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屍鬼, Shiki Episode 22

Shiki Episode 22

( 富雄 ) い た か ー ?

( 武雄 ) 駄目 だ ! 見え ない !

( 富雄 ) そう 遠く へ は 行け ねえ はず だ !

( 沙 子 ) 室井 さん … !

朝 の 光 を 手放し た 花

注が れ ない 雨 を 求め

覚め ない 眠り に つく

誰 か を そっと 呼ぶ 声

闇 の 楽園 は

嘘 か 夢 か

失う の は 身体 と

自分 と いう 心

その 対価 を 差し出し

何 を 得 られる の だ ろ う

この 涙 で 奪え る 程 に

命 は 脆く て 儚く て

全て に 訪れる

終わり を

「 恐怖 」 と 嘆く の か

終演 を 歌う 金 盞花

静か に 咲き誇る

憎しみ も

悲しみ も

その 根 で た くり 寄せ て

終焉 を 歌う 金 盞花

寂し さ を 潤す

注が れ ない 雨 を 求め て

覚め ない 眠り に つく

( 急 ブレーキ の 音 )

( 銃声 )

( 衝突 音 )

( 銃声 )

待て 待て ー !

( 銃声 ) ( 辰巳 ) う わ っ !

( 銃声 )

( 銃声 )

あっ !

ハッ 。 室井 さん … 。

( 銃声 )

( 銃声 ) ( 辰巳 ) う わ ああ ああ ! !

嫌 よ … 室井 さん … 。

( 恵 ) 《 今度 こそ 村 を 出る ん だ 》

《 都会 の 華やか な 暮らし を 手 に 入れる ん だ 》 →

《 道 を ふさが れ た って →

いくら でも 国道 に 出る 方法 は ある 》

もう … 飼い主 は い ない 。

( 宗 貴 ) 笈 太郎 さん が 来 た 。

( 宗 貴 ) 桐 敷 の あの 辰巳 を 三 之 橋 で 撃ち 殺し た そう だ 。

( 敏夫 ) くい は ? ( 宗 貴 ) えっ ?

( 敏夫 ) くい を 打た ない と !

血管 系 の 破壊 に 至って い なけ れ ば 生き て いる 可能 性 が ある 。

ああ そう か 。

( 宗 秀 ) 大した もん だ な 。 ( 敏夫 ) 笈 太郎 さん !

( 笈 太郎 ) うん ? ( 宗 秀 ) ああ ? あれ は … 。 →

燃え とる ぞ 。

( 宗 貴 ) 山 入 だ 。 ( 敏夫 ) まずい !

( 沙 子 ) 室井 さん 駄目 !

お 願い ! 死な ない で ! ! 室井 さん ! お 願い ! !

( 武雄 ) 声 が し た ぞ ! →

女の子 の 声 だ !

( 富雄 ) やつ だ ! ( 武雄 ) どこ か で 追い抜 い た ん だ 。

( 武雄 ) 下 の 方 だ !

( 富雄 ) 広 が って 追い詰めよ う 。 やつ ら 夜目 が 利く 。 音 が 頼り だ 。

( 足音 )

( 武雄 ) 音 が し た ぞ 。 こっち だ !

( 宗 貴 ) 敏夫 ! 山 入 に は 水道 が ない 。 →

停電 で 井戸 の ポンプ も 使え ない ぞ !

ああ 。 乾燥 し て い て 風 も 強い 。 最悪 だ 。

( 恵 ) 《 あと 少し … 。 あと 少し よ 》 →

《 国道 を 渡って あの 向こう の 暗闇 に 飛び込 ん で しまえ ば →

人間 たち に は 見え ない 。 国道 を 渡って しまえ ば … 》

( 恵 ) 見逃し て よ 。

今 まで いい こと な ん か 何も なかった ん だ から 。

( 男性 ) お … おい 。 あれ 。

( 男性 ) 山 入 か ! ? ( 男性 ) ヤバ い ん じゃ ない か ?

( 恵 ) 《 今 だ ! ! 》

結城 君 !

( 男性 ) 誰 だ ! ( 男性 ) どう し た ! ?

( 男性 ) 逃がす な !

( 男性 ) 待て ! ( 男性 ) どこ 行った ! ?

大丈夫 よ 。 夜目 の 利か ない 人間 なんか 怖く ない 。

( 男性 ) い た ぞ ! ! ( 男性 ) こっち だ !

( 恵 ) 嫌 ! ! ( 男性 ) 逃がす な ー !

( 長谷川 ) 敏夫 君 。 →

一気に 広がった 。 水 も 使え ない ! ( 敏夫 ) ああ … 。

( 田代 ) どう する ? 消火 は 無理 だ ぞ 。

( 敏夫 ) うん 。 山 入 は 放棄 する しか ない な 。 →

死体 の 運搬 は 中止 し よ う 。 →

残った 死体 は 火 の 中 に 投げ込む ん だ 。

( 田代 ) ああ 分かった 。

風向き が 問題 か 。

( 男性 ) おい 。 死体 は 火 の 中 だ !

夏野 君 … 。

やめ て ! わたし !

わたし 恵 です ! 清水 の ! 清水 武雄 の 娘 です !

都会 へ 行き たい の 。 だから わたし … 。

キャー !

お 願い 助け て ! キャー ! !

あぁ … やめ て !

知ら ない の ? 清水 恵 よ !

みんな 笑って た くせ に 。 村 に 不似合い な 格好 し てる って 。

( トラクター の 走行 音 )

あ あー ! ! あっ あぁ ぁ ! !

う ぅ ぅぅ ! !

何 で よ ! ? 何で 分か ん ない の ! ? おかしい の は あんた たち よ ! →

こんな 村 で 平気 で 暮らし て いる ! 少しも 変わら ない !

よそ から 来 た 人 や 珍しい もの を 変 な 目 で 見る !

