Ginga Eiyuu Densetsu (Legend of the Galactic Heroes ) Episode 56 (1)
ginga|eiyuu|densetsu|legend|||galactic|heroes|episode
僕ら が 向かって いる 地球 それ は 人類 の 発祥 の 地 だ
ぼくら||むかって||ちきゅう|||じんるい||はっしょう||ち|
The planet Terra that we're heading for is the homeland of mankind.
だが 今 は 歴史 の 中 に 埋もれ
|いま||れきし||なか||うずもれ
But now it's buried in history, little more than a single forgotten frontier planet.
忘れ られ た 辺境 の 一 惑星 に 過ぎ ない
わすれ|||へんきょう||ひと|わくせい||すぎ|
なぜ そう なった の か
I don't really know why it turned out that way
学校 の 歴史 の 授業 で 触れ られ た 以上 の こと を
がっこう||れきし||じゅぎょう||ふれ|||いじょう|||
outside of what was covered in history class back when I was in school.
僕 も よく 知ら ない
ぼく|||しら|
この 旅 の 時間 を 利用 し て 改めて 振り返って みよ う と 思う
|たび||じかん||りよう|||あらためて|ふりかえって||||おもう
I was thinking that I'd use the time this trip takes to try reviewing that.
かつて 人類 は 地球 と いう
|じんるい||ちきゅう||
Mankind once only lived on the surface of a single planet then known as Earth.
ただ 1 つ の 惑星 の 表面 で 生活 し て い た
|||わくせい||ひょうめん||せいかつ||||
西暦 2039 年
せいれき|とし
In A.D. 2039, the two powers that split the Earth in two,
当時 地球 を 二 分 する 勢力 で あった ノーザン ・ コンドミニアム と
とうじ|ちきゅう||ふた|ぶん||せいりょく|||||
ユナイテッド ・ ステーツ ・ オブ ・ ユーラブリカ は
||おぶ||
全面 戦争 に 突入 し た
ぜんめん|せんそう||とつにゅう||
charged into all-out war.
熱 核 兵器 を 使用 し た 十三 日 戦争 に よって
ねつ|かく|へいき||しよう|||じゅうさん|ひ|せんそう||
Through the use of thermonuclear weaponry,
世界 の 主な 大 都市 群 は 壊滅 し
せかい||おもな|だい|とし|ぐん||かいめつ|
the main metropolises of the world were destroyed in the 13 Day War,
以後 90 年 に わたる 抗争 と 戦乱 の 時代 が 続 い た
いご|とし|||こうそう||せんらん||じだい||つづ||
leading into an era of disputes and wars that continued for ninety years.
人類 の 総 人口 も 10 億 に まで 減少 し
じんるい||そう|じんこう||おく|||げんしょう|
生き残った 人々 は 統一 政体 の 樹立 を 願って い まし た
いきのこった|ひとびと||とういつ|せいたい||じゅりつ||ねがって|||
and the surviving people wished to establish a unified government.
それ は 単に 安定 し た 社会 秩序 の 確立 を 望む と いう より
||たんに|あんてい|||しゃかい|ちつじょ||かくりつ||のぞむ|||
Perhaps more than a simple wish to establish a system of societal order,
これ 以上 の 戦争 を なくす ため に は 従来 の 主権 国家 と いう 考え 方 を
|いじょう||せんそう||||||じゅうらい||しゅけん|こっか|||かんがえ|かた|
it could be said they wished to abandon the thinking of all sovereign nations up until that point
捨て去 ろ う と し た と 言 える の で は ない でしょ う か
すてさ|||||||げん||||||||
in order to prevent any further war.
西暦 2129 年
せいれき|とし
In A.D. 2129,
そう し た もくろみ の もと に 地球 統一 政府 が 誕生 する
|||||||ちきゅう|とういつ|せいふ||たんじょう|
統一 政府 の 首都 は オーストラリア 大陸 の 東 北部
とういつ|せいふ||しゅと||おーすとらりあ|たいりく||ひがし|ほくぶ
It was decided that the capital of the United Government
太平洋 に 面し た ブリスベン に 定め られ 再建 は 急速 に 進 ん だ
たいへいよう||めんし||||さだめ||さいけん||きゅうそく||すすむ||
would be the city of Brisbane, which faces the Pacific Ocean in north-eastern Australia,
人々 は 熱狂 的 に 大小 の 事業 に 取り組み
ひとびと||ねっきょう|てき||だいしょう||じぎょう||とりくみ
The people were wildly enthusiastic about projects both large and small,
都市 を 建設 し 荒野 を 緑化 し た
とし||けんせつ||こうや||りょくか||
doing things such as constructing towns and greening wastelands.
