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北斗の拳 (Fist of the North Star), Hokuto no Ken (Fist of the North Star) Episode 64

Hokuto no Ken ( Fist of the North Star ) Episode 64

( ナレーション ) 2000 年 の 歴史 を 刻み 受け継が れ て き た

恐るべき 暗殺 拳 が あった

その 名 を 北斗 神 拳 ( ほ く と しんけん ) !

天空 に 連なる 七 つ の 星 の もと ―

一子 相 伝 の 北斗 神 拳 を 巡って 悲劇 は 繰り返さ れる

♪ ~

~ ♪

( ナレーション ) ケンシロウ は

サウザー の 南 斗 鳳凰 拳 ( なんと ほうおう けん ) の 前 に 倒れ た

そして 聖 帝 十字 陵 ( せいてい じゅう じ りょう ) の 人 柱 と し て 捕らわれ の 身 と なった

だが レジスタンス の リーダー シュウ の 一 人 息子 の シバ が ―

ケンシロウ を 助け た

聖 帝 部隊 の 追っ手 が 迫って くる

シバ は 自ら 犠牲 に なる こと を 決意 し た

「 血 戦 シュウ 対 サウザー 仁 星 ( じんせい ) の 涙 に 愛 が 溺れる 」

何 だ ? 小僧

貴 様 が 奴 を 連れ出し や がった ん だ な

奴 を どこ へ 隠し た ?

言え 言わ ねえ と 命 は ねえ ぞ

フフン

ヘヘエ

おう

う おお お っ

ダ ダイナマイト だ

( 驚く 声 )

う わ っ

ダイナマイト だ !

( 爆発 音 )

( ケンシロウ ) シバ !

シバー っ !

俺 は ―

シュウ だけ で なく ―

その 息子 に まで 命 を …

シバ

ご ふ っ ぐ わ っ

ここ で 死 … 死 ん で は なら ぬ

シュウ に … シュウ に …

( ケンシロウ の うめき声 )

( リン ) あ あっ

( バット ) 気 が つい た ぜ

リン バット

はっ

あっ ケン まだ 起き ちゃ ダメ

( ケンシロウ の 痛 がる 声 )

( ケンシロウ ) こ これ は …

これ は お前 たち が ?

う うん

( バット ) 俺 たち が ケン を この 基地 の 近く で 見つけ た 時 は ―

もう 手当て さ れ て て 包帯 も 巻か れ て た ん だ

では 誰 が ?

一体 誰 が ?

よかった わ ね ケン が 見つかって

ラオウ 様 仰せ の とおり ケンシロウ を …

( ラオウ ) うむ

しかし これ で よろしい の でしょ う か ?

( ラオウ ) よい

ケンシロウ に は まだ やって もらわ ね ば なら ぬ こと が ある

シュウ

( シュウ ) 気 が つい た か

シ シバ は ?

見事 に 散った

骨 の かけら も 見つから ぬ ほど に

すま ぬ

俺 に は 言葉 すら 見つから ん

( シュウ ) 褒め て やって くれ

私 も 今 我 が 息子 シバ を 褒め て い た ところ だ

お前 は 何 も 気 に する 必要 は ない

シバ に も 仁 ( じん ) の 星 の 血 が 流れ て い た

私 は シバ を 誇り に 思って いる

シュウ

うん ?

誰 だ ?

基地 の シュウ 様 から 食料 が 届 い た

しばらく ここ に とどまり 村 を 守る よう に と の 命令 だ

おお そう か

ご 苦労 入って くれ

フッ

フフッ

シュウ 様 から 食料 が 届 い た ぞ

お お っ

そい つ は すげ え や

( 兵士 たち ) よい し ょっ

( レジスタンス の 喜ぶ 声 )

久しぶり に うまい もの が 食える な

( 笑い声 ) ( 隊員 ) 楽しみ だ な

おお っ ?

( 隊員 ) そりゃ あ どう も どう も

どう し た ?

う おりゃ あ

は あっ !

う わ っ サ サウザー の 部隊 だ

しまった ワナ だ

う が ー っ

ぐ あー っ

( レジスタンス の 悲鳴 )

サウザー 様 先遣 隊 が 成功 し た よう です

レジスタンス の 奴 ら を 絞り 上げ れ ば ―

シュウ の 基地 の 場所 は すぐ に 分かり ます

我ら 大 部隊 相手 で は ゲリラ も 降伏 する しか あり ます まい

( サウザー ) フフフ

シュウ の 本隊 を 攻め落とす 前 に 村 の 女 子供 100 人 を 人質 に しろ

残り の 者 は すべて 殺せ

う お っ

( サウザー ) 情け を かける な

聖 帝 サウザー に 逆らう 者 は 降伏 すら 許さ ぬ

( 兵士 たち ) は は あっ

うん ?