ダサ く て やぼったい の に 恥ずかしい と 思って ない !

こんな 村 … 。

こんな 村 最初 っ から なければ よかった の よ ! !

こんな 村 に 生まれて こ なけ れ ば よかった ! ! →

こんな 村 … N こんな 村 消え て しまえ ! !

わたし は い なかった ん だ ! ! わたし は こんな 村 に … 。

( 広沢 ) 早く 殺し て やろ う 。

こ … こいつ 本当 に 屍 鬼 な ん だ よ な ?

当たり前 だ ろ 。 人間 だったら とっくに 死 ん でる だ ろ 。

心配 する な 。 俺 は この 子 の 葬式 に 出 てる 。

( くい を 打つ 音 )

( 辰巳 ) 僕 は やる こと が ある ん だ が 。

( 夏野 ) それ を 邪魔 し に 来 た ん だ 。

( 男性 ) い た か ー ?

( 武雄 ) い た ぞ ー ! ! ( 男性 ) あっ !

( 武雄 ) 山 入 か … 。 誰 か 神社 に ! ( 男性 ) あっ ああ 。

( 富雄 ) 若 先生 に 木 を 倒す よう に 言う ん だ ! →

外 場 に 火 が 回ったら 大変 だ ! やつ は 任せろ !

( 富雄 ) 逃がさ ねえ !

( 男性 ) 急げ ! ほら ほら !

( 宗 秀 ) 若 先生 。 ( 敏夫 ) 山 入 で →

あれ だけ の 火事 が 起き たら 早晩 外部 の 連中 が やって 来る 。 →

あの 死体 の 山 は 言い訳 が でき ない 。 死体 の 処理 が 最 優先 だ 。

( 宗 貴 ) 敏夫 。 女 子供 だけ でも 先 に 避難 さ せ たら 。

車 も 人手 も いる ん だ 。 死体 を 始末 し て →

火 が 北山 を 越え て くる の を 何とか 止め なけ れ ば →

これほど の 犠牲 を 払って 村 を 守った 意味 が ない 。

違う か ? ( 宗 貴 ) ああ … 。

( 敏夫 ) ケガ 人 と 子供 たち は 徒歩 で 国道 の 周辺 に 待機 さ せよ う 。

( 宗 秀 ) 分かった 。 じゃあ ドライブイン に 集めよ う 。

お 願い し ます 。 世話 を する 者 を 残し て →

あと は 戻って 境内 の 死体 は 全て 地獄 穴 に 。

それ から 村中 を 回って 死体 の 積み残し は ない か →

路上 の 血痕 や 押し込 ん だ 跡 の カムフラージュ も し ない と 。

それ は 俺 が 手配 し て 何とか する 。 ( 敏夫 ) うん 。

( 男性 ) 若 先生 ! ( 男性 ) 山 入 が ! !

火 の 勢い が 強い ! 南 風 で 最悪 だ 。

あと は 北山 で 火 の 広がり を 食い止める !

なるほど 。 少し は 血 を 吸った よう だ な 。

( 沙 子 ) あっ … ! ( 武雄 ) 見失った ! ゴホゴホ … 。

( 富雄 ) 大丈夫 だ 。 さっき まで 見え て た ん だ 。 →

そう 遠く へ は 行け ねえ 。 ゴホッ … くそ ぉ !

( 辰巳 ) 人 狼 は 屍 鬼 と 違って 一 度 も 死 ん で い ない 。 →

死 の 淵 から 死な ない まま 変容 する ん だ 。 →

君 の 父上 は 死 ん だ と 思った よう だ ね 。 →

わざわざ 都会 から 葬儀 社 の 人 を 呼 ん だ ん だ ろ 。 →

人 狼 は 屍 鬼 と は 似て 非なる もの 。 →

希少 な 同族 に 情 が 湧 い て しまった の かも しれ ない 。

殺す 判断 を 誤った 。 →

沙 子 が 止め て も 殺す べき だった よ 。 →

君 が 千鶴 より 先 に 尾崎 の 若 先生 に 暗示 を かけ て い た ん だ ろ う ? →

だから 千鶴 の 暗示 は 効か なかった 。

( 辰巳 ) おかげ で 僕ら は この ありさま だ 。 →

もう 十 分 だ ろ ?

分かって ない な 。 俺 と あんた は 違う よ 。

フッ 。 その よう だ ね ! !

あっ ! !

う ああ ああ あ ! !

子供 の 遊び に 付き合って る 暇 は ない と 言って る ん だ 。

始め た の は あんた たち の 方 だ 。

ハァ … 。

( 沙 子 ) なぜ そんなに わたし を 疎 む の ? →

なぜ … 。 あの とき なぜ 黙って い た の ? →

あの とき なぜ 罪 から 遠ざけよ う と し て くれ なかった の ?

わたし は 望 ん で 敵 に なった わけ じゃ ない !

それなのに 許し を 施し て くれよ う と も し ない !

どうして な の ! ?

( 扉 を 壊す 音 )

( 富雄 ) こんな 所 に 逃げ込む と は 。

とうとう 観念 し た の かい お 嬢ちゃん 。 ゴホッ … 。 →

何 を 怖がって る ? 散々 村 の 者 を 殺し た やつ が !

分から ない な 。 そこ まで 人 の 味方 を し た ところ で →

何 の 意味 が ある ? 誰 も 受け入れ て は くれ ない ぞ 。 →

いつ 血 を 吸わ れる か 分から ない やつ を →

仲間 に 加える と 思って いる の か ?

俺 が いつ 人 に 味方 し てる と 言った ?

俺 は ただ あんた ら が 気 に 食わ ない だけ だ 。

嫌 ぁ !

う お おお おお ! !

( 沙 子 ) う あっ … ! !

