イタズラ な Kiss 2〜 Love in TOKYO #4
( 入江 琴子 ( いりえ ことこ )) 私 これ から ちゃんと 勉強 して ―
で 卒業 したら ね 看護師 に なり たい の
そりゃ 命 に かかわる こと だ から 無理 だって 言われ ちゃう と 思う の
だけど … 本気で そう 思って る の
だから …
看護師 に なり たい
入江 君 は … どう 思う ?
( 入江 直樹 ( なおき )) どうせ 止めて も やめ ない ん だろ ?
だったら ―
やれる だけ やって みろ よ
♪~
( クリスティーヌ ・ ロビンス ) キンノスケ …
モウ ジカン ナイ ヨ
♪~
♪~
( 松本 裕子 ( まつもと ゆうこ )) あら 来て くれた の ?
卒業 おめでとう 松本
おめでとう
聞いた わ よ 相原 ( あいはら ) さん
あなた 看護科 に 転部 する んです って ?
え ? なんで それ を ?
あら 有名 な 話 よ
あなた が 入江 君 追いかけて とうとう 看護 学科 に まで って
ちょっと … それ じゃ 私 が まるで ―
入江 君 の こと しか 考えて ない みたいな 人 じゃない
違う の か ?
入江 君 まで …
まあ そう です けど
で どう だった の ? 転部 テスト
フッフッフッ …
じゃーん !
“ 合格 通知 ”? 受かった の !?
厳正 なる テスト を 受けて 見事 合格 を 勝ち取り ました ~!
( 琴子 ) そう な んです ! 私 なんと ―
看護 学科 転部 テスト 合格 した んです !
( 松本 ) そう それ が 世 の 人 の ため に なる と は 思え ない けど ―
まあ 一応 おめでとう って 言っ とく わ
そこ が 俺 も 大いに 不安 だが
( 琴子 ) 入江 君 !
まっ 頑張って ね 看護師 さん
( 泣き声 )
( 小森 ( こもり ) じんこ ) ご 卒業 おめでとう !
( 石川 理美 ( いしかわ さとみ )) 元気 で ね !
( 学生 ) ありがとう 二人とも 頑張って ね
置い てく の ね …
( 学生 ) バイバイ !
理美 !
じんこ !
あそこ で 大泣き して る の って あなた の お 友達 じゃない ?
実は … 二人とも 落第 し ちゃって
落第 ?
理美 は 必修科目 じゃない って 思って
ほとんど 出席 し なかった 授業 が ―
実は 超 出席 厳しくて ―
じんこ は 弟 の 宿題 と 卒論 を 間違えて 提出 し ちゃって
はあ …
ウソ の ような ホントの 話 で
それ で 仲良く 落第 ?
うん ―
二人とも 就職先 が 決まって て 彼氏 も 卒業 し ちゃった から
ホント すごい わね ~ あなた の お 友達 って
かわいそう で 見て られ ないっ
何人 ごと みたいに 言って んだ よ
お前 だって 本当 は 落第 だった ろ ?
入江 君 !
え ?
こいつ 看護 科 に 受かった から いい ような もの の …
お … おかしい な ~
ギリギリ 大丈夫な はず だった んだ けど
単位 の 計算 間違え ちゃって
笑いごと じゃない んだ ぞ
そんな 人 が よく テスト 受かった わ ね
って いう か 単位 の 計算 みたいな 簡単 な こと 間違う 人 が ―
看護師 なんか なって いい わけ ?
これ から は 気 を 付け ます !
ったく
それにしても 3 人 仲良く 落第 する なんて
しよう と 思って できる こと じゃない わ
逆に 感心 し ちゃう
嫌み …
でも よかった じゃない ? また みんな で 一緒に 通えて
( 直樹 ) 松本 も 希望 の とこ に 入れた んだ ろ ?
ええ おかげ様で IT 関係 よ
好き な 仕事 バリバリ やって 会社 で 一番 イイ 男 見つけて
入江 君 を 見返して やり たい わ
( 須藤 ( すどう ) の 笑い声 )
その イイ 男 が バラ の 花束 抱えて 来た みたいだ けど ?
