雪 女 ゆき|おんな snow woman

むかし むかし の、 寒い 寒い 北国 で の お 話 です 。 |||さむい|さむい|きたぐに||||はなし| Once upon a time, it's a story in a cold, cold northern country. ある ところ に、 茂作と おの 吉 と いう 木 こり の 親子 が 住んで いました 。 |||しげさく と||きち|||き|||おやこ||すんで|い ました At one point, there lived a lumberjack parent and child, Mosaku and Onokichi. この 親子、 山 が すっぽり 雪 に 包ま れる 頃 に なる と、 鉄砲 を 持って 猟 に 出かけて 行く のです 。 |おやこ|やま|||ゆき||つつま||ころ||||てっぽう||もって|りょう||でかけて|いく| ある 日 の 事、 親子 は いつも の 様 に 雪山 へ 入って 行きました が、 いつの間にか 空 は 黒 雲 に 覆われて、 吹雪 と なりました 。 |ひ||こと|おやこ||||さま||ゆきやま||はいって|いき ました||いつのまにか|から||くろ|くも||おおわ れて|ふぶき||なり ました 二 人 は 何とか、 木 こり 小屋 を 見つけました 。 ふた|じん||なんとか|き||こや||みつけ ました 「 今夜 は ここ で 泊まる より、 仕方 ある め え 」 「 うんだ なあ 」 チロチロ と 燃える いろり の 火 に 当たり ながら、 二 人 は 昼間 の 疲れ から か、 すぐに 眠り 込んで しまいました 。 こんや||||とまる||しかた||||||||もえる|||ひ||あたり||ふた|じん||ひるま||つかれ||||ねむり|こんで|しまい ました 風 の 勢い で 戸 が ガタン と 開き、 雪 が 舞い込んで きます 。 かぜ||いきおい||と||||あき|ゆき||まいこんで|き ます そして、 いろり の 火 が フッと 消えました 。 |||ひ||ふっと|きえ ました 「 う ～、 寒い 」 あまり の 寒 さ に 目 を 覚ました おの 吉 は、 その 時、 人影 を 見た のです 。 |さむい|||さむ|||め||さました||きち|||じ|ひとかげ||みた| 「 誰 じゃ、 そこ に おる の は ？ だれ|||||| 」 そこ に 姿 を 現した の は、 若く 美しい 女 の 人 でした 。 ||すがた||あらわした|||わかく|うつくしい|おんな||じん| 「 雪 女 ！ ゆき|おんな 」 雪 女 は 眠って いる 茂作 の そば に 立つ と、 口 から 白い 息 を 吐きました 。 ゆき|おんな||ねむって||しげさく||||たつ||くち||しろい|いき||はき ました 茂作 の 顔 に 白い 息 が かかる と、 茂作 の 体 は だんだん と 白く 変わって いきます 。 しげさく||かお||しろい|いき||||しげさく||からだ||||しろく|かわって|いき ます そして 眠った まま、 静かに 息 を 引き取って しまいました 。 |ねむった||しずかに|いき||ひきとって|しまい ました 雪 女 は、 今度 は おの 吉 の 方 へ と 近づいて 来ます 。 ゆき|おんな||こんど|||きち||かた|||ちかづいて|き ます 「 たっ、 助けて くれ ー ！ |たすけて||- 」 必死で 逃げよう と する おの 吉 に、 なぜ か 雪 女 は 優しく 言いました 。 ひっしで|にげよう||||きち||||ゆき|おんな||やさしく|いい ました 「 そなた は まだ 若々しく、 命 が 輝いて います 。 そ なた|||わかわかしく|いのち||かがやいて|い ます 望み 通り、 助けて あげましょう 。 のぞみ|とおり|たすけて|あげ ましょう でも、 今夜 の 事 を もしも 誰 か に 話したら、 その 時 は、 そなた の 美しい 命 は 終わって しまいましょう 」 そう 言う と 雪 女 は、 降りしきる 雪 の 中 に 吸い込ま れ 様 に 消えて しまいました 。 |こんや||こと|||だれ|||はなしたら||じ||そ なた||うつくしい|いのち||おわって|しまい ましょう||いう||ゆき|おんな||ふりしきる|ゆき||なか||すいこま||さま||きえて|しまい ました おの 吉 は、 そのまま 気 を 失って しまいました 。 |きち|||き||うしなって|しまい ました やがて 朝 に なり 目 が 覚めた おの 吉 は、 父 の 茂作 が 凍え死んで いる の を 見つけた のです 。 |あさ|||め||さめた||きち||ちち||しげさく||こごえじんで||||みつけた| それ から、 一 年 が たちました 。 ||ひと|とし||たち ました ある 大雨 の 日、 おの 吉 の 家 の 前 に 一 人 の 女 の 人 が 立って いました 。 |おおあめ||ひ||きち||いえ||ぜん||ひと|じん||おんな||じん||たって|い ました 「 雨 で 、 困って おいで じゃ ろう 」 気立て の いい おの 吉 は、 女 の 人 を 家 に 入れて やりました 。 あめ||こまって||||きだて||||きち||おんな||じん||いえ||いれて|やり ました 女 の 人 は、 お 雪 と いう 名 でした 。 おんな||じん|||ゆき|||な| おの 吉 と お 雪 は 夫婦 に なり、 可愛い 子ども に も 恵まれて 、 それはそれは 幸せでした 。 |きち|||ゆき||ふうふ|||かわいい|こども|||めぐまれて||しあわせでした けれど 、 ちょっと 心配な の は 、 暑い 日差し を 受ける と 、 お 雪 は フラフラ と 倒れて しまう のです 。 ||しんぱいな|||あつい|ひざし||うける|||ゆき||ふらふら||たおれて|| でも 、 やさしい おの 吉 は 、 そんな お 雪 を しっかり 助けて、 仲良く 暮らして いました 。 |||きち||||ゆき|||たすけて|なかよく|くらして|い ました そんな ある 日 、 針 仕事 を して いる お 雪 の 横顔 を 見て 、 おの 吉 は ふっと 遠い 日 の 事 を 思い出した のです 。 ||ひ|はり|しごと|||||ゆき||よこがお||みて||きち|||とおい|ひ||こと||おもいだした| 「 のう 、 お 雪 。 ||ゆき わし は 以前 に 、 お前 の 様 に 美しい お な ご を 見た 事 が ある 。 ||いぜん||おまえ||さま||うつくしい|||||みた|こと|| お前 と 、 そっくりじゃった 。 おまえ||そっくりじゃ った 山 で 、 吹雪 に あって の 。 やま||ふぶき||| その 時 じゃ 、 あれ は 確か 、 雪 女 」 する と 突然 、 お 雪 が 悲し そうに 言いました 。 |じ||||たしか|ゆき|おんな|||とつぜん||ゆき||かなし|そう に|いい ました 「 あなた 、 とうとう 話して しまった の ね 。 ||はなして||| あれほど 約束 した のに 」 「 どうした ん だ 、 お 雪 ！ |やくそく|||||||ゆき 」 お 雪 の 着物 は 、 いつのまにか 白く 変わって います 。 |ゆき||きもの|||しろく|かわって|い ます 雪 女 である お 雪 は 、 あの 夜 の 事 を 話されて しまった ので 、 もう 人間 で いる 事 が 出来 ない のです 。 ゆき|おんな|||ゆき|||よ||こと||はなさ れて||||にんげん|||こと||でき|| 「 あなた の 事 は 、 いつまでも 忘れません 。 ||こと|||わすれ ませ ん とても 幸せでした 。 |しあわせでした 子ども を 、 お 願い します よ 。 こども|||ねがい|し ます| ・・・ で は 、 さようなら 」 その 時 、 戸 が バタン と 開いて 、 冷たい 風 が 吹き込んで きました 。 ||||じ|と||||あいて|つめたい|かぜ||ふきこんで|き ました そして 、 お 雪 の 姿 は 消えた のです 。 ||ゆき||すがた||きえた| おしまい