巨男 の 話 (新美 南 吉 ) 第 四 夜
きょおとこ||はなし|にいみ|みなみ|きち|だい|よっ|よ
giant man||||||||
The Story of a Giant Man (Nankichi Niimi) A Fourth Night
La historia de un hombre gigante (Nankichi Niimi), Noche 4
L'histoire de l'homme géant (Niimi Nankichi) Nuit 4
거인의 이야기 (新美南吉) 제 4회 밤
Het verhaal van een reusachtige man (Nankichi Niimi), nacht 4
巨人物语(新见南吉)第四夜
巨人的故事》(新见南吉),第 4 夜
それ は 、 すこし 風 の 強い 宵 でした 。
|||かぜ||つよい|よい|
||||||evening|
It was a little windy wolf.
那是一个微风徐徐的傍晚。
都 の 人びと は 、 窓 から 塔 の 上 の 灯 を 仰いで 見 ました 。
と||ひとびと||まど||とう||うえ||とう||あおいで|み|
||people||||tower||||||looked up at||
The people of the city looked up at the light above the tower from the window.
灯 は 風 の ため に 、 ゆらゆら 揺れて い ました 。
とう||かぜ|||||ゆれて||
||||||swaying gently|swaying||
The lights were swaying because of the wind.
人びと は その とき 、 はじめて おお おとこ が かわいそうに なり ました 。
ひとびと||||||||||
||||||man||||
那一刻,人们第一次为这个男人感到惋惜。
王様 も 窓 から 顔 を お 出し に なって 、 塔 の 上 を み ました 。
おうさま||まど||かお|||だし|||とう||うえ|||
king|||||||||||||||
国王也把头伸出窗外,看着塔顶。
ゴーゴー と 鳴る 風 の すきま に 、 おお おとこ の ツチ の 音 が かすかに 聞こえて き ました 。
||なる|かぜ|||||||つち||おと|||きこえて||
gogo|||||gap|||||earth||||faintly|||
I could hear a faint sound of the man's Tutsi in the gap of the breeze.
透过呼啸的风声,我隐隐约约听到男人的舔舐声。
やはり 王様 も お お おとこ を 哀れに お 思い に なった の か 、「 こんな 夜 に 働か せて おく の は 気の毒 だ 。
|おうさま||||||あわれに||おもい||||||よ||はたらか|||||きのどく|
|||||||pity||||||||||working|||||pitiful|
Perhaps the King also felt sorry for the man, "I'm sorry to have him work on such a night.
それ に あの 男 は 、 おとなしい 。
|||おとこ||
|||||quiet
明日 は もう あの 仕事 を やめ させよう 。」
あした||||しごと|||さ せよう
Let's quit that job tomorrow. "
明天我就会辞掉那份工作。 ”
と ひと り 言わ れ ました 。
|||いわ||
I was told once.
そんな こと は 少しも 知ら ず に 、 おお おとこ は コツコツ やって い ました 。
|||すこしも|しら||||||こつこつ|||
|||not at all|||||||steadily|||
Without knowing such a thing at all, the man was doing it steadily.
そして 、 どんな こと を したら 白鳥 を 泣か せて お姫様 に さ せる こと が できる だろう と 考えて い ました 。
|||||はくちょう||なか||おひめさま|||||||||かんがえて||
|||||swan||make cry|||||||||||||
And I was wondering what I could do to make the swan cry and give it to the princess.
ふと 、 おお おとこ は 自分 が 死んだら ―― と 考え ました 。
||||じぶん||しんだら||かんがえ|
suddenly||||||if I died|||
そこ で 、 温かい おお おとこ の 背 で ねむって いる 白鳥 に 話し かけ ました 。
||あたたかい||||せ||||はくちょう||はなし||
||warm||||||sleeping||||talked||
So we talked to the swan sleeping on the back of a warm baby.
「 私 が 死んだら 、 お前 は 悲しく ない か ?
わたくし||しんだら|おまえ||かなしく||
When I die, will you not be sad?
すると 白鳥 は 眼 を 覚まして 、「 そんな こと を して は いけない 」 と いう ように 羽ばたき し ました 。
|はくちょう||がん||さまして||||||||||はばたき||
|||||opened||||||||||flapping||
Then the swan woke up and flapped its wings as if to say, 'You must not do such a thing.'
「 私 が 死んで は いけない の かい ?
わたくし||しんで||||
Is it wrong for me to die?
それ なら 、 私 が 死んだら お前 は 涙 を 流す に ちがいない 。
||わたくし||しんだら|おまえ||なみだ||ながす||
Then you must shed tears when I die.
