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エロマンガ先生, Eromanga-sensei Episode 10

Eromanga - sensei Episode 10

( 正宗 ( まさ むね )) フッ

( 正宗 ) よし 完成 !

徹夜 しち まった か

遊び で 小説 書く なんて ウェブ で 書いて た ころ 以来 だ な

あっ

フッ

♪~

~♪

( ムラマサ ) ん ~! ん っ

あー 面白かった !

( 正宗 ) フッ

( ムラマサ ) ふえ っ ? あっ マ … マサムネ くん

い … いつ から ?

結構 前 から いた けど

ふ … 不覚

フゥ …

よし すまなかった な

取り乱した ところ を 見せた

俺 の お蔵入り 小説 どう だった ?

す っ ごく 面白かった !

そう 言って もらえる と うれし いよ

あまりに 面白かった ので ここ で 読みふけって しまった

あっ ところで 君 は ?

( 正宗 ) これ 書いて たら 徹夜 しちゃ って

( ムラマサ ) ん ? これ は …

昨日 約束 した 新作 だ よ

「 銀 狼 ( ぎん ろう )」 の 続き か ! 早い な !

うわ あっ しか も 分厚い ぞ 夢 の ようだ !

早速 読ま せて もらう ! ありがとう マサムネ くん

( 正宗 の 寝息 )

( エルフ ) マサムネ 起きて

( 正宗 ) ん …

( エルフ ) 起きて って ば ( 正宗 ) ん …

ん ん …

ん っ !?

( エルフ ) 早く 起き ない と イタズラ しちゃ うわ よ

お … おい 何 を

取材 よ 取材

昨日 も した でしょ ? ラブ コメ 定番 シチュ の 再現 取材

( ムラマサ ) 成 敗 ! ( エルフ ) ぐ えっ

( 正宗 ) あ …

( エルフ ) くっ … くう ~

( ムラマサ ) 危ない ところ だった な マサムネ くん

せ … 先輩 その 格好 は ?

( ムラマサ ) 実は 朝食 の 準備 を 手伝わ せて もらった んだ

そこ の 亜人 風情 に

手 料理 の 誉れ を 独占 さ れる わけに は いか ない から な

( エルフ ) つう ~ この 中 二 病め

何て タイミング で 邪魔 す ん の よ ! ( 正宗 ) ハハハ …

つ ー か エルフ を 亜人 と 呼ぶ の は やめ なさい

先輩 料理 できる んだ ?

ま … まあ 人並みに は できる

昨夜 の ような ごちそう は 作れ ない が

和食 なら 亜人 に も 少し は 太刀打ち できる と 思う

( 正宗 ) 楽しみに し てるよ

う … うん

もう すぐ できる から 食堂 に 来て

フッ ここ は 私 の 負け の よう ね

( 正宗 ) エミリー ( エルフ ) ひ ゃっ

はっ はい

あ … あの マサムネ ?

よ … 呼んで みた だけ

う う っ

驚かせる んじゃ ない わ よ ! ぶ っ 殺さ れ たい の !

そこ まで 怒ら なくて も

怒る わ よ !

その 名前 で 私 を 呼ぶ 時 は

プロポーズ する 時 って 言った でしょ !

何で 気軽に 呼んじゃ う の ?

ごめん お前 が あんまり 平然と して る もん だ から

昨日 の あれ 夢 だった んじゃ ない か なって

夢 じゃ ない わ よ ! 私 あんなに 頑張った のに

なかった こと に さ れたら たまらない わ !

ほんと ごめん この とおり

まあい いわ 朝食 を 食べたら 早速 海 に 行く わ よ !

昨日 は みんな で 遊んだ から 今日 は 仕事 しよう ぜ

は あ ~?

朝 ご飯 食べたら ちょっと エッチ な 海水 浴 パート 2!

お 昼 は バーベキュー で

その あと は エルフ 先生 と 妖精 の 森 で お 散歩 デート

日 が 沈んだら 肝 試しに 花火

そして 夜 は ムフフ な …

あだ っ

( エルフ ) くっ くう … ( クリス ) うち の 妹 が 申し訳ない

( 正宗 ) い … いえ 慣れて ます から

( エルフ ) ひ ゃ あっ ( クリス ) さあ 先生

朝食 まで ひと 頑張り し ましょう か

ゲーム の 監修 が シャレ に なら ない こと に なって ます から

イヤー ! 助けて マサムネ !

南 の 島 まで 来て 仕事 なんて イヤー !

( 獅童 ( しどう )) 楽し そうに 読んで ます ね

ああ 最高に 楽しい

( 獅童 ) そこ まで 楽し そうに 読んで る の を 見る と

何だか こっち まで うれしく なって き ます ね

ん ? なに なに ? あんた も しか して ムラマサ に 気 が ある の ?

付き合っちゃ う ? 結婚 しちゃ う ?

魅力 的な 提案 です が 無理でしょう ね

ムラマサ さん は ほか に 好きな 人 が いる みたいです し

( ムラマサ ) ハッ ! ( 正宗 ) あ …

な っ な な な … なぜ 君 まで し ょれ を っ

何で 分から ない と 思った んです か ? ( エルフ ) 何で 分から ない と 思った の ?

あんた が ラノベ 天下一 武闘 会 に 出した 小説 って

マサムネ と あんた の こと でしょ ?

あれ 読めば 一 発 で 分かる わ よ

( ムラマサ ) と いう こと は ど … 読者 に も ?

きっと ムラマサ ちゃん の ピュア な 初恋 が

あれ を 読んだ 読者 全員 に 伝わった でしょう ね

“ ムラマサ 先生 ったら 小説 で 告白 して る !”

“ か っわ い ー ” って

あっ う っ …

実は ネット でも

“ ムラマサ 先生 の お 相手 探し ” が 盛り上がって たり する の よ

( ムラマサ ) う う …

そう いえば “ 千寿 ( せんじゅ ) ムラマサ 先生 の 初恋 ” と いう タイトル で

ネット に まとめ られて い ました ね

何 を 隠そう 私 が まとめた の よ !

お前 最悪だ な

う う っ う う …

もう ! 知る か ー !

いい だろう バレ て しまった もの は しかたがない

聞け い 皆 の もの !

私 は マサムネ くん が 大好きだ !

我が 恋心 に 恥 ず べき こと など 一片 も なし !