問題外 ね
入江 君 ―
あなた の おかげで いい 大学 生活 が 送れた わ
立派 な 名医 に なって ね
ありがとう
相原 さん
いろいろ と 楽しま せて もらった わ 入江 君 に 迷惑 かけ ないで ね ―
立派 な 奥さん に なって ね
ありがとう ! 松本 さん も IT 頑張って ね !
じゃあ
( 須藤 ) おー 松本ーっ ! おー !
卒業 おめでとう これ で 君 も 今日 から 社会人 だ ー !
俺 と 何の 隔たり も ない
あっ これ 記念 の バラ !
わざわざ ご 丁寧 に
私 謝恩会 に 出席 し ます ので じゃ
松本 ! 俺 も その 謝恩会 行くーっ !―
松本 ! 待って くれ 松本 …
キンノスケ イツマデタッテモ フリムイテ クレ ヘン
コトコ … ヤッパリ ラブ ユー オンリー デス ガナ
そんな こと ない よ 金 ( きん ) ちゃん は 照れて る だけ
ホント は クリス の こと 意識 して る はず
OH コトコ …
ワタシ …
イギリス ニ カエラナ アキマヘン ガナ
ええっ !
デモ …
モシ キンノスケ ガ イク ナッテ ユッテ クレ ハッタラ …
アタシ …
アタシ …
クリス …
( 池沢 金之助 ( いけざわ きんのすけ )) えっ 誕生会 ?
( 琴子 ) そう な の 今 まで した こと なかった でしょ ?
だから みんな で 開こう って いう 話 に なって …
まっ そ や けど …
わし の 誕生日 は 12 月 29 日 や で ―
もう 3 か月 も 前 の 話 や ねん けど
あっ そうか … そうだ よ ね
だから 金 ちゃん の 誕生日 3 か月 記念 て いう こと で
はあ ? なん や そんな ん 照れる わ
なんか VIP ( ビップ ) みたい や ん け
あ … そうそう ! VIP VIP VIP !
そうか ? よっしゃ !
せっかく 琴子 が 祝って くれる 言う てる ん や し
わし 喜んで 出席 す んで !
わ ~ やったあ !
( 一同 ) おめでとう ! 金 ちゃん !
いや いや いや いや おおきに おおきに
金 ちゃん も もう 22 歳 かあ
( じんこ ) 長い よう で 短い よう で 長い よう で …
どっち や ねん !
まあ そや けど わし の 場合 ―
年 重ねる ごと に 深み が 出て き よる わ な ~
申し訳ない けど
よいしょ さあ さあ 金 ちゃん ローソク に 火 つける よ
( 金之助 ) おおっ !―
うわー ごっつい ケーキ や なあ
これ クリス が 愛情 を 込めて 作った んだ よ
ほっ … そう かい な
キンノスケ キニイッテ クレ ハッタ カ ?
まあ わし 甘い もん 苦手 や から なあ
それ に エゲレス はん の 作る ケーキ は なんか こう ―
慎まし さ っちゅう もん に 欠ける わ なあ
金 ちゃん !
( 琴子 達 の せき払い )
( 金之助 ) うお ~ ごっつ すごい 料理 や ない け
でしょ でしょ
ほら 食べて 食べて
では いただき ます
うまいっ !
うまい で この 肉じゃが これ 作って くれた ん 琴子 か ?
ううん クリス だ よ
オイシー デッシャロ カ ? キンノスケ
ワタシ ウレシイ デス !
そんな ん マグレ やろ が
他 の もん も 食べて み ん と わから へん し な
ほんじゃ …
う おおっ ! まっず ! なんじゃ こりゃ …
ほら 見て みい 実力 なんか こんな もん や
( 琴子 ) 金 ちゃん それ 私 …
ええっ !?
ほら 見直した でしょ ? クリス の こと
この 半年 クリス は 金 ちゃん の ため だけ に ―
大和撫子 に なる 努力 続けた んだ から
キンノスケ コレ …
バースデー プレゼント デス ネン ウケトッテ ン カ
( じんこ ) すごい セーター じゃん !
