×

We gebruiken cookies om LingQ beter te maken. Als u de website bezoekt, gaat u akkoord met onze cookiebeleid.


image

シュタインズ・ゲート ゼロ, シュタインズ・ゲート ゼロ (15)

( 鈴 羽 ( すず は )) か … かがり 待て !

( 鈴 羽 ) あっ …

ハァ … ハァ …

う ~ ん

かがり …

( かがり ) どこ に ある の ?

ママ から もらった 大事な 物

大事な 物 … か

( ドア の 開閉 音 ) ( 鈴 羽 ) あっ …

ルミ 姉さん

( フェイリス ) エヘッ

( フェイリス ) どう ニャ ?

( 鈴 羽 ) うん やっぱり もって 1 週間 か な

みんな に は 悪い けど

鈴 ( すず ) ニャン それ は ?

( 鈴 羽 ) ああ これ は 私 の 宝物 な んだ

( フェイリス ) わ あ これ 鈴 ニャン ?

とすると 横 の 人 は … ( 鈴 羽 ) うん

母さん と の 写真 ( フェイリス ) あっ …

鈴 ニャン は 何で こんな 困り 顔 で 写って る ニャ ?

( 鈴 羽 ) あまり よく 覚えて は い ない んだ けど …

( 鈴 羽 ) そう 覚えて ない

今 は もう 思い出せ ない

あ … 鈴 ニャン

( 由季 ( ゆき )) あら ( 鈴 羽 ) あっ …

母 … あっ 由季 さん

( 由季 ) お 久しぶり

( 鈴 羽 ) 兄さん … です か ?

まあ 元気に して ます けど

( 由季 ) ああ だったら いいん です

最近 全然 連絡 ない から もしかしたら ―

体調 でも 崩した んじゃ ない か って 気 に なって

そ っか … うん 元気 なら いい んです

♪~

~♪

( ま ゆり ) 真 帆 ( ま ほ ) さん 久しぶりだ ねえ

( 岡部 ( お かべ )) 見逃す な よ

何せ 相手 は … ( フェイリス ) あっ

( 岡部 ) 比 屋 定 ( ひや じょう ) さん

( フェイリス ) エヘヘ アハハッ

( 真 帆 ) お 久しぶり みんな

( ま ゆり ) 真 帆 さん 元気 そうだ ね

( 岡部 ) ああ 教授 の 手伝い で 来 日 と 言って いた けど ―

しばらく は 忙し そうだ

( ま ゆり ) かがり ちゃん 元気に して る か なあ

俺 も … ダル と 鈴 羽 も 捜して いる んだ が

( ま ゆり ) うん

そう いえば 橋田 ( は し だ ) さん は ?

何 か 鈴 ニャン と 大事な 話 が ある と か で ―

急に 来 れ なく なった ニャ

( 真 帆 ) ん …

何 やって んだ よ 父さん !

( ダル ) ど ど した ん ? そんな 怖い 顔 して

( 鈴 羽 ) 自分 の 胸 に 手 を 当てて 考えて みて

胸 に 手 を ?

ああ っ ( 鈴 羽 ) ん ん …

そんな こと ばかり やって る と ―

ホントに 母さん を ほか の 人 に 取ら れちゃ う んだ から !

え ? 何 それ

ど ゆ こと ?

私 見た んだ

母さん が 知ら ない 男 の 人 と 楽し そうに 話して る とこ

阿 万 音 ( あま ね ) 氏 が ?

最近 母さん と 会った の は ?

えっ と … フブキ 氏 の お 見舞い の とき ?

それ 以降 は ? ( ダル ) う うん …

何で もっと 会って おか ない の !

( ダル ) だ だって ―

タイムリープマシン の 件 と か で いろいろ 忙しかった し …

( 鈴 羽 ) 時間 は 自分 で 作る もの だろう ?

う っ … サーセン

もし このまま 母さん が 別の 人 と 結婚 したり したら …

( ダル ) う ~ ん まっ でも 大丈夫じゃ ね ?

その 男 の 人 って の も ―

道 を 聞か れて た と か お 店 の 勧誘 と か だ よ きっと

( 鈴 羽 ) も し 違ったら ?

そんなに 気 に なる ん なら 本人 に 確かめれば よかった じゃ ん

何で 父さん は そんなに 余裕 な んだ よ !

もしかしたら ―

私 が 生まれて こ ない 未来 に なって しまう かも しれ ない んだ ぞ

でも 今 ここ に 鈴 羽 が いる って こと は さ

生まれて くるって こと じゃ ね ?

