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銀河英雄伝説, Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes) Episode 47 (1)

Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes ) Episode 47 (1)

宇宙 暦 799 年 帝国 暦 490 年 1 月 20 日

フェザーン に 進駐 し た ラインハルト の 元 に

ロイエンタール 上級 大将 が

イゼルローン 要塞 を 落とし た と の 報告 が 入った

ヤン ・ ウェン リー は 無事 息災 らしい な

やはり ヤン 提督 は 自ら 要塞 を 放棄 し た の です か

ロイエンタール から の 報告 は 客観 に 徹し て

自ら の 功績 を 美化 する こと が ない

凡将 なら ば あたかも 自分 たち の 力 で

攻め落とし た か の よう に 報告 し がち な もの だ が な

と いう こと は やはり ヤン 提督 の 狙い は

長 駆 し て 閣下 と の 直接 対決 に

持ち込む こと に ある と いう わけ です の ね

恐らく な …

だが ヤン が 戦場 に 着く より 同盟 の 命 運 が 尽きる 方 が

早い の で は ない か な いずれ に して も 出発 に 先立って

幸先 の いい こと だ

それ じゃあ 街 の 様子 を 見 て くる

少尉 銃 は 置 い てった 方 が いい でしょ う

検問 に 遭った とき かえって 怪しま れ ます

そう だ ね 頼む よ

しまった 銃 を …

いい かい ユリアン テロ リズム と 神秘 主義 が

歴史 を 建設 的 な 方向 に 動かし た こと は ない ん だ

そう だ 僕 は テロリスト じゃ ない

だが こんな 機会 は 二 度 と ない だ ろ う せめて この 目 で

ロー エン グラム 公 を 実際 に 見 て み たい

たった これ だけ の 警備

ロー エン グラム 公 は 華美 を 好ま ない と は 聞い て い た けど

あれ は 確か オーベル シュタイン 総 参謀 長

あれ が ロー エン グラム 公爵 か

マリネ スク さん

驚か せ た よう です な 失礼

それにしても どう です ? ロー エン グラム 公 の 実物 を

ご覧 に なって の ご 感想 は

とても かなわない な なるほど ね しかし

貴公子 然 と し て い ます が

彼 だって 生まれ ながら の 公爵 でも 宰相 で も なかった ん です よ

ロー エン グラム など と いう 大層 な 家名 も

伯爵 号 を 受け て から の こと で

それ まで は 貴族 と 言って も 名 ばかり の 貧乏 人 だった の です

何せ 彼 の 父親 は 娘 を 売って

ようやく その 後 の 人生 を 保障 さ れ た ほど です から …

娘 を 売った ? 当時 の 皇帝 の 皇宮 に

納め た わけ です が まあ 形式 は ともかく

実質 的 に は 売った と いって も よろしい でしょ う

だから ロー エン グラム 公 は その 父親 が 死ぬ まで

決して 許さ なかった そう です

しかし 本人 の そんな 気持ち と は 関係なく

ロー エン グラム 公 の 出世 は

姉 の 威光 の おかげ と いわ れ た もの です よ

事実 そう でも なけ れ ば 彼 の 覇道 の スタート ライン は

もっと ずっと 後ろ の 方 だった の は 確か でしょ う な

でも 僕 と 同じ 年 の とき に は

立派 に 武 勲 を 立て て い た わけ でしょ う ?

少尉 だって 武 勲 を 立て て おいで でしょ う

あっ もう 一 つ 言わ せ て もらう と

あなた と 同じ 年齢 の とき 後 の ミラクル ・ ヤン は

士官 学校 の 平凡 な 学生 に すぎ なかった はず です

それ に 比べ れ ば あなた の 方 が 1 歩 も 2 歩 も

先んじ て いらっしゃる マリネ スク さん

あなた は ヤン 提督 と ロー エン グラム 公 の

都合 の いい 点 ばかり を つまみ食い し て

僕 を けしかけよ う と し て いる よう に 思える けど

だ と し たら 無駄 だ ね もっと レベル の 低い 相手 だったら

僕 も おだて に 乗る かも しれ ない

でも ヤン 提督 や ロー エン グラム 公 に 比較 さ れ たら

多少 の うぬぼれ なんか 吹き飛 ん で しまう

逆 効果 です よ 落ち込む ばかり だ

けしかける よう に 聞こえ た と し たら 私 の 不徳 です な

私 と し て は 生まれ ながら の 英雄 だの 名将 だ の は い ない と

言い たかった だけ な の です が まあ それ 自体 出 すぎ て い ます な

いや 僕 の 方 こそ 言いすぎ た かも しれ ない

では お互いさま と いう こと に し て おき ます か

いや あ とんだ 時間 潰し を し まし た

実は 私 他 の お 客 に 会い に 行く ところ で し て ね

客 ? ええ 正直 な 話

あなた 方 だけ を 運 ん で い た の で は 採算 が 取れ ない の で ね

確か に … で どんな 客 です か ?