更に 宇宙 と いう フロンティア に 歩み を 進め
さらに|うちゅう|||||あゆみ||すすめ
Furthermore, they continued stepping into the frontier known as space,
西暦 2166 年 に は 木星 の 衛星 イオ に
せいれき|とし|||もくせい||えいせい||
and in A.D. 2166,
開発 基地 を 建設 する に 至った
かいはつ|きち||けんせつ|||いたった
この 当時 統一 政府 内 に おい て 最も 活力 的 な 部局 は
|とうじ|とういつ|せいふ|うち||||もっとも|かつりょく|てき||ぶきょく|
At that time,
宇宙 省 だった と 言 える でしょ う
うちゅう|しょう|||げん|||
その 巨大 な 機構 の 本部 は 月面 に 置か れ
|きょだい||きこう||ほんぶ||げつめん||おか|
The headquarters of that massive organization was placed on the surface of the moon,
2200 年 代 の 半ば に は
とし|だい||なかば||
and in the mid 2200s,
その 人 口 は 首都 ブリスベン を しのぐ に 至り
|じん|くち||しゅと|||||いたり
as a result of the population exceeding even that of Brisbane,
「 ブリスベン は 地球 の 首都 だ が ルナ シティー は 太陽 系 の 首都 だ 」
||ちきゅう||しゅと||||してぃー||たいよう|けい||しゅと|
it was said that "Brisbane is the capital of Earth, but Luna City is the capital of the solar system."
と まで 言わ れ た の です
||いわ||||
それ から しばらく の 間 人類 の 実質 的 な 生存 圏 は
||||あいだ|じんるい||じっしつ|てき||せいぞん|けん|
For a while after that,
太陽 系 内部 に とどまった
たいよう|けい|ないぶ||
2253 年 に は 最初 の 恒星 間 探査 船 が アルファ ・ ケンタ ウリ に 発進 し た が
とし|||さいしょ||こうせい|あいだ|たんさ|せん||||うり||はっしん|||
In 2253, the first interstellar probe ship departed for Alpha Centauri,
20 年 後 に なって も 帰還 せ ず 人々 を 落胆 さ せ た
とし|あと||||きかん|||ひとびと||らくたん|||
but when twenty years passed without it returning, the people were discouraged.
もっとも 当時 の 人類 の 総 人口 は まだ 40 億 人 で あった から
|とうじ||じんるい||そう|じんこう|||おく|じん|||
The population was still just four billion,
太陽 系 内部 だけ でも 十分 な 居住 空間 が 確保 さ れ て い た が
たいよう|けい|ないぶ|||じゅうぶん||きょじゅう|くうかん||かくほ||||||
西暦 2360 年
せいれき|とし
In A.D. 2360,
アント ネル ・ ヤノーシュ 博士 を 長 と する 宇宙 省 技術 陣 は
|ねる||はかせ||ちょう|||うちゅう|しょう|ぎじゅつ|じん|
Dr. Antonel Janos of the Ministry of Space's engineering staff
ついに 人類 の 夢 で あった 超 光速 航行 を 実現 さ せ た
|じんるい||ゆめ|||ちょう|こうそく|こうこう||じつげん|||
finally realized the dream of mankind in the form of faster than light navigation.
ワープ 航法 は 最初 その 距離 も 短く
|こうほう||さいしょ||きょり||みじかく
Warp navigation at first only achieved short distances,
人体 特に 女性 の 出産 能力 に 著しい 悪 影響 が 見 られ た が
じんたい|とくに|じょせい||しゅっさん|のうりょく||いちじるしい|あく|えいきょう||み|||
2391 年 に は 完全 な 実用 化 に こぎつけ た
とし|||かんぜん||じつよう|か|||
but in 2391, practical implementation was finally reached.
2402 年
とし
カノープス 星 系 に 居住 可能 の 惑星 が 発見 さ れ
|ほし|けい||きょじゅう|かのう||わくせい||はっけん||
a habitable planet was discovered in the Canopus star system,
恒星 間 移住 時代 を 迎える
こうせい|あいだ|いじゅう|じだい||むかえる
and the era of interstellar migration began.