ん っ ?

うん っ

あそこ だ あそこ が シュウ の 秘密 基地 だ

う お ー っ !

( 隊員 ) シュウ 様 ー っ !

シュウ 様 ー っ !

シュウ 様 サウザー の 大 部隊 が こちら へ 攻め て き ます

何 ? ついに この 基地 を 嗅ぎつけ た か

あ あっ

ケン 大変 よ 起き て 早く 起き て

( シュウ ) その 体 で 戦う の は 無理 だ

えっ ?

ケン に は 眠り 薬 を 飲ま せ て ある

眠り 薬 ?

強力 な 眠り 薬 だ いくら ケン でも 目 を 覚ます まい

リン

バット

はい

2 人 に 頼み が ある

( バット ) 何 でしょ う ?

うむ

( リン ) へ えー こんな 所 に 地下 水道 が ある なんて

信じ られ ねえ な

( シュウ ) 用意 は でき た ぞ

ここ を まっすぐ に 下って いけ ば きっと 逃げき れる はず だ

シュウ

よい か リン バット ケン が 目覚め たら 伝え て くれ

この 拳 に 私 や そして 不幸 な 時代 に 生きる 子供 たち の ―

悲願 が 懸かって いる こと を

初めて 会った 時 の お前 は ―

シバ と 同じ ぐらい の 年 で あった ろうか

ケンシロウ

一目 で も お前 の 成長 し た 姿 を 目の当たり に 見 たかった

たとえ この 身 は 死 す と も ―

我ら 親子 は 南 斗 の 星 と なり お前 を 見 て いる ぞ

ケンシロウ 頼む

さらば だ

( リン ) シュウ

シュウ 死な ない で

どんな こと が あって も 絶対 死 ん じゃ ダメ

死 ん じゃ ダメ よ シュウ

大丈夫 だ リン

お前 の 涙 が 私 を いっそう 強く する だ ろ う

シュウ

( バット ) リン 泣 い ちゃ ダメ だ 泣 い ちゃ … う う う

行く ぞ ! リン

さあ

うん !

シュウ 約束 よ

絶対 死 ん じゃ ダメー っ

死 ん じゃ ダメ よ ー

死 ん じゃ ダメ よ ー っ !

来 た ぞ

ひるむ な 徹底 的 に 戦え

来る なら 来 て みろ

よ ー し 人質 を 連れ て こい

フフ フフ フッ

う う っ クソッ

あ あっ

ぐ あー っ

ママ 恐い よ お

お ー ら 人質 ども みんな ここ へ 並べ

オラ ぐずぐず する な ウヘヘ ヘヘ

う う クソ お っ

お お っ

( 兵士 ) ハハハハ ハハ 抵抗 すれ ば 人質 は 皆殺し だ

ウソ だ と 思う なら … フフフフフ その 証拠 を 見せ て やる

おい 女 その ガキ の うち どちら か を 差し出せ

何 を ? 2 人 と も 私 の 大事 な 子供 です

殺し て いい の は どっち か なあ ?

やめ て え

( 子供 たち ) ママ 怖い よ お

( 笑い声 )

( 母親 ) あ あー やめ て ください 子供 を 返し て ください

( 子供 たち の 泣き声 )

( 母親 ) 子供 を 返し て

うる せ え !

あ あっ !

やめろ ー っ

ギャアギャア うる せ え ガキ だ

いい か ? 見 て ろ 両方 と も 殺し て やる ぜ

( 子供 たち ) ママー っ 助け て ー っ

ハハハハハ おお っ ?

何 っ ?

ふ が っ

が あ ば ああ

あっ シュウ 様

シュウ 様

サウザー

フフフフフ ついに 出 て き た か ドブ ネズミ の リーダー め

だが お前 に 俺 は 倒 せ ない

俺 の 星 は 極 星 ( きょく せい )

他 の 星 は 俺 の 周り を 回る 惑星 に すぎ ぬ

たとえ 貴 様 を 倒 せ なく と も 阿 修羅 ( あしゅ ら ) と なって 戦 お う

この 命 尽きる まで

フッ

フフフフフフフ よか ろ う

南 斗 白鷺 拳 ( はく ろけん ) の 最期 この 目 で 見 届け て くれる わ

おお っ ?

フフフフフフフ

( 兵士 ) フハハハハハ 貴 様 は 耳 で 敵 の 気配 を 知る

その 耳 を 乱さ れ て 果たして 勝ち 目 が ある かな ?