よし !
all right
Alright!
私 は お前 の ため に 天国 へ いこう 。」
わたくし||おまえ||||てんごく||
I will go to heaven for you.
おお おとこ は 立ち あがって 、 背中 から 白鳥 を おろし ました 。
|||たち||せなか||はくちょう|||
|||||||||lowered|
Oh, the man stood up and took the swan down from his back.
白鳥 は 、 止めよう と して 、 おお おとこ の 着物 の 端 を 引き ました 。
はくちょう||とどめよう||||||きもの||はし||ひき|
||let's stop||||||||edge|||
The swan pulled the edge of the man's kimono in an attempt to stop it.
おお おとこ は 、 白鳥 と 最後 の 頬ずり を して 、「 では 、 かわいい 白鳥 よ 、 さようなら 、 お前 は もと の 美しい お姫様 に 帰る のだ よ ……」 と いって 、 高い 塔 の 上 から 身 を 投げ ました 。
|||はくちょう||さいご||ほおずり|||||はくちょう|||おまえ||||うつくしい|おひめさま||かえる|||||たかい|とう||うえ||み||なげ|
|||||||cheek rubbing||||||||||||||||||||||||||||
地 に 落ちる と ただちに 死んで しまい ました 。
ち||おちる|||しんで||
||||immediately|||
When I fell into the ground I immediately died.
白鳥 は 、 どんなに 嘆いた こと でしょう 。
はくちょう|||なげいた||
||how much|sighed||
涙 は 滝 の ように 出 ました 。
なみだ||たき|||だ|
||waterfall||||
そして 、 その とき 魔法 は とけて 、 うるわしい 元 の 王女 に なり ました 。
|||まほう||||もと||おうじょ|||
|||magic||was broken|beautiful||||||
Then, the magic melted and he became a noisy former princess.
王女 は 泣きじゃくり ながら 、 高い 塔 の 階段 を ころがる ように 走り おりて 、 お 父 さま の 王様 の 部屋 に 飛び 込み ました 。
おうじょ||なきじゃくり||たかい|とう||かいだん||||はしり|||ちち|||おうさま||へや||とび|こみ|
||sobbing||high|||||rolled||||||||||||||
そして 、 いま まで の こと を 王様 に 話した んです 。
||||||おうさま||はなした|
And I told the King what I had been up to now.
王様 は それ を 聞いて 、 面 を ふせて おお おとこ に 謝罪 し 、 また 感謝 し ました 。
おうさま||||きいて|おもて||||||しゃざい|||かんしゃ||
|||||face||bowed down||||apology|||gratitude||
まもなく 、 王様 から 都 の 人びと へ それ が 伝え られた とき 、 都 の 人びと も 泣いて おお おとこ に あやまり ました 。
|おうさま||と||ひとびと||||つたえ|||と||ひとびと||ないて|||||
soon||||||||||||||||||||apologized|
Soon after, when the King told the people of the city, the people of the city also cried and apologized to the man.
おお おとこ の むくろ は 月桂樹 の 葉 で おおわ れて 都 の 東 に ある 砂丘 に 葬ら れ ました 。
|||||げっけいじゅ||は||||と||ひがし|||さきゅう||ほうむら||
|||corpse||bay tree||||covered|||||||sand dune||buried||
王女 は 、 よく 王様 や お 母さん の 后 に 申し ました よ 。
おうじょ|||おうさま|||かあさん||きさき||もうし||
princess||||||||concubine||reported||
The princess often said after the king and mother.
「 私 は 、 いつまでも 白鳥 で いて 、 おお おとこ の 背中 に とまって い たかった わ 。」
わたくし|||はくちょう||||||せなか|||||
||forever|||||||back||stayed|||
"I wanted to be a swan forever and stay on the back of a man."
空 が 曇って いて 、 金星 が たった 一 つ うるんで みえる 夜ふけ など 、 南国 の 人びと は いま でも 、「 あれ は 、 おお おとこ の 灯 だ 。」
から||くもって||きんせい|||ひと||||よふけ||なんごく||ひとびと|||||||||とう|
||||Venus|||||blurred|can be seen|late at night||southern country||||||||||||
Even now, the tropical people still say, "That is the light of a man.", Such as the cloudy sky and the dawn of Venus, where only one can be seen. "
即使是现在,当天空多云、黄昏时只出现一颗潮湿的金星时,热带地区的人们仍然会想:“哦,那是人类的光。”
と 空 を あおいで 申し ます 。
|から|||もうし|
|||to the sky||
Thank you for sharing the sky.