   命 ある もの は 必ず 死ぬ 。 |いのち||||かならず|しぬ

戦い の 中 で   それ を 見いだす んだ 。 わかり ました 。 たたかい||なか||||みいだす|||

わかって る と 思う が ゴードン を 呼んで くれ 。 |||おもう||ごーどん||よんで|

これ は これ は 生きて らっしゃった と は 。 ||||いきて|||

何度 も 来 られて は 困り ます ね 。 なんど||らい|||こまり||

その 剣 は 。 貴 様 ら   やはり 伝説 の 勇者 に 。 |けん||とうと|さま|||でんせつ||ゆうしゃ|

その とおり だ 。  これ ぞ 魔 王 を 窮地 に 追い込んだ 勇者 の 剣 。 |||||ま|おう||きゅうち||おいこんだ|ゆうしゃ||けん

受けて みよ 。 うけて|

魔 王 は 進化 した 。 そんな 剣 で 倒 せる と 思う な よ 。 ま|おう||しんか|||けん||たお|||おもう||

魔 王 出て こい 。  私 は 勇者 ヨシヒコ 。 ま|おう|でて||わたくし||ゆうしゃ|

世界 の 平和 を 取り戻す ため お前 を 倒し に 来た 。 せかい||へいわ||とりもどす||おまえ||たおし||きた

見ろ   この 繁栄 した 都市 を 。 みろ||はんえい||とし|

私 が ここ に 城 を 築いた とき は 何も ない 平原 だった 。 わたくし||||しろ||きずいた|||なにも||へいげん|

すべて   すべて 私 が 作った のだ 。 ||わたくし||つくった|

お前 が   魔 王 ガリアス 。 おまえ||ま|おう|

( ガリアス ) ここ で は 皆   平和に 暮らして いる 。 ||||みな|へいわに|くらして|

あくまで 私 の 支配 下 の もと で な 。 |わたくし||しはい|した||||

お前たち も 街 の 人間 たち と 触れ合った はずだ 。 おまえたち||がい||にんげん|||ふれあった|

彼ら が 何 か 不満 を 漏らして いた か ?  彼ら は 幸せだ 。 かれら||なん||ふまん||もらして|||かれら||しあわせだ

お前たち と 1 つ だけ 違う の は 私 の 思い の まま に 動く → おまえたち||||ちがう|||わたくし||おもい||||うごく

チップ が 内蔵 さ れて いる か い ない か だ 。 ちっぷ||ないぞう||||||||

人間 は 自由だ 。  誰 か の 支配 を 受けて 幸せ など あり え ない 。 にんげん||じゆうだ|だれ|||しはい||うけて|しあわせ||||

私 の 支配 を 受ければ 私 に 守ら れる のだ 。  何 が 悪い ? わたくし||しはい||うければ|わたくし||まもら|||なん||わるい

お前 は   お前 は 間違って いる 。 おまえ||おまえ||まちがって|

そう 考える 人間 を 魔物 と 疫病 で 処理 して きた まで だ 。 |かんがえる|にんげん||まもの||えきびょう||しょり||||

どう だ   文明 の 遅れた 外 の 世界 など 捨てて   私 の 街 で 暮らさ ない か 。 ||ぶんめい||おくれた|がい||せかい||すてて|わたくし||がい||くらさ||

断る 。  私 は お前 を 倒し に 来た 。 ことわる|わたくし||おまえ||たおし||きた

そう か   残念だ な 。 ||ざんねんだ|

死んで も お前 の 使い っぱ に なんて なん ねえ から な 。 しんで||おまえ||つかい|||||||

じゃあ   お前 は 死ね 。 |おまえ||しね

ムラサキ 。 ハッハッ 。

その 女   どうも 生き返り の 呪文 を 持って いる らしい から な 。 |おんな||いきかえり||じゅもん||もって||||

さっさと 消さ せて もらった よ 。 |けさ|||

これ で 誰 も 生き返れ ない な 。 ||だれ||いきかえれ||

ハッハッ   さあ   どう する ?

お前 と 戦う こと を 決めて から …。 おまえ||たたかう|||きめて|

生き返ろう なんて 思って おら ん よ 。 いきかえろう||おもって|||

う お ~ っ !

や ぁ ~! なんだ と !?

ならば 俺 の メラチン 100 連発 を 受けて みよ 。 |おれ|||れんぱつ||うけて|

1 回 なら   ご飯 を 温める 程度 。 だが  100 回 受けたら 灼熱 地獄 だ 。 かい||ごはん||あたためる|ていど||かい|うけたら|しゃくねつ|じごく|

メラチン   メラチン   メラチン   メラチン …。

うわ ぁ ~!

やった 。

フッ   フッ   フッ   フッ …。

そんな 子供 だ まし の 呪文 が 効く と 思わ れたら 心外だ な ! |こども||||じゅもん||きく||おもわ||しんがいだ|

魔 王   私 と 戦え ! ま|おう|わたくし||たたかえ

フフフ …  仏 に 言わ れて いろいろ と 揃えて きた らしい な 。 |ふつ||いわ||||そろえて|||

ほ ほう   みかわし の 羽衣 か 。 ||||はごろも|

なるほど 。  は ぁ ~ っ !