フフフハハハハ

フハハハ 死 ね ー っ

ほりゃ っ

しゃ お ー っ

とりゃ ー っ

と あっ !

南 斗 烈 脚 斬 陣 ( れ っき ゃ く ざん じん ) !

う う う な なぜ 奴 ら の い 位置 が 分かった ん だ ?

敵 の 動き を 知る の は 目 でも 耳 で も ない

私 は 心 で 気配 を 見切る

( 兵士 ) ならば これ なら どう だ ?

( 兵士 たち ) う う う ー っ

( シュウ ) しょ あー っ

と や ー っ

とりゃ っ

しょ あー っ

あっ サウザー 様

( シュウ ) サウザー 覚悟 !

は あっ !

う う う っ

( サウザー ) フフ フフ フフ フフ

惜しい な

ぐ っ くう う う

( サウザー ) フフフフフ

フフ フフ フフ フフ

フフ フフ フフ フフ フフ

さあ もう 一 度 突 い て みろ

何 ?

フフ フフ

貴 様 に 100 人 の 人質 の 命 を 見捨てる こと が できる かな ?

は あっ

( 女性 たち ) シュウ 様

シュウ 様 シュウ 様

みんな …

さあ 突く なら 突け 俺 は 抵抗 せ ぬ

この 俺 を 倒す こと が 貴 様 の 悲願

ケンシロウ で すら かなわなかった この 俺 を 倒 せる の だ

フフ フフ 二 度 と ない チャンス だ

( 女性 たち ) シュウ 様 シュウ 様

シュウ 様 私 たち の こと は 忘れ て

サウザー を … サウザー を 倒し て ください

( 女性 たち ) サウザー を 倒し て シュウ 様

仁 の 星 と は 悲しい 星 だ な

( シュウ ) くっ く …

フフ フフ フフ

フフ フフ フフ フフ

ぐ わ ー っ

ここ まで だ シュウ

う わ っ

う あ あっ

あ あー っ

シュウ 様

騒ぐ な !

う う っ ぐ ぐ っ …

あ あっ

( サウザー の 笑い声 )

( サウザー ) 南 斗 白鷺 拳 の 奥義 は 足技 に ある

貴 様 の 足 の 筋 を 斬った これ で お前 の 拳法 は 二 度 と 使え まい

( 兵士 ) よ ー し シュウ さえ い なけ れ ば 勝った も 同然

一気に 攻め込み 皆殺し に しろ

待て !

サウザー それでは 約束 が 違う

フフ フフ 貴 様 が 助け た の は ここ に いる 人質 100 人 のみ

全員 を 助ける と 言った 覚え は ない

( シュウ ) サウザー 貴 様 !

( サウザー ) 帝王 を 支え て いる の は 情け で は ない

俺 は アリ の 反逆 も 許さ ぬ 一 度 でも 俺 に 逆らった 者 は 皆殺し だ

シュウ 仁 の 星 が いかに 輝 こ う と も ―

貴 様 1 人 の 力 で は 人 を 助け 世 を 救う こと など でき ぬ の だ

連れ て いけ

貴 様 に ふさわしい 死に 方 を 用意 し て ある

う う っ サウザー っ !

俺 は 聖 帝 ! 愛 も 情け も 要ら ぬ

ハッ ハハハハ ハハ …

ケンシロウ 聞け ! 我 が 魂 の 叫び を

ケンシロウ !

ケン シロ ウー っ !

( リン ) あ あっ ( バット ) どう し た ? リン

今 何 か 聞こえ た よう な

え えっ ?

( 聖 帝 軍兵 の 雄 たけ び )

( 人々 の 悲鳴 )

( サウザー の 笑い声 )

( 荒い 息 )

さあ 早く ここ から 逃げる ん だ

今 なら ケンシロウ さん に 追い つける かも しれ ない

早く 行け

うん

さあ

あっ

( 走る 音 )

はっ

パパ

パパ

早く 行け !

ぐ あー っ

パパ !

( 兵士 ) こんな 所 に 逃げ道 が あった の か

ヘヘヘ 人 っ子 一 人 逃がす わけ に は いか ねえ

この ガキ ども どう する ?

( 兵士 ) 面倒 くせ え 殺し ち まえ

それ も そう だ な

どうせ 生き て た って しょうが ねえ ガキ ども だ

( おびえる 声 )

ヘヘヘ 念仏 でも 唱えろ

うーん ? バカ やめろ よ 気持ち 悪 ( わり ) いな

俺 は そんな 趣味 は ね え ん だ よ

うん ? う っ !

う わ っ

が っ ご あ

( 兵士 たち ) 何 だ ? 何 か あった の か ?

