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ナルト- 疾風伝 (Naruto), NARUTO -ナルト- 疾風伝 - シーズン20 - 460 - 大筒木カグヤ

NARUTO -ナルト - 疾風 伝 - シーズン 20 - 460 - 大 筒 木 カグヤ

( ゼツ ) 忍 の 物語 は 母 が 復活 する ため の 物語 だ 。

お前たち に 見せて やる 。

飴 玉 は ない が 紙 芝居 の 始まり だ 。

( 地響き )

( 爆発 音 )

あれ を 見ろ 。 光って る 。 怪しい ぞ 。

( テンジ ) 何 だ あれ は ?

星 か ? あんな 星 が ある もの か !

動いて いる 。

追え 。 はっ !

女 …。 この 者 が 天から やってきた と 申す の か ?

はい 。 光 の 落ちた 場所 から この 女 が 出て き ました 。

(( 用心 しろ ))

♪♪~

フム … 名 を 何と 申す ?

答え ぬ か ! この お方 は 祖 の 国 の 皇 →

テンジ 様 におわせ られる ぞ !

これ ! 恐らく この 女 は →

彼 の 国 の 回し 者 に 違い あり ませ ん 。

締め 上げて 素性 を 吐か せよ 。 はっ 。 はっ 。

待て 。

う っ …。 あっ …。

こや つ ! 何 を した ?

う っ …。

どうした ?

( カグヤ ) わらわ の 名 は カグヤ 。

カグ … ヤ ?

神 樹 を 見守る 者 。

( アイノ ) このたび カグヤ 様 の お 世話 を する よう →

おおせつかり ました アイノ と 申し ます 。

カグヤ 様 ?

あの 樹 は 数 千 年 前 に 忽然 と 生えて 見る 間 に 大木 に なった と か 。

( アイノ ) でも 恐ろしい 噂 も 聞き ます 。

あの 樹 に 近づく と →

たちまち の うち に 精根 が 尽き 果て 枯れ木 の ように 死んで しまう と か 。

あっ ! すみません よけいな こと を 言って 。

気 に する こと は ない 。

本当の こと です 。 ( アイノ ) えっ ?

それ も いつか …。

テンジ 様 ! 彼 の 国 の スザク 大臣 と ゲンブ 大臣 が お 見え に なり ました 。

( スザク ) これ は 彼 の 国 と 祖 の 国 の 国境 である 。

問題 は この 湖 。

この 地 は 現在 祖 の 国 の 領地 に なって おる が →

こ たび 彼 の 国 で 発見 さ れた 古文書 に よれば →

古来 彼 の 国 の 領地 と 記さ れて おる 。

( スザク ) この 地 を 我ら に 返して いただき たい 。

しかし その 湖 は 祖 の 国 の 農地 の 水源 。

それ を 貴 殿 の 国 へ 渡したら …。

( ゲンブ ) どのような 事情 が あろう が →

盗んだ もの は 持ち主 に 返す べき と 存ずる 。

それ が 物事 の 道理 。

よき 返事 が 聞け ぬ 場合 は 祖 の 国 に どのような 災い が 降りかかる か …。

責任 は 負え ませ ぬ ぞ 。

( スザク ) ま ぁ ま ぁ !

そちら に も いろいろ と 事情 を 整理 する 時間 が 必要で ござ ろう 。

後日 改めて 答え を 伺い に まいる こと と し ましょう 。

そう いえば テンジ 殿 は 天女 を 妾 に した と か 。

( ゲンブ ) なんとも 言え ぬ 神秘 的な 美し さ を 持つ 美女 と →

お 聞き した が …。 私 も 見て み たい もの だ !

( ゲンブ / スザク ) アハハハハハ !

