イタズラ な Kiss 2〜 Love in TOKYO #13 (2)
うん 術後 の 経過 いい です ね
( 原田 ) あ … そう です か
( 西垣 ) 傷 も きれい です よ
( 原田 ) よかった
( 西垣 ) 消毒
( 琴子 ) そーだ 入江 君 に 連絡 入れ なきゃ !―
驚く かな ~?
( 西垣 ) 消毒 !
消 …
( 男性 の 声 ) 消毒 !!
わ … はっ はい !
すいません …
( 直樹 ) ボケッと ニヤけて んな
( 西垣 ) こーら お前 研修 医 の 分際 で 偉そう に …
はっあ …
なっ な … なんで 入江 君 が ここ に いる の !?
本日 付け で 斗南 大学 第三 外科 に 配属 され ました ―
入江 直樹 です よろしく
おいっ “ 入江 ” って …
まさか 琴子 ちゃん の ?
じゃ じゃあ …
私 達 一緒に … 入江 君 と 私 一緒に …
やっと 一緒に 働ける な
琴子
入江 君 ~!
( 琴子 ) ここ に たどり着く まで の いろんな 思い が …―
フラッシュ の ように 頭 を よぎって …
私 …
一番 やり たい こと って ―
入江 君 の お 仕事 を お 手伝い する こと な の
つまり … 看護 師 …
( 琴子 ) 今 ここ に 入江 君 が いる こと が …―
とっても とっても ―
夢見て きた シーン だった ん だって 実感 した
身 を 捧げ ん
俺 の 勤める 病院 ―
神戸 の 病院 に しよう と 思って る んだ
( 琴子 ) 長かった よね 今 まで …
( 直樹 ) おい お前 ここ 病室 …
あっ はっ …
( 男性 ) 旦那 さん かい ? 琴子 ちゃん の
え へ そう な んです 私 の 旦那 様 な んです
( 男性 ) よかった ね
はいっ !
( 拍手 )
みなさん これ から 夫婦 ともども よろしく お 願い しまーす !
( 木村 ) あっ でも 琴子 ちゃん 神戸 に 行く ん じゃ …
へえ ~ そう な んだ また すれ違い か
あ … いや …
運 が ない な 俺 達 って
ま … あっち 行って も 頑張って
( 西垣 ) そろそろ いい か ? 回診 続ける ぞ
師ちょお ~! キャンセル お 願い しまーす !
ただいま
( 琴子 ) せーの
お かえり なさーい お 兄ちゃん !
( 紀子 ) ああ ~ よかった
長かった わ ね ー 琴子 ちゃん
はいっ !
お 兄ちゃん !
長い 間 琴子 ちゃん を
一人ぼっち に させて おいた んです から ね !
これ から は 妻 孝行 を 存分に して ちょうだい
わかった わ ね !
お 義母 ( かあ ) さん !
( 入江 重樹 ( しげき )) 直樹 が 我が家 に 帰って きて ―
ようやく 家族 が 全員 そろった わけ だ から
これ から は 夫婦 は もちろん 家族 みんな で 仲良く しよう ね !
( 琴子 ) はいっ !
よーし じゃあ あっち で 乾杯 しよう
はい 行こう !
はい 赤ちゃん も お 忘れ なく !
今夜 は 直樹 君 の お かえり なさい パーティー だ―
さあ どんどん いって よ ー
ありがとう ございます
これ から も 忙しく なる と 思う けど ―
琴子 ともども 頑張って いく つもり です
うん !
( 重樹 ) それじゃ 直樹 … ホントに おかえり !
カンパーイ !
( 一同 ) カンパーイ !!
( 紀子 ) お 料理 持ってこ なくっちゃ ~
( 重樹 ) 取り行こ 取り 行 こ
( 入江 裕樹 ( ゆうき )) お かえり お 兄ちゃん
大人っぽく なった な 裕樹
そ … そう ?
裕樹 君 この 1 年間 で 身長 10 センチ も 伸びた んだ よ ー
よかった ね ~ 好美 ( このみ ) ちゃん に 抜かれ なく って
うるさい 琴子
はあ ~? 喜んで あげてる ん じゃない !
