逃げる は 恥 だ が 役 に 立つ#04 (02)
今日 風見 さん ち で 大根 と 牛肉 の スープ 煮 を 作った んです けど
失敗 し ちゃって 失敗 ?
ショウガ の 味 が 強く なり すぎて 取り返し が つか なくて
禁じ手 を 使い ました
禁じ手 と は ?
スーパー へ 走って カレールー を 購入
鍋 に ぶち 込んで カレー に して やり ました
それ は ひどい はい
一番 浅はかな 手法 です
しかし 機転 が 利いた と いう 点 で は 褒めて も よい と 思い ます
ありがとうございます
<… なんて こと を 話し たい > < けど あちら の こと は 話す な と 言わ れて しまった わけで > < この 空気 を どう したら ?> 沼田 さん な んです けど
クックパッド の ハートフル 坊主
レシピ を ほぼ 毎日 更新 して て すごい なって
以上 です
< ヤマ も オチ も なさ すぎた > 沼田 さん この前
お 昼 に サンドイッチ を 持ってきて
パン も ハーブ も 自家 製 だって 言って ました
本格的 です ね
ハーブ の 自家 栽培 は 簡単 な んでしょう か ?
プランター でも ポット でも 室内 で 育てて る 人 も 多い です
うち の 実家 も やって ました が
近所 に 公園 が あった せい か 虫 が びっしり つく んで やめ ました
びっしり は キツイ 軽く 悲鳴 を 上げ ました
家 で パン を 焼ける んです ね
ご飯 で パン を 作る マシン も あり ます よ ご飯 で パン を ?
小麦粉 で は なく お 米 を 使う んです
パン の 定義 が 脅かさ れて い ません か ?
です ね
< ありがとう 沼田 さん > < 沼田 さん の おかげ で 職場 の 空気 を 和らげる こと が でき ました > 「 いつも 見て ます おいしかった です 」
津崎 君 の 奥さん から
( 山 さん ) 津崎 ?
ああ ~ 沼 ちゃん が 勝手に 仮面 夫婦 だ と 思って る ご 夫婦 の
それ が さ またしても 俺 の 勘 が 働い ちゃった んだ よ ね
その 話 長い ? どうぞ 1杯
ダンケ
津崎 君 さ 最近 風見 君 見る と 緊張 する んだ よ ね
前 は そんな こと なかった のに
風見 君 は さ 津崎 君 見つける と 必ず 声 を かける
前 より も 親密な 雰囲気 で
つまり 二人 は
≪( 山 さん ) 二人 は ?
恋 に 落ちて る
話 短かった ね 短かった ね
( 柚 ) お 題 後悔 した 昔 の 恋
( ナツキ ) お 題 と か いる か ? ( 柚 ) だって 2 時間 も 仕事 の 話
つい し ちゃう の よ ね
他 に やる こと が ない の も ある んだ けど さ
で ある んです か ? うん ?
後悔 した 恋
そりゃあ ね 少し は
土屋 さん
男 に すっげえ ほれて
本気で 必死に 追っかけた こと あり ます か ?
そういう の は 得手 不得手 って … ダメ です よ
好き なら 行く 行って から 考える
カッコ悪くて も 行けば いい じゃない です か
どうした 梅原 何 か 乗り移った ?
俺 は …
悔しい だけ です
意味 分かんない 分か ん なくて いい よ
人 を 好き に なる の って さ
不安 に なる の よ ね
自分 が 自分 じゃ なく なって
足元 が グラグラ して
委ね られ ない うち に
どこ へ も 行け なく なる んだ わ
大根 と 牛肉 の カレー すっごい おいしかった です
食べた こと あり ません か ?
うち で は 出た こと ない です そう な んだ
二日 目 は カレー うどん で 三日 目 は カレー の 麻婆 テイスト みたい です
三日 連続 カレー です か ?
3 食 分 作り 置き して もらって る んです
毎食 アレンジ いて て 飽き ない し 副菜 も あって
食事 が 楽しみ なんて 久しぶり です
津崎 さん は ゆうべ は 何 を ?
ショウガ の 炊き込みご飯 です
へえ ~ いい な 俺 も 炊飯器 買って 作って もらおう かな
何 ? 何 ? 何の 話 ?
あッ 風見 君 に 新しい 彼女 でも できた の ?
だったら いい んです が 風見 さん なら すぐ できる ん じゃ ?
カッコいい です し だから カッコよく ない です って
カッコよく なきゃ パーマ なんて かけ られ ません
僕 も パーマ だ よ 見て ちょこっと パーマ
日野 君 の そういう とこ どうか と 思う よ
育んで る 最中 な んだ から さ そっと 見守って いこう よ
≪( 日野 ) 何 育んで ん の ?
お待たせ し ました
気分 じゃ あり ません でした ?
