結婚 できない 男 シーズン 1-12: 幸せに なって 悪い か!? (1)
♪( クラシック )
( 信 介 ( しん すけ )) うん … まずは …
うん うん … ウ ~ ン
♪( ハミング )
( ドア チャイム )
誰 だ ?
また か
はい ( 勧誘 員 ) こんにちは
トウザイ 新聞 です
ゆうべ も 言い ました が 間に合って ます
ご 契約 いただく と 洗剤 と か いろいろ 差し上げて る んです が
ああ 後ろ の 人 新聞 取って ませ ん から
えっ ?
( ドア チャイム )
しつこい な まったく
ハァ … あの ね … あっ !
( みちる ) 契約 さ せ られちゃ った じゃ ないで す か
( 犬 の ほえる 声 )
うーん … 自己 責任 だろう そんな こと 言い に 来た の か ?
昨日 は ありがとう ございました ( 信 介 ) ああ いや … いや
… で ?
あっ … あの …
あっ … 私 …
そんなに 好き か ? ( みちる ) えっ ?
どうして そんな … ( 信 介 ) フフッ … そう か
あっ … 正直に 言い ます
最初 は あんまり 好きじゃ ない って いう か
どっち か と いう と 嫌いでした
まあ 俺 も そう だった な
でも 今 は あの … 逆 って いう か
どうして か よく 分か ん ない んです けど
好き … かも しれ ませ ん
それ じゃ
( ドア の 開閉 音 )
( 携帯 電話 の 着信 音 ) ( 夏美 ( なつみ )) ウーン !
( 着信 音 )
もしもし
言っちゃ い ました ( 夏美 ) うん ?
桑野 ( くわ の ) さん に “ 好きだ ” って
そう … で 桑野 さん は ?
あっ … リアクション 見る 余裕 なかった
ああ そう
何 か 言って ください
あっ … 頑張って
あっ … はい じゃ 失礼 し ます ( 夏美 ) それ じゃ
♪( クラシック )
~♪
( 英治 ( えいじ )) えっ ? テレビ 出演 です か
( 摩耶 ( ま や )) そう ! 夜 9 時 から の 「 News ( ニュース ) ビッグ 9」
欠陥 住宅 の 問題 に ついて リポート する 中 で
ちゃんと した 家 を 作る 建築 家 と して あなた の コメント が 欲しい ん だって
すごい じゃ ないで す か ! テレビ です よ テレビ
分かって る よ お前 テレビ ぐらい 俺 は 見 ない けど
いや 桑野 さん が 見 なくて も みんな 見て る んです よ
… で ? 出演 OK でしょう ?
まあ お前 ら が どうしても って 言う なら な
15% って 何 人 だ ?
4,900万 世帯 15%
1 世帯 当たり 1.5 人 と して
1,100… 飛んで 2万5,000 人 ?
え えっ
どう し ました ? ( 信 介 ) いや 別に
( 泣き声 ) ( 真理 ( まり )) 分かった から
( 真理 ) もう 元気 出して
どうした の ?
好きな 人 に 告白 して 断ら れた んです
( 和美 ( かずみ )) 二度と 人 を 好きに なったり し ませ ん
先生 女性 の 先輩 と して 何 か アドバイス して あげて ください
えっ ?
ああ … まあ 勇気 出して 告白 した んだ から いい じゃ ない
どうせ ダメ もと だ し ( 和美 ) えっ ?
ひどい ( 夏美 ) えっ ?
( 泣き声 ) ( 真理 ) ちょっと 待って !
あれ 和美 ちゃん ! ( 信 介 ) ほら 泣か せた
あっ …
あっ … どうぞ
( ため息 )
どう さ れ ました ?
なんか … 胃 が … ( 夏美 ) また 心配事 です か ?
ふだん あまり ない 体験 って いう の は
結構 ストレス に なる もん です ね
それ って … みちる ちゃん の こと です か ?
えっ ?
来た でしょう ? この 間
あっ … なんか 礼 と か いって
それ だけ じゃ ない でしょう ? ( 信 介 ) えっ ?