ヘヘーン 悪い けど …
( 佐川 ( さがわ ) 好美 ) 直樹 さん
お かえり なさい
私 まで お邪魔 し ちゃって すいません
好美 ちゃん 久しぶり 学校 どう ?
相変わらず 勉強 でき なくて 裕樹 君 に 怒ら れて ます
うまく いって る の ? 裕樹 と
勉強 を 教えて もらったり 映画館 行ったり して ます
ふーん …
裕樹 が ね
あっ ! お前 何 お 兄ちゃん に しゃべって んだ
( 金之助 ) よお 琴子 ~! 来た で ー
直樹 ~ オカエリ ナスッテ デス ワ
ゆっくり 食べよう
あっ メガネ が 下がって きた
お前 も そんな 年頃 に なった ん や な
金 チャン モウ ~!
なん や !
猿 ガ 邪魔 …
お前 が つけた ん やろ !
( 琴子 ) 風邪 ひく よ 入江 君
疲れ ちゃった ?
盛上がっ ちゃって る もん ね みんな
こんな 大騒ぎ この 1 年間 なかった から な
一人 暮らし だった し
でも ね みんな ね 入江 君 が 帰って きて ―
嬉しく って はしゃいでる んだ よ
お 義母 さん だって お 義父 ( とう ) さん だって 裕樹 君 だって …
ああ 言って る けど 金 ちゃん だって …
私 も 神戸 の 病院 に 行か ず に すんだ し
これ で 入江 君 と 離れ ないで すむ ん だって 思う と …
なんだか 幸せで … 幸せで …
すごく 騒々しく って ―
家 に 帰って きた ん だって 実感 した んだ
ただいま
お かえり 入江 君
もう ずっと 一緒に いられる んだ ね
♪~
215 の 木村 さん 明日 大腸 の ポリープ 摘出 手術 です
ああ
それと 横井 さん 抜糸 です
( 直樹 ) ああ
( 女性 ) かっこいい …
( 琴子 ) 入江 君 の 白衣 姿 を ずっと 見つめて いられる なんて …
シ ・ ア ・ ワ ・ セ ~
こりゃ 君 も 大変 だ な
彼 を 少し 甘く 見ていた ようだ
西垣 先生 西垣 先生 が 入江 く …
入江 先生 の 指導医 な んです よ ね ?
研修 医 が 指導 医 より 人気 が あって どう する ?
そういう 問題 じゃ …
入江 先生 ―
202 の 伊藤 ( いとう ) さん どう だった ?
ブスコパン プリンペラン で 経過 を 見て い ました が ―
症状 が 軽減 され ません でした
ふーん … で ? こういう 場合 ―
治療 は どういうふうに 進めたら いい と 思う ?
( 直樹 ) 注 腸 し 部位 確認 して 右 半 か 左 半 結腸 切除 術 が いい か と
ったく ソツのない 奴 だ な ー !
かわいく ない 指導 医 として つまらん
はっ !?
琴子 ちゃん
こんな 奴 すぐ 浮気 して ひどい 目 に 遭う の が オチ だ よ ?
そう なる 前 に 別れ ちゃった 方 が いい ん じゃない の ?
そしたら …
琴子 ちゃん は 僕 と 付き合う どう ?
ちょっと 西垣 先生 …
あたっ …
あたっ …
( 直樹 ) 西垣 先生
( 直樹 ) 西垣 先生
午後 から の オペ の 津田 ( つだ ) さん の 資料 です
おう
ったく シャレ の わからん 奴 だ な
お前 も 第 2 助手 なんだ から 用意 しとけ よ !
はい
ただいま 戻り ました ~
( 清水 ) 入江 さん !
ったく あなた いつまで ほっつき歩いて る の !
入江 先生 が いらっしゃって ―
あなた また たるんで きて る わ よ !
すいません …
こんな 人 に 本当に 任せて 大丈夫 かしら ?
え ?
入江 さん あなた 今日 の 午後 から
処置 の 介助 を して いただき ます
ええーっ !
( 清水 ) あなた 処置 は 初めて でしょ ?
気胸 の 患者 さん の 簡単な 処置 よ 大丈夫 ! 私 も つく から
は … はい !