だが それ は 単一 の 権力 体制 に
|||たんいつ||けんりょく|たいせい|
亀裂 が 生じる 第 一 歩 で も あった の です
きれつ||しょうじる|だい|ひと|ふ|||||
that would cause fissures to appear in the simple system of political power.
2404 年 に 第 一 次 恒星 移民 団 が 進 発 し た 時
とし||だい|ひと|つぎ|こうせい|いみん|だん||すすむ|はつ|||じ
In 2404, when interstellar colonization first started,
ブリスベン で は 統一 政府 の 首脳 たち が 額 を 集め
|||とういつ|せいふ||しゅのう|||がく||あつめ
the leaders of the United Government in Brisbane gathered,
あまり に も 遠い 入植 地 に どの 程度 の 自治 権 を 認める か
|||とおい|にゅうしょく|ち|||ていど||じち|けん||みとめる|
延々 と 討議 を 続け て い た の で し た
えんえん||とうぎ||つづけ|||||||
( ノック の 音 ) どうぞ
||おと|
お っ なん だ なん だ 1 人 で 隠れ て 何 を 見 てる ん だ
||||||じん||かくれ||なん||み|||
ポルノ か ? まさか
ぽるの||
A porno?
ちょっと 地球 に つい て 予習 し て い た ん です よ
|ちきゅう||||よしゅう|||||||
I was just preparing a little as we approach Terra.
なん だ 不健全 な 奴 だ な
||ふけんぜん||やつ||
Man, you aren't healthy, are you?
一緒に ご覧 に なり ます ?
いっしょに|ごらん|||
Do you want to watch with me?
まあ 他 に やる こと も ない し な
|た|||||||
色っぽい シーン ある ?
いろっぽい|しーん|
Are there any sexy scenes?
あり ませ ん
There aren't.
最初 は 宇宙 省 航路 局 航行 安全 部 と し て
さいしょ||うちゅう|しょう|こうろ|きょく|こうこう|あんぜん|ぶ|||
What was first founded as the modest "Ministry of Space Navigation Safety Department"
ささやか に 発足 し た 一 機構 が 宇宙 省 保安 局 に 昇格 し
||ほっそく|||ひと|きこう||うちゅう|しょう|ほあん|きょく||しょうかく|
rose in status to the "Ministry of Space Department of Public Peace,"
省 次官 を 長官 と する 宇宙 警備 隊 に なり
しょう|じかん||ちょうかん|||うちゅう|けいび|たい||
and then with the vice minister becoming the director it became the "Space Garrison,"
ついに 西暦 2484 年 宇宙 軍 の 成立 を 見る
|せいれき|とし|うちゅう|ぐん||せいりつ||みる
これ は 統一 政府 の 成立 以前 に
||とういつ|せいふ||せいりつ|いぜん|
This was explained to be a security system,
天空 の 高 み から 弱小 諸国 を 強迫 し 威圧 し た
てんくう||たか|||じゃくしょう|しょこく||きょうはく||いあつ||
completely different in nature from the Northern Condominium Space Force
ノーザン ・ コンドミニアム 宇宙 軍 と は
||うちゅう|ぐん||
that had threatened the minor powers from above since the formation of the United Government,
まったく 異なる 性格 の もの で
|ことなる|せいかく|||
市民 の 航行 の 安全 を 確保 し
しみん||こうこう||あんぜん||かくほ|
and it existed to guarantee safe navigation for the civilians
犯罪 と 事故 から 人権 及び 経済 機構 を 守る ため の
はんざい||じこ||じんけん|および|けいざい|きこう||まもる||
and to keep them safe from crime and accidents,
治安 システム で ある と 説明 さ れ まし た
ちあん|しすてむ||||せつめい||||
as well as to protect economic organizations.
歴史 的 に 見 て あらゆる 軍隊 が 平和 防衛 を 唱え つつ
れきし|てき||み|||ぐんたい||へいわ|ぼうえい||となえ|
In this era, the people had forgotten the fact that, historically,
侵略 と 外 征 に 狂奔 し た もの で ある と いう 事実 を
しんりゃく||がい|すすむ||きょうほん||||||||じじつ|
この 時代 の 人々 も また 忘れ去って しまって い た の です
|じだい||ひとびと|||わすれさって|||||
all while rushing into aggression and foreign campaigns.