いえ いただきます
いただきます
これ は チキン です か ?
いつも の チキンカレー です
チキン お 好き です よ ね ?
はい
沼田 さん
最近 どう です か ? お 元気 です か ?
はい
今日 お 昼 に やっ さん に 会った んです
確か みくり さん の 小学校 の 同級生
はい 元ヤン で 元 公務員 で
職場 結婚 して 退職 して
子供 を 産んで 現在 実家 に 戻って いる やっ さん です
《( 安恵 ) 旦那 の 浮気 確定 した 》
《 証拠 つかんだ の ?》 《 バッチリ 》
《 女 と の 情事 の 最中 に 踏み込んだ 》
《 私 の 昔 の 仲間 が 》
《 ああ ~ 昔 の 》 《 もう 全員 カタギ だ けど ね 》
《 浮気 現場 の 女 の 部屋 の ドア ガーン ぶち 破って 乱入 して さ 》
《 カタギ は ドア 破ら ない よ 》
《20人 で 旦那 と 女 ぐるーっと 取り囲んで 》
《 スマホ 写真 撮って 送って くれた 》
《 こんな カッコ の あられもない 姿 の 旦那 と 女 が 》
《360 度 から ぐるっと 見 られる 20枚 の 大作 》
《 見る ?》 《 やめとく 》
《 で さ この 大作 旦那 に 突きつけた わけ よ 》
《 何て 言った と 思う ?》
《 出来心 だった すまない 》
《 はい ブーッ 》 《 正解 は ?》
《 君 の こと を いつまでも 好きで いる ため に 》
《 気持ち を 分散 さ せる 必要 が あった 》
( 泣き声 )
わけ が 分かり ませ ん ね わけ が 分かり ませ ん
だから 合 コン する らしい です 合 …
旦那 さん の 言う 気持ち の 分散 を 自分 も 実行 して みる って
そっち に 行き ました か
で その 合 コン に 私 に まで 付き合え って 言い出して
あッ 行か ない です よ
やっ さん 私 の 今 の 状況 知ら ない から 勝手に 言って て
行ったら いい ん じゃない です か ?
でも 万が一 平匡 さん の 会社 の 人 に でも 見 られたら …
そんな 偶然 そうそう あり ません
私 と して も 特に 行き たい わけで は …
< また 壁 が …> (♬~ E テル 2355 の テーマソング )
< 平匡 さん は 他の 男性 の 影 が 見える と すぐに 壁 を 作る > < 恐らく 自尊感情 の 低さ ゆえ だ > < 自分 自身 に 価値 が ある と 思える 感覚 > < 成功 体験 を より 強く 認識 して > < 失敗 体験 を より 強く 認識 して > < 平匡 さん は こと 恋愛 に おいて > < 自尊感情 が 全く 満た され ない まま に > < ここ まで 来た ん じゃ なかろう か > 平匡 さん って 高校 は 男子校 でした か ?
いえ 共学 です
合コン に 参加 した こと は ?
なぜ です か ?
何となく …
詮索 する の も 分析 する の も やめて ください
《 お前 小賢しい んだ よ 》
ごめんなさい
< わずらわしい > < ただ の 雇用主 な のに > < まるで 彼氏 の いる 女の子 に 片思い して る みたい だ > < 相手 も 自分 も 嫌いに なる > < こんな 気持ち は 不毛 だ > < あの とき > 《 契約 結婚 です よ ね ?》
< もっと うまく ごまかして いれば …> < あの とき 仕事 の 掛け持ち を 引き止めて いれば …> 《 副業 させて もらい ます 》
< あの とき > 《 私 就職 活動 で 全敗 だった んです 》
《 私 と もう 一人 どっち か って いう 局面 で 》
《 やっぱり 選ば れ なくて 》
< あの とき 同じだ と 思った > < 誰 に も 選ば れ ない 必要 と され ない > < 好意 を 持った 相手 に 受け入れ られた こと が ない > < 自分 と 同じ だ と …> < こんな 自分 に も 何 か できる だろう か ?> 《 これ は 事実婚 の 提案 です 》
《 やり ます ! 雇って ください !》
《 津崎 の 妻 の みくり です 》
《 平匡 さん が 一番 好き です けど 》
< いっそ 手放して しまえば いい > < そう やって ずっと 平穏に 生きて きた のだ から > もう 一羽 どうした ん でしょう ?
ジュウシマツ は 野生 で 生きる の が 難しい そうです
もしかしたら …
風見 さん の こと です が
炊飯器 を 買おう か な と 言って い ました
炊き込みご飯 を 作って ほしい と
そう です か
大根 と 牛肉 の カレー が おいしかった そう です
ああ あれ
よかった ~ 心配 して た んです
ちょっと 失敗 し ちゃって 無理やり カレー に して
風見 さん って 舌 が 肥えて そうだ から
下手な もの を あまり 作れ ない なあ なんて …
風見 さん と 交代 して も いい です よ
えッ ?