( 正宗 ) 先輩 かっこいい

でも 俺 が 恥ずかしい から やめて は ふう …

この際 だ から 全部 バラ して やる

私 が 亜人 風情 の 計略 に 乗って この 島 に 来た の は ―

マサムネ くん の お蔵入り 小説 を ―

読ま せて もらう ため だけ じゃ ない んだ ぞ

( ムラマサ ) そい つ が ! ( エルフ ) う ?

行き帰り の 乗り物 で マサムネ くん の 隣 に

座ら せて くれる って 言う から !

そ … それ に

一緒に 旅行 に 行ければ 2 人きり で 話す 機会 も ある かも って

( 正宗 ) あ … う …

はい はい マサムネ

ムラマサ の チョロ かわい さ に だまさ れちゃ ダメ よ

こいつ 絶対 1 人 の 時 部屋 で ブツブツ お 話し して る わ よ

( エルフ ) エアマサムネ と ( 正宗 ) えっ !?

( ムラマサ ) うん うん マサムネ くん は そう な の か

私 か ? 私 は そう だ な フフッ

それ は 秘密だ

さすが に それ は ねえ よ なあ ムラマサ 先輩

な … 何で 知って る ?

( 正宗 ) ほ … 本当だった … だ と ?

ダメ … かな ?

悪い それ だけ は マジ やめて

ギャー !

コオォォォォ …

盛り上がって いる ところ 申し訳ない が

山田 ( や まだ ) 先生 を 仕事 に 集中 さ せ たい んだ が ね

( 正宗 ・ 獅童 ) はい ( エルフ ) う う …

( エルフ の すすり泣き )

( エルフ ) う う う …

フゥ …

読み 終わった みたいだ な

君 が 予告 した とおり す っ ごく 面白い 駄作 だった ぞ

だ ろ ?

( エルフ ) ん ん …

“ す っ ごく 面白い 駄作 ” って どんな の よ ?

( 正宗 )「 銀 狼 」 の 作 中 で 死んだ キャラ が 全員 生き返って ―

幸せに 暮らす 話

( エルフ ) 駄作 だ ー い !

でも 面白かった んだ ?

ああ

私 が 読み たかった の は これ だ

あり が と な 先輩

( エルフ ) あっ !

( クリス ) すまない が 1 時間 ほど 席 を 外す

私 が い ない 間 サボる な よ

はい お 兄 様

わたくし 決して お 仕事 を サボったり いたし ませ ん わ

( クリス ) ハァ …

( ドア の 開閉 音 )

( エルフ ) ひ ゃっ ほ ー ! みんな 遊ぶ わ よ !

仕事 し ない と あと で 怒ら れる んじゃ ない か ?

ちょっと だけ だ から ! ねっ ねっ お 願 ~ い

ハァ … しょうがない ちょっと だけ だ ぞ

やった ! あんた の そういう 押し に 弱い ところ 好き !

では 何 を し ます ?

短い 時間 で 終わる もの が いい と 思い ます が

( エルフ ) だったら 王様 ゲーム ね

は あ ? お … 王様 ゲーム だ と ?

ムラマサ あんた も やる の よ

ん ? いや だ が 私 は …

( ムラマサ ) ああ っ ( 正宗 ) ん ?

いい ? ムラマサ ちゃん 王様 ゲーム って の は …

それ で マサムネ に …

( ムラマサ ) 何と そんな こと が

ふむ … ふむ …

マ … マサムネ くん

王様 ゲーム を やる ぞ ! ( エルフ ) ニヒヒッ

クジ の 代わり に これ を 使う わ よ

さっ あんた たち も 引き なさい

キング を 引いたら 王様 で

1 から 3 の 数字 を 引いた ヤツ に 何でも 命令 できる から ね

お っ 私 が 王様 ね

( 正宗 ) ん ?

( エルフ ) ん ー 最初 の 命令 は どう しよう かしら ねえ

( ムラマサ ) ん っ ん っ ん ん ー っ

フフン まずは 小手調べ

1 番 が …

2 番 に チュー する !

( 正宗 ) おい ! ( 獅童 ) え ?

( 獅童 ) うわ あー ! ( 正宗 ) え ?

貴 様 打ち合わせ と 違う じゃ ない か !

せっかく 番号 を 教えた のに !

( 正宗 ) おい 事前 打ち合わせ と か ずるい ぞ

( エルフ ) ンンッ 脱落 者 が 出た ので ―

メンバー を 補充 して ゲーム を 再開 し ます

( 紗霧 ( さ ぎり )) 王様 ゲーム と 聞いて は ―

参加 し ない わけに は いか ない な

でも スカイプ だ と カード 引け ないだ ろ ?

どう する んだ ?

そん なら 王様 を エロマンガ 先生 に 固定 しちゃ い ましょう か ?

( 紗霧 ) えっ ほんと ? いい の ?

さっ 引いて

( 正宗 ) ん … ( ムラマサ ) ん ん …

( エルフ ) うん …

さっ いい わ よ 何でも 命じて ちょうだい

今 この 時 より 我ら は ―

エロマンガ 大王 の 下 僕 と なった わ !

( 紗霧 ) そ … そんな 危険な 名前 の 人 は 知ら ない !

えー っと 3 番 の 人 が 服 を 1 枚 脱ぐ !

私 よ

( 正宗 ) おわ っ

( 紗霧 ) エルフ ちゃん ずるい ! それ 水着 じゃ ー ん

( 正宗 ) ん … ん ん ?

( エルフ ) クフフフ …

こんな こと も あろう か と 準備 して おいて よかった わ

( 紗霧 ) ずる ー い かわいい けど

クフフッ さあ 次の ターン よ エロマンガ 大王 !

( 紗霧 ) 次 は …

( 正宗 ) ん … ( エルフ ) う …

( ムラマサ ) う う …

( 紗霧 )1 番 の 人 が …

あっ !

( 紗霧 ) どんな パンツ は いて る の か 教えて

ハッ !

う っ う っ う う …

( 紗霧 ) どうした の ?

ムラマサ ちゃん どんな パンツ はいてん の ?

あっ 分かった !

ムラマサ あんた さては … ( ムラマサ ) うわ っ

それ 以上 言ったら 殺す

( 紗霧 ) ムラマサ ちゃん も しか して …

ノーパン な の ?

