知恵 の ある 娘
ちえ|||むすめ
Wise girl
知恵 の ある 娘
ちえ|||むすめ
Wisdom daughter
Filha da sabedoria
むかし むかし 、 ある ところ に 、 貧しい けれど 正直 者 の お 百姓 さん が い ました 。
|||||まずしい||しょうじき|もの|||ひゃくしょう||||
Once upon a time, there was a poor but honest peasant.
Era uma vez um camponês pobre mas honesto em um lugar.
この お 百姓 さん が 畑 を 耕して いる と 、 土 の 中 から 金 の うす が 出て き ました 。
||ひゃくしょう|||はたけ||たがやして|||つち||なか||きむ||||でて||
When this farmer was cultivating the field, a thin piece of gold came out of the soil.
Quando este fazendeiro estava cultivando o campo, uma fina casa de ouro saiu do solo.
「 おおっ 、 なんと 素晴らしい うす だ 。
||すばらしい||
"Oh, what a wonderful thin.
"Oh, que luz maravilhosa.
よし 、 これ は 王さま に 差し上げよう 」 お 百姓 が さっそく 金 の うす を 持って お 城 へ 行く と 、 王さま は 一目 見て 言い ました 。
|||おうさま||さしあげよう||ひゃくしょう|||きむ||||もって||しろ||いく||おうさま||いちもく|みて|いい|
「 なるほど 、 素晴らしい うす だ な 。
|すばらしい|||
ほめて つかわそう 」 「 は はっ 、 ありがとう ございます 」 頭 を 下げる お 百姓 に 、 王さま は 少し 首 を かしげて 言い ました 。
||||||あたま||さげる||ひゃくしょう||おうさま||すこし|くび|||いい|
Let's praise and use it. "" Haha, thank you. "The king said to the peasant who bowed his head, with a slight bow.
「 しかし 、 うす だけ と は 妙だ な 。
|||||みょうだ|
"But it's strange that it's just thin.
うす だけ あって も 、 きね が なくて は 役 に は 立た ん 。
||||||||やく|||たた|
Even if it's thin, it's useless without a knuckle.
土 の 中 に うす が あった の なら 、 きね も あった であろう 。
つち||なか||||||||||
If there was a thresk in the soil, there must have been a furnace as well.
百姓 よ 、 どうして きね を 持って 来 ない のだ ?
ひゃくしょう|||||もって|らい||
Peasant, why don't you bring your money?
」 それ を 聞いた お 百姓 さん は 、 あわてて 言い ました 。
||きいた||ひゃくしょう||||いい|
「 いいえ 、 きね は あり ませ ん 。
土 の 中 から 出て きた の は 、 うす だけ です 」 ところが 王さま は 、 それ を 聞き入れて くれ ませ ん 。
つち||なか||でて||||||||おうさま||||ききいれて|||
The only thing that came out of the soil was a smith. The king, however, is not listening to him.
「 いい や 、 お前 は きね まで わたし に くれる の が 、 おしい と 思った のであろう 。
||おまえ|||||||||||おもった|
I am sure you thought it was strange that I should give you even my coat of arms.
それ で 、 そんな うそ を 言って いる のだろう 」 「 いいえ 、 本当に 、 うす しか なかった のです 」 「 うそ を 申す な !
|||||いって||||ほんとうに|||||||もうす|
That's why I'm telling such a lie. "" No, really, there was only a lie. "" Don't tell a lie!
この うそつき 百姓 め !
||ひゃくしょう|
本当の 事 を 言う まで は 、 お前 を 帰さ ない ぞ !
ほんとうの|こと||いう|||おまえ||かえさ||
I won't let you leave until you tell me the truth!
」 こうして 王さま は 、 お 百姓 さん を 牢屋 に 入れて しまった のです 。
|おうさま|||ひゃくしょう|||ろうや||いれて||
その 事 を 聞いた お 百姓 さん の 娘 は 、 さっそく 城 へ かけつける と 涙 を 流して 王さま に 言い ました 。
|こと||きいた||ひゃくしょう|||むすめ|||しろ||||なみだ||ながして|おうさま||いい|
「 王さま 。
おうさま
本当に 、 きね は なかった のです 。
ほんとうに||||
There really was no root.