( 理美 )“ 金 ” て 書いて ある !
オソロイ モ ツクリ マシテ ン
( 琴子 ) うわあ “ 栗 ” って 書いて ある !
アミモノ アマリ トクイ ジャナイ カラ
サカイ チョット ジカン カカリ マシタ デモ …
イッショウケンメイ アンデ ン ヨ
( 琴子 ) すごい よ これ !
私 も クリス 見習って 入江 君 に 編もう かな クリス 教えて
ソンナ ワタシ ヘタ デス ネン
タダ タクサン アイ ヲ コメテ ツクッタ ダケ デス ネン
( じんこ ) いや ん もう 愛 だって !
( 理美 ) あー 金 ちゃん 照れて る
( じんこ ) もう やっだあ
( 琴子 達 ) ヒュ ~!
( 琴子 ) 嬉しい なら 嬉しい って 言い な よ
うるさい わ !!
金 ちゃん …?
えー か ? 何べん も 言う てる やろ
わし は 琴子 が 好き な ん や 琴子 オンリー ラブ な ん や
お前 なんか なん も 思う て へん の や
キンノスケ …
なん や これ !
こんな もん …
こんな ダッサい セーター 誰 が 着る か !―
お前 なんか …―
エゲレス でも どこでも さっさと … 帰れ や !
ワカリ ハッタ !
( 琴子 達 ) クリス …
キンノスケ ノ ノゾミ カナウ デス
カエル デン ガナ
ヘッ …
何 すねて ん の や アホ ちゃう か
金 ちゃん の バカ !
クリス 帰っ ちゃう よ ! いい の ? 帰っ ちゃって も
なん や 大げさ に …
イギリス に 帰っ ちゃう の ! クリス 来週 !
えっ
クリス は ね 金 ちゃん と 離れる の が つらく って ―
金 ちゃん に 気 に 入られ よう と 頑張って た んだ よ
好き に なれ なくて も そんな …
あんな 傷つける ような 言い 方 し なく たって いい じゃない !
ひどい よ 金 ちゃん …
OH ! ミンナ キテ クレテ …
ドーモ オーキニ
ナガイ アイダ オセワ ナラ ハリ シタ
クリス ~
クリス …―
元気 で ね
( クリスティーヌ ) コトコ サビシイ デス ワ
ああ …
( 相原 重雄 ( しげお )) 何 やって んだ !
すんまへん !
いって …!
何 だ 何 だ 金之助 …
お前 どうした ? 落ち着き ない ぞ 今日
( 小田原 ( おだわら )) ああ ~ わかった お前 !
ここ ん とこ クリス ちゃん 来て ねえ から だろう ?―
とうとう 愛想 つかさ れた か
( 重雄 ) そう いや 最近 来 ない な クリス ちゃん
あんなに 毎日 みたいに 来て た のに
なんか 寂しい なあ
おや ?
おやおや おやっさん 年甲斐 も なく ?
ば … バカ野郎 ! それ は 娘 みたいな 気持ち で …
( 金之助 ) あいつ …
( 小田原 ) え ?
あいつ 今日 …
今日 どうした ?
大将 !
( 重雄 ) ん ?
大将 わし …―
すんまへん ! 今日 抜け ます
( 重雄 ) おい どこ 行く んだ よ 金之助 !
( 重雄 ) おい どこ 行く んだ よ 金之助 !
おい 金之助 …
何 だ この クソ 忙しい のに …
おい 皿 ! 皿 片付けろ よ !
( 金之助 ) チクショウ …
チキショーッ !
絶対 に 手紙 書く から …
ん ~ ダメ だ …
そろそろ 時間 だ ね
( 琴子 ) もう ちょっと だけ もう ちょっと だけ 待って み ない ?
あっ 金 ちゃん もう すぐ 来る から …
モウ エエ デス コトコ ワタシ ダイジョウブ
コトコ ズイブン good job シテ クレタ
でも もしかしたら ―
今 成田 エクスプレス 乗って る かも
だから もう ちょっと だけ …
アリガト コトコ デモ モウイイ
でも … でも …!