ん ? これ って …

未来 の 阿 万 音 氏 ?

おお っ ロリ 鈴 羽 も ラブリー !

そう じゃ なくて よく 見て ! ( ダル ) え ?

鈴 羽 何 か 薄く ね ?

( 鈴 羽 ) この 前 から こんなふうな ん だ

こ これ は バック ・ トゥ ・ ザ …

( 鈴 羽 ) 父さん !

な 何 ?

( 鈴 羽 ) 父さん は 自信 が ない んだ な ( ダル ) え ?

自分 に 自信 が ない から 自分 から アプローチ しよう と せ ず

向こう から 来て くれる の を 待って る んだ

違う ?

あっ う っ それ は …

( 鈴 羽 )“ 自ら 行動 し ない 者 に 未来 は 訪れ ない ”

え ?

( 鈴 羽 ) 昔 父さん が 私 に 教えて くれた 言葉 だ よ

僕 が そんな こと を ? えっ でも さ …

とにかく ! 私 と して は ―

父さん と 母さん が うまく いって くれ ない と 困る んだ

だから !

( 唾 を 飲み込む 音 )

( ま ゆり ) トゥットゥルー ただいま ー

あれ ?

る か 君 に 萌郁 ( もえ か ) さん も ?

どうした の ? 一体

( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん

( ダル ) う っ う う …

力 を 貸して ほしい んだ

えっ ?

( ま ゆり ) えー っと つまり …

あした の デート まで に ―

ダル 君 が 自分 に 自信 を 持てる ように すれば いい って こと ?

( 鈴 羽 ) うん 私 そういう の うとい から

だから みんな に 協力 して ほしい んだ

例の 写真 使った の ニャ ? ( 鈴 羽 ) エヘッ

( 鈴 羽 ) 兄さん ( ダル ) はっ はい !

ただいま より ミッション を 開始 する

なお 本 ミッション は 明日 ( みょうに ち ) の デート に おける ―

橋田 至 ( いたる ) に よる 阿 万 音 由季 へ の 告白 を 最終 目的 と する

こ っ 告白 !? んな ムチャ な …

口答え は 必要 ない ! 返事 は ?

鈴 様 ! はい ! 鈴 様 !

( レスキネン の 笑い声 )

( レスキネン ) いや あ どうしても 君 に 会い たい から ―

“ 自分 も 日本 に 来さ せろ !” と 聞か なくて ね

( 真 帆 ) そんな こと 言って ませ ん

( 岡部 ) アッハハハ …

( レスキネン ) ところ で リンターロ

先日 話して いた レポート の 件 だ けど ―

先日 話して いた レポート の 件 だ けど ―

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 真 帆 ) あっ

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 真 帆 ) あっ

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 真 帆 ) あっ

どう なって いる かな ?

ああ それ なら ここ に

( レスキネン ) ほう 感心だ ね

( 真 帆 ) ん … 鈴 羽 さん ?

( 岡部 ) 出来 は どう だ か 分かり ませ ん が …

( レスキネン ) リンターロ ( 岡部 ) あ …

( レスキネン ) 謙遜 は 必ずしも 美徳 じゃ ない よ

フン 特に アメリカ で やっていく なら ね

( 岡部 ) あ …

すみ ませ …

あ いえ ありがとう ございます

うん それ で は この レポート は ―

今晩 に でも じっくり 読ま せて もらおう

出来 に よって は 留学 も 即 現実 に なる かも しれ ない よ

はい

そう なったら 真 帆 も うれしい だろう

う … 教授 !

アハハ … ( 携帯 電話 の 振動 音 )

( 岡部 ) どうした ?

( ま ゆり ) あっ オカリン ?

あの ね 今 みんな で ラボ に 集まって る んだ けど ―

よかったら オカリン も どう か なって

ラボ に ?

( ま ゆり ) うん どうか な ?

あ … すまない

悪い けど また

そ っか

うん 分かった ごめん ね

頑張って ね オカリン

( ダル ) う … う う …

( フェイリス ) モテ る 男 の 条件 !

それ は おいしい お 店 を 知って る こと だ ニャ

と いう わけで ―

今 から フェイリス が いい お 店 と ―

そこ で の マナー に ついて たたき込む ニャ !

フェイリス 様 ! はい ! フェイリス 様 !

由季 さん は コスプレーヤー さん だ よ ね

だから ―

いつも と は 違う 服装 だったり する と ―

ちょっと ドキッ と しちゃ う かも だ ね

まゆ り 様 ! はい ! まゆ り 様 !