( 琴子 ) 介助 って … まさか … もしかして …
お前 も 第 2 助手 なんだ から 用意 し とけ よ !
はい
( 琴子 ) 私 初めて の 介助 …―
もしかして 入江 君 と …
( 清水 ) 手順 ! ちゃんと 頭 に 入って る ?
もう一度 確認 して おいて ね
( 琴子 ) はい あ … あの … 清水 主任
ちなみに 先生 は ?
先生 は …
( 大蛇森 ) なぜ 君 が ここ に いる ?
( 琴子 ) 介助 に 入る 入江 です よろしく お 願い し ます
( 大蛇森 ) ちょっと ちょっと 勘弁 して よ ~―
こんな 子 使いモン に なる の ー ?―
はい それじゃ 始める よ ~―
今日 は 要注意人物 が 交じって いる ので ―
細心 の 注意 を お 願い し ます よ ―
くれぐれも 清潔 と 不潔 の 区別 を する ように
( 清水 ) お 願い し ます
( 琴子 ) お 願い し ます …
( 琴子 ) とにかく 失敗 し ない ように し なきゃ !―
実習 で は 何度も 練習 した し 大丈夫 !―
大蛇森 先生 を 驚かせて やる !―
入江 君 ! 私 頑張る !
( 大蛇森 ) メス
( 琴子 ) はいっ
( 琴子 ) マ … マズい …―
冷や汗 が 出て きた …―
気ぼち悪 …
( 大蛇森 ) ガーゼ
( 琴子 ) あ … はい …
( 大蛇森 ) ちょっと 何 自分 に 拭いて ん のっ ―
私 に ちょーだい !
( 琴子 ) あっ ごめんなさい !
( 琴子 ) ダ … ダメ … 絶対 倒れ ちゃ …
( 大蛇森 ) ペアン
( 琴子 ) は … あ … はい …
( 大蛇森 ) はーやーく ペアン !
( 琴子 ) あっ はい ―
あり ました … お 待たせ し ました !
( ペアン が 刺さる 音 )
( 大蛇森 ) ああ ~!!
あなた って 人 は …
ふう ~ よくよく 騒動 を 起こして くれ ます ね !
す … すみません !
まっ 処置 は 無事に 終わり 大蛇森 先生 の ケガ も ―
大事に は 至らなかった から よかった ような もの の …
こんな 初歩的な ミス を 犯す なんて 困り ます ね !
あなた に は 少し 早 すぎた よう ね
こちら の 判断ミス だった わ
♪~
( 直樹 ) 夜勤 か ?
そっか …
入江 君 当直 だった ね
( 直樹 ) ああ ―
眠気覚まし に 飲む か ?
うん
あの ね …
私 実は ね …
( 直樹 ) 噂 の 傷害 事件 か ?
派手な 介助 デビュー した らしい な
さすが に 落ち込ん じゃって …
外科 の 先生 の 手 を ケガ させる なんて
看護 師 として 最低 だ よ ね
ヘタ したら 患者 さん の 命 だって
奪う こと に なり かね ない んだ って 思ったら ―
自分 の ドジ が 怖く なっ ちゃって …
入江 君 に 迷惑 かける ん じゃないか って
で ね …
入江 君 と 離れる の は 寂しい けど 私 ね …
外科 病棟 替えて もらった 方 が いい かも って …―
皮膚科 と か 耳鼻科 と か …
じゃあ 私 もう 行く ね ! ごちそうさま
( 携帯電話 の 着信音 )
はい 入江 です
わかり ました すぐ 行き ます
急患 ?
ああ 車 の 衝突 事故 で 3 人 運ばれて くる
3 人 !?
他の 病院 も 引き取って くれ ない らしい
ちょっと 行って くる
私 も 行く !
あっ 入江 先生 この 患者 さん を 病棟 まで 連れて いって くれ
今 は 安定 して る から オペ が 終わり 次第 僕 が 診る ―
大腿部 複雑骨折 だ
わかり ました
何 か あったら すぐ 知らせて くれ それ まで しっかり 頼んだ ぞ !
( 直樹 ) はい
どう なる か と 思った けど 大丈夫 みたい ね
( アラーム )
どう しよう ! なんで 血圧 が 下がった の ?