OH ! キンノスケ ノ オカゲ
スゴイ タノシカッタ
ソレダケ ツタエテ クレ ハル カ ?
クリス …
アハッ
ジャアネ !
イク デン ガ サヨナラ !
(3 人 ) クリス ~!
デモ アタシ ホンマ ハ マッテタ ヨ キンノスケ ノ コト
モウイチド …
アイ タカッタ デシタ
バイバイ
クリス …
( 琴子 の すすり泣き )
来 なかった ね 金 ちゃん
うん …
帰ろ っか
( 金之助 ) クリース !!
クリス !
金 ちゃん ?
琴子 クリス は ?
金 ちゃん クリス は …
トイレ か ? トイレ に でも 行って ん か
来て くれた んだ 金 ちゃん
金 ちゃん やっぱり クリス の こと …
でも クリス は もう …
( 金之助 ) 琴子 …―
すまん !
金 ちゃん …
クリス !!
どこ や クリス …
クリース !
わし 来て やって ん ぞ !
早 よ 戻って こん か~い !
遅い よ 金 ちゃん クリス もう 行 っちゃった よ
( 金之助 ) ホンマ け ?
クリース !
バカやろう
なんで 待 っとら へんかった ん や
わし ここ まで 来て やって ん ぞ !―
こんな ダッサい セーター まで 着て やって ん ぞ !―
家 に まで 取り に 帰って ん ぞ …
ちゃんと 見 ん か~い !
金 ちゃん …
もう 少し 早く 来て たら …
手遅れ だった ね
お前 の こと …
ちょびっと 好き に なった る さかい
日本 に いて ろ や クリス …
( クリスティーヌ ) OH ソレ ホンマ デ ッカ ?
おお ホンマ や だから 戻って こい や !
クリース …
ハーイ キンノスケ
で ~!!
キンノスケ ノ タノミ トアレバ
( 琴子 達 ) クリス !?
クリス あの … 飛行機 …
OH ! ヒコウキ ヒコウキ イチド ノリコンデ ヨ
デモ ヒコウキ トブ マギワ ニ
OH キンノスケ ノ カオ ガ チラリ ン コ ウカンデ キテ …
OH ! キンノスケ ワタシ ウレシ オ マス
セーター キ ヤガッテ クレテ ワタシ ウレシ オ マス !
ちゃう わ これ お前 に 返そう と 思って たん や 誤解 す んな
キンノスケ ~!
待て 待て 待て … クリス ! おい !
ちゃう ん や 琴子 助けて くれ 琴子
何 が 違う の ~?
うわ ~ お前 くっつき すぎ やろ お前 離れろ …!
( 琴子 ) なんだか 金 ちゃん に も 春 が 来 そうな 予感
♪~
( 鼻歌 )
( 入江 紀子 ( のりこ )) あら 琴子 ちゃん 何 ファッションショー して る の ?
お 義母 ( かあ ) さん 実は 入江 君 と デート する んです !
まあ ! いい ~ わ ね !
そう いえば あなた 達 って ―
デート らしい デート って した こと なかった もの ね ~
そー な んです
おめでとう ~ 琴子 ちゃん ! よかった じゃない の
実は テスト 前 に 入江 君 から …
お前 が 見事 合格 したら お 祝い に デート しよう な …
って 言わ れた んです ~ キャッ !
サイン シータ イコール マイナス ルート 25 分 の 16
これ が マイナス 5 分 の 4 に なる でしょ
よって タンジェント シータ …
何 だ ?
ねえ 入江 君
( 直樹 ) 何 だ よ
合格 したら ご褒美 に デート して くれる ?
だ~か~ら お前 …!
ほら 何 か 楽しい 目標 が あった 方 が
勉強 に も 身 が 入る と 思う の よ ね !
それ に ほら ! 私達 って デート した こと ない じゃない ?
( 直樹 ) いつも 一緒に いる じゃない か
だけど 一緒に お出かけ して ない
( 直樹 ) お台場 だって 行った ろ ?