あー っ ! ! ( 富雄 ) 捕まえ た ぞ ガキ ! !

( 沙 子 の 悲鳴 )

( 田代 ) 敏夫 ! もう 無理 だ ! ( 長谷川 ) 何 し てる ! ? 逃げろ !

( 敏夫 ) ぬ お ー ! ! ( 田代 ) 敏夫 ! 敏夫 !

( 敏夫 ) う お おお おお ! ! ぬ あー っ ! ! う っ ! !

( 田代 ) 敏夫 ! !

( 男性 ) 火 が 北山 を 越え てる ぞ !

( 男性 ) このまま じゃ … 。 ( 宗 貴 ) 外 場 が 燃える 。

( 宗 秀 ) これ は … 。

( 宗 秀 ) 片付け 終わる 前 に 火 が 来 て しまう … 。

あぁ ぁぁ … 。 あー ! !

あ あっ ! あっ あっ … 。

いいかげん で 覚悟 し な 。

や … やめ て ! お 願い ! !

ああ ! ? それ は ない だ ろ う 人殺し の お 嬢ちゃん 。

世の中 に は やって いい こと と 悪い こと が ある ん だ ! !

自分 たち の 都合 で 人 を 襲って おい て →

起き上がれ ば 勝手 に 仲間 扱い を する 。

やっ 。 それ が 気 に 入ら ない か ?

君 は 分かって ない な !

冗談 じゃ ない ! !

( 富雄 ) いい か 。 世の中 に は 昔 から →

誰 が 決め た わけ で も ない ルール って もん が ある ん だ 。 →

そんなに ややこしい もん じゃ ねえ 。 →

よそ者 は 周り に あいさつ し て 村 に な じん で いく 。 そんな もん だ 。

( 富雄 ) 若い やつ は 年寄り より 先 に 死ぬ はず が ねえ 。 →

それ が 外 場 み て ぇ に ちっちゃな 村 を 守って き た →

大事 な もん だ !

お前 は そい つ を ずたずた に し た 。 ルール 破り は 地獄 へ 帰 ん な !

二 度 と 起き上がって くる ん じゃ ねえ ! !

うん ?

ハッ … 。

なるほど 。 君 は 初め から こう する つもり だった の か 。 →

だが この くらい じゃ 人 狼 は 死な ない ん だ よ 。

不便 だ よ な 。

君 は 死ぬ の は 怖く ない の かい ? 俺 は もう とっくに 死 ん でる 。

( 爆発 音 )

ハッ 。 室井 さん … 。

( 静 信 ) ここ は もう 焼け落ち て しまう 。 急 ご う 。

( 沙 子 ) ここ に いる わ 。 ( 静 信 ) 沙 子 。

室井 さん も ここ に い て 。

やっと … 。

自分 を 捨て去る 決心 が つい た の 。

神 に 見放さ れ た 者 は 生き て いる べき で は ない の よ 。

沙 子 。 僕 は こう なって 初めて 分かった よ 。 →

神 は いつ でも 何も 言わ ない もの な の だ よ 。 →

そして 神 の 沈黙 と 生きる こと 死ぬ こと は 関係 が ない ん だ 。

室井 さん … 。 ( 静 信 ) それ だけ じゃ ない 。 →

君 は 世界 から 孤立 し た とき →

同時に 神 の 範疇 から も 除外 さ れ て しまった ん だ 。 →

君 を 守る もの は ない 。

罪 を とがめ られ 弾劾 さ れる 資格 すら ない ん だ 。

( 沙 子 ) ひどい わ ね 。

( 静 信 ) に も かかわら ず 君 は 神 へ の 信仰 と 思 慕 を →

捨て られ ず に 生き 続け て きた ん だ ね 。

( 沙 子 ) 悲し 過ぎる わ 。

( 敏夫 ) 駄目 だ 。

もう 溝辺 町 でも あの 火 は 見える だ ろ う 。 →

じき 消防 車 が 駆け付け て くる 。 →

こう なったら もう 火勢 に 任せる しか ない 。

結局 村 は 滅びる って わけ だ 。 負け た の か 俺 は 。

勝ち負け な ん です か ? 誰 に 対 する … ?

さあ … 誰 だ ろ う 。

( 敏夫 ) 俺 が やった こと は →

悪あがき に すぎ なかった の かも しれ ん な … 。

( 消防 車 の サイレン )

( 昭 ) 姉ちゃん ! 外 場 が 燃え てる ! !

( 消防 車 の サイレン )

闇 に 紛れ て

息 を 殺す

闇 を まとって

ふっと 微笑む

気のせい さ

お前 など 誰 も 知る はず ない

月 だけ が

見つめ て いる

ああ 終わり の 無い 夜 彷徨う

ああ あなた の 夢 ただ 夢見 て

ああ 終わり の 無い 夜 彷徨う

ああ あなた の 夢 ただ 夢見 て


Shiki Episode 22

( 富雄 ) い た か ー ? とみお||||- Did you find him?!

( 武雄 ) 駄目 だ ! 見え ない ! たけお|だめ||みえ| No, we can't see well!

( 富雄 ) そう 遠く へ は 行け ねえ はず だ ! とみお||とおく|||いけ||| He couldn't have gone that far!

( 沙 子 ) 室井 さん … ! いさご|こ|むろい| Mr. Muroi...

朝 の 光 を 手放し た 花 あさ||ひかり||てばなし||か O flower, parched in the light of dawn,

注が れ ない 雨 を 求め そそが|||あめ||もとめ reaching for the unfallen rain,

覚め ない 眠り に つく さめ||ねむり||

誰 か を そっと 呼ぶ 声 だれ||||よぶ|こえ Someone calls out softly for a paradise of darkness.

闇 の 楽園 は やみ||らくえん|

嘘 か 夢 か うそ||ゆめ| Is it a lie or a dream?