( しし おどし の 音 )

( 尺八 の 音 )

き … 着物 だ から !

着物 だ から な の ~!

( ムラマサ ) う っ う う … ( 正宗 ) フゥ …

( ムラマサ ) う う っ …

コオォォォォ …

おい お前 の せい で

超 気まずい ゲーム に なっちゃ った だ ろ … ん ?

超 気まずい ゲーム に なっちゃ った だ ろ … ん ?

( 紗霧 ) あっ

超 気まずい ゲーム に なっちゃ った だ ろ … ん ?

( 獅童 ) や あ ハハ … ( 正宗 ) あっ

( エルフ ) あっ

国光 ( くに みつ ) あんた 裏切った わ ね

私 たち が 仕事 サボって 王様 ゲーム で 遊んで いる こと を

兄貴 に 言いつける なんて !

( 獅童 ) 違い ます よ

クリス さん と は そこ で 偶然 お 会い した だけ で

な ー んだ 疑って 悪 か っ …

( クリス ) ほう 仕事 を サボって 王様 ゲーム で 遊んで いた の か

あ …

まったく お前 と いう ヤツ は …

ムラマサ 先生 を 少し は 見習ったら どう だ

( 正宗 ) アハハ … ( エルフ ) 息 して る だけ で ―

指先 から 小説 が 湧いて くる 能力 者 と 比べ ないで ほしい んです けど

( ムラマサ ) あ …

うち の 作家 の わがままに 付き合わ せて しまって

申し訳 あり ませ ん

ところで 先生 が 今 お 書き に なって いる の は

もし かして 「 幻 刀 」 の 13 巻 …

いや 違う と いう か …

小説 は もう 書か ない

え ?

( エルフ ) ふ ー ん …

( 獅童 ) わ あー すごい !

うーん お 酒 が 進み ます

( エルフ ) あなた に は エビ だけ

ぷは ー !

一体 どういう こと な ん れ す か あ

何の 話 … って か 大丈夫です か ?

め っちゃ 酒 まわって る みたいです けど

らい じょ ー ぶれ すよ

し ょれ より さっき の ムラマサ さん の 発言 れ すよ

私 の 発言 ?

( 獅童 )“ 小説 は もう 書か ない ” って いう あれ で しゅ

本気な んで しゅ か ?

本気だ

くう ー ! そんな ! 何で やめちゃ うん れ す か ?

( ムラマサ ) 夢 が かなった から

えっ ?

私 が 世界 で 一 番 面白い と 思う 小説 を

たくさん 手 に 入れる こと

それ が 私 の 夢 だった

その ため に 私 は 小説 を 書いて いた

でも この 合宿 で 気づいた んだ

ん ?

( ムラマサ ) マサムネ くん が こんなふうに ―

私 の ため に 小説 を 書いて くれる の なら ―

もう 自分 で 書か なく たって いい んじゃ ない か って

そんな …

心配 する こと ない って

こいつ みたいな 小説 バカ が 書く の を やめ られる わけない から

まっ 一晩 もた ない わ ね

寝て 起きたら 気 が 変わって る わ よ

むっ それ だ と 私 が バカ みたいじゃ ない か !

だから 小説 バカ だって 言って る でしょ

貴 様 … あっ !

何 か 言い た そうだ な 後輩

うん 言い たい って いう か … 伝え たい こと が ある

ん ?

( ムラマサ ) マサムネ くん 伝え たい こと と いう の は ?

その 前 に 見せ たい もの が ある んだ

これ 何 だ と 思う ?

そ っ それ は !

俺 の とっておき の ファンレター だ

( ムラマサ ) そ … そう か

ほう … ファンレター ね

俺 に 熱烈な ファンレター を くれる 人 が いて さ

一 番 新しい の なんか 便せ ん 50 枚 だ ぜ すげ えだ ろ ?

中学生 の 女の子 みたいな んだ けど …

色 エンピツ で イラスト まで 描いて くれて る

( ムラマサ ) ん …

き … 君 は いつも ファンレター を 持ち歩いて いる の か ?

これ 編集 部 から 届いた ばっ か で さ

早く 読み たくて 持ってきた んだ

あと それ から …

先輩 に 見せる ため

あ …

デビュー して から ずっと

この 人 は 手紙 を 送り 続けて くれて さ

俺 は 何度 も 何度 も 読み返して ―

元気 を もらった

本 が 出せ なくて つらい 時 も 本 の 評判 が 悪くて ヘコ んだ 時 も ―

この 人 の おかげ で “ 俺 の 小説 は 面白い んだ ”

“ 書いて よかった ” って 胸 を 張れた

( ムラマサ ) う … う う …

( 正宗 ) 先輩 ( ムラマサ ) あ …

この ファンレター を 送って くれた の は 先輩 だ ろ ?

ち … 違う ! 私 で は …

この前 「 幻 刀 」12 巻 の 手書き 原稿 を 送って くれ ただ ろ

字 が 同じ だって すぐに 気づいた ( ムラマサ ) あ …

こんなに きれいな 字 を 書く 中学生 女子 の 俺 の ファン なんて

1 人 しか 思いつか ない

( ムラマサ ) ん …

バレ て しまって は しかたがない な

だが それ と 伝え たい こと と いう のに

何 か 関係 が ?

ありがとう

( ムラマサ ) あ … ( 正宗 ) ずっと ―

ずっと この 気持ち を 伝え たかった

俺 の 小説 を こんなに も 楽しんで くれた 人 に …

( ムラマサ ) あ …

これ で デビュー して から の 夢 が やっと かなった な

あっ ちょっと 待て 君 の 夢 は 確か ―

自分 の 小説 を アニメ 化 して ―

それ を 妹 と 2 人 で 見る と いう …

( 正宗 ) ああ もちろん それ も ある よ

けど 今 の は それ と は また 別の 夢

別の 夢 ? いい の か ? そんな の

( 正宗 ) 夢 なんて いく つ あって も いい に 決まって る だ ろ

だから さ 夢 が 1 つ か なった くらい で

書く の やめちゃ う なんて もったいない と 思わ ない ?

