三 姉妹 探偵 団 4 Chapter 06
6 消えた 娘
夕 里子 に とって は 、 朝 昼 兼用 の 食事 の 後 、 割合 すぐ に 夕食 、 と いう 時間 に なって しまった 。
しかし 、 この 爽 や か に 、 冷え 切った 空気 の 中 で 呼吸 して いる だけ でも 、 お腹 は 空く の かも しれ ない 。
夜 、 七 時 の 夕食 の 席 に ついた とき に は 、 夕 里子 の お腹 が グーグー 鳴って いた のである 。
「── お 手伝い し ましょう か 」
と 、 夕 里子 は 、 忙しく スープ を 運んで 来る 園子 に 言った が 、
「 いい の よ 。
作って る の は 主人 な んです もの 。 私 は 運ぶ だけ 」
「 でも ──」
「 座って いて 。
主人 は 、 お 客 さん に 手伝わ せたり したら 、 怒る の よ 」
「 そう です か 」
夕 里子 は 、 言わ れた 通り 、 席 に 座った 。
「── さあ 、 どうぞ 熱い 内 に 召し上って ね 」
と 言って 、 園子 は 台所 の 方 へ 戻ろう と する 。
「 あの ──」
と 、 綾子 が 言った 。
「 何 か ?
「 いえ ── 秀 哉 君 は 、 一緒に 食べ ない んでしょう か ?
「 あの 子 は いい の 。
── ちょっと 体 を こわした こと が あって 、 色々 と 、 食べ られ ない もの も ある から 」
「 そう です か 」
「 じゃ 、 また 料理 が できたら 、 運び ます から ね 」
園子 が 出て 行く と 、 夕 里子 たち 姉妹 と 国 友 の 四 人 が テーブル に 残る 。
「 食べ よう っと 」
珠美 は 、 さっさと スープ を 飲み 始めた 。
「── うん ! 旨 い ! うち の スープ と 大分 違う よ 」
「 悪かった わ ね 」
と 、 夕 里子 は にらんで やった 。
しかし 、 まあ 、 飲んで みる と 、 珠美 の 言う こと も 分 る だけ の 味 で は ある 。
「── お 姉ちゃん 」
と 、 夕 里子 は 綾子 の 方 へ 、「 どう ?
家庭 教師 の 方 は 、 うまく やって る ? 「 うん 」
綾子 は 肯 いて 、「 とっても 分 り やすい 、 って 、 ほめて くれた わ 」
「 へえ 、 大した もん だ 」
と 、 珠美 が 冷やかした 。
「 ただ ね ……」
と 、 綾子 が 複雑な 顔 を する 。
「 何 か あった の ?
「 そう じゃ ない けど ……。
ともかく 、 飲み こみ の 早い 子 な の 。 一 回 説明 した だけ で 、 何でも 分 っちゃ う の よ 」
「 頭 よ さ そうだ もん ね 」
「 でも ねえ ……。
何だか 、 手応え が なくて 」
「 と いう と ?
「 何もかも 、 ちゃんと 分 って る んじゃ ない か って 気 が する の 。
私 の 教える こと ぐらい 、 全部 、 知って る んじゃ ない か なあ 」
夕 里子 は 、 ちょっと 肯 いた 。
綾子 は 、 およそ 推理 と か 論理 的 能力 に かけて は 、 小学生 並み である が 、 その分 、 直感 は 鋭い 。
当人 が 、 全く それ を 自覚 して い ない 分 、 余計に そう な のである 。
しかし 、 それ が 正しい と する と 、 なぜ わざわざ こんな 所 まで 家庭 教師 を 連れて 来る 必要 が あった のだろう ?
しかも 、 こんなに 大勢 の 「 同行 客 」 を つけて 。
タダ で 全部 泊めよう と いう のだ から 、 相当な 出費 に なる はずだ が ……。
「 夕 里子 君 」
と 、 国 友 に 呼ば れて 、
「 え ?
