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Tonari no kaibutsu, Good morning call ep2

Good morning call ep2

( 目覚まし時計 の 音 )

( 上原 ( うえ はら )) 百 合

うっ! ( 菜緒 ( なお )) 誰 と 間違えて ん の よ !

キス しちゃった … 上原 君 と

どう しよう

でも ちょっと 待って

上原 君 は 違う 人 と 間違えて キス した んだ よ ね ?

そう そう そう だ よ ちょっと した 事故 だ よ ね

全然 気 に する こと ない

いや 気 に する よ

気 に なる よ

だって

初めて の キ … ス

ハッ !

イヤ !

お前 の ケリ の せい で

俺 の 腹 すげ ー 赤く なって んだ けど

( 菜緒 ) もう こっち 来 ないで よ !

( 上原 ) おい 何 考えて んだ よ !

そっち が あんな こと した から でしょ !

( 上原 ) は ? 何 だ よ あんな ことって え ?

覚えて ない の ?

だから 何 ?

って いう か 目覚まし 鳴って ん なら 普通に 起こせよ

何 よ 普通って ( 上原 ) だ から ! “ 普通に 優しく 起こして ください ”って 言って ん の そ … そんな こと できる わけない でしょ !

ハッ !

わっ! あの さ

は … はい

今さら ながら

男 と の 同居 生活 に 危機 感 覚えたり する ?

“ 私 襲わ れたら どう しよう ” なんて 悶々 と して る ?

安心 しろ

俺 お前 に は カケラ も 欲 情 し ない

俺 の カバン ちゃん と 元通りに し とけよ

あと 前 に も 言った けど 学校 で は 絶対 話しかけ ん な

クソ こんち くしょう

何 な んだ よ

3 メートル

あれ ? 上原 君 どこ 行った んだ ろ …

って いう か ここ どこ ?

やっぱ バカだ な あいつ ( 光 石 ) おはよう ( まり な ) おはよう

( 光 石 ) あれ ? 菜緒 今日 休み ?

( まり な ) と は 聞いて ない んだ けど 何 して んだ ろ ?

今日 は 上原 君 を 間近で 見る 絶好 の チャンス な のに

( 光 石 ) ああ … あれ 今日 だった か

( まり な ) イェイ

( 光 石 ) 俺 は 気 が 重い よ

あっ菜緒 から メール 来た ( 光 石 ) 何て ?

“ 遭難 した ! ”って ( 光 石 ) は ?

( 菜緒 ) え … ここ どこ ?

あー 遅刻 しちゃ う

あっ行き止まり ( 犬 の ほえ 声 )

( 菜緒 ) 怖い イヤ ! う あ ~ 助けて ~

ハァ ハァ ハァ … 間に合った

ハァ ハァ ハァ …

間違えられた ファーストキス 欲 情 し ない 宣言

最後に は 犬 …

あれ も これ も 全部 全部 …

上原 君 の せい だ ー !

( 教師 ) こら ! 校 内 で 奇声 を 上げる んじゃ ない

( 菜緒 ) はい ( 教師 ) 遅刻 する ぞ

( 菜緒 ) はい すいません すいません すいません …

( まり な ) 菜緒 食べ ない の ?

1 日 分 の エネルギー 使い果たしたっぽい な 方向 音痴 な のに 知ら ない 道 通ったり する から だ よ

いや それ は 私 の せい じゃ なくて …

同居 して る こと も 絶対 バラ すな よ

いや …

私 の せい で ございます

( まり な ) まあ 元気 出し なって

午後 は 待ちに待った A 組 と の 合同 体育 な んだ から !

合同 体育 …

ちょっと ちょっと テンション 低く ない ?

上原 君 の かっこいい 姿 が 目の前 で 見 れる んだ よ

あー 私 は もう いい や 散々 見た し

お腹 いっぱい 食あたり 起こし そう

何 言って ん の 菜緒 ! みっちゃん 邪魔 ! ( まり な ) 菜緒 ( 菜緒 ) えっえっ ( まり な ) 早く ( 菜緒 ) ちょっと まり な

( 女子 生徒 たち の 歓声 )

見な よ あの 現実 離れ した ルックス

儚 ( は かな ) げ で 繊細で

でも ね 時々 すっごく 寂しい 顔 する の ( 康 太郎 ) 購買 カレーパン 売り切れ

( 悠 人 ) マジ !?

見た ! 今 今 !

あっあれ は ただ カレー … やっぱり 悲しい 生い立ち の せい だ よ ね

でも 憂い を 帯びた 上原 君 も また ステキ

( まり な ) 上原 君って ご 両親 を 幼い 時 に 交通 事故 で 亡くして る じゃ ん ?

俺 は すねかじり じゃ ない から な

( まり な ) 結論 !

何 万 回 見て も 絶対 に 飽き ない 最高に いい 男

それ が 上原 君 な んだ よ

やっぱ ヤ な 感じ ( まり な ) ん ? ( 菜緒 ) えっあ … 何でもない ( 菜緒 ) でも さ 上原 君って 彼女 いる んじゃ ない の ? え えっそう な の !? それ 誰 情報 ? あ …

百合

いや 彼女 の 1 人 や 2 人 ぐらい は いる んじゃ ない か な あって

今 ん ところ そういう 噂 は ない けど

でも そう だ と したら ショックー

あんな レベル の 高い 男 なかなか お目にかかれ ない のに

って いう か そんなに モテ る んだ あの 人

そりゃ 御 三 家 トップ だ もん

“ 掟 ” も 相当 シビアだ し

オキテ …

この 間 見た でしょ 覚えて ない の ?

( 菜緒 ) 見た けど

( まり な ) 女子 の 間 で は 暗黙 の 了解 な の

んっ 上原 君 の 取り巻き 女子 は 今 3 つ の 派閥 に 分かれて る の

ふ ー ん

( まり な ) 先生 から も 一目 置か れる 優等 生 女子

悪い 遊び を し まくって いる アウトロー 女子

男子 から 圧倒 的 人気 の マネージャー 女子

この 3 つ の 派閥 の 女子 たち が

上原 君 へ の 抜け駆け は 決して 許さ ないって いう 掟 を 作った の へえ ー

( まり な ) 上原 君 は みんな の 上原 君

不用意に 親しく したり 接触 なんて したら

どんな 目 に 合わさ れる か

もはや 国宝 だ な 上原 君

そう 国宝 ! お さわり 厳禁

って いう か 急が なくて いい の ?

次 お前 の 楽しみに して る 合同 体育 だ よ

( まり な ) あっそうだ って いう か 私 国宝 と キス しちゃって る よ ( 光 石 ) で ? まり な は どこ の 派閥 な の ?

( まり な ) 私 は その他 大勢 の 1 人

いつか 上原 君 が

野 に 咲く 私 を 見つけて くれたら いい な あって

( 光 石 ) 何 か それ 不毛じゃ ね ?

( まり な ) みっちゃん … ( 菜緒 ) あっ! どうした ? ( 光 石 ) 何 ?

あ …

いや … な … 何でもない よ

何でもない から … ごめん ちょっと トイレ に

お腹 痛い

( まり な ) 菜緒 ( 光 石 ) 菜緒 ?

これ を 着て しまったら …

とんでもない こと に

( 翼 ) 上原 君 次の 体育 マジ で 頼む わ

D 組 の ヤツ ら に は 負け たく ない んだ よ ね

いや 俺 保健 室 で 寝る

( 翼 ) あれ 知り合い ? すげ ー 見て る けど

いや 全く 知ら ない

( 僚平 ) 何 か 踊って る よ

変な もん でも 食った んだ ろ

何 だ よ

おい

ふざける な 俺 に 近づく なって 言った だ ろ !