発見 さ れた 古文書 など おそらく 彼 の 国 の でっちあげ …。

わかって いる 。

彼 の 国 は 隣国 に 因縁 を つけて は 戦 を 仕掛け 領土 を 広げて きた 。

今回 も 同じだ 。

だが 彼 の 国 の 戦力 は 我が 祖 の 国 の 3 倍 …。

戦 と なれば 勝ち目 は ない 。

スザク と ゲンブ … 彼ら を 使者 と して よこした ところ を 見る と →

彼 の 国 は 本気 。 このまま おめおめ と 引き下がる と は …。

テンジ 様 ! 受けて立ち ましょう ぞ !!

どうせ 滅ぶ なら 祖 の 国 の 意地 を 見せつけて やる !

そう 慌てる な 。

テンジ 様 。

カグヤ は 何 を して おる ?

カグヤ 様 は 毎日 ああ やって 空 を 見上げて おいで です 。

まるで どなた か が ご 自分 を お迎え に いらっしゃる か の ように 。

( アイノ ) 村人 たち の 噂 で は カグヤ 様 は 空 から やってきた と …。

それ が … カグヤ と の 出会い は 覚えて い ない のだ 。

は …?

それ を 借り られ ぬ か ? えっ ? これ です か ?

ずっと 夜風 に 吹か れて いた ので は 寒かろう 。

あの 輝く 光 の 世界 は 常に 美しく 穏やかな のだろう か ?

( テンジ ) こうして 夜空 を 見上げる と 何 か 不思議な 気 が する 。

真っ黒な 空間 に あのような 美しい 光 が 浮かんで いる なんて …。

あれ は いったい な んな のだろう ?

私 も いつか そこ に 行く こと が できる のだろう か と ね …。

そ なた は 毎日 空 を 見つめて いる そう な 。

誰 か を 待って いる の か ?

たとえ そう であって も いい 。

お前 が 寂しく なって 空 を 見上げる とき に は →

私 は いつも 隣 に いる こと に しよう 。

そ なた は 何 か 望む もの は ない か ?

わらわ が 望む の は 争い の ない 平和 。

平和 か …。

あれ は 彼 の 国 の … あんに ゃろ ナメ や が って !

やめる んだ ! あいつ ら が 挑発 して る の が わから ねえ の か 。

クソッ 。

テンジ 様 !

国境 で は 彼 の 国 の 者 たち に よる 悪 さ が →

ますます 激しく なって おり ます 。

何 か 手 を 打た なければ … すでに 民 の 怒り は 限界 か と 。

わかって いる 。 だが 決して →

彼 の 国 の 者 に 手 を 出して は なら ぬ 。

しかし 。 私 が 求める の は 平和だ 。

戦 に なれば 多く の 者 たち が 死ぬ 。

彼 の 国 と は 和平 交渉 を 進める のだ 。

彼 の 国 の 者 に 手 を 出した 者 は 我が 名 の もと に 死罪 と する !

なんと …。

ハァ ハァ … テンジ 様 は おら れる か ?

はい 毎日 の ように お 見え に なり ます 。

最近 で は カグヤ 様 も 心 を お 許し に なった の か →

お 二 人 で おら れる 時間 も ずいぶん と 多く なって …。

そんな こと は 聞い とら ん !

テンジ 様 テンジ 様 !

何事 だ ? こんな 夜中 に 。

国境 に 彼 の 国 の 大 軍勢 が 。

なに !?

カグヤ 私 は すぐに 出陣 し なければ なら ない 。

戦 が ?

いや あくまで 和平 の ため に 。

しかし 悪く する と …。

急いで 身 を 隠す 準備 を 。 はい 。

心配 する な すぐに 戻って こ られる 。

我々 も 行く ぞ 。 はっ 。

館 の 守り は 頼んだ ぞ 。

お 任せ ください 。

ふむ カグヤ と やら は 祖 の 国 の 都 を 離れた か 。

これ は この 女 を 手 に 入れる 好機 だ な 。

そう 慌てる こと も なかろう 。

もう すぐ 祖 の 国 は 我ら が 手中 に 収まる 。

女 一 人 その とき で よい で は ない か 。

欲しい もの は 一刻 も 早く いただく の が 私 の 流儀 だ 。

好き 者 め 。

手 だれ の 者 を 集めよ すぐに カグヤ の あと を 追う 。

はっ 。

( アイノ ) 眠れ ない のです か ?