ハハッ … あんな こと 今更 分かりきって る のに
えっ ? ( 信 介 ) 犬 の 顔色 を 見れば 分かる
えー っと …
みちる ちゃん 何て 言った んです か ?
犬 が キュウリ が 好き だって
それ が 何 か ? ( 夏美 ) いえ
そんな こと より
あの … この 胃 の 痛み なんとか して ください よ
これ から テレビ に 出る んです ( 夏美 ) テレビ に 出る んです か ?
「 News ビッグ 9」 これ から 収録 な んです よ
そう な んです か すごい で すね
別に
でも … その シャツ で 出る んです か ?
何 か 問題 あり ます か ? ( 夏美 ) いえ … フフッ …
私 が どうこう 言う 問題 じゃ ないし ( 信 介 ) ダメな んです か ? これ
ねえ ?
どう しよう
( 電話 の 着信 音 ) もしもし …
はい つなげて ください あっ … 桑野 さん ?
メール ?
何で すか ? ( 信 介 ) どう です か ? この シャツ
えっ ? ああ …
もっと 明るい ほう が いい んじゃ ない んです か ?
ああ そう です か … じゃ また ( 電話 の 切れる 音 )
( 電話 の 着信 音 ) は いはい 来て ます よ
どう です か ?
う ~ ん … ちょっと 若 すぎ ませ ん ?
のち ほど ( 電話 の 切れる 音 )
ちょっと かわいらしく ない です か ?
フッ … あっ そう ( 電話 の 切れる 音 )
はい は い 来て ます よ 今 開け ます から
これ いい じゃ ないで す か !
明るい し こう 適度に フォーマル な 感じ で
なるほど ね
しかし なんで あなた に 指図 さ れ なきゃ いけない んだ ?
いつ 私 の 指図 聞け って 言い ました ?
これ が もし 全国 の 人 に 不評 だったら
あなた の せい です から ね ( 夏美 ) 知り ませ ん
フゥ …
ハァ … うん 悪く ない
フー !
♪~
~♪
( リポーター ) と いう わけで 最近 …
呼ば れて ない だろう が ( 棟梁 ) 一緒に 作った 仲間 でしょう
ねっ ? フフッ … ( 信 介 ) ちょっと 前 出る な よ
それでは こちら の 家 を 設計 さ れ ました ―
建築 家 の 桑野 さん に お 話 を お伺い し ます
やはり 家 を 建てる 場合 注文 主 の 方 と
打ち合わせ を 重ね ながら 作って いく もの な んです か ?
ええ … ( 棟梁 ) ああ ちょ …
お 金 を 出す の は 注文 主 の 方 です から ね
もちろん 意見 は 最大 限 に 重視 し ます
しかし 建築 家 の 個性 が 発揮 さ れて 初めて いい 家 が できる んです
私 の 場合 キッチン を 重視 した 設計 を して おり まして
その ポリシー を 貫く こと は
住む 人 の 幸せに つながる と 信じて い ます
ありがとう ございました ( 信 介 ) どうも
( スタッフ ) はい OK ( リポーター ) お 疲れ さ まで した
ああ っ … あの … 俺 … ( 信 介 ) ちょっと ジャマ す んな よ !
ジャマ って 何 だ よ ?
あんた の 取材 じゃ ねえ んだ !
俺 しゃべって ねえ じゃ ねえ か あっ ! なんて こと すんだ て め え
人 の … 一 張 羅 を ! この 野郎 !
えっ ? えっ ? もう 1 回 言って もらえ ます ?
だから みちる ちゃん の 気持ち
桑野 さん に 全然 伝わって ない みたい
ケン ちゃん の こと だ と 思って 聞いて た みたい よ
えっ ? ( 夏美 ) もしもし ?
ハァ … どう しよう … 夏美 さん 助けて ください
私 に どう しろ って ?
だから あの … 私 が どう 思って る か 桑野 さん に …
えっ ? メッセンジャー に なれ って ?
ダメです か ? ( 夏美 ) 自分 で 言い なさい よ
もう エネルギー 残って ませ ん
ハァ … じゃ 言う だけ よ フォロー と かし ない から
夏美 さん 優しい から 好きです
ハァ … それ じゃ ね
ハァ … ( みちる ) ハァ …
( 携帯 電話 の 着信 音 )
もしもし
あっ … 叔父さん お 久しぶりです
えっ 日本 に 帰って くる の ?