( 菜緒 ) 緊急 事態 な の 読んで よ !

( 上原 ) や だ ね

( 菜緒 ) ん んっ! ( 上原 ) やめろ よ んっ! ( 菜緒 ) あっあっ! ああ ~! あ …

あいつ の せい で サボり 損ねた

なっ! ( 上原 ) クソ あいつ どこ 行った

おい おい

( 菜緒 )“ 体操 着 間違って る よ 上原 くん ”

“ 今 家庭 科 室 誰 も いない から そこ で 交換 しよう ” 間違った の は お前 だろう が !

( 上原 ) おい 待て !

早まる な !

( 菜緒 ) ハッ !

お前 … 普通 切る か ?

だ … だって 上原 君 が 全然 話 聞いて くれ ない から

直せよ

( 菜緒 ) え ?

あと 5 分 で 直せ

無理だ よ !

って いう か ほら チロッ と 穴 空いた だけ だし

ほら よく ヒザ 擦り切れたり する じゃ ん ?

ヒザ じゃ ね ー だ ろ ここ は !

って いう か こんな とこ に 穴 空いて る ヤツ いる わけ ね ー だ ろ

何 な の ガミガミガミ …

は あ !?

分かった よ 直せば いい んでしょう !

うるさい な

だいたい 話 聞いて くれ ない から じゃ ん

は ?

お前 が 間違えた んだ ろ

って いう か 何 だ よ この 空け 方 は よ

( 菜緒 ) だって しょうがない でしょ

( 上原 ) は ? こんな とこ 切る ヤツ いね ー だ ろ

( 菜緒 ) うるさい な

もう 針 どれ ?

( 上原 ) どれ じゃ なくて どれ でも い いよ

( 菜緒 ) あっあった ( シャッター 音 )

まだ かよ

焦らせ ないで よ

パパッ と やれよ 一応 女 だ ろ

そういう の ね 偏見って 言う んだ よ どうせ サボろう と して た だけ でしょ

それ と これ と は 話 が 別だ

面倒くさっ 何 か 言った ?

いえ 何にも

イッタ …

おい 大丈夫 か ?

何 だ よ 大した こと ね ー な

何 その 言い 方

女の子 の 手 に 傷 でも 残ったら どう す んです か ?

女の子 ?

女の子 なら こん ぐらい やれよ

うるさい な やって んじゃ ん 今

全然 進んで ね ー じゃ ん か よ ( 菜緒 ) じゃ 手伝って

( 歓声 )

( 教師 ) ストライク !

バッター アウト

うっ うわっ ( 声援 )

( 教師 ) ストライク !

バッター アウト

( 歓声 )

( 女子 生徒 ) 上原 君 かっこいい

ドンマイ ! みっちゃん 菜緒 だけ だ よ 俺 を 迎えて くれる の は

そんな こと ない よ ( 光 石 ) そんな こと ある よ

( 大地 ) 菜緒

( 菜緒 ) あっ大 ちゃん ( 大地 ) よっ ( 光 石 ) 大地 先輩 も 体育 です か ? ( 大地 ) おお

お前 バット の 持ち 方 が 全然 なって ない

( 菜緒 ) 大 ちゃん 私 に 教えて !

私 あいつ から ホームラン 打ちたい の 何が何でも ( 大地 ) ハッ 珍しい な

菜緒 が そんな 闘争 心 むき出し なんて

だって 何 か ヤ な 感じ じゃ ない ?

ちょっと かっこいい からって さ ( 光 石 ) そうだ そうだ ( 菜緒 ) スポーツ が できて 勉強 が できる からって 何でも 許さ れる と 思う な よ ! ( 光 石 ) そうだ そうだ !

全部 が 自分 中心 に 回って る と 思ったら 大 間違い だ !

そう だ そうだ !

打つ ( 菜緒 ) 打つ

菜緒 は ホームラン を 打てる ( 菜緒 ) 打つ

( 大地 ) おっしゃ

じゃあ まずは バット の 持ち 方 から

( 菜緒 ) はい

( 大地 ) 左手 が 下 脇 閉める

( 菜緒 ) はい ( 大地 ) 聞いて る ?

で ボール が 来たら バット で 打つって いう より か は 重心 移動 して 体 で 打つ

( 菜緒 ) おお !

( 教師 ) ストライク !

( 菜緒 ) えっうん ? えっえ ? ( 教師 ) スリーストライク ! バッター アウト

( 歓声 ) ( 教師 ) 試合 終了 !

え ?

ウソ もう 終わり ?

上原 君 少し ぐらい 手加減 して くれたって いい じゃ ん ( 菜緒 ) え ?

あれ ? あれ ? 私 の 制服 …

( 詩 織 ) 吉川 ( よし かわ ) さん

これ 廊下 に 落ちて た けど 吉川 さん のじゃ ない ?

ええ !? 菜緒 制服 落とした の ?

ああ … そう かも ごめん ありがとう

ちょっと 何 して ん の ?

( 美 南 ) でも そういう 隙 が ある ところ が

吉川 さん の 魅力 な んじゃ ない ?

( エリカ ) 羨ま し いわ ー 女子 力 高いって 上原 君 も 吉川 さん に は 一目 置いて る みたいだ もの ね

えっそう な の !? そんな …

( 美 南 ) じゃ お 先 に ( エリカ ) また ね ー

でも さ ー 牛乳 プリン と 牛乳 寒天

どっち か 選ぶ の 本当 迷っちゃ うんだ よ ね

もう 究極 の 選択 だ よ ね

もう あの プリン の 濃厚な 感じ 魅力 の 1 つ な んだ けど

あの 寒天 の ツルン と した 感じ が もう たまらない んだ よ ね

あっねえ まり な どっち 派 ? 何 隠して ん の ? ( 菜緒 ) え ?

菜緒 隠し事 ある 時って どうでも いい こと ベラベラ しゃべる じゃ ん

いや …

どうでも いい 話 して る つもりじゃ …

( 菜緒 ) ちょっと まり な

まり な 待って

( 菜緒 ) ちょっと !

あの ね まり な

あっ

こういう こと ?

こういう 感じ で 男 と 同棲 しちゃってますって こと ? あの ね 話 は 長く なる んだ けど

私 に も 秘密に して た んだ

ごめん

( 菜緒 )… と いう わけ

ふ ー ん

( 菜緒 ) だ から 同棲 と か 付き合って るって わけじゃ なくて 女子 寮 が 空く まで は 我慢って 感じ で 誰 ?

え ?

その 一緒に 暮らして る 男

あ ~ それ は …

年上 ? タメ ? どっち ?

同じ くらい … か なあ ? フフフッ

マジ !? 同じ 学校 と か ? 私 知って る 人だったり する ?

ハハハ

あ ! まさか の 大 ちゃん ?

… な わけ ない か

うん ないない ない

じゃあ さ じゃ あさ レベル 的に もっと 上 ? 下 ?

って そりゃ 下 だ よね 大 ちゃん 御 三 家 だ し

上 ? かな …

え ?

大 ちゃん より 上 みたい 世間 的に は … フッ それって もうさ ( ドア が 開く 音 )

上原 君 じゃ ん !

お … お かえり

今日 バイト 早い ね

今日 早 上がり

あ … そう な んだ

あっこちら 親友 の まり な もう 何で 今日 に 限って

( まり な ) んっ ん ー もう !

秘密に して て 本当 ごめん !

菜緒

( 菜緒 ) はい

( まり な ) で かした ( 菜緒 ) へ ?

