雪 の 女王
ゆき||じょおう
Snow Queen
雪 の 女王
ゆき||じょおう
The snow queen
むかし むかし 、 悪魔 ( あくま ) が カガミ を つくり ました 。
||あくま||||||
Once upon a time, the devil (Akuma) made a kagami.
美しい もの は みにくく 、 まっすぐな もの は よじれて 見える カガミ です 。
うつくしい||||||||みえる||
Beautiful things are hard to see, and straight things are kinked.
「 よし よし 、 いい もの が できた ぞ 」 天使 ( てんし ) を からかい たく なった 悪魔 は 、 この カガミ を 持って 天 へ 向かい ました 。
|||||||てんし||||||あくま|||||もって|てん||むかい|
"Okay, I've made something good." The devil, who wanted to make fun of the angel, took this Kagami and headed to heaven.
ところが 途中 で 、 悪魔 は カガミ を 落として しまった のです 。
|とちゅう||あくま||||おとして||
However, on the way, the devil dropped the Kagami.
カガミ は くだけて ちらばり 、 その かけら の 一 つ が 、 大きな 町 に 住んで いる カイ と いう 男の子 の 目 に 入り ました 。
|||||||ひと|||おおきな|まち||すんで|||||おとこのこ||め||はいり|
Kagami was just a glimpse, and one of the pieces caught the eye of a boy named Kai, who lives in a big town.
ちょうど 、 と なり の 家 の 仲よし の 女の子 ゲルダ と 屋根 の 上 で 絵本 を 見て いる とき でした 。
||||いえ||なかよし||おんなのこ|||やね||うえ||えほん||みて|||
It was just when I was looking at a picture book on the roof with Gerda, a good friend of my friend's house.
カガミ の かけら が 目 に ささった カイ は 、 ずっと 仲よし だった ゲルダ を にらみ つけて い い ます 。
||||め||||||なかよし||||||||
Kai, with a piece of Kagami in his eyes, is glaring at Gerda, who has always been a good friend.
「 おまえ なんか 、 大きらいだ !
||だいきらいだ
"You're big!
」 カイ は そういう と 、 走って いって 雪 の 女王 に 会い ました 。
||||はしって||ゆき||じょおう||あい|
Kai then ran and met the Snow Queen.
「 おい で 。
" come .
おまえ を 待って いた んだ よ 」 女王 は カイ を そり に 乗せる と 、 北 の 国 めがけて 走って いき ました 。
||まって||||じょおう||||||のせる||きた||くに||はしって||
I was waiting for you. ”The Queen put Kai on a sleigh and ran towards the northern country.
ゲルダ は 力 イ が 帰って くる の を 待ち ました が 、 いつまで 待って も 、 カイ は 戻って き ませ ん 。
||ちから|||かえって||||まち||||まって||||もどって|||
Gerda waited for the power to come back, but no matter how long he waited, Kai wouldn't come back.
「 カイ ちゃん を さがし に いこう 」 ゲルダ は 決心 する と 、 人びと に カイ の 居場所 を たずね ました 。
||||||||けっしん|||ひとびと||||いばしょ|||
"Let's go find Kai-chan." Gerda decided and asked people where Kai was.
「 ああ 、 カイ は 雪 の 女王 と いっしょに いった よ 」 「 雪 の 女王 ?
|||ゆき||じょおう|||||ゆき||じょおう
"Oh, Kai went with the Snow Queen." "Snow Queen?
その 人 は 、 どこ に いる の ?
|じん|||||
Where is that person?
」 「 ずっ ー と 北 の 、 世界 の 北 の 果て さ 」 ゲルダ は 、 雪 の 女王 の いる 世界 の 北 の 果て を めざして 、 ドンドン 歩いて いき ました 。
|-||きた||せかい||きた||はて||||ゆき||じょおう|||せかい||きた||はて|||どんどん|あるいて||
"All the way to the north, the northern end of the world." Gerda walked steadily toward the northern end of the world, where the Snow Queen is.
