×

Używamy ciasteczek, aby ulepszyć LingQ. Odwiedzając stronę wyrażasz zgodę na nasze polityka Cookie.


image

世界の昔話, 不思議な白いヒツジたち

不思議な 白い ヒツジ たち

不思議な 白い ヒツジ たち

むかし むかし 、 ある ところ に 、 とても 貧しい 農民 の 一家 が い ました 。 農民 は 地主 から 畑 を 借りて 作物 を 育てて い ました が 、 畑 を 貸して もらって いる 代わり に 取れた 作物 の 半分 を 地主 に 取ら れる ので 、 いくら 働いて も 貧乏な まま です 。

そこ で 貧しい 農民 は 地主 に 畑 を 返す と 、 山奥 の 荒地 に 自分 たち の 畑 を 作り ました 。 山奥 の 荒地 は 地主 の 物 で は ない ので 取れた 作物 を 地主 に 取ら れる こと は あり ませ ん が 、 でも 山奥 で は 獣 たち に 毎晩 の 様 に 畑 を 荒らさ れ ます し 、 人 を 襲う トラ や オオカミ も いる ので 毎日 が おびえ ながら の 生活 でした 。

そんな ある 夜 の 事 、 家 の 娘 が 畑 の 見張り を して いる と 、 どこ から か 真っ白な ヒツジ の 群れ が やって 来て 畑 を 荒らし 始めた のです 。 「 大変 ! みんな 起きて ! 」 娘 の 言葉 に 家族 が 飛び起きる と 、 今 も たくさんの ヒツジ たち が 畑 を 荒らして い ます 。 「 このまま で は 、 せっかく の 畑 が 台無しに なって しまう 」 家族 は 手 に 棒 を 持って ヒツジ たち を 捕まえよう と し ました が 、 ヒツジ たち は 畑 を 荒らす だけ 荒らし 回る と 山 の 中 へ と 消えて しまい ました 。

翌朝 、 家族 は 荒らさ れた 畑 を 少し でも 直そう と 畑 へ 行き ました 。 すると 不思議な 事 に 、 ヒツジ たち に 荒らさ れた 畑 の 作物 が 、 とても 元気に 育って いた のです 。 「 これ は 、 どういう 事 だろう ? その 次の 夜 も 、 その また 次の 夜 も 、 どこ から か 白い ヒツジ たち が 現れて 畑 を 荒らし ました が 、 でも その たび に 作物 は 大きく 育って いった のです 。 おかげ で 荒地 を 耕した だけ の 農民 の 畑 から は 、 地主 の 立派な 畑 の 何 倍 も の 作物 が 取れた のです 。

さて 、 この 不思議な 話 は 農民 たち の 間 で 有名に なり 、 意地悪な 地主 の 耳 に も 届き ました 。 「 よし 、 おれ の 畑 も その ヒツジ たち に 荒らして もらって 、 もっと 作物 が 取れる ように して やろう 」 地主 は 山奥 の 一家 の 畑 を 高い 値段 で 買い取る と 、 その 畑 から 自分 の 家 の 畑 に つながる 長い 柵 を 作り ました 。 そして 地主 は 夜 に なる と 、 いつも の 様 に 現れた ヒツジ たち を 自分 の 畑 へ と 追い 込み ました 。 「 それ ! 不思議な ヒツジ たち よ 。 おれ の 畑 を 存分に 荒らして くれ ! 」 地主 は ヒツジ たち に 荒らさ れて いく 自分 の 畑 を 見て 、 ニヤリ と 笑い ました 。 「 これ で 明日 に なれば 、 おれ の 畑 の 作物 は よく 育って いる だろう 」

翌日 、 地主 が ニコニコ し ながら 畑 に やって 来る と 畑 は 昨日 の 荒らさ れた まま で 、 おまけに その 年 から その 畑 に 何 を 植えて も 作物 が 育つ 事 は なかった のです 。

その後 、 地主 から 高い 値段 で 畑 を 買い取って もらった 貧乏な 農民 は 、 その お 金 で 商売 を 始めて お 金持ち に なり ました 。 一方 、 ヒツジ たち に 畑 を 荒らさ れて 作物 が 育た なく なった 地主 は 貧乏に なり 、 やがて その 土地 を 捨てて ど こか 遠く へ 行って しまった そうです 。