ちょっと 座って 座って

だって だって あの 上原 君 と

お 近づき に なれる なんて 超 ラッキーじゃ ん !

菜緒 ん ち に くれば

必然 的に 上原 君 に も 会えるって こと でしょ ? うん まあ …

でも バイト で ほぼ 家 に いない けど 菜緒 は どう 思って ん の ?

何 が ?

上原 君 の こと 何とも 思って ない の ?

うん 思って ない けど 本当 ?

うん 全然 じゃあ 協力 して で 仲 取り持って お 願い ! まあ 別に いい けど

でも 上原 君 まり な が 思って る ような 人 じゃ …

って 聞いて ないし

えっあっイェーイ ! イェーイ …

( まり な ) バイバーイ ( 菜緒 ) また ね バイバーイ

( 菜緒 ) あれ の どこ が そんな いい んだ ろ …

おっ! びっくり した

バレ て ない よ ね …

おい

( 菜緒 ) はい … はい ( 上原 ) お前 何 考えて ん の

何って ? 同居 バレ たら 退学 だ ぞ ( 菜緒 ) 分かって る よ ( 上原 ) 分かって ねえ から

あんな うる せ ー の 連れて くるんだ ろ

ちょっと そんな 言い 方

ちゃんと 言っと け よ 絶対 言いふらす なって まり な は そんな こと する 子 じゃ ない から

何で 分か んだ よ ( 菜緒 ) 分かる よ

まり な は 中学 ん 時 から 友達 だ し

友達 ね

何 よ

ますます 信用 で きね ー な

は ?

お前 の 友達 なんか お前 同様 ボケボケ に 決まって んだ ろ

お前 な !

まり な は

私 と は 全然 違う の

しっかり して て 絶対 大丈夫 !

まり な の こと ちゃん と 知ら ない くせ に

信頼 でき ない と か

おかしい よ そんな の

まり な は 私 が 一 番 信頼 できる 友達 な んだ から !

すっごく すっごく ヤ な ヤツ ! もう 大っ嫌い ! わっわっ! どこ 行く の ?

トイレ

( 転ぶ 音 )

( 教師 ) 吉川 さん ! 何 して る の ?

( 菜緒 ) はい ごめんなさい

( まり な ) 菜緒 大丈夫 ?

( 菜緒 ) うん

本当に ?

( 菜緒 ) え ?

何 か 今日 朝 から 変

元気 ないし

あっ! もし かして 昨日 上原 君 と 何 か あった ?

え ?

う うん

ちょっと お腹 すいた だけ だ から

( まり な ) 本当に ? ( 菜緒 ) うん 本当

菜緒 が 笑って ない と 私 も 調子 狂う んだ から ね

ありがとう まり な

う うん よい しょ あ ~ あ

( 康 太郎 ) 吉川 お前 呼ばれて るって よ えっ誰 が ? ( 悠 人 ) 上原 君 体育 倉庫 で 待って るって そっか ありがとう ( 康 太郎 ) あいつ 実は モテ てん の かな ?

( 悠 人 ) なっ( 康 太郎 ) おう 何で 急に 学校 で 呼び出す んだろう

私 また 何 か やら かした ?

上原 君 ?

あれ ? どこ 行った …

( 扉 が 閉まる 音 )

ゲ …

ごめんなさい ウソ ついちゃ いました ハハハ …

あー !

( 美 南 ) 逃げ らん ない んだ から ね ー

( エリカ )って いう かさ あんた 上原 君 の 何 ? ( 菜緒 ) 何って すっと ぼけ ん の も 大概 に し なさい ! ( 美 南 ) 上原 久志 ( ひさし ) の 掟

知ら ない と は 言わ せ ない わ よ

あれ ? 上原 君 何で ここ に いん の ?

え ?

( 詩 織 ) 上原 君 は みんな の 上原 君 な の

分かった ? ( エリカ )って いう か あんた は みんな の 中 に 入れる レベル じゃ ね ー けど

( 美 南 ) 確かに

よく そんな 貧相な 顔 と 体 で あの 上原 君 の 前 に いられる ね ( 詩 織 ) 全て が 完璧で クール で

なのに 心 に 悲しい 傷 を 負って しまった 悲劇 の 主人公

( 詩 織 ) それ が 上原 君 な の ( 美 南 ) かわいそうな 上原 君

でも 私 たち は ずっと 上原 君 の そば に いる

上原 君 の こと を 温かく 見守り 続ける こと が

私 たち の 使命 な の

(3 人 ) だ よ ね そうだ よ ね 私 たち が 必要不可欠って いう か そう それ だ よ ね

そういう の いら ない と 思う

は ?

上原 君 は かわいそう なんか じゃ ない から

( 菜緒 ) そんな の いら ない

( 美 南 ) は ? ( 詩 織 ) 何 言って ん の よ

上原 君 は ご 両親 を … ( 菜緒 ) 知って る よ

知って る けど

でも いろいろ 頑張って る 人 に は

“ かわいそう ” じゃ なくて “ すごい ね ” でしょ !

そもそも “ 掟 ” 自体 が おかしい んだ よ

(3 人 ) は あ !?

さっき から 見た目 と か 雰囲気 で

上原 君 の こと ああ だ こう だ 言って る けど さ

本当に 相手 の こと 知りたい んだったら もっと 話したり 笑ったり ケンカ したり

そういう の 繰り返さ なきゃ 分かる わけな い じゃ ん !

そんな の も 分か ん ない ダメ 女子 に は

上原 君 は カケラ も 欲 情 し ない から !

全部 言っちゃった ( 菜緒 ) キャッ ! ( 美 南 ) 何 か 頭 きたし

つうか 何 様 な んだ よ お前

クソムカ つく

( 物音 )

(4 人 ) 上原 君 !?

お前って さ やっぱ アホ だ な なっ… こいつ 俺 と 付き合って る から

え ?

( 上原 ) 文句 が ある なら 俺 に 言えよ

( 詩 織 ) ウソ ウソ … ( 美 南 ) そんな …

( エリカ ) う … 上原 君

帰る ぞ

あ … あの さ

何 ?

何で こんなに なっちゃった んだっけ ? 私 と 上原 君って さ いい から 黙って サクサク 歩け

はい

( 女子 生徒 たち の ざわめき )

菜緒 ?

( 菜緒 ) え ?

ここ まで くれば 誰 も 見て ないだ ろ

え ?

( 上原 ) よくよく 考えたら さ

まるっきり 他人 の フリって いう の は 無理 が ある よ な 付き合って る こと に し とけば 家 に 行く の も 不自然じゃ ないし

それって つまり … 付き合って る フリ しよう ぜ

フリ ?

あっごめん 期待 さ せちゃった ? 別に … して ないし

何なら 本当に 付き合う ?

ウッソー

じゃあ 俺 このまま バイト 行く から

( 菜緒 ) うん

上原 君

ありがとう

助けて くれて

悪かった な

ん ?

( 上原 ) 昨日 …

あんた の 友達 の こと

あ … うん

早く 帰 ん ね ー と 風邪 ひく ぞ

うん

上原 君 ?

上原 君

ねえ 上原 君 どうした の ?

ねえ 上原 君 ちょっと …

( 救急 車 の サイレン )

( 医師 ) 心配 ないで すよ 疲労 と 睡眠 不足

あと は 軽い 栄養 失調 が 重なった かな

2~3 日 ゆっくり 休んで ちゃんと 食べれば 大丈夫

はい ありがとう ございます

( 医師 ) 一応 彼 の ご 家族 に も 連絡 して おいた から

お 大事に ね

( 菜緒 ) 上原 君

おお

“ おお ” じゃ ない よ すっごい 心配 した んだ から ね もう ソファ で なんか で 寝る から だ よ

( 上原 ) 大げさな んだ よ これ くらい で

これ くらいって よし 帰る か

え ?