そして ようやく 、 雪 の 女王 の すんで いる お 城 に たどり着き ました 。
||ゆき||じょおう|||||しろ||たどりつき|
Finally, I arrived at the castle where the Snow Queen lived.
「 カイ ちゃん は 、 どこ に いる のだろう 」 ゲルダ が 城 の まわり を ウロウロ して いる と 、 一 羽 の カラス が やってきて い い ました 。
|||||||||しろ||||うろうろ||||ひと|はね||からす|||||
"Where is Kai-chan?" As Gerda was wandering around the castle, a crow was coming.
「 その 子 なら 、 王女 さま と 結婚 して 王子 さま に なって いる よ 。
|こ||おうじょ|||けっこん||おうじ|||||
"If you're that child, you're married to a princess and you're a prince.
つれて いって あげる よ 」 ゲルダ が カラス と 一緒に お 城 に 入って いく と 、 ご殿 の 奥 で 眠って いる 王子 が い ました 。
||||||からす||いっしょに||しろ||はいって|||ごてん||おく||ねむって||おうじ|||
I'll take you with me. ”As Gerda entered the castle with the crow, there was a prince sleeping in the back of the palace.
「 ああ 、 カイ ちゃん 」 ゲルダ が よぶ と 、 王子 は 目 を さまし ました 。
|||||||おうじ||め|||
"Oh, Kai-chan," Gerda called, and the prince woke up.
よく 似て は いる けれど 、 目 を あけた 王子 は カイ で は あり ませ ん 。
|にて||||め|||おうじ|||||||
It's very similar, but the prince who opened his eyes isn't Kai.
ゲルダ の 話 を 聞いた 王子 は 、 馬車 ( ばしゃ ) を 用意 して くれ ました 。
||はなし||きいた|おうじ||ばしゃ|||ようい|||
The prince who heard Gerda's story prepared a carriage.
する と 、 馬車 で 進んで いく ゲルダ を 、 突然 山賊 ( さんぞく ) が おそい ました 。
||ばしゃ||すすんで||||とつぜん|さんぞく||||
Then, a bandit suddenly slowed down Gerda, who was traveling in a horse-drawn carriage.
「 金 を 出せ !
きむ||だせ
"Give me money!
」 山賊 は 、 ゲルダ を しばり あげ ました 。
さんぞく||||||
The bandits squeezed Gerda.
「 放して お やり 」 ゲルダ の ロープ を 切った の は 、 山賊 の 娘 です 。
はなして|||||ろーぷ||きった|||さんぞく||むすめ|
"Let's go" It was the daughter of a bandit who cut the rope of Gerda.
ゲルダ は 山賊 の 娘 に カイ の 話 を する と 、 こう いわ れ ました 。
||さんぞく||むすめ||||はなし|||||||
Gerda told the bandit's daughter about Kai.
「 北 の 女 の 家 に いって ごらん 」 娘 は ゲルダ を トナ 力 イ に 乗せて 、 北 の 女 の 家 に いき ました 。
きた||おんな||いえ||||むすめ|||||ちから|||のせて|きた||おんな||いえ|||
"Go to the woman's house in the north." The daughter carried Gerda on the power of Tona and went to the woman's house in the north.
「 雪 の 女王 の ご殿 に は 、 男の子 が ひと り いる 。
ゆき||じょおう||ごてん|||おとこのこ||||
"There is a boy in the Snow Queen's palace.
でも 、 その 子 は 、 なにもかも を 忘れて しまって いる のだ 。
||こ||||わすれて|||
But the child has forgotten everything.
だから その 子 が カイ だ と して も 、 あんた が だれ か わから ない だろう よ 。
||こ||||||||||||||
So even if the child is Kai, you won't know who you are.
それ でも いく の かい ?
Is it still going?
」 北 の 家 の 女 の 言葉 に 、 ゲルダ は きっぱり と 答え ます 。
きた||いえ||おんな||ことば||||||こたえ|
Gerda replies flatly to the words of the woman in the northern house.