あれ は 入江 君 と 松本 さん の デート を つけて いった だけ …
そう よ ! 松本 さん と デート した くせ に ―
かわいい 妻 と デート して ない って それ って おかしく ない ?
ねえ 一度 くらい デート して みたい ! 入江 君 と
ねえ お 願い お 願い …
わかった ! わかった から … さっさと 覚えろ
本当 !?
わあ … やったあ ! 頑張る はい 頑張る !
で 何 覚え ん の ?
( 直樹 ) だから …
まあ お 兄ちゃん ったら やる じゃない !
( 琴子 ) でも 結構 忙しくて ―
二人 の 予定 が 合う 日 が なかなか …
で やっと 明日 !
明日 ?
( 琴子 ) はい !
あっ それ で デート の お 洋服 を 選んで た の ね
はい !
うわー もう 楽しみ ~
なんだか 私 まで ドキドキ して きちゃった
私 も ドキドキ して て ~
本当に よかった わ ね 合格 できて
はい ! 入江 君 が お医者様 私 は 看護師 …
一歩 夢 に 近づき ました
はあ ~ 素敵 !
でも 大変 だった でしょ ? お 勉強
あっ いや ~ たいした こと なかった って いう か
割と 簡単 だった って いう か …
( 直樹 ) へー
( 琴子 ) 入江 君 !
( 紀子 ) あら お 兄ちゃん
たいした こと なかった って ?
( 琴子 ) あっ いやあ まあ …
ふーん
( 琴子 ) 入江 君 おかえりなさい
あっ !
入江 君 ところで その デート な んだ けど …
じゃーん !
何 だ これ は
昨日 徹夜 で 考えた の
明日 は この スケジュール 通り の デート を お 願い し ます
徹夜 で ? 琴子 ちゃん 頑張った の ねえ ~
お 兄ちゃん は 本当に 幸せ者 ねえ !
そんな もの 作る ぐらい なら 看護師 に なる 勉強 を しろ !
うわ ー あら ~
秘密 です …
あっ お 兄ちゃん おはよう
( 直樹 ) おはよ
( 紀子 ) ええっ お 兄ちゃん ! まだ いた の ?
( 直樹 ) まだ いた の って …
( 紀子 ) だって 今日 デート でしょ ?―
何 のんびり して ん の よ !―
琴子 ちゃん とっくに 出かけた わ よ
あいつ の 言う 待ち合わせ って 昼 の 12 時 だ ぜ ?
えっ ?
( 紀子 ) あら … 出かける に は まだ 早い わねえ
舞い上がって んな 琴子 の 奴
あんなに 早く 出かけて どう する つもりな んだ か
って いう か …
同じ 家 に 住んで る の に なんで 待ち合わせ なんだ よ ?
♪~
よし ! ベスト ポジション
さて もっかい プラン の 復習 しよー っと
( 琴子 )11 時 30 分 ―
約束 より 30 分 も 早く 入江 君 待ち合わせ 場所 に 到着 !
ちょっと 早く 来 すぎ ちまった な
( 琴子 ) 私 を 待つ 入江 君 ―
ちょっぴり ソワソワ しちゃったり して …―
12 時 5 分 ―
待ち合わせ より 少し 遅れて 私 は 登場 !
入江 君 ごめん ね 待った ?
いや 俺 も 今 来た ところ だ
ホントに ごめん ね
お前 が 無事に 来て くれた から それ で いい
入江 君 …
ウフッ ウフフ …
これ よ ! これ よ これ …!
よし !
入江 君 早く 来 ない か な ~
あれ … 今日 って わかって る よ ね
どう せ かけて も 入江 君 出 ない し
でも … 何 か あった と したら …
事故 と か ? ああ もう どう しよう …
入江 君 に 何 か あったら 私 …
( 直樹 ) ここ で 何 して んだ ?
( 琴子 ) 入江 君 !
橋 の 上 だ ろ ? 待ち合わせ
入江 君 よかった ! 無事で
は ?
( 琴子 ) こんな ところ で 見て たって バレ たら 台無し !
