逃げる は 恥 だ が 役 に 立つ#01 (03)
クローゼット 開けて も 構い ません か ?
( せきこむ )
着替える 前 に 汗 ふき ましょう。
( ノック )
はい。
( せきこむ )
アイス チョコ と バニラ どっち が いい です か ?
バニラ。
薬 も 置い とき ます ね。
買い物 代金、
カバン の 中 の 財布 から 持っていって ください。
勝手に とって いい んです か ?
森山 さん は 信用 してる んで。
あと
今日 の 分 の お 給料 払う んで。
分かり ました。
じゃあ 手伝い が 必要な 時 は 声 かけて ください。
< 普段 クール な 男 が 弱って いる 姿 > < 萌える。 > ( 食材 を 切る 音 )
すいません、 起こし ました ?
いえ。
熱 だいぶ 下がった みたいです。
体温 計 持って くれば よかった。
( ノック )
はい。
それ じゃあ 帰り ます ね。
時間 の 超過 分 は ?
いり ません よ。 ご飯 作った だけ です し。
森山 さん...
森山 さん は
結婚 できる と 思い ます。
掃除 も うまい し、
料理 だって おいしい。
あッ ありがとう ございます。
気遣い も とても できる 方 だ と 思い ます。
一生 分 褒め られた 気分 です。
もし 現在 恋人 が い ない と して も
いたら すいません。 い ません。
まだ お 若い です し 合コン と か お見合い と か
その 婚活 って いう んです か ?
そういう の すれば
いくらでも 結婚 できる ん じゃない でしょう か?
ごめんなさい 違う んです。
結婚 が し たかった わけじゃ ない んです。
契約 結婚 に こだわり が ?
う~ん それ も 違い まして。
私 就職 活動 で 全敗 だった んです。
大学 卒業 の 時 も
大学院 出て から も どっち も
派遣 先 でも 私 と もう 一人 どっちか って いう 局面 で
やっぱり 選ばれ なくて
誰 に も 認めて もらえ なくても
自分 は 自分 と して 頑張れば いい って
分かっ ちゃ いる んです けど。
だから
津崎 さん が 網戸 に 気づいて くれたり
家事 を お 願い して よかった って
もっと 続けて ほしかった って 言って くれた 時
パーッて これ だって 思っ ちゃって
嬉しく なっ ちゃって
あんな こと
すいません 突拍子もない こと
うち の 家系 な んです 父 譲り で
忘れて ください
< 誰 か に > < 誰 か に 選んで ほしい > < ここ に いて いい ん だって > < 認めて ほしい > < それ は 贅沢な んだろう か ?> ( 山 さん ) 待ちぼうけ ?
また 振られ ちゃった
じゃあ ね 楽しかった
< みんな 誰 か に 必要 と されたくて > < でも うまく いか なくて > < 色んな 気持ち を ちょっとずつ 諦めて > < 泣き たい 気持ち を 笑い飛ばして > < そう やって > < 生きて いる の かもしれない > 父 から です 「 強引に 娘 を 雇わせて おき ながら 」
「 引っ越す こと に なり 申し訳ない 」 と
1 ヵ月 半 ありがとう ございました
座って もらえ ます か ?
はい
今日 の 分 の お 給料 です
ありがたく
試算 して みた んです
家賃 水道 光熱 費 等 の 生活 費 を 折半 した 場合 の 収支
食事 を 作って もらった 場合 と 外食 と の 比較
毎週 家事 代行 スタッフ を 頼んだ 時 と の 比較
そして OC 法 に 基づいた
専業 主婦 の 年間 無償 労働 時間 は 2199 時間 に なり ます が
それ を 年収 に 換算 する と … 304.1万 円
それ です そこ から 時給 を 算出 し
1 日 7 時間 労働 と 考えた 時 の 月給 が こちら
そして 生活 費 を 差し引いた 手 取り が こちら で
健康 保険 や 扶養 手当 を 有効 利用 した 場合 の 試算 も して み ました
これ は 事実婚 の 提案 です
事実婚 ?