地球 教 の 司祭 です よ

いや あ もっと 偉く て 司教 だった かな

いずれ に して も 働か ず に お 説教 し て 食える 身分 の 男 です

どう です 少尉 ちょっと 足 を 伸ばし て

相乗り の 客 の 顔 を 見 て いき ませ ん か ?

いや あ 正直 な ところ その 客 に 会う の は

私 も 初めて でし て 実は 少し 腰 が 引け てる ん です よ

戦場 に おい て 閣下 を 倒す こと で

戦局 の 打開 を 図る ヤン 提督 の 狙い が

そこ に ある こと を 見抜 い て おいで な の に

やはり ご 自身 で 陣頭 に お立ち に なり ます の ?

フロイライン ・ マリーン ドルフ 私 は 覇者 たろう と 志し て き たし

それ を 実現 する ため に 1 つ の 掟 を 自分 自身 に 課し て き た

つまり 自ら 陣頭 に 立つ こと だ

かつて 戦って 倒し て き た 大 貴族 ども と 私 が 異なる 点 は

そこ に ある 兵士 たち が 私 を 支持 する 理由 も だ

あえて 申し上げ ます けど 閣下

どう か 無益 な 戦闘 を 避け て 帝都 へ お 帰り ください

フェザーン 回廊 は ミッターマイヤー 提督 に

イゼルローン 回廊 は ロイエンタール 提督 に

それぞれ お 任せ に なれ ば 一定 の 戦果 は 挙がり ま しょ う

閣下 は 後方 に あって 彼ら の もたらし た 果実 を

賞味 なされ ば よろしい か と 存じ ます

フロイライン 私 は 戦い たい の だ

ロー エン グラム 公 に とって は

戦う こと が 生きる こと その もの な の ね

この 方 から 戦う こと を 取り上げる の は

猛 きん を 鳥 かご に 閉じ込める よう な もの かも

しれ ない で も それ で は …

どうせ 宇宙 を この 手 に つかむ なら

手袋 越し で は なく 素手 に よって で あり たい と 思う の だ

デグスビィ 司教 猊下 で いらっしゃい ます な 地球 教 の …

その 日 ラインハルト が フェザーン を 進 発 する の と

入れ違い に 後続 の ビッテンフェルト

ファーレンハイト 両 提督 の 艦隊 が 到着 し た

両 艦隊 は ここ で 一 時 の 休養 の 後 に

同盟 領 へ の 侵攻 作戦 に 加わる こと に なって いる

同時に 元 の 自治 領主 付き 首席 補佐 官 で あり

帝国 駐在 の 高等 弁 務 官 で あった

ニコラス ・ ボルテック が 故国 の 地 を 踏み

ロー エン グラム 公 の 名 に よって 代理 総督 に 任じ られ た

何の こと は ない 帝国 軍 と 結託 し て や がった あの 売 国 奴 め

やつ は 立派 な フェザーン 人 だった の さ

この 国 じゃ 昔 から 言う だ ろ う

国 でも 親 でも 売り払え

ただし 出来る だけ 高く って な は っ は は は は

それ は そう かも しれ ん が 売る の は 得意 だ が

売ら れ て みる と 愉快 な もん じゃ ない ぜ

まったく だ だ が な 形式 的 と は いえ

一応 フェザーン 人 が 政治 的 な 代表 権 を 持った ん だ

民政 に 移行 し た だけ でも 少し は まし さ

そう は 言う が な 昔 から こう も 言う だ ろ う

自分 自身 の 足 で 立って 歩 けって な

ボルテック の やつ は 帝国 軍 の 押す 乳母 車 に 乗って る だけ だ ろ う

まったく だ 気 に 入ら ねえ な

それにしても ルビン スキー は どこ へ 消え た ん だ

帝国 軍 の 占領 やら ボルテック の 成り 上がり ぶり やら を

どこ で 手 を こまね い て 見 て いる ん だ

お前 が フェザーン から 脱出 さ せよ う と し て

いろいろ 工作 し て い た 地球 教 の 司教 に は

どうやら 拾う 神 が 見つかった よう で 結構 な こと だ な

何 の こと かしら いったい

お前 は 歌手 と し て も ダンサー と し て も

なかなか の もの だった が 芝居 が 下手 な の は

昔 から 変わら ん な

そう かしら … ルパート は

あなた の 最愛 の 息子 は あなた に 殺さ れる 寸前 まで

私 を 味方 だ と 信じ て い た わ

あれ は 大して センス の ある 観客 で は なかった

俳優 の 演技 を 観察 する より

自分 自身 の 紡ぎ 出し た 幻想 を 俳優 に 投影 し て

酔って しまう 質 だった から な

保険 を 掛け て おき たく も なる でしょ う よ

自分 の 運命 を 委ね て いる 相手 の こと を

多少 なり と も 考え れ ば ね

はっきり 言わ せ て いただく けど

私 が あなた の 息 子 殺し に 喜んで 加担 し た など と

思わ ない で いただき たい もの ね

後味 が 悪 いったら ありゃ し ない

お前 は 打算 から ルパート で は なく 私 を 選 ん だ だけ だ

今 の ところ その 打算 は 正しかった の だ から

今更 こぼし た ミルク を 嘆く こと も なか ろ う

こぼれ た ミルク は 親 牛 に そっくり だった わ よ

自分 だけ が 利口 だ と 思って 鼻持ち なら なかった わ

そう だ な あれ は 悪い ところ が 私 に 似 すぎ た