( ムラマサ ) ん …

( 正宗 ) 俺 は あの 夢 が かなって も 書く の は やめ ない と 思う

だって 俺 を 100万 点 以上 の 気持ち に する ファンレター を

送って くれる 人 が いる んだ から さ

( ムラマサ ) あ …

う っ

決めた ぞ マサムネ くん

世界 で 一 番 面白い 小説 を 書き 自分 で 読む こと

改めて 今度 は 自分 の 手 で かなえて みよう と 思う

小説 書か ない 宣言 ―

一晩 どころ か 数 時間 も もた なかった な

( ムラマサ ) う っ う う …

ハハハハハ 亜人 風情 の 予言 は 大 ハズレ だった な

( 正宗 ) フゥ …

( ムラマサ ) そして もう 1 つ ( 正宗 ) ん ?

たった今 新しい 夢 を 見つけた

へえ どんな 夢 ?

( ムラマサ ) ああ 私 の 新しい 夢 は ―

私 1 人 で は 絶対 に かなえ られ ない もの な んだ

詳細 は 教え られ ない が … フフッ そうだ な

( 正宗 ) あ …

さし あたって は 君 に ―

私 の こと を 好きに なって もらおう か

♪~

~♪

( 正宗 ) 次回 …


Eromanga - sensei Episode 10 Eromanga-sensei Episode 10

( 正宗 ( まさ むね )) フッ まさむね|||

( 正宗 ) よし 完成 ! まさむね||かんせい

徹夜 しち まった か てつや|||

遊び で 小説 書く なんて ウェブ で 書いて た ころ 以来 だ な あそび||しょうせつ|かく||||かいて|||いらい||

あっ

フッ

♪~

~♪

( ムラマサ ) ん ~! ん っ

あー 面白かった ! |おもしろかった

( 正宗 ) フッ まさむね|

( ムラマサ ) ふえ っ ? あっ マ … マサムネ くん

い … いつ から ?

結構 前 から いた けど けっこう|ぜん|||

ふ … 不覚 |ふかく

フゥ …

よし すまなかった な

取り乱した ところ を 見せた とりみだした|||みせた

俺 の お蔵入り 小説 どう だった ? おれ||おくらいり|しょうせつ||

す っ ごく 面白かった ! |||おもしろかった

そう 言って もらえる と うれし いよ |いって||||

あまりに 面白かった ので ここ で 読みふけって しまった |おもしろかった||||よみふけって|

あっ ところで 君 は ? ||きみ|

( 正宗 ) これ 書いて たら 徹夜 しちゃ って まさむね||かいて||てつや||

( ムラマサ ) ん ? これ は …

昨日 約束 した 新作 だ よ きのう|やくそく||しんさく||

「 銀 狼 ( ぎん ろう )」 の 続き か ! 早い な ! ぎん|おおかみ||||つづき||はやい|

うわ あっ しか も 分厚い ぞ 夢 の ようだ ! ||||ぶあつい||ゆめ||

早速 読ま せて もらう ! ありがとう マサムネ くん さっそく|よま|||||

( 正宗 の 寝息 ) まさむね||ねいき

( エルフ ) マサムネ 起きて ||おきて

( 正宗 ) ん … まさむね|

( エルフ ) 起きて って ば ( 正宗 ) ん … |おきて|||まさむね|

ん ん …

ん っ !?

( エルフ ) 早く 起き ない と イタズラ しちゃ うわ よ |はやく|おき|||いたずら|||

お … おい 何 を ||なん|

取材 よ 取材 しゅざい||しゅざい

昨日 も した でしょ ? ラブ コメ 定番 シチュ の 再現 取材 きのう||||らぶ|こめ|じょうばん|||さいげん|しゅざい

( ムラマサ ) 成 敗 ! ( エルフ ) ぐ えっ |しげ|はい|||

( 正宗 ) あ … まさむね|

( エルフ ) くっ … くう ~

( ムラマサ ) 危ない ところ だった な マサムネ くん |あぶない|||||

せ … 先輩 その 格好 は ? |せんぱい||かっこう|

( ムラマサ ) 実は 朝食 の 準備 を 手伝わ せて もらった んだ |じつは|ちょうしょく||じゅんび||てつだわ|||

そこ の 亜人 風情 に ||あにん|ふぜい|

手 料理 の 誉れ を 独占 さ れる わけに は いか ない から な て|りょうり||ほまれ||どくせん||||||||

( エルフ ) つう ~ この 中 二 病め |||なか|ふた|やめ

何て タイミング で 邪魔 す ん の よ ! ( 正宗 ) ハハハ … なんて|たいみんぐ||じゃま|||||まさむね|

つ ー か エルフ を 亜人 と 呼ぶ の は やめ なさい |-||||あにん||よぶ||||

先輩 料理 できる んだ ? せんぱい|りょうり||

ま … まあ 人並みに は できる ||ひとなみに||

昨夜 の ような ごちそう は 作れ ない が さくや|||||つくれ||

和食 なら 亜人 に も 少し は 太刀打ち できる と 思う わしょく||あにん|||すこし||たちうち|||おもう

( 正宗 ) 楽しみに し てるよ まさむね|たのしみに||

う … うん

もう すぐ できる から 食堂 に 来て ||||しょくどう||きて

フッ ここ は 私 の 負け の よう ね |||わたくし||まけ|||

( 正宗 ) エミリー ( エルフ ) ひ ゃっ まさむね||||

はっ はい

あ … あの マサムネ ?

よ … 呼んで みた だけ |よんで||

う う っ

驚かせる んじゃ ない わ よ ! ぶ っ 殺さ れ たい の ! おどろかせる|||||||ころさ|||

そこ まで 怒ら なくて も ||いから||

怒る わ よ ! いかる||

その 名前 で 私 を 呼ぶ 時 は |なまえ||わたくし||よぶ|じ|

プロポーズ する 時 って 言った でしょ ! ぷろぽーず||じ||いった|

何で 気軽に 呼んじゃ う の ? なんで|きがるに|よんじゃ||

ごめん お前 が あんまり 平然と して る もん だ から |おまえ|||へいぜんと|||||

昨日 の あれ 夢 だった んじゃ ない か なって きのう|||ゆめ|||||

夢 じゃ ない わ よ ! 私 あんなに 頑張った のに ゆめ|||||わたくし||がんばった|

なかった こと に さ れたら たまらない わ !