私 も お 供し ます 。

う っ !

敵 襲 だ ~ 出合え ! ≪ キャ ー !

カグヤ 様 アイノ 様 ! 何事 です ?

( スザク ) こんな ところ に 隠れて いた か 。

何者 です この お方 を テンジ 様 の ご 側室 と 知って の 無礼 か ?

テンジ だ と ? 彼 の 国 の 私 に は 関係ない な 。

もう 間もなく この 国 は 滅びる 。

つまり テンジ の もの は 私 の もの と いう こと さ 。

《 スザク : 噂 どおり の 美貌 だ な 。 それ に 気品 が ある 》

今 から は 私 の もの だ !

カグヤ 様 逃げて カグヤ 様 !

逃げ られる か !

カグヤ 様 !

ほう この 状況 でも 臆さ ぬ か 。

ますます 私 の 好み よ のう 。

捕らえよ !

(2 人 ) うわ ~!

わらわ に 触れる な 。 ち っ !

ひるむ な !

ああ ~!

妖艶 な 正体 は 化け物 であった か 。

こ これ で 祖 の 国 は 本当に 終わり だ な 。

早く 軍勢 を 引き上げて いただき たい 。

テンジ 殿 は 何 か 勘違い して おる ようだ な 。

これ は 戦 の ため で は なく 国境 を 守る ため の 軍勢 だ 。

国境 の 守り に このような 大 軍勢 は …。

わが国 に も 戦 の 腹積もり は ない 。

それ を 証拠 に 我が国 で は 彼 の 国 の 者 に 手 を 出した 者 は →

即刻 死罪 と いう 命 を 出して ある 。

ほう なるほど ならば カグヤ を 死罪 に して もらい たい 。

カグヤ と 申す 者 我 が 部下 を 殺し 私 も 殺そう と した のだ 。

そんな カグヤ が ?

ウソ だ と 言う なら この 女 に 聞いて みる が よい 。

本当な の か ?

はい カグヤ 様 は 恐ろしい 力 で 彼 の 国 の 兵 たち を 。

テンジ 殿 カグヤ の 首 なく して 戦 は 止め られ ませ ん ぞ 。

戻る ぞ 。

その 姿 大丈夫 か ?

カグヤ と いう 女 とんだ もの のけよ 。

化け物 退治 は ヤツ ら に 任せ その 隙 に 全て を いただこう ぞ 。

これ を カグヤ が ? 子細 は どう あれ →

スザク 殿 を 手 に かけよう と した こと は 確かな ようです な 。

カグヤ …。

いかが いたし ましょう テンジ 様 。

本当に カグヤ 様 の 首 を ?

差し出さ なければ →

戦 は 回避 でき まい 。

本当に それ で よい ので すな ?

全軍 カグヤ を 追う のだ 。

草 の 根 を 分けて でも 捜し出せ 。

致し方 ある まい 。

( 鐘 の 音 )

あれ は 追っ手 ?

( 鐘 の 音 )

これ は 祖 の 国 の …。

それでは 追っ手 は テンジ 様 。

急ぐ のです 。 わらわ の 運命 は 神 樹 と ともに 。

カグヤ 様 テンジ 様 に 事情 を 話せば きっと お 許し を …。

くっ …。

カグヤ 様 。 力 が …。

カグヤ 様 もしや お腹 に ややこ が …。

ひどい ! なのに テンジ 様 は …。

なんと して も 神 樹 に 。

行って ください ここ は 私 が 。

待って 。

テンジ 様 ! 兵 を お 引き ください 。

カグヤ 様 の お腹 に は …。

アイノ !

テンジ 様 の …。

カグヤ 様 。

元気な … ややこ …。

アイノ !