「 軍隊 と は 一 国 内 に おける 最強 の 暴力 組織 で ある 」
ぐんたい|||ひと|くに|うち|||さいきょう||ぼうりょく|そしき||
The thesis that "armies are the strongest organizations for violence in a nation"
と いう 命題 は 歴史 を 知る 者 に とって
||めいだい||れきし||しる|もの||
should be common sense for those who know history.
いわば 常識 でしょ う
|じょうしき||
しかも 全 人類 の 統一 国家 に おい て は
|ぜん|じんるい||とういつ|こっか||||
since mankind formed a single United Government in order to not have any external enemies,
外敵 は 存在 し 得 ない の です から 最小 限 の 武力 で 事 足りる はず です
がいてき||そんざい||とく|||||さいしょう|げん||ぶりょく||こと|たりる||
で ある に も かかわら ず この 宇宙 軍 は 際限 なく 肥大 化 し
|||||||うちゅう|ぐん||さいげん||ひだい|か|
And yet this Space Force expanded endlessly with no concern for that,
その 組織 内部 は 著しい 退廃 を 続け た の です
|そしき|ないぶ||いちじるしい|たいはい||つづけ|||
and inside the organization remarkable corruption continued.
高級 軍人 と は 武装 し た 貴族 の 別名 で ある の か !
こうきゅう|ぐんじん|||ぶそう|||きぞく||べつめい||||
Are high-level soldiers
1 つ の 例 と し て 第 4 方面 総 監部 に 所属 する
||れい||||だい|ほうめん|そう|かんぶ||しょぞく|
As a single example,
宇宙 空母 デキシーランド の 艦長 アーノルド ・ F ・ バーチ 大佐 の
うちゅう|くうぼ|||かんちょう||f||たいさ|
of Captain Arnold F. Bach
優雅 な 生活 ぶり を 拝見 する と しよ う
ゆうが||せいかつ|||はいけん||||
which is attached to the Inspection Department
彼 の 部屋 は 執務 室 居間 寝室 バス ルーム から 成り
かれ||へや||しつむ|しつ|いま|しんしつ|ばす|るーむ||なり
In his quarters there is an office, a living room, a bedroom, and a bathroom,
総 面積 240 平米
そう|めんせき|ひら べい
for a gross area of 240 square meters.
ちなみに 彼 の 部屋 の 下 は 兵士 たち の 居室 で あって
|かれ||へや||した||へいし|||きょしつ||
Incidentally, beneath his room is the living area for the soldiers,
同じ 面積 に 90 名 が 詰め込ま れ て いる
おなじ|めんせき||な||つめこま|||
労働 力 の 面 から 言え ば 艦長 に 副 官 が つく の は 当然 と し て
ろうどう|ちから||おもて||いえ||かんちょう||ふく|かん|||||とうぜん|||
As for the staff,
女性 秘書 1 名 従 卒 6 名 専用 コック 2 名
じょせい|ひしょ|な|じゅう|そつ|な|せんよう|こっく|な
but he also has a female secretary, six orderlies, two personal cooks,
専用 看護 婦 1 名 が 彼 に 仕え て いる
せんよう|かんご|ふ|な||かれ||つかえ||
and a personal nurse assigned to him.
むろん 彼ら の 給料 は 国民 の 租税 の 中 から 支払わ れる の だ が
|かれら||きゅうりょう||こくみん||そぜい||なか||しはらわ||||
Their salaries are of course drawn from the taxes paid by the people,
より 悲しみ を 誘う の は 専用 看護 婦 を 必要 と する 病人 が
|かなしみ||さそう|||せんよう|かんご|ふ||ひつよう|||びょうにん|
一 艦 の 指揮 を 押しつけ られ て いる と いう
ひと|かん||しき||おしつけ|||||
非 人道 的 事実 で ある
ひ|じんどう|てき|じじつ||
are forced to follow the his commands in an inhumane manner.
つまら ん 皮肉 を 言う な ! そう だ そう だ
||ひにく||いう|||||
Cut the cynicism!
この 告発 は かえって 非難 の 的 と なった
|こくはつ|||ひなん||てき||
This indictment instead became the target for criticism.
既に 議会 も 言論 界 も
すでに|ぎかい||げんろん|かい|
Both the congress and the press
軍部 の 代弁 者 が 多数 派 を 占め て い た の で ある
ぐんぶ||だいべん|もの||たすう|は||しめ||||||
were already primarily made of mouthpieces for the military authorities.