( 水 を かき 分けて 歩く 音 )

うん 何 だ ? 誰 か 来る ぞ

や やれ え

おお

う お っ

ば ぱあ っ

ど ぅ お !

( ケンシロウ ) シュウ が … シュウ が 俺 を 呼 ん で いる

俺 を 呼 ん で いる

俺 を 呼 ん で いる !

シュウ が 呼 ん で いる !

♪ ~

~ ♪

( ナレーション ) シュウ が 聖 帝 サウザー の 手 に 落ち た

極 星 の 男 サウザー は 一体 何 を たく らん で いる の か ?

次回 北斗 の 拳

「 血 の 十字 陵 ― 」

「 シュウ その 涙 は 俺 の 心 で 受け止めよ う 」

( ケンシロウ ) 乱世 の 怒り が 俺 を 呼ぶ


Hokuto no Ken ( Fist of the North Star ) Episode 64 Hokuto no Ken (Fist of the North Star) Episode 64

( ナレーション ) 2000 年 の 歴史 を 刻み 受け継が れ て き た なれーしょん|とし||れきし||きざみ|うけつが||||

恐るべき 暗殺 拳 が あった おそるべき|あんさつ|けん||

その 名 を 北斗 神 拳 ( ほ く と しんけん ) ! |な||ほくと|かみ|けん||||

天空 に 連なる 七 つ の 星 の もと ― てんくう||つらなる|なな|||ほし||

一子 相 伝 の 北斗 神 拳 を 巡って 悲劇 は 繰り返さ れる いちこ|そう|つたい||ほくと|かみ|けん||めぐって|ひげき||くりかえさ|

♪ ~

~ ♪

( ナレーション ) ケンシロウ は なれーしょん||

サウザー の 南 斗 鳳凰 拳 ( なんと ほうおう けん ) の 前 に 倒れ た ||みなみ|と|ほうおう|けん|||||ぜん||たおれ|

そして 聖 帝 十字 陵 ( せいてい じゅう じ りょう ) の 人 柱 と し て 捕らわれ の 身 と なった |せい|みかど|じゅうじ|りょう||||||じん|ちゅう||||とらわれ||み||

だが レジスタンス の リーダー シュウ の 一 人 息子 の シバ が ― |||りーだー|||ひと|じん|むすこ|||

ケンシロウ を 助け た ||たすけ|

聖 帝 部隊 の 追っ手 が 迫って くる せい|みかど|ぶたい||おって||せまって|

シバ は 自ら 犠牲 に なる こと を 決意 し た ||おのずから|ぎせい|||||けつい||

「 血 戦 シュウ 対 サウザー 仁 星 ( じんせい ) の 涙 に 愛 が 溺れる 」 ち|いくさ||たい||しとし|ほし|||なみだ||あい||おぼれる

何 だ ? 小僧 なん||こぞう

貴 様 が 奴 を 連れ出し や がった ん だ な とうと|さま||やつ||つれだし|||||

奴 を どこ へ 隠し た ? やつ||||かくし|

言え 言わ ねえ と 命 は ねえ ぞ いえ|いわ|||いのち|||

フフン

ヘヘエ

おう

う おお お っ

ダ ダイナマイト だ |だいなまいと|

( 驚く 声 ) おどろく|こえ

う わ っ

ダイナマイト だ ! だいなまいと|

( 爆発 音 ) ばくはつ|おと

( ケンシロウ ) シバ !

シバー っ !

俺 は ― おれ|

シュウ だけ で なく ―

その 息子 に まで 命 を … |むすこ|||いのち|

シバ

ご ふ っ ぐ わ っ

ここ で 死 … 死 ん で は なら ぬ ||し|し|||||

シュウ に … シュウ に …

( ケンシロウ の うめき声 ) ||うめきごえ

( リン ) あ あっ りん||

( バット ) 気 が つい た ぜ ばっと|き||||

リン バット りん|ばっと

はっ

あっ ケン まだ 起き ちゃ ダメ |けん||おき||だめ

( ケンシロウ の 痛 がる 声 ) ||つう||こえ

( ケンシロウ ) こ これ は …

これ は お前 たち が ? ||おまえ||

う うん

( バット ) 俺 たち が ケン を この 基地 の 近く で 見つけ た 時 は ― ばっと|おれ|||けん|||きち||ちかく||みつけ||じ|

もう 手当て さ れ て て 包帯 も 巻か れ て た ん だ |てあて|||||ほうたい||まか|||||

では 誰 が ? |だれ|

一体 誰 が ? いったい|だれ|

よかった わ ね ケン が 見つかって |||けん||みつかって

ラオウ 様 仰せ の とおり ケンシロウ を … |さま|おおせ||||

( ラオウ ) うむ

しかし これ で よろしい の でしょ う か ?