今 こそ 祖 の 国 を 滅ぼす 機会 だ 。 押せ ~!

これ で 祖 の 国 は 我ら の もの 。

カグヤ 。

♪♪~

カグヤ 。

この世 を 照らせ 無限 月 読 。

なんだ ?

ぐ あ ~ っ !

カグヤ 。

お前 は いったい 何者 な のだ …。

この 地 は わらわ が 治める 。

わらわ の 子 たち と ともに 。

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NARUTO -ナルト - 疾風 伝 - シーズン 20 - 460 - 大 筒 木 カグヤ naruto||しっぷう|つたい|しーずん|だい|つつ|き|

( ゼツ ) 忍 の 物語 は 母 が 復活 する ため の 物語 だ 。 |おし||ものがたり||はは||ふっかつ||||ものがたり|

お前たち に 見せて やる 。 おまえたち||みせて|

飴 玉 は ない が 紙 芝居 の 始まり だ 。 あめ|たま||||かみ|しばい||はじまり|

( 地響き ) じひびき

( 爆発 音 ) ばくはつ|おと

あれ を 見ろ 。 光って る 。 怪しい ぞ 。 ||みろ|ひかって||あやしい|

( テンジ ) 何 だ あれ は ? |なん|||

星 か ? あんな 星 が ある もの か ! ほし|||ほし||||

動いて いる 。 うごいて|

追え 。 はっ ! おえ|

女 …。 この 者 が 天から やってきた と 申す の か ? おんな||もの||てんから|||もうす||

はい 。 光 の 落ちた 場所 から この 女 が 出て き ました 。 |ひかり||おちた|ばしょ|||おんな||でて||

(( 用心 しろ )) ようじん|

♪♪~

フム … 名 を 何と 申す ? |な||なんと|もうす

答え ぬ か ! この お方 は 祖 の 国 の 皇 → こたえ||||おかた||そ||くに||こう

テンジ 様 におわせ られる ぞ ! |さま|||

これ ! 恐らく この 女 は → |おそらく||おんな|

彼 の 国 の 回し 者 に 違い あり ませ ん 。 かれ||くに||まわし|もの||ちがい|||

締め 上げて 素性 を 吐か せよ 。 はっ 。 はっ 。 しめ|あげて|すじょう||はか|||

待て 。 まて

う っ …。 あっ …。

こや つ ! 何 を した ? ||なん||

う っ …。

どうした ?

( カグヤ ) わらわ の 名 は カグヤ 。 |||な||

カグ … ヤ ?

神 樹 を 見守る 者 。 かみ|き||みまもる|もの

( アイノ ) このたび カグヤ 様 の お 世話 を する よう → |||さま|||せわ|||

おおせつかり ました アイノ と 申し ます 。 ||||もうし|

カグヤ 様 ? |さま

あの 樹 は 数 千 年 前 に 忽然 と 生えて 見る 間 に 大木 に なった と か 。 |き||すう|せん|とし|ぜん||こつぜん||はえて|みる|あいだ||たいぼく||||

( アイノ ) でも 恐ろしい 噂 も 聞き ます 。 ||おそろしい|うわさ||きき|

あの 樹 に 近づく と → |き||ちかづく|

たちまち の うち に 精根 が 尽き 果て 枯れ木 の ように 死んで しまう と か 。 ||||せいこん||つき|はて|かれき||よう に|しんで|||

あっ ! すみません よけいな こと を 言って 。 |||||いって

気 に する こと は ない 。 き|||||

本当の こと です 。 ( アイノ ) えっ ? ほんとうの||||

それ も いつか …。

テンジ 様 ! 彼 の 国 の スザク 大臣 と ゲンブ 大臣 が お 見え に なり ました 。 |さま|かれ||くに|||だいじん|||だいじん|||みえ|||