もう 少し 覇気 を 抑制 する 術 を 学 ん で い たら

早死に せ ず に 済 ん だ の だ が な

息子 を 教育 する の は 父親 の 義務 でしょ う

世間 一般 に は な だ が あれ は いずれ に して も

父親 を まね する べき で は なかった の だ

芸術 なり 学問 なり の 道 に 進め ば

いくら でも 援助 し て や れ た もの を

結局 は 自己 保存 が 優先 し た と いう わけ ね

だ と し たら 私 の 立場 も 分かる はず だ わ

分かって いる と も

私 に 限ら ず 人間 と いう もの は 自分 以下 の レベル の 者 は

理解 できる よう に なって いる の で な

いずれ に せよ 私 は 地球 教 など と いう 代物 と

手 を 切る つもり だ お前 の やった こと は

基本 的 に 私 の 目的 と 合致 する

だから 黙認 し た の だ

本当 に あなた たち 親子 は よく 似 て いる わ

いつ 見 て も 壮観 です ね

ええ 宇宙 船 や シャトル で

宇宙 に 上がる の と は 一味 違う でしょ う

フェザーン は 貿易 中継 地 です から ね

頻繁 な 船 の 出入り を まとも に やって い たら

経済 性 も よく ない し 大気 の 破壊 に も つながり ます し ね

その 点 この 軌道 エレベーター は 効率 が いい です から

もっとも あの 調子 じゃ あね

よろしい です か ロー エン グラム 公 の 出発 に 伴って

民間 航路 も 再開 さ れ まし た が

あくまで 帝国 方面 に 限って の こと です

当然 我々 は 帝国 領 へ 行く と 偽って

出航 する わけ です から その つもり で …

それでは 行き ます か

随分 簡単 に 出国 でき まし た ね

まあ いろいろ と 日頃 から 必要 経費 って やつ を

使って ます から ね それ に 事前 に 訴え 出 て おい た ん です よ


Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes ) Episode 47 (1) ginga|eiyuu|densetsu|legend|||galactic|heroes|episode

宇宙 暦 799 年 帝国 暦 490 年 1 月 20 日 うちゅう|こよみ|とし|ていこく|こよみ|とし|つき|ひ Universal Calendar 799,

フェザーン に 進駐 し た ラインハルト の 元 に ||しんちゅう|||||もと| Reports of Iserlohn Fortress falling to Senior Admiral Reuentahl came before Reinhard,

ロイエンタール 上級 大将 が |じょうきゅう|たいしょう|

イゼルローン 要塞 を 落とし た と の 報告 が 入った |ようさい||おとし||||ほうこく||はいった who had occupied Fezzan.

ヤン ・ ウェン リー は 無事 息災 らしい な ||||ぶじ|そくさい|| It seems Yang Wen-li is still in good health.

やはり ヤン 提督 は 自ら 要塞 を 放棄 し た の です か ||ていとく||おのずから|ようさい||ほうき||||| So, did Admiral Yang abandon the fortress of his own volition after all?

ロイエンタール から の 報告 は 客観 に 徹し て |||ほうこく||きゃっかん||てっし|

自ら の 功績 を 美化 する こと が ない おのずから||こうせき||びか||||

凡将 なら ば あたかも 自分 たち の 力 で ぼんしょう||||じぶん|||ちから| If he were a mediocre leader, his report would have made it sound as though they had captured it

攻め落とし た か の よう に 報告 し がち な もの だ が な せめおとし||||||ほうこく|||||||

と いう こと は やはり ヤン 提督 の 狙い は ||||||ていとく||ねらい| So Admiral Yang's aim

長 駆 し て 閣下 と の 直接 対決 に ちょう|か|||かっか|||ちょくせつ|たいけつ|

持ち込む こと に ある と いう わけ です の ね もちこむ|||||||||

恐らく な … おそらく| Most likely.

だが ヤン が 戦場 に 着く より 同盟 の 命 運 が 尽きる 方 が |||せんじょう||つく||どうめい||いのち|うん||つきる|かた| But even if Yang arrives at the battlefield, the fate of the Alliance may be sealed before that.

早い の で は ない か な いずれ に して も 出発 に 先立って はやい|||||||||||しゅっぱつ||さきだって

幸先 の いい こと だ さいさき||||

それ じゃあ 街 の 様子 を 見 て くる ||がい||ようす||み||

少尉 銃 は 置 い てった 方 が いい でしょ う しょうい|じゅう||お|||かた|||| Ensign, don't you think it would be better to leave your gun?