先生 ! どうした ん です か ?
あっ … いい … いいね いい 硬 さ だ ね うん
( 中川 ( なか がわ )) もう すぐだ ぞ ( 圭子 ( けいこ )) うん
( 育代 ( いくよ )) 桑野 家 で テレビ 出演 は あなた が 初めて ね
( 中川 ) 一族 の 誉れ だ な
( ゆみ ) 伯父ちゃん の こと 友達 に 自慢 する
( 中川 ) フフフ … ( 信 介 ) 大げさだ な
( リポーター ) 最近 自分 の こだわり を 追及 …
ああ っ ! 映った 映った ( 圭子 ) おお っ !
結構 男 前 じゃ ない か ( 圭子 ) フフッ … 全国 から ―
お 嫁 さん 候補 が 来る かも よ “ テレビ 見 ました ” と か 言って !
そういう こと も ある かしら ? ( 圭子 ) フフフッ …
ある かよ !
あの 帽子 かぶった 人 誰 ? ( 信 介 ) 無視 しろ
それでは こちら の 家 を 設計 さ れ ました ―
建築 家 の 桑野 さん に お 話 を お伺い し ます
( 信 介 ) お 金 を 出す の は 注文 主 の 方 です から ね
もちろん 意見 は 最大 限 に 重視 し ます
… と いう ように こだわり の 家 を 建てる 人 が いる 一方 で
建てた 家 が 欠陥 住宅 だった … ( 信 介 ) あれ ?
( 拍手 と 歓声 )
いやいや ちょっと ちょ … カット さ れ てるよ !
いい じゃ ない 少し くらい ねえ ?
いや このあと に 大事な 話し して る んだ から
( 育代 ) ウッ …
アッ … ( 信 介 ) おい どうした ?
なんか 胸 が … ( 圭子 ) お 母さん ?
( 信 介 ) おい ちょっと … ( 中川 ) ゆみ ちょっと ど いて
お 義母 さん 横 に なり ましょう ( 育代 ) あれ ?
お 母さん ? ( 信 介 ) 興奮 し すぎ だろう
圭 ちゃん 救急 車 ( 圭子 ) あっ … は … はい
( うめき声 )
一過性 の “ af ” です ね
不整 脈 です か ( 夏美 ) ええ
興奮 さ れた ようです ね … 今 は もう 脈拍 も 安定 して る ようです
じゃ 心配な いな ( 夏美 ) ええ
しばらく 安静に して れば 大丈夫です よ
( 圭子 ) ハァ … 良かった
( 育代 ) ああ … ねえ 何 か 飲み たい わ
分かった 買って くる ね 行こう ゆみ
( 夏美 ) あっ … 中川 先生 ちょっと いい です か ?
あの … 306 号 室 の 患者 さん の こと で
あっ はい ( 夏美 ) はい
お 大事に ( 育代 ) どうも
( 夏美 ) 前回 の 手術 の 所見 な んです けど
( 中川 ) ええ
ハァ … 心配 さ せ や がって
悪かった わ ね
まあ … 良かった よ
これ で 死ぬ の か なって 思ったら
やっぱり あなた の 結婚 の こと 考えちゃ った
そんなに 孫 の 顔 が 見 たい か ねえ ( 育代 ) バカ ね 孫 は 口実
あなた が 心配な の ( 信 介 ) 何 が ?
俺 の 心配 なんて し なくて いい でしょう ?
あなた は ホントの 独りぼっち を 知ら ない の よ
俺 は いつでも 独り だ よ ( 育代 ) 何だか んだ 言った って
近く に 誰 か いる でしょう ? いつも
でも ね 私 が 死んだら あなた の こと を
本気で 考えて くれる 人 は 誰 も い なく なる の よ
それ を 思う と やっぱり ね
どうぞ
ノック して ませ ん けど ( 夏美 ) 見えた んで
何 か ?
あの …
おふくろ ホントに 大丈夫な んでしょう か ?
ええ 軽い 不整 脈 なんで すぐ 退院 でき ます
ホントです ね ?