失う の は 身体 と うしなう|||からだ| Either way, it's already lost.

自分 と いう 心 じぶん|||こころ What do you gain by putting forth your heart?

その 対価 を 差し出し |たいか||さしだし

何 を 得 られる の だ ろ う なん||とく|||||

この 涙 で 奪え る 程 に |なみだ||うばえ||ほど| Looking through those eyes,

命 は 脆く て 儚く て いのち||もろく||はかなく| life is foolish and fleeting enough to snatch away.

全て に 訪れる すべて||おとずれる Will today be the day you grieve the end

終わり を おわり| which comes to us all?

「 恐怖 」 と 嘆く の か きょうふ||なげく||

終演 を 歌う 金 盞花 しゅうえん||うたう|きむ|さかずきはな The calendula which sings of the abyss

静か に 咲き誇る しずか||さきほこる silently blooms full.

憎しみ も にくしみ| Hatred and sadness

悲しみ も かなしみ|

その 根 で た くり 寄せ て |ね||||よせ|

終焉 を 歌う 金 盞花 しゅうえん||うたう|きむ|さかずきはな The calendula which sings of demise

寂し さ を 潤す さびし|||うるおす

注が れ ない 雨 を 求め て そそが|||あめ||もとめ| reaching for the unfallen rain,

覚め ない 眠り に つく さめ||ねむり|| fall into a wakeless sleep.

( 急 ブレーキ の 音 ) きゅう|ぶれーき||おと

( 銃声 ) じゅうせい

( 衝突 音 ) しょうとつ|おと

( 銃声 ) じゅうせい

待て 待て ー ! まて|まて|- Don't let him get away!

( 銃声 ) ( 辰巳 ) う わ っ ! じゅうせい|たつみ|||

( 銃声 ) じゅうせい

( 銃声 ) じゅうせい

あっ !

ハッ 。 室井 さん … 。 |むろい|

( 銃声 ) じゅうせい

( 銃声 ) ( 辰巳 ) う わ ああ ああ ! ! じゅうせい|たつみ||||

嫌 よ … 室井 さん … 。 いや||むろい| No... Mr. Muroi...

( 恵 ) 《 今度 こそ 村 を 出る ん だ 》 けい|こんど||むら||でる|| I'm gonna leave the village this time for sure.

《 都会 の 華やか な 暮らし を 手 に 入れる ん だ 》 → とかい||はなやか||くらし||て||いれる|| I'm gonna have a splendid big city life!

《 道 を ふさが れ た って → どう||ふさ が|||

いくら でも 国道 に 出る 方法 は ある 》 ||こくどう||でる|ほうほう||

もう … 飼い主 は い ない 。 |かいぬし||| I no longer have a master.

( 宗 貴 ) 笈 太郎 さん が 来 た 。 はじめ|とうと|きゅう|たろう|||らい|

( 宗 貴 ) 桐 敷 の あの 辰巳 を 三 之 橋 で 撃ち 殺し た そう だ 。 はじめ|とうと|きり|し|||たつみ||みっ|ゆき|きょう||うち|ころし||| He shot Tatsumi of the Kirishikis to death on Sannohashi Bridge.

( 敏夫 ) くい は ? ( 宗 貴 ) えっ ? としお|||はじめ|とうと| What about the stake?

( 敏夫 ) くい を 打た ない と ! としお|||うた|| We have to hammer a stake into the body!

血管 系 の 破壊 に 至って い なけ れ ば 生き て いる 可能 性 が ある 。 けっかん|けい||はかい||いたって|||||いき|||かのう|せい|| If his circulation system isn't destroyed, it's possible that he's still alive.

ああ そう か 。

( 宗 秀 ) 大した もん だ な 。 ( 敏夫 ) 笈 太郎 さん ! はじめ|しゅう|たいした||||としお|きゅう|たろう| That was something else.

( 笈 太郎 ) うん ? ( 宗 秀 ) ああ ? あれ は … 。 → きゅう|たろう||はじめ|しゅう|||

燃え とる ぞ 。 もえ||

( 宗 貴 ) 山 入 だ 。 ( 敏夫 ) まずい ! はじめ|とうと|やま|はい||としお|

( 沙 子 ) 室井 さん 駄目 ! いさご|こ|むろい||だめ Mr. Muroi, no!

お 願い ! 死な ない で ! ! 室井 さん ! お 願い ! ! |ねがい|しな|||むろい|||ねがい Please, don't die!

( 武雄 ) 声 が し た ぞ ! → たけお|こえ|||| I heard a voice!

女の子 の 声 だ ! おんなのこ||こえ|

( 富雄 ) やつ だ ! ( 武雄 ) どこ か で 追い抜 い た ん だ 。 とみお|||たけお||||おいぬ|||| We must've gotten ahead of him somewhere!

( 武雄 ) 下 の 方 だ ! たけお|した||かた| It came from down there.

( 富雄 ) 広 が って 追い詰めよ う 。 やつ ら 夜目 が 利く 。 音 が 頼り だ 。 とみお|ひろ|||おいつめよ||||よめ||きく|おと||たより| Let's spread out and corner them.

( 足音 ) あしおと

( 武雄 ) 音 が し た ぞ 。 こっち だ ! たけお|おと||||||

( 宗 貴 ) 敏夫 ! 山 入 に は 水道 が ない 。 → はじめ|とうと|としお|やま|はい|||すいどう|| Toshio, the water supply doesn't reach Yamairi!