検問 に 遭った とき かえって 怪しま れ ます けんもん||あった|||あやしま|| It would look suspicious if you ran into an inspection and turned around.

そう だ ね 頼む よ |||たのむ|

しまった 銃 を … |じゅう| Damn, my gun...

いい かい ユリアン テロ リズム と 神秘 主義 が |||てろ|りずむ||しんぴ|しゅぎ| Listen Julian, terrorism and mysticism never lead history in a constructive direction.

歴史 を 建設 的 な 方向 に 動かし た こと は ない ん だ れきし||けんせつ|てき||ほうこう||うごかし||||||

そう だ 僕 は テロリスト じゃ ない ||ぼく||てろりすと|| Right, I'm not a terrorist.

だが こんな 機会 は 二 度 と ない だ ろ う せめて この 目 で ||きかい||ふた|たび||||||||め| But I'll never get a chance like this again, right?

ロー エン グラム 公 を 実際 に 見 て み たい |えん|ぐらむ|おおやけ||じっさい||み|||

たった これ だけ の 警備 ||||けいび This is it for security?

ロー エン グラム 公 は 華美 を 好ま ない と は 聞い て い た けど |えん|ぐらむ|おおやけ||かび||このま||||ききい||||

あれ は 確か オーベル シュタイン 総 参謀 長 ||たしか|||そう|さんぼう|ちょう Isn't that the General Chief of Staff, Oberstein?

あれ が ロー エン グラム 公爵 か |||えん|ぐらむ|こうしゃく| So, that's Duke Lohengramm.

マリネ スク さん Mr. Marinesk!

驚か せ た よう です な 失礼 おどろか||||||しつれい It seems I startled you. My apologies.

それにしても どう です ? ロー エン グラム 公 の 実物 を ||||えん|ぐらむ|おおやけ||じつぶつ| At any rate,

ご覧 に なって の ご 感想 は ごらん|||||かんそう|

とても かなわない な なるほど ね しかし That I can't compete with him at all.

貴公子 然 と し て い ます が きこうし|ぜん|||||| But regardless of how noble he may look,

彼 だって 生まれ ながら の 公爵 でも 宰相 で も なかった ん です よ かれ||うまれ|||こうしゃく||さいしょう|||||| even he wasn't born into being a duke or the prime minister.

ロー エン グラム など と いう 大層 な 家名 も |えん|ぐらむ||||たいそう||かめい| And though Lohengramm may be an esteemed family name,

伯爵 号 を 受け て から の こと で はくしゃく|ごう||うけ||||| until they received the title of count, they were poor folk who were nobles in name only.

それ まで は 貴族 と 言って も 名 ばかり の 貧乏 人 だった の です |||きぞく||いって||な|||びんぼう|じん|||

何せ 彼 の 父親 は 娘 を 売って なにせ|かれ||ちちおや||むすめ||うって At any rate, his father sold his own daughter,

ようやく その 後 の 人生 を 保障 さ れ た ほど です から … ||あと||じんせい||ほしょう|||||| though he only received just enough to secure his livelihood after that.

娘 を 売った ? 当時 の 皇帝 の 皇宮 に むすめ||うった|とうじ||こうてい||こうぐう| He sold his daughter?

納め た わけ です が まあ 形式 は ともかく おさめ||||||けいしき||

実質 的 に は 売った と いって も よろしい でしょ う じっしつ|てき|||うった||||||

だから ロー エン グラム 公 は その 父親 が 死ぬ まで ||えん|ぐらむ|おおやけ|||ちちおや||しぬ| Supposedly, that's why Duke Lohengramm refused to forgive his father, right up until the day he died.

決して 許さ なかった そう です けっして|ゆるさ|||

しかし 本人 の そんな 気持ち と は 関係なく |ほんにん|||きもち|||かんけいなく Well, regardless of his feelings,

ロー エン グラム 公 の 出世 は |えん|ぐらむ|おおやけ||しゅっせ| Duke Lohengramm's success in life is said to be thanks to his older sister's influence.

姉 の 威光 の おかげ と いわ れ た もの です よ あね||いこう|||||||||

事実 そう でも なけ れ ば 彼 の 覇道 の スタート ライン は じじつ||||||かれ||はどう||すたーと|らいん| In truth, without that,

もっと ずっと 後ろ の 方 だった の は 確か でしょ う な ||うしろ||かた||||たしか|||

でも 僕 と 同じ 年 の とき に は |ぼく||おなじ|とし|||| But he had performed splendid military deeds by the time he was my age, right?

立派 に 武 勲 を 立て て い た わけ でしょ う ? りっぱ||ぶ|いさお||たて||||||

少尉 だって 武 勲 を 立て て おいで でしょ う しょうい||ぶ|いさお||たて|||| You've done the same, haven't you, Ensign?