( る か ) やっぱり …

女の子 の 気持ち に なって あげる こと が 大切 か と

う あ ~

( 鈴 羽 ) どう 兄さん 少し は 自信 ついた ?

( ダル ) え ? あ まあ …

( ドア の 閉まる 音 )

( 真 帆 ) 人 が 何事 か と 思って 来て みたら …

何 な の よ これ

( ま ゆり ) 真 帆 さん !

オカリン は ?

( 真 帆 ) 教授 に 押しつけて きた わ よ

( 鈴 羽 ) 手伝って くれる の ?

( 真 帆 ) 橋田 さん が この 状態 な の は 私 も 困る し

( ま ゆり ) ん ?

詳しく 話 を 聞か せて ちょうだい

( 鈴 羽 ) 実は …

( 真 帆 ) 要するに 女性 に 対して 自信 が つけば いい の よ ね ?

( 鈴 羽 ) これ は ?

( 真 帆 ) 以前 実験 的に 作って みた システム の ―

改良 版 と でも 言って おく わ

まあ 要するに 睡眠 学習 装置 の ような もの よ

( 鈴 羽 ) ああ …

橋田 至

あなた は 本当 は デキ る 男 よ

えっ ?

あなた は ドン ・ ジョバンニ も びっくり の 希 代 の いい 男 な の

( ダル ) ぼ … 僕 は いい 男

( 真 帆 ) さあ 目覚め なさい

( 由季 ) ウフッ

( ダル ) 由季 さん ( 由季 ) あっ

( ダル ) フッ

橋田 … さん ?

( 指 を 鳴らす 音 )

( ダル ) いつも の を

( 店員 ) かしこまり ました

いつも こんな 所 に ?

ハハハハ … 僕 は デキ る 男 です から

は は あ …

あれ で よろしかった です か ?

バッチリニャン

どうか なあ うまく いって る か なあ

うまく いって る よ 絶対 に

それにしても 真 帆 ニャン の 暗示 す っ ごい ニャ

いや でも まさか あんなに 効く なんて

( 由季 ) わ あ ~

きれいです ね

ああ でも ―

君 の ほう が きれい さ

あ … ありがとう ございます

( ま ゆり ) いい 雰囲気 だ ねえ

( 鈴 羽 ) あと は 最後 の 一撃 を 決める だけ だ 兄さん !

( フェイリス ) あっ 見る ニャ

あの 今日 は …

( ダル ) 由季 さん ( 由季 ) あっ えっ と …

は … 橋田 さん ?

( ダル ) 聞いて ください 由季 さん

( 由季 ) あの … ( ダル ) 由季 さん

僕 は …

わ あ … あっ

僕 と …

( ダル ) 失敗 した

父さん しっかり して よ

まだ フラ れた って 決まった わけじゃ ないだ ろ

( ダル ) あれ は どう 考えて も 嫌わ れ ただ ろ 常 考 ( じょうこう )

( ダル ) 僕 と …

( 由季 ) いけない もう こんな 時間 ( ダル ) えっ ?

私 帰ら なきゃ

ああ っ

( 由季 ) 今日 は 楽しかった です ありがとう ございました

( 鈴 羽 たち ) ああ …

( ダル ) や っぱ 阿 万 音 氏 は 僕 みたいな 男 に 誘わ れて も ―

内心 迷惑だった んだ お

それなのに 僕 って ば 勘違い して 調子 に 乗っちゃ って

手 なんか 握っちゃ ったり して

ほら 僕 って この 体形 だ から ―

手 汗 と か いっぱい かきまくり の ベタベタ だし

彼女 だって きっと 心 の 中 で ―

“ キモイ ウザイ ”

“ 離せ ヘンタイ ” って 思って た に 違いない んだ お

( 鈴 羽 ) 違う ! 母さん は そんな 人 じゃ …

( ダル ) 最初 から 変だ と 思って た んだ よ ね

だって さ あんな かわいい おに ゃの こ が ―

僕 みたいな 男 の お 嫁 さん に なって くれる なんて ―

常識 的に 考えて ある わけな い じゃ ん

や っぱ 阿 万 音 氏 は 別の 人 と …

( 鈴 羽 ) な っ … そんな わけない だ ろ 父さん !

( ダル ) でも 最初に そう 言った の は 鈴 羽 じゃ ん

父さん ?