ほんと ごめん この とおり

まあい いわ 朝食 を 食べたら 早速 海 に 行く わ よ ! ||ちょうしょく||たべたら|さっそく|うみ||いく||

昨日 は みんな で 遊んだ から 今日 は 仕事 しよう ぜ きのう||||あそんだ||きょう||しごと||

は あ ~?

朝 ご飯 食べたら ちょっと エッチ な 海水 浴 パート 2! あさ|ごはん|たべたら||||かいすい|よく|ぱーと

お 昼 は バーベキュー で |ひる||ばーべきゅー|

その あと は エルフ 先生 と 妖精 の 森 で お 散歩 デート ||||せんせい||ようせい||しげる|||さんぽ|でーと

日 が 沈んだら 肝 試しに 花火 ひ||しずんだら|かん|ためしに|はなび

そして 夜 は ムフフ な … |よ|||

あだ っ

( エルフ ) くっ くう … ( クリス ) うち の 妹 が 申し訳ない |||くりす|||いもうと||もうし わけない

( 正宗 ) い … いえ 慣れて ます から まさむね|||なれて||

( エルフ ) ひ ゃ あっ ( クリス ) さあ 先生 ||||くりす||せんせい

朝食 まで ひと 頑張り し ましょう か ちょうしょく|||がんばり|||

ゲーム の 監修 が シャレ に なら ない こと に なって ます から げーむ||かんしゅう||||||||||

イヤー ! 助けて マサムネ ! いやー|たすけて|

南 の 島 まで 来て 仕事 なんて イヤー ! みなみ||しま||きて|しごと||いやー

( 獅童 ( しどう )) 楽し そうに 読んで ます ね しわらべ||たのし|そう に|よんで||

ああ 最高に 楽しい |さいこうに|たのしい

( 獅童 ) そこ まで 楽し そうに 読んで る の を 見る と しわらべ|||たのし|そう に|よんで||||みる|

何だか こっち まで うれしく なって き ます ね なんだか|||||||

ん ? なに なに ? あんた も しか して ムラマサ に 気 が ある の ? |||||||||き|||

付き合っちゃ う ? 結婚 しちゃ う ? つきあっちゃ||けっこん||

魅力 的な 提案 です が 無理でしょう ね みりょく|てきな|ていあん|||むりでしょう|

ムラマサ さん は ほか に 好きな 人 が いる みたいです し |||||すきな|じん|||みたい です|

( ムラマサ ) ハッ ! ( 正宗 ) あ … ||まさむね|

な っ な な な … なぜ 君 まで し ょれ を っ ||||||きみ|||||

何で 分から ない と 思った んです か ? ( エルフ ) 何で 分から ない と 思った の ? なんで|わから|||おもった|ん です|||なんで|わから|||おもった|

あんた が ラノベ 天下一 武闘 会 に 出した 小説 って |||てんかいち|ぶとう|かい||だした|しょうせつ|

マサムネ と あんた の こと でしょ ?

あれ 読めば 一 発 で 分かる わ よ |よめば|ひと|はつ||わかる||

( ムラマサ ) と いう こと は ど … 読者 に も ? ||||||どくしゃ||

きっと ムラマサ ちゃん の ピュア な 初恋 が ||||||はつこい|

あれ を 読んだ 読者 全員 に 伝わった でしょう ね ||よんだ|どくしゃ|ぜんいん||つたわった||

“ ムラマサ 先生 ったら 小説 で 告白 して る !” |せんせい||しょうせつ||こくはく||

“ か っわ い ー ” って |||-|

あっ う っ …

実は ネット でも じつは|ねっと|

“ ムラマサ 先生 の お 相手 探し ” が 盛り上がって たり する の よ |せんせい|||あいて|さがし||もりあがって||||

( ムラマサ ) う う …

そう いえば “ 千寿 ( せんじゅ ) ムラマサ 先生 の 初恋 ” と いう タイトル で ||ちず|||せんせい||はつこい|||たいとる|

ネット に まとめ られて い ました ね ねっと||||||

何 を 隠そう 私 が まとめた の よ ! なん||かくそう|わたくし||||

お前 最悪だ な おまえ|さいあくだ|

う う っ う う …

もう ! 知る か ー ! |しる||-

いい だろう バレ て しまった もの は しかたがない |||||||しかたが ない

聞け い 皆 の もの ! きけ||みな||

私 は マサムネ くん が 大好きだ ! わたくし|||||だいすきだ

我が 恋心 に 恥 ず べき こと など 一片 も なし ! わが|こいごころ||はじ|||||いっぺん||

( 正宗 ) 先輩 かっこいい まさむね|せんぱい|

でも 俺 が 恥ずかしい から やめて は ふう … |おれ||はずかしい||||

この際 だ から 全部 バラ して やる このさい|||ぜんぶ|ばら||

私 が 亜人 風情 の 計略 に 乗って この 島 に 来た の は ― わたくし||あにん|ふぜい||けいりゃく||のって||しま||きた||

マサムネ くん の お蔵入り 小説 を ― |||おくらいり|しょうせつ|

読ま せて もらう ため だけ じゃ ない んだ ぞ よま||||||||

( ムラマサ ) そい つ が ! ( エルフ ) う ?

行き帰り の 乗り物 で マサムネ くん の 隣 に いきかえり||のりもの|||||となり|

座ら せて くれる って 言う から ! すわら||||いう|

そ … それ に

一緒に 旅行 に 行ければ 2 人きり で 話す 機会 も ある かも って いっしょに|りょこう||いければ|ひときり||はなす|きかい||||

( 正宗 ) あ … う … まさむね||

はい はい マサムネ

ムラマサ の チョロ かわい さ に だまさ れちゃ ダメ よ ||||||||だめ|

こいつ 絶対 1 人 の 時 部屋 で ブツブツ お 話し して る わ よ |ぜったい|じん||じ|へや||ぶつぶつ||はなし||||

( エルフ ) エアマサムネ と ( 正宗 ) えっ !? |||まさむね|

( ムラマサ ) うん うん マサムネ くん は そう な の か

私 か ? 私 は そう だ な フフッ わたくし||わたくし|||||

それ は 秘密だ ||ひみつだ

さすが に それ は ねえ よ なあ ムラマサ 先輩 ||||||||せんぱい

な … 何で 知って る ? |なんで|しって|

( 正宗 ) ほ … 本当だった … だ と ? まさむね||ほんとうだった||

ダメ … かな ? だめ|

悪い それ だけ は マジ やめて わるい|||||

ギャー !