( スザク ) これ は 彼 の 国 と 祖 の 国 の 国境 である 。 |||かれ||くに||そ||くに||くにざかい|

問題 は この 湖 。 もんだい|||こ

この 地 は 現在 祖 の 国 の 領地 に なって おる が → |ち||げんざい|そ||くに||りょうち||||

こ たび 彼 の 国 で 発見 さ れた 古文書 に よれば → ||かれ||くに||はっけん|||こもんじょ||

古来 彼 の 国 の 領地 と 記さ れて おる 。 こらい|かれ||くに||りょうち||しるさ||

( スザク ) この 地 を 我ら に 返して いただき たい 。 ||ち||われら||かえして||

しかし その 湖 は 祖 の 国 の 農地 の 水源 。 ||こ||そ||くに||のうち||すいげん

それ を 貴 殿 の 国 へ 渡したら …。 ||とうと|しんがり||くに||わたしたら

( ゲンブ ) どのような 事情 が あろう が → ||じじょう|||

盗んだ もの は 持ち主 に 返す べき と 存ずる 。 ぬすんだ|||もちぬし||かえす|||ぞんずる

それ が 物事 の 道理 。 ||ものごと||どうり

よき 返事 が 聞け ぬ 場合 は 祖 の 国 に どのような 災い が 降りかかる か …。 |へんじ||きけ||ばあい||そ||くに|||わざわい||ふりかかる|

責任 は 負え ませ ぬ ぞ 。 せきにん||おえ|||

( スザク ) ま ぁ ま ぁ !

そちら に も いろいろ と 事情 を 整理 する 時間 が 必要で ござ ろう 。 |||||じじょう||せいり||じかん||ひつようで||

後日 改めて 答え を 伺い に まいる こと と し ましょう 。 ごじつ|あらためて|こたえ||うかがい||||||

そう いえば テンジ 殿 は 天女 を 妾 に した と か 。 |||しんがり||てんにょ||めかけ||||

( ゲンブ ) なんとも 言え ぬ 神秘 的な 美し さ を 持つ 美女 と → ||いえ||しんぴ|てきな|うつくし|||もつ|びじょ|

お 聞き した が …。 私 も 見て み たい もの だ ! |きき|||わたくし||みて||||

( ゲンブ / スザク ) アハハハハハ !

発見 さ れた 古文書 など おそらく 彼 の 国 の でっちあげ …。 はっけん|||こもんじょ|||かれ||くに||

わかって いる 。

彼 の 国 は 隣国 に 因縁 を つけて は 戦 を 仕掛け 領土 を 広げて きた 。 かれ||くに||りんごく||いんねん||||いくさ||しかけ|りょうど||ひろげて|

今回 も 同じだ 。 こんかい||おなじだ

だが 彼 の 国 の 戦力 は 我が 祖 の 国 の 3 倍 …。 |かれ||くに||せんりょく||わが|そ||くに||ばい

戦 と なれば 勝ち目 は ない 。 いくさ|||かちめ||

スザク と ゲンブ … 彼ら を 使者 と して よこした ところ を 見る と → |||かれら||ししゃ||||||みる|

彼 の 国 は 本気 。 このまま おめおめ と 引き下がる と は …。 かれ||くに||ほんき||||ひきさがる||

テンジ 様 ! 受けて立ち ましょう ぞ !! |さま|うけてたち||

どうせ 滅ぶ なら 祖 の 国 の 意地 を 見せつけて やる ! |ほろぶ||そ||くに||いじ||みせつけて|

そう 慌てる な 。 |あわてる|

テンジ 様 。 |さま

カグヤ は 何 を して おる ? ||なん|||

カグヤ 様 は 毎日 ああ やって 空 を 見上げて おいで です 。 |さま||まいにち|||から||みあげて||

まるで どなた か が ご 自分 を お迎え に いらっしゃる か の ように 。 |||||じぶん||おむかえ|||||よう に

( アイノ ) 村人 たち の 噂 で は カグヤ 様 は 空 から やってきた と …。 |むらびと|||うわさ||||さま||から|||

それ が … カグヤ と の 出会い は 覚えて い ない のだ 。 |||||であい||おぼえて|||

は …?