ちょっと そんな の ダメに 決まって る でしょ !

俺 の 体 は うまい もん 食えば 治る

は ?

( 戸 が 開く 音 )

百合

( 菜緒 ) 百 合って … この 人 が 上原 君 の ?

♪~


Good morning call ep2 good||| Aufruf zum Guten Morgen ep2 Good morning call ep2

( 目覚まし時計 の 音 ) めざましどけい||おと

( 上原 ( うえ はら )) 百 合 うえはら|||ひゃく|ごう

うっ! う っ ( 菜緒 ( なお )) 誰 と 間違えて ん の よ ! なお||だれ||まちがえて|||

キス しちゃった … きす|しちゃ った 上原 君 と うえはら|きみ|

どう しよう

でも ちょっと 待って ||まって

上原 君 は 違う 人 と 間違えて キス した んだ よ ね ? うえはら|きみ||ちがう|じん||まちがえて|きす||||

そう そう そう だ よ ちょっと した 事故 だ よ ね |||||||じこ|||

全然 気 に する こと ない ぜんぜん|き||||

いや 気 に する よ |き|||

気 に なる よ き|||

だって

初めて の キ … ス はじめて|||

ハッ !

イヤ ! いや

お前 の ケリ の せい で おまえ|||||

俺 の 腹 すげ ー 赤く なって んだ けど おれ||はら||-|あかく|||

( 菜緒 ) もう こっち 来 ないで よ ! なお|||らい||

( 上原 ) おい 何 考えて んだ よ ! うえはら||なん|かんがえて||

そっち が あんな こと した から でしょ !

( 上原 ) は ? うえはら| 何 だ よ あんな ことって なん||||こと って え ?

覚えて ない の ? おぼえて||

だから 何 ? |なん

って いう か 目覚まし 鳴って ん なら 普通に 起こせよ |||めざまし|なって|||ふつうに|おこせよ

何 よ 普通って ( 上原 ) だ から ! なん||ふつう って|うえはら|| “ 普通に 優しく 起こして ください ”って 言って ん の ふつうに|やさしく|おこして|||いって|| そ … そんな こと できる わけない でしょ !

ハッ !

わっ! わ っ あの さ

は … はい

今さら ながら いまさら|

男 と の 同居 生活 に 危機 感 覚えたり する ? おとこ|||どうきょ|せいかつ||きき|かん|おぼえたり|

“ 私 襲わ れたら どう しよう ” なんて 悶々 と して る ? わたくし|おそわ|||||もんもん|||

安心 しろ あんしん|

俺 お前 に は カケラ も 欲 情 し ない おれ|おまえ|||||よく|じょう||

俺 の カバン ちゃん と 元通りに し とけよ おれ||かばん|||もとどおりに||

あと 前 に も 言った けど 学校 で は 絶対 話しかけ ん な |ぜん|||いった||がっこう|||ぜったい|はなしかけ||

クソ こんち くしょう くそ||

何 な んだ よ なん|||

3 メートル めーとる

あれ ? 上原 君 どこ 行った んだ ろ … うえはら|きみ||おこなった||

って いう か ここ どこ ?

やっぱ バカだ な あいつ や っぱ|ばかだ|| ( 光 石 ) おはよう ( まり な ) おはよう ひかり|いし||||

( 光 石 ) あれ ? ひかり|いし| 菜緒 今日 休み ? なお|きょう|やすみ

( まり な ) と は 聞いて ない んだ けど 何 して んだ ろ ? ||||きいて||||なん|||

今日 は 上原 君 を 間近で 見る 絶好 の チャンス な のに きょう||うえはら|きみ||まぢかで|みる|ぜっこう||ちゃんす||

( 光 石 ) ああ … あれ 今日 だった か ひかり|いし|||きょう||

( まり な ) イェイ

( 光 石 ) 俺 は 気 が 重い よ ひかり|いし|おれ||き||おもい|

あっ菜緒 から メール 来た あっ なお||めーる|きた ( 光 石 ) 何て ? ひかり|いし|なんて

“ 遭難 した ! そうなん| ”って ( 光 石 ) は ? ひかり|いし|

( 菜緒 ) え … ここ どこ ? なお|||

あー 遅刻 しちゃ う |ちこく||

あっ行き止まり あっ いきどまり ( 犬 の ほえ 声 ) いぬ|||こえ

( 菜緒 ) 怖い イヤ ! なお|こわい|いや う あ ~ 助けて ~ ||たすけて

ハァ ハァ ハァ … 間に合った |||まにあった

ハァ ハァ ハァ …

間違えられた ファーストキス まちがえ られた| 欲 情 し ない 宣言 よく|じょう|||せんげん

最後に は 犬 … さいごに||いぬ

あれ も これ も 全部 全部 … ||||ぜんぶ|ぜんぶ

上原 君 の せい だ ー ! うえはら|きみ||||-

( 教師 ) こら ! きょうし| 校 内 で 奇声 を 上げる んじゃ ない こう|うち||きせい||あげる||

( 菜緒 ) はい ( 教師 ) 遅刻 する ぞ なお||きょうし|ちこく||

( 菜緒 ) はい すいません すいません すいません … なお||||

( まり な ) 菜緒 食べ ない の ? ||なお|たべ||

1 日 分 の エネルギー 使い果たしたっぽい な ひ|ぶん||えねるぎー|つかいはたした っぽい| 方向 音痴 な のに 知ら ない 道 通ったり する から だ よ ほうこう|おんち|||しら||どう|かよったり||||

いや それ は 私 の せい じゃ なくて … |||わたくし||||

同居 して る こと も 絶対 バラ すな よ どうきょ|||||ぜったい|ばら||

いや …

私 の せい で ございます わたくし||||

( まり な ) まあ 元気 出し なって |||げんき|だし|

午後 は 待ちに待った A 組 と の 合同 体育 な んだ から ! ごご||まちにまった|a|くみ|||ごうどう|たいいく|||

合同 体育 … ごうどう|たいいく

ちょっと ちょっと テンション 低く ない ? ||てんしょん|ひくく|

上原 君 の かっこいい 姿 が 目の前 で 見 れる んだ よ うえはら|きみ|||すがた||めのまえ||み|||

あー 私 は もう いい や 散々 見た し |わたくし|||||さんざん|みた|

お腹 いっぱい 食あたり 起こし そう おなか||しょくあたり|おこし|

何 言って ん の 菜緒 ! なん|いって|||なお みっちゃん 邪魔 ! みっ ちゃん|じゃま ( まり な ) 菜緒 ( 菜緒 ) えっえっ ||なお|なお|えっ えっ ( まり な ) 早く ( 菜緒 ) ちょっと まり な ||はやく|なお|||

( 女子 生徒 たち の 歓声 ) じょし|せいと|||かんせい

見な よ あの 現実 離れ した ルックス みな|||げんじつ|はなれ||るっくす

儚 ( は かな ) げ で 繊細で はかな|||||せんさいで

でも ね 時々 すっごく 寂しい 顔 する の ||ときどき|す っ ごく|さびしい|かお|| ( 康 太郎 ) 購買 カレーパン 売り切れ やす|たろう|こうばい||うりきれ

( 悠 人 ) マジ !? ゆう|じん|

見た ! みた 今 今 ! いま|いま

あっあれ は ただ カレー … あっ あれ|||かれー やっぱり 悲しい 生い立ち の せい だ よ ね |かなしい|おいたち|||||

でも 憂い を 帯びた 上原 君 も また ステキ |うれい||おびた|うえはら|きみ|||すてき

( まり な ) 上原 君って ご 両親 を 幼い 時 に ||うえはら|きみ って||りょうしん||おさない|じ| 交通 事故 で 亡くして る じゃ ん ? こうつう|じこ||なくして|||