うそ を 言って いる ので は あり ませ ん 。
||いって||||||
I'm not telling a lie.
どうか 、 父 を お 許し ください 」 「 うむ ・・・」 王さま は 娘 の 涙 を 見て 、 お 百姓 の 言葉 が うそ で は ない と わかり ました 。
|ちち|||ゆるし|||おうさま||むすめ||なみだ||みて||ひゃくしょう||ことば||||||||
Please forgive my father. "" Umm ... "The King saw the tears of his daughter and realized that the words of the peasant were not a lie.
でも 、 一 度 牢屋 に 入れた 者 を 簡単に 許して しまう の は 、 王さま が 間違った 判断 を した と 言って いる ような もの です 。
|ひと|たび|ろうや||いれた|もの||かんたんに|ゆるして||||おうさま||まちがった|はんだん||||いって||||
But to easily forgive someone once in prison is like saying that the King made the wrong decision.
そこ で 王さま は 、 こう 言い ました 。
||おうさま|||いい|
「 よろしい 、 許して やろう 。
|ゆるして|
ただし 、 わたし の 出す 問題 が 解けたら だ 。
|||だす|もんだい||とけたら|
However, if the problem I raise is solved.
いい か 、 よく 聞けよ 。
|||きけよ
お前 は 一 度 家 に 帰り 、 着物 を 着 ないで 、 裸 でも なく 、 馬 に も 車 に も 乗ら ず 、 道 を 歩か ず 道 を 通って 、 この 城 まで 来て みな さ い 。
おまえ||ひと|たび|いえ||かえり|きもの||ちゃく||はだか|||うま|||くるま|||のら||どう||あるか||どう||かよって||しろ||きて|||
You should go home once, do not wear a kimono, do not ride a horse or a car, do not walk the road, come to this castle.
それ が 出来たら 、 お前 の 父親 を 許して やろう 」 さあ 、 大変な 事 に なり ました 。
||できたら|おまえ||ちちおや||ゆるして|||たいへんな|こと|||
これ は とても 難しい 問題 です 。
|||むずかしい|もんだい|
でも 、 しばらく 考えて いた 娘 は 、 「 そう だ わ 」 と 、 すぐ にっこり して 、 王さま の 前 から 引き下がり ました 。
||かんがえて||むすめ|||||||||おうさま||ぜん||ひきさがり|
家 へ 帰った 娘 は 着物 を 脱いで 裸 に なる と 、 大きな 魚 取り の アミ で 体 を すっぽり と 包み ました 。
いえ||かえった|むすめ||きもの||ぬいで|はだか||||おおきな|ぎょ|とり||||からだ||||つつみ|
次に アミ の はし を ロバ の 尻尾 に 結び つける と 、 ロバ に 自分 の 体 を 引きずら せ ながら 、 お 城 へ と やって 来た のです 。
つぎに|||||ろば||しっぽ||むすび|||ろば||じぶん||からだ||ひきずら||||しろ||||きた|
He then tied Ami's chopsticks to the donkey's tail and came to the castle, dragging his body to the donkey.
これ で 、 着物 を 着 ないで 、 裸 でも なく 、 馬 に も 車 に も 乗ら ず 、 道 を 歩か ないで 、 城 へ 来た 事 に なる のです 。
||きもの||ちゃく||はだか|||うま|||くるま|||のら||どう||あるか||しろ||きた|こと|||
王さま は 、 娘 の 知恵 に すっかり 感心 して 言い ました 。
おうさま||むすめ||ちえ|||かんしん||いい|
「 お前 は 、 なかなか 利口な 娘 だ 。
おまえ|||りこうな|むすめ|
よろしい 、 約束 通り 父親 を 許して やろう 」 こうして お 父さん は 、 すぐ 牢屋 から 出さ れ ました 。
|やくそく|とおり|ちちおや||ゆるして||||とうさん|||ろうや||ださ||
そして その 上 に 娘 は たくさんの ご ほうび まで もらって 、 お 父さん と 一緒に 家 へ 帰り ました 。
||うえ||むすめ||||||||とうさん||いっしょに|いえ||かえり|
And on top of that, the daughter received a lot of rewards and went home with her father.
おしまい