( ダル ) ごめん ちょっと 1 人 に して おくれ

( ドア の 閉まる 音 )

あっ …

鈴 さん ごめん ね

( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん

う うん 元 は と 言えば フェイリス が あんな 写真 作った から

私 も やり すぎた わ

違う よ 悪い の は …

( 鈴 羽 ) 私 の せい

そう だ あの とき も …

( 鈴 羽 ) 母さん ! 母さん !

( 由季 ) 鈴 羽 ! ( 鈴 羽 ) えっ ?

( 由季 ) 危ない !

( 鈴 羽 ) あっ 母 …

母 さ …

う あー っ !

( 足音 ) ( 鈴 羽 ) 父さん

少し いい かな ?

( ダル ) うん

( 鈴 羽 ) 私 が いた 未来 で は さ

平和な 世の中 なんて なかった から

父さん と 母さん と 一緒に いる 時間 なんて ―

ほとんど なかった んだ

だから …

( 鈴 羽 の 泣き声 )

本当 は さ ただ 見 たかった だけ なんだ

自分 を 産んで くれた 母さん と 父さん の ―

仲よく して いる ところ を

そう すれば これ から 私 が 目指す 道 が 間違って ない ―

そう 確信 できる んじゃ ない か って

ごめん ね

知ら ない 男 の 人 とって の も 私 が 消えちゃ うって の も ウソ な んだ

私 が 父さん に …

( ダル ) まあ 何となく は 分かって た

え ?

( ダル ) 分かる よ うん

( 鈴 羽 ) 父さん …

( ダル ) ホント か ウソ か そんな こと は どうでも よくて さ

僕 も 誰 か に 背中 を 押して ほしかった んだ と 思う

甘えて しまった んだ よ ね

だから 謝る の は 僕 の ほう だ

父さん

( ダル ) あっ 阿 万 音 氏 ? 今日 は その ごめん

うん それ で さ

あした もう 一 回 だけ 会って くん ない かな

あっ …

( ダル ) うん うん うん

それ じゃ

フッ

( 鈴 羽 ) 父さん …

父さん に は かなわない な

( 真 帆 ) ハァ …

あ ~ もう

私 1 人 で どう しろ って いう の よ

( ダル ) 阿 万 音 氏 ! ( 由季 ) あっ

ヘヘッ

( 由季 ) 今日 は 楽しかった です ありがとう ございました

( ダル ) こちら こそ 2 日 も 連続 で つきあって もらっちゃ って

ん … 阿 万 音 氏 ?

やっぱり いつも の 橋田 さん の ほう が すてきだ と 思い ます

あ …

え …

えっ …

あ … その …

父さん …

( ダル ) ぼ 僕 は …

僕 は 君 に 一生 萌 ( も ) え 萌 え キュン だ お ー !

父さん

あっ …

フッ フフ …

ハハハッ …

( 鈴 羽 ) よかった これ で もう …

ん … あっ

( 携帯 電話 の 振動 音 )

( ま ゆり ) “ 今日 会え ない か な ?”

“ 話し たい こと たくさん ある んだ ”

( 岡部 ) フッ … ( レスキネン ) リンターロ

待た せた ね

( 岡部 ) あっ いえ 大丈夫です

すまない ね 病院 の ほう の 仕事 も なかなか 煩雑で ね

レポート は 読ま せて もらった よ

いろいろ 粗削りな ところ は ある が 着眼 と 発想 は おもしろい

いく つ か 内容 に ついて 質問 さ せて もらって いい かな ?

( 岡部 ) はい もちろん 構い ませ ん

( 由季 ) 妹 思い の いい お 兄さん です ね

( 鈴 羽 ) うん 私 の 最高の 家族 だ よ

その … 兄 の こと これ から も よろしく お 願い し ます

私 も …

至 さん に 萌 え 萌 え キュン ! な んです よ

あ …

( 由季 ) 鈴 羽 …

あなた が 生まれて くれて よかった

ありがとう

あれ ? おかしい な

私 何で …

あっ …

いい の よ

何も 言わ なくて

( 鈴 羽 の 泣き声 )

( 鈴 羽 ) 兄さん は 入ら ない の ?

( ダル ) いい の いい の

僕たち は これ から いくら でも 撮れる から さ

ほ い じゃ いくよ

( 鈴 羽 ) あっ … ( 由季 ) ウフフ

( シャッター 音 )

( 由季 ) 本当に いい の ?

さすが に これ 以上 2 人 の 邪魔 を したら ―

私 が 馬 に 蹴ら れちゃ うよ

フフッ じゃ 行こう か ( 由季 ) はい

( 鈴 羽 ) ありがとう 母さん

♪~

~♪


( 鈴 羽 ( すず は )) か … かがり   待て !