俺 は すねかじり じゃ ない から な おれ||||||

( まり な ) 結論 ! ||けつろん

何 万 回 見て も 絶対 に 飽き ない 最高に いい 男 なん|よろず|かい|みて||ぜったい||あき||さいこうに||おとこ

それ が 上原 君 な んだ よ ||うえはら|きみ|||

やっぱ ヤ な 感じ や っぱ|||かんじ ( まり な ) ん ? ( 菜緒 ) えっあ … 何でもない なお|えっ あ|なんでもない ( 菜緒 ) でも さ 上原 君って 彼女 いる んじゃ ない の ? なお|||うえはら|きみ って|かのじょ|||| え えっそう な の !? それ 誰 情報 ? |えっ そう||||だれ|じょうほう あ …

百合 ゆり

いや 彼女 の 1 人 や 2 人 ぐらい は いる んじゃ ない か な あって |かのじょ||じん||じん||||||||

今 ん ところ そういう 噂 は ない けど いま||||うわさ|||

でも そう だ と したら ショックー

あんな レベル の 高い 男 なかなか お目にかかれ ない のに |れべる||たかい|おとこ||おめにかかれ||

って いう か そんなに モテ る んだ あの 人 ||||||||じん

そりゃ 御 三 家 トップ だ もん |ご|みっ|いえ|とっぷ||

“ 掟 ” も 相当 シビアだ し おきて||そうとう|しびあだ|

オキテ …

この 間 見た でしょ 覚えて ない の ? |あいだ|みた||おぼえて||

( 菜緒 ) 見た けど なお|みた|

( まり な ) 女子 の 間 で は 暗黙 の 了解 な の ||じょし||あいだ|||あんもく||りょうかい||

んっ ん っ 上原 君 の 取り巻き 女子 は 今 3 つ の 派閥 に 分かれて る の うえはら|きみ||とりまき|じょし||いま|||はばつ||わかれて||

ふ ー ん |-|

( まり な ) 先生 から も 一目 置か れる 優等 生 女子 ||せんせい|||いちもく|おか||ゆうとう|せい|じょし

悪い 遊び を し まくって いる アウトロー 女子 わるい|あそび||||||じょし

男子 から 圧倒 的 人気 の マネージャー 女子 だんし||あっとう|てき|にんき||まねーじゃー|じょし

この 3 つ の 派閥 の 女子 たち が |||はばつ||じょし||

上原 君 へ の 抜け駆け は 決して 許さ ないって いう 掟 を 作った の うえはら|きみ|||ぬけがけ||けっして|ゆるさ|ない って||おきて||つくった| へえ ー |-

( まり な ) 上原 君 は みんな の 上原 君 ||うえはら|きみ||||うえはら|きみ

不用意に 親しく したり 接触 なんて したら ふよういに|したしく||せっしょく||

どんな 目 に 合わさ れる か |め||あわさ||

もはや 国宝 だ な 上原 君 |こくほう|||うえはら|きみ

そう 国宝 ! |こくほう お さわり 厳禁 ||げんきん

って いう か 急が なくて いい の ? |||いそが|||

次 お前 の 楽しみに して る 合同 体育 だ よ つぎ|おまえ||たのしみに|||ごうどう|たいいく||

( まり な ) あっそうだ ||あっ そうだ って いう か 私 国宝 と キス しちゃって る よ |||わたくし|こくほう||きす|しちゃ って|| ( 光 石 ) で ? ひかり|いし| まり な は どこ の 派閥 な の ? |||||はばつ||

( まり な ) 私 は その他 大勢 の 1 人 ||わたくし||そのほか|おおぜい||じん

いつか 上原 君 が |うえはら|きみ|

野 に 咲く 私 を 見つけて くれたら いい な あって の||さく|わたくし||みつけて||||

( 光 石 ) 何 か それ 不毛じゃ ね ? ひかり|いし|なん|||ふもうじゃ|

( まり な ) みっちゃん … ( 菜緒 ) あっ! ||みっ ちゃん|なお| どうした ? ( 光 石 ) 何 ? ひかり|いし|なん

あ …

いや … な … 何でもない よ ||なんでもない|

何でもない から … ごめん ちょっと トイレ に なんでもない||||といれ|

お腹 痛い おなか|いたい

( まり な ) 菜緒 ( 光 石 ) 菜緒 ? ||なお|ひかり|いし|なお

これ を 着て しまったら … ||きて|

とんでもない こと に

( 翼 ) 上原 君 次の 体育 マジ で 頼む わ つばさ|うえはら|きみ|つぎの|たいいく|||たのむ|

D 組 の ヤツ ら に は 負け たく ない んだ よ ね d|くみ||やつ||||まけ|||||

いや 俺 保健 室 で 寝る |おれ|ほけん|しつ||ねる

( 翼 ) あれ 知り合い ? つばさ||しりあい すげ ー 見て る けど |-|みて||

いや 全く 知ら ない |まったく|しら|

( 僚平 ) 何 か 踊って る よ りょうたいら|なん||おどって||

変な もん でも 食った んだ ろ へんな|||くった||

何 だ よ なん||

おい

ふざける な 俺 に 近づく なって 言った だ ろ ! ||おれ||ちかづく||いった||

( 菜緒 ) 緊急 事態 な の 読んで よ ! なお|きんきゅう|じたい|||よんで|

( 上原 ) や だ ね うえはら|||

( 菜緒 ) ん んっ! なお||ん っ ( 上原 ) やめろ よ んっ! うえはら|||ん っ ( 菜緒 ) あっあっ! なお|あっ あっ ああ ~! あ …

あいつ の せい で サボり 損ねた ||||さぼり|そこねた

なっ! な っ ( 上原 ) クソ あいつ どこ 行った うえはら|くそ|||おこなった

おい おい

( 菜緒 )“ 体操 着 間違って る よ 上原 くん ” なお|たいそう|ちゃく|まちがって|||うえはら|

“ 今 家庭 科 室 誰 も いない から そこ で 交換 しよう ” いま|かてい|か|しつ|だれ||||||こうかん| 間違った の は お前 だろう が ! まちがった|||おまえ||

( 上原 ) おい 待て ! うえはら||まて

早まる な ! はやまる|

( 菜緒 ) ハッ ! なお|

お前 … 普通 切る か ? おまえ|ふつう|きる|

だ … だって 上原 君 が 全然 話 聞いて くれ ない から ||うえはら|きみ||ぜんぜん|はなし|きいて|||

直せよ なおせよ

( 菜緒 ) え ? なお|

あと 5 分 で 直せ |ぶん||なおせ

無理だ よ ! むりだ|

って いう か ほら チロッ と 穴 空いた だけ だし ||||||あな|あいた||

ほら よく ヒザ 擦り切れたり する じゃ ん ? ||ひざ|すりきれたり|||

ヒザ じゃ ね ー だ ろ ここ は ! ひざ|||-||||

って いう か こんな とこ に 穴 空いて る ヤツ いる わけ ね ー だ ろ ||||||あな|あいて||やつ||||-||

何 な の ガミガミガミ … なん|||

は あ !?

分かった よ 直せば いい んでしょう ! わかった||なおせば||

うるさい な

だいたい 話 聞いて くれ ない から じゃ ん |はなし|きいて|||||

は ?