それ を 借り られ ぬ か ? えっ ? これ です か ? ||かり|||||||

ずっと 夜風 に 吹か れて いた ので は 寒かろう 。 |よかぜ||ふか|||||さむかろう

あの 輝く 光 の 世界 は 常に 美しく 穏やかな のだろう か ? |かがやく|ひかり||せかい||とわに|うつくしく|おだやかな||

( テンジ ) こうして 夜空 を 見上げる と 何 か 不思議な 気 が する 。 ||よぞら||みあげる||なん||ふしぎな|き||

真っ黒な 空間 に あのような 美しい 光 が 浮かんで いる なんて …。 まっくろな|くうかん|||うつくしい|ひかり||うかんで||

あれ は いったい な んな のだろう ?

私 も いつか そこ に 行く こと が できる のだろう か と ね …。 わたくし|||||いく|||||||

そ なた は 毎日 空 を 見つめて いる そう な 。 |||まいにち|から||みつめて|||

誰 か を 待って いる の か ? だれ|||まって|||

たとえ そう であって も いい 。

お前 が 寂しく なって 空 を 見上げる とき に は → おまえ||さびしく||から||みあげる|||

私 は いつも 隣 に いる こと に しよう 。 わたくし|||となり|||||

そ なた は 何 か 望む もの は ない か ? |||なん||のぞむ||||

わらわ が 望む の は 争い の ない 平和 。 ||のぞむ|||あらそい|||へいわ

平和 か …。 へいわ|

あれ は 彼 の 国 の … あんに ゃろ ナメ や が って ! ||かれ||くに|||||||

やめる んだ ! あいつ ら が 挑発 して る の が わから ねえ の か 。 |||||ちょうはつ||||||||

クソッ 。

テンジ 様 ! |さま

国境 で は 彼 の 国 の 者 たち に よる 悪 さ が → くにざかい|||かれ||くに||もの||||あく||

ますます 激しく なって おり ます 。 |はげしく|||

何 か 手 を 打た なければ … すでに 民 の 怒り は 限界 か と 。 なん||て||うた|||たみ||いかり||げんかい||

わかって いる 。 だが 決して → |||けっして

彼 の 国 の 者 に 手 を 出して は なら ぬ 。 かれ||くに||もの||て||だして|||

しかし 。 私 が 求める の は 平和だ 。 |わたくし||もとめる|||へいわだ

戦 に なれば 多く の 者 たち が 死ぬ 。 いくさ|||おおく||もの|||しぬ

彼 の 国 と は 和平 交渉 を 進める のだ 。 かれ||くに|||わへい|こうしょう||すすめる|

彼 の 国 の 者 に 手 を 出した 者 は 我が 名 の もと に 死罪 と する ! かれ||くに||もの||て||だした|もの||わが|な||||しざい||

なんと …。

ハァ ハァ … テンジ 様 は おら れる か ? |||さま||||

はい 毎日 の ように お 見え に なり ます 。 |まいにち||よう に||みえ|||

最近 で は カグヤ 様 も 心 を お 許し に なった の か → さいきん||||さま||こころ|||ゆるし||||

お 二 人 で おら れる 時間 も ずいぶん と 多く なって …。 |ふた|じん||||じかん||||おおく|

そんな こと は 聞い とら ん ! |||ききい||

テンジ 様 テンジ 様 ! |さま||さま

何事 だ ? こんな 夜中 に 。 なにごと|||よなか|

国境 に 彼 の 国 の 大 軍勢 が 。 くにざかい||かれ||くに||だい|ぐんぜい|

なに !?