あっ 入江 君 今 来た の ? 偶然 ~
( 直樹 ) ていうか …
お前 なんで 2 時間 以上 も 前 に 家出 て
そこ に 隠れて んだ よ ?
あ … バレ てた
12 時 に 橋 の 上って 言った の は お前 だろ ?
わからない 奴 だ な
だから それ は …
行く ぞ
( 琴子 ) 出足 を くじかれて しまった …―
ううん デート は これ から よ !―
夢 の デート へ レッツラゴー な の よ !
( 直樹 ) 俺 は アクション もの が いい かな
( 琴子 ) ううん もう 前売り 買って ある の
え ?
じゃーん !
「 エターナル ラブ 」 とっても ロマンチック な んです って ~
( すすり泣き )
入江 君 …
( 琴子 ) えっと … あっ ここ か よいしょ
よいしょ
( 琴子 ) 入江 君 の 手 …―
来る かな 来る かな …
( 寝息 )
入江 君 …
琴子
起きろ よ
もう ~ 入江 君 てば …
ん ?
映画 終わった ぞ ―
行く ぞ
わあ
前 から こういう 自然 の ある ところ ―
一緒に 来 たかった の ウフフ
♪~
ここ の 公園 と 言えば さ ここ で ボート に 乗った カップル って …
よし ! 入江 君 私達 も ボート に 乗ろう !
ほら 早く !―
ほら ほら 早く !―
すいませ~ん ボート お 願い し ます
( 係員 ) あっ 1 艘 400 円 に なり ます
( 琴子 ) はい
( 直樹 ) 琴子 ちょっと 待って
俺 なんか 飲み もん 買って くる よ
( 琴子 ) え ? 今 ?
ボート の 上 で 飲める だろ
すみません すぐ 戻り ます んで
あ … はい
入江 君 !
入江 君 まだ か なあ どこ まで 買い に 行った ん だろう
( 母親 ) 和彦 ( かずひこ ) ちゃん どうした の ?―
大丈夫 ? 大丈夫 ?
和彦 ちゃん … 和彦 ちゃん 大丈夫 ?―
どうした の ? ねえ 和彦 ちゃん !
和彦 ちゃん …
( 琴子 ) どうした ん です か ?
なんか この 子 が … 和彦 が 急に
( 琴子 ) 僕 大丈夫 ?―
苦しい ね ? お母さん ボタン 緩めて も いい です か ?
はい
はい
よいしょ …
よいしょ …
大丈夫 ? 大丈夫 ?
和彦 ちゃん …
( 直樹 ) 琴子 !
( 琴子 ) 入江 君 !
どうした ん です か ?
わからない んです
ちょっと 咳込んだ と 思ったら 止まら なくなっちゃって …
お子さん 喘息 持ち って 言わ れた こと は ?
( 母親 ) いえ … ない です
あ … あっち の ベンチ で 寝かせ た 方 が …
いや 上体 を 起こして ない と かえって 息苦しく なったり する
お母さん 後ろ から こう やって 支えて あげて ください
すぐに 救急車 呼んで
( 琴子 ) はい
僕 これ なめ られる ?
すいません あの …
5~6 歳 の 男の子 が 息苦し そうに して て …
楽 に なる から
( 母親 ) どう ?
( 医師 ) はい 吸って …―
はい 吐いて …
( 男の子 ) 来年 は バスケ の 試合 出 たい なあ
( 看護師 ) じゃあ 治療 頑張 ん なきゃ ね
うん !
どうも ありがとう ございました
お子さん 大丈夫 です か ?
今 は 先生 に 処置 して いただいて いて
だいぶ 落ち着いて …
ホントに 何て お礼 を 言ったら いい か
いえ
先生 も 早く 気付いて 連れて きて くれて よかった って
よかった …
それ で 先生 は ?
気管支 喘息 だろう って
そう です か
確かに ここ の とこ ずっと 咳 して た けど
風邪 だ と ばっかり …
風邪 が きっかけ で 喘息 に なる こと が あり ます
今 は 薬 で だいぶ コントロール できる ように なって き ました し
ちゃんと 治療 を 行えば 大丈夫 な 病気 です から
お母さん あんまり 心配 し ないで ください
あ … はい
( 琴子 ) 彼 医者 の 卵 な んです
あ …
ああっ そう な んです か !