また この 頃 に なる と 恒星 間 航行 も
||ころ||||こうせい|あいだ|こうこう|
Also, at this time, interstellar navigation was facing a wall in terms of technology and distance,
技術 と 距離 の 壁 を 前 に し て ひと つ の 限界 が 見え て き て い た
ぎじゅつ||きょり||かべ||ぜん|||||||げんかい||みえ|||||
2480 年 人類 の 生存 圏 は
とし|じんるい||せいぞん|けん|
In 2480,
地球 を 中心 と する 半径 60 光年 の 球 状 に 広がって い た が
ちきゅう||ちゅうしん|||はんけい|こうねん||たま|じょう||ひろがって|||
2530 年 に は 半径 84 光年
とし|||はんけい|こうねん
In 2530, the radius was 84 light years,
2580 年 に は 91 光年
とし|||こうねん
in 2580, 91 light years,
2630 年 に は 94 光年 と 停滞 の 状況 は 明らか だった
とし|||こうねん||ていたい||じょうきょう||あきらか|
and in 2630, it was 94 light years,
そんな 中 に も かかわら ず 軍隊 だけ が
|なか|||||ぐんたい||
In spite of that, the military alone continued to swell.
肥大 化 を 続け て い た の だった
ひだい|か||つづけ|||||
同時に 経済 的 な 不公平 も 募って い た
どうじに|けいざい|てき||ふこうへい||つのって||
Concurrently, the imbalance of the economy continued to worsen.
資源 の 枯渇 し た 地球 は 既に 第 一 次 産業 を 放棄 し
しげん||こかつ|||ちきゅう||すでに|だい|ひと|つぎ|さんぎょう||ほうき|
As Earth's resources dried up, they had abandoned their primary industry,
資本 と 金融 のみ に よって 植民 星 の 産業 を 支配 し
しほん||きんゆう||||しょくみん|ほし||さんぎょう||しはい|
and focused on controlling the capital and financing of the colonized worlds' industries,
利益 と 資源 を 独占 的 に 吸い上げ て い た
りえき||しげん||どくせん|てき||すいあげ|||
resulting in a monopoly as the colonies' profits and resources were exploited.
政治 的 に は 植民 星 に は それぞれ の 自治 権 が 認め られ て い た が
せいじ|てき|||しょくみん|ほし|||||じち|けん||みとめ|||||
Politically, the autonomy of each colony was recognized,
それ は 形 だけ の もの に 過ぎ ず
||かた|||||すぎ|
but that was only in name.
また あくまで も 地球 の 一部分 と し て の 権利 で あって
|||ちきゅう||いちぶぶん|||||けんり||
They had rights as only a portion of Earth, rather than being equals of Earth itself.
地球 と 対等 の 関係 で は なかった
ちきゅう||たいとう||かんけい|||
汎 人類 評議 会 と いう 機構 も 設け られ て は い た が
ひろし|じんるい|ひょうぎ|かい|||きこう||もうけ||||||
A body known as the "Humanity Congress" was established,
代議員 の 7 割 は 地球 から の 選出 で
だいぎいん||わり||ちきゅう|||せんしゅつ|
but 70% of the delegates elected were from Earth, and as 70% approval was needed,
議決 は 7 割 の 賛同 を 必要 と し て い た ので
ぎけつ||わり||さんどう||ひつよう||||||
実質 的 に は 地球 以外 の 植民 星 から の 動議 が
じっしつ|てき|||ちきゅう|いがい||しょくみん|ほし|||どうぎ|
in essence the motions of planets other than Earth were never passed.
可決 さ れる こと は 皆無 だった
かけつ|||||かいむ|
地球 資本 の 圧力 に よって
ちきゅう|しほん||あつりょく||
Due to the pressure of Earth capital,
単一 作物 の 栽培 を 強制 さ れ た 揚げ句
たんいつ|さくもつ||さいばい||きょうせい||||あげく
not only are we forced to grow crops for Earth, but they use their advantage to keep prices down,
その 作物 を 買いたたか れ 飢餓 に 瀕し た 植民 星 も ある の だ !
|さくもつ||かいたたか||きが||ひんし||しょくみん|ほし||||
かく の ごとき 富 の 地球 へ の 偏在 を 是正 す べき で は ない の か !
|||とみ||ちきゅう|||へんざい||ぜせい|||||||
Mustn't this uneven distribution of wealth favoring Earth be corrected?
そう だ ! 是正 しろ !
||ぜせい|
That's right!