( 鈴 羽 ) あっ …

ハァ … ハァ …

う ~ ん

かがり …

( かがり ) どこ に ある の ?

ママ から もらった 大事な 物

大事な 物 … か

( ドア の 開閉 音 ) ( 鈴 羽 ) あっ …

ルミ 姉さん

( フェイリス ) エヘッ

( フェイリス ) どう ニャ ?

( 鈴 羽 ) うん やっぱり もって 1 週間 か な

みんな に は 悪い けど

鈴 ( すず ) ニャン それ は ?

( 鈴 羽 ) ああ これ は 私 の 宝物 な んだ

( フェイリス ) わ あ これ 鈴 ニャン ?

とすると 横 の 人 は … ( 鈴 羽 ) うん

母さん と の 写真 ( フェイリス ) あっ …

鈴 ニャン は 何で こんな 困り 顔 で 写って る ニャ ?

( 鈴 羽 ) あまり よく 覚えて は い ない んだ けど …

( 鈴 羽 ) そう 覚えて ない

今 は もう 思い出せ ない

あ … 鈴 ニャン

( 由季 ( ゆき )) あら ( 鈴 羽 ) あっ …

母 … あっ 由季 さん

( 由季 ) お 久しぶり

( 鈴 羽 ) 兄さん … です か ?

まあ 元気に して ます けど

( 由季 ) ああ だったら いいん です

最近 全然 連絡 ない から もしかしたら ―

体調 でも 崩した んじゃ ない か って 気 に なって

そ っか … うん 元気 なら いい んです

♪~

~♪

( ま ゆり ) 真 帆 ( ま ほ ) さん 久しぶりだ ねえ

( 岡部 ( お かべ )) 見逃す な よ

何せ 相手 は … ( フェイリス ) あっ

( 岡部 ) 比 屋 定 ( ひや じょう ) さん

( フェイリス ) エヘヘ アハハッ

( 真 帆 ) お 久しぶり みんな

( ま ゆり ) 真 帆 さん 元気 そうだ ね

( 岡部 ) ああ 教授 の 手伝い で 来 日 と 言って いた けど ―

しばらく は 忙し そうだ

( ま ゆり ) かがり ちゃん 元気に して る か なあ

俺 も … ダル と 鈴 羽 も 捜して いる んだ が

( ま ゆり ) うん

そう いえば 橋田 ( は し だ ) さん は ?

何 か 鈴 ニャン と 大事な 話 が ある と か で ―

急に 来 れ なく なった ニャ

( 真 帆 ) ん …

何 やって んだ よ 父さん !

( ダル ) ど ど した ん ? そんな 怖い 顔 して

( 鈴 羽 ) 自分 の 胸 に 手 を 当てて 考えて みて

胸 に 手 を ?

ああ っ ( 鈴 羽 ) ん ん …

そんな こと ばかり やって る と ―

ホントに 母さん を ほか の 人 に 取ら れちゃ う んだ から !

え ?  何 それ

ど ゆ こと ?

私 見た んだ

母さん が 知ら ない 男 の 人 と 楽し そうに 話して る とこ

阿 万 音 ( あま ね ) 氏 が ?

最近 母さん と 会った の は ?

えっ と … フブキ 氏 の お 見舞い の とき ?

それ 以降 は ? ( ダル ) う うん …

何で もっと 会って おか ない の !

( ダル ) だ だって ―

タイムリープマシン の 件 と か で いろいろ 忙しかった し …

( 鈴 羽 ) 時間 は 自分 で 作る もの だろう ?

う っ … サーセン

もし このまま 母さん が 別の 人 と 結婚 したり したら …

( ダル ) う ~ ん まっ でも 大丈夫じゃ ね ?

その 男 の 人 って の も ―

道 を 聞か れて た と か お 店 の 勧誘 と か だ よ きっと

( 鈴 羽 ) も し 違ったら ?

そんなに 気 に なる ん なら 本人 に 確かめれば よかった じゃ ん

何で 父さん は そんなに 余裕 な んだ よ !

もしかしたら ―

私 が 生まれて こ ない 未来 に なって しまう かも しれ ない んだ ぞ

でも 今 ここ に 鈴 羽 が いる って こと は さ

生まれて くるって こと じゃ ね ?

ん ?  これ って …

未来 の 阿 万 音 氏 ?

おお っ ロリ 鈴 羽 も ラブリー !