あっ もう 一 つ 言わ せ て もらう と ||ひと||いわ|||| And if you'll allow me to mention him, when he was your age,

あなた と 同じ 年齢 の とき 後 の ミラクル ・ ヤン は ||おなじ|ねんれい|||あと||||

士官 学校 の 平凡 な 学生 に すぎ なかった はず です しかん|がっこう||へいぼん||がくせい|||||

それ に 比べ れ ば あなた の 方 が 1 歩 も 2 歩 も ||くらべ|||||かた||ふ||ふ| Compared to that, you could say that you're already one or two steps ahead.

先んじ て いらっしゃる マリネ スク さん さきんじ|||||

あなた は ヤン 提督 と ロー エン グラム 公 の |||ていとく|||えん|ぐらむ|おおやけ|

都合 の いい 点 ばかり を つまみ食い し て つごう|||てん|||つまみぐい||

僕 を けしかけよ う と し て いる よう に 思える けど ぼく||||||||||おもえる| that are most convenient regarding Admiral Yang and Duke Lohengramm,

だ と し たら 無駄 だ ね もっと レベル の 低い 相手 だったら ||||むだ||||れべる||ひくい|あいて| then you're mistaken.

僕 も おだて に 乗る かも しれ ない ぼく||||のる|||

でも ヤン 提督 や ロー エン グラム 公 に 比較 さ れ たら ||ていとく|||えん|ぐらむ|おおやけ||ひかく||| But when being compared to Admiral Yang and Duke Lohengramm,

多少 の うぬぼれ なんか 吹き飛 ん で しまう たしょう||||ふきと||| even the tiniest amount of hubris will be blown away.

逆 効果 です よ 落ち込む ばかり だ ぎゃく|こうか|||おちこむ|| I'm afraid you've had the opposite effect. You've only made me feel down.

けしかける よう に 聞こえ た と し たら 私 の 不徳 です な |||きこえ|||||わたくし||ふとく|| If I sounded like I was trying to spur you on, then that's my fault.

私 と し て は 生まれ ながら の 英雄 だの 名将 だ の は い ない と わたくし|||||うまれ|||えいゆう||めいしょう|||||| I simply wished to say that there is nobody who is born a hero or a famous commander.

言い たかった だけ な の です が まあ それ 自体 出 すぎ て い ます な いい|||||||||じたい|だ|||||

いや 僕 の 方 こそ 言いすぎ た かも しれ ない |ぼく||かた||いいすぎ|||| No, I may have said too much myself.

では お互いさま と いう こと に し て おき ます か |おたがいさま||||||||| Well then, shall we leave it at that?

いや あ とんだ 時間 潰し を し まし た |||じかん|つぶし|||| My, I've certainly wasted some time.

実は 私 他 の お 客 に 会い に 行く ところ で し て ね じつは|わたくし|た|||きゃく||あい||いく||||| The truth is, I was actually on my way to meet another customer, you see.

客 ? ええ 正直 な 話 きゃく||しょうじき||はなし Customer?

あなた 方 だけ を 運 ん で い た の で は 採算 が 取れ ない の で ね |かた|||うん||||||||さいさん||とれ|||| simply transporting you all isn't enough to make a profit.

確か に … で どんな 客 です か ? たしか||||きゃく|| That's certainly true. So, what sort of customer are you talking about?

地球 教 の 司祭 です よ ちきゅう|きょう||しさい|| A priest of the Church of Terra.

いや あ もっと 偉く て 司教 だった かな |||えらく||しきょう|| Well, maybe he is more distinguished, like a bishop.

いずれ に して も 働か ず に お 説教 し て 食える 身分 の 男 です ||||はたらか||||せっきょう|||くえる|みぶん||おとこ| Either way, he's of the sort of social position where he never works, just preaches and eats.

どう です 少尉 ちょっと 足 を 伸ばし て ||しょうい||あし||のばし| What do you think, Ensign?

相乗り の 客 の 顔 を 見 て いき ませ ん か ? あいのり||きゃく||かお||み|||||

いや あ 正直 な ところ その 客 に 会う の は ||しょうじき||||きゃく||あう|| To be honest, it's my first time seeing him myself,

私 も 初めて でし て 実は 少し 腰 が 引け てる ん です よ わたくし||はじめて|||じつは|すこし|こし||ひけ||||

戦場 に おい て 閣下 を 倒す こと で せんじょう||||かっか||たおす|| A plot to defeat you on the field of battle, thus breaking the deadlock of this war.

戦局 の 打開 を 図る ヤン 提督 の 狙い が せんきょく||だかい||はかる||ていとく||ねらい|

そこ に ある こと を 見抜 い て おいで な の に |||||みぬ||||||

やはり ご 自身 で 陣頭 に お立ち に なり ます の ? ||じしん||じんとう||おたち|||| you still intend to personally act as the head of the military?