コオォォォォ …

盛り上がって いる ところ 申し訳ない が もりあがって|||もうし わけない|

山田 ( や まだ ) 先生 を 仕事 に 集中 さ せ たい んだ が ね やまだ|||せんせい||しごと||しゅうちゅう||||||

( 正宗 ・ 獅童 ) はい ( エルフ ) う う … まさむね|しわらべ||||

( エルフ の すすり泣き ) ||すすりなき

( エルフ ) う う う …

フゥ …

読み 終わった みたいだ な よみ|おわった||

君 が 予告 した とおり す っ ごく 面白い 駄作 だった ぞ きみ||よこく||||||おもしろい|ださく||

だ ろ ?

( エルフ ) ん ん …

“ す っ ごく 面白い 駄作 ” って どんな の よ ? |||おもしろい|ださく||||

( 正宗 )「 銀 狼 」 の 作 中 で 死んだ キャラ が 全員 生き返って ― まさむね|ぎん|おおかみ||さく|なか||しんだ|||ぜんいん|いきかえって

幸せに 暮らす 話 しあわせに|くらす|はなし

( エルフ ) 駄作 だ ー い ! |ださく||-|

でも 面白かった んだ ? |おもしろかった|

ああ

私 が 読み たかった の は これ だ わたくし||よみ|||||

あり が と な 先輩 ||||せんぱい

( エルフ ) あっ !

( クリス ) すまない が 1 時間 ほど 席 を 外す くりす|||じかん||せき||はずす

私 が い ない 間 サボる な よ わたくし||||あいだ|さぼる||

はい お 兄 様 ||あに|さま

わたくし 決して お 仕事 を サボったり いたし ませ ん わ |けっして||しごと||さぼったり||||

( クリス ) ハァ … くりす|

( ドア の 開閉 音 ) どあ||かいへい|おと

( エルフ ) ひ ゃっ ほ ー ! みんな 遊ぶ わ よ ! ||||-||あそぶ||

仕事 し ない と あと で 怒ら れる んじゃ ない か ? しごと||||||いから||||

ちょっと だけ だ から ! ねっ ねっ お 願 ~ い |||||||ねがい|

ハァ … しょうがない ちょっと だけ だ ぞ |しょうが ない||||

やった ! あんた の そういう 押し に 弱い ところ 好き ! ||||おし||よわい||すき

では 何 を し ます ? |なん|||

短い 時間 で 終わる もの が いい と 思い ます が みじかい|じかん||おわる|||||おもい||

( エルフ ) だったら 王様 ゲーム ね ||おうさま|げーむ|

は あ ? お … 王様 ゲーム だ と ? |||おうさま|げーむ||

ムラマサ あんた も やる の よ

ん ? いや だ が 私 は … ||||わたくし|

( ムラマサ ) ああ っ ( 正宗 ) ん ? |||まさむね|

いい ? ムラマサ ちゃん 王様 ゲーム って の は … |||おうさま|げーむ|||

それ で マサムネ に …

( ムラマサ ) 何と そんな こと が |なんと|||

ふむ … ふむ …

マ … マサムネ くん

王様 ゲーム を やる ぞ ! ( エルフ ) ニヒヒッ おうさま|げーむ|||||

クジ の 代わり に これ を 使う わ よ ||かわり||||つかう||

さっ あんた たち も 引き なさい ||||ひき|

キング を 引いたら 王様 で きんぐ||ひいたら|おうさま|

1 から 3 の 数字 を 引いた ヤツ に 何でも 命令 できる から ね ||すうじ||ひいた|やつ||なんでも|めいれい|||

お っ 私 が 王様 ね ||わたくし||おうさま|

( 正宗 ) ん ? まさむね|

( エルフ ) ん ー 最初 の 命令 は どう しよう かしら ねえ ||-|さいしょ||めいれい|||||

( ムラマサ ) ん っ ん っ ん ん ー っ |||||||-|

フフン まずは 小手調べ ||こてしらべ

1 番 が … ばん|

2 番 に チュー する ! ばん|||

( 正宗 ) おい ! ( 獅童 ) え ? まさむね||しわらべ|

( 獅童 ) うわ あー ! ( 正宗 ) え ? しわらべ|||まさむね|

貴 様 打ち合わせ と 違う じゃ ない か ! とうと|さま|うちあわせ||ちがう|||

せっかく 番号 を 教えた のに ! |ばんごう||おしえた|

( 正宗 ) おい 事前 打ち合わせ と か ずるい ぞ まさむね||じぜん|うちあわせ||||

( エルフ ) ンンッ 脱落 者 が 出た ので ― ||だつらく|もの||でた|

メンバー を 補充 して ゲーム を 再開 し ます めんばー||ほじゅう||げーむ||さいかい||

( 紗霧 ( さ ぎり )) 王様 ゲーム と 聞いて は ― さきり|||おうさま|げーむ||きいて|

参加 し ない わけに は いか ない な さんか|||||||

でも スカイプ だ と カード 引け ないだ ろ ? ||||かーど|ひけ||

どう する んだ ?

そん なら 王様 を エロマンガ 先生 に 固定 しちゃ い ましょう か ? ||おうさま|||せんせい||こてい||||

( 紗霧 ) えっ ほんと ? いい の ? さきり||||

さっ 引いて |ひいて

( 正宗 ) ん … ( ムラマサ ) ん ん … まさむね||||

( エルフ ) うん …

さっ いい わ よ 何でも 命じて ちょうだい ||||なんでも|めいじて|

今 この 時 より 我ら は ― いま||じ||われら|

エロマンガ 大王 の 下 僕 と なった わ ! |だいおう||した|ぼく|||

( 紗霧 ) そ … そんな 危険な 名前 の 人 は 知ら ない ! さきり|||きけんな|なまえ||じん||しら|

えー っと 3 番 の 人 が 服 を 1 枚 脱ぐ ! ||ばん||じん||ふく||まい|ぬぐ

私 よ わたくし|

( 正宗 ) おわ っ まさむね||

( 紗霧 ) エルフ ちゃん ずるい ! それ 水着 じゃ ー ん さきり|||||みずぎ||-|

( 正宗 ) ん … ん ん ? まさむね|||

( エルフ ) クフフフ …

こんな こと も あろう か と 準備 して おいて よかった わ ||||||じゅんび||||

( 紗霧 ) ずる ー い かわいい けど さきり||-|||

クフフッ さあ 次の ターン よ エロマンガ 大王 ! ||つぎの|たーん|||だいおう

( 紗霧 ) 次 は … さきり|つぎ|

( 正宗 ) ん … ( エルフ ) う … まさむね|||

( ムラマサ ) う う …

( 紗霧 )1 番 の 人 が … さきり|ばん||じん|

あっ !