そう じゃ なくて よく 見て ! ( ダル ) え ?

鈴 羽 何 か 薄く ね ?

( 鈴 羽 ) この 前 から こんなふうな ん だ

こ これ は バック ・ トゥ ・ ザ …

( 鈴 羽 ) 父さん !

な 何 ?

( 鈴 羽 ) 父さん は 自信 が ない んだ な ( ダル ) え ?

自分 に 自信 が ない から 自分 から アプローチ しよう と せ ず

向こう から 来て くれる の を 待って る んだ

違う ?

あっ う っ それ は …

( 鈴 羽 )“ 自ら 行動 し ない 者 に 未来 は 訪れ ない ”

え ?

( 鈴 羽 ) 昔 父さん が 私 に 教えて くれた 言葉 だ よ

僕 が そんな こと を ? えっ でも さ …

とにかく !  私 と して は ―

父さん と 母さん が うまく いって くれ ない と 困る んだ

だから !

( 唾 を 飲み込む 音 )

( ま ゆり ) トゥットゥルー ただいま ー

あれ ?

る か 君 に 萌郁 ( もえ か ) さん も ?

どうした の ?  一体

( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん

( ダル ) う っ う う …

力 を 貸して ほしい んだ

えっ ?

( ま ゆり ) えー っと つまり …

あした の デート まで に ―

ダル 君 が 自分 に 自信 を 持てる ように すれば いい って こと ?

( 鈴 羽 ) うん 私 そういう の うとい から

だから みんな に 協力 して ほしい んだ

例の 写真 使った の ニャ ? ( 鈴 羽 ) エヘッ

( 鈴 羽 ) 兄さん ( ダル ) はっ はい !

ただいま より ミッション を 開始 する

なお 本 ミッション は 明日 ( みょうに ち ) の デート に おける ―

橋田 至 ( いたる ) に よる 阿 万 音 由季 へ の 告白 を 最終 目的 と する

こ っ 告白 !?  んな ムチャ な …

口答え は 必要 ない !  返事 は ?

鈴 様 !  はい !  鈴 様 !

( レスキネン の 笑い声 )

( レスキネン ) いや あ どうしても 君 に 会い たい から ―

“ 自分 も 日本 に 来さ せろ !” と 聞か なくて ね

( 真 帆 ) そんな こと 言って ませ ん

( 岡部 ) アッハハハ …

( レスキネン ) ところ で リンターロ

先日 話して いた レポート の 件 だ けど ―

先日 話して いた レポート の 件 だ けど ―

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 真 帆 ) あっ

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 真 帆 ) あっ

( 携帯 電話 の 振動 音 ) ( 真 帆 ) あっ

どう なって いる かな ?

ああ それ なら ここ に

( レスキネン ) ほう 感心だ ね

( 真 帆 ) ん … 鈴 羽 さん ?

( 岡部 ) 出来 は どう だ か 分かり ませ ん が …

( レスキネン ) リンターロ ( 岡部 ) あ …

( レスキネン ) 謙遜 は 必ずしも 美徳 じゃ ない よ

フン 特に アメリカ で やっていく なら ね

( 岡部 ) あ …

すみ ませ …

あ いえ ありがとう ございます

うん それ で は この レポート は ―

今晩 に でも じっくり 読ま せて もらおう

出来 に よって は 留学 も 即 現実 に なる かも しれ ない よ

はい

そう なったら 真 帆 も うれしい だろう

う … 教授 !

アハハ … ( 携帯 電話 の 振動 音 )

( 岡部 ) どうした ?

( ま ゆり ) あっ オカリン ?

あの ね 今 みんな で ラボ に 集まって る んだ けど ―

よかったら オカリン も どう か なって

ラボ に ?

( ま ゆり ) うん どうか な ?

あ … すまない

悪い けど また

そ っか

うん 分かった ごめん ね

頑張って ね オカリン

( ダル ) う … う う …

( フェイリス ) モテ る 男 の 条件 !

それ は おいしい お 店 を 知って る こと だ ニャ

と いう わけで ―

今 から フェイリス が いい お 店 と ―

そこ で の マナー に ついて たたき込む ニャ !

フェイリス 様 ! はい !  フェイリス 様 !

由季 さん は コスプレーヤー さん だ よ ね

だから ―

いつも と は 違う 服装 だったり する と ―

ちょっと ドキッ と しちゃ う かも だ ね

まゆ り 様 !  はい !  まゆ り 様 !