カグヤ 私 は すぐに 出陣 し なければ なら ない 。 |わたくし|||しゅつじん||||

戦 が ? いくさ|

いや あくまで 和平 の ため に 。 ||わへい|||

しかし 悪く する と …。 |わるく||

急いで 身 を 隠す 準備 を 。 はい 。 いそいで|み||かくす|じゅんび||

心配 する な すぐに 戻って こ られる 。 しんぱい||||もどって||

我々 も 行く ぞ 。 はっ 。 われわれ||いく||

館 の 守り は 頼んだ ぞ 。 かん||まもり||たのんだ|

お 任せ ください 。 |まかせ|

ふむ カグヤ と やら は 祖 の 国 の 都 を 離れた か 。 |||||そ||くに||と||はなれた|

これ は この 女 を 手 に 入れる 好機 だ な 。 |||おんな||て||いれる|こうき||

そう 慌てる こと も なかろう 。 |あわてる|||

もう すぐ 祖 の 国 は 我ら が 手中 に 収まる 。 ||そ||くに||われら||しゅちゅう||おさまる

女 一 人 その とき で よい で は ない か 。 おんな|ひと|じん||||||||

欲しい もの は 一刻 も 早く いただく の が 私 の 流儀 だ 。 ほしい|||いっこく||はやく||||わたくし||りゅうぎ|

好き 者 め 。 すき|もの|

手 だれ の 者 を 集めよ すぐに カグヤ の あと を 追う 。 て|||もの||あつめよ||||||おう

はっ 。

( アイノ ) 眠れ ない のです か ? |ねむれ|||

私 も お 供し ます 。 わたくし|||きょうし|

う っ !

敵 襲 だ ~ 出合え ! ≪ キャ ー ! てき|おそ||であえ||

カグヤ 様 アイノ 様 ! 何事 です ? |さま||さま|なにごと|

( スザク ) こんな ところ に 隠れて いた か 。 ||||かくれて||

何者 です この お方 を テンジ 様 の ご 側室 と 知って の 無礼 か ? なにもの|||おかた|||さま|||そくしつ||しって||ぶれい|

テンジ だ と ? 彼 の 国 の 私 に は 関係ない な 。 |||かれ||くに||わたくし|||かんけいない|

もう 間もなく この 国 は 滅びる 。 |まもなく||くに||ほろびる

つまり テンジ の もの は 私 の もの と いう こと さ 。 |||||わたくし||||||

《 スザク : 噂 どおり の 美貌 だ な 。 それ に 気品 が ある 》 |うわさ|||びぼう|||||きひん||

今 から は 私 の もの だ ! いま|||わたくし|||

カグヤ 様 逃げて カグヤ 様 ! |さま|にげて||さま

逃げ られる か ! にげ||

カグヤ 様 ! |さま

ほう この 状況 でも 臆さ ぬ か 。 ||じょうきょう||おくさ||

ますます 私 の 好み よ のう 。 |わたくし||よしみ||

捕らえよ ! とらえよ

(2 人 ) うわ ~! じん|

わらわ に 触れる な 。 ち っ ! ||ふれる|||

ひるむ な !

ああ ~!

妖艶 な 正体 は 化け物 であった か 。 ようえん||しょうたい||ばけもの||

こ これ で 祖 の 国 は 本当に 終わり だ な 。 |||そ||くに||ほんとうに|おわり||

早く 軍勢 を 引き上げて いただき たい 。 はやく|ぐんぜい||ひきあげて||

テンジ 殿 は 何 か 勘違い して おる ようだ な 。 |しんがり||なん||かんちがい||||

これ は 戦 の ため で は なく 国境 を 守る ため の 軍勢 だ 。 ||いくさ||||||くにざかい||まもる|||ぐんぜい|

国境 の 守り に このような 大 軍勢 は …。 くにざかい||まもり|||だい|ぐんぜい|

わが国 に も 戦 の 腹積もり は ない 。 わがくに|||いくさ||はらづもり||

それ を 証拠 に 我が国 で は 彼 の 国 の 者 に 手 を 出した 者 は → ||しょうこ||わがくに|||かれ||くに||もの||て||だした|もの|

即刻 死罪 と いう 命 を 出して ある 。 そっこく|しざい|||いのち||だして|

ほう なるほど ならば カグヤ を 死罪 に して もらい たい 。 |||||しざい||||

カグヤ と 申す 者 我 が 部下 を 殺し 私 も 殺そう と した のだ 。 ||もうす|もの|われ||ぶか||ころし|わたくし||ころそう|||

そんな カグヤ が ?