( ラオウ ) よい

ケンシロウ に は まだ やって もらわ ね ば なら ぬ こと が ある

シュウ

( シュウ ) 気 が つい た か |き||||

シ シバ は ?

見事 に 散った みごと||ちった

骨 の かけら も 見つから ぬ ほど に こつ||||みつから|||

すま ぬ

俺 に は 言葉 すら 見つから ん おれ|||ことば||みつから|

( シュウ ) 褒め て やって くれ |ほめ|||

私 も 今 我 が 息子 シバ を 褒め て い た ところ だ わたくし||いま|われ||むすこ|||ほめ|||||

お前 は 何 も 気 に する 必要 は ない おまえ||なん||き|||ひつよう||

シバ に も 仁 ( じん ) の 星 の 血 が 流れ て い た |||しとし|||ほし||ち||ながれ|||

私 は シバ を 誇り に 思って いる わたくし||||ほこり||おもって|

シュウ

うん ?

誰 だ ? だれ|

基地 の シュウ 様 から 食料 が 届 い た きち|||さま||しょくりょう||とどけ||

しばらく ここ に とどまり 村 を 守る よう に と の 命令 だ ||||むら||まもる|||||めいれい|

おお そう か

ご 苦労 入って くれ |くろう|はいって|

フッ

フフッ

シュウ 様 から 食料 が 届 い た ぞ |さま||しょくりょう||とどけ|||

お お っ

そい つ は すげ え や

( 兵士 たち ) よい し ょっ へいし||||

( レジスタンス の 喜ぶ 声 ) ||よろこぶ|こえ

久しぶり に うまい もの が 食える な ひさしぶり|||||くえる|

( 笑い声 ) ( 隊員 ) 楽しみ だ な わらいごえ|たいいん|たのしみ||

おお っ ?

( 隊員 ) そりゃ あ どう も どう も たいいん||||||

どう し た ?

う おりゃ あ

は あっ !

う わ っ サ サウザー の 部隊 だ ||||||ぶたい|

しまった ワナ だ |わな|

う が ー っ ||-|

ぐ あー っ

( レジスタンス の 悲鳴 ) ||ひめい

サウザー 様 先遣 隊 が 成功 し た よう です |さま|せんけん|たい||せいこう||||

レジスタンス の 奴 ら を 絞り 上げ れ ば ― ||やつ|||しぼり|あげ||

シュウ の 基地 の 場所 は すぐ に 分かり ます ||きち||ばしょ||||わかり|

我ら 大 部隊 相手 で は ゲリラ も 降伏 する しか あり ます まい われら|だい|ぶたい|あいて|||げりら||こうふく|||||

( サウザー ) フフフ

シュウ の 本隊 を 攻め落とす 前 に 村 の 女 子供 100 人 を 人質 に しろ ||ほんたい||せめおとす|ぜん||むら||おんな|こども|じん||ひとじち||

残り の 者 は すべて 殺せ のこり||もの|||ころせ

う お っ

( サウザー ) 情け を かける な |なさけ|||

聖 帝 サウザー に 逆らう 者 は 降伏 すら 許さ ぬ せい|みかど|||さからう|もの||こうふく||ゆるさ|

( 兵士 たち ) は は あっ へいし||||

うん ?

ん っ ?

うん っ

あそこ だ あそこ が シュウ の 秘密 基地 だ ||||||ひみつ|きち|

う お ー っ ! ||-|

( 隊員 ) シュウ 様 ー っ ! たいいん||さま|-|

シュウ 様 ー っ ! |さま|-|

シュウ 様 サウザー の 大 部隊 が こちら へ 攻め て き ます |さま|||だい|ぶたい||||せめ|||

何 ? ついに この 基地 を 嗅ぎつけ た か なん|||きち||かぎつけ||

あ あっ

ケン 大変 よ 起き て 早く 起き て けん|たいへん||おき||はやく|おき|

( シュウ ) その 体 で 戦う の は 無理 だ ||からだ||たたかう|||むり|

えっ ?