( る か ) やっぱり …

女の子 の 気持ち に なって あげる こと が 大切 か と

う あ ~

( 鈴 羽 ) どう 兄さん 少し は 自信 ついた ?

( ダル ) え ?  あ まあ …

( ドア の 閉まる 音 )

( 真 帆 ) 人 が 何事 か と 思って 来て みたら …

何 な の よ これ

( ま ゆり ) 真 帆 さん !

オカリン は ?

( 真 帆 ) 教授 に 押しつけて きた わ よ

( 鈴 羽 ) 手伝って くれる の ?

( 真 帆 ) 橋田 さん が この 状態 な の は 私 も 困る し

( ま ゆり ) ん ?

詳しく 話 を 聞か せて ちょうだい

( 鈴 羽 ) 実は …

( 真 帆 ) 要するに 女性 に 対して 自信 が つけば いい の よ ね ?

( 鈴 羽 ) これ は ?

( 真 帆 ) 以前 実験 的に 作って みた システム の ―

改良 版 と でも 言って おく わ

まあ 要するに 睡眠 学習 装置 の ような もの よ

( 鈴 羽 ) ああ …

橋田 至

あなた は 本当 は デキ る 男 よ

えっ ?

あなた は ドン ・ ジョバンニ も びっくり の 希 代 の いい 男 な の

( ダル ) ぼ … 僕 は いい 男

( 真 帆 ) さあ 目覚め なさい

( 由季 ) ウフッ

( ダル ) 由季 さん ( 由季 ) あっ

( ダル ) フッ

橋田 … さん ?

( 指 を 鳴らす 音 )

( ダル ) いつも の を

( 店員 ) かしこまり ました

いつも こんな 所 に ?

ハハハハ … 僕 は デキ る 男 です から

は は あ …

あれ で よろしかった です か ?

バッチリニャン

どうか なあ うまく いって る か なあ

うまく いって る よ 絶対 に

それにしても 真 帆 ニャン の 暗示 す っ ごい ニャ

いや でも まさか あんなに 効く なんて

( 由季 ) わ あ ~

きれいです ね

ああ でも ―

君 の ほう が きれい さ

あ … ありがとう ございます

( ま ゆり ) いい 雰囲気 だ ねえ

( 鈴 羽 ) あと は 最後 の 一撃 を 決める だけ だ 兄さん !

( フェイリス ) あっ 見る ニャ

あの 今日 は …

( ダル ) 由季 さん ( 由季 ) あっ えっ と …

は … 橋田 さん ?

( ダル ) 聞いて ください 由季 さん

( 由季 ) あの … ( ダル ) 由季 さん

僕 は …

わ あ … あっ

僕 と …

( ダル ) 失敗 した

父さん しっかり して よ

まだ フラ れた って 決まった わけじゃ ないだ ろ

( ダル ) あれ は どう 考えて も 嫌わ れ ただ ろ 常 考 ( じょうこう )

( ダル ) 僕 と …

( 由季 ) いけない もう こんな 時間 ( ダル ) えっ ?

私 帰ら なきゃ

ああ っ

( 由季 ) 今日 は 楽しかった です ありがとう ございました

( 鈴 羽 たち ) ああ …

( ダル ) や っぱ 阿 万 音 氏 は 僕 みたいな 男 に 誘わ れて も ―

内心 迷惑だった んだ お

それなのに 僕 って ば 勘違い して 調子 に 乗っちゃ って

手 なんか 握っちゃ ったり して

ほら 僕 って この 体形 だ から ―

手 汗 と か いっぱい かきまくり の ベタベタ だし

彼女 だって きっと 心 の 中 で ―

“ キモイ ウザイ ”

“ 離せ ヘンタイ ” って 思って た に 違いない んだ お

( 鈴 羽 ) 違う ! 母さん は そんな 人 じゃ …

( ダル ) 最初 から 変だ と 思って た んだ よ ね

だって さ あんな かわいい おに ゃの こ が ―

僕 みたいな 男 の お 嫁 さん に なって くれる なんて ―

常識 的に 考えて ある わけな い じゃ ん

や っぱ 阿 万 音 氏 は 別の 人 と …

( 鈴 羽 ) な っ … そんな わけない だ ろ 父さん !

( ダル ) でも 最初に そう 言った の は 鈴 羽 じゃ ん

父さん ?