立場 を
風見 さん の 家 に 住民票 を 移して 未届け の 妻 に なって
うち に は 以前 の ように 週 1 で 通う
うち に 通う の が 大変 であれば
僕 は また 別 の 家事 代行 業者 に 頼み ます
それ は …
平匡 さん は いい んです か ? それ で
みくり さん の 自由 意思 です
自由 意思 って その 言い 方 ずるく ない です か ?
だったら 風見 さん の 所 に 行き ます
< そう 言ったら 引き止め られる こと も なく > < すんなり と そう なる んだろう > あッ すいません
今日 は そぼろ です
ありがとうございます
行ってらっしゃい
< いつも こう だ > < どんなに 取り繕って も > < 私 は すぐに ボロ を 出す > < 嫌わ れて 拒絶 さ れる > < あの とき だって …> 《 シンジ 君 》
< シンジ 君 と 私 は 大学 の キャンパス で 恋 に 落ちた > < シンジ 君 は 私 より も 1歳 年上 で > < 一足 早く 大学 3年 の 春 を 迎えた > < シンジ 君 に 迫りくる 就活 の 嵐 > < いつまでも 決まら ない 内定 > < 私 は 1 年 後 に 自分 が > < 同じ 憂き目 に 遭う と は 思い も し ない まま 彼 を 励 ました > 《 次の 面接 は 初頭効果 を 意識 して みたら どう だろう ?》
《 人 の 印象 は 表情 と しぐさ で 55 パーセント が 決まる って いう し 》
《 シンジ 君 って 原因 を 自分 に 求め すぎる 傾向 が ある じゃ ない ?》
《 自己 卑下 的 帰属 バイアス を 外す こと を 意識 した 方 が いい と 思う 》
《 シンジ 君 の 場合 そう だ な ~》
《 例えば …》 《( シンジ ) ねえ 》
《 俺 そんな こと 頼んだ ?》 《 えッ ?》
《 人 の こと 勝手に 分析 して 批評 して 》
《 何で そんなに 偉 そうな んだ よ 》
《 何様 な んだ よ 》
《 そんな つもり じゃ …》
《 お前 小賢しい んだ よ 》
( 携帯 着信 )
お帰りなさい あッ どうも
ちょうど 終わった ところ です
今 から 帰って 夕食 作り です か ? ええ まあ
あッ 津崎 さん 今日 残業 です よ
はい さっき メール が
食べて いき ません ? えッ ?
うち で 夕食 付き合って ください
ああ …
残業代 出 ません けど それ で いい なら
そんなに がめつく あり ません
( 携帯 着信 )
< 彼女 が 自分 と 同じだ なんて > < どうして 思った んだろう > < 僕 と 違って 彼女 は > < 元カレ だって いた だろう し > < 未来 彼 だって いくら でも できる > おいしい です よかった です
≪( 風見 ) 合コン
誘わ れて も 行か ない か な
行く 必要 ない です もん ね 風見 さん は
合コン に 興味 ない けど
みくり さん が 出る 合コン なら 喜んで 行き ます よ
さすが モテる 人 は 違い ます ね
女の子 が 喜ぶ こと を サラッと 言う
それ じゃあ まるで 僕 が 口 から 出まかせ 言って る みたい
違う んです か ? 違い ます
好き嫌い は ハッキリ して る んです
みくり さん と 話す の は 楽しい 色々 発見 が あって
いや ~ 私 は …
結構 嫌わ れ ます よ
批評 したり 分析 したり
小賢しい んで
僕 は いい と 思う けど
小賢しい は 否定 し ない
はい やっぱり
そこ が 面白い
好き です よ 周り の 意見 は どうでも
< 逃げ込んで しまい たく なる > < この 人 と 一緒に いれば > < 自己 嫌悪 の 呪い から 逃れ られる かも しれ ない > < 何て こと は ない 戻る だけ だ > < 一人 で 暮らす 平穏な 生活 に > < たまに 来る ジュウシマツ を めでる 生活 に > < いい なあ 愛 される 人 は > < 愛 される 人 は > < いい なあ > お帰りなさい ただいま 帰り ました
残業 で お疲れ の ところ 申し訳ない んです が
雇用 契約 に 関する 話 です か
はい
荷物 を 置いて き ます 少し 待って ください
はあ …
仕事 の メール が あって
お待たせしました
この 項目 の こと です が
はい
私 恋人 を つくろう と 思う んです
はい
でも この 「 恋愛 対象者 と の 交流 は 世間体 を 鑑み 」
「 周り に 見つから ない ように する 」 って
案外 難しい です よ ね