ケン に は 眠り 薬 を 飲ま せ て ある けん|||ねむり|くすり||のま|||

眠り 薬 ? ねむり|くすり

強力 な 眠り 薬 だ いくら ケン でも 目 を 覚ます まい きょうりょく||ねむり|くすり|||けん||め||さます|

リン りん

バット ばっと

はい

2 人 に 頼み が ある じん||たのみ||

( バット ) 何 でしょ う ? ばっと|なん||

うむ

( リン ) へ えー こんな 所 に 地下 水道 が ある なんて りん||||しょ||ちか|すいどう|||

信じ られ ねえ な しんじ|||

( シュウ ) 用意 は でき た ぞ |ようい||||

ここ を まっすぐ に 下って いけ ば きっと 逃げき れる はず だ ||||くだって||||にげき|||

シュウ

よい か リン バット ケン が 目覚め たら 伝え て くれ ||りん|ばっと|けん||めざめ||つたえ||

この 拳 に 私 や そして 不幸 な 時代 に 生きる 子供 たち の ― |けん||わたくし|||ふこう||じだい||いきる|こども||

悲願 が 懸かって いる こと を ひがん||かかって|||

初めて 会った 時 の お前 は ― はじめて|あった|じ||おまえ|

シバ と 同じ ぐらい の 年 で あった ろうか ||おなじ|||とし|||

ケンシロウ

一目 で も お前 の 成長 し た 姿 を 目の当たり に 見 たかった いちもく|||おまえ||せいちょう|||すがた||まのあたり||み|

たとえ この 身 は 死 す と も ― ||み||し|||

我ら 親子 は 南 斗 の 星 と なり お前 を 見 て いる ぞ われら|おやこ||みなみ|と||ほし|||おまえ||み|||

ケンシロウ 頼む |たのむ

さらば だ

( リン ) シュウ りん|

シュウ 死な ない で |しな||

どんな こと が あって も 絶対 死 ん じゃ ダメ |||||ぜったい|し|||だめ

死 ん じゃ ダメ よ シュウ し|||だめ||

大丈夫 だ リン だいじょうぶ||りん

お前 の 涙 が 私 を いっそう 強く する だ ろ う おまえ||なみだ||わたくし|||つよく||||

シュウ

( バット ) リン 泣 い ちゃ ダメ だ 泣 い ちゃ … う う う ばっと|りん|なき|||だめ||なき|||||

行く ぞ ! リン いく||りん

さあ

うん !

シュウ 約束 よ |やくそく|

絶対 死 ん じゃ ダメー っ ぜったい|し||||

死 ん じゃ ダメ よ ー し|||だめ||-

死 ん じゃ ダメ よ ー っ ! し|||だめ||-|

来 た ぞ らい||

ひるむ な 徹底 的 に 戦え ||てってい|てき||たたかえ

来る なら 来 て みろ くる||らい||

よ ー し 人質 を 連れ て こい |-||ひとじち||つれ||

フフ フフ フッ

う う っ クソッ

あ あっ

ぐ あー っ

ママ 恐い よ お まま|こわい||

お ー ら 人質 ども みんな ここ へ 並べ |-||ひとじち|||||ならべ

オラ ぐずぐず する な ウヘヘ ヘヘ

う う クソ お っ ||くそ||

お お っ

( 兵士 ) ハハハハ ハハ 抵抗 すれ ば 人質 は 皆殺し だ へいし|||ていこう|||ひとじち||みなごろし|

ウソ だ と 思う なら … フフフフフ その 証拠 を 見せ て やる うそ|||おもう||||しょうこ||みせ||

おい 女 その ガキ の うち どちら か を 差し出せ |おんな||がき||||||さしだせ

何 を ? 2 人 と も 私 の 大事 な 子供 です なん||じん|||わたくし||だいじ||こども|

殺し て いい の は どっち か なあ ? ころし|||||||

やめ て え

( 子供 たち ) ママ 怖い よ お こども||まま|こわい||

( 笑い声 ) わらいごえ

( 母親 ) あ あー やめ て ください 子供 を 返し て ください ははおや||||||こども||かえし||

( 子供 たち の 泣き声 ) こども|||なきごえ

( 母親 ) 子供 を 返し て ははおや|こども||かえし|

うる せ え !

あ あっ !

やめろ ー っ |-|

ギャアギャア うる せ え ガキ だ ||||がき|

いい か ? 見 て ろ 両方 と も 殺し て やる ぜ ||み|||りょうほう|||ころし|||

( 子供 たち ) ママー っ 助け て ー っ こども||||たすけ||-|

ハハハハハ おお っ ?