( ダル ) ごめん ちょっと 1 人 に して おくれ

( ドア の 閉まる 音 )

あっ …

鈴 さん ごめん ね

( 鈴 羽 ) まゆ 姉さん

う うん 元 は と 言えば フェイリス が あんな 写真 作った から

私 も やり すぎた わ

違う よ 悪い の は …

( 鈴 羽 ) 私 の せい

そう だ あの とき も …

( 鈴 羽 ) 母さん !  母さん !

( 由季 ) 鈴 羽 ! ( 鈴 羽 ) えっ ?

( 由季 ) 危ない !

( 鈴 羽 ) あっ 母 …

母 さ …

う あー っ !

( 足音 ) ( 鈴 羽 ) 父さん

少し いい かな ?

( ダル ) うん

( 鈴 羽 ) 私 が いた 未来 で は さ

平和な 世の中 なんて なかった から

父さん と 母さん と 一緒に いる 時間 なんて ―

ほとんど なかった んだ

だから …

( 鈴 羽 の 泣き声 )

本当 は さ ただ 見 たかった だけ なんだ

自分 を 産んで くれた 母さん と 父さん の ―

仲よく して いる ところ を

そう すれば これ から 私 が 目指す 道 が 間違って ない ―

そう 確信 できる んじゃ ない か って

ごめん ね

知ら ない 男 の 人 とって の も 私 が 消えちゃ うって の も ウソ な んだ

私 が 父さん に …

( ダル ) まあ 何となく は 分かって た

え ?

( ダル ) 分かる よ うん

( 鈴 羽 ) 父さん …

( ダル ) ホント か ウソ か そんな こと は どうでも よくて さ

僕 も 誰 か に 背中 を 押して ほしかった んだ と 思う

甘えて しまった んだ よ ね

だから 謝る の は 僕 の ほう だ

父さん

( ダル ) あっ 阿 万 音 氏 ? 今日 は その ごめん

うん それ で さ

あした もう 一 回 だけ 会って くん ない かな

あっ …

( ダル ) うん うん うん

それ じゃ

フッ

( 鈴 羽 ) 父さん …

父さん に は かなわない な

( 真 帆 ) ハァ …

あ ~ もう

私 1 人 で どう しろ って いう の よ

( ダル ) 阿 万 音 氏 ! ( 由季 ) あっ

ヘヘッ

( 由季 ) 今日 は 楽しかった です ありがとう ございました

( ダル ) こちら こそ 2 日 も 連続 で つきあって もらっちゃ って

ん … 阿 万 音 氏 ?

やっぱり いつも の 橋田 さん の ほう が すてきだ と 思い ます

あ …

え …

えっ …

あ … その …

父さん …

( ダル ) ぼ 僕 は …

僕 は 君 に 一生 萌 ( も ) え 萌 え キュン だ お ー !

父さん

あっ …

フッ フフ …

ハハハッ …

( 鈴 羽 ) よかった これ で もう …

ん … あっ

( 携帯 電話 の 振動 音 )

( ま ゆり ) “ 今日 会え ない か な ?”

“ 話し たい こと たくさん ある んだ ”

( 岡部 ) フッ … ( レスキネン ) リンターロ

待た せた ね

( 岡部 ) あっ いえ 大丈夫です

すまない ね 病院 の ほう の 仕事 も なかなか 煩雑で ね

レポート は 読ま せて もらった よ

いろいろ 粗削りな ところ は ある が 着眼 と 発想 は おもしろい

いく つ か 内容 に ついて 質問 さ せて もらって いい かな ?

( 岡部 ) はい もちろん 構い ませ ん

( 由季 ) 妹 思い の いい お 兄さん です ね

( 鈴 羽 ) うん 私 の 最高の 家族 だ よ

その … 兄 の こと これ から も よろしく お 願い し ます

私 も …

至 さん に 萌 え 萌 え キュン ! な んです よ

あ …

( 由季 ) 鈴 羽 …

あなた が 生まれて くれて よかった

ありがとう

あれ ?  おかしい な

私 何で …

あっ …

いい の よ

何も 言わ なくて

( 鈴 羽 の 泣き声 )

( 鈴 羽 ) 兄さん は 入ら ない の ?

( ダル ) いい の いい の

僕たち は これ から いくら でも 撮れる から さ

ほ い じゃ いくよ

( 鈴 羽 ) あっ … ( 由季 ) ウフフ

( シャッター 音 )

( 由季 ) 本当に いい の ?

さすが に これ 以上 2 人 の 邪魔 を したら ―

私 が 馬 に 蹴ら れちゃ うよ

フフッ じゃ 行こう か ( 由季 ) はい

( 鈴 羽 ) ありがとう 母さん

♪~

~♪