お前 が 間違えた んだ ろ おまえ||まちがえた||

って いう か 何 だ よ この 空け 方 は よ |||なん||||あけ|かた||

( 菜緒 ) だって しょうがない でしょ なお|||

( 上原 ) は ? うえはら| こんな とこ 切る ヤツ いね ー だ ろ ||きる|やつ||-||

( 菜緒 ) うるさい な なお||

もう 針 どれ ? |はり|

( 上原 ) どれ じゃ なくて どれ でも い いよ うえはら|||||||

( 菜緒 ) あっあった なお|あっ あった ( シャッター 音 ) しゃったー|おと

まだ かよ

焦らせ ないで よ じらせ||

パパッ と やれよ 一応 女 だ ろ |||いちおう|おんな||

そういう の ね 偏見って 言う んだ よ |||へんけん って|いう|| どうせ サボろう と して た だけ でしょ |さぼろう|||||

それ と これ と は 話 が 別だ |||||はなし||べつだ

面倒くさっ めんどうくさ っ 何 か 言った ? なん||いった

いえ 何にも |なんにも

イッタ …

おい 大丈夫 か ? |だいじょうぶ|

何 だ よ 大した こと ね ー な なん|||たいした|||-|

何 その 言い 方 なん||いい|かた

女の子 の 手 に 傷 でも 残ったら どう す んです か ? おんなのこ||て||きず||のこったら||||

女の子 ? おんなのこ

女の子 なら こん ぐらい やれよ おんなのこ||||

うるさい な やって んじゃ ん 今 |||||いま

全然 進んで ね ー じゃ ん か よ ( 菜緒 ) じゃ 手伝って ぜんぜん|すすんで||-|||||なお||てつだって

( 歓声 ) かんせい

( 教師 ) ストライク ! きょうし|すとらいく

バッター アウト ばったー|あうと

うっ う っ うわっ うわ っ ( 声援 ) せいえん

( 教師 ) ストライク ! きょうし|すとらいく

バッター アウト ばったー|あうと

( 歓声 ) かんせい

( 女子 生徒 ) 上原 君 かっこいい じょし|せいと|うえはら|きみ|

ドンマイ ! みっちゃん みっ ちゃん 菜緒 だけ だ よ 俺 を 迎えて くれる の は なお||||おれ||むかえて|||

そんな こと ない よ ( 光 石 ) そんな こと ある よ ||||ひかり|いし||||

( 大地 ) 菜緒 だいち|なお

( 菜緒 ) あっ大 ちゃん ( 大地 ) よっ なお|あっ だい||だいち| ( 光 石 ) 大地 先輩 も 体育 です か ? ひかり|いし|だいち|せんぱい||たいいく|| ( 大地 ) おお だいち|

お前 バット の 持ち 方 が 全然 なって ない おまえ|ばっと||もち|かた||ぜんぜん||

( 菜緒 ) 大 ちゃん 私 に 教えて ! なお|だい||わたくし||おしえて

私 あいつ から ホームラン 打ちたい の わたくし|||ほーむらん|うち たい| 何が何でも ( 大地 ) ハッ 珍しい な なにがなんでも|だいち||めずらしい|

菜緒 が そんな 闘争 心 むき出し なんて なお|||とうそう|こころ|むきだし|

だって 何 か ヤ な 感じ じゃ ない ? |なん||||かんじ||

ちょっと かっこいい からって さ ( 光 石 ) そうだ そうだ ||から って||ひかり|いし|そう だ|そう だ ( 菜緒 ) スポーツ が できて 勉強 が できる からって なお|すぽーつ|||べんきょう|||から って 何でも 許さ れる と 思う な よ ! なんでも|ゆるさ|||おもう|| ( 光 石 ) そうだ そうだ ! ひかり|いし|そう だ|そう だ

全部 が 自分 中心 に 回って る と 思ったら 大 間違い だ ! ぜんぶ||じぶん|ちゅうしん||まわって|||おもったら|だい|まちがい|

そう だ そうだ ! ||そう だ

打つ ( 菜緒 ) 打つ うつ|なお|うつ

菜緒 は ホームラン を 打てる ( 菜緒 ) 打つ なお||ほーむらん||うてる|なお|うつ

( 大地 ) おっしゃ だいち|

じゃあ まずは バット の 持ち 方 から ||ばっと||もち|かた|

( 菜緒 ) はい なお|

( 大地 ) 左手 が 下 脇 閉める だいち|ひだりて||した|わき|しめる

( 菜緒 ) はい ( 大地 ) 聞いて る ? なお||だいち|きいて|

で ボール が 来たら バット で 打つって いう より か は |ぼーる||きたら|ばっと||うつ って|||| 重心 移動 して 体 で 打つ じゅうしん|いどう||からだ||うつ

( 菜緒 ) おお ! なお|

( 教師 ) ストライク ! きょうし|すとらいく

( 菜緒 ) えっうん ? なお|えっ うん えっえ ? えっ え ( 教師 ) スリーストライク ! きょうし| バッター アウト ばったー|あうと

( 歓声 ) ( 教師 ) 試合 終了 ! かんせい|きょうし|しあい|しゅうりょう

え ?

ウソ もう 終わり ? うそ||おわり

上原 君 少し ぐらい 手加減 して くれたって いい じゃ ん うえはら|きみ|すこし||てかげん||くれた って||| ( 菜緒 ) え ? なお|

あれ ? あれ ? 私 の 制服 … わたくし||せいふく

( 詩 織 ) 吉川 ( よし かわ ) さん し|お|きちかわ|||

これ 廊下 に 落ちて た けど 吉川 さん のじゃ ない ? |ろうか||おちて|||きちかわ|||

ええ !? 菜緒 制服 落とした の ? |なお|せいふく|おとした|

ああ … そう かも ごめん ありがとう

ちょっと 何 して ん の ? |なん|||

( 美 南 ) でも そういう 隙 が ある ところ が び|みなみ|||すき||||

吉川 さん の 魅力 な んじゃ ない ? きちかわ|||みりょく|||

( エリカ ) 羨ま し いわ ー 女子 力 高いって |うらやま|||-|じょし|ちから|たかい って 上原 君 も 吉川 さん に は 一目 置いて る みたいだ もの ね うえはら|きみ||きちかわ||||いちもく|おいて||||

えっそう な の !? えっ そう|| そんな …

( 美 南 ) じゃ お 先 に ( エリカ ) また ね ー び|みなみ|||さき|||||-

でも さ ー 牛乳 プリン と 牛乳 寒天 ||-|ぎゅうにゅう|ぷりん||ぎゅうにゅう|かんてん

どっち か 選ぶ の 本当 迷っちゃ うんだ よ ね ||えらぶ||ほんとう|まよっちゃ|||

もう 究極 の 選択 だ よ ね |きゅうきょく||せんたく|||

もう あの プリン の 濃厚な 感じ 魅力 の 1 つ な んだ けど ||ぷりん||のうこうな|かんじ|みりょく|||||

あの 寒天 の ツルン と した 感じ が もう たまらない んだ よ ね |かんてん|||||かんじ||||||

あっねえ まり な どっち 派 ? あっ ねえ||||は 何 隠して ん の ? なん|かくして|| ( 菜緒 ) え ? なお|

菜緒 隠し事 ある 時って なお|かくしごと||じ って どうでも いい こと ベラベラ しゃべる じゃ ん |||べらべら|||

いや …

どうでも いい 話 して る つもりじゃ … ||はなし|||

( 菜緒 ) ちょっと まり な なお|||

まり な 待って ||まって

( 菜緒 ) ちょっと ! なお|

あの ね まり な

あっ

こういう こと ?