植民 星 の 人民 が 貧困 な の は
しょくみん|ほし||じんみん||ひんこん|||
彼ら 自身 の 無能 さ に 原 因 が ある
かれら|じしん||むのう|||はら|いん||
我々 地球 市民 に 罪 が ある など と いう の は
われわれ|ちきゅう|しみん||ざい|||||||
自立 心 と 向上 心 を 欠く 奴隷 的 精神 の 表れ で しか ない !
じりつ|こころ||こうじょう|こころ||かく|どれい|てき|せいしん||あらわれ|||
it's only allowing this slave-like mindset lacking in the spirit of independence and ambition.
当時 地球 に は 資源 が 欠け て い まし た
とうじ|ちきゅう|||しげん||かけ||||
At that time, Earth was lacking in resources.
そして 地球 人 に は 想像 力 が 欠け て い まし た
|ちきゅう|じん|||そうぞう|ちから||かけ||||
Furthermore, the people of Earth were lacking in imagination.
想像 力 の 欠如 する ところ 地球 の 住人 たち は 傲然 と
そうぞう|ちから||けつじょ|||ちきゅう||じゅうにん|||ごうぜん|
Even with that deficiency,
強者 の 論理 を 貫 い た の です
きょうしゃ||ろんり||つらぬ||||
強者 の 強者 たる ゆえん は 武力 と 富 で あった
きょうしゃ||きょうしゃ||||ぶりょく||とみ||
On the grounds that the strong are simply stronger, they justified their wealth and military might.
資本 主義 の 名 の 下 に 地球 は 植民 星 の 富 を 収 奪 し
しほん|しゅぎ||な||した||ちきゅう||しょくみん|ほし||とみ||おさむ|だつ|
Under the banner of capitalism, Earth plundered the riches of the colony worlds,
それ に よって 軍事 力 を 強化 し た
|||ぐんじ|ちから||きょうか||
and used that to further strengthen their military.
いわば 植民 星 の 人々 は 自分 たち を 監視 し
|しょくみん|ほし||ひとびと||じぶん|||かんし|
The people of the colony worlds were forced to endure
弾圧 する 兵士 たち を 養わ さ れ た の で ある
だんあつ||へいし|||やしなわ||||||
supporting the soldiers that monitored and oppressed them.
忍耐 の 極み に 達し た 植民 星 側 で は
にんたい||きわみ||たっし||しょくみん|ほし|がわ||
西暦 2682 年 に 至り 結束 し て 地球 側 に 要求 を 突きつけ た
せいれき|とし||いたり|けっそく|||ちきゅう|がわ||ようきゅう||つきつけ|
第 1 に 肥大 化 し た 軍備 の 縮小
だい||ひだい|か|||ぐんび||しゅくしょう
First, they were to reduce the greatly swollen number of their armaments.
第 2 に 汎 人類 評議 会 の 議席 数 を 人口 に 応じ た 配分 に 変える こと
だい||ひろし|じんるい|ひょうぎ|かい||ぎせき|すう||じんこう||おうじ||はいぶん||かえる|
Secondly, the number of seats in the Humanity Congress
第 3 に 地球 資本 に よる 植民 星 に 対する
だい||ちきゅう|しほん|||しょくみん|ほし||たいする
Third, Earth was to stop using its capital to interfere with the colony worlds.
内政 干渉 を やめる こと
ないせい|かんしょう|||
これ に 対し て 地球 は まず
||たいし||ちきゅう||
In response to these demands,
汎 人類 評議 会 の 分担 金 の 拠出 を 停止 する こと で 応じ た が
ひろし|じんるい|ひょうぎ|かい||ぶんたん|きむ||きょしゅつ||ていし||||おうじ||
植民 星 の 不満 を 抑える べく 対 策 を 講じる 必要 に 迫ら れ た
しょくみん|ほし||ふまん||おさえる||たい|さく||こうじる|ひつよう||せまら||
but a plan to suppress the discontent of the colonized planets would soon become necessary.
当時 反 地球 派 の 急 先鋒 は シリウス 星 系 で し た
とうじ|はん|ちきゅう|は||きゅう|せんぽう|||ほし|けい|||
At that time, the one leading the anti-Earth faction was the Sirius star system.
地球 は これ を 逆 に 利用 する こと を 考え
ちきゅう||||ぎゃく||りよう||||かんがえ
Planning to use this against them, Earth intentionally started to spread rumors.