ウソ だ と 言う なら この 女 に 聞いて みる が よい 。 |||いう|||おんな||きいて|||

本当な の か ? ほんとうな||

はい カグヤ 様 は 恐ろしい 力 で 彼 の 国 の 兵 たち を 。 ||さま||おそろしい|ちから||かれ||くに||つわもの||

テンジ 殿 カグヤ の 首 なく して 戦 は 止め られ ませ ん ぞ 。 |しんがり|||くび|||いくさ||とどめ||||

戻る ぞ 。 もどる|

その 姿 大丈夫 か ? |すがた|だいじょうぶ|

カグヤ と いう 女 とんだ もの のけよ 。 |||おんな|||

化け物 退治 は ヤツ ら に 任せ その 隙 に 全て を いただこう ぞ 。 ばけもの|たいじ|||||まかせ||すき||すべて|||

これ を カグヤ が ? 子細 は どう あれ → ||||しさい|||

スザク 殿 を 手 に かけよう と した こと は 確かな ようです な 。 |しんがり||て|||||||たしかな||

カグヤ …。

いかが いたし ましょう テンジ 様 。 ||||さま

本当に カグヤ 様 の 首 を ? ほんとうに||さま||くび|

差し出さ なければ → さしで さ|

戦 は 回避 でき まい 。 いくさ||かいひ||

本当に それ で よい ので すな ? ほんとうに|||||

全軍 カグヤ を 追う のだ 。 ぜんぐん|||おう|

草 の 根 を 分けて でも 捜し出せ 。 くさ||ね||わけて||さがしだせ

致し方 ある まい 。 いたしかた||

( 鐘 の 音 ) かね||おと

あれ は 追っ手 ? ||おって

( 鐘 の 音 ) かね||おと

これ は 祖 の 国 の …。 ||そ||くに|

それでは 追っ手 は テンジ 様 。 |おって|||さま

急ぐ のです 。 わらわ の 運命 は 神 樹 と ともに 。 いそぐ||||うんめい||かみ|き||

カグヤ 様 テンジ 様 に 事情 を 話せば きっと お 許し を …。 |さま||さま||じじょう||はなせば|||ゆるし|

くっ …。

カグヤ 様 。 力 が …。 |さま|ちから|

カグヤ 様 もしや お腹 に ややこ が …。 |さま||おなか|||

ひどい ! なのに テンジ 様 は …。 |||さま|

なんと して も 神 樹 に 。 |||かみ|き|

行って ください ここ は 私 が 。 おこなって||||わたくし|

待って 。 まって

テンジ 様 ! 兵 を お 引き ください 。 |さま|つわもの|||ひき|

カグヤ 様 の お腹 に は …。 |さま||おなか||

アイノ !

テンジ 様 の …。 |さま|

カグヤ 様 。 |さま

元気な … ややこ …。 げんきな|

アイノ !

今 こそ 祖 の 国 を 滅ぼす 機会 だ 。 押せ ~! いま||そ||くに||ほろぼす|きかい||おせ

これ で 祖 の 国 は 我ら の もの 。 ||そ||くに||われら||

カグヤ 。

♪♪~

カグヤ 。

この世 を 照らせ 無限 月 読 。 このよ||てらせ|むげん|つき|よ

なんだ ?

ぐ あ ~ っ !

カグヤ 。

お前 は いったい 何者 な のだ …。 おまえ|||なにもの||

この 地 は わらわ が 治める 。 |ち||||おさめる

わらわ の 子 たち と ともに 。 ||こ|||