こういう 感じ で 男 と 同棲 しちゃってますって こと ? |かんじ||おとこ||どうせい|しちゃ って ます って| あの ね 話 は 長く なる んだ けど ||はなし||ながく|||

私 に も 秘密に して た んだ わたくし|||ひみつに|||

ごめん

( 菜緒 )… と いう わけ なお|||

ふ ー ん |-|

( 菜緒 ) だ から 同棲 と か 付き合って るって わけじゃ なくて なお|||どうせい|||つきあって|る って|| 女子 寮 が 空く まで は 我慢って 感じ じょし|りょう||あく|||がまん って|かんじ で 誰 ? |だれ

え ?

その 一緒に 暮らして る 男 |いっしょに|くらして||おとこ

あ ~ それ は …

年上 ? としうえ タメ ? ため どっち ?

同じ くらい … か なあ ? おなじ||| フフフッ

マジ !? 同じ 学校 と か ? |おなじ|がっこう|| 私 知って る 人だったり する ? わたくし|しって||ひとだったり|

ハハハ

あ ! まさか の 大 ちゃん ? ||だい|

… な わけ ない か

うん ないない ない

じゃあ さ じゃ あさ レベル 的に もっと 上 ? ||||れべる|てきに||うえ 下 ? した

って そりゃ 下 だ よね 大 ちゃん 御 三 家 だ し ||した|||だい||ご|みっ|いえ||

上 ? うえ かな …

え ?

大 ちゃん より 上 みたい 世間 的に は … だい|||うえ||せけん|てきに| フッ それって もうさ |それ って|もう さ ( ドア が 開く 音 ) どあ||あく|おと

上原 君 じゃ ん ! うえはら|きみ||

お … お かえり

今日 バイト 早い ね きょう|ばいと|はやい|

今日 早 上がり きょう|はや|あがり

あ … そう な んだ

あっこちら 親友 の まり な あっ こちら|しんゆう||| もう 何で 今日 に 限って |なんで|きょう||かぎって

( まり な ) んっ ||ん っ ん ー もう ! |-|

秘密に して て 本当 ごめん ! ひみつに|||ほんとう|

菜緒 なお

( 菜緒 ) はい なお|

( まり な ) で かした ( 菜緒 ) へ ? ||||なお|

ちょっと 座って 座って |すわって|すわって

だって だって あの 上原 君 と |||うえはら|きみ|

お 近づき に なれる なんて 超 ラッキーじゃ ん ! |ちかづき||||ちょう|らっきーじゃ|

菜緒 ん ち に くれば なお||||

必然 的に 上原 君 に も 会えるって こと でしょ ? ひつぜん|てきに|うえはら|きみ|||あえる って|| うん まあ …

でも バイト で ほぼ 家 に いない けど |ばいと|||いえ||| 菜緒 は どう 思って ん の ? なお|||おもって||

何 が ? なん|

上原 君 の こと 何とも 思って ない の ? うえはら|きみ|||なんとも|おもって||

うん 思って ない けど |おもって|| 本当 ? ほんとう

うん 全然 |ぜんぜん じゃあ 協力 して で 仲 取り持って お 願い ! |きょうりょく|||なか|とりもって||ねがい まあ 別に いい けど |べつに||

でも 上原 君 まり な が 思って る ような 人 じゃ … |うえはら|きみ||||おもって|||じん|

って 聞いて ないし |きいて|

えっあっイェーイ ! えっ あっ イェーイ イェーイ …

( まり な ) バイバーイ ( 菜緒 ) また ね バイバーイ |||なお|||

( 菜緒 ) あれ の どこ が そんな いい んだ ろ … なお||||||||

おっ! お っ びっくり した

バレ て ない よ ね …

おい

( 菜緒 ) はい … はい ( 上原 ) お前 何 考えて ん の なお|||うえはら|おまえ|なん|かんがえて||

何って ? なん って 同居 バレ たら 退学 だ ぞ どうきょ|||たいがく|| ( 菜緒 ) 分かって る よ ( 上原 ) 分かって ねえ から なお|わかって|||うえはら|わかって||

あんな うる せ ー の 連れて くるんだ ろ |||-||つれて||

ちょっと そんな 言い 方 ||いい|かた

ちゃんと 言っと け よ 絶対 言いふらす なって |げん っと|||ぜったい|いいふらす| まり な は そんな こと する 子 じゃ ない から ||||||こ|||

何で 分か んだ よ ( 菜緒 ) 分かる よ なんで|わか|||なお|わかる|

まり な は 中学 ん 時 から 友達 だ し |||ちゅうがく||じ||ともだち||

友達 ね ともだち|

何 よ なん|

ますます 信用 で きね ー な |しんよう|||-|

は ?

お前 の 友達 なんか お前 同様 ボケボケ に 決まって んだ ろ おまえ||ともだち||おまえ|どうよう|||きまって||

お前 な ! おまえ|

まり な は

私 と は 全然 違う の わたくし|||ぜんぜん|ちがう|

しっかり して て 絶対 大丈夫 ! |||ぜったい|だいじょうぶ

まり な の こと ちゃん と 知ら ない くせ に ||||||しら|||

信頼 でき ない と か しんらい||||

おかしい よ そんな の

まり な は 私 が 一 番 信頼 できる 友達 な んだ から ! |||わたくし||ひと|ばん|しんらい||ともだち|||

すっごく すっごく ヤ な ヤツ ! す っ ごく|す っ ごく|||やつ もう 大っ嫌い ! |だい っ きらい わっわっ! わ っわ っ どこ 行く の ? |いく|

トイレ といれ

( 転ぶ 音 ) ころぶ|おと

( 教師 ) 吉川 さん ! きょうし|きちかわ| 何 して る の ? なん|||

( 菜緒 ) はい ごめんなさい なお||

( まり な ) 菜緒 大丈夫 ? ||なお|だいじょうぶ

( 菜緒 ) うん なお|

本当に ? ほんとうに

( 菜緒 ) え ? なお|

何 か 今日 朝 から 変 なん||きょう|あさ||へん

元気 ないし げんき|

あっ! もし かして 昨日 上原 君 と 何 か あった ? ||きのう|うえはら|きみ||なん||

え ?

う うん

ちょっと お腹 すいた だけ だ から |おなか||||

( まり な ) 本当に ? ||ほんとうに ( 菜緒 ) うん 本当 なお||ほんとう

菜緒 が 笑って ない と 私 も 調子 狂う んだ から ね なお||わらって|||わたくし||ちょうし|くるう|||

ありがとう まり な

う うん よい しょ あ ~ あ

( 康 太郎 ) 吉川 お前 呼ばれて るって よ やす|たろう|きちかわ|おまえ|よば れて|る って| えっ誰 が ? えっ だれ| ( 悠 人 ) 上原 君 体育 倉庫 で 待って るって ゆう|じん|うえはら|きみ|たいいく|そうこ||まって|る って そっか ありがとう そ っか| ( 康 太郎 ) あいつ 実は モテ てん の かな ? やす|たろう||じつは||||

( 悠 人 ) なっ( 康 太郎 ) おう ゆう|じん|な っ|やす|たろう| 何で 急に 学校 で 呼び出す んだろう なんで|きゅうに|がっこう||よびだす|

私 また 何 か やら かした ? わたくし||なん|||

上原 君 ? うえはら|きみ

あれ ? どこ 行った … |おこなった

( 扉 が 閉まる 音 ) とびら||しまる|おと

ゲ …

ごめんなさい ウソ ついちゃ いました |うそ||い ました ハハハ …

あー !