何 っ ? なん|

ふ が っ

が あ ば ああ

あっ シュウ 様 ||さま

シュウ 様 |さま

サウザー

フフフフフ ついに 出 て き た か ドブ ネズミ の リーダー め ||だ|||||どぶ|ねずみ||りーだー|

だが お前 に 俺 は 倒 せ ない |おまえ||おれ||たお||

俺 の 星 は 極 星 ( きょく せい ) おれ||ほし||ごく|ほし||

他 の 星 は 俺 の 周り を 回る 惑星 に すぎ ぬ た||ほし||おれ||まわり||まわる|わくせい|||

たとえ 貴 様 を 倒 せ なく と も 阿 修羅 ( あしゅ ら ) と なって 戦 お う |とうと|さま||たお|||||おもね|しゅら|||||いくさ||

この 命 尽きる まで |いのち|つきる|

フッ

フフフフフフフ よか ろ う

南 斗 白鷺 拳 ( はく ろけん ) の 最期 この 目 で 見 届け て くれる わ みなみ|と|しらさぎ|けん||||さいご||め||み|とどけ|||

おお っ ?

フフフフフフフ

( 兵士 ) フハハハハハ 貴 様 は 耳 で 敵 の 気配 を 知る へいし||とうと|さま||みみ||てき||けはい||しる

その 耳 を 乱さ れ て 果たして 勝ち 目 が ある かな ? |みみ||みださ|||はたして|かち|め|||

フフフハハハハ

フハハハ 死 ね ー っ |し||-|

ほりゃ っ

しゃ お ー っ ||-|

とりゃ ー っ |-|

と あっ !

南 斗 烈 脚 斬 陣 ( れ っき ゃ く ざん じん ) ! みなみ|と|れつ|あし|き|じん||||||

う う う な なぜ 奴 ら の い 位置 が 分かった ん だ ? |||||やつ||||いち||わかった||

敵 の 動き を 知る の は 目 でも 耳 で も ない てき||うごき||しる|||め||みみ|||

私 は 心 で 気配 を 見切る わたくし||こころ||けはい||みきる

( 兵士 ) ならば これ なら どう だ ? へいし|||||

( 兵士 たち ) う う う ー っ へいし|||||-|

( シュウ ) しょ あー っ

と や ー っ ||-|

とりゃ っ

しょ あー っ

あっ サウザー 様 ||さま

( シュウ ) サウザー 覚悟 ! ||かくご

は あっ !

う う う っ

( サウザー ) フフ フフ フフ フフ

惜しい な おしい|

ぐ っ くう う う

( サウザー ) フフフフフ

フフ フフ フフ フフ

フフ フフ フフ フフ フフ

さあ もう 一 度 突 い て みろ ||ひと|たび|つ|||

何 ? なん

フフ フフ

貴 様 に 100 人 の 人質 の 命 を 見捨てる こと が できる かな ? とうと|さま||じん||ひとじち||いのち||みすてる||||

は あっ

( 女性 たち ) シュウ 様 じょせい|||さま

シュウ 様 シュウ 様 |さま||さま

みんな …

さあ 突く なら 突け 俺 は 抵抗 せ ぬ |つく||つけ|おれ||ていこう||

この 俺 を 倒す こと が 貴 様 の 悲願 |おれ||たおす|||とうと|さま||ひがん

ケンシロウ で すら かなわなかった この 俺 を 倒 せる の だ |||||おれ||たお|||

フフ フフ 二 度 と ない チャンス だ ||ふた|たび|||ちゃんす|

( 女性 たち ) シュウ 様 シュウ 様 じょせい|||さま||さま

シュウ 様 私 たち の こと は 忘れ て |さま|わたくし|||||わすれ|

サウザー を … サウザー を 倒し て ください ||||たおし||

( 女性 たち ) サウザー を 倒し て シュウ 様 じょせい||||たおし|||さま

仁 の 星 と は 悲しい 星 だ な しとし||ほし|||かなしい|ほし||

( シュウ ) くっ く …

フフ フフ フフ

フフ フフ フフ フフ

ぐ わ ー っ ||-|

ここ まで だ シュウ

う わ っ

う あ あっ

あ あー っ

シュウ 様 |さま

騒ぐ な ! さわぐ|

う う っ ぐ ぐ っ …

あ あっ

( サウザー の 笑い声 ) ||わらいごえ

( サウザー ) 南 斗 白鷺 拳 の 奥義 は 足技 に ある |みなみ|と|しらさぎ|けん||おうぎ||あしわざ||

貴 様 の 足 の 筋 を 斬った これ で お前 の 拳法 は 二 度 と 使え まい とうと|さま||あし||すじ||きった|||おまえ||けんぽう||ふた|たび||つかえ|