( 紗霧 ) どんな パンツ は いて る の か 教えて さきり||ぱんつ||||||おしえて

ハッ !

う っ う っ う う …

( 紗霧 ) どうした の ? さきり||

ムラマサ ちゃん どんな パンツ はいてん の ? |||ぱんつ||

あっ 分かった ! |わかった

ムラマサ あんた さては … ( ムラマサ ) うわ っ

それ 以上 言ったら 殺す |いじょう|いったら|ころす

( 紗霧 ) ムラマサ ちゃん も しか して … さきり|||||

ノーパン な の ?

( しし おどし の 音 ) |||おと

( 尺八 の 音 ) しゃくはち||おと

き … 着物 だ から ! |きもの||

着物 だ から な の ~! きもの||||

( ムラマサ ) う っ う う … ( 正宗 ) フゥ … |||||まさむね|

( ムラマサ ) う う っ …

コオォォォォ …

おい お前 の せい で |おまえ|||

超 気まずい ゲーム に なっちゃ った だ ろ … ん ? ちょう|きまずい|げーむ||||||

超 気まずい ゲーム に なっちゃ った だ ろ … ん ? ちょう|きまずい|げーむ||||||

( 紗霧 ) あっ さきり|

超 気まずい ゲーム に なっちゃ った だ ろ … ん ? ちょう|きまずい|げーむ||||||

( 獅童 ) や あ ハハ … ( 正宗 ) あっ しわらべ||||まさむね|

( エルフ ) あっ

国光 ( くに みつ ) あんた 裏切った わ ね くにみつ||||うらぎった||

私 たち が 仕事 サボって 王様 ゲーム で 遊んで いる こと を わたくし|||しごと|さぼって|おうさま|げーむ||あそんで|||

兄貴 に 言いつける なんて ! あにき||いいつける|

( 獅童 ) 違い ます よ しわらべ|ちがい||

クリス さん と は そこ で 偶然 お 会い した だけ で くりす||||||ぐうぜん||あい|||

な ー んだ 疑って 悪 か っ … |-||うたがって|あく||

( クリス ) ほう 仕事 を サボって 王様 ゲーム で 遊んで いた の か くりす||しごと||さぼって|おうさま|げーむ||あそんで|||

あ …

まったく お前 と いう ヤツ は … |おまえ|||やつ|

ムラマサ 先生 を 少し は 見習ったら どう だ |せんせい||すこし||みならったら||

( 正宗 ) アハハ … ( エルフ ) 息 して る だけ で ― まさむね|||いき||||

指先 から 小説 が 湧いて くる 能力 者 と 比べ ないで ほしい んです けど ゆびさき||しょうせつ||わいて||のうりょく|もの||くらべ|||ん です|

( ムラマサ ) あ …

うち の 作家 の わがままに 付き合わ せて しまって ||さっか|||つきあわ||

申し訳 あり ませ ん もうし わけ|||

ところで 先生 が 今 お 書き に なって いる の は |せんせい||いま||かき|||||

もし かして 「 幻 刀 」 の 13 巻 … ||まぼろし|かたな||かん

いや 違う   と いう か … |ちがう|||

小説 は もう 書か ない しょうせつ|||かか|

え ?

( エルフ ) ふ ー ん … ||-|

( 獅童 ) わ あー すごい ! しわらべ|||

うーん お 酒 が 進み ます ||さけ||すすみ|

( エルフ ) あなた に は エビ だけ ||||えび|

ぷは ー ! |-

一体 どういう こと な ん れ す か あ いったい||||||||

何の 話 … って か 大丈夫です か ? なんの|はなし|||だいじょうぶ です|

め っちゃ 酒 まわって る みたいです けど ||さけ|||みたい です|

らい じょ ー ぶれ すよ ||-||

し ょれ より さっき の ムラマサ さん の 発言 れ すよ ||||||||はつげん||

私 の 発言 ? わたくし||はつげん

( 獅童 )“ 小説 は もう 書か ない ” って いう あれ で しゅ しわらべ|しょうせつ|||かか||||||

本気な んで しゅ か ? ほんきな|||

本気だ ほんきだ

くう ー ! そんな ! 何で やめちゃ うん れ す か ? |-||なんで|||||

( ムラマサ ) 夢 が かなった から |ゆめ|||

えっ ?

私 が 世界 で 一 番 面白い と 思う 小説 を わたくし||せかい||ひと|ばん|おもしろい||おもう|しょうせつ|

たくさん 手 に 入れる こと |て||いれる|

それ が 私 の 夢 だった ||わたくし||ゆめ|

その ため に 私 は 小説 を 書いて いた |||わたくし||しょうせつ||かいて|

でも この 合宿 で 気づいた んだ ||がっしゅく||きづいた|

ん ?

( ムラマサ ) マサムネ くん が こんなふうに ―

私 の ため に 小説 を 書いて くれる の なら ― わたくし||||しょうせつ||かいて|||

もう 自分 で 書か なく たって いい んじゃ ない か って |じぶん||かか|||||||

そんな …

心配 する こと ない って しんぱい||||

こいつ みたいな 小説 バカ が 書く の を やめ られる わけない から ||しょうせつ|ばか||かく||||||

まっ 一晩 もた ない わ ね |ひとばん||||

寝て 起きたら 気 が 変わって る わ よ ねて|おきたら|き||かわって|||

むっ   それ だ と 私 が バカ みたいじゃ ない か ! ||||わたくし||ばか|||

だから 小説 バカ だって 言って る でしょ |しょうせつ|ばか||いって||

貴 様 … あっ ! とうと|さま|

何 か 言い た そうだ な 後輩 なん||いい||そう だ||こうはい

うん 言い たい って いう か … 伝え たい こと が ある |いい|||||つたえ||||

ん ?