── 何 か 言った ? と 、 夕 里子 は 、 我 に 返って 訊 いた 。
「 いや 、 その 顔 さ 」
「 あら 」
夕 里子 は 、 国 友 を にらんで 、「 この 顔 が 気 に 入り ませ ん の ?
「 そう じゃ ない よ 」
と 、 国 友 は 笑って 、「 ただ 、 そういう 表情 の とき は 危ない から さ 」
「 危ない 、 って ?
「 何 か に 好奇心 を 燃やして る 。
── 図星 だ ろ ? いつも 君 が 事件 に 首 を 突っ込む とき は 、 そういう 顔 を して る よ 」
「 だって ──」
夕 里子 は 、 隣 の 席 の 国 友 の 方 へ 、 低い 声 で 言った 。
「 どこ か 変 よ 。 そう 思わ ない ? 「 うん ……。
しかし 、 こういう 山 の 中 に ずっと 住んで れば 、 多少 、 ずれて 来る んじゃ ない か ? 「 それ だけ じゃ ない わ 。
ここ の ご 主人 に 会った ? 「 いい や 」
「 でしょ ?
おかしい わ よ 。 どうして 一 度 も 顔 を 出さ ない の ? 「 さあ ね 」
「 何 か ある んだ わ 。
── 私 、 そう 思う 」
夕 里子 は 、 スープ を きれいに 飲み干した 。
「 しかし ね ──」
「 なあ に ?
「 その スープ に 毒 が 入って たら 、 君 は イチコロ だ ぜ 」
「 意地悪 ね !
と 、 夕 里子 は 、 国 友 を つついて やった 。
「 や あ ねえ 、 イチャ つい ちゃ って 」
と 、 珠美 が 冷やかす 。
「 夜中 に こっそり 部屋 を 出て ったら 、 後 つけて やる 」
「 そんな こと し ませ ん よ 、 だ 」
「 そう ね 。
夕 里子 姉ちゃん 、 そんな 度胸 、 ない もん ね 」
「 言った わ ね !
「 でき っこ な いって 方 に 、 千 円 賭ける 」
「 よし なさい よ 」
と 、 綾子 が おっとり と 言った 。
「 男女 の 愛 は 、 神聖な もの よ 。 賭け の 対象 なんか に しちゃ いけない わ 」
「 シンセイ 、 です か 」
と 、 珠美 は 首 を 振って 、「 綾子 姉ちゃん は 、 生まれて 来る の が 百 年 遅かった 」
「── あら 、 電話 じゃ ない ?
と 、 夕 里子 が 言った 。
客 が 休む 広い リビングルーム の 方 から 、 電話 の 音 が する 。
「 出て みる わ 」
夕 里子 は 、 急いで ダイニングルーム を 出て 行った 。
電話 が 鳴って いる 。
── 石垣 園子 は 台所 に いる ので 、 聞こえ ない のだろう 。
「── はい 」
と 、 夕 里子 は 、 受話器 を 取った 。
「 もしもし ? 「── 夕 里子 ?
と 、 どこ か で 聞いた 声 。
「 何 だ 、 敦子 か 。
よく 分 った ね 、 ここ の 電話 番号 」
「 あの ドライブ ・ イン で 聞いた 」
と 、 敦子 が 言った 。
「 ねえ 、 そこ 、 泊れ ない かしら 、 私 たち ? 「 ええ ?
夕 里子 は 面食らった 。
「 でも ── 敦子 たち 、 民宿 に 泊って る んでしょ ? 「 それ が ね 、 ひどい 話 な の 」
敦子 が 、 珍しく カッカ 来て いる らしい 。
「 ゆうべ 行ったら 、 私 たち の 予約 、 キャンセル に なって ん の よ 」
「 キャンセル ?
どうして ?