( 兵士 ) よ ー し シュウ さえ い なけ れ ば 勝った も 同然 へいし||-||||||||かった||どうぜん

一気に 攻め込み 皆殺し に しろ いっきに|せめこみ|みなごろし||

待て ! まて

サウザー それでは 約束 が 違う ||やくそく||ちがう

フフ フフ 貴 様 が 助け た の は ここ に いる 人質 100 人 のみ ||とうと|さま||たすけ|||||||ひとじち|じん|

全員 を 助ける と 言った 覚え は ない ぜんいん||たすける||いった|おぼえ||

( シュウ ) サウザー 貴 様 ! ||とうと|さま

( サウザー ) 帝王 を 支え て いる の は 情け で は ない |ていおう||ささえ|||||なさけ|||

俺 は アリ の 反逆 も 許さ ぬ 一 度 でも 俺 に 逆らった 者 は 皆殺し だ おれ||あり||はんぎゃく||ゆるさ||ひと|たび||おれ||さからった|もの||みなごろし|

シュウ 仁 の 星 が いかに 輝 こ う と も ― |しとし||ほし|||あきら||||

貴 様 1 人 の 力 で は 人 を 助け 世 を 救う こと など でき ぬ の だ とうと|さま|じん||ちから|||じん||たすけ|よ||すくう||||||

連れ て いけ つれ||

貴 様 に ふさわしい 死に 方 を 用意 し て ある とうと|さま|||しに|かた||ようい|||

う う っ サウザー っ !

俺 は 聖 帝 ! 愛 も 情け も 要ら ぬ おれ||せい|みかど|あい||なさけ||いら|

ハッ ハハハハ ハハ …

ケンシロウ 聞け ! 我 が 魂 の 叫び を |きけ|われ||たましい||さけび|

ケンシロウ !

ケン シロ ウー っ ! けん|||

( リン ) あ あっ ( バット ) どう し た ? リン りん|||ばっと||||りん

今 何 か 聞こえ た よう な いま|なん||きこえ|||

え えっ ?

( 聖 帝 軍兵 の 雄 たけ び ) せい|みかど|ぐんぴょう||おす||

( 人々 の 悲鳴 ) ひとびと||ひめい

( サウザー の 笑い声 ) ||わらいごえ

( 荒い 息 ) あらい|いき

さあ 早く ここ から 逃げる ん だ |はやく|||にげる||

今 なら ケンシロウ さん に 追い つける かも しれ ない いま|||||おい||||

早く 行け はやく|いけ

うん

さあ

あっ

( 走る 音 ) はしる|おと

はっ

パパ ぱぱ

パパ ぱぱ

早く 行け ! はやく|いけ

ぐ あー っ

パパ ! ぱぱ

( 兵士 ) こんな 所 に 逃げ道 が あった の か へいし||しょ||にげみち||||

ヘヘヘ 人 っ子 一 人 逃がす わけ に は いか ねえ |じん|っこ|ひと|じん|にがす|||||

この ガキ ども どう する ? |がき|||

( 兵士 ) 面倒 くせ え 殺し ち まえ へいし|めんどう|||ころし||

それ も そう だ な

どうせ 生き て た って しょうが ねえ ガキ ども だ |いき||||||がき||

( おびえる 声 ) |こえ

ヘヘヘ 念仏 でも 唱えろ |ねんぶつ||となえろ

うーん ? バカ やめろ よ 気持ち 悪 ( わり ) いな |ばか|||きもち|あく||

俺 は そんな 趣味 は ね え ん だ よ おれ|||しゅみ||||||

うん ? う っ !

う わ っ

が っ ご あ

( 兵士 たち ) 何 だ ? 何 か あった の か ? へいし||なん||なん||||

( 水 を かき 分けて 歩く 音 ) すい|||わけて|あるく|おと

うん 何 だ ? 誰 か 来る ぞ |なん||だれ||くる|

や やれ え

おお

う お っ

ば ぱあ っ

ど ぅ お !

( ケンシロウ ) シュウ が … シュウ が 俺 を 呼 ん で いる |||||おれ||よ|||

俺 を 呼 ん で いる おれ||よ|||

俺 を 呼 ん で いる ! おれ||よ|||

シュウ が 呼 ん で いる ! ||よ|||

♪ ~

~ ♪

( ナレーション ) シュウ が 聖 帝 サウザー の 手 に 落ち た なれーしょん|||せい|みかど|||て||おち|

極 星 の 男 サウザー は 一体 何 を たく らん で いる の か ? ごく|ほし||おとこ|||いったい|なん|||||||

次回 北斗 の 拳 じかい|ほくと||けん

「 血 の 十字 陵 ― 」 ち||じゅうじ|りょう

「 シュウ その 涙 は 俺 の 心 で 受け止めよ う 」 ||なみだ||おれ||こころ||うけとめよ|

( ケンシロウ ) 乱世 の 怒り が 俺 を 呼ぶ |らんせい||いかり||おれ||よぶ