「 いき ます 。
" To go .
大好きな 力 イ ちゃん に 会い に いく わ 」 カイ は 、 雪 の 女王 の ご殿 に い ました 。
だいすきな|ちから||||あい||||||ゆき||じょおう||ごてん|||
I'm going to meet my favorite power, I-chan. ”Kai was at the Snow Queen's palace.
「 ぼく は どうした の だろう 。
"What happened to me?
仲よし の 友だち が いた はずな のに 、 その 子 の 名 まえ も 思い出せ ない 」 つぶやく カイ に 、 女王 が いい ました 。
なかよし||ともだち||||||こ||な|||おもいだせ|||||じょおう|||
I should have had a good friend, but I can't even remember the name of the child. "
「 おまえ の 心 は 凍った のだ 。
||こころ||こおった|
"Your heart is frozen.
ずっと 、 雪 の ご殿 に いる ほか ない の さ 」 ゲルダ は 、 やっと の こと で 雪 の ご殿 に 着いて 、 カイ を 見つけ ました 。
|ゆき||ごてん|||||||||||||ゆき||ごてん||ついて|||みつけ|
I have no choice but to stay in the Snow Palace all the time. ”Gerda finally arrived at the Snow Palace and found Kai.
「 ああ 、 力 イ ちゃん 、 とうとう 見つけた わ 。
|ちから||||みつけた|
"Oh, Rikii-chan, I finally found it.
会い たかった 」 ゲルダ は 力 イ に とびつき ます 。
あい||||ちから||||
I wanted to see you. ”Gerda jumps at the force.
「 きみ は 、 だれ な の ?
"Who are you?
」 たずねる 力 イ を 、 ゲルダ は ゆさぶり ました 。
|ちから||||||
Gerda shook the power to ask.
「 ゲルダ よ 。
"Gerda.
力 イ ちゃん の 仲よし の ゲルダ よ 」 ゲルダ の 目 から 涙 が あふれて 、 カイ の まぶた を ぬらし ます 。
ちから||||なかよし||||||め||なみだ||||||||
Rikii-chan's good friend Gerda. ”Tears overflow from Gerda's eyes and wet Kai's eyelids.
する と その 涙 が 、 力 イ の 目 から 、 悪魔 の カガミ の かけら を 洗い 落とした のです 。
|||なみだ||ちから|||め||あくま||||||あらい|おとした|
Then the tears washed away the fragments of the devil's Kagami from his eyes.
「 ああ 、 ゲルダ 。
"Oh, Gerda.
ぼく は ここ で 、 なに を して いた んだろう 」 ふた り は 手 を つないで 、 雪 の ご殿 から 出て いき ました 。
||||||||||||て|||ゆき||ごてん||でて||
What were I doing here? ”They held hands and went out of the snow palace.
「 あんた の 仲よし を 見つけた の ね 」 ゲルダ と カイ を 乗せた トナカイ に 、 手 を ふった の は 山賊 の 娘 です 。
||なかよし||みつけた|||||||のせた|となかい||て|||||さんぞく||むすめ|
"You've found your good friend." It was the daughter of a bandit who shook the reindeer with Gerda and Kai on it.
「 もう 二度と 、 離ればなれに なって は いけない よ 。
|にどと|はなればなれに||||
"Never be separated again.
ゲルダ ほど 、 あんた を 大切に 思って いる 子 は い ない んだ から 」 娘 は カイ に いい ました 。
||||たいせつに|おもって||こ||||||むすめ|||||
No child cares about you as much as Gerda. ”My daughter said to Kai.
「 わかった 。
" all right .
ぼく は ずっと ゲルダ の そば に いる 」 カイ と ゲルダ は 、 自分 たち の 家 に 帰る まで 、 ずっと 手 を にぎりしめて い ました 。
||||||||||||じぶん|||いえ||かえる|||て||||
I've been by Gerda all the time. ”Kai and Gerda were squeezing their hands all the way back to their homes.
おしまい
The end