( ムラマサ ) マサムネ くん 伝え たい こと と いう の は ? |||つたえ||||||

その 前 に 見せ たい もの が ある んだ |ぜん||みせ|||||

これ 何 だ と 思う ? |なん|||おもう

そ っ それ は !

俺 の とっておき の ファンレター だ おれ|||||

( ムラマサ ) そ … そう か

ほう … ファンレター ね

俺 に 熱烈な ファンレター を くれる 人 が いて さ おれ||ねつれつな||||じん|||

一 番 新しい の なんか 便せ ん 50 枚 だ ぜ すげ えだ ろ ? ひと|ばん|あたらしい|||べんせ||まい|||||

中学生 の 女の子 みたいな んだ けど … ちゅうがくせい||おんなのこ|||

色 エンピツ で イラスト まで 描いて くれて る いろ|||いらすと||えがいて||

( ムラマサ ) ん …

き … 君 は いつも ファンレター を 持ち歩いて いる の か ? |きみ|||||もちあるいて|||

これ 編集 部 から 届いた ばっ か で さ |へんしゅう|ぶ||とどいた||||

早く 読み たくて 持ってきた んだ はやく|よみ||もってきた|

あと それ から …

先輩 に 見せる ため せんぱい||みせる|

あ …

デビュー して から ずっと でびゅー|||

この 人 は 手紙 を 送り 続けて くれて さ |じん||てがみ||おくり|つづけて||

俺 は 何度 も 何度 も 読み返して ― おれ||なんど||なんど||よみかえして

元気 を もらった げんき||

本 が 出せ なくて つらい 時 も 本 の 評判 が 悪くて ヘコ んだ 時 も ― ほん||だせ|||じ||ほん||ひょうばん||わるくて|||じ|

この 人 の おかげ で “ 俺 の 小説 は 面白い んだ ” |じん||||おれ||しょうせつ||おもしろい|

“ 書いて よかった ” って 胸 を 張れた かいて|||むね||はれた

( ムラマサ ) う … う う …

( 正宗 ) 先輩 ( ムラマサ ) あ … まさむね|せんぱい||

この ファンレター を 送って くれた の は 先輩 だ ろ ? |||おくって||||せんぱい||

ち … 違う ! 私 で は … |ちがう|わたくし||

この前 「 幻 刀 」12 巻 の 手書き 原稿 を 送って くれ ただ ろ この まえ|まぼろし|かたな|かん||てがき|げんこう||おくって|||

字 が 同じ だって すぐに 気づいた ( ムラマサ ) あ … あざ||おなじ|||きづいた||

こんなに きれいな 字 を 書く 中学生 女子 の 俺 の ファン なんて ||あざ||かく|ちゅうがくせい|じょし||おれ||ふぁん|

1 人 しか 思いつか ない じん||おもいつか|

( ムラマサ ) ん …

バレ て しまって は しかたがない な ||||しかたが ない|

だが それ と 伝え たい こと と いう のに |||つたえ|||||

何 か 関係 が ? なん||かんけい|

ありがとう

( ムラマサ ) あ … ( 正宗 ) ずっと ― ||まさむね|

ずっと この 気持ち を 伝え たかった ||きもち||つたえ|

俺 の 小説 を こんなに も 楽しんで くれた 人 に … おれ||しょうせつ||||たのしんで||じん|

( ムラマサ ) あ …

これ で デビュー して から の 夢 が やっと かなった な ||でびゅー||||ゆめ||||

あっ ちょっと 待て 君 の 夢 は 確か ― ||まて|きみ||ゆめ||たしか

自分 の 小説 を アニメ 化 して ― じぶん||しょうせつ||あにめ|か|

それ を 妹 と 2 人 で 見る と いう … ||いもうと||じん||みる||

( 正宗 ) ああ もちろん それ も ある よ まさむね||||||

けど 今 の は それ と は また 別の 夢 |いま|||||||べつの|ゆめ

別の 夢 ? いい の か ? そんな の べつの|ゆめ|||||

( 正宗 ) 夢 なんて いく つ あって も いい に 決まって る だ ろ まさむね|ゆめ||||||||きまって|||

だから さ 夢 が 1 つ か なった くらい で ||ゆめ||||||

書く の やめちゃ う なんて もったいない と 思わ ない ? かく|||||||おもわ|

( ムラマサ ) ん …

( 正宗 ) 俺 は あの 夢 が かなって も 書く の は やめ ない と 思う まさむね|おれ|||ゆめ||||かく||||||おもう

だって 俺 を 100万 点 以上 の 気持ち に する ファンレター を |おれ||よろず|てん|いじょう||きもち||||

送って くれる 人 が いる んだ から さ おくって||じん|||||

( ムラマサ ) あ …

う っ

決めた ぞ マサムネ くん きめた|||

世界 で 一 番 面白い 小説 を 書き 自分 で 読む こと せかい||ひと|ばん|おもしろい|しょうせつ||かき|じぶん||よむ|

改めて 今度 は 自分 の 手 で かなえて みよう と 思う あらためて|こんど||じぶん||て|||||おもう

小説 書か ない 宣言 ― しょうせつ|かか||せんげん

一晩 どころ か 数 時間 も もた なかった な ひとばん|||すう|じかん||||

( ムラマサ ) う っ う う …

ハハハハハ 亜人 風情 の 予言 は 大 ハズレ だった な |あにん|ふぜい||よげん||だい|||

( 正宗 ) フゥ … まさむね|

( ムラマサ ) そして もう 1 つ ( 正宗 ) ん ? ||||まさむね|

たった今 新しい 夢 を 見つけた たったいま|あたらしい|ゆめ||みつけた

へえ どんな 夢 ? ||ゆめ

( ムラマサ ) ああ 私 の 新しい 夢 は ― ||わたくし||あたらしい|ゆめ|

私 1 人 で は 絶対 に かなえ られ ない もの な んだ わたくし|じん|||ぜったい|||||||

詳細 は 教え られ ない が … フフッ そうだ な しょうさい||おしえ|||||そう だ|

( 正宗 ) あ … まさむね|

さし あたって は 君 に ― |||きみ|

私 の こと を 好きに なって もらおう か わたくし||||すきに|||

♪~

~♪

( 正宗 ) 次回 … まさむね|じかい