おしまい


不思議な 白い ヒツジ たち ふしぎな|しろい|ひつじ| Mysterious white sheep

不思議な 白い ヒツジ たち ふしぎな|しろい|ひつじ| Mysterious white sheep

むかし むかし 、 ある ところ に 、 とても 貧しい 農民 の 一家 が い ました 。 ||||||まずしい|のうみん||いっか||| Once upon a time, there was a family of very poor peasants. 農民 は 地主 から 畑 を 借りて 作物 を 育てて い ました が 、 畑 を 貸して もらって いる 代わり に 取れた 作物 の 半分 を 地主 に 取ら れる ので 、 いくら 働いて も 貧乏な まま です 。 のうみん||じぬし||はたけ||かりて|さくもつ||そだてて||||はたけ||かして|||かわり||とれた|さくもつ||はんぶん||じぬし||とら||||はたらいて||びんぼうな|| Farmers rented fields from the landowners to grow their crops, but instead of renting the fields, half of the crops they got were taken by the landowners, so no matter how hard they worked, they remained poor.

そこ で 貧しい 農民 は 地主 に 畑 を 返す と 、 山奥 の 荒地 に 自分 たち の 畑 を 作り ました 。 ||まずしい|のうみん||じぬし||はたけ||かえす||やまおく||あれち||じぶん|||はたけ||つくり| There, the poor peasants returned the fields to the landowners and created their own fields in the wastelands of the mountains. 山奥 の 荒地 は 地主 の 物 で は ない ので 取れた 作物 を 地主 に 取ら れる こと は あり ませ ん が 、 でも 山奥 で は 獣 たち に 毎晩 の 様 に 畑 を 荒らさ れ ます し 、 人 を 襲う トラ や オオカミ も いる ので 毎日 が おびえ ながら の 生活 でした 。 やまおく||あれち||じぬし||ぶつ|||||とれた|さくもつ||じぬし||とら|||||||||やまおく|||けだもの|||まいばん||さま||はたけ||あらさ||||じん||おそう|とら||おおかみ||||まいにち|||||せいかつ| The wasteland in the mountains is not the property of the landowner, so the crops that are harvested may be taken by the landowner, but in the mountains, the beasts devour the fields like every night, and the tigers and wolves attack people. I was scared every day because I had some.

そんな ある 夜 の 事 、 家 の 娘 が 畑 の 見張り を して いる と 、 どこ から か 真っ白な ヒツジ の 群れ が やって 来て 畑 を 荒らし 始めた のです 。 ||よ||こと|いえ||むすめ||はたけ||みはり||||||||まっしろな|ひつじ||むれ|||きて|はたけ||あらし|はじめた| One night, when the daughter of the house was watching over the field, a flock of white sheep came from somewhere and began to ruin the field. 「 大変 ! たいへん "It's hard! みんな 起きて ! |おきて Everyone get up! 」    娘 の 言葉 に 家族 が 飛び起きる と 、 今 も たくさんの ヒツジ たち が 畑 を 荒らして い ます 。 むすめ||ことば||かぞく||とびおきる||いま|||ひつじ|||はたけ||あらして|| When the family jumped up to the words of the daughter, many sheep are still ruining the fields. 「 このまま で は 、 せっかく の 畑 が 台無しに なって しまう 」   家族 は 手 に 棒 を 持って ヒツジ たち を 捕まえよう と し ました が 、 ヒツジ たち は 畑 を 荒らす だけ 荒らし 回る と 山 の 中 へ と 消えて しまい ました 。 |||||はたけ||だいなしに|||かぞく||て||ぼう||もって|ひつじ|||つかまえよう|||||ひつじ|||はたけ||あらす||あらし|まわる||やま||なか|||きえて|| "If nothing is done, the fields will be ruined." The family tried to catch the sheep with a stick in their hands, but the sheep disappeared into the mountains when they ransacked the fields. I've done it.

翌朝 、 家族 は 荒らさ れた 畑 を 少し でも 直そう と 畑 へ 行き ました 。 よくあさ|かぞく||あらさ||はたけ||すこし||なおそう||はたけ||いき| The next morning, the family went to the field to fix the devastated field. すると 不思議な 事 に 、 ヒツジ たち に 荒らさ れた 畑 の 作物 が 、 とても 元気に 育って いた のです 。 |ふしぎな|こと||ひつじ|||あらさ||はたけ||さくもつ|||げんきに|そだって|| Curiously, the crops in the fields that were devastated by the sheep were growing very well. 「 これ は 、 どういう 事 だろう ? |||こと| "What does this mean? その 次の 夜 も 、 その また 次の 夜 も 、 どこ から か 白い ヒツジ たち が 現れて 畑 を 荒らし ました が 、 でも その たび に 作物 は 大きく 育って いった のです 。 |つぎの|よ||||つぎの|よ|||||しろい|ひつじ|||あらわれて|はたけ||あらし|||||||さくもつ||おおきく|そだって|| The next night, and the next night, white sheep appeared from somewhere and devastated the fields, but each time the crops grew large. おかげ で 荒地 を 耕した だけ の 農民 の 畑 から は 、 地主 の 立派な 畑 の 何 倍 も の 作物 が 取れた のです 。 ||あれち||たがやした|||のうみん||はたけ|||じぬし||りっぱな|はたけ||なん|ばい|||さくもつ||とれた| Thanks to this, the farmer's fields that only cultivated the wasteland yielded many times more crops than the landowner's fine fields.