フロイライン ・ マリーン ドルフ 私 は 覇者 たろう と 志し て き たし |||わたくし||はしゃ|||こころざし||| Fraulein Mariendorf,

それ を 実現 する ため に 1 つ の 掟 を 自分 自身 に 課し て き た ||じつげん||||||おきて||じぶん|じしん||かし||| I set a single rule for myself to make that a reality.

つまり 自ら 陣頭 に 立つ こと だ |おのずから|じんとう||たつ|| In other words, I'd stand as head of the military myself.

かつて 戦って 倒し て き た 大 貴族 ども と 私 が 異なる 点 は |たたかって|たおし||||だい|きぞく|||わたくし||ことなる|てん| That is where I differ from those grand nobles I once fought and defeated.

そこ に ある 兵士 たち が 私 を 支持 する 理由 も だ |||へいし|||わたくし||しじ||りゆう||

あえて 申し上げ ます けど 閣下 |もうしあげ|||かっか My apologies for presuming, but Your Excellency,

どう か 無益 な 戦闘 を 避け て 帝都 へ お 帰り ください ||むえき||せんとう||さけ||ていと|||かえり| won't you please avoid any pointless combat and return to the capital?

フェザーン 回廊 は ミッターマイヤー 提督 に |かいろう|||ていとく| If you leave the Fezzan Corridor to Admiral Mittermeier

イゼルローン 回廊 は ロイエンタール 提督 に |かいろう|||ていとく| and the Iserlohn Corridor to Admiral Reuentahl,

それぞれ お 任せ に なれ ば 一定 の 戦果 は 挙がり ま しょ う ||まかせ||||いってい||せんか||あがり||| then you should see definite military gains, yes?

閣下 は 後方 に あって 彼ら の もたらし た 果実 を かっか||こうほう|||かれら||||かじつ| I believe it would be better if you stayed in the rear,

賞味 なされ ば よろしい か と 存じ ます しょうみ||||||ぞんじ| and simply appreciate the fruits of their efforts.

フロイライン 私 は 戦い たい の だ |わたくし||たたかい||| Fraulein, I wish to fight.

ロー エン グラム 公 に とって は |えん|ぐらむ|おおやけ||| To live is to fight for Duke Lohengramm.

戦う こと が 生きる こと その もの な の ね たたかう|||いきる||||||

この 方 から 戦う こと を 取り上げる の は |かた||たたかう|||とりあげる|| To deprive this man of battle may be like shutting a bird of prey in a cage.

猛 きん を 鳥 かご に 閉じ込める よう な もの かも もう|||ちょう|||とじこめる||||

しれ ない で も それ で は …

どうせ 宇宙 を この 手 に つかむ なら |うちゅう|||て||| In any case, if I am to seize the universe,

手袋 越し で は なく 素手 に よって で あり たい と 思う の だ てぶくろ|こし||||すで|||||||おもう|| then I'd rather it be with my bare hands than felt through gloves.

デグスビィ 司教 猊下 で いらっしゃい ます な 地球 教 の … |しきょう|げいか|||||ちきゅう|きょう|

その 日 ラインハルト が フェザーン を 進 発 する の と |ひ|||||すすむ|はつ||| On that day, as Reinhard was departing from Fezzan,

入れ違い に 後続 の ビッテンフェルト いれちがい||こうぞく||

ファーレンハイト 両 提督 の 艦隊 が 到着 し た |りょう|ていとく||かんたい||とうちゃく||

両 艦隊 は ここ で 一 時 の 休養 の 後 に りょう|かんたい||||ひと|じ||きゅうよう||あと| After resting here for a while,

同盟 領 へ の 侵攻 作戦 に 加わる こと に なって いる どうめい|りょう|||しんこう|さくせん||くわわる||||

同時に 元 の 自治 領主 付き 首席 補佐 官 で あり どうじに|もと||じち|りょうしゅ|つき|しゅせき|ほさ|かん||

帝国 駐在 の 高等 弁 務 官 で あった ていこく|ちゅうざい||こうとう|べん|つとむ|かん|| Nicolas Boltec, who was also once chief aide to the former landesherr, stepped foot on his native land

ニコラス ・ ボルテック が 故国 の 地 を 踏み |||ここく||ち||ふみ

ロー エン グラム 公 の 名 に よって 代理 総督 に 任じ られ た |えん|ぐらむ|おおやけ||な|||だいり|そうとく||にんじ|| and was appointed the replacement viceroy for Duke Lohengramm.

何の こと は ない 帝国 軍 と 結託 し て や がった あの 売 国 奴 め なんの||||ていこく|ぐん||けったく||||||う|くに|やつ| That damn traitor conspired with the Imperial forces like it was nothing.

やつ は 立派 な フェザーン 人 だった の さ ||りっぱ|||じん||| He was a model Fezzanese.

この 国 じゃ 昔 から 言う だ ろ う |くに||むかし||いう||| It's been said in this country for forever,

国 でも 親 でも 売り払え くに||おや||うりはらえ "Sell off your country or your parents, but make the price as high as you can."