意図 的 に 怪 情報 を 流し 始め た の です
いと|てき||かい|じょうほう||ながし|はじめ|||
いわ く 「 シリウス が 事 ある ごと に 地球 を 非難 する の は 」
||||こと||||ちきゅう||ひなん|||
According to these,
「 平等 を 目指し て など で は なく 地球 に 代わって 」
びょうどう||まなざし||||||ちきゅう||かわって
「 人類 社会 の 支配 者 たら ん と する 野心 の ため で ある 」
じんるい|しゃかい||しはい|もの|||||やしん||||
「 シリウス こそ 地球 と 各 植民 星 の 共通 の 敵 で あり 」
||ちきゅう||かく|しょくみん|ほし||きょうつう||てき||
"Sirius is a common enemy to both Earth and the various colony worlds,"
「 人類 を 脅かす 存在 な の で ある 」
じんるい||おびやかす|そんざい||||
"one which threatens the existence of mankind."
「 シリウス は 着々 と 国力 を 蓄え 」
||ちゃくちゃく||こくりょく||たくわえ
"Sirius is steadily using its resources to build up national power and augment its armaments,"
「 軍備 を 増強 し スパイ 網 を 完成 さ せ つつ ある 」
ぐんび||ぞうきょう||すぱい|あみ||かんせい||||
「 シリウス に 注意 せよ 」
||ちゅうい|
"Look out for Sirius!"
俗 に 言う 「 シリウス 脅威 論 」 です
ぞく||いう||きょうい|ろん|
This is commonly referred to as the "Sirian Menace Doctrine."
最初 地球 は 悪意 に 満ち た 喜び を もって
さいしょ|ちきゅう||あくい||みち||よろこび||
With ill intent,
シリウス の 虚像 が 拡大 し て いく の を 見守って い まし た しかし
||きょぞう||かくだい||||||みまもって||||
地球 が シリウス の 脅威 を 誇大 に 宣伝 し て いく うち に
ちきゅう||||きょうい||こだい||せんでん|||||
計算 外 の 効果 が 表れ て き まし た
けいさん|がい||こうか||あらわれ||||
シリウス 自身 が 地球 を 凌 駕 せんと する 実力 と
|じしん||ちきゅう||しの|が|||じつりょく|
Sirius itself started to believe it possessed power and intention
意志 の 存在 を 信じ 始め て しまった の です
いし||そんざい||しんじ|はじめ||||
exceeding that of Earth.
つまり うわさ に 乗せ られる 形 で その 気 に なって しまった の です
|||のせ||かた|||き|||||
In other words,
シリウス を 仮想 敵 に 仕立てる 地球 の 政略 は
||かそう|てき||したてる|ちきゅう||せいりゃく|
Considering Earth's political maneuver of tailoring Sirius as an imaginary enemy,
失笑 す べき 結果 を 生 ん だ
しっしょう|||けっか||せい||
it was a laughable result.
いく つ か の 植民 星 が 地球 に 対する 反感 の あまり
||||しょくみん|ほし||ちきゅう||たいする|はんかん||
Countless colony worlds were overjoyed to rise in revolt against Earth,
シリウス の ほう に 身 を 寄せ 始め た の で ある
||||み||よせ|はじめ||||
and started to join with Sirius.
「 地球 の 専横 に 反対 する に は シリウス に 頼る ほか ない 」
ちきゅう||せんおう||はんたい||||||たよる||
In order to oppose Earth's tyranny, they had no choice but to rely on Sirius.
そう 思わ せ た の は 他なら ぬ 地球 自身 だった の です
|おもわ|||||ほかなら||ちきゅう|じしん|||
It was Earth itself that made them think this way.
かくして 反 地球 陣営 の 盟主 の 座 に つい た シリウス に 対し
|はん|ちきゅう|じんえい||めいしゅ||ざ||||||たいし
Thus, in regards to Sirius, who was the leader of those opposing Earth's tyranny,
地球 は 武力 に よる 懲罰 を 加える こと を 決し
ちきゅう||ぶりょく|||ちょうばつ||くわえる|||けっし
Earth decided to use military might to reprimand them,
同時に 反 地球 勢力 を 一掃 する こと を 考え た
どうじに|はん|ちきゅう|せいりょく||いっそう||||かんがえ|
and at the same time they were hoping to eradicate anti-Earth sentiments.
西暦 2689 年
せいれき|とし
In A.D. 2689,