停電 で 井戸 の ポンプ も 使え ない ぞ ! ていでん||いど||ぽんぷ||つかえ||

ああ 。 乾燥 し て い て 風 も 強い 。 最悪 だ 。 |かんそう|||||かぜ||つよい|さいあく|

( 恵 ) 《 あと 少し … 。 あと 少し よ 》 → けい||すこし||すこし|

《 国道 を 渡って あの 向こう の 暗闇 に 飛び込 ん で しまえ ば → こくどう||わたって||むこう||くらやみ||とびこ|||| Once I cross the highway and jump into the darkness on the other side,

人間 たち に は 見え ない 。 国道 を 渡って しまえ ば … 》 にんげん||||みえ||こくどう||わたって||

( 恵 ) 見逃し て よ 。 けい|みのがし|| Just let me pass!

今 まで いい こと な ん か 何も なかった ん だ から 。 いま|||||||なにも||||

( 男性 ) お … おい 。 あれ 。 だんせい|||

( 男性 ) 山 入 か ! ? ( 男性 ) ヤバ い ん じゃ ない か ? だんせい|やま|はい||だんせい||||||

( 恵 ) 《 今 だ ! ! 》 けい|いま|

結城 君 ! ゆうき|きみ Yuuki...

( 男性 ) 誰 だ ! ( 男性 ) どう し た ! ? だんせい|だれ||だんせい|||

( 男性 ) 逃がす な ! だんせい|にがす|

( 男性 ) 待て ! ( 男性 ) どこ 行った ! ? だんせい|まて|だんせい||おこなった After her!

大丈夫 よ 。 夜目 の 利か ない 人間 なんか 怖く ない 。 だいじょうぶ||よめ||きか||にんげん||こわく| She ran this way!

( 男性 ) い た ぞ ! ! ( 男性 ) こっち だ ! だんせい||||だんせい||

( 恵 ) 嫌 ! ! ( 男性 ) 逃がす な ー ! けい|いや|だんせい|にがす||- Don't let her get away!

( 長谷川 ) 敏夫 君 。 → はせがわ|としお|きみ

一気に 広がった 。 水 も 使え ない ! ( 敏夫 ) ああ … 。 いっきに|ひろがった|すい||つかえ||としお| Toshio!

( 田代 ) どう する ? 消火 は 無理 だ ぞ 。 たしろ|||しょうか||むり|| What are we gonna do?

( 敏夫 ) うん 。 山 入 は 放棄 する しか ない な 。 → としお||やま|はい||ほうき|||| Yeah.

死体 の 運搬 は 中止 し よ う 。 → したい||うんぱん||ちゅうし|||

残った 死体 は 火 の 中 に 投げ込む ん だ 。 のこった|したい||ひ||なか||なげこむ||

( 田代 ) ああ 分かった 。 たしろ||わかった

風向き が 問題 か 。 かざむき||もんだい| The question is the wind's direction...

( 男性 ) おい 。 死体 は 火 の 中 だ ! だんせい||したい||ひ||なか| Hey, we'll throw the bodies into the fire!

夏野 君 … 。 なつの|きみ Natsuno.

やめ て ! わたし ! Stop! It's me!

わたし 恵 です ! 清水 の ! 清水 武雄 の 娘 です ! |けい||きよみず||きよみず|たけお||むすめ| It's me, Megumi!

都会 へ 行き たい の 。 だから わたし … 。 とかい||いき|||| I want to go to a big city!

キャー ! I—

お 願い 助け て ! キャー ! ! |ねがい|たすけ|| Please! Help!

あぁ … やめ て !

知ら ない の ? 清水 恵 よ ! しら|||きよみず|けい|

みんな 笑って た くせ に 。 村 に 不似合い な 格好 し てる って 。 |わらって||||むら||ふにあい||かっこう|||

( トラクター の 走行 音 ) とらくたー||そうこう|おと

あ あー ! ! あっ あぁ ぁ ! !

う ぅ ぅぅ ! !

何 で よ ! ? 何で 分か ん ない の ! ? おかしい の は あんた たち よ ! → なん|||なんで|わか|||||||||

こんな 村 で 平気 で 暮らし て いる ! 少しも 変わら ない ! |むら||へいき||くらし|||すこしも|かわら| You don't have any problem living in a village like this!

よそ から 来 た 人 や 珍しい もの を 変 な 目 で 見る ! ||らい||じん||めずらしい|||へん||め||みる

ダサ く て やぼったい の に 恥ずかしい と 思って ない ! ||||||はずかしい||おもって| You don't feel embarrassed about being uncool and tasteless!

こんな 村 … 。 |むら A village like this...

こんな 村 最初 っ から なければ よかった の よ ! ! |むら|さいしょ|||||| A village like this shouldn't have existed to begin with!

こんな 村 に 生まれて こ なけ れ ば よかった ! ! → |むら||うまれて||||| I wish I hadn't been born in a village like this!

こんな 村 …\ N こんな 村 消え て しまえ ! ! |むら|||むら|きえ||

わたし は い なかった ん だ ! ! わたし は こんな 村 に … 。 |||||||||むら|

( 広沢 ) 早く 殺し て やろ う 。 ひろさわ|はやく|ころし|||

こ … こいつ 本当 に 屍 鬼 な ん だ よ な ? ||ほんとう||しかばね|おに||||| Sh-She really is a Shiki, right?

当たり前 だ ろ 。 人間 だったら とっくに 死 ん でる だ ろ 。 あたりまえ|||にんげん|||し|||| Of course she is.

心配 する な 。 俺 は この 子 の 葬式 に 出 てる 。 しんぱい|||おれ|||こ||そうしき||だ| Don't worry.

( くい を 打つ 音 ) ||うつ|おと

( 辰巳 ) 僕 は やる こと が ある ん だ が 。 たつみ|ぼく|||||||| There's something I must do.

( 夏野 ) それ を 邪魔 し に 来 た ん だ 。 なつの|||じゃま|||らい||| And I came to stop you from doing it.

( 男性 ) い た か ー ? だんせい||||-

( 武雄 ) い た ぞ ー ! ! ( 男性 ) あっ ! たけお||||-|だんせい| There she is!