戸籍 は そのまま つまり 籍 は 入れ ず に
住民 票 だけ を 移す と いう 方法 です
もちろん 諸 条件 は 話し合う 必要 が あり ます が
試算 した 結果 事実婚 と いう 形 で 森山 さん を ここ へ 住まわせ
給与 を 支払い 主婦 と して 雇用 する こと は
僕 に とっても 有意義 である と いう 結論 に 達し ました
もちろん どう する か は 森山 さん 次第 …
やり ます 雇って ください !
では … あッ 荷物
あッ ご苦労さま でーす
こっち は 大丈夫 です あと は 上 を... はい かしこまりました
≪( 桜 ) お 願い し まーす ≪( 栃男 ) おーい
これ 捨て ん だっけ ? うん ? どれ どれ
森山 さん 近道 が あり ます。
津崎 さん 会社 は ? フレックス タイム 制 な んで。
いい です ね。
≪( 運転手 ) 次 は 黒沢 公園 前 黒沢 公園 前 で ございます。
次 です。
勢い で 何となく 一緒に 来て しまい ました が
はい 森山 さん の
はい お父様 の 方 の 森山 さん に
ああ はい 何て いえば …
お嬢さん を 僕 に ください
あッ 冗談 です。
ここ は 事実婚 と 正直に
通用 し ます か ね ?
う~ん し ません。
うち の 両親 適当な ようで いて そういう ところ 普通に 古風で。
うち も です。 いわゆる 普通の 結婚 って 言う しか ない かもしれません。
つまり
お嬢さん を 僕 に …
く … ハードル が 高 すぎる。
です よ ね。 私 も 雇用主 に そこ まで して いただく の は
冷静に 考えたら おかしな セリフ です よ ね。
僕 に ください って、 もの じゃない。 確かに 前 時代 的 です。
今どき は 何て いう んでしょう。 今どき ?
ググり ます。
あッ 津崎 さん 同居 に あたって
夜 の 生活 の 方 は ?
寝室 を どう する か って いう。
あッ 大丈夫です。 別です。 大丈夫です。
僕 は プロ の 独身 な んで。
プロ の 独身 ?
( 栃男 ) じゃあ 後 から ついていき ます んで。
( 桜 ) よろしく お 願い し ます。 よろしく お 願い し ます。
みくり、 仕事 から 直接 行く んじゃ なかった の ?
事情 が 変わって。
津崎 君。
どうも ごぶさた して すいません。
ごぶさた で 謝ら なくて いい よ。
あの ~ お嬢さん を ...
僕 に ...
く … ひと月 半 お 貸し いただき ありがとう ございました。
結婚 しよう と 思って。
結婚。 私 と 津崎 さん です よ ね ?
だから 私 は 館山 へ は 行か ず に
津崎 さん の 家 に あッ …
結婚 ? 百合 ちゃん、 これ は ...
結婚 !?
はあ ~!?
百合 ちゃん 百合 ちゃん … あなた 誰 ? どこ の 馬 の 骨 ?
馬 でも 骨 で も ない。 みくり を 幸せに できる の ?
お姉ちゃん、 津崎 君 は 真面目な 青年 な んだ けど。
真面目な 青年 が バイト に 手 出さ ない でしょ。
出さ れて ない から。 え ッ ?
あッ、 出さ れた。 出さ れた から、 このように。
まさか、 えッ デキ婚 !? はあ ~
すいません。 この タイミング で 謝ったら 余計 疑惑 が。
すいません。 妊娠 なんて して ない から。
紛らわしい ! すいません。
大丈夫な の ? この 人 ...
百合 ちゃん ! もう お父さん と お母さん も
津崎 さん を 責め ないで
私 が 津崎 さん うち で 働き たい って
結婚 し たい って 希望 して
津崎 さん が 受け入れて くれた の
だから お 願い し ます。
許して ください。
< こうして 最小 限 > < 身の回り の もの だけ を 携えて > 結婚 式 は し ませ ん
< 様々な 関門 に 共に 立ち向かい > えッ 津崎 君 が 結婚 !?
嘘 だ
< 様々な 臆測 を まき散らしたり し ながら も > < ついに 私 は > お 願い し ます
< 主婦 と して 正式 採用 さ れた のでした > お 願い し ます
♬~