( 美 南 ) 逃げ らん ない んだ から ね ー び|みなみ|にげ||||||-

( エリカ )って いう かさ あんた 上原 君 の 何 ? |||||うえはら|きみ||なん ( 菜緒 ) 何って なお|なん って すっと ぼけ ん の も 大概 に し なさい ! す っと|||||たいがい||| ( 美 南 ) 上原 久志 ( ひさし ) の 掟 び|みなみ|うえはら|ひさし|||おきて

知ら ない と は 言わ せ ない わ よ しら||||いわ||||

あれ ? 上原 君 何で ここ に いん の ? うえはら|きみ|なんで||||

え ?

( 詩 織 ) 上原 君 は みんな の 上原 君 な の し|お|うえはら|きみ||||うえはら|きみ||

分かった ? わかった ( エリカ )って いう か あんた は みんな の 中 に 入れる レベル じゃ ね ー けど ||なか||いれる|れべる|||-|

( 美 南 ) 確かに び|みなみ|たしかに

よく そんな 貧相な 顔 と 体 で あの 上原 君 の 前 に いられる ね ||ひんそうな|かお||からだ|||うえはら|きみ||ぜん||いら れる| ( 詩 織 ) 全て が 完璧で クール で し|お|すべて||かんぺきで||

なのに 心 に 悲しい 傷 を 負って しまった 悲劇 の 主人公 |こころ||かなしい|きず||おって||ひげき||しゅじんこう

( 詩 織 ) それ が 上原 君 な の ( 美 南 ) かわいそうな 上原 君 し|お|||うえはら|きみ|||び|みなみ||うえはら|きみ

でも 私 たち は ずっと 上原 君 の そば に いる |わたくし||||うえはら|きみ||||

上原 君 の こと を 温かく 見守り 続ける こと が うえはら|きみ||||あたたかく|みまもり|つづける||

私 たち の 使命 な の わたくし|||しめい||

(3 人 ) だ よ ね そうだ よ ね じん||||そう だ|| 私 たち が 必要不可欠って いう か わたくし|||ひつようふかけつ って|| そう それ だ よ ね

そういう の いら ない と 思う |||||おもう

は ?

上原 君 は かわいそう なんか じゃ ない から うえはら|きみ||||||

( 菜緒 ) そんな の いら ない なお||||

( 美 南 ) は ? び|みなみ| ( 詩 織 ) 何 言って ん の よ し|お|なん|いって|||

上原 君 は ご 両親 を … ( 菜緒 ) 知って る よ うえはら|きみ|||りょうしん||なお|しって||

知って る けど しって||

でも いろいろ 頑張って る 人 に は ||がんばって||じん||

“ かわいそう ” じゃ なくて “ すごい ね ” でしょ !

そもそも “ 掟 ” 自体 が おかしい んだ よ |おきて|じたい||||

(3 人 ) は あ !? じん||

さっき から 見た目 と か 雰囲気 で ||みため|||ふんいき|

上原 君 の こと ああ だ こう だ 言って る けど さ うえはら|きみ|||||||いって|||

本当に 相手 の こと 知りたい んだったら ほんとうに|あいて|||しり たい| もっと 話したり 笑ったり ケンカ したり |はなしたり|わらったり|けんか|

そういう の 繰り返さ なきゃ 分かる わけな い じゃ ん ! ||くりかえさ||わかる||||

そんな の も 分か ん ない ダメ 女子 に は |||わか|||だめ|じょし||

上原 君 は カケラ も 欲 情 し ない から ! うえはら|きみ||||よく|じょう|||

全部 言っちゃった ぜんぶ|いっちゃ った ( 菜緒 ) キャッ ! なお| ( 美 南 ) 何 か 頭 きたし び|みなみ|なん||あたま|

つうか 何 様 な んだ よ お前 |なん|さま||||おまえ

クソムカ つく

( 物音 ) ものおと

(4 人 ) 上原 君 !? じん|うえはら|きみ

お前って さ やっぱ アホ だ な おまえ って||や っぱ||| なっ… な っ こいつ 俺 と 付き合って る から |おれ||つきあって||

え ?

( 上原 ) 文句 が ある なら 俺 に 言えよ うえはら|もんく||||おれ||いえよ

( 詩 織 ) ウソ ウソ … ( 美 南 ) そんな … し|お|うそ|うそ|び|みなみ|

( エリカ ) う … 上原 君 ||うえはら|きみ

帰る ぞ かえる|

あ … あの さ

何 ? なん

何で こんなに なっちゃった んだっけ ? なんで||なっちゃ った|んだ っけ 私 と 上原 君って さ わたくし||うえはら|きみ って| いい から 黙って サクサク 歩け ||だまって||あるけ

はい

( 女子 生徒 たち の ざわめき ) じょし|せいと|||

菜緒 ? なお

( 菜緒 ) え ? なお|

ここ まで くれば 誰 も 見て ないだ ろ |||だれ||みて||

え ?

( 上原 ) よくよく 考えたら さ うえはら||かんがえたら|

まるっきり 他人 の フリって いう の は 無理 が ある よ な |たにん||フリ って||||むり|||| 付き合って る こと に し とけば 家 に 行く の も 不自然じゃ ないし つきあって||||||いえ||いく|||ふしぜんじゃ|

それって つまり … それ って| 付き合って る フリ しよう ぜ つきあって||||

フリ ?

あっごめん 期待 さ せちゃった ? あっ ごめん|きたい||せちゃ った 別に … して ないし べつに||

何なら 本当に 付き合う ? なんなら|ほんとうに|つきあう

ウッソー

じゃあ 俺 このまま バイト 行く から |おれ||ばいと|いく|

( 菜緒 ) うん なお|

上原 君 うえはら|きみ

ありがとう

助けて くれて たすけて|

悪かった な わるかった|

ん ?

( 上原 ) 昨日 … うえはら|きのう

あんた の 友達 の こと ||ともだち||

あ … うん

早く 帰 ん ね ー と 風邪 ひく ぞ はやく|かえ|||-||かぜ||

うん

上原 君 ? うえはら|きみ

上原 君 うえはら|きみ

ねえ 上原 君 どうした の ? |うえはら|きみ||

ねえ 上原 君 ちょっと … |うえはら|きみ|

( 救急 車 の サイレン ) きゅうきゅう|くるま||さいれん

( 医師 ) 心配 ないで すよ 疲労 と 睡眠 不足 いし|しんぱい|||ひろう||すいみん|ふそく

あと は 軽い 栄養 失調 が 重なった かな ||かるい|えいよう|しっちょう||かさなった|

2~3 日 ゆっくり 休んで ちゃんと 食べれば 大丈夫 ひ||やすんで||たべれば|だいじょうぶ

はい ありがとう ございます

( 医師 ) 一応 彼 の ご 家族 に も 連絡 して おいた から いし|いちおう|かれ|||かぞく|||れんらく|||

お 大事に ね |だいじに|

( 菜緒 ) 上原 君 なお|うえはら|きみ

おお

“ おお ” じゃ ない よ すっごい 心配 した んだ から ね ||||す っご い|しんぱい|||| もう ソファ で なんか で 寝る から だ よ |||||ねる|||

( 上原 ) 大げさな んだ よ これ くらい で うえはら|おおげさな|||||

これ くらいって |くらい って よし 帰る か |かえる|

え ?

ちょっと そんな の ダメに 決まって る でしょ ! |||だめに|きまって||

俺 の 体 は うまい もん 食えば 治る おれ||からだ||||くえば|なおる

は ?

( 戸 が 開く 音 ) と||あく|おと

百合 ゆり

( 菜緒 ) 百 合って … なお|ひゃく|あって この 人 が 上原 君 の ? |じん||うえはら|きみ|

♪~