( 武雄 ) 山 入 か … 。 誰 か 神社 に ! ( 男性 ) あっ ああ 。 たけお|やま|はい||だれ||じんじゃ||だんせい||

( 富雄 ) 若 先生 に 木 を 倒す よう に 言う ん だ ! → とみお|わか|せんせい||き||たおす|||いう||

外 場 に 火 が 回ったら 大変 だ ! やつ は 任せろ ! がい|じょう||ひ||まわったら|たいへん||||まかせろ

( 富雄 ) 逃がさ ねえ ! とみお|にがさ| I won't let her get away!

( 男性 ) 急げ ! ほら ほら ! だんせい|いそげ||

( 宗 秀 ) 若 先生 。 ( 敏夫 ) 山 入 で → はじめ|しゅう|わか|せんせい|としお|やま|はい| Doctor!

あれ だけ の 火事 が 起き たら 早晩 外部 の 連中 が やって 来る 。 → |||かじ||おき||そうばん|がいぶ||れんちゅう|||くる With a fire of that size in Yamairi,

あの 死体 の 山 は 言い訳 が でき ない 。 死体 の 処理 が 最 優先 だ 。 |したい||やま||いい わけ||||したい||しょり||さい|ゆうせん|

( 宗 貴 ) 敏夫 。 女 子供 だけ でも 先 に 避難 さ せ たら 。 はじめ|とうと|としお|おんな|こども|||さき||ひなん||| Toshio, why don't we at least have the women and children evacuate first?

車 も 人手 も いる ん だ 。 死体 を 始末 し て → くるま||ひとで|||||したい||しまつ|| We need cars as well as people!

火 が 北山 を 越え て くる の を 何とか 止め なけ れ ば → ひ||きたやま||こえ|||||なんとか|とどめ|||

これほど の 犠牲 を 払って 村 を 守った 意味 が ない 。 ||ぎせい||はらって|むら||まもった|いみ||

違う か ? ( 宗 貴 ) ああ … 。 ちがう||はじめ|とうと| Am I wrong?

( 敏夫 ) ケガ 人 と 子供 たち は 徒歩 で 国道 の 周辺 に 待機 さ せよ う 。 としお|けが|じん||こども|||とほ||こくどう||しゅうへん||たいき|||

( 宗 秀 ) 分かった 。 じゃあ ドライブイン に 集めよ う 。 はじめ|しゅう|わかった||||あつめよ| We'll have them go to the roadside restaurant.

お 願い し ます 。 世話 を する 者 を 残し て → |ねがい|||せわ|||もの||のこし| Please.

あと は 戻って 境内 の 死体 は 全て 地獄 穴 に 。 ||もどって|けいだい||したい||すべて|じごく|あな|

それ から 村中 を 回って 死体 の 積み残し は ない か → ||むらなか||まわって|したい||つみのこし|||

路上 の 血痕 や 押し込 ん だ 跡 の カムフラージュ も し ない と 。 ろじょう||けっこん||おしこ|||あと||||||

それ は 俺 が 手配 し て 何とか する 。 ( 敏夫 ) うん 。 ||おれ||てはい|||なんとか||としお|

( 男性 ) 若 先生 ! ( 男性 ) 山 入 が ! ! だんせい|わか|せんせい|だんせい|やま|はい| Doctor!

火 の 勢い が 強い ! 南 風 で 最悪 だ 。 ひ||いきおい||つよい|みなみ|かぜ||さいあく|

あと は 北山 で 火 の 広がり を 食い止める ! ||きたやま||ひ||ひろがり||くいとめる We'll work on the northern mountain to stop the fire from spreading.

なるほど 。 少し は 血 を 吸った よう だ な 。 |すこし||ち||すった||| Now I see.

( 沙 子 ) あっ … ! ( 武雄 ) 見失った ! ゴホゴホ … 。 いさご|こ||たけお|みうしなった| We lost her!

( 富雄 ) 大丈夫 だ 。 さっき まで 見え て た ん だ 。 → とみお|だいじょうぶ||||みえ|||| Don't worry.

そう 遠く へ は 行け ねえ 。 ゴホッ … くそ ぉ ! |とおく|||いけ|||| She can't get too far.

( 辰巳 ) 人 狼 は 屍 鬼 と 違って 一 度 も 死 ん で い ない 。 → たつみ|じん|おおかみ||しかばね|おに||ちがって|ひと|たび||し||||

死 の 淵 から 死な ない まま 変容 する ん だ 。 → し||ふち||しな|||へんよう|||

君 の 父上 は 死 ん だ と 思った よう だ ね 。 → きみ||ちちうえ||し||||おもった||| It seems that your father thought you were dead.

わざわざ 都会 から 葬儀 社 の 人 を 呼 ん だ ん だ ろ 。 → |とかい||そうぎ|しゃ||じん||よ||||| He took the trouble to call some funeral home people from a big city, didn't he?

人 狼 は 屍 鬼 と は 似て 非なる もの 。 → じん|おおかみ||しかばね|おに|||にて|ひなる| Werewolves and Shiki are very similar, and yet not the same.

希少 な 同族 に 情 が 湧 い て しまった の かも しれ ない 。 きしょう||どうぞく||じょう||わ||||||| I may have felt sympathy for you since we're the same rare species.

殺す 判断 を 誤った 。 → ころす|はんだん||あやまった

沙 子 が 止め て も 殺す べき だった よ 。 → いさご|こ||とどめ|||ころす|||

君 が 千鶴 より 先 に 尾崎 の 若 先生 に 暗示 を かけ て い た ん だ ろ う ? → きみ||ちず||さき||おさき||わか|せんせい||あんじ|||||||||

だから 千鶴 の 暗示 は 効か なかった 。 |ちず||あんじ||きか|

( 辰巳 ) おかげ で 僕ら は この ありさま だ 。 → たつみ|||ぼくら|||| Thanks to that, we're in this situation.