ただし 出来る だけ 高く って な は っ は は は は |できる||たかく||||||||

それ は そう かも しれ ん が 売る の は 得意 だ が |||||||うる|||とくい|| That may be true, as selling things is our specialty, but being sold isn't exactly a happy thing.

売ら れ て みる と 愉快 な もん じゃ ない ぜ うら|||||ゆかい|||||

まったく だ だ が な 形式 的 と は いえ |||||けいしき|てき||| That's for sure.

一応 フェザーン 人 が 政治 的 な 代表 権 を 持った ん だ いちおう||じん||せいじ|てき||だいひょう|けん||もった||

民政 に 移行 し た だけ でも 少し は まし さ みんせい||いこう|||||すこし||| Switching over to a democracy may be at least a bit better.

そう は 言う が な 昔 から こう も 言う だ ろ う ||いう|||むかし||||いう|||

自分 自身 の 足 で 立って 歩 けって な じぶん|じしん||あし||たって|ふ|| "You need to stand and walk on your own two feet."

ボルテック の やつ は 帝国 軍 の 押す 乳母 車 に 乗って る だけ だ ろ う ||||ていこく|ぐん||おす|うば|くるま||のって||||| That bastard Boltec is just riding in the Imperial forces' baby carriage, right?

まったく だ 気 に 入ら ねえ な ||き||はいら|| You've got that right.

それにしても ルビン スキー は どこ へ 消え た ん だ ||すきー||||きえ||| At any rate, where did Rubinsky disappear to?

帝国 軍 の 占領 やら ボルテック の 成り 上がり ぶり やら を ていこく|ぐん||せんりょう||||なり|あがり||| Where is he just sitting and watching the Imperial occupation and that upstart Boltec from?

どこ で 手 を こまね い て 見 て いる ん だ ||て|||||み||||

お前 が フェザーン から 脱出 さ せよ う と し て おまえ||||だっしゅつ|||||| In your attempts to escape Fezzan, when you were trying all sorts of maneuvers,

いろいろ 工作 し て い た 地球 教 の 司教 に は |こうさく|||||ちきゅう|きょう||しきょう||

どうやら 拾う 神 が 見つかった よう で 結構 な こと だ な |ひろう|かみ||みつかった|||けっこう|||| it seems you stumbled upon that Terraist bishop, which was a stroke of luck.

何 の こと かしら いったい なん|||| What in the world could you be talking about?

お前 は 歌手 と し て も ダンサー と し て も おまえ||かしゅ|||||だんさー|||| You were quite the singer and dancer,

なかなか の もの だった が 芝居 が 下手 な の は |||||しばい||へた|||

昔 から 変わら ん な むかし||かわら||

そう かしら … ルパート は I wonder.

あなた の 最愛 の 息子 は あなた に 殺さ れる 寸前 まで ||さいあい||むすこ||||ころさ||すんぜん|

私 を 味方 だ と 信じ て い た わ わたくし||みかた|||しんじ||||

あれ は 大して センス の ある 観客 で は なかった ||たいして|せんす|||かんきゃく||| That was because he was an audience without much taste for the arts.

俳優 の 演技 を 観察 する より はいゆう||えんぎ||かんさつ|| He was the sort to project the illusions that he spun

自分 自身 の 紡ぎ 出し た 幻想 を 俳優 に 投影 し て じぶん|じしん||つむぎ|だし||げんそう||はいゆう||とうえい|| onto the actress more than observing the actual performance she gave, after all.

酔って しまう 質 だった から な よって||しち|||

保険 を 掛け て おき たく も なる でしょ う よ ほけん||かけ|||||||| You should seek some form of insurance if you're going to entrust your fate to someone,

自分 の 運命 を 委ね て いる 相手 の こと を じぶん||うんめい||ゆだね|||あいて|||

多少 なり と も 考え れ ば ね たしょう||||かんがえ||| if you think on it even a little.

はっきり 言わ せ て いただく けど |いわ|||| To be blunt, I don't want you to think

私 が あなた の 息 子 殺し に 喜んで 加担 し た など と わたくし||||いき|こ|ころし||よろこんで|かたん|||| that I happily supported the way that you killed your son.

思わ ない で いただき たい もの ね おもわ||||||

後味 が 悪 いったら ありゃ し ない あとあじ||あく|||| I won't say it didn't leave a bad aftertaste.

お前 は 打算 から ルパート で は なく 私 を 選 ん だ だけ だ おまえ||ださん||||||わたくし||せん|||| You simply chose me, not Rupert, based on your own calculated self-interest.

今 の ところ その 打算 は 正しかった の だ から いま||||ださん||ただしかった||| It is because those calculations were correct

今更 こぼし た ミルク を 嘆く こと も なか ろ う いまさら|||みるく||なげく||||| that you're able to cry over spilt milk now, is it not?