本当に ありがとう ございました
( 琴子 ) さっき は ちょっと 驚いた
( 直樹 ) え ?
( 琴子 ) いつも クール な 入江 君 が あの お母さん の 親身 に なって て
当たり前 だろ
うん そう な んだ けど …
うん
( 直樹 ) 何だ よ
なんか …
頼れる お医者さん って 感じ だった
バーカ
でも さ 病気 の 子供 って たくさん いる んだ ね
( 直樹 ) ああ
うん でも さ …
入江 君 が お 医者 さん に なったら ―
そういう 子達 助けて あげ られる ね
簡単 に 言う な よ
入江 君 が お 医者 さん に なる こと で ―
助け られる 子供 が たっくさん いる と 思う
早く お 医者 さん に なら ない と ね
それ を 言う なら お前 こそ ちゃんと 看護 師 に なれ よ
それ は ご 心配 なく ! 3 年 後 立派な 看護 師 に なり ます から
( 直樹 ) お前 国家試験 に 受かん ないと ―
看護師 に なれ ない の 知って ん の か ?
え ? 試験 って まだ ある の !?
はぁ …
入江 君 待って …
なかなか … いい 看護師 やって た ぜ
ウフフ
( 琴子 ) ああ … やっぱり もう 終わ っちゃって る ね
( 直樹 ) ああ
( 係員 ) あれ ? あんたら …
すいません ボート って もう 無理 です か
おじさん 全部 見て た んだ ね
子供 助けて くれた から 特別 だ よー って
ああ
なんだか ちょっと 夢見て た デート と 違って た
いろいろ 頭 の 中 で プラン 立て ちゃって た けど
そんな 思い通り に いく デート なんて つまんない かも ね
そんな の なくった って 入江 君 と 二人 で いられ れば ―
幸せ な んだ もん ね
何 ?
お前 知ら ない の か ?
ここ の 公園 で ボート に 乗った カップル は 別れる らしい ぜ
えっ !
ここ を 守って る 弁天 様 が 女 だ から ―
カップル に ヤキモチ 焼いて 別れ させる ん だって さ
そっ そんな …!
おい ! 立つ なって
入江 君 それ 知って て …
どう する ? もう 乗 っちまった ぜ ?
なんで 乗る 前 に 教えて くれ なかった の ?
知って たら 乗らな …
こういう デート が し たかった ん だろ ?
俺 と … ボート で
え … 入江 君 どうして それ …
( 直樹 ) あと 何だ っけ な
映画館 で は 手 を 握りしめたり
待ち合わせ 場所 に 30 分 前 から 来て て ほしい とか
入江 君 まさか 全部 知って …
さあ どうかな
もお 信じらんない !
いつ 見た の ? ひどい ~!
俺 として は お前 の 計画 通り に 動く デート なんて 真っ平 だ けど
お前 が せっかく 徹夜 で 考えた プラン だから な
1 つ ぐらい 叶えて やら ない と な ―
どう する ?
くだらない ジンクス 信じて ボート 降りる か ?
入江 君 …
それとも …
♪~
♪~
( 琴子 ) いよいよ 看護 師 へ の 第 一 歩 が ―
ここ から 始まる の ね !
( 小倉 智子 ( おぐら ともこ )) よろしく ね
( 桔梗 幹 ( ききょう もとき )) 医学 科 の 入江 と は 無関係 の 入江 よね ?
( 品川 真里菜 ( しながわ まりな )・ 幹 ) きゃ ー !
( 琴子 ) ファンクラブ の 会員 番号 1071 番 だって
( 琴子 ) 私 …
エイッ ハッ
入江 君 の 奥さん な んだ から ~!
( 笑い声 )
( 幹 ) 医学部 コンパ セッティング し なさい よ
( 鴨狩 啓太 ( かもがり けいた )) こいつ は 俺 が 送る よ
( 直樹 ) 誰 だ お前