無駄だ   魔 王 。 お前 の 攻撃 は 私 に は 通じ ない 。 むだだ|ま|おう|おまえ||こうげき||わたくし|||つうじ|

その ようだ な 。 よくも 集めた もん だ 。 ||||あつめた||

覚悟 しろ 。 かくご|

勇者 の 剣 だ な 。 ゆうしゃ||けん||

私 の 体 を 引き裂く こと が できる 唯一 の 剣 だ 。 わたくし||からだ||ひきさく||||ゆいいつ||けん|

魔 王   お前 の 支配 は これ で 終わり だ 。 ま|おう|おまえ||しはい||||おわり|

や ~ っ ! うわ ~ っ !

やった ぞ   ヨシヒコ 。

勝った んだ な 。 はい 。 かった|||

何 な んだ !? なん||

私 の 本当の 姿 を 見せて やる 。 わたくし||ほんとうの|すがた||みせて|

なんだ と ? 俺 に …  俺 に 任せろ 。 ||おれ||おれ||まかせろ

チョヒャド   チョヒャド   チョヒャド   チョヒャド …。

メレブ さん ! ヨシヒコ   勇者 の 剣 で 戦う んだ 。 |||ゆうしゃ||けん||たたかう|

はい 。

危ない ! あぶない

ダンジョー さん 。

ヨシヒコ   お前 なら 倒 せる 。 |おまえ||たお|

絶対 に   あきらめ …。 ぜったい||

ダンジョー さん !

♪♪~

私 は …  私 は → わたくし||わたくし|

絶対 に …  お前 を …  倒す ! ぜったい||おまえ||たおす

よく 粘った の は 褒めて やる 。 |ねばった|||ほめて|

しかし   次 が   とどめ だ ! |つぎ|||

(( もともと   目 の 玉 だけ だった 体 を すべて 復活 さ せた 化け物 だ )) |め||たま|||からだ|||ふっかつ|||ばけもの|

この 靴 …  もしや …。 |くつ|

♪♪~

ぐ ぁ ~!

無敵の 靴 の 意味 が … ようやく わかった ぞ 。 むてきの|くつ||いみ||||

いく ぞ   魔 王 。 ||ま|おう

う ぉ ~!

うわ ぁ !

うわ ぁ !

貴 様 の 心臓 部 は … すべて を 復活 さ せた → とうと|さま||しんぞう|ぶ||||ふっかつ||

その 目 だ ! |め|

うわ ぁ !

♪♪~

ヨシヒコ …。

ムラサキ …  勝った ぞ 。 |かった|

魔 王 を …  倒した ぞ 。 ま|おう||たおした|

♪♪~

は ぁ ~  それ じゃあ   俺 は ここ で 。 ||||おれ|||

ダンジョー さん …。

俺 は   もっと もっと 修行 して 世界 一 の 戦士 に なる 。 おれ||||しゅぎょう||せかい|ひと||せんし||

私 も   魔法 の 修行 が できる と いう 西 の 大きな 国 に 旅 に 発 つ 。 わたくし||まほう||しゅぎょう|||||にし||おおきな|くに||たび||はつ|

人 の 役 に 立つ 呪文 を 手 に 入れ たい 。 じん||やく||たつ|じゅもん||て||いれ|

メレブ さん 。

私 は …  故郷 に 帰ら ない と 。 わたくし||こきょう||かえら||

私 の 首 は 持ち帰ら なくて いい の か ? わたくし||くび||もちかえら||||

冗談 でしょ 。 じょうだん|

家族 が 待って る 。 ムラサキ …。 かぞく||まって||

お前 は どう する んだ ?  ヨシヒコ 。 おまえ|||||

私 は   この 旅 で 通って きた 村 々 が 平和に なった か を 見届け ながら → わたくし|||たび||かよって||むら|||へいわに||||みとどけ|

故郷 の カボイ へ 帰り ます 。 こきょう||||かえり|

そう か 。

きっと   皆   笑顔 で 過ごして いる こと でしょう 。 |みな|えがお||すごして|||

だ と いい な 。 大丈夫だ   もう 魔 王 は い ない のだ 。 ||||だいじょうぶだ||ま|おう||||

元気で な   みんな 。 げんきで||

楽しかった ぞ ! たのしかった|

さらば じゃ …  うむ 。

じゃあ な   ヨシヒコ 。

あぁ 。

いい の か !?  止め なくて ほんとに 行っちゃ う ぞ ! |||とどめ|||おこなっちゃ||

また いつか …。

フン !  バ ~ カ   バ ~ カ ! ふん||||

( オザル ) 村 の 民 よ ! 勇者 ヨシヒコ が 帰った ぞ ! |むら||たみ||ゆうしゃ|||かえった|

( 歓声 ) かんせい

ただ今 戻り ました 。 ただいま|もどり|

( 歓声 と 拍手 ) かんせい||はくしゅ

( ヒサ ) 兄 様 …  お かえり なさい ませ 。 ひさ|あに|さま||||

ヒサ 。 ひさ

<  こうして   カボイ の 村 に 平和 が 戻った 。 |||むら||へいわ||もどった

魔 王 に 操ら れ し 魔物 たち も 姿 を 消し → ま|おう||あやつら|||まもの|||すがた||けし

人々 は   再び 平穏な 暮らし を 取り戻した 。 ひとびと||ふたたび|へいおんな|くらし||とりもどした

しかし   この 時 私 は   知る よし も なかった 。 ||じ|わたくし||しる|||

新たな 悪 が   この 世界 に 降り立とう と して いる こと を …。 あらたな|あく|||せかい||おりたとう|||||

と 言ったら 映画 に なる かも しれ ない ので → |いったら|えいが||||||

とりあえず 言って みた 私 だ > |いって||わたくし|