こぼれ た ミルク は 親 牛 に そっくり だった わ よ ||みるく||おや|うし||||| That spilt milk was just like its mother cow.

自分 だけ が 利口 だ と 思って 鼻持ち なら なかった わ じぶん|||りこう|||おもって|はなもち||| He was insufferable, thinking he was the only clever one.

そう だ な あれ は 悪い ところ が 私 に 似 すぎ た |||||わるい|||わたくし||に|| Yes, he was too like me in the worst of ways.

もう 少し 覇気 を 抑制 する 術 を 学 ん で い たら |すこし|はき||よくせい||じゅつ||まな|||| If he had controlled his ambition and researched his methods,

早死に せ ず に 済 ん だ の だ が な はやじに||||す|||||| he may not have had to die an early death.

息子 を 教育 する の は 父親 の 義務 でしょ う むすこ||きょういく||||ちちおや||ぎむ|| It's the father's responsibility to teach his son, isn't it?

世間 一般 に は な だ が あれ は いずれ に して も せけん|いっぱん||||||||||| Generally, yes.

父親 を まね する べき で は なかった の だ ちちおや|||||||||

芸術 なり 学問 なり の 道 に 進め ば げいじゅつ||がくもん|||どう||すすめ| If he wanted to go down the path of scholarship or the arts,

いくら でも 援助 し て や れ た もの を ||えんじょ||||||| I would have provided him as much assistance as he needed.

結局 は 自己 保存 が 優先 し た と いう わけ ね けっきょく||じこ|ほぞん||ゆうせん|||||| So in the end, you prioritized self-preservation.

だ と し たら 私 の 立場 も 分かる はず だ わ ||||わたくし||たちば||わかる||| In that case, you should also understand my position.

分かって いる と も わかって||| I most certainly do.

私 に 限ら ず 人間 と いう もの は 自分 以下 の レベル の 者 は わたくし||かぎら||にんげん|||||じぶん|いか||れべる||もの| And not just myself, but all people are able to understand those who are beneath them.

理解 できる よう に なって いる の で な りかい||||||||

いずれ に せよ 私 は 地球 教 など と いう 代物 と |||わたくし||ちきゅう|きょう||||しろもの| At any rate, I intend to cut relations with such things as the Church of Terra.

手 を 切る つもり だ お前 の やった こと は て||きる|||おまえ||||

基本 的 に 私 の 目的 と 合致 する きほん|てき||わたくし||もくてき||がっち|

だから 黙認 し た の だ |もくにん|||| That's why I tolerated it.

本当 に あなた たち 親子 は よく 似 て いる わ ほんとう||||おやこ|||に||| You really are just like your son.

いつ 見 て も 壮観 です ね |み|||そうかん|| No matter how often I see it, it's a magnificent view, isn't it?

ええ 宇宙 船 や シャトル で |うちゅう|せん||しゃとる| Yes, it certainly is different than going into space in a shuttle or spaceship, isn't it?

宇宙 に 上がる の と は 一味 違う でしょ う うちゅう||あがる||||いちみ|ちがう||

フェザーン は 貿易 中継 地 です から ね ||ぼうえき|ちゅうけい|ち||| Fezzan is a trading stop, you see.

頻繁 な 船 の 出入り を まとも に やって い たら ひんぱん||せん||でいり|||||| If ships just kept coming and going normally, it would be bad for the economy,

経済 性 も よく ない し 大気 の 破壊 に も つながり ます し ね けいざい|せい|||||たいき||はかい||||||

その 点 この 軌道 エレベーター は 効率 が いい です から |てん||きどう|えれべーたー||こうりつ|||| That's why these orbital elevators are considered so efficient.

もっとも あの 調子 じゃ あね ||ちょうし|| But then, it doesn't seem that way right now.

よろしい です か ロー エン グラム 公 の 出発 に 伴って ||||えん|ぐらむ|おおやけ||しゅっぱつ||ともなって

民間 航路 も 再開 さ れ まし た が みんかん|こうろ||さいかい|||||

あくまで 帝国 方面 に 限って の こと です |ていこく|ほうめん||かぎって||| but that's limited to Imperial space.

当然 我々 は 帝国 領 へ 行く と 偽って とうぜん|われわれ||ていこく|りょう||いく||いつわって We of course lied and said we were departing for Imperial territory, so keep that in mind.

出航 する わけ です から その つもり で … しゅっこう|||||||

それでは 行き ます か |いき|| Well then, let's go.

随分 簡単 に 出国 でき まし た ね ずいぶん|かんたん||しゅっこく|||| We were able to leave pretty easily, weren't we?

まあ いろいろ と 日頃 から 必要 経費 って やつ を |||ひごろ||ひつよう|けいひ||| Well, it's thanks to all sorts of "necessary expenses."

使って ます から ね それ に 事前 に 訴え 出 て おい た ん です よ つかって||||||じぜん||うったえ|だ||||||