ウソ ついて どう する んです か
ハァ …
やっぱり お 母さん の こと 大切な んです ね
いや
俺 の 結婚 だけ が 心残り みたいな こ と 言う もん です から
まあ 死な ない なら
死な なくて も すれば いい じゃ ないで す か 結婚
誰 と ? ( 夏美 ) 知り ませ ん
余計 なお 世話です よ フフッ … それ じゃ
あの … ( 信 介 ) えっ ? 何 か ?
みちる ちゃん が … ( 信 介 ) えっ ?
あっ … テレビ 見 ました ( 信 介 ) フフッ … 見た んだ
さっき 控え室 で … フフッ … シャツ 似合って た じゃ ないで す か
… でしょう ? フフッ それ じゃ ( 夏美 ) お 疲れ さ まで した
( 指 を 鳴らす 音 )
えっ ? 引っ越し ?
うん 急に 叔父さん が アメリカ から 帰って くる こと に なって
あの 部屋 は 留守 の 間 だけ って 約束 だった から
( 沙織 ( さおり )) 新しい 部屋 は ? ( みちる ) うん これ から 探す
( 千鶴 ( ちづる )) ハァ … あの リッチな 部屋 と も お 別れ だ ね
庶民 に 逆戻り ? ( 英治 )… てこ と は
桑野 さん と も お 別れ か
うん まあ ね ( 沙織 ) あっ … ホッ と して ます ?
うん まあ ね ! フフッ … ねえ でも さ
新しい 部屋 の 隣 に 桑野 さん より すごい 変人 が いたり して フフッ …
( 英治 たち ) ない ない ( みちる ) ない よ ね
( 携帯 電話 の 着信 音 )
ちょっと ごめん
はい こんばんは
実は さっき 桑野 さん が 来た の ( みちる ) はい
ごめん 言え なかった
え えっ … ( 夏美 )… てい うか
やっぱり 自分 で 言う べきだ と 思う
ホントの 気持ち なら
そう です ね すいません でした ( 夏美 ) う うん
ハァ … なんで 桑野 さん なんか 好きに なっちゃ った んだろう ?
私 に 聞か ないで ( みちる ) はい
それ じゃ 失礼 し ます
大丈夫 ? ( 英治 ) ほら いっぱい つい てるよ
あれ ? もう トイレ 行って きた の ?
えっ ? ああ … 全部 使用 中 ( 沙織 ) ふ ー ん …
空耳 ? いや 確かに 聞いた
何 が ?
あの ね
みちる が …
( 英治 ・ 沙織 ) え えっ ?
( ウエートレス ) お 待た せ し ました ( 信 介 ) どうも
( 店員 ) スプーン 要り ませ ん し ポイント カード も あり ませ ん よ ね
はい
1,071 円 に なり ます
えっ ? いくら ? ( 店員 )1,071 円 です
( 店員 ) 何 か ? ( 信 介 ) いえ
ゆうべ の テレビ 見た ? ( 英治 ) ああ 見 ました
棟梁 が いい 仕事 して ました ね
でも あれ カット さ れて なかった ?
ああ ( 英治 ) そう な んです か ?
あれ じゃ 客 の 言いなり に 家 作って る みたいだろう
“ キッチン を 中心 に 発想 する って いう ポリシー を 大切に して る ”…
あの あと そういう 話 した んじゃ ない の ?
まあ そういう とこ だ ( 摩耶 ) フフッ …
でも あなた を 知って る 人 は ちゃんと 分かって る
それ で いい じゃ ない
まあ … あいつ は 分かって ない けど ね
ああ … すいません まだまだ 修業 が 足り ませ ん ね
それ より あの … みちる さん が 引っ越し する の 知って ます ?
えっ そう な の か ? ( 英治 ) そうなん ス よ
だから “ 近い うち 最後 で ”
“ みんな で あの 部屋 で 集まろう ” って 言って んです
私 も 行って いい ? なんか 楽し そう ( 英治 ) どうぞ
フフッ … ホント 群れる の が 好きな ヤツ ら だ ね
いや 桑野 さん も 来る んです よ ( 信 介 ) 遠慮 し とくよ