もう 十 分 だ ろ ? |じゅう|ぶん|| You've done enough, haven't you?

分かって ない な 。 俺 と あんた は 違う よ 。 わかって|||おれ||||ちがう| You don't get it, do you?

フッ 。 その よう だ ね ! !

あっ ! !

う ああ ああ あ ! !

子供 の 遊び に 付き合って る 暇 は ない と 言って る ん だ 。 こども||あそび||つきあって||いとま||||いって||| I told you that I can't afford to waste time playing with a kid!

始め た の は あんた たち の 方 だ 。 はじめ|||||||かた| You guys are the ones who started it.

ハァ … 。

( 沙 子 ) なぜ そんなに わたし を 疎 む の ? → いさご|こ|||||うと||

なぜ … 。 あの とき なぜ 黙って い た の ? → ||||だまって||| Why...

あの とき なぜ 罪 から 遠ざけよ う と し て くれ なかった の ? |||ざい||とおざけよ|||||||

わたし は 望 ん で 敵 に なった わけ じゃ ない ! ||のぞみ|||てき||||| I didn't become your enemy because I wanted to.

それなのに 許し を 施し て くれよ う と も し ない ! |ゆるし||ほどこし|||||||

どうして な の ! ?

( 扉 を 壊す 音 ) とびら||こわす|おと

( 富雄 ) こんな 所 に 逃げ込む と は 。 とみお||しょ||にげこむ|| To think that you ran to a place like this...

とうとう 観念 し た の かい お 嬢ちゃん 。 ゴホッ … 。 → |かんねん||||||じょうちゃん| Have you finally given up, little girl?

何 を 怖がって る ? 散々 村 の 者 を 殺し た やつ が ! なん||こわがって||さんざん|むら||もの||ころし||| What're you scared of,

分から ない な 。 そこ まで 人 の 味方 を し た ところ で → わから|||||じん||みかた|||||

何 の 意味 が ある ? 誰 も 受け入れ て は くれ ない ぞ 。 → なん||いみ|||だれ||うけいれ|||||

いつ 血 を 吸わ れる か 分から ない やつ を → |ち||すわ|||わから|||

仲間 に 加える と 思って いる の か ? なかま||くわえる||おもって||| who might suck their blood at any moment as one of them?

俺 が いつ 人 に 味方 し てる と 言った ? おれ|||じん||みかた||||いった When did I say that I'm on the human's side?

俺 は ただ あんた ら が 気 に 食わ ない だけ だ 。 おれ||||||き||くわ||| I just don't like you guys. That's all.

嫌 ぁ ! いや|

う お おお おお ! !

( 沙 子 ) う あっ … ! ! いさご|こ||

あー っ ! ! ( 富雄 ) 捕まえ た ぞ ガキ ! ! ||とみお|つかまえ|||がき

( 沙 子 の 悲鳴 ) いさご|こ||ひめい

( 田代 ) 敏夫 ! もう 無理 だ ! ( 長谷川 ) 何 し てる ! ? 逃げろ ! たしろ|としお||むり||はせがわ|なん|||にげろ

( 敏夫 ) ぬ お ー ! ! ( 田代 ) 敏夫 ! 敏夫 ! としお|||-|たしろ|としお|としお

( 敏夫 ) う お おお おお ! ! ぬ あー っ ! ! う っ ! ! としお|||||||||

( 田代 ) 敏夫 ! ! たしろ|としお

( 男性 ) 火 が 北山 を 越え てる ぞ ! だんせい|ひ||きたやま||こえ|| The fire is crossing the northern mountain!

( 男性 ) このまま じゃ … 。 ( 宗 貴 ) 外 場 が 燃える 。 だんせい|||はじめ|とうと|がい|じょう||もえる If this goes on...

( 宗 秀 ) これ は … 。 はじめ|しゅう|| This is...

( 宗 秀 ) 片付け 終わる 前 に 火 が 来 て しまう … 。 はじめ|しゅう|かたづけ|おわる|ぜん||ひ||らい|| The fire will reach here before we finish clearing things away.

あぁ ぁぁ … 。 あー ! !

あ あっ ! あっ あっ … 。

いいかげん で 覚悟 し な 。 ||かくご||

や … やめ て ! お 願い ! ! ||||ねがい D-Don't!

ああ ! ? それ は ない だ ろ う 人殺し の お 嬢ちゃん 。 |||||||ひとごろし|||じょうちゃん Please!

世の中 に は やって いい こと と 悪い こと が ある ん だ ! ! よのなか|||||||わるい||||| There're things you can do and things you can't do in this world!

自分 たち の 都合 で 人 を 襲って おい て → じぶん|||つごう||じん||おそって|| You attack people for your own reasons,

起き上がれ ば 勝手 に 仲間 扱い を する 。 おきあがれ||かって||なかま|あつかい|| and when they rise, you treat them like they're one of you without even asking.

やっ 。 それ が 気 に 入ら ない か ? |||き||はいら|| Is that what you don't like?

君 は 分かって ない な ! きみ||わかって|| You don't get it!

冗談 じゃ ない ! ! じょうだん||

( 富雄 ) いい か 。 世の中 に は 昔 から → とみお|||よのなか|||むかし| Listen.

誰 が 決め た わけ で も ない ルール って もん が ある ん だ 。 → だれ||きめ||||||るーる||||||

そんなに ややこしい もん じゃ ねえ 。 →

よそ者 は 周り に あいさつ し て 村 に な じん で いく 。 そんな もん だ 。 よそもの||まわり|||||むら|||||||| Those from outside greet the villagers and get used to the village.