( アラーム )
大腿部 が 破綻 して いる かも しれ ない
琴子 西垣 先生 に 知らせろ !
( 琴子 ) あ … はい !
西垣 先生 !
患者 さん の 容体 が 急変 して 血圧 が 50 台 まで 下がり ました !
だ … 大腿部 の 血管 が …
えっ … そっ そんな …
西垣 先生 ! もしもし もしもし …
もう 少し 待て って !―
あっち の オペ 今 手が離せない 状態 みたい
ダメだ これ 以上 時間 が かかる と 危ない
でっ でも …
ここ で 血管 縫合 する ぞ
俺 が やる
ダ … ダメだ よ 入江 君 研修 医 な んだ から !
西垣 先生 が 待て って …
( 直樹 ) 待って る 暇 は ない
でも そんな こと したら 入江 君 きっと 後 で …
俺 が 責任 を 取る
ダ … ダメ ! やっぱり 西垣 先生 に …
( 直樹 ) 琴子 ―
琴子 !
はい …
すぐ ガウン に 着替えろ
え …
俺 の 介助 を しろ
だ … だって 私 … 無理だ よ
きっと また … 今度 は 入江 君 に …
( 直樹 ) そんな こと 言って る 場合 か
患者 を 見捨てる 気 か
で … でも …
( 直樹 ) 今 やら なかったら ずっと そのまま だ ぞ
それ でも いい なら ―
皮膚 科 でも 耳鼻 科 でも どこ に でも 移り な
じゃあ いい 他 の 看護 師 呼んで くる
待って !
私 入江 君 の お 手伝い して この 患者 さん 助ける !
( アラーム )
よく 言った
♪~
( 琴子 ) 入江 君 の 介助 が できる んだ もん ―
ち … ちっとも 怖く なんか …―
怖く なんか ない よ !
( アラーム )
( 琴子 ) 入江 君 怖い だろう な …―
指導 医 も い なくて …―
この 間 の 大蛇森 先生 の 処置 ―
失敗 した 感触 が まだ 生々しく 残って る ―
でも ちゃんと 入江 君 の 介助 し なくちゃ !―
迷惑 かから ない ように !
( 直樹 ) メス
( 琴子 ) はい
( 直樹 ) ガーゼ
( 琴子 ) はい
( 琴子 ) 私 の せい で 誰 か に 万が一 の こと が あったら …―
怖い …―
それ に 全部 入江 君 の 責任 に なっ ちゃう なんて …
( 直樹 ) セッシ
( 琴子 ) はい
( 直樹 ) 琴子 バイタル
( 琴子 ) あっ はい
えっと … 血圧 が 50-30 で 心拍数 は 300 です
( 直樹 ) えっ ?―
心拍 数 160 だろ
( 琴子 ) あっ …
( 直樹 ) モスキート
( 琴子 ) はいっ
( 琴子 ) しっかり し なきゃ ! 入江 君 に 迷惑 かけちゃ ダメ !
( 直樹 ) モスキート !
( 琴子 ) あっ はっ … はい !
( 琴子 ) あっ !―
ごめんなさい !
( 琴子 ) 頭 が 真っ白 で もう ダメ …―
患者 さん が … 入江 君 が … 私 の せい で …―
どう しよう !!
♪~
( 直樹 ) 立て
( 琴子 ) 痛った …
( 直樹 ) お前 は 俺 の 言う こと だけ 聞いて ろ
( 清水 ) 何 して る んです か !
( 直樹 ) 俺 が やる こと に し ました ―
琴子 は 早く 行け
( 清水 ) 入江 さん 一人 に 介助 は 任せ られ ません
( 直樹 ) モスキート
( 琴子 ) はい
( 直樹 ) 血管 縫合 … 生食 の 準備 を お 願い し ます
( 医師 ) 前代未聞 です よ
( 医師 ) しっかり と 責任 の 所在 を
( 学生 ) 彼氏 と かって いたり し ます ?
( 好美 ) いません
( 裕樹 ) なんだか 彼女 みたいな こと する んだ な ―
彼女 で も ない くせ に
ごめん
どうした の ?
お前 を 待って た んだ よ !