「 知ら ない わ 。
ともかく 、 向 う の 話 じゃ 、 誰 か が 電話 を かけて 来て 、 予約 を 取り消した 、 って いう の 」
「 変 ね 。
誰 も そんな こと ──」
「 して ない の !
それなのに 、 さ 」
「 で 、 どうした の ?
「 そこ 、 もう 他の 予約 を 入れちゃ った って わけな の 。
部屋 は 空いて い ない し 」
「 じゃ 、 ゆうべ は ?
「 うん 、 近く の 民宿 に 訊 いて くれて ね 、 三 つ に 分 れて 、 辛うじて 一 泊 だけ 。
── それ も 、 今日 から は どこ も 一杯 だって 、 追 ん 出さ れて ね 」
「 まあ 、 災難 ね 」
「 で 、 そこ 、 もし まだ 部屋 が あったら 、 と 思って ──」
「 そう ね ……。
でも ──」
「 訊 くだけ 訊 いて みて よ 。
帰っちゃ った 子 も いる の 。 他の 車 に 乗せて もらって 」
「 じゃ 、 今 は 何 人 ?
「 水谷 先生 と 、 吾郎 君 と 川西 みどり さん 」
「 じゃ 、 敦子 入れて 四 人 ね 」
「 そう 。
男 同士 、 女 同士 、 二 部屋 あれば いい の 。 料金 は 高くて も いい って 、 水谷 先生 が 言って くれて る から 」
「 そう 」
夕 里子 は 、 しかし 、 何となく 気 が 進ま なかった 。
この 山荘 に 、 敦子 たち が 来る 。
── 心強い に は 違いない のだ が ……。
帰った 方 が いい 。
── そう 言おう か 、 と 思った 。
「 どうかした の ?
声 が して 、 ハッと 振り向く と 、 石垣 園子 が 立って いる 。
「 あ 、 あの ──」
仕方ない 。
夕 里子 は 、 事情 を 説明 した 。
「 まあ 、 それ は 気の毒 ね 」
と 、 園子 は 言って 、 エプロン で 手 を 拭った 。
「 でも ── 突然じゃ 、 ご 迷惑 だ し 、 東京 へ 帰って も いい と 言って ます から ──」
「 こちら は 構わ ない の よ 。
こんな とき に は 、 利用 して いただいて 」
「 でも ──」
「 私 が 代り ま しょ 」
園子 が 受話器 を 取った 。
「── もしもし ? ── ええ 、 この 山荘 の ── そう 、 あの とき お 会い した わ ね 。 事情 は うかがった わ 。 こちら は 構い ませ ん から 、 どうぞ いら して 」
夕 里子 は 、 向 うで 大喜び して いる 敦子 の 声 を 、 かすかに 聞いて 、 立って いた 。
「 道 を 説明 し ます から 、 運転 なさる 方 に 、 代って 下さい な 。
── あ 、 先生 で いらっしゃい ます ね ? ── ええ 、 こちら は 一向に 。 で 、 今 、 どの 辺 に おい で です の ? 夕 里子 は 、 肩 を すくめた 。
まあ 、 敦子 も 一緒 と いう の は 、 夕 里子 に とって も 嬉しい こと だった し 、 それ に 水谷 先生 も 来る 。
もし 、 この 山荘 に 、 何 か 妙な こと が あって も 、 仲間 が ふえれば 安心で は ある 。
「── はい 、 それ じゃ 、 お 待ち して い ます 。
雪道 です から 、 お 気 を 付けて 」
園子 が 電話 を 切った 。
「── 一 時間 ほど の 所 に いる ようだ わ 。 あったかい 食事 を 用意 して おき ま しょ 」
「 すみません 、 突然 こんな こと に なって 」
「 いいえ !