( 富雄 ) 若い やつ は 年寄り より 先 に 死ぬ はず が ねえ 。 → とみお|わかい|||としより||さき||しぬ|||

それ が 外 場 み て ぇ に ちっちゃな 村 を 守って き た → ||がい|じょう||||||むら||まもって|| Those important rules have been protecting small villages like Sotoba!

大事 な もん だ ! だいじ|||

お前 は そい つ を ずたずた に し た 。 ルール 破り は 地獄 へ 帰 ん な ! おまえ|||||||||るーる|やぶり||じごく||かえ|| You tore that apart.

二 度 と 起き上がって くる ん じゃ ねえ ! ! ふた|たび||おきあがって||||

うん ?

ハッ … 。

なるほど 。 君 は 初め から こう する つもり だった の か 。 → |きみ||はじめ|||||||

だが この くらい じゃ 人 狼 は 死な ない ん だ よ 。 ||||じん|おおかみ||しな|||| But werewolves don't die from this kind of thing.

不便 だ よ な 。 ふべん||| It's inconvenient, isn't it?

君 は 死ぬ の は 怖く ない の かい ? 俺 は もう とっくに 死 ん でる 。 きみ||しぬ|||こわく||||おれ||||し|| Aren't you afraid of dying?

( 爆発 音 ) ばくはつ|おと

ハッ 。 室井 さん … 。 |むろい|

( 静 信 ) ここ は もう 焼け落ち て しまう 。 急 ご う 。 せい|しん||||やけおち|||きゅう|| This place will burn down soon.

( 沙 子 ) ここ に いる わ 。 ( 静 信 ) 沙 子 。 いさご|こ|||||せい|しん|いさご|こ Let's hurry.

室井 さん も ここ に い て 。 むろい|||||| Sunako...

やっと … 。

自分 を 捨て去る 決心 が つい た の 。 じぶん||すてさる|けっしん|||| I made the decision to abandon myself.

神 に 見放さ れ た 者 は 生き て いる べき で は ない の よ 。 かみ||みはなさ|||もの||いき||||||||

沙 子 。 僕 は こう なって 初めて 分かった よ 。 → いさご|こ|ぼく||||はじめて|わかった|

神 は いつ でも 何も 言わ ない もの な の だ よ 。 → かみ||||なにも|いわ||||||

そして 神 の 沈黙 と 生きる こと 死ぬ こと は 関係 が ない ん だ 。 |かみ||ちんもく||いきる||しぬ|||かんけい||||

室井 さん … 。 ( 静 信 ) それ だけ じゃ ない 。 → むろい||せい|しん|||| Mr. Muroi...

君 は 世界 から 孤立 し た とき → きみ||せかい||こりつ||| When you became isolated from the world,

同時に 神 の 範疇 から も 除外 さ れ て しまった ん だ 。 → どうじに|かみ||はんちゅう|||じょがい||||||

君 を 守る もの は ない 。 きみ||まもる|||

罪 を とがめ られ 弾劾 さ れる 資格 すら ない ん だ 。 ざい||||だんがい|||しかく|||| You're not even eligible to be accused of or punished for sins.

( 沙 子 ) ひどい わ ね 。 いさご|こ||| That's terrible.

( 静 信 ) に も かかわら ず 君 は 神 へ の 信仰 と 思 慕 を → せい|しん|||||きみ||かみ|||しんこう||おも|した| Yet you've continued to live, unable to abandon your belief and deep attachment to God.

捨て られ ず に 生き 続け て きた ん だ ね 。 すて||||いき|つづけ|||||

( 沙 子 ) 悲し 過ぎる わ 。 いさご|こ|かなし|すぎる| It's too sad.

( 敏夫 ) 駄目 だ 。 としお|だめ|

もう 溝辺 町 でも あの 火 は 見える だ ろ う 。 → |みぞべ|まち|||ひ||みえる||| You can probably see that fire even from Mizobe.

じき 消防 車 が 駆け付け て くる 。 → |しょうぼう|くるま||かけつけ|| Soon the fire trucks will rush in.

こう なったら もう 火勢 に 任せる しか ない 。 |||かせい||まかせる|| Now that it's come to this, we have no choice but to leave everything to the force of the fire.

結局 村 は 滅びる って わけ だ 。 負け た の か 俺 は 。 けっきょく|むら||ほろびる||||まけ||||おれ| In the end, the village died out anyway.

勝ち負け な ん です か ? 誰 に 対 する … ? かちまけ|||||だれ||たい|

さあ … 誰 だ ろ う 。 |だれ||| Yeah, who indeed.

( 敏夫 ) 俺 が やった こと は → としお|おれ|||| What I've done may have just been a useless struggle.

悪あがき に すぎ なかった の かも しれ ん な … 。 わるあがき||||||||

( 消防 車 の サイレン ) しょうぼう|くるま||さいれん

( 昭 ) 姉ちゃん ! 外 場 が 燃え てる ! ! あき|ねえちゃん|がい|じょう||もえ|

( 消防 車 の サイレン ) しょうぼう|くるま||さいれん

闇 に 紛れ て やみ||まぎれ| Enveloped in darkness, I snuff my breath.

息 を 殺す いき||ころす

闇 を まとって やみ||

ふっと 微笑む |ほおえむ

気のせい さ きのせい| It's just my imagination; no one knows you.

お前 など 誰 も 知る はず ない おまえ||だれ||しる||

月 だけ が つき|| I'm just staring at the moon.

見つめ て いる みつめ||

ああ 終わり の 無い 夜 彷徨う |おわり||ない|よ|さまよう Ah, I haunt the endless night.

ああ あなた の 夢 ただ 夢見 て |||ゆめ||ゆめみ| Ah, I just dream a dream of you.

ああ 終わり の 無い 夜 彷徨う |おわり||ない|よ|さまよう Ah, I haunt the endless night.

ああ あなた の 夢 ただ 夢見 て |||ゆめ||ゆめみ| Ah, I just dream a dream of you.