さて 、 この 不思議な 話 は 農民 たち の 間 で 有名に なり 、 意地悪な 地主 の 耳 に も 届き ました 。 ||ふしぎな|はなし||のうみん|||あいだ||ゆうめいに||いじわるな|じぬし||みみ|||とどき| Now, this mysterious story has become famous among the peasants and has reached the ears of the mean landowners. 「 よし 、 おれ の 畑 も その ヒツジ たち に 荒らして もらって 、 もっと 作物 が 取れる ように して やろう 」   地主 は 山奥 の 一家 の 畑 を 高い 値段 で 買い取る と 、 その 畑 から 自分 の 家 の 畑 に つながる 長い 柵 を 作り ました 。 |||はたけ|||ひつじ|||あらして|||さくもつ||とれる|よう に|||じぬし||やまおく||いっか||はたけ||たかい|ねだん||かいとる|||はたけ||じぶん||いえ||はたけ|||ながい|さく||つくり| "Okay, let's get the sheep to ruin my field so that we can get more crops." The landowner buys a field from a family in the mountains at a high price, and that field leads to his own field. I made a long fence. そして 地主 は 夜 に なる と 、 いつも の 様 に 現れた ヒツジ たち を 自分 の 畑 へ と 追い 込み ました 。 |じぬし||よ||||||さま||あらわれた|ひつじ|||じぶん||はたけ|||おい|こみ| And at night, the landowner drove the sheep, who appeared as usual, into his field. 「 それ ! " It ! 不思議な ヒツジ たち よ 。 ふしぎな|ひつじ|| Mysterious sheep. おれ の 畑 を 存分に 荒らして くれ ! ||はたけ||ぞんぶんに|あらして| Troll my field to the fullest! 」    地主 は ヒツジ たち に 荒らさ れて いく 自分 の 畑 を 見て 、 ニヤリ と 笑い ました 。 じぬし||ひつじ|||あらさ|||じぶん||はたけ||みて|||わらい| The landowner grinned at his field, which was being devastated by the sheep. 「 これ で 明日 に なれば 、 おれ の 畑 の 作物 は よく 育って いる だろう 」 ||あした|||||はたけ||さくもつ|||そだって|| "Now, tomorrow, the crops in my field will be growing well."

翌日 、 地主 が ニコニコ し ながら 畑 に やって 来る と 畑 は 昨日 の 荒らさ れた まま で 、 おまけに その 年 から その 畑 に 何 を 植えて も 作物 が 育つ 事 は なかった のです 。 よくじつ|じぬし||にこにこ|||はたけ|||くる||はたけ||きのう||あらさ||||||とし|||はたけ||なん||うえて||さくもつ||そだつ|こと||| The next day, when the landowner came to the field with a smile, the field remained desolate yesterday, and from that year on, no crops grew in the field.

その後 、 地主 から 高い 値段 で 畑 を 買い取って もらった 貧乏な 農民 は 、 その お 金 で 商売 を 始めて お 金持ち に なり ました 。 そのご|じぬし||たかい|ねだん||はたけ||かいとって||びんぼうな|のうみん||||きむ||しょうばい||はじめて||かねもち||| After that, the poor farmers who bought the fields from the landowners at a high price started business with the money and became rich. 一方 、 ヒツジ たち に 畑 を 荒らさ れて 作物 が 育た なく なった 地主 は 貧乏に なり 、 やがて その 土地 を 捨てて ど こか 遠く へ 行って しまった そうです 。 いっぽう|ひつじ|||はたけ||あらさ||さくもつ||そだた|||じぬし||びんぼうに||||とち||すてて|||とおく||おこなって||そう です On the other hand, the landowner, whose fields were devastated by sheep and no crops could grow, became poor and eventually abandoned the land and went somewhere far away.

おしまい The end