── さ 、 お 料理 が 出て い ます から 、 冷め ない 内 に 召し上って 」
園子 は 、 あくまで 愛想 が いい 。
夕 里子 は 、 ダイニングルーム へ 戻った 。
夕食 は 文句なしに おいしく 、 夕 里子 も 珍しく 、 お腹 が 苦しく なる くらい 食べて しまって いた 。
デザート の ケーキ も 二 つ !
── これ が また おいしい のである 。
「── 太っちゃ う 、 これ じゃ 」
と 、 珠美 も 悲鳴 を 上げて いる 。
「 本当 ね 」
綾子 も 、 夕 里子 や 珠美 に 劣ら ず 食べて いる はずだ が 、 割合 に 平然と して いた 。
「 お 姉ちゃん 、 大 食い だ ね 」
と 、 夕 里子 が 言う と 、
「 そう ?
でも 、 出さ れた のに 、 食べ なきゃ 悪い じゃ ない 」
「 リビング に 行こう 」
と 、 珠美 が 立ち上って 、「 綾子 姉ちゃん 、 行 こ 」
「 後 で 」
「 どうして ?
まだ 食べる の ? 「 まさか 。
── 苦しくて 動け ない の よ 」
こういう こと を 、 平然 と 言う の が 、 綾子 らしい ところ だ 。
「── これ で タダ !
いい の か なあ 」
珠美 も 珍しく 気 が 咎めて いる 様子 。
「 私 、 裏 へ 出て みる 」
と 、 夕 里子 が 立ち上った 。
「 こんな 夜 に ?
「 うん 。
敦子 たち の 車 が 来れば 、 あの 道 に 見える でしょ 。 そろそろ 来る ころ だ し 」
「 物好き ね 」
「 人 の こと は 放っといて 」
夕 里子 は 、 厚い ジャンパー を はおって 、 裏 の 戸口 から 、 長靴 を はいて 、 外 へ 出た 。
── 寒い 。
さすが に 、 夜 に なる と 肌 が こわばって 来る 寒 さ である 。
しかし 、 雪 の 反射 で 、 辺り は 充分に 明るい 。
少し 歩いて 行く と 、 後ろ から 、
「 おい 、 待てよ 」
と 国 友 が 追って 来る 。
「 あら 、 お 年寄 に は 、 寒 さ が 応える んじゃ ない ?
「 からかう な よ 。
── 目 が 覚める な 」
「 うん 」
夕 里子 は 、 ふと 目 を 空 へ 向けて 、「 見て !
と 、 声 を 上げた 。
星空 、 だった 。
でも ── これ 、 本当に 全部 星 な の ?
夕 里子 は 、 こんなに 星 が ひしめき 合って 、 今にも 降って 来 そうな 空 を 見た の は 初めて だった 。
「── 凄い !
我ながら 、 情 ない と は 思う けど 、 夕 里子 は 、 そんな 感想 しか 述べ られ ない のである 。
「 本当だ 。
── 凄い や 」
国 友 も 同様 らしい 。
二 人 は 、 何となく 顔 を 見合わせ 、 そして 笑った 。
「 どうも 、 僕 ら は 詩人 に なれ そうに ない ね 」
「 でも 、 恋 は できる わ 」
「 ドキッ と する こと を 言って くれる ね 」
「 あら 、 いけなかった ?
「 いい や 」
国 友 は 、 夕 里子 の 肩 を 抱いて 、「 もう 少し 先 に 行こう 」
「 うん ……」
二 人 は 、 山荘 を 背 に 、 ゆっくり と 歩いて 行った 。
「── 寒く ない か ?
「 大丈夫 」
「 まぶしく ない ?
「 夜 よ 」
「 でも ── 星 の 光 で さ 」
「 そう ね ……。
ちょっと 目 を つぶって いよう か な 」
「 そう したら ?
と 、 昼間 の つづき 。
夕 里子 は 、 軽く 目 を 閉じて 、 国 友 が キス して くれる の を 待って いた 。
まさか 、 今度 は 雪 玉 が 飛んで 来 ない だろう ……。
国 友 が 夕 里子 を 抱き 寄せて 、 さて ──。
「 動か ないで 」
と 、 声 が した 。
「 え ?
振り向く と 、 また 秀 哉 である 。
「 動いちゃ だめだ よ 」
「 何の こと ?
夕 里子 は 少々 ムッと して 、「 子供 は ね 、 こういう とこ に 来ちゃ いけない の 」
と 言って やった 。
「 いい から 、 こっち へ 来て 」
夕 里子 は 、 国 友 と 顔 を 見合わせた 。
「── ゆっくり 。
そっと 歩いて 」
仕方ない 。
── 国 友 と 夕 里子 は 、 秀 哉 の 方 へ と 歩いて 行った 。
「 何 な の よ 、 一体 ?
と 、 夕 里子 が 言った とき 、 ドドッ 、 と いう 音 が した 。
振り向いて 、 夕 里子 は 目 を みはった 。
たった今 、 国 友 と ラブ シーン を 演じよう と して いた 所 が 、 ポッカリ と なくなって いる のだ !
「── あそこ 、 崖 の 向 うだった んだ よ 」
と 、 秀 哉 が 言った 。
「 気 を 付け ない と 、 夜 は 、 距離 の 感じ が 狂う から 」
秀 哉 は 、 クルッ と 背 を 向け 、 山荘 へ と 戻って 行った 。
── 夕 里子 は 、 今に なって 青ざめる と 、
「 国 友 さん ……」
「 いや ── すま ん 。
僕 の 不注意だ ……」
二 人 は 、 思わず しっかり と 抱き合って いた 。
「── あの 灯 」
と 、 夕 里子 は 、 ハッと した 。
遠く に 、 車 の ライト が 見える 。
あの 山腹 の 道 を 、 ゆっくり と 進んで 来る のだ 。
「 や あ 、 あれ が 例の ──」
「 敦子 たち だ わ 、 きっと 」
と 、 夕 里子 は 言った 。
「 水谷 先生 の 運転 で 大丈夫 か な 、 と 思って た んだ けど 」
「 そんなに 下手な の かい ?
「 そう じゃ ない けど ね 」
と 、 夕 里子 は 言った 。
「 確か 、 免許 取って まだ 三 ヵ 月 よ 」
「 それ で 雪 の 山道 ?
「 敦子 たち は 知ら ない の 。
内緒 よ 」
「 知ら ぬ が 仏 、 だ な 」
と 、 国 友 は 首 を 振った 。
「 でも 、 水谷 先生 、 運動 神経 抜群だ し ね 」
「 二 枚 目 で スポーツマン で 詩人 、 だ ろ 」
「 妬 いて る ?
「 まあ ね 」
「 面白い 」
夕 里子 は 、 やっと ショック から 立ち直って 、 国 友 の 腕 を つかんだ 。
「 水谷 先生 、 敦子 に 気 が ある の よ ね 」
「── 片 瀬 敦子 君 ?
「 そう 。
やっぱり 美人 じゃ ない 」
「 そりゃ そう だ けど ……。
先生 と 女子 高 生 か 。 危険だ ね 」
「 刑事 と 女子 高 生 は ?
と 、 夕 里子 が 訊 いて 、 笑った ── その とき だった 。
「 おい !
と 、 国 友 が 緊迫 した 声 を 出した 。
夕 里子 は 、 信じ られ ない 思い で 、 見て いた 。
車 の ライト が 、 急に 向き を 変えて 、 雪 の 斜面 に 向 って 、 滑る ように ──。
「── 落ちた !
国 友 が 叫んだ 。
ライト が 、 二 転 、 三 転して 、 消えた 。
── 山腹 に は 、 もう 何も 見え ない 。
「── 敦子 !
「 助け なきゃ !
行こう ! 国 友 と 夕 里子 は 、 山荘 